不死身の第四小隊

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不死身の第四小隊(ふじみのだいよんしょうたい、Immotal The 04th Platoon[1])は、ガンダムシリーズOVA機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する架空の小隊。本項では小隊隊員についても記述する。

概要[編集]

サウス・バニング(隊長)、アルファ・A・ベイト、ベルナルド・モンシア、チャップ・アデル、の4人のモビルスーツ(以下MSと略す)パイロットで構成された地球連邦軍に所属するチームである。なお、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』はデラーズ紛争を描いた物語であるが、設定上は『機動戦士ガンダム』の舞台である一年戦争にも参加している。デラーズ紛争終結後、戦死したバニングを除く3名は、一部隊員を除いた旧アルビオン乗員と共にティターンズへ入隊。アレキサンドリア級巡洋艦アル・ギザのMSパイロットに配属されるが、その後の動向は不明である。

「不死身の第4小隊」の名は、屈指の激戦であるソロモン攻略戦ア・バオア・クー攻略戦[2]の中においても、1人の戦死者も出さずに終戦まで戦い抜いたことに由来する。ただしこれは通称であり[3]、制式名称は「第二連合艦隊第4MS小隊」[1]。MSはジムタイプに搭乗し(プラモデルの説明書やムック本・ゲームによって搭乗機体が異なる)、カメレオンとローマ数字の4(IV)をモチーフとした部隊章をもつ[1]

漫画『MSV-R 虹霓のシン・マツナガ』では、宇宙世紀0079年7月にジャブローでザニーや鹵獲したザクIIに搭乗してMSの操縦訓練を行っている様子が描かれている。

メンバー[編集]

サウス・バニング[編集]

South Burning

階級は大尉。39歳。ベテランのMSパイロットで、乗機はジム改およびジム・カスタムのシルビアとは別居状態(バニングに宛てた手紙ではシルビアの住所は"CA.USA"と記載されていた)であるが、彼女のスナップ写真を常に携帯している。

一年戦争時は「不死身の第四小隊」でベイト、モンシア、アデルを率いている(当時の階級は中尉)。戦後はトリントン基地所属の教官としてテストパイロットたちを指揮する立場にいるが、年齢的に体力の限界を感じて引退を考えるようになる。実際、作中では搭乗機の加速中にGで血液が眼球に集まり視界が赤く染まる、レッドアウトのような症状が出ている。

デラーズ・フリートによってガンダム試作2号機が強奪された際には、コウ、キース、アレンを伴い追撃を行う。この際の交戦でザメルを辛うじて相打ちに持ち込むものの脚を負傷し、治りの遅さから老いを実感する台詞を残している。その後、2号機奪還のためにアルビオンのMS隊隊長として選任され、乗艦する。傷が癒えるまでは艦内でMS部隊の指揮を執るが、シーマ艦隊との交戦中にコウが地上装備の試作1号機で無断出撃した際には自らギプスを砕き、ジム・カスタムで救援に向かっている。フォン・ブラウン出港後にはMSパイロットとして復帰し、アルビオン隊の戦力の要となる。

コウやキースには厳しく接しているが、それは部下を思いやる気持ちの裏返しである。ベイト、モンシア、アデルからも、恐れられながら慕われている。ただし、同僚のカレントによれば「スケベ野郎」とのこと(第6話ではそれを裏付けるような描写が散見される)。

シーマ艦隊とワイアットの接触時にはデラーズ・フリートの「星の屑作戦」に関する機密文書を入手するが、その直後にシーマのゲルググMとの戦闘で乗機が被弾し、母艦への帰還途中に機密文書の重要個所を読み上げようとした瞬間、被弾箇所が爆発して死亡する。なお、漫画版(松浦まさふみ、加登屋みつる各作)では生存している。加登屋版では第一人称が「私」であり性格も大分異なる。

DNA出版の『ギレンの野望 コミックアンソロジー』に掲載された、高山瑞穂の漫画『バニングス・リポート 蒼の残照』では、一年戦争中にブルーディスティニー2号機と3号機の戦いを偶然目撃したという設定で、バニングの視点から『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』の顛末が描かれている。

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アルファ・A・ベイト[編集]

Alpha A. Bait

階級は中尉。年齢は28歳。アルビオンに補充要員として配属されたMSのベテランパイロット。乗機はジム・カスタム。

一年戦争では「不死身の第四小隊」で終戦まで戦い抜く。やや協調性に欠けるところがあり、当初はモンシアとともによくトラブルを起こしているが、バニングの死後に戦時大尉となり、アルビオンのMS隊隊長に就いてからはよく隊をまとめ、デラーズ紛争を生き抜く。

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チャップ・アデル[編集]

Chap Adel

階級は少尉。年齢は24歳。一年戦争時は「不死身の第4小隊」でジム・キャノンをはじめとする中距離砲撃機に搭乗し、他の隊員のサポートに回っている[1]。アルビオン搭乗後はジム・キャノンIIのパイロットとしてデラーズ紛争を戦い抜く。既婚者でもある。

優秀なパイロットだがそれを鼻にかけない温和で真面目な性格で、ベイトやモンシアをいさめることも多く、階級が下であるにも関わらず意見を通すこともある。また、コウやキースを「ヒヨッコ」「計算外」と馬鹿にしていた他の2人と違い、戦いの恐怖に慌てるキースに声をかけて落ち着かせるなど、先輩としての気配りを見せるシーンもあり、総じてクセ者揃いの「不死身の第4小隊」の中では一番の常識人である。

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ベルナルド・モンシア[編集]

Bernard Monsha

階級は中尉。年齢は28歳。一年戦争中はバニングの部下として各地を転戦している。ガンダム試作2号機強奪後、アルビオンに補充パイロットとして着任し、いわゆる新兵いじめをする意地の悪い先輩士官の役どころで登場する。アルビオンの着艦デッキ壁面の基板に悪戯してコウのコア・ファイターIIの着艦を妨害し、大事故につながる寸前の危険な行為すら行ううえ、試作1号機のパイロットの座とニナを巡り争うも敗れ、その後も彼をいびり続けるが、最後は互いを認め合い仲間として接する。搭乗機はジム・カスタム。

無類の女好きで、マリーという恋人がいるものの暇さえあれば女に手を出し、ブランデーをボトルで携行するほどの好き。また、スペースノイドを「宇宙人」とさげすみ、憂さ晴らしにジオン残党の捕虜を虐待するなど地球至上主義者でもある。このようにトラブル好きで素行の悪い人物であるが、パイロットとしては優秀であるほか、バニングを心の底から尊敬しており、彼の死に際しては人目もはばからずに号泣している。

加登屋みつるの漫画版ではアルビオンに乗り組んだコウやキースを率いる小隊長として登場し、後に戦死している。原作同様粗野ではあるものの落着きのある良識的な人物として描かれており、ニナにのぼせるコウを叱咤している[4]

A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』では、第2章 双極のアルカディア3に登場。酒好きのドナルドという偽名を名乗ってティターンズ敗残兵として独房に収監されている。グリプス戦役後に火星に落ち延び、乗り気ではないもののレジオンに所属している。パイプライン破損事故で犯人として(ほぼ冤罪だが)、ジム・クゥエルで複数のTR-6と戦う「うさぎ狩り」に掛けられ処刑されたかに見えたが生還している。

ゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』ではア・バオア・クーのステージで声のみ登場し、バニング率いる小隊でジムに乗っている。アムロ・レイの乗るガンダムを見て「あれに乗ってみたい」と発言している。高性能な機体というよりはガンダムそのものに搭乗したいようで、『第2次スーパーロボット大戦α』ではガンダム試作2号機に搭乗している(ただし、搭乗直後に機体を奪取されている)。

クレジットなどにおいて、「モンシャ」表記も散見される。

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脚注[編集]

  1. ^ a b c d ウェブサイト『エースパイロット・ログ』バンダイ、2017年8月。 http://bandai-hobby.net/site/acepilot/
  2. ^ 小説版ではア・バオア・クー戦で白兵戦を行ったことについて触れるモンシアのセリフがある。
  3. ^ 外部リンクの人物紹介欄を参照。
  4. ^ この作品ではバニングが負傷のために宇宙へ上がっておらず、ベイトとアデルは登場しない。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]