機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles

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機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles
ゲーム
ゲームジャンル 3Dアクションゲーム
対応機種 PlayStation 2
開発元 ベック(チームホワイトディンゴ)
発売元 バンダイ
キャラクターデザイン 連邦軍側:川元利浩
ジオン軍側:逢坂浩司
プレイ人数 1〜2人
発売日 2002年8月1日
ゲーム:GUNDAM THE BEST
発売日 2005年2月17日
漫画
作者 夏元雅人
出版社 角川書店
掲載誌 ガンダムエース
レーベル カドカワコミックス・エース
発売日 通常版(廉価版):2002年-2003年
完全版:2005年
巻数 通常版、完全版共に全2巻
小説
著者 林譲治
出版社 角川書店
レーベル 角川スニーカー文庫
発売日 2002年
巻数 全2巻
テンプレート - ノート 

機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles』(きどうせんしがんだむせんき ロストウォークロニクルズ)は、2002年8月1日バンダイが発売したPlayStation 2用3Dアクションゲーム

概要[編集]

本作のタイトル「ガンダム戦記」は、ゲーム独自のストーリーを持つ「機動戦士ガンダム外伝」シリーズに対し、ガンダムの世界観における戦闘を楽しむという主旨のゲームとして新たに設けられたカテゴリー名(もしくはシリーズ名)である。

プレイヤーは一年戦争時の地球連邦軍またはジオン公国軍モビルスーツ (MS) 小隊長となり、アニメ『機動戦士ガンダム』などでは語られなかった様々なミッションをこなしていく。

通常版のほかに、設定資料集やオリジナルTシャツなどが同梱された「LIMITED BOX」が限定発売された。

また、角川書店より小説版と漫画版の刊行や、出演女性声優6名によるユニット「ガンダムガールズ」が結成され、軍服コスプレによる宣伝活動や歌手活動などが行われた。

特徴[編集]

  • 本作はすべて地球上におけるステージで構成されている。小隊に属する僚機2機に指示出来るが、『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』とは異なり、「アロー」「ブイ」「散開」の3種のフォーメーションによる簡易的な指示しか下せない。また、爆発するMSに勝手に近づいてダメージを受けるなど僚機のAIの判断能力が低いため、プレイヤーが的確に誘導する必要がある。
  • 攻撃方法には、射撃、格闘、副兵装攻撃の他に、射撃ボタンを押し続けてチャージすることで威力が上昇する強力な射撃攻撃「スペシャルアタック」、一定量のバーニアゲージを消費して突進し短時間敵を行動不能にさせる体当たり攻撃「ヘヴィーアタック」が設定されている。
  • やや内容が単調、ロード時間が長い、スピード感がない反面、爆発(実ダメージあり)や重量感のあるMSの挙動などの細かい演出が施されている。
  • 連邦軍、ジオン軍双方にオペレーター、整備員、上官の秘書として3名ずつ計6名のヒロインキャラクターが登場。ゲームで好成績を残すと主人公が彼女たちと徐々に親密になっていくムービーが見られる恋愛ゲーム的な要素も導入されている。
  • 1人プレイ時のみ通常の画面の他にコクピットビューに切り替えが可能であり、主観視点でのプレイができる。
  • 対戦モードではテレビアニメ、OVA、ゲームなど各ガンダム作品のキャラクターが登場し、組み合わせ次第で「ホワイトベース隊」や「サイクロプス隊」など各作品を再現した特殊な部隊が出現する。

小説版、漫画版[編集]

小説版は林譲治、漫画版は夏元雅人が担当。上記のようにゲーム版では定められたストーリーが存在しないため、登場人物は共通するもののそれぞれのストーリー展開が異なる。漫画版は同じ作者がコミカライズを担当した『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』と繋がりがあり一部キャラクターが引き続き登場している。また、同じく夏元の漫画作品『GUNDAM LEGACY』とも関連が深い。

ゲーム『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』では、漫画版を元にしたシナリオが収録された。

登場人物[編集]

連邦軍側キャラクターデザインを『ガンダム0083』『第08MS小隊』のキャラクターデザインを担当した川元利浩、ジオン軍側キャラクターデザインを『Vガンダム』『Gガンダム』のキャラクターデザインを担当した逢坂浩司が担当している。プレイヤーの立場であるキャラは、元々設定されていたもののゲーム本編では登場せず、小説化および漫画化に伴い新たに設定が追加されている。その他、各作品にしか登場しない人物も多い。

声の出演はゲーム『機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles』のほか、『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』など各ゲーム作品による。

地球連邦軍[編集]

MS特殊部隊第3小隊(実験部隊 / デルタチーム)[編集]

マット・ヒーリィ
声:辻谷耕史(『ガンダムバトルタクティクス』ほか)、楠大典(『機動戦士ガンダム0083カードビルダー』)
ゲームでの連邦側プレイヤーに相当するキャラクター。本作の主人公。
小隊長。階級は中尉。26歳。搭乗機は陸戦型ジム。漫画版では陸戦型ガンダムにも搭乗。
小説版では海兵隊出身で、MSパイロット養成課程を首席で卒業した。目的のためなら仲間さえ犠牲にする屍食鬼隊への嫌悪感から、外人部隊を助けて共に屍食鬼隊と戦ったこともある。
漫画版では卓越した操縦技術を持ちながら、敵パイロットであっても(たとえ部下の危機であったとしても)極力殺さないように戦うが、彼の判断ミスが原因で部下のラリーが戦死している。
漫画『GUNDAM LEGACY』では、一年戦争終結後に軍を退役し、オーストラリアに在住。宇宙世紀0084年、ケン・ビーダーシュタットの依頼でメイ・カーウィンを保護。ジオン残党のテロ組織「狼の鉄槌」による気化弾頭を用いたテロ計画「シルバー・ランス作戦」の情報をティターンズのフォルドエイガーに流し、自らも阻止するためサイド3へ赴いた[1]。多くの人達の協力の下で計画を防ぐことに成功するが、テロ鎮圧の際にも「誰も死なせない」彼の理念は最後まで変わることは無かった。
ラリー・ラドリー
声:岡崎雅紘
2番機パイロット。階級は少尉。28歳。
元戦闘機乗りで、一見クールに見えるが実際には仲間思いの頼れる存在。射撃戦を得意とし、搭乗機は陸戦型ジム、漫画版では他にジム・スナイパーIIガンタンクなどにも搭乗した。
小説版では戦闘機乗り時代の習慣から、当初「パイロット」ではなく「ドライバー」を自称していた。ガースキー・ジノビエフとの間に敵味方を超えた友情を育み、一年戦争後には彼の近況を綴った妻子宛ての手紙を託されるまでにいたった。
漫画版ではジャブロー防衛戦の際に隊長であるマットの判断ミスから戦死する。
アニッシュ・ロフマン
声:白石稔
3番機パイロット。階級は曹長。23歳。搭乗機は陸戦型ジム。漫画版ではジム・スナイパーIIにも搭乗。
キャリフォルニアベース防衛線の生き残りで、明るく陽気な性格のムードメーカー。状況判断力に優れ戦略眼は高い。
ノエル・アンダーソン
声:那須めぐみ
オペレーター。階級は伍長。17歳。
本来前線の部隊に配属する必要性が無かったものの本人が前線の部隊に行くことを希望する。一見すると普通の少女であるがMSの戦術論には光るものがあり、これがジョン・コーウェン准将の目に止まったことにより第3小隊に配属された。
『GUNDAM LEGACY』では、一年戦争終結後、昇進して少尉となり北米のオーガスタ基地に配属される。新人オペレーターの研修引率で来た ミユ・タキザワと模擬訓練対決をするエピソードが描かれている。のちにフォルドやミユらと共にMS教官となった。
アニー・ブレビッグ
声:永山奈々
整備担当。階級は上等兵。21歳。
機械弄りが生き甲斐の女性で、連邦軍のMS導入を予見し内定していたコロニー公社への就職を蹴り、軍属になった変り種。
漫画版ではジャブロー防衛戦後に第16独立戦隊「サラブレッド」へ転属。漫画『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』でも登場し、同部隊で終戦を迎えた。宇宙世紀0081年を舞台にした漫画『機動戦士ガンダム戦記U.C.0081 -水天の涙-』にも引き続きサラブレッド所属の整備士として登場。RX-78タイプの整備経験から、ガンダム7号機の整備担当となっている。
ジョン・コーウェン
声:渡部猛
特殊部隊司令。階級は准将。58歳。
詳細は機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYの登場人物#ジョン・コーウェンを参照。
レーチェル・ミルスティーン
声:早川由佳子(現:早瀬ゆか
コーウェン准将の補佐役兼補給部隊指揮官。階級は中尉。28歳。
レビル将軍の推薦でジョン・コーウェン准将の指揮下に入った才色兼備の補給官。『機動戦士ガンダム』のマチルダ・アジャンとは友人関係にある。
小説版では「M資金」の輸送責任者でもある。

その他の登場キャラクター[編集]

声:堀勝之祐
声:戸田恵子
  • ウッディ大尉(漫画版のみ)
声:稲葉実
声:うえだゆうじ
ジャブロー防衛戦にて漫画版のみのスポット出演。『GUNDAM LEGACY』では彼ら側の視点で展開するエピソードがあった。
声:増谷康紀
ジャブロー防衛戦にて漫画版のみのスポット出演。『GUNDAM LEGACY』では彼ら側の視点で展開するエピソードがあった。

ジオン公国軍[編集]

MS特務遊撃隊(外人部隊 / レッドチーム)[編集]

ケン・ビーダーシュタット
声:石田彰(『バトルタクティクス』ほか)/ 小西克幸(『バトルクロニクル』ほか)/ 楠大典(『GGENERATION SPIRITS』)
ゲームでのジオン側プレイヤーに相当するキャラクター。本作におけるマットのライバル的存在。
小隊長。階級は少尉。27歳。搭乗機はザクIIで、小説版はドム、漫画版は陸戦型ゲルググと乗り換えている。
ルウム戦役で親友を失った過去があり、そのため常に仲間が生還することを最優先とした戦い方をする。
漫画版では戦前コロニー公社でサイド3“ムンゾ”建造に携わっていたが、コロニー建造のスペシャリストとして目をつけたジオン軍によって妻子を人質に取られ、半ば強制的に軍に参加することになった。
『GUNDAM LEGACY』では、一年戦争後、ジオン共和国の防衛部隊長に就任し、階級も大尉にまで昇進。ジオン軍残党のテロ組織「狼の鉄槌」が、連邦軍基地から奪取した気化爆弾を用いて、サイド3に攻撃を仕掛けようとしている事を知り、それを阻止すべく、元フェンリル隊のメンバーであるニッキ・ロベルト、シャルロッテ・ヘープナーの2人と共に地球へ降下する。連邦軍アフリカ方面ハルツーム基地所属のマックス・ブロア大尉と協力し、気化弾頭の奪取を試みるものの、ハルツーム基地司令の妨害を受け、気化弾頭を乗せたシャトルを逃してしまう。
ガースキー・ジノビエフ
声:須永泰行/ 高田べん(『GGENERATION SPIRITS』)
2番機パイロット。階級は曹長。35歳。搭乗機はザクIIで、小説版ではドムからズゴックEと乗り換えている。
コロニーに残した妻子のために、一年戦争開戦当初から外人部隊として戦地を渡り歩いていた。
小説版ではラリー・ラドリーとの間に敵味方を超えた友情を育み、一年戦争後には自分の近況を綴った妻子宛ての手紙を託すまでにいたった。
なお漫画版では妻子についての描写は一切無い。『GUNDAM LEGACY』では、一年戦争後ジオン共和国に所属し、階級も大尉にまで昇進。高機動型ゲルググに搭乗し、命令違反してまで協力を申し出たティターンズのパイロットであるフォルド・ロムフェローと共にリリアの駆るシルバーランスの部隊と交戦した。ジェイクがジオン残党として戦っていた事は知っていた模様。
ジェイク・ガンス
声:金子亮太 / 矢部雅史(『GGENERATION SPIRITS』)
3番機パイロット。階級は軍曹。28歳。搭乗機はザクII。小説版はドム、漫画版はゲルググと乗り換えている。
口が悪いが腕は立ち、攻撃の際に「ジェイクアタック」と自分の名前を冠した技名を叫ぶなどやや自己陶酔型の性格。地球の環境を嫌っており、地上でも常に宇宙用のノーマルスーツ(宇宙服)を着用している。
漫画版ではメイ・カーウィンをサイド3へ帰還させるために護衛として部隊を離れる。のちにア・バオア・クー攻防戦ではゲルググに搭乗して戦い、終戦を迎えた。
『GUNDAM LEGACY』では、デラーズ紛争終結後もジオン残党として反連邦活動を続けており、より狂信的な性格に豹変していた。ティターンズの襲撃によって自棄になり、活動に反対するかつての仲間のメイを殺めようとしたが、マット・ヒーリィらに阻止されティターンズに捕縛された。その後、収監されていたが、メイからの説得を受けてジオン残党の作戦の情報を教えたようである。
ユウキ・ナカサト
声:浅野真澄
オペレーター。階級は伍長。20歳。
外人部隊所属オペレーター。サイド3への旅行中の突然の開戦で故郷であるサイド2が壊滅し、行き場をなくした彼女は生きるために自分の故郷を破壊したジオン軍に入隊、後に外人部隊に配属される。
なお彼女の扱いはメディアによって大きく違い、ゲームや小説版においてはジオン側のヒロインとして描かれているのに対し漫画版では印象が薄く、また途中で死亡してしまう。
メイ・カーウィン
声:仁後真耶子
整備担当。民間人技師のため階級はなし。14歳。
ジオンの名家カーウィン家の令嬢。ザクの開発に携わった、わずか14歳にしてエンジニアとして天才的な才能を持つ少女でありジオニック社の一員である。MS開発計画のサポートのため、外人部隊に派遣される。
『GUNDAM LEGACY』では、デラーズ紛争終結後、月面エアーズ市近郊のバンガー工業に勤務していたが、ティターンズによるジオン残党軍の掃討作戦に巻き込まれる。ジオン再興活動へ協力させるため、かつての仲間であったジェイクに拉致されそうになるが、ケンから依頼を受けたマットにより救出。ジオン残党による気化弾頭を用いたテロを防ぐため、マットと共に惑星間航行兵器「シルバー・ランス」に乗り込み、起動停止させている。事件後、ケンと再会を果たした。
ダグラス・ローデン
声:内海賢二 / 石井康嗣(『GGENERATION SPIRITS』)
遊撃隊司令。階級は大佐。45歳。
外人部隊を率いる司令。数々の戦歴を重ね功績をあげるが、親ジオン・ダイクン派であったため、ザビ家からは疎まれ冷遇されていた。メイの父親とは同志であり、ザビ家に彼女を人質として利用させないために外人部隊へ招いた。
小説版では士官学校の同期だったウォルター・カーティス大佐のオーストラリア方面軍脱出計画「月の階段」に協力する一方、マ・クベが隠匿した軍資金とされる「M資金」をめぐり連邦軍やザビ家私兵の屍食鬼隊と争った。
『GUNDAM LEGACY』では、一年戦争後、ジオン共和国本国防衛隊に所属し、階級も少将にまで昇進。サイド3に対するテロ計画「シルバー・ランス作戦」を察知すると、腰の重い軍上層部をあてにせず自らの判断で、プラズマビーム砲など防衛戦力を敷いた。なお、彼が計画を知りえたのは、本件のティターンズ関与の証拠を掴みたい、エゥーゴ代表ブレックス・フォーラからの情報提供によるものだった。
ジェーン・コンティ
声:富岡由紀子
ダグラス大佐付きの秘書官。階級は大尉。25歳。
ダグラス・ローデン大佐付きの秘書官だが、実際はザビ家から派遣されたダグラス大佐の監視役。だが彼女自身もザビ家を好ましく思っておらず二重スパイ的に外人遊撃部隊に協力する。
小説版ではザビ家の孤児教育機関出身で、MSパイロットとしては部隊内最強の実力を持ち、その能力を見た他のパイロットから「敵にならなくて良かった」とまで言われている。のちにこの教育機関がザビ家私兵「屍食鬼隊」の養成場だと知ってザビ家を見限ると共に、彼らのために働いていたことに罪の意識を感じていた。
MS特務遊撃隊が屍食鬼隊と同士討ちをした時にはハイゴッグに搭乗し、屍食鬼隊のクロード中尉が操縦する陸戦型ゲルググを撃破している。この戦闘ののち外人部隊と別れ、隊長を失った屍食鬼隊の残党を率いて連邦に投降した。しかし投降後に脱獄を果たし、アフリカで抵抗を続けるジオン残党に合流する。

屍食鬼隊(グール隊)[編集]

キシリア・ザビ配下の私兵部隊。小説版のみ登場する。ニュータイプ研究の過程で行われた人体実験により、他人に共感する能力を失った若者たちで構成されている。他人の痛みを理解できないため、残虐行為にもまったく躊躇しない。その対象は連邦軍のみならず、味方のジオン軍にも向けられる。キシリアの権威をかさに強制的に物資を徴発しては必要なくなると放棄するを繰り返しており、MSを奪うためにジオン軍MS特務遊撃隊(外人部隊)と交戦した事例もあった。

その他の登場キャラクター[編集]

  • サカキ主計中尉(キャリフォルニアベース需品部)(小説版のみ)
  • ウォルター・カーティス大佐(オーストラリア方面軍司令)(小説版のみ)

民間[編集]

  • アシリア・ジノビエフ(ガースキーの娘、小説版のみ)
  • デュシャン・ロートン(地質学者・民間人、漫画版のみ)

登場兵器[編集]

地球連邦軍
ジオン公国軍

脚注[編集]

  1. ^ 組織名および作戦名は、書籍『データガンダム キャラクター列伝[宇宙世紀編I]』より。