マイクロツーリズム

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マイクロツーリズムとは、新型コロナウイルス感染症の流行訪日外国人旅行者によるインバウンド消費が断たれた国内観光産業を回復させる手段として、日本人による国内旅行への回帰を喚起するものとして、近場の魅力を再認識するべきと、星野リゾート代表の星野佳路が提唱した[1]

概要[編集]

コロナの流行は国内旅行ですら長距離・長時間の移動に不安を感じたり、既存の人気の観光地における3密を忌避する指向もあることから、気軽に行ける近場を見直すことが「アフターコロナ」「ウィズコロナ」時代の旅行形態になると示唆される。

一方で、マイクロツーリズムが提唱される以前から、安・近・短を主眼にした「ミニマムツーリズム」や「スモールツーリズム」あるいは「ショートトリップ」といった呼称で実施してきた観光地(自治体やDMO(観光地域づくり法人)による)もある[2]

支援政策[編集]

冷え切った国内観光関連業を支援すべく経済政策として政府国土交通省観光庁経済産業省主導で、宿泊料金の半額(上限2万円)を負担するなどの「Go to トラベルキャンペーン」を展開することになり、長期遠出旅行のみならずマイクロツーリズムへの利用波及も期待される[3]

実施実例[編集]

外国人旅行者のメッカとなり混雑などの観光公害が著しくなった京都市は日本人から敬遠されるようになったが、改めて日本人向けのプロモーションを始めた[4]。さらに京都市街地在住者に対し、同じ京都市に属する右京区京北地区(京都丹波高原国定公園域)の北山杉森林景観桂川上流域へ関心を高めてもらう取り組みも始まった[5]

課題[編集]

マイクロツーリズムは最短で日帰りになる場合もあり、団体旅行よりは個人旅行の傾向が強いことから、宿泊業観光バス旅行会社パッケージツアーを利用する機会が低く、観光業全般に万遍なく景気循環が行き届かない可能性がある[2]

また、Go Toキャンペーン事業も事務局事業者公募に際し、委託費が総事業費の2割にあたる3095億円と巨額であるとして野党から批判が相次ぎ、公募を一旦取り止めたため[6]、実施時期が大幅に遅れる見込みとなり、夏休みに利用者が集中することでの混雑や、コロナ流行の第二波到来による再度の外出自粛までの短期決戦に間に合わないという批判も出ている[7]

脚注[編集]