ガンタンク

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ガンタンク(GUNTANK)は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ(MS)」の一つ 。初出は、1979年放送のテレビアニメ機動戦士ガンダム』。

作中の軍事勢力の一つである地球連邦軍の試作機で、ガンダムガンキャノンとは互換性のある兄弟機とされる。両肩の砲に両腕と一体化したミサイルランチャー、無限軌道化された下半身を持つ戦車のような機体で、実際の運用も戦車に近い。劇中で主人公アムロ・レイが所属するホワイトベース隊に配備され、ハヤト・コバヤシリュウ・ホセイなどが搭乗する。

メカニックデザインは大河原邦男

当記事では、メカニックデザイン企画『モビルスーツバリエーション(MSV)』や、その他メディアミックス企画などで設定されたバリエーション機の解説も併記する。

機体解説[編集]

諸元
ガンタンク
GUNTANK
型式番号 RX-75 (RX-75-4)
所属 地球連邦軍
製造 ジャブロー(サイド7説あり)
生産形態 試作機
全高 15.6m[1]/19m[2]
頭頂高 15.0m[3]
本体重量 56.0t[1]
全備重量 80.0t[3]
装甲材質 超硬合金ルナ・チタニウム[2]
出力 878kw[1](85,000馬力[2]
推力 88,000kg[1]
センサー
有効半径
6,000m
最高速度 70km/h[1]/88km/h[2]
武装 120mm低反動キャノン砲×2
40mm4連装ボップミサイルランチャー×2
搭乗者 ハヤト・コバヤシ
リュウ・ホセイ
カイ・シデン
アムロ・レイ
ジョブ・ジョン

RX計画に基づき、RTX-44をベースにMSの動力系テストベッドとして開発したMS[4]。開発には同作戦の下、タキム社やハービック社などの多くの企業が参画し[5]、急遽ロールアウトに漕ぎ着けた地球連邦軍初のMSがガンタンクであり、主力MS部隊の遠距離支援機として開発されている[6]

連邦軍におけるMS開発技術が確立する以前の機体であるため[4]、下半身には無限軌道方式を採用している。これはMSの脚部構造の検証が十分でなかったが故に旧来の技術を導入した側面も存在するが[7]、こと耐久性においては二足歩行MSを凌駕し、長時間の走行を可能としている[7][注 1]。また、本体底部にスラスターを4基装備しており、上昇することにより母艦であるホワイトベースを着陸させることなく出撃・帰還が可能である[8]。本機このスラスターと姿勢制御バーニアを用いることで、宇宙空間でも運用可能である[注 2]

またターレット機能がないため[注 3]、主砲の左右の射界がほとんど無く、左右に狙いを変えて撃つ際にはキャタピラを動かすことで機体自体の向きを変えなければならない。そのため、本機は自走砲に近いとされる[6]

開発当初、4機[注 4]が試作されるが、サイド7でのテスト中にジオン公国軍の強襲を受けてうち3機が破壊され、残った3号機がホワイトベースで運用される[11]。当初は操縦士(腹部)と砲手(頭部)の2名を要する複座式で、メインパイロットはリュウ・ホセイハヤト・コバヤシが務めている。中盤からは頭部コクピットによる単座操縦式[12]に改修され(これによりコア・ブロック・システムが廃されたため、換装はできなくなる[注 5])、ハヤトが搭乗している。

本機およびそのバリエーション機は一年戦争を通じて運用されるが、末期の宇宙での戦闘における長距離支援MSとしてのポジションは、ボールに取って代わられている。戦後も同一のコンセプトを持った試作機が開発されるものの、直系の量産機は確認されていない。

武装[編集]

120mm低反動キャノン砲
両肩部に2門装備する実体弾。長距離支援、拠点攻撃に威力を発揮する[6]。最大射程は260km[11]。有視界距離を超える射程[注 6]での射撃において効果をあげるためには航空機や観測施設などとの連携が必要で、ミノフスキー粒子散布下における電波や電磁波の使用を封じられた環境では、精密な射撃は不可能である。支援部隊と連携した長距離砲撃は、『第08MS小隊』第10話で量産型ガンタンクが行っている。基本的にはジオン軍MSを一撃で撃破する威力を持つが、テレビ版第27話のベルファストカラハ曹長のズゴックに命中弾を与えるも致命傷にならなかった事例がある。
名称は初期の資料では「120m/mタンク・キャノン砲」とされた[2]
40mm4連装ボップミサイルランチャー
劇中の地上パートで、対空用途に活用された小型ミサイル。ハヤトはこの武装でドップを多数撃墜している。対MS戦では牽制目的に使用される。射程20km[要出典]。給弾システムも腕部に内装されているため、マニピュレーターとしての機能は持たない[7]

劇中の活躍[編集]

テレビアニメ版『機動戦士ガンダム』では、ホワイトベースに配属され、ほぼ全話に渡り活躍している。第19話ではキャタピラ部を損傷したため上半身を強制排除し、それ自体は固定式の砲台として用いながら、腹部のコア・ファイターを有効に機能させる、という運用法も見られる。オデッサ作戦直前の時期には、テレビ版第24話における黒い三連星との戦闘で損傷を受ける。第25話では、母艦ホワイトベースにある工作技術や工作設備の限界から、修理の直後にシャフトが折れるなどの危機を迎えている。その後、ホワイトベースの宇宙進出にともなって宇宙空間にも出撃して数々の戦場を戦い抜くが、ア・バオア・クー攻略戦にて擱座し、放棄される。

アニメ映画版『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』では、ハヤトの乗る機体がガンキャノン(C-109号機)に変更されたために本機は登場しない。

漫画『機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles』では、北米方面に配備された本機(単員操縦型)が登場。V作戦で生産され、他の部隊で余った機体とされる。ラリー・ラドリー少尉が搭乗した。

ゲーム『GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH』では、ガンダムとホワイトベースがニューヤーク不時着後、宇宙上にいたホワイトベースを撃ち落とした対空砲であるソアキャノンの破壊を迫られる。このとき、大気圏突入前の戦闘で破損したガンダムのBパーツ(脚部)の修復が間に合わなかったため、ガンダムの下半身をガンタンクに換装して出撃し、ソアキャノンの手前でガンペリーに輸送されたガンダムBパーツに再度換装するシーンがある。

設定の変遷[編集]

『機動戦士ガンダム記録全集1』(1979年)を初めとする初期の資料では、本機の出力は85,000馬力とされ、ガンキャノン(75,000馬力)やガンダム(65,000馬力)より大きいとされていた。現在も使用されているスペックは『ENTERTAIMENT BIBLE』シリーズ(1989年~)によって設定され、878kWとガンダムおよびガンキャノン(1,380kW)の6割程度とされた。

バリエーション[編集]

RTX-44[編集]

『MSV』に登場。

元々は地球連邦軍において61式戦車の後継機[7]となる次世代主力戦車(MBT)として開発されていた[4]。しかし、ジオン公国軍のMSに対抗するためにコンセプトが変更され[7]、開発部門ごとRX計画に統合[4]。連邦軍最初期のMSとして[4]宇宙世紀0079年3月20日に完成し、4機が製造された[4]

武装は240mm砲2門、対空ロケット砲4門。総重量は97tと61式戦車と比較して機動性が極端に低かった。本機をベースとして全面的にリファインが行われ、地球連邦軍初のMSガンタンクが完成した。

文章設定のみで画稿等は未発表。

陸戦強襲型ガンタンク[編集]

諸元
陸戦強襲型ガンタンク
ASSAULT GUN TANK
型式番号 RTX-440
所属 地球連邦軍
全高 13.7m(通常形態)
9.2m(突撃砲形態)
全長 25.6m(通常形態)
32.9m(突撃砲形態)
全幅 10.9m
装甲材質 チタン系合金
武装 220ミリ滑腔砲×1
腕部ボップガン×2(右腕:4連装型、左腕:2連装改良型)
30ミリ機関砲×1
56連装ロケットランチャー
車載用大型火炎放射器
MLRS
重地雷
搭乗者 アリーヌ・ネイズン
ミロス・カルッピ
ドロバ・クズワヨ

機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』に登場。

一年戦争開戦当初、ジオン公国軍のMSに対抗する兵器を保有していなかった地球連邦軍は、RX-75 ガンタンクの基礎となった試作機RTX-44に対MS戦用の改良を施し、ある種の間に合わせとして本機を完成させる。砲撃機でありながら明確なコンセプトを持たず、MSとの直接戦闘能力だけを付与された機体であるため、中途半端である感は否めず、後の開発系譜からも姿を消している。

MSとの直接戦闘を意識した本機は、戦況に応じて2種類の形態に簡易可変することができる。シルエット的にもガンタンクに近い通常形態は、機動力は高くないものの、各種武装を状況に応じてより有効に活用することが可能である。機体前部のサブクローラーを展開し、上半身をスライドさせて低姿勢をとる突撃砲形態は、MSを凌駕する圧倒的な機動力と被弾率の低下、高速を生かした高い越壕能力というメリットを持つ。

武装面においても改良が施されており、主砲である220ミリ滑腔砲のほか、ボッブガン、火炎放射器、30ミリ機関砲、さらに機体側面には追加武装としてロケットランチャーやMLRS(マルチプル・ランチ・ロケット・システム)、重地雷を装着可能で、あらゆる距離、角度からのMSの攻撃に対応できるよう、多彩な武装を揃えている。防御力も高く、敵装甲車両をはね飛ばしたり踏み潰したりしても、走行・戦闘に支障がなかった。

劇中での活躍
『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』第3話で、アリーヌ・ネイズン技術中尉率いる3機が独立混成第44旅団の懲罰部隊に配備され、オデッサ作戦に参加している。3機の連携と圧倒的な火力や機動力により、新鋭機ドムグフカスタムを含む多数のMSとマゼラアタック戦車を撃破し、アウトレンジ砲撃で連邦軍の前進を阻んでいたダブデ級陸戦艇の撃破に貢献するも、最終的には全機が自爆またはダブデへの特攻により、失われている。なお、3機には機密漏洩防止用の自爆装置が搭載されており、事実上の特攻兵器でもあった。
漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』では、宇宙世紀0083年に月のフォン・ブラウン市より出現したヴァル・ヴァロを鎮圧するため、フォン・ブラウン駐留軍のコロンブス改級より発進し、月面に降り立つ。前腕部は右がガトリング砲、左がガンタンクIIに似た3連装ミサイル・ランチャーとなっており、両腕にジムのシールドを装備。上面のセンサーに代わってボールK型の連装フィフティーンキャリバーが装備されており、コックピット前面にセンサー状のものが見て取れる。ヴァル・ヴァロを迎えに来たガンダム試作2号機のビーム・サーベルで一刀両断にされる。OVA・映画版には登場しない。
ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ』では、謎の暴走を開始したガンプラたちの中に本機の姿も確認できる。ヒルドルブ2機が随伴している。
設定の変遷
『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』の企画段階では型式番号が「RTX-44」として発表されていたが、後に「RTX-440」に変更された。


ガンタンク試作1号機[編集]

プラモデル「MG RX-75 ガンタンク」解説書に登場(型式番号:RX-75)。

ガンタンクの初号機で、スケジュールの都合によってコア・ブロック・システムが搭載されていない。腕部の武装も通常のガンタンクとは異なるほか、各種ミサイルランチャーの装備も計画されていた。デザインはガンタンク準備稿の流用。

量産型ガンタンク[編集]

諸元
量産型ガンタンク
GUN TANK MASS PRODUCT TYPE[15]
型式番号 RX-75
所属 地球連邦軍
全高 15.0m[16]
本体重量 56.0t[16]
全備重量 80.0t[17]
装甲材質 ルナ・チタニウム合金[16]
出力 878kW[17]
センサー
有効半径
6,000m[17]
武装 120mm低反動キャノン砲×2[16]
4連装ガンランチャー×2[16]
(4連装ボップミサイル×2)[15]

OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。

陸軍省で生産された、東南アジア戦線向けの量産検討機[18]。主砲の給弾方法が試作機と大きく異なり、射撃体勢に入ると砲弾が露天積載状態になる。なお砲弾は完全燃焼式薬莢を使用する[16]。コア・ブロック・システムの廃止によりパイロットの生存率は低くなったが、その代わりに上半身の旋回が可能となっており、試作型の問題点を克服している[17]。大戦末期に少数が実戦配備されている[16]。履帯周辺に装甲が追加されており、転輪の露出は最小限に抑えられている。

劇中での活躍
第10話に3機が登場。ジオン軍のアプサラス計画秘密工場が存在する岩山に対し、ガンタンク本来の運用方法といえる間接支援砲撃を行い、連邦軍の物量作戦の一翼を担う。その砲撃精度はパイロットの技量も相まってかなりのもので、山の中腹にある坑道入口に直撃弾を与え、ノリス・パッカードをして「いい腕だ」と言わしめる。劇中のセリフでは「艦砲射撃」とされているが、連邦軍はビッグトレーなどの陸上戦艦を保有しているため、それらと混同するほどの火力を持っていることがうかがえる。
陸戦型ガンダムが護衛に就き、ドム1機を撃破するが、ノリスの駆るグフカスタムにより本機はすべて撃破されている。後日談にあたる『ラストリゾート』にも、本機の残骸が花畑に放置されているカットがある。

ベルゲガンタンク[編集]

OVA『第08MS小隊』のオープニングで、砂に埋まった陸戦型ガンダムを回収するシーンにのみ登場。そのため正面からの設定画はない。名称はプラモデル『マスターグレード RX-75 ガンタンク』の説明書によるもので、「ベルゲ(berge)」はドイツ語で「回収」を意味する(現実のドイツ軍でも、戦車のシャーシ(車台)を用いた戦車回収車をベルゲパンツァーと呼ぶ)。

量産型ガンタンクを[17]MS回収用に改修した[19]、作業用の機体[17]。両肩の砲をクレーンに換装し、背部にウィンチが搭載されている。

局地戦型ガンタンク[編集]

諸元
局地戦型ガンタンク
(オセアニア戦線仕様)
型式番号 RX-75E
所属 地球連邦軍
頭頂高 13.5m[18]
本体重量 45.0t[18]
出力 211kW[18]
武装 肩部120mmキャノン砲×2[18]
腕部ボップミサイル4連装×2[18]

才谷ウメタロウの漫画『機動戦士ガンダム GROUND ZERO コロニーの落ちた地で-RISE FROM THE ASHES』に登場。

陸軍省によって量産型ガンタンクの後に開発されたオセアニア戦線用の機体[18]。のちのガンタンクIIに繋がるデータが流用されている[18]。亜熱帯や砂漠での戦闘に適応し、MS部隊の支援用の移動要塞としての要素を満たしている[18]。腕部ボップミサイル・ランチャーは普段は履帯上部に固定されているが、アタッチメントを外すことで従来通りの可動が可能となる。

オーストラリア反抗作戦初期に、西部のミーカサーラ基地近郊で1機が61式戦車を率いている。マゼラアタック隊には善戦するが、やはりMSとの近接戦闘には弱く、ヴィッシュ・ドナヒュー中尉のザクII FS型に行動不能にされる。

ガンタンクIP[編集]

漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』に登場(型式番号:RX-75)。

ガンタンクを基に量産化された機体で、機体名の「IP」は性能向上型(Improved Performance)の略。基本的な機体形状や武装である120mmキャノン砲と40mm4連装ガンランチャーの配置などは原型機であるガンタンクと同様だが、胴体と一体化した頭部の前に新たに2連装の40mmフロントガンターレットを装備している。

オデッサ作戦後には実戦配備されており、5機がオデッサから撤退するジオン軍部隊の殿を務める義勇軍部隊「ヤーコブ隊」と交戦し、全機撃破されている。

ガンタンクII[編集]

諸元
ガンタンクII
GUNTANK II
型式番号 RMV-1
所属 地球連邦軍
生産形態 量産機
全高 16.9m[1]
頭頂高 15.2m[1]
本体重量 98.4t[1]
全備重量 123.7t[1]
出力 211kw[1]
センサー
有効半径
6,000m
最高速度 75km/h[1]
武装 120mmライフル砲(低反動キャノン砲[20])×2
180mm4連装ロケットランチャー×1(右腕)
3連装ミサイルランチャー×1(左腕)
60mm機関砲×1
2連装スモークディスチャージャー×2

コミックボンボン』1982年8月号が初出(名称は「ガンタンク量産タイプ」)で、その後「MSV」で設定が付与され、アニメ『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダムUC』にも登場した地球連邦軍の戦闘車両。

MSとしては評価の低かったガンタンクを純粋な装甲戦闘車両として評価した連邦陸軍が再設計した機体[21]で、「モビルビークル」に分類される[22]61式戦車の後継機としても期待されていたといわれる[要出典]。宇宙世紀0079年11月には既に量産が開始され[23]、計6機が北米と中央アジアに配備された[24]が、終戦直前であったため戦闘には参加していないとされる[25]。一旦開発は凍結されたが、一年戦争終結後に局地・拠点防衛用として再開され[26]、グリプス戦役時にはジャブロー基地の他キリマンジャロ基地にも配備された[27]。乗員は砲手1名と操縦者1名(初期型は2名[24])。

劇中での活躍
一年戦争後を舞台にした作品では、基地防衛機として登場している。宇宙世紀0087年の『機動戦士Ζガンダム』では、エゥーゴのジャブロー降下作戦時において、他の『MSV』登場機に混じって登場している。宇宙世紀0096年の『機動戦士ガンダムUC』では、トリントン基地配備機として1機登場する。他の防衛隊と共に砲撃戦を展開するがジオン残党軍のガルスKの砲撃を受けて撃破されている。
一年戦争中は実戦参加していなかったとも言われるが、外伝作品でいくつか活躍が見られる。ゲームブック『機動戦士ガンダム 灼熱の追撃』では、左腕がガンタンクと同様のボップミサイルランチャーに換装され、アフリカに配備された機体が登場する。漫画『機動戦士ガンダム0079』では、オデッサ戦で破壊されたガンキャノン・ガンタンクの代替機としてベルファスト戦で投入されたマムート(マンモスの意)の通称を持つ機体が登場する。漫画『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、V作戦評価試験部隊「スレイプニール」のトリコロールカラーに塗装された機体が登場する。パイロットはショーン・キャシディ大尉。


ガンタンクIII[編集]

ゲームブック『機動戦士ガンダム 灼熱の追撃』に登場(型式番号:RMV-3)。

アフリカ戦線向けにガンタンクIIを強化・改良しており、重装攻撃型MSとされる。右腕は2連装のビームキャノン砲(重装ビームキャノン)になっており、左肩には3連装スモーク・ディスチャージャーのような装備が確認できるが詳細不明。左腕は3本指のマニピュレーターとなっている。

局地制圧型ガンタンク[編集]

諸元
局地制圧型ガンタンク
型式番号 RMV-3M
所属 地球連邦軍
全長 13.6m
全備重量 72.7t
武装 120mmキャノン×2
3連装ミサイルランチャー×2

メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。

連邦陸軍が、コロニー内での対MS戦用の重装甲兵器として陸戦強襲型ガンタンクやガンタンクを経て開発された「モビルビーグル」とカテゴリーされている機体。内部構造は陸戦強襲型ガンタンクを参考に再設計されているらしい。120mmキャノンは車輌部に搭載され、3連装ミサイルランチャーは腕部に相当する箇所に装備されている。車輌部前面には大型ショベルがあり、前線の整地や残骸処理に活用されている。

実戦配備はガンタンクIIと同時期で、ほとんどの機体がアフリカ掃討作戦に投入され、18輌(23輌説もあり)のうち2輌が大破、1輌が中破している。

小説『機動戦士ガンダムMSV-R ザ・トラブルメーカーズ』では、一年戦争終結直後の中央アジアの砂漠地帯で61式戦車1輌と共に哨戒を行う2輌が登場する。のちに1輌を追加し、ディーン・ウェストの陸戦高機動型ザク(ザクタンク仕様)と交戦するが、全機行動不能にされる。

ガンタンクホバー[編集]

ゲームブック『機動戦士Ζガンダム ジェリド出撃命令』に登場(型式番号:RMV-05)。

移動方式はキャタピラからホバーダクトに変更され、機動性が増している。武装は背部の大口径・高出力ビーム砲2門と両腕の3連装ロケット・ランチャー。宇宙世紀0087年の時点で「旧式」とされている。アラスカのスワード半島に配備された1機が登場する。

ガンタンク重装型[編集]

パソコンゲーム『SDガンダムウォーズ』に登場。

アースサイド軍所属のゲームオリジナルMS。ガンタンクIIの上位機種。300mmキャノン、ビームキャノンの他に接近戦に使用可能なアンカーを装備する。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』におけるガンタンク[編集]

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場するガンタンクは、原作版とは異なり地球連邦軍が古くから運用している主力戦車として登場する。頭部や車高等デザインが大幅に変更されており、コア・ブロック・システムも搭載していないなど、設定も変更されている。宇宙空間での運用は可能だが、空間戦闘が出来る描写はなく、あくまで陸戦用であるとする描写がなされている。中盤からは操縦士とガンナーとのキャノン砲やバルカン砲の役割分担が変更されているが、経緯は不明。ホワイトベースのお荷物扱いの本機も、数々の修羅場を潜り抜けたスレッガー・ロウの操縦では実力を発揮し、テキサスコロニーではザクII一個中隊を撃破する活躍を見せるほか、武装を排除してクレーンと作業アームを取り付けた作業用の機体も登場する。また、前面装甲は戦艦のビーム砲でも貫通できないほど屈強である。デザインは原作版同様大河原邦男

ガンタンク初期型[編集]

諸元
ガンタンク初期型
GUNTANK EARLY TYPE[28]
型式番号 RTX-65
所属 地球連邦軍
生産形態 量産機
全高 13.1m[28]
全幅 12.1m[28]
武装 大口径砲[28]
4連装機関砲[28]
スモーク・ディスチャージャー[28]
3連装機銃[28]

OVA『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場。

漫画版では過去編に登場するガンタンクも一年戦争時のものとほぼ同じだったが、これに違和感をもった今西隆志の意向で山根公利によりデザインされた。漫画版のデザインを踏襲しつつも、バックパックを1基にするなど、より原初的になっている。『THE ORIGIN』におけるガンタンクが全てこのタイプというわけではなく、一年戦争時のものはまた別のため誤解のないようにと山根は語っている[29]

宇宙世紀0065年に制式採用された地球連邦軍の大型戦闘車両[28]。各コロニーに配備され、治安維持の名目で運用されているが、その威容による反乱分子への心理的抑圧も考慮されている[28]。両肩の大口径砲と両前腕部の4連装機関砲はのちのガンタンクと同様だが、6基のスモーク・ディスチャージャーと、機体下部に対人用の3連装機銃をもつ。塗装はライト・グレーを基調とする。

宇宙世紀0068年のジオン・ズム・ダイクン死亡直後には、クラウレ・ハモンがパイロットを買収した本機に、ダイクンの息子キャスバルと娘アルテイシアが逃亡のために乗り込む。またジオンのモビルワーカーの仮想敵機としても使用される。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』におけるガンタンク[編集]

漫画・OVA『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場するガンタンクは、腕部が通常のマニピュレーターであることや、前後に長く全高を抑えたフォルムなど、『機動戦士ガンダムF91』に登場するガンタンクR-44や、『機動戦士ガンダムUC』に登場するロトの戦車形態に近いデザインとなっている。

兵員輸送能力があり、指揮車としても運用されている点もロトと同様。キャノン砲が従来の胴体側の肩ではなく、腕側の肩に装着されているのが特徴的(アニメでは肩に被さるようなデザインに変更)。

ア・バオア・クー戦では、フラナガン機関接収部隊の指揮機及び工作機として登場。前面に装備したユニットでシャッターを突き破ってこじ開け、完全武装の兵士20名近くを突入させた。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』第2話では、エルマー・スネル大尉が戦線を離脱する際、搭乗する陸戦型ザクIIの関節トラブルを理由にあげたが、周囲は怪しまなかった。
  2. ^ 宇宙戦においてガンタンクと遭遇したジオン兵は「タンク(戦車)モドキ」、「モビルアーマーのできそこない」[9]と評している。地上では、「タンク」「タンクもどき」と呼ばれることが多い[10]
  3. ^ 胴体内にはコア・ブロックがあるので旋回できない。ガンタンクの上半身が旋回しないことは、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』公式サイトでも言及されている[6]
  4. ^ 8機という説もある
  5. ^ 劇場版では単座型改修の後にリュウがコアファイターを強制分離してハモン機に特攻したために矛盾が生じている。
  6. ^ 惑星は丸いため、遠くに離れるにしたがって対象物は地平線の向こうに隠れてしまう。それにともなって光学・電波などによる観測が困難となり、地上設置式のレーダーの場合は50kmを超えると探知ができなくなるため、航空機や人工衛星などによる支援が必要である。

出典[編集]

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.1 一年戦争編』バンダイ、1989年2月、54-55頁。
  2. ^ a b c d e 『機動戦士ガンダム記録全集1』日本サンライズ、1979年12月、155頁。
  3. ^ a b 『アニメック』第6号、ラポート、1979年8月、23頁。
  4. ^ a b c d e f 「ハイグレードユニバーサルセンチュリー 1/144 ガンタンク」バンダイ、2000年1月、組立説明書
  5. ^ 『マスターアーカイブ モビルスーツ RX-78 ガンダム』ソフトバンク クリエイティブ、2011年12月、15-17頁。(ISBN 978-4797366181)
  6. ^ a b c d 機動戦士ガンダム第08MS小隊WEB「MS-連邦軍-量産型ガンタンク」
  7. ^ a b c d e 「マスターグレード 1/100 ガンタンク」バンダイ、2009年9月、組立説明書
  8. ^ テレビ版第6話、アムロ・レイとハヤトの出撃シーンなど。漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のガンタンクにも装備されていることが、第3巻48頁のコマで確認できる。
  9. ^ テレビ版第32話、ザクレロを操縦するデミトリーの発言より。
  10. ^ テレビ版第19話のステッチや、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』第10話のノリス大佐など。
  11. ^ a b 双葉社「モビルスーツ全集5 ガンダム&V作戦BOOK」双葉社、2012年5月、54-57頁 (ISBN 978-4575464658)
  12. ^ テレビ版第24話、ホワイトベース格納庫でのハヤトとカイの会話より。
  13. ^ 機動戦士ガンダム0079』に登場。
  14. ^ ゲーム『機動戦士ガンダム アドバンスドオペレーション』に登場。
  15. ^ a b 『Dセレクション 機動戦士ガンダム MS大全集2003』メディアワークス、2003年4月、86頁。
  16. ^ a b c d e f g 『NEO COMICS 機動戦士ガンダム 第08MS小隊フィルムコミック 8 軍務と理想』辰巳出版、1998年9月、106頁。
  17. ^ a b c d e f 『データコレクション9 機動戦士ガンダム 一年戦争外伝2』メディアワークス、1999年6月、18頁。
  18. ^ a b c d e f g h i 『ガンダムエース』2017年7月号、講談社、38頁。
  19. ^ 『アニメVスペシャル 機動戦士ガンダム 第08MS小隊』学習研究社、1997年3月、64頁。
  20. ^ 『ガンダムメカニクス2』(1998年、ホビージャパン)
  21. ^ 『機動戦士ガンダム MSVコレクションファイル[地球編]』(2000年、講談社)
  22. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑PART.1 一年戦争編』(1989年、バンダイ)17頁。ただし「モビルビーグル」と書かれている。
  23. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑PART.1 一年戦争編』(1989年、バンダイ)48頁
  24. ^ a b 『模型情報・別冊 MSバリエーションハンドブック1』(1983年、バンダイ)
  25. ^ 『講談社ポケット百科シリーズ35 機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション3 連邦軍編』
  26. ^ 『データコレクション4 機動戦士Ζガンダム 上巻』(1997年、メディアワークス)
  27. ^ 『SDガンダム G GENERATION-0 ガイドブック』(1999年、アクセラ)。『機動戦士Ζガンダム』劇中では確認できない。
  28. ^ a b c d e f g h i 『HG ガンタンク初期型』説明書、バンダイ、2015年5月。
  29. ^ 「グレート・メカニックG 2015年冬号」 双葉社 2015年刊

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関連項目[編集]