インフルエンサー

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インフルエンサー (英: influencer)は、世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のこと[1][2]。その様な人物の発信する情報を企業が活用して宣伝することをインフルエンサー・マーケティングと呼んでいる[2]。従来の有名人やタレントといった知名度があって多数のフォロワー数を持つインフルエンサーと比べ、フォロワーが相対的に少なく万単位に満たない場合は、マイクロインフルエンサーと呼ばれる。[3]

概要[編集]

英語で"influencer"は、「影響者」を意味している[4][補足 1]

ブログ利用者が急増した2007年頃から頻繁に使用される言葉になった[1]。ブログ利用者の中には数千〜数万の読者を持つカリスマブロガーなどと呼ばれる人物が現れ、その人物が発信した情報が数十万人単位に広まり、大きな宣伝効果を持つようになった[5]。そのことが、購買行動に影響を与えるようになった[1]。2010年頃には、企業側がインフルエンサーを活用した宣伝、インフルエンサー・マーケティングに取り組むようになっていった[2][6]

インフルエンサー・マーケティングが成立した背景には、ジャーナリストマルコム・グラッドウェルが、2002年に発表した『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』がベストセラーになったこともあって、広告よりも口コミの方が顧客獲得単価が高いという認識が、産業界に広まったことがある。

このような背景から、個人や企業のアカウントの発信力を高めるために「INSTA LIKE」のようなフォロワーを増やすSNSマーケティング事業・サービスも登場してきている。[7]

しかし、インフルエンサーはあくまで個人に過ぎず、その言動をスポンサーがコントロールするようなことができない。そのため、インフルエンサーの不適切な言動によって製品のブランドイメージに傷がつくこともあり、マーケティング手法としては諸刃の剣になりうる。また、インフルエンサーと企業との関係によっては、ステルスマーケティングとの線引きが難しいケースがあり、政府機関による規制の対象となりうる[8]

三省堂が開催している今年の新語の2017年度、第2位に選ばれた[9]

企業での活用[編集]

就職活動において、インフルエンサー採用枠を取り入れる企業が増えてきている。若年層のインフルエンサーが対象とされ、SNSでのフォロワーが一定数超えているなどの条件がある。そうした人物を採用することで、企業の情報をインフルエンサーの発信力をいかして、消費者への企業情報や製品の認知が広まることを目的としている。 TOKYO BASE(セレクトショップ運営企業)が18年卒を対象とした採用では、実際に約50人の内定者のうちインフルエンサー採用枠として1人を採用した。この採用では、インスタグラムで2000人以上、もしくはZOZOテクノロジーズが提供するファッションコーディネートアプリ「WEAR」において1000人以上のフォロワーが存在することで、書類審査や1次面接が免除された。[10]

脚注[編集]

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補足[編集]

  1. ^ 感染症のインフルエンザinfluenza)もラテン語の流行から来ており、語源は同じである。

出典[編集]

  1. ^ a b c 『インフルエンサー』- 日本大百科全書ウェブ版
  2. ^ a b c 『ワンクリック解説 インフルエンサー・マーケティング 1』 - 日経産業新聞 2010年1月7日 3ページ
  3. ^ キーワード解説 「マイクロインフルエンサー」 日経デジタルマーケティング, 2017/03号, 34ページ
  4. ^ influencerとは - weblio
  5. ^ 『ワンクリック解説 インフルエンサー・マーケティング 3』 - 日経産業新聞 2010年1月15日 3ページ
  6. ^ 『週刊ダイヤモンド 97巻 9号』- 133-136ページ
  7. ^ INSTA LIKE | インスタのフォロワーを増やす” (英語). INSTA LIKE | インスタのフォロワーを増やす. 2018年10月9日閲覧。
  8. ^ 奥谷海人 (2017年11月6日). “Access Accepted第554回:インフルエンサーマーケティングという魅力的な綱渡り”. 4Gamer.net. 2017年11月6日閲覧。
  9. ^ 三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2017」
  10. ^ 日本経済新聞 電子版 2018/2/27 6:30「人事は見ている? 就活生のSNSお悩み解決!就活探偵団2019」

参考文献[編集]

  • 『日経産業新聞』 各バックナンバー
  • 『週刊ダイヤモンド』 97巻 9号

関連項目[編集]

外部リンク[編集]