機動戦士ガンダムUC

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機動戦士ガンダムUC
Mobile Suit Gundam Unicorn Wikipedia en Español.svg
ジャンル SFガンダムシリーズ
小説
著者 福井晴敏
イラスト 安彦良和(表紙キャラクター:第1巻 - 第10巻、
挿絵:第1巻 - 第3巻)
虎哉孝征(挿絵:第4巻 - 第11巻)
カトキハジメ(表紙メカニック)
美樹本晴彦(角川スニーカー文庫:表紙)
大森倖三(角川スニーカー文庫:挿絵)
出版社 角川グループパブリッシング
掲載誌 ガンダムエース
レーベル 角川コミックス・エース
角川文庫
角川スニーカー文庫
刊行期間 2007年2月号 - 2009年8月号
巻数 全10巻(+ 短編集1巻)
その他 原案矢立肇富野由悠季
キャラクターデザイン:安彦良和
メカニックデザイン:カトキハジメ
OVA
原作 矢立肇、富野由悠季
福井晴敏
監督 古橋一浩
シリーズ構成 福井晴敏(ストーリー)
脚本 むとうやすゆき
キャラクターデザイン 安彦良和(原案)
高橋久美子
メカニックデザイン カトキハジメ、佐山善則
石垣純哉、玄馬宣彦
明貴美加(協力)、小倉信也(ゲスト)
アニメーション制作 サンライズ
製作 サンライズ
発表期間 2010年3月12日 - 2014年6月6日
話数 全7章(+ episode EX)
アニメ:機動戦士ガンダムユニコーン[注 1] RE:0096
原作 矢立肇、富野由悠季
福井晴敏
監督 古橋一浩
シリーズ構成 福井晴敏(ストーリー)
脚本 むとうやすゆき
キャラクターデザイン 安彦良和(原案)
高橋久美子
メカニックデザイン カトキハジメ、佐山善則
石垣純哉、玄馬宣彦
明貴美加(協力)、小倉信也(ゲスト)
音楽 澤野弘之
アニメーション制作 サンライズ
製作 サンライズ、メ〜テレ
放送局 メ〜テレ、テレビ朝日系列
放送期間 2016年4月3日 - 9月11日
話数 全22話
漫画:機動戦士ガンダムUC バンデシネ
原作・原案など 矢立肇、富野由悠季
福井晴敏
作画 大森倖三
出版社 角川グループパブリッシング
掲載誌 ガンダムエース
レーベル 角川コミックス・エース
発表号 2010年3月号 -
巻数 既刊16巻(2016年10月現在)
テンプレート - ノート
ポータル 文学アニメ漫画

機動戦士ガンダムUC』(きどうせんしガンダムユニコーン)(英題: MOBILE SUIT GUNDAM UNICORN)は、福井晴敏による日本小説角川書店ガンダムエース』誌上にて2007年2月号から2009年8月号まで連載された。また、この小説を原作とするアニメ作品と漫画作品が制作されている。

概要[編集]

アニメ機動戦士ガンダム』を始めとした「宇宙世紀」を舞台とする作品で、劇場用アニメ作品『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』から3年後の宇宙世紀0096年が主な舞台となっている。物語は宇宙世紀元年から始まり、その年に起こった宇宙世紀誕生や、一年戦争の発端にも関わるラプラス事件が物語の中核となっている。なお、時系列的に『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に近い年代にあたるため、登場人物やメカニックの設定にもその内容が多く反映されている他、『機動戦士Ζガンダム』や『機動戦士ガンダムΖΖ』などから発展させた設定も多い。アニメ版では、物語の核心を握る人物サイアム・ビストの声優に『機動戦士ガンダム』のナレーションを務めた永井一郎を起用することで、同作品のナレーションは、サイアムによるモノローグであるという意味を持たせる[1][2]など、『機動戦士ガンダム』から続く地球連邦とジオンとの一連の抗争に一応の決着を付ける総括的作品でありながらも、本作品より後年の宇宙世紀を舞台にした『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』や『機動戦士ガンダムF91』などに繋がる設定や、ひいては宇宙世紀の遥か未来の『∀ガンダム』との繋がりを示唆する描写[3]も見られる。

キャラクターデザインと表紙のキャラクターのイラストは安彦良和が担当。第1〜3巻までは挿絵も描いていたが、第4巻以降の挿絵は虎哉孝征が務めた。メカニックデザインと表紙のモビルスーツのイラストはカトキハジメ。福井はプロデューサー的立場も兼任した。

単行本は1巻あたり3回分の連載を収録し(福井がインターネットラジオで1話あたり原稿用紙100枚程度の長さだと語っている)、挿絵は小説の連載1回につきカラーが2~3点、残りはモノクロページで、計10カット前後が掲載。カトキハジメによるメカニック解説、設定考証担当の小倉信也による解説なども同時に掲載された。『ガンダムエース』元編集長の古林英明によると、この企画が開始されたのは2002年とのこと。雑誌『活字倶楽部』2005年夏号の福井晴敏インタビューでは、2006年頃を目処に新しいガンダムの準備をしていると語られた。2007年夏には、書店公開用のプロモーションフィルムが作成されている。

プラモデルマスターグレードで、2007年12月には「ユニコーンガンダム」が、2008年12月には「シナンジュ」が発売、単行本の第4巻と第8巻の各特装版には、プラモデルに装着可能なオプション装備のキットを同梱するなど、小説作品として類を見ない試みも実施された。本作品は小説作品ながらコミックス流通で単行本が刊行されており、作者の福井は、「本好きの方たちだけではなく、その外側に広がる“世間”へ仕掛けてゆく」ための実験といった趣旨の発言をしている[4]

本作品のタイトルを決定した時点で福井は、アムロ・レイのトレードマークとしてたびたびユニコーンのモチーフが使用されていることを知らなかったため、構想段階では本作品との特別な関連性は考慮していない。ファン層としては特にファーストガンダム世代に人気だという[5]

2010年1月から文庫版のリリースも開始されたが、角川文庫角川スニーカー文庫の2種類の装丁で同時期に刊行という異例の体制で発売された[注 2]。角川文庫版は、ガンダムシリーズ作品であることを極力控えており[注 3]、各種の広告でもあくまで福井小説として前面に押し出している。カバーイラストは加藤直之、カバーデザインは樋口真嗣が担当。口絵や挿絵はない。角川スニーカー文庫版は、これまでに同レーベルで発売されたガンダムのノベライズ作品と同様の装丁と解説が収録。表紙イラストは美樹本晴彦、口絵および挿絵はコミカライズ版『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』の著者も務める大森倖三が担当。キャラクター紹介のイラストとメカニック紹介の設定画は、安彦と虎哉とカトキが連載時に描いたものを使用している。

また、関連商品に同梱される特典として発表された、原作者福井晴敏の書き下ろし外伝2作品『機動戦士ガンダムUC 戦後の戦争』と『機動戦士ガンダムUC 不死鳥狩り』をまとめた短編集が、小説版の第11巻として2016年3月26日に発売された。

小説の単行本の第8巻発売時には、オリジナルビデオアニメ(OVA)としてアニメシリーズ化を発表し、2009年4月25日に公式プレサイトを開設した[6]

またこのOVA版はテレビフォーマットに再構成され、『機動戦士ガンダムユニコーン[注 1] RE:0096』(きどうせんしガンダムユニコーン リ:ダブルオーナインティシックス)と題して、2016年4月3日から9月11日までテレビ朝日系列のテレビアニメシリーズとして地上波全国放送された。

『月刊ガンダムエース』2010年3月号(No.091)より、本作の漫画化作品となる『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』が連載開始。著者は大森倖三。基本的にはアニメ版をベースとしつつも、アニメ版ではカットされた小説版のエピソードや設定も組み込まれており、原作小説とアニメ版の両方を折衷した作品となっている。また、カトキハジメが新規にデザインしたオリジナルMSや、既存MSの新バリエーションなども登場している。

2010年10月26日に『ガンダムエース』増刊号として『ガンダムユニコーンエース Vol.1』が発売され、Vol.6まで刊行された[7]

2012年3月8日に、PlayStation 3(PS3)用ゲームソフト『機動戦士ガンダムUC』が発売。首相官邸ラプラス跡でのシナンジュとの対決までをアクションゲーム化している。ゲームの特装版には「袖付き」によるシナンジュ強奪事件を原作者の福井晴敏が書き下ろした外伝小説『戦後の戦争』が付属した。

2013年8月3日からは「ガンダムフロント東京」内のドーム型映像施設「DOME-G」にて映像作品『機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』が公開。

小説版とアニメ版(OVA版およびテレビシリーズ)を除いた、コミカライズやゲーム、また外伝作品を初出としたMSは『UC-MSV』として区分されている[8]

あらすじ[編集]

第二次ネオ・ジオン抗争の終結から3年後の、宇宙世紀0096年。工業コロニー「インダストリアル7」において、とある謀議が交わされようとしていた。財団法人ビスト財団」の当主カーディアス・ビストが、ネオ・ジオン残党軍「袖付き」へ「ラプラスの箱」と呼ばれる重要機密を譲渡するという。ビスト財団は、開かれる時には連邦政府が滅びるとまで恐れられているその内容を盾に、巨大企業アナハイム・エレクトロニクス社の後ろ盾として、長年に渡って地球連邦政府から便宜を引き出してきたという。

その頃、かつてカーディアスの私生児として生まれながらもその記憶を消去され、普通の学生としての日常に違和感を抱きながらもインダストリアル7内にあるアナハイム工専へ通っていた少年バナージ・リンクスは、謎めいた少女オードリー・バーンとの運命的な[9]出会いを果たし、彼女に強く惹かれる。オードリーの正体はザビ家の生き残りであるジオンの姫、ミネバ・ラオ・ザビであり、大きな戦争の火種となる可能性のある「ラプラスの箱」の引き渡しを独断で阻止しようとしていた。

だが、取引を察知した連邦政府とアナハイム・エレクトロニクス社が地球連邦軍を軍事介入させたため、インダストリアル7は「袖付き」と連邦軍の戦闘によって火の海と化してしまう。バナージは友人たちと避難し、オードリーの姿を捜し求める中で瀕死のカーディアスと再会し、出生の秘密を知らされると同時に、「ラプラスの箱」を開くための「鍵」でもある、神獣「ユニコーン」のごとく頭部に1本の角を持つ白亜のモビルスーツ(MS)を託される。戦闘の中、必死の思いでそのMSを起動させたバナージだが、現れた「袖付き」のMSに死の恐怖を感じる。しかし白亜のMSの一本角が2つに分かれ“変身”し、かつて一年戦争でジオン軍から「白い悪魔」と恐れられたMS「ガンダム」と同様の顔が現れると、そのMSはバナージの意思を乗っ取り圧倒的な戦闘力を発揮して、「袖付き」のMSを退ける。

白亜のMS「ユニコーンガンダム」はその出自から、ニュータイプを殲滅するという目的遂行のためならば、システム側が操縦者の意思すら乗っ取って暴走してしまうサイコミュ兵器としての危険な側面を持つと同時に、「ラプラスの箱」へと辿り着くための位置情報を少しずつ開示しながら、「鍵」の担い手たる操縦者に宇宙世紀の人の争いの歴史を辿らせ、その「鍵」の担い手が「ラプラスの箱」を手にする資格のある者(ニュータイプ)であるかどうかを判断する装置でもあるという、相反する側面を併せ持ったMSであった。これを発端としてバナージは、「ラプラスの箱」の秘匿を望む連邦政府やそれと手を組むビスト財団のカーディアスの反対勢力、「ラプラスの箱」の奪取を目論む「シャアの再来」と渾名される首魁フル・フロンタル率いる「袖付き」らとの、「ラプラスの箱」を巡る闘争とそれを探す旅へと巻き込まれていくことになる。開かれた際の脅威だけが長年伝えられるも実態は一切不明な「ラプラスの箱」を巡る権力者たちの思惑に翻弄されつつ、バナージはユニコーンガンダムと共に世界各地を転々と渡り歩き、地球と宇宙を、そして連邦とジオンに与する様々な勢力を行き来することになる。そして旅を通して敵味方を超えて様々な立場の人物と巡り会い、成長していく。また、当初はバナージを振り回す災厄であったユニコーンガンダムも、全身に用いられたサイコフレームと呼ばれる素材によって「アクシズ・ショック」と呼ばれた超常現象の再現を起こすなど、設計段階で想定されていなかった奇跡を起こす存在となっていく。そしてバナージが出会う大人たちも、それぞれが葛藤を抱える中、バナージとのぶつかり合いを通し、どんな絶望を目の当たりにしても「それでも」と可能性を信じようとするバナージの直向きさに影響を受けていく。やがて戦いは連邦とジオンという垣根を越えて、人の可能性を信じる者達と、それを否定する者達との戦いに様相を変えていく。

その旅の終着点たるユニコーンが示す最終座標の地に辿り着いたバナージはミネバと共に、自身の曽祖父に当たるビスト財団の創始者サイアム・ビストと対面する。そこで目にした「ラプラスの箱」の正体は、宇宙世紀元年に起こった暗殺事件で失われたはずの、オリジナルの「宇宙世紀憲章」碑文の末尾に付け加えられた条文であったと明かされる。未来の新人類に与えられる権利を約束したその内容は、テロに見せかけて暗殺を主導した当時の連邦政府にとっての醜聞であると同時に、後のジオン・ズム・ダイクンによるニュータイプ思想の内容とも偶然に一致し、使い方によっては、ジオン公国の独立運動に強力な正当性を与える内容でもあった。そして、その内容を長年に渡って秘匿し続けたという経緯自体が、現在の地球連邦の存在を危うくさせる汚点であった。地球連邦とその関係者は「ラプラスの箱」の存在をもみ消し今ある権益と秩序維持のために、一方フル・フロンタルは、「アクシズ・ショック」ほどの奇跡を目の当たりにしても、変わることより現状を維持することを望む人類には、「ラプラスの箱」の中身を秘匿したまま連邦との交渉の道具として利用していくことが、現実的かつ最も有効な利用法だと語り、連邦を間引きした「サイド共栄圏」を推し進めるため、それぞれ手段を問わない実力行使に出る。

「ラプラスの箱」の正体を知ったバナージとミネバは、これまでの人の争いの歴史を辿る旅を通じて得た答えとして、本来この条文は、決してニュータイプ論を正当化させるものでも忌避するものでもなく、100年前の人々が、新たな可能性を信じて地球の重力を振り払い新天地へと旅立つ同胞たちへ向けて、祈りを込めて贈った善意の言葉であったはずと解釈する。例えこれが慰めで足された一文であったとしても、宇宙移民計画は人口増加解決のためのただの棄民政策ではなく、人類の新たな可能性を信じて、希望をもって送り出されたのだという事だけは、自身ら未来を生きる人類は周知しておくべき事実だという考えに到り「ラプラスの箱」の開示を決断する。それを阻止せんとする連邦政府と、フロンタル率いる「袖付き」からの妨害をバナージたちは命を賭して退け、人の中の可能性を信じるミネバの演説によって「ラプラスの箱」が全世界に公表される。

サイコフレームが持つ人知を越えた力により、大量破壊兵器であるコロニーレーザーをも相殺するほどの未曾有のサイコ・フィールドを命懸けで発生させ、「ラプラスの箱」を護り抜いたバナージだったが、その代償にニュータイプとサイコフレームの未知の領域にまで足を踏み入れてしまう。その結果バナージはユニコーンに取り込まれ完全に一体化した、人の思惟を受け止め叶える“器”として、もはや万能と言えるほどの力を持った人を遥かに超えた存在になりかける。しかし必ず帰ると約束した大切な存在が待っている事を思い出し、その力を放棄して再び“人間”としてオードリーの下へと帰って行きながら、物語は幕を閉じる。

登場人物[編集]

民間人[編集]

バナージ・リンクス
- 内山昂輝
本作品の主人公。工業コロニーのインダストリアル7にあるアナハイム・エレクトロニクス社系列のアナハイム工業専門学校に通う16歳[10]の学生。
父親はビスト財団の当主であるカーディアス・ビスト。母親はカーディアスが政略結婚した正妻ではなく、恋愛で結ばれた愛人アンナ・リンクス。財団当主とその愛人との間の私生児として生まれるが、ビスト財団の血縁者が背負うべきその過酷な運命に息子を巻き込ませたくないという母アンナの思いからビスト財団から遠ざけられ、財団にいた頃の記憶を消去された後に母の下で育つ。だが宇宙世紀0086年頃に母アンナが病気で亡くなったことで、名も顔も覚えておらず素性すら知らない父親の扶養下に置かれることとなりインダストリアル7に越してくる。以後経済的にのみ支援を受けつつも、その父親とは直接会うことも、どのような人物かも知らぬままに普通の工専生として生活し、学業の傍らブッホ・ジャンク社でプチ・モビルスーツを使いスペースデブリ回収のアルバイトをするというごく平凡な人生を送っていたが、その日常の中で何をしていてもその時を本当には過ごせていないような「ずれ」を抱いて生きていた。
そんな折「オードリー・バーン」と名乗る謎の少女と運命的に出会い、再び戦争が起ころうとしているのを止めたいという彼女に協力するうちに、自身が抱いてきた「ずれ」の収まりを感じたことで彼女に惹かれていく。バナージとオードリーの奔走の甲斐なく、インダストリアル7はビスト財団が保持するとされる「ラプラスの箱」を巡る「袖付き」と連邦軍による戦闘が始まってしまう。その混乱の中、瀕死の父カーディアス・ビストと再会し、自身の出生の秘密を知らされると同時に、「ラプラスの箱」を開くための「鍵」となる白亜のMS「ユニコーンガンダム」を託される。これを発端にバナージは文字通り紛争の「鍵」を握る存在となってしまい、連邦政府や「袖付き」といった「箱」を巡る勢力間の闘争の中で、「箱」への道を辿る旅へと誘われていくこととなった。
それが開放されれば、世界へ混乱をもたらすという脅威だけが長年伝えられるも、その正体は謎に包まれた「ラプラスの箱」を巡る戦乱に翻弄されながら、バナージはユニコーンガンダムと共に、地球と宇宙、そして連邦とジオンに与する様々な勢力を行き来しながら、ユニコーンガンダムが段階的に開示する座標に従い、人の争いの足跡を辿らせ「ラプラスの箱」の開放の是非を「鍵」の担い手となったバナージに問うかのような旅を強いられることとなる。その旅を通じ、連邦やジオンの垣根を超えて様々な立場の様々な思いを秘めた人々と出会い、バナージを助けようとする大人たちに背中を押され人として成長していく。また、オードリー・バーンやマリーダ・クルス、旅を通じてバナージが出会った様々な葛藤を抱える大人たちも、バナージのどんな絶望や悲しみを目の当たりにしても「それでも」と人の可能性を信じようとする直向きさに、影響を受けて変化・成長していった。バナージの行動により「ラプラスの箱」を巡る紛争は、連邦とジオンという垣根を越えて、人の可能性を信じる者達と、それを否定する者達との戦いに様相を変えていった。
物語の序盤は、バナージには完全に制御できない大き過ぎる力であったユニコーンガンダムも、旅を通じて促されたバナージの「ニュータイプ」としての覚醒に呼応して、バナージの制御下に置かれるようになっていった。そのニュータイプ的素養の高さと、本人も忘れていたが幼少時にそれを促すための特殊訓練を父カーディアスに受けさせられていたこともあり、いわゆる強化人間である可能性も示唆されていたが、後に否定された。ユニコーンガンダムはバナージという乗り手に呼応して、全身に組み込まれたサイコフレームと呼ばれる素材によって「アクシズ・ショック」と呼ばれる超常現象に似た奇跡的な力を体現する存在となっていく。当初ユニコーンガンダムのサイコフレームは発光時には赤色に発光していたが、バナージとの親和性が高まっていくことで、虹色のオーラを帯びた緑色に発光するようになっていった。
ユニコーンガンダムが示す座標各地を辿り終え、最終座標インダストリアル7のメガラニカへ向かうための最終局面では、タクヤの強化案である「フルアーマー・ユニコーンガンダム」に搭乗し出撃。NT-Dをも完全に制御し、データ以上の制圧力を発揮してネェル・アーガマをインダストリアル7へと導いていく。「袖付き」の戦線を突破しインダストリアル7へ到着後、オードリーと共にメガラニカのビスト邸へと向かい、そこで曾祖父サイアム・ビストから「ラプラスの箱」の真実を知らされる。その真実を目の当たりにしユニコーンガンダムによって導かれた、これまでの人の争いの歴史を辿る旅を通じて得た答えとして、人類の可能性を信じて「ラプラスの箱」を全世界に開示することを決断する。だが、それを阻止し「ラプラスの箱」を自身らの手にせんとするフロンタルが妨害する。再起したリディのバンシィと共闘しフロンタルに最終決戦を挑み、激闘の末に勝利する。しかし、インダストリアル7宙域にはビスト財団と連邦軍上層部の指示によるコロニーレーザー攻撃が行われようとしており、避ける時間はないと知ったバナージは、強力なサイコ・フィールドを発生させてこれを防ぐ事を試みる。リディらの協力もあり、命を賭して発生させた未曾有のサイコ・フィールドによって奇跡的にコロニーレーザーを相殺することに成功するが、その影響でバナージはユニコーンに取り込まれ完全に一体化し、人の精神を取り込んで誕生した新たな生命体《ユニコーンガンダム》そのものとなってしまう。
ゼネラル・レビルのMSの大部隊を前にしても、手をかざすだけで眼前のMS群の核融合エンジンを停止させてしまう[11]など、万能といえる存在にまで到達した《ユニコーンガンダム》だったが、バナージだった頃にオードリーと出会う前に感じていたような「ずれ」を再び感じたことを切っ掛けに、リディやオードリー、仲間たちの声を聴き、自身もまたその人々の中でしか培われぬものの結果であると理解し、自身の存在を放棄する。それによって意識を取り戻し、再び一人の「人間」へ戻ったバナージは、必ず帰ると約束したオードリーの下へ帰るべく、ユニコーンをメガラニカへと向かわせた。
アニメ版では小説版であった《ユニコーンガンダム》から再び「人間」へ戻る過程の心理描写がない代わりに、人を超えて“虹の彼方”に旅立とうとした所を、父・カーディアスの幻影に抱き止められ、彼が指し示す方向に、必ず帰ると約束した大切な存在が待っている事を思い出したことで意識を取り戻し、万能と言えるほどの力を放棄し再び「人間」として、原作と同じく、オードリーの下へと帰って行った。
物語のラストでリディ・マーセナスから“完成されたニュータイプ”と表現される万能の存在にまで到達するが、原作者の福井は、この物語のラストの《ユニコーンガンダム》ならば、地球上からすべての軍隊をなくすことすら可能であっただろうと述べている[12]。だが、恒久的平和すら実現可能なほどの人を遥か超越した存在にまで到達できたにもかかわらず、バナージは万能の存在になることよりも「人間」としてオードリーの下へ帰ることを選んだ。福井はこれについて「これまでの(宇宙世紀の)ガンダムは、いつか辿り着く“完成されたニュータイプ”の地平を目指して諦めず生き続けよう、という話で、バナージは遂に“完成されたニュータイプ”になれたのかも知れない。なのに『よかったね、おめでとう』という気分にはならない。それはなぜかを皆さんに考えてもらいたいんです。『なんで行っちゃうんだよ!』って誰もが思う。すごい矛盾しているんです。でも、その矛盾こそが人間の人間たる所、愛すべき所だと思うんです[13]」「今の世の中が完全というわけではなくて、当然改善されていかなくてはいけない。いわゆる“いい明日”を目指す志を持ち続けること。そのひとつの象徴としての“ニュータイプ”というものがあればいいわけですよね。だから『本当に神様になるバカがいるかよ』という所ですよね[2]」と語っている。また、「ニュータイプ」とは人の“可能性”であって、劇中のバナージがニュータイプの完成形と規定するつもりはなく、あくまで“可能性”の内の一つの形であって、完成形は他に何通りもあるものだろうと思っている、と述べている。また、現状では、肉体を持ってニュータイプの境地に辿り着くには、バナージだけでは無理で、サイコフレームというメカニズムの力を借りることが必要だったのだろうとも語っている[11]
名前の由来は、宇宙世紀の「“話”を“リンクする”」(物語を繋げる)役割を持った主人公という意味を込めてとのこと[14]
オードリー・バーン
声 - 藤村歩
本作品のヒロイン。バナージと同年齢の、エメラルド色の瞳に理性と高貴さを秘めた神秘的な美少女。「オードリー・バーン」という名前は偽名で、正体はザビ家の遺児「ミネバ・ラオ・ザビ」。ザビ家の末裔であるというその素性は、地球連邦軍に人質に取られた際に明かされる。
オードリーという偽名の由来は女優オードリー・ヘプバーン。ヘプバーンが映画『ローマの休日』で演じた王女に、部下の目を盗んで単独行動する自身の境遇をなぞらえていた彼女が、バナージに名前を聞かれた時にとっさに答えてしまったことによる。なお、アニメ版ではインダストリアル7で『ローマの休日』のリバイバル上映(アニメ作中では『Runaway Princess』という題名になっている)が行われており、その看板を見て彼女が偽名の由来を連想したような演出がなされている。
ハロ
声 - 広橋涼
バナージのペットロボット。
タクヤ・イレイ
声 - 下野紘
バナージのルームメイトで同じアナハイム工専に通う少年。16歳。MSマニアで、将来はアナハイム・エレクトロニクス社のテストパイロットかメカニックを志望している。インダストリアル7襲撃の際にリディの乗るリゼルに救出されネェル・アーガマへ乗ることとなる。以後、ミコットやハロと共にネェル・アーガマで過ごすこととなり、その間は整備の仕事も手伝っていた。
ユニコーンガンダムの最終決戦仕様「フルアーマー・ユニコーンガンダム」は彼の発案。最終決戦に向けて「袖付き」の艦隊勢力との彼我戦力差を埋めるべく考案された。
ミコット・バーチ
声 - 戸松遥
アナハイム工専に隣接する私立のハイスクールに通う少女。16歳。インダストリアル7の工場長を父親に持つ。学校は違うもののバナージやタクヤと親しく、バナージにほのかな想いを寄せている。タクヤと同じくインダストリアル7襲撃の際にネェル・アーガマへ乗ることとなる。ミネバに対しては猜疑と嫉妬の感情を抱いており、リディがミネバを連れだそうとする場面を目撃して彼女に銃口を向ける。だが、ネェル・アーガマがネオジオン兵に占拠された際は、ミネバが必ず行動を起こすと信じていた。
なお、アニメ版および漫画版ではバナージ、タクヤらと同じアナハイム工専の生徒となっているなど、小説版とは設定が異なっている。
アーロン・テルジェフ
声 - 横堀悦夫
アナハイム・エレクトロニクスの社員でユニコーンガンダムの開発者の1人。32歳。装甲材質部門の担当としてユニコーンガンダム開発計画に参加していたがインダストリアル7襲撃時、エコーズに重要参考人として拘束されネェル・アーガマに収監される。サイコフレームなどのサイコミュ関連の技術に詳しく、ユニコーンガンダムや回収したクシャトリヤの検分を手伝うことになる。
デニス、トム、マルコ
声 - 朝倉栄介日野聡宮下栄治
アニメ版のオリジナルキャラクター達でバナージらと同じアナハイム工専のクラスメイト。インダストリアル7遭遇戦時、バナージら他の生徒十数人と避難中に資材搬出路のハッチで立ち往生していた際、流れ弾のビームの直撃を受けて全員死亡した。
エスタ
声 - 広橋涼
ミコットと同じ学校に通う友人。インダストリアル7遭遇戦時、シルビアらとともに死亡。
アニメ版ではミコットと同じく設定が変更されており、バナージらと同じアナハイム工専のクラスメイト。インダストリアル7遭遇戦時、デニスらと行動し死亡。
バンクロフト
声 - 楠見尚己
アナハイム工専の教員であり歴史の授業を担当している。アニメ版ではインダストリアル7襲撃の際、民間人の避難誘導を行っていたがマリーダが撃墜したリゼルの熱核反応炉の爆発[注 4]に巻き込まれ、死亡。
ティクバ、ティクバの母
声 - 田村睦心林りんこ
ギルボアの家族で、ティクバの下に弟と妹が1人ずついる5人家族。バナージやマリーダも世話になっていた。
ダイナーの老主人
声 - 森功至
マーセナス邸から脱走したオードリーが寄ったダイナーの店主。オードリーに地球連邦や宇宙移民について、それらが最初は人の善意から始まったことであると語る。
カイ・シデン
声 - 古川登志夫
ジャーナリスト。一年戦争時には、ホワイトベースの乗組員としてアムロ・レイブライト・ノアと共に戦った。ブライトの要請に応じ、間接的にバナージを後押しした。
ベルトーチカ・イルマ
声 - 川村万梨阿
ルオ商会に縁故のあるフリーランスの情報屋。グリプス戦役時にはカミーユ・ビダンらと協力して戦った。アムロ・レイとは一時期交際していた。間接的にバナージを後押しした。

地球連邦軍[編集]

独立部隊ロンド・ベル[編集]

リディ・マーセナス
声 - 浪川大輔
本作のもうひとりの主人公[2]。初登場時は地球連邦軍ロンド・ベル隊のMSパイロット。階級は少尉。23歳。連邦政府の有力議員ローナン・マーセナスの嫡男で、連邦政府初代首相でラプラス事件で非業の死を遂げたリカルド・マーセナスを先祖に持つ名門政治家一族の家系に生まれる。理想や家族を捨てて政治家になった父ローナンとマーセナス家そのものに反発して連邦軍に入った。家の七光りではなく、自分の腕だけで名をあげようとパイロットになるも、どこへ行っても付いてまわる家の影響に辟易しているが、逆に自分で意識し過ぎることもあり、自分を特別扱いしないよう要求したことを、ブライト・ノアにはそれが自分を特別視していることだと指摘されている。内心ではMSよりも航空機に憧れを抱いており、旧世紀の大戦中の戦闘機のエース・パイロットであったマンフレート・フォン・リヒトホーフェンが搭乗していた複葉機のプラモデルを所持し大切にしている。アニメ版ではそのプラモデルの代わりに、同様の複葉機の小さな模型が透明なケースに入ったペンダントをお守りとして手首に括りつけている。
搭乗機はリゼルデルタプラスバンシィ(アニメ版では改良仕様の「バンシィ・ノルン」)。それに伴い母艦もネェル・アーガマラー・カイラムゼネラル・レビルと乗り換えた。漫画版の『バンデシネ』ではデルタプラスとバンシィの間にバイアラン・カスタム2号機にも搭乗する。
インダストリアル7での「袖付き」との戦闘任務に参加したことで、自身の家柄もあり「ラプラスの箱」を巡る紛争の中心に身を置くことになる。序盤は、オードリー・バーン(ミネバ・ザビ)との出会いを経て心を動かされたことで、独断でネェル・アーガマに軟禁されていたオードリーを脱走させ、共にこの事件の解決に協力する意志を固め行動する。連邦議会の有力者である父ローナンの協力を仰ごうと、パラオ攻略戦の最中に紛れてオードリーをデルタプラスに同乗させて地球へ降りる。だが、地球到着した際、父ローナンから「ラプラスの箱」の正体を聞かされ自身の家柄に絶望し、今の世界を維持するためには「ラプラスの箱」は開かれるべきではないと考えを改め、連邦軍上層部の意向と同じく、「ラプラスの箱」の秘匿、あるいは消滅させんと、「箱」への道を辿るバナージやミネバと道を違うこととなる。世界の平穏のためにと共に歩むことをミネバに提示するが、それを拒否されたことで、自身の命を賭してでも「箱」の因縁を世界から抹消させることこそがマーセナス家の末裔である自身の使命と思い込むようになり、本来の自分らしさを見失い視野を狭めていく。
紛争の最終局面では、バナージらを「箱」へ辿り着かせまいと新たにユニコーンガンダム2号機「バンシィ」(アニメでは改良型の「バンシィ・ノルン」)を搭乗機とし、ネオ・ジオン艦隊と戦うネェル・アーガマ部隊を強襲。ビスト家の末裔であるバナージと相討ちになることで「箱」にかけられた呪いから世界を守ろうと、バナージと激しい戦闘を繰り広げる。ニュータイプを激しく否定するリディであったが、バナージからリディ自身もニュータイプであると指摘され、その矛盾に暴走しバナージらの必死の説得すら自身を否定する言葉としか思えなくなり、リディを止めようとしていたマリーダを撃墜してしまう。直後、自身が犯したことへの罪悪感と後悔に陥るが、思念体となったマリーダの導きによって、人類を守るためと言いながらもその人類の可能性を信じていなかった自身の矛盾に気付き、本来の自分を取り戻し再起しバナージらに協力することを誓う。再起したことでニュータイプとして覚醒し[17]、バナージと協力してフロンタルに最終決戦を挑む。
その後、連邦上層部によるコロニーレーザーによるメガラニカへの砲撃を、バナージと協力して命懸けの未曾有のサイコ・フィールドを発生させて相殺し「ラプラスの箱」を護り抜く。そのユニコーンとの限界を超えた交感の代償に、バナージは新たな生命体《ユニコーンガンダム》と化してしまい虹の彼方へ旅立とうとするバナージに対し、まだ“人間”としてやるべきことが沢山あると説得し、連れ戻そうと虹色の光を帯びて飛んでいく彼をバンシィで追いかけ必死に呼び止めようとした。
原作者の福井晴敏は「リディっていうのは“普通の人”の代表なわけですよ。お姫様がいて、仮面の強敵がいて、“神様”になっちゃう主人公がいる所で、メインキャラクターで、唯一お客さんと同じ地平に最後まで足をつけていられる人なので。もし、そのまま描き切ってしまえば、リディは自動的に真の主人公にスライドしていくことになるだろうと思いました[2]」と評している。
ミヒロ・オイワッケン
声 - 豊口めぐみ
ネェル・アーガマのオペレーター。階級は少尉。22歳。利発で快活な女性。東洋系の血が流れており、ダークブラウンの髪と瞳を持つ。士官学校時代、低い身長へのコンプレックスをバネにするかのような奮闘ぶりから「チビ戦車(スモールタンク)」というあだ名を付けられた。ネェル・アーガマにマリーダが収容された時は強化人間である彼女に対し拘束衣を付けるべきだと医師に進言した。リディに好意を抱いているのか、冗談半分のデートの誘いに「無事に帰ってきたら」と応じたり、パラオ攻略時に戦没認定を受けた際特にショックを受けたりしている。
名前の由来は福井晴敏の妻の名前と出身地の「追分」から[18]
オットー・ミタス
声 - 内田直哉
ネェル・アーガマの艦長。階級は大佐。45歳。練度不十分な艦の状況や、無策無謀な連邦軍上層部に振り回され、上層部に対する不満を募らせる現場クルーとの板挟みに頭を悩ませる典型的な中間管理職。初期は艦の主導権をしばしばレイアムに奪われている自他共に認める頼りない指揮官だったが、「箱」を巡る争乱の中で次第に艦長としての貫禄や決断力を身に付ける。趣味は紅茶で、しばしば乗組員たちに淹れて振る舞っている。
レイアム・ボーリンネア
声 - 渡辺美佐
ネェル・アーガマの女性副長。階級は中佐。40歳。確かな状況判断能力と決断力を持ち、大柄で寡黙な職業軍人という存在感を漂わせていることもあって、クルーからは「レイアム艦長、オットー副長」と呼ばれるまでになっている。当初は他のクルー同様オットー艦長を頼りなく思っていたが、「箱」をめぐる争乱の中、不安に駆られるクルーたちの前で艦長たろうとし続けたオットーに対して次第に強い信頼を置くようになる。一年戦争のソロモン攻略戦で夫を亡くし、地球に長男を残している。
シドー・オモキ
声 - 多田野曜平
ネェル・アーガマの機関長。首に巻いたスカーフが特徴。
サーセル・ミツケール
声 - 丸山壮史
ネェル・アーガマのセンサー長。
ヘルム・コンバース
声 - 志村知幸
ネェル・アーガマの航海長。
ウタルデ・ハッシャー
声 - 杉村憲司
ネェル・アーガマの砲術長。
ボラード
声 - 井上剛
ネェル・アーガマの通信長。本艦がフル・フロンタルと通信による交渉を行った際、彼の声を「シャアの声だ」と評している。
ジョナ・ギブニー
声 - 斎藤志郎
ネェル・アーガマの機付長(整備責任者)で最古参。相手が士官でも平然と怒鳴りつける先任兵曹。髭面。ネオ・ジオンによるネェル・アーガマ占拠時には、艦を取り戻すために一計を案じるも失敗し、見せしめとしてフロンタルに射殺された。
アニメ版ではネェル・アーガマは占拠されなかったため生存している。
ハサン
声 - 佐藤正治
ネェル・アーガマの軍医。
ノーム・バシリコック
声 - 宮内敦士
ネェル・アーガマ艦載MS部隊の隊長。階級は少佐。搭乗機はリゼル隊長機仕様。コールサインは「ロメオ1」。
暗礁宙域でのシナンジュ迎撃戦においてリディらと共にフロンタルの駆るシナンジュと交戦。最終的にリディをかばう形で近接戦を敢行し、乗機を撃破され戦死した。
ホマレ
声 - 勝沼紀義
ネェル・アーガマ艦載MS部隊のMSパイロット。階級は中尉。搭乗機はリゼル。コールサインは「ロメオ4」。暗礁宙域でのシナンジュ迎撃戦においてカタパルトからの発艦中にシナンジュのビーム・ライフルによる狙撃を受け撃墜、戦死した。
ガロム・ゴルガ
声 - 興津和幸
ネェル・アーガマ艦載MS部隊のMSパイロット。階級は中尉。搭乗機はスターク・ジェガン。コールサインは「ジュリエット2」。暗礁宙域でのシナンジュ迎撃戦においてノーム、リディらと共に出撃するがフロンタルの駆るシナンジュに翻弄され、ビーム・ライフルの一撃で機体を撃ち抜かれ、戦死。
原作では名前は登場せずコールサインのみで呼称され、乗機は通常のジェガンに変更されている。
ブライト・ノア
声 - 成田剣
ロンド・ベル司令にしてラー・カイラムの艦長。一年戦争時から数々のニュータイプの少年たちと戦ってきた英雄。バナージに信念を貫かせようと、かつての仲間らと共にその背中を後押しする。
メラン
声 - 石塚運昇
ラー・カイラム副長。階級は中佐。40歳。隊司令を兼ねるブライトを補佐し艦を切り盛りする。ブライトと共に映画『逆襲のシャア』から引き続き登場。
トライスター[編集]

ロンド・ベルのエースパイロット3人で構成される小隊、通称「ロンド・ベルの三連星」。独特の連携攻撃で訓練記録を塗り替え、その名を広めた。本来ならUC計画のテストパイロットになる予定だったが、計画が中断して支援用量産機ジェスタに搭乗することになった。ラー・カイラムMS部隊に所属しており、ダカール襲撃以後「箱」を巡る争乱に巻き込まれる。

アニメ版では、3人ともコロニーレーザー発射を阻止すべくラー・カイラムで地球へ降下したため、インダストリアル7での最終決戦には参戦しなかった。その代わりに、シャイアン基地にてグスタフ・カールやZプラスなどの地球連邦の地上軍伏兵部隊との交戦が描かれ、これを苦もなく無力化している。

ナイジェル・ギャレット
声 - 中村悠一
トライスターの隊長。階級は大尉。27歳。長めの前髪、落ち着いた眼光、クールな優男で、自身のMS操縦技術に絶大な自信を持つ。搭乗するジェスタのコードネームは「ユニフォーム7」。パーソナルマークは3つの星形を矢で射抜いた(アニメ版ではグレーの連邦軍マークの上に白い十字星が3つ並んだ)もの。
紆余曲折を経てリディやバナージとも共闘して最後の戦場にも赴き、ダリルと共に最後まで生き残った。ダリルやワッツとの完璧な連携は、アンジェロが「大佐(フロンタル)がビーム・ナギナタを使うほどの相手」と驚くほどの卓越したものである。
ダリル・マッギネス
声 - 勝杏里
ラー・カイラムMS部隊構成員。階級は中尉。27歳。ポリネシアン系の浅黒い肌、縮れた髪、飄々とした雰囲気で、ワッツとはまた違った剣呑さを持つ。搭乗するジェスタのコードネームは「ユニフォーム8」。
紆余曲折を経てリディやバナージとも共闘して最後の戦場にも赴き、ナイジェルと共に最後まで生き残った。
ワッツ・ステップニー
声 - 安元洋貴
ラー・カイラムMS部隊構成員。階級は中尉。26歳。丸顔に寸胴といった風貌。トライスターの中で一番血の気が多い。搭乗するジェスタのコードネームは「ユニフォーム9(ナイナー)」。ジオンの三連星のガイア同様、リディのデルタプラス(アニメ版ではバナージのユニコーン)に踏み台にされる。
終盤では追加装甲を施したジェスタ・キャノンに搭乗。味方ごと攻撃してきたアンジェロのローゼン・ズールに激怒し肉薄するが返り討ちに遭い、トライスター唯一の戦死者となる。しかし、ワッツの死と思惟は、バナージがサイコ・ジャマーから抜け出すきっかけとなった。アニメ版では戦死しない。

その他[編集]

エイブルス
声 - 谷昌樹
シャイアン防空司令基地に秘匿されたコロニーレーザーの管制室「カフカスの森」の司令。階級は中将。
マセキ・ダンバエフ
地球連邦宇宙軍地球軌道艦隊の旗艦ゼネラル・レビルの艦長。階級は大佐。

エコーズ[編集]

ダグザ・マックール
声 - 東地宏樹
エコーズ920隊司令。階級は中佐。38歳。「ラプラスの箱」のネオ・ジオンへの譲渡阻止および奪取の指令を受け、ネェル・アーガマに乗艦する。非人道的任務や戦いに巻き込まれる少年達の姿に良心の呵責を感じることもあるが、そうした感情はおくびにも見せないプロの軍人。バナージに人の心の大切さを説く。首相官邸ラプラスの残骸における調査では、ユニコーンにバナージと同乗して出動、それに続く戦闘ではユニコーンを降りてバナージを助けるが、シナンジュのビーム・アックスに焼かれ戦死する。
コンロイ・ハーゲンセン
声 - 三宅健太
エコーズ920隊の副司令でダグザの片腕的存在。階級は少佐。35歳。ダグザ中佐の死後はエコーズ920隊の指揮を執る。ネェルアーガマ奪還作戦では隊を率いて活躍する。物語の終局、ミネバの放送を守るため部下と共に尽力する。
アニメ版においては「袖付き」艦隊との最終戦時にエコーズ仕様のジェガンを駆りMS戦を行っており、戦いを生き抜いている。

地球連邦政府[編集]

リカルド・マーセナス
声 - 有本欽隆
地球連邦政府の初代首相。62歳。アメリカ生まれだが、ドイツ、フランス、アジアなど様々な国を転々として育ち、30以上の国の血が交じり合っているというその普遍的な出自から連邦の初代首相に選ばれた。政治思想はリベラルで、常々連邦議会右派から好意を持たれていなかった。このことから極右派の憎しみを買い、西暦から宇宙世紀への節目の式典で、テロと見せかけた暗殺(ラプラス事件)により命を落とした。リディ・マーセナスは来孫に当たる。
ローナン・マーセナス
声 - 小川真司
リディ・マーセナスの父親。52歳。リカルド・マーセナスは高祖父に当たる。地球連邦政府中央議会の大物議員。“影の内閣”と揶揄されることもある移民問題評議会の議長を務める。今では保守系の大物と目されているが、若かりし頃は中央官僚や政治家たちに地球環境の悪化を思い知らせるために敢えて砂漠化の進むダカールへの遷都を推進した理想家だった。家を飛び出し軍人の道を歩む息子リディを静かに見守っていたが、運命の皮肉はリディを箱を巡る陰謀に巻き込み、あまつさえジオンの姫であるミネバを伴って現れたことでひた隠しにしてきた箱とマーセナス家の秘密を息子に打ち明けることとなる。箱を巡る事件収拾のためブライトを抱き込むが、ダカールの惨劇の黒幕に仕立てるというマーサの恫喝に屈し、ミネバの引き渡しに応ずる。箱を巡る事件がビスト財団の隠蔽により闇に葬られることを恐れ、マスコミではなくカイ・シデンに情報のリークを要請するが交渉は物別れとなった。
ダグラス・ドワイヨン
声 - 西川幾雄
マーセナス家に仕える執事。ローナンの身の周りの世話をする。
ジョン・バウアー
ロンド・ベル創設の音頭を取った国防族議員のひとり。国防委員会の重鎮であり、アナハイム・エレトロニクスとの関係も深い。移民問題評議会にも名を連ねている。映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』にも名前のみ登場していた人物。

ビスト一族 / ビスト財団[編集]

サイアム・ビスト
声 - 永井一郎
ビスト財団の創始者。物語の発端となるラプラス事件の当事者であり目撃者であり、物語を締めくくるキーパーソンでもある。冷凍睡眠を繰り返し、宇宙世紀0096年においても100歳以上の長命を保って西暦の時代から生き続けている。停滞する世界の変革のため、長らく封印されてきた「箱」の解放を目論む。父はサイアムの少年時代、ゲリラ活動に加わって投獄され、獄中死した。その父は寡黙で実直な男だったとされる。母は病気がちだったとされ、妹にシャーラ(名前の登場と「継ぎのある服を着ていた」との記述がある)がいるが、自身の生存がラプラス事件を引き起こした黒幕に露呈し、家族らに害が及ぶ危険性をサイアムは考え、少年時代に決別したため(ラプラス事件後、サイアムは二度と母と妹に会うことはなかった)、その詳細は不明。
西暦の末期に中近東に位置する小国で羊飼いの家柄[19]に生まれたサイアムは、地球連邦政府の宇宙移民政策による社会の歪みと貧困から報酬目当てでテロリストとなり、宇宙世紀元年のラプラス事件のテロに関わった。ラプラスを爆破後、作業艇に仕掛けられていた時限爆弾で口封じのために仲間達と共に爆殺されそうになるものの、たまたま船外作業で作業艇から出ていたことから一命を取り留め、その際に粉みじんになったラプラスの残骸の中で億分の一以下[20]の偶然で「ラプラスの箱」を入手する。
連邦政府の支配体制を揺るがしかねない「箱」の力は絶大であり、サイアムは地球へ帰還した後、その「箱」の力を利用してのしあがり、裏社会で頭角を現してゆく。やがてアナハイム・エレクトロニクス社と関係を持ち、役員待遇でアナハイム社内に迎えられたサイアムは、専務の娘と結婚して名門貴族ビスト家の婿養子となる。ビスト家の名を冠して創設された「ビスト財団」は、当初は宇宙への美術品輸送を始めとした社会貢献を隠れ蓑にしたマネーロンダリング機関でしかなかったが、サイアムの隠匿する「箱」の力を背景にして、宇宙世紀世界の隅々にまで影響を及ぼす強大な組織に育ってゆくことになる。その一方、ラプラス事件で暗殺されたリカルド・マーセナスの演説に対して「自分たちのような者にこそ大事なことを伝えようとしていた」という感慨を抱き[21]、その後「箱」の内容を公開しなかったために一年戦争を止められなかったという後悔を抱えており、「箱」の条文に予言された新人類に近しいニュータイプにこそ「箱」を返却すべきだという思いを抱くようになる。
バナージから見た場合サイアムは曽祖父に当たり、若い頃の容姿も似ている[注 5]。サイアムはバナージをユニコーンの相応しい乗り手と称している。
ビスト財団を守るために、宇宙世紀0051年頃、財団の乗っ取りを計画していた自身の次男[注 6]を交通事故に偽装して謀殺した過去を持つ。
物語終盤、「箱」が隠匿され、サイアム自身が眠る氷室へと辿り着いたバナージとミネバに「箱」の真実と地球に生まれた瞬間から進化をつづけてきた生物の可能性、自分が見た幻覚とその意味、100年近くの間、胸にしていた思いを伝えきり生命維持装置を停止させ、自らその命を絶った。そして、「箱」の真実はミネバによって、地球の人々に伝えられた。
アニメ版において、サイアム・ビストの声優に永井一郎を起用することにより、『機動戦士ガンダム』のナレーションがサイアム・ビストによるモノローグであるという意味を持たせている[1][2]。なお、永井はepisode 7公開前の2014年1月27日に死去したため、本作品は遺作の一つとなった。
カーディアス・ビスト
声 - 菅生隆之
サイアムの孫にしてビスト財団の二代目当主。60歳。家の呪縛に囚われる事を嫌い、父の死後家を飛び出し素性を隠し地球連邦宇宙軍に入隊して、一時期は戦闘機のパイロットになったこともある。その一族の中において異色な経歴と鋭敏な頭脳をサイアムに見込まれ、二代目当主になった。バナージの実父であり、息子が高いニュータイプの素質を秘めていると知るや、それを開花させゆくゆくは自分の後継者として育てるつもりだったが、愛人であるバナージの母、アンナ・リンクスは息子が財団の呪縛に囚われるのを恐れ、バナージを連れ彼の元を去った。その後、所在は常に把握していたものの、二人を政争に巻き込ませまいとする配慮と彼女に対する最大限の誠意として、自ら会うことを禁じていた。父のことを尋ねて母を悲しませまいと考えた子供時代のバナージは、父との記憶を無意識の底に封じ込め、まだ幼かったこともあってカーディアスの顔も名前も完全に忘れ去ってしまった。
父を謀殺したのが祖父であることに気づき当初は憎みもしたが、父が当主の器ではないことに気づいていたことと、父の死後急速に枯れた祖父の姿を見たため、後継者として完全に任せてもらえなかった父と違い祖父に認めてもらう事に目標に邁進し続けた結果、祖父の意向に従う二代目当主としてその辣腕をふるった。そして祖父の意思を汲み「箱」を袖付きに引き渡そうとするが、財団の優位性を失う事を恐れた妹マーサの介入により失敗し、彼女の命を受けた実子アルベルトに銃撃される。死に際、偶然再会したバナージに希望を見出し、破壊しようとしていたユニコーンガンダムを彼に託す。自らが父親であることを告白した後、爆炎に呑まれてその生涯を閉じた。
アルベルト・ビスト
声 - 高木渉
カーディアスと正妻エレンの間に生まれた息子で、バナージの異母兄。33歳。アナハイム・エレクトロニクス社の重役を務めている。
「ラプラスの箱」を「袖付き」に譲渡しようとする兄カーディアスの独断専行の阻止を企むマーサの命を受け、エコーズと共にネェル・アーガマに乗り込んできた。「箱」を開放するための「鍵」ともいうべきユニコーンガンダムに並々ならぬ執着を見せる。
マーサからは表と裏の両方の仕事の現場を任されていることからそれなりに優秀ではある。しかし性格は母親似で、父のような強い人間にはなれない自分に強いコンプレックスを抱いており、カーディアスへの銃撃も自身を認めてもらえないことから涌いた子供じみた怒りが行わせたものだった。ネェル・アーガマで出会ったバナージが異母弟であることを知った後はユニコーンガンダムを託されたバナージに激しい嫉妬心を抱き、殺意に近い憎悪を向けるようになる。
物語序盤は叔母であるマーサと近親相姦関係を結び、彼女の忠実な犬として他者に対しては財団の威光を笠に着る小心者だった。しかし次第に父殺しの罪悪感に苛まれていき、その救いをガエルの襲撃から偶然助けられたマリーダに求めるようになる。彼女に自分をマスターとする「再調整」を施し、バンシィのパイロットとしてバナージごとユニコーンガンダムを葬り去ろうとするが失敗。彼女が自分の元を去ると、独断でリディをバンシィの新たなパイロット(マーサには別人の資料を渡している)に仕立て上げ、自らもマリーダと再会するためにバンシィの援護を名目に周囲の反対を押し切り率先して戦場に向かう。この頃には数度の戦闘を体験し、胆力と図太さが鍛えられたのか、前述の通り、本来なら相容れない存在のリディともマリーダとの再会とバナージ抹殺の為に共闘する柔軟な対応を見せた他、表面上はマーサに従いながらも、凋落の陰りを見せ始めた彼女を観察するなど以前によりも冷静な対処が出来るようになった。そして「箱」の重要性は理解していながらも以前ほどの熱意は無く、むしろマリーダ優先で行動するようになる。
物語終盤マーサが採った「最後の手段」を知り、マリーダ保護に奔走するが、時既に遅くマリーダはリディの手で殺されてしまう。その直後、光になったマリーダからは「自分を愛してくれた人」として、彼女の導きでマーサと決別し、バナージに「自分にしかできないやり方で」協力するようになる。
アニメ版では若干人物像が異なり、作中序盤は、鼻持ちならず地に足の着かない小心者という立ち位置に置かれている。また、原作ほどにはユニコーンガンダムに執着しておらず、「ラプラスの箱」の秘密を守ることには執着しているが、その「鍵」でしかないユニコーンについては電装部品の破壊を進言する、独断でバナージに出撃させるなど、身の安全のため利用できる道具程度にしか思っていない。また異母弟であるバナージを憎んでいる様子も見られなくなっている。ユニコーンのパイロットがバナージだったと判明しても他のクルーと共に単に驚いていただけであり、リディにバナージと自分の関係を打ち明けた際にも、淡々と話している。またバナージを一貫して「彼」と称しており、そもそも「弟」や「ビスト一族」とは認めておらず嫉妬している様子もみられない。また、マーサとの関係も原作のような歪んだ肉体関係を示唆するものは劇中で示されず、高圧的かつ傲慢な父親との意見の相違で叔母と手を結んだ旨の発言をしている。また物語の展開上、アニメ版では宇宙に戻らなかったが、良心の呵責に苦しむ、マリーダに好意を寄せて気遣う、マーサにも内密の上でリディをバンシィ・ノルンのパイロットに推してほぼ独断で宇宙へと上げ、その事実をコロニーレーザー発射を強行しようとするローナンたちに告白し愕然とさせる、私的に軍を動かしたマーサを逮捕しようとするブライトに協力するといった姿勢は原作と同じ。
マーサ・ビスト・カーバイン
声 - 塩田朋子
サイアムのもう1人の孫であり、カーディアスの妹。アルベルトとバナージの叔母にあたる。55歳。アナハイム・エレクトロニクスの創業者一族であるカーバイン家に嫁いだ。小説中では社長夫人とも呼ばれている。妖艶な美貌を持ち、政治家的な気質と才覚を多分に擁した人物であり、こと政治的手腕においては兄をも凌ぐ女傑。アナハイムの拠点である月に腰を据えていることから、「月の女帝」と呼ばれるほどの権勢を奮っている。「ラプラスの箱」については、財団とアナハイムと連邦の関係の現状維持を望んでおり、「箱」の開放阻止に奔走する。インダストリアル7の襲撃も彼女の差し金であり、アルベルトをネェル・アーガマへ送り込んだ黒幕。物語終盤、ネェル・アーガマ部隊への妨害やバンシィによる実力行使を行い「箱」の奪取を目論むがバナージやその仲間たちの奮戦により失敗。最終手段としてメガラニカを「グリプス2」で消滅させて「箱」の流出を妨害しようとするも、その場に居合わせたロンド・ベル司令ブライト・ノアにより身柄を拘束される。
かつてサイアムに父親が謀殺されたことに衝撃を受け、以後「男社会」に対して激しい憎悪を抱くようになる。だがその行動は過激で、インダストリアル7への武力介入を始め、「再調整」されたマリーダ(女)がジオン残党(男)を殺していく様をミネバに見せつけ、その上で生物としての女性上位の理論を嬉々として彼女に語る。甥であるアルベルトと近親相姦的関係を持つなど少々破滅的な行動を取ることもある。自分たち女が主導する世界に社会を変革しようと、自分と同じ強く気品ある女性であるミネバに共闘を持ちかけたこともある。だがそのミネバからは、彼女の気質は男そのものと拒絶される。
アニメ版では利用できる物はとことん利用する現実主義者として性格面や野心が整理されている。
ガエル・チャン
声 - 青山穣
カーディアスの腹心の部下。元連邦軍人で、ボディガードも務める屈強な男。カーディアスの死後はその仇であるマーサやアルベルトへの報復の為にガランシェール隊と共闘するが失敗、負傷してネェル・アーガマに収容された。その後、カーディアスの息子のバナージを見出したことからネェル・アーガマに協力することになる。
物語の終盤、ビスト邸からユニコーンガンダムに移動するバナージを襲撃してきたフル・フロンタルのシナンジュからバナージを護る為に奮戦するが、シナンジュのビームライフルから発射されたビームの直撃を受けて死亡した。
アニメ版ではガランシェール隊と共闘せず、サイアムを保護しながらメガラニカで事態を静観しており、バナージらが再度メガラニカに表れた際にサイアムと共に箱の担い手として迎える。メガラニカに襲撃してきたフロンタルのネオ・ジオングから生身のバナージを守るためにシルヴァ・バレトを駆って奮戦するも全く歯が立たず、撃墜されようとした時、バナージの呼び出したユニコーンガンダムの援護により命を救われ、そのユニコーンの後ろ姿に自身のかつての主の姿を重ねた。
エレン
アルベルトの母[注 7]
ジュスト
コロニー公社副総裁。マーサ・ビスト・カーバインの叔父[注 8]

袖付き(ネオ・ジオン残党軍)[編集]

フル・フロンタル
声 - 池田秀一[注 9]
宇宙世紀0096時点におけるネオ・ジオン軍の首魁。階級は大佐。「赤い彗星の再来」と呼ばれる仮面をつけた謎の男。「丸裸」を意味するその名とは裏腹に、真意を窺い知れぬ謎めいた言動でバナージ達を翻弄する。その素顔や声・口調はシャア・アズナブルに酷似しており、シャアの記録映像を見たことのある者にも「シャアの声だ」と言わしめる程。額にはシャアが一年戦争終盤、アムロ・レイとの決闘の際つけられた傷と同様の傷痕がある。本人曰く、仮面で素顔を隠しているのは「ファッションの様なもので、プロパガンダと取ってもらってもいい」とのことで、バナージと直接対面した際は彼に仮面を取ってもらうよう言われて、あっさり外して見せている。また、シャア同様、宇宙でのMS戦でも基本的にはノーマルスーツを着用せず、軍服のまま戦闘に赴いている(終盤では、ノーマルスーツを着なければならない状況の直後だったため、普段と異なり専用のスーツを着用してMSを操縦した)。シナンジュを駆り、赤い彗星の名に恥じぬ高いMS操縦技量とカリスマ性を以てネオ・ジオン残党を糾合し、地球連邦軍とラプラスの箱を巡り争奪戦を繰り広げる。
その正体は、ジオン残党により意図的にシャアに似せて作り出された人工ニュータイプ(強化人間)であり、シャアというカリスマを失ったネオ・ジオンが衰退して烏合の衆に成り下がることを危惧した、ネオ・ジオン残党の陰の支援者であるジオン共和国国防大臣モナハン・バハロが用意した存在である。フロンタル本人は自らを「宇宙の棄民たる、ジオンの理想を受け継ぐ者たちの宿願を受け止める“器”」と定義しており、「周囲が望むのなら、私は“シャア・アズナブル”であり続けよう。この仮面はそのためのものだ」と発言している。また、「アクシズ・ショック」によってサイコフレームに吸収され、宇宙を漂っていたシャアの意思の一部分が、あれほどの奇跡を目の当たりにしても何も変わらなかった人類に絶望して歪んだ「残留思念」となって、似姿である自身に宿っているとも語っている[注 10]。それ故なのか、ジオン・ズム・ダイクンを指して“父”と呼んだり、シャア本人しか知るはずのない独白や経験を知っている節がある。一方、バナージからは、世界に対する憎悪という本音を抱えた空虚な個人が、他人(シャア)の経験と言葉で自分を飾り立てているに過ぎないと看破されており、また本物のシャアを知るミネバからは、「私のバイオリンを褒めてくれたシャアは、お前のような空っぽの人間ではなかった」と断じられている。
現状を維持するためなら、自身の可能性すら葬ることも厭わない人類への最良の「ラプラスの箱」の使い方として、「箱」を連邦との取引材料に用い、ジオン共和国の自治権放棄を延期する間に外交を駆使して「サイド共栄圏」(=「コロニー共栄圏」)構想を推し進めようと目論む。しかし、その計画はバナージやリディ、ロンド・ベルの活躍によって阻止される事となり、自身もまたシナンジュでバナージが駆るユニコーンとの壮絶な激戦の末、最大出力を超える巨大な光刃を展開したユニコーンの両腕のビーム・トンファーで機体を貫かれ敗れる。後にその遺体は、かろうじて生き延びていたアンジェロによって発見された。
アニメ版では最終決戦の内容とその結末が変更されており、シナンジュをコア・ユニットとしたネオ・ジオングで出撃し、ユニコーンとバンシィを圧倒的な火力で追い詰める。その最中にユニコーンとネオ・ジオングのサイコフレームが共鳴したことで、かつてのアムロ・レイララァ・スンのようにニュータイプとしての認識能力を拡大させバナージと共に“”を形象として垣間見る(実際にタイムトラベルした訳ではなく、“宇宙の記憶”を精神的イメージとしてフラッシュして垣間見たとの事)[24][25][26][27][28][29][30][31][32][33]。その末に、これまでの人類の争いの歴史と“刻”の終わりに訪れる虚無の世界を突きつけ、やがては消えていくだけの存在に過ぎない人類が過分な可能性を追うことの無意味さをバナージに説いてねじ伏せようとする。だが、その虚無を目の当たりにしても人の可能性を信じるバナージの熱意に呼応したユニコーンガンダムによる「ソフトチェストタッチ[9]」によって“暖かな光”[34]を注ぎ込まれる。フロンタルはその光を一度は否定するが、その時、聞こえてきた声達に安息を促されると、バナージの“熱”を受け入れたフロンタルは自身の中の「残留思念」をネオ・ジオングごと浄化され、最期はバナージに未来を託す言葉を遺して、その意識は宇宙へと消えた[35][36][37][38][39][31][40][41][42][43]
原作者の福井晴敏は、フロンタルについて「大人っていうことをものすごく自覚的に武器にして使ってくる男」とし、「大人をやっているつもりだけど、どこか青臭さを残していた」シャアと比べて遥かにしたたかな人物であると語っている[44]。フロンタルに宿っていた「残留思念」については、シャアの「納得できずにそのまま滞留した“怨念”のような一部分」で、シャアそのものではなく、アニメ版でのフロンタルの最期にシャア本人の魂が現れたのは「“落とし物”を回収しに来た」と述べている[11]。アニメ版でのバナージとフロンタルの最終決戦の決着について、福井晴敏は「宇宙が始まってから終わるまでの間は、例えるなら人間の鼓動が『ドクン』とする程度のことであって、人間がその中で夢を見ようが、可能性を持とうが、1回の鼓動が終わってしまえば全部消えちゃうんだよ、と。それにこだわってもしょうがないというのがフロンタルの主張であり、それをわかるのがニュータイプだと彼は言うわけです。それに対してバナージは『それでも』と抵抗する。そのわずかな瞬間に、どれだけ存在の“熱”を放てるか、どれくらい足掻けるか。バナージとしては何の確信もないけれど、でも直感的に自分たちがここにいることに意味はあるはずだと、フロンタルを“熱”で押し返していったわけです」と語っている[11]
アニメ版でフロンタルの結末が変わったのは、古橋一浩監督の「フロンタルも最終的には、バナージを送り出す側の一人の大人として、キチンと決着を付けたい[13]」という案[24][25][26][27][28][29]と、飲みの席で演者の池田秀一から「原作の結末ではフロンタルは成仏できない」旨の発言を福井が聞き、考えを改めてのとのこと。その事について池田は、勢いで大変失礼な事を言ってしまったと反省していたが、アニメ版の“三人”が迎えに来てくれる結末に、とても満足しており「心から『ありがとうございました』と言いたいです」とも語っている[45]。古橋一浩監督はOVA版の最終章episode 7の見どころを問われた際に、フロンタルとネオ・ジオングが浄化される、いわゆる“決め技”となったユニコーンの「ソフトチェストタッチ[9]」を挙げており、「『それでも』とあがき続けるバナージの“熱”によって、フロンタルの中の迷える魂が成仏されたことで、バナージも『ニュータイプ』たる主人公としての役割をキッチリ果たせたのではないかと考えます」と述べている[9]
アンジェロ・ザウパー
声 - 柿原徹也
ネオ・ジオンのMSパイロット。階級は大尉。19歳。フロンタル親衛隊隊長で彼に心酔しており、ミネバからも「危険な男」と称される。シナンジュとの連携を前提にカスタムされた専用ギラ・ズールを駆る。物語中盤からはズール系のフレームにシナンジュの予備パーツを使用したローゼン・ズールに搭乗する。
幼少の頃はジンネマン一家と同じくサイド3の都市グローブに住んでおり、暴徒と化した連邦兵により父を惨殺され、母を犯された過去を持つ。精神を打ち砕かれた母と共に辛うじて生き残り、母の再婚相手に引き取られるが、毎晩のように性的虐待を加えられる。母の療養のために耐え続けるも、母が自殺すると虚無感に陥り養家を出奔。フロンタルに助けられるまで自暴自棄から男娼として客を取っていた。フロンタルに救われて以後、彼を異常なまでに盲信するようになる。
ラプラスの箱争奪戦でバナージと対峙する度にユニコーンの攻撃で仲間を失い、バナージに執着を見せるフロンタルの態度から、彼個人に対し嫉妬も入り混じった憎悪を抱くようになる。
ローゼン・ズール搭乗後は、戦場にいる者の思惟を感じ取るようになるが、思惟が与える不快感とフロンタルへの疑念から精神的に追い詰められていく。バナージとの決戦では、サイコフレームが共振したことでバナージと精神感応を起こし、自分自身の忌まわしい過去とその内面を覗かれたと激昂。衝動のまま乗機のコクピットをクローアームで突き刺す。戦闘後も一命はとりとめており、息絶えていたフロンタルの遺体を見て涙を流した。
アニメ版では、ユニコーンガンダムとの決戦の展開が若干異なり、ユニコーンとローゼン・ズールのサイコフレームが共振、ユニコーンに手をかざされると精神感応を起こし、自身の心の奥底にあった、アンジェロを真の意味では必要としていない“真実”のフロンタルを突き付けられる。それを認めたくないアンジェロは必死に掻き消そうと、今度はアンジェロを必要としてやまない“理想”のフロンタルの幻影を見てしまう。錯乱状態の中、フロンタルの幻影が差し伸べる手と、ローゼン・ズールが射出していたクローアームを誤認し、自らその身をクローアームに差し出してしまう。結果、現実を認められず自害するような形で戦闘不能となった。これについて福井晴敏は「現実を見ることを拒絶した結果、無意識に自害するような行動を取った」という旨の解説をしている[46]。戦闘後の描写もフロンタルの結末が異なるため若干異なり、フロンタルの亡骸と邂逅するのは同じだが、フロンタルの表情を見て、悲しみながらも満足そうな表情で宇宙を見上げた。
セルジ・ヘルファー
声 - 早志勇紀
ネオ・ジオンのMSパイロット。階級は少尉。21歳。フロンタル親衛隊に所属するアンジェロの部下。ギラ・ズールに搭乗。
ネェル・アーガマへの初攻撃時にアンジェロ、キュアロンらと共にフロンタルの部隊に参加。アンジェロらと共に後方警戒の任についていたがユニコーンガンダムのビーム・マグナムの流れ弾に巻き込まれる形で撃墜され、戦死した。
漫画『『袖付き』の機付長は詩詠う』では、第1話の主人公として登場する。
キュアロン・マスカ
ネオ・ジオンのMSパイロット。フロンタル親衛隊に所属するアンジェロの部下。階級は中尉。ギラ・ズールに搭乗。
首相官邸ラプラスの残骸での戦いにおいてアンジェロと共にバナージが駆るユニコーンガンダムと交戦。連携攻撃で追い詰めるも、ビームトンファーの不意打ちを受けて戦死した。
レイル、ラッカー
セルジとキュアロンに代わるフロンタル親衛隊隊員たち。
ヒル・ドーソン
声 - 梅津秀行
ネオ・ジオン旗艦レウルーラ艦長。階級は大佐。43歳。物語終盤、マーサの命によって放たれた「グリプス」の放射に巻き込まれて戦死。
スベロア・ジンネマン
声 - 手塚秀彰
「袖付き」の偽装貨物船ガランシェールの船長。階級は大尉。52歳。一年戦争以前からジオン軍に所属する歴戦の勇士。部下からは「キャプテン」と呼ばれ慕われている。
一年戦争ではアフリカ戦線で終戦を迎え、捕虜生活を余儀なくされる。同時期、連邦占領軍の「ガス抜き(ストレス解消を目的とした大量殺戮)」によってグローブに住む妻子を殺された憎しみから収容所時代の部下たちと共に軍人として戦い続け、殺戮の記録であるグローブのビデオを取引する闇ルートを虱潰しに壊滅させていった。その過程で娼婦として働かされていたマリーダと出会い、亡くなった実娘の名マリィを与えながらも、愛する者を再び奪われることへの恐怖と悔恨から忠実な部下として扱ってきた。グリプス戦役以後(小説ではアクシズ陥落後)はジオンの姫御子であるミネバを守る役割をシャアから与えられ[注 11]、時には彼女の意向を無視してでもその身を守り続けた。
「ラプラスの箱」の受取人としてインダストリアル7に赴くが、取引きは失敗。パラオ攻略戦では捕虜となったマリーダをガエルと共に奪回しようとするが失敗し、母艦への帰還が不可能となったユニコーンガンダムとバナージを回収し、共に地球へ降下することとなる。降下後はバナージと対立や葛藤を乗り越えて感情を共有するようになり、命懸けでマリーダを救出することに成功する。
再び宇宙に上がった後は生き残ったクルーとともにネェル・アーガマに身を寄せ、一時は隙をついてネェル・アーガマを占拠してジオン共和国軍とフロンタルを受け入れる(アニメ版ではネェル・アーガマを襲撃してきたゼネラル・レビルがフロンタルとアンジェロによって撃退され、更にガランシェールがトライスター隊への陽動で失われたためにミネバやフラスト達と共に「共同戦線」という形で乗り込んでいる)。しかし、明らかになったフロンタルの真意に落胆させられると、ミネバの導きによりネェル・アーガマ搭乗員による艦の奪回を黙認。自失していたが、マリーダのメッセージを受けて再起。マリーダの死後もバナージたちと共闘し、ミネバの放送を守る際にはメガラニカの艦長を請け負った。
マリーダ・クルス
声 - 甲斐田裕子
「袖付き」ガランシェール隊所属の強化人間MSパイロット。
サボア
声 - 西凜太朗
ガランシェール所属のギラ・ズールのパイロット。ガランシェールのMSパイロットの中ではルーキー扱いをされている。
インダストリアル7襲撃の際、単機で宙域の監視活動を行っていた際にロンド・ベルのMS部隊と接触し、数と機動性の差を覆すことが出来ずに撃墜され死亡する。
ギルボア・サント
声 - チョー
ガランシェールの操舵手とギラ・ズールのパイロットを務める、ジンネマンの腹心的存在。30歳。妻と3人の子供を持っている。パラオではジンネマンの頼みでマリーダを居候させており、捕らえられたバナージの面倒も見ることになった。一年戦争の際に連邦軍の捕虜となるも、ジンネマンによって収容所から救出された過去を持つ。
ダグザの死により暴走したバナージがガランシェールを撃とうとした際、バナージを止めるためギラ・ズールで体を張って阻止しようと試みるが果たせず、ビーム・マグナムに貫かれ死亡する。
アニメ版では、フル・フロンタルのシナンジュを庇おうとして、ユニコーンのビーム・マグナムに撃ち抜かれ死亡する。
フラスト・スコール
声 - 小山力也
ガランシェールの航行士。27歳。ジンネマンとは捕虜生活からの古い仲である。一年戦争時はグローブに両親がいたが、連邦の蹂躙で町もろとも死亡している。
バナージに対しては険を露わにした態度を取り続けていたが、それでもかつての過去を話したりジンネマンとの殴り合いを止めずにいた事からそれなりに悪くは思っていない様子。
アレク
声 - 乃村健次
ガランシェールの予備の操舵手。ギルボア死亡後にはガランシェールの操舵手を務めた。
ベッソン
声 - 坂詰貴之
ガランシェールの乗組員。トリントン基地への潜入作戦時にドダイ改に搭乗していたが撃墜され、戦死した。
クワニ、アイバン
ガランシェールのギラ・ズールのパイロット。それぞれ「G(ゴルフ)1」か「G(ゴルフ)2」のコールサインだったが、どちらかは不明。ラプラス・プログラムの最終座標まではネェル・アーガマの直援を務める。
トムラ
声 - 小松史法
ガランシェールのMS整備士。24歳。メカの話が出来れば誰でもいいというタイプで、ガランシェールではよそ者扱いのバナージとも屈託がなかった。回収されたユニコーンの整備も行い、クシャトリヤのオプションパーツであったビーム・ガトリングガンを取り付けるという芸当を見せた。
ペペ・メンゲナン
パラオの総督。浅黒い顔、脂肪を蓄えた巨体、トーガ風の衣装、成金趣味。ジオン信奉者。
先祖はアステロイド・ベルトの開拓に生涯を費やした。宇宙放射線病で早くに父を亡くし、母や兄弟達と貧困に窮したが、労働組合の代表に就任。劣悪な労働環境の改善に努める一方、デモやストライキを煽動し政財界に自分の存在をアピールすることに成功。
戦時中には艦艇修理で財をなしたベルガミノ一族と関係が深く、サイド6政府との腐れ縁もある。
ヨンム・カークス
声 - 石塚運昇
元ジオン公国軍のMSパイロット。階級は少佐。50歳。旧式機であるザクI・スナイパータイプに搭乗。
一年戦争時のジオン公国軍の残党で、ニューギニア・シンブ基地に部下らと身を潜め雇われテロリストをしていたが、ユニコーンガンダム奪取のためにジンネマンらから協力を申し出され、部下らと共に旧式のMS部隊を率いてトリントン基地を襲撃する。
基地守備隊のMSをビームスナイパーライフルによって次々に仕留めるも、マリーダが駆るバンシィよりビーム・マグナムの直撃を受けて乗機共々蒸発した。
アニメ版では、原作より若い人物として描かれ、年齢も39歳に変更されている。ガランシェール不時着時の陽動のダカールの襲撃と、続けてユニコーンが示した位置座標であるトリントン基地の攻撃指揮を執るが、トライスターによって追い詰められ、ロニに対して自分たちのように憎しみに囚われないことを願いながらコロニーの残骸から転がり落ち死亡する。
漫画版の『バンデシネ』ではマハディ・ガーベイの腹心として登場。シャンブロによるダカール襲撃にはジュアッグに搭乗して同行。ジェスタにより撃破されるが、ガーベイ家が支援していたシンブ根拠地隊に助けられる。破傷風菌に冒されてた身体でザクI・スナイパータイプに搭乗し、トリントン基地襲撃に参加。シンブ根拠地隊の生存を優先目的として行動。キャンドルに止めを刺そうとしたバンシィの行動を阻害し戦死する。
キャンドル
元ジオン公国軍のMSパイロットでカークスの部下。階級は中尉。30代後半。旧式機であるザクキャノンに搭乗。
カークスらと共にトリントン基地を襲撃したが、マリーダのバンシィにビーム・サーベルで機体を両断されて戦死。
アニメ版では名前のみの登場。
『バンデシネ』ではシンブ根拠地隊隊長として登場。妻子らしきモーラとオクタを村に置いて、トリントン基地襲撃に参加。バンシィのアームド・アーマーVNで機体を両断されるが生き延び、シンブ隊に全機撤退の放送を行なう。
ホルムス
トリントン基地襲撃に参加したドワッジのパイロット。
ヤス・トクミツ[注 12]
トリントン基地襲撃に参加したドム・トローペンのパイロット。
ハビエール
『バンデシネ』に登場。トリントン基地襲撃に参加したマラサイのパイロット。バンシィに撃破されて戦死。
テニスン・バゲット
テニスン艦隊司令。ルウム戦役にも参加した優秀な司令官で、階級は大佐。指揮する艦隊は長年の演習訓練により暗礁宙域での艦隊戦には絶対的な自信を持つ。
テニスン艦隊は、ムサカ級巡洋艦9隻、偽装貨物船6隻、MSがおよそ72機からなる大部隊で[47]、テニスンは艦隊旗艦となるガロムに座乗して指揮を執る。
インダストリアル7に急ぐネェル・アーガマの前に艦隊で立ち塞がるが、フルアーマー・ユニコーンガンダムの圧倒的な戦闘力の前に敗れ去る。
アニメ版には未登場。
ガジュマル
テニスン艦隊所属のムサカ級グスコーを指揮する中佐。

ガーベイ一族[編集]

マハディ・ガーベイ
「ドバイの末裔」たるガーベイ一族の長。ロニ、アッバス、ワリードの父。58歳。精悍な顔とギロリとした冷たい瞳、印象的な口髭が特徴。イスラム教徒。イスラムの慣習に従って複数の妻を娶っている。
太陽光発電を基幹産業とする巨大企業ガーベイ・エンタープライズの会長という表の顔を持つ一方で、裏では反連邦の志を掲げてジオンやネオ・ジオンのシンパとして活動を援助してきた。その見返りとしてネオ・ジオンが開発を断念したシャンブロの設計図を入手し、巨費を投じて完成させる。加えて白人と白人社会も憎悪し、彼らの信ずる神を殺した連邦政府に復讐心をたぎらせ機会を狙っていた。
ダカールにおけるラプラス・プログラムの発動に協力するためフロンタルに接触する。しかしこれはただの口実に過ぎず、白人社会の象徴たる連邦政府の首都の壊滅が真の目的であった。3人の子と共にシャンブロに乗り込んで私怨による破壊と殺戮を繰り広げ、破壊する必要もない無関係なホテルの破壊をも実行させた。しかし、娘ロニが銃を手に止めようとしたためこれを射殺。直接操縦に切り替えたリフレクター・ビットを再展開するもユニコーンのサイコミュジャックで無力化され、ユニコーンとデルタプラスの一点突破攻撃により敢えなく撃沈。残りの子達と共に死亡する。
アニメ版には未登場。残党をまとめ上げた元ジオン軍人にして資産家という設定に変更されており、「地球連邦軍のジオンの残党狩りによって投降を許されずに死んでいった」とロニの口から語られている。
『バンデシネ』には小説版とほぼ同一の設定で登場。容姿が精悍で若々しいものから傷のある荘厳なものに変更され、車椅子が必要な体となっている。
ロニ・ガーベイ
声 - 伊瀬茉莉也
マハディの娘。18歳。褐色の肌にウェーブのかかった黒髪と、オードリーのようなエメラルドの瞳を持つ美少女。聡明でシニカル、体制に極めて批判的で父の思想に共鳴するところが大きいものの、子供好きで心根の優しい面も持つ。ニュータイプとしての高い素養を持ち、シャンブロのリフレクター・ビットを担当する。ダカールを訪れたバナージとジンネマンの案内役となり、ユニコーンの乗り手であるバナージの真っ直ぐな感性には共鳴して互いに好意を寄せあった。
ラプラス・プログラム発動のため、父や兄たちと共にダカールの街を火の海に変えるが、阿鼻叫喚の地獄絵図をサイコミュで受信し続けたことで父への服従に耐えきれなくなり、殺戮に酔いしれる父を止めようとして逆に射殺されてしまう。しかし彼女の遺志がバナージを導き、コックピットと共にビーム・マグナムに撃たれシャンブロを止めさせた。この時、バナージはロニがシャンブロに搭乗していることには気づいておらず、後にインダストリアル7におけるラプラスの箱防衛の際に、拡張した意思によってその事実を知った。
アニメ版ではヨンム・カークスの部下の少尉として登場。両親を地球連邦軍に殺された復讐のために、父の残したシャンブロを完成させ搭乗している。そのためシャンブロのコックピットが単独操縦機に設定が変更されている。トリントン基地襲撃の最中にマハディの怨念でサイコミュが暴走、民間人も見境無く攻撃してしまうが、バナージの必死の説得により一時は停止する。しかしその直後に唯一の家族とも言えるカークスが撃墜されたのを察知して再び暴走。デストロイモードとなったユニコーンと対峙し、共にサイコ・フィールドを発生させ激突する。デルタプラスに乗ったユニコーンが迫り来るが、最後はバナージの呼びかけとカークスの思念によって正気を取り戻し、発射したメガ粒子砲をリフレクター・ビットで拡散させユニコーンへの直撃を避ける。しかしロニの悲しみを受け止めて撃つことができなかったバナージを見かねたリディによってコックピットを撃ち抜かれて死亡する。
アニメ版でのバナージとロニは、戦闘中にはニュータイプ的な交感で繋がり合うものの、原作小説と異なり、戦闘前には二人の接点が薄く変更されている。監督の古橋一浩は、脚本を読んだ当初は二人の交流が足りないと感じるも、制作を進めるうちに「これは変に接点がないほうがいいのでは[33]」と考えが変わっていったという。このように変更した理由は「一言でいうと『知り合いだから救うのか?』ということですよね[33]」ということと、「ep4について言うなら、バナージの目的はまず蛮行を止める所にある。そうしないと、ep3で自分がやってしまった過ちが目前で繰り返されることになる。ロニは、怒りに呑まれたあの時の自分そのものだから[33]」といった側面を強調するためとのこと。その結果、相手が知り合いであろうとなかろうと「そこでそういう行動を取れるからこそ、バナージは主人公の資格があるのではないかと思う[33]」と発言している。
『バンデシネ』には小説版とほぼ同一の設定で登場。だが小説とは異なり、バナージにシャンブロのパイロットである事を明かしている。
アッバス・ガーベイ、ワリード・ガーベイ
マハディの息子達でロニの兄達。アッバスが兄、ワリードが弟。アッバスがシャンブロの操縦担当で、ワリードが索敵担当。父マハディが妹ロニを射殺した後、言い争いを起こしている隙にマハディと共にユニコーンとデルタプラスの一点突破攻撃により蒸発した。
アニメ版ではロニの単独操縦のため、共に未登場。『バンデシネ』では数人の兄がいたことは示唆されるが、すでに連邦との戦いで死亡している。

ジオン共和国[編集]

アニメ版には登場せず、小説版のみに登場。

ギリガン・ユースタス
ジオン共和国軍のMSパイロット。階級は大尉。搭乗機はハイザック・カスタム。ジオン共和国の右翼政治団体「風の会」のメンバーの1人。
「風の会」の右翼思想を盲信しており、「風の会」からの情報を元に自分の属する訓練航海中の艦隊の一部を艦長らの判断を無視してネェル・アーガマ追跡に向かわせ、功績を得ようとするなど横暴な行為を働く。
L1ジャンクション近郊において「風の会」に属する仲間のパイロットらと共にネェル・アーガマとユニコーンガンダムを襲撃するが、パイロットとしての腕は経験不足からか、軍人ですらないバナージから素人呼ばわりされるほどである。
ネェル・アーガマに同乗していたジンネマンらの行動によってユニコーンを無力化し、一時的にネェル・アーガマを制圧するも奪回され、再度MSによる攻撃を行うが、艦砲射撃を躊躇うホーギーを恫喝して攻撃を促そうとグルトップに接近、そこをネェル・アーガマのハイパー・メガ粒子砲の砲撃に巻き込まれて乗機ごと蒸発した。
ホーギー
ジオン共和国軍、ムサイ改級軽巡洋艦グルトップの艦長。
モナハン・バハロ
ジオン共和国の国防大臣。44歳。一年戦争当時のジオン公国、戦後のジオン共和国で長期政権を実現していたダルシア・バハロ元首相の長男。
表向きは父であるダルシア元首相時代から続く現共和国政府の親連邦路線を踏襲しているかのように振舞っているが、実際には共和国解体の阻止と地球孤立を狙ってネオ・ジオンと非公式に接触。ジオン共和国の右翼政治団体「風の会」に影で出資しており、カーディアスとネオ・ジオンを引き合わせる仲介役に立ったのも彼である。但し、彼の行動はジオン共和国政府自体の方針ではなく、政府閣僚である事を利用して個人的に企てている違法行為に過ぎない。共和国政府が彼の行動に感づいているかどうかは不明である。
ネオ・ジオンに対し、共和国軍内の「風の会」を支持する一部将校を援軍として送る等の行為もしている。
「シャア・アズナブルを模して造り上げた強化人間」であるフル・フロンタルを烏合の衆と化しつつあったネオ・ジオン残党に送り込む事で、再度組織を纏め上げるよう仕向けたのもモナハンの目論見であった。

追補小説の登場人物[編集]

以下は、関連商品の特典として発表された、原作者の福井晴敏書き下ろしの『UC』の原作小説の世界観を補う作品に登場する人物。ここに挙げた人物以外にも『UC』本編の登場人物も数人登場する。

戦後の戦争の登場人物[編集]

ロッシオ・メッチ
齢50歳を過ぎた情報士官。中央情報局のカルロス・クレイグの上司。
劇中ではくたびれた印象の強い人物ではあるが、機密情報を持ち出したまま音信不通となったカルロスを追って、直接彼の元へ向かうなど、部下思いの人物であり、その性格が「シナンジュ強奪事件」の独自の捜査を行う原動力になった。
一連の事件後は、事務方としてロンデニオンの修復事業のために宇宙へと上がった。
カルロス・クレイグ
地球連邦軍中央情報局のベテラン士官。階級は大尉。
ロッシオ共々いわゆる“戦後の戦争”を作る側に居たが、ジオン残党軍によるウィルミントの海軍基地襲撃の折、自身の妻と息子を失ってしまう。これを契機に世界の均衡を維持する“歯車”としての自分に疑問を抱き、自身の権限で知りえたとあるシナンジュ強奪を阻止せんと行動を開始する。
事件当日は、後述するクラップ級宇宙巡洋艦「ウンカイ」所属のMS部隊の隊長機であるプロトスターク・ジェガンのガンナーシートに座り、同乗していたダコタ・ウィンストンと共に、友軍に呼びかけを行うも、乱戦のさなか奪われたシナンジュ・スタインによって「与えられた役割を拒んだ対価」をその命で支払わされることになった。
事件後、連邦上層部に「袖付き」の内通者であったことにされ、輸送艦隊を沈めた責まで問われようとしていたが、ロッシオの捜査の甲斐もあり、ダコダと共に「袖付き」の強奪を命懸けで阻止しようとした英雄扱いとなり、少なくとも死人に鞭打つような結果は避けられた。
ダコタ・ウィンストン
地球連邦軍クラップ級宇宙巡洋艦「ウンカイ」所属の一年戦争からパイロットを続けているベテランでMS部隊の隊長。搭乗機はプロトスターク・ジェガン。
軍内では信頼を置かれているが、実生活では、本人曰く結婚生活を破綻させ、非番中は酒に溺れるなど酷いものだったとのこと。自身の境遇に似たものを感じるカルロスの話を聞き、その計画に協力する。
マッチオ・フルチ
地球連邦軍伍長。ウンカイ撃沈直前の離艦命令により、脱出ポッドに移ったことで難を逃れた。その後、情報局に丸めこまれ、事件に関する質問には殆ど応じようとはしなかった。
彼は事件当時に、目撃したシナンジュ・スタインを「ネオ・ジオンの新型」と驚き、自身の艦隊が何を運んでいたのかを知らなかった。
キム・ゴヨ
地球連邦軍の女性中尉。サイド2所属コロニー「バーデン」の現地駐留軍の調査隊所属。ブライト・ノアに憧れる弟を持つ。

不死鳥狩りの登場人物[編集]

ヨナ・バシュタ
地球連邦軍クラップ級巡洋艦ダマスカスの少数精鋭部隊「猟人(シェザール)隊」に編入されたスタークジェガンのパイロット。階級は中尉。25歳。
不死鳥狩り作戦の一週間前に急遽、情報部の推薦で部隊に編入される。
一年戦争時のジオン公国軍によるコロニー落としで家族を失い、少年期はニューフロリダのセント・ファーガス孤児院で育った。リタはその頃の旧友。
ある思いを胸に不死鳥狩りに加わる。その作戦中に「袖付き」と交戦、リタの導きで「今の人の世界にあってはいけない存在」を破壊するため、ユニコーンガンダム3号機「フェネクス」に搭乗することになる。
リタ・ベルナル
ヨナと同じく一年戦争時のコロニー落としで家族を失った少女。ヨナと同じ孤児院で育った。13歳の頃にティターンズ所属の養父母に引き取られ、その後ヨナとは会っていない。
その後、ユニコーンガンダム3号機フェネクス専属の強化人間パイロットとなっていたと判明するが、約半年前の試験評価中にフェネクスが暴走、機体と共に行方不明となった。
彼女はフェネクスの暴走により、肉体を失い意識だけが機体に宿った状態となってフェネクスと一体化し[注 13]、約半年もの間宇宙を漂っていた。
相手が自分を強化人間にした者たちであったとはいえ、フェネクスの暴走に呑まれるがまま多くの命を奪い去ってしまった自身に科せられた贖罪として、「今の人の世界にあってはいけない存在」が本来の主の下に届く前の破壊、という使命を為すために幼馴染であるヨナを導いた。
イアゴ・ハーカナ
シェザール隊隊長。一年戦争からのベテランパイロットで、階級は少佐。スナイパーライフルを装備したスタークジェガンを操縦する。
上層部の命令でフェネクス捜索任務「不死鳥狩り」を指揮するが、不明点の多いこの任務にきな臭さを感じており、ヨナを本部より送り込まれた工作員ではないかと疑う。
若い頃、何も知らずにティターンズの30バンチ事件に加担してしまったトラウマを持つ。
エスコラ・ゲッダ
地球連邦軍情報部の准将。
グリプス戦役の頃はティターンズに所属していた過去を隠すことで今の地位まで成り上がった。ヨナをシェザール隊に編入させる。

外伝作品の登場人物[編集]

以下は『ガンダムエース』や『ガンダムユニコーンエース』に掲載された『UC』の時代観を踏襲した外伝作品に登場する人物。

『袖付き』の機付長は詩詠うの登場人物[編集]

マヌエラ
第1話、第4話、第9話に登場。レウルーラに乗艦するネオ・ジオンの年配女性整備兵。フロンタル親衛隊であるセルジ少尉のギラ・ズールの機付長を担当する。セルジ少尉が戦死した後に彼の遺品の整理を行っていた。
ジオン国防大学出身で一年戦争開戦前からMS、ザクの開発にかかわっていた技術者である。ミゼンという研究者を夫に持っていたが一年戦争時にペキンの地方大学に在住していた際にジオン軍の襲撃を受けて死亡。夫を殺害したのはマヌエラ自身が整備を行ったザク部隊だった。
ネオ・ジオングの整備にもかかわっていたが、パラオにて同機の調整後に整備兵を引退。かつて夫と暮らしていたグラナダのアパートへ帰宅した。
ジェトロ
第2話、第9話に登場。小惑星パラオに駐屯するネオ・ジオンMS整備兵。ザミュ、テルス両名のドライセンの機付長を担当する。テルス大尉の夫。
元々は整備兵ではなく、ネオ・ジオンの強化人間関連の技術者であり、8年前にテルスの強化に失敗。彼女の記憶の改ざんを行わざる得なくなった贖罪から彼女の夫になり、機付長として付き添うこととなった。元々畑違いだったためか、整備がまともにできるのはテルスの強化実験の際に使用していたドライセンだけである。
ネェル・アーガマ隊のパラオ襲撃に巻き込まれるが、生還。その後もパラオにて新米パイロットの訓練を補佐した。
ザミュ・サミュ
第2話に登場。小惑星パラオに駐屯するネオ・ジオンMSベテランパイロット。階級は大尉。乗機はドライセン。ドライセンに対してかなりの愛着を持っており、本来大気圏内用の装備であるトライ・ブレードをオプションとして装備。宇宙空間における戦闘で使いこなし、模擬戦でテルスを倒している。
ジェトロ、テルスとは8年近く前からの知り合いであり、ジェトロのテルス強化失敗の件にその場に居合わせている。テルスが元々ジェトロへの好意を持っていた事を知っているが、あえてジェトロにその真実を明かしていない。
模擬戦の直後、ガランシェールに配備されるはずのビーム・ガトリングガンが反対側の14番ゲートに運ばれた事を不審に思い、ネェル・アーガマ隊のパラオ襲撃の際、あえてテルスと分かれて別方向から発進。ユニコーンガンダムに出会わないよう祈りつつ愛機で迎撃に出る。アニメ版においてパラオより脱出するバナージのユニコーンガンダムと真っ先に交戦し、撃破され戦死。第4話においてジェトロ、テルスの住まいに破損した彼のヘルメットが置かれているのが確認できる。
『ラスト・サン』ではビランチャと共にパラオ宙域で暴れていたはぐれ残党の機体と交戦。彼ら相手に慣れないギラ・ズールで応戦するバトを援護した(自身が撃破したドライセンのパイロットについては「ジオン愛が深くていい奴等」と報告している)。
また、1人でいる事が多いルガーをパーティーに誘おうとするなど、年長者としての心配りが多く見受けられる。
テルス
第2話、第9話に登場。小惑星パラオに駐屯するネオ・ジオンMS女性パイロット。階級は大尉。乗機はドライセン。ジェトロの妻。
ギルボア・サント一家と家族ぐるみで付き合いがあり、料理を習いにいっているが味はよくないらしく、食したジェトロがまずさに悶絶するレベルである。
8年前にジェトロが関わっている強化人間の計画に参加し、失敗して廃人になりかけた過去を持つ。自我を安定させる為に別人格としての刷り込みが行われ、その後ジェトロに対して懐いた為、今の関係にある。しかし、実は元々ジェトロに好意を持っていたらしく、強化処置を志望したのはジェトロの為だった。
ネェル・アーガマ隊のパラオ襲撃に巻き込まれ、愛機で迎撃に出る。生還を果たすが精神の問題からパイロットを続けるのが難しくなり、パラオの自宅で療養している。
アヴリル・ゼック
第3話より登場。ネオ・ジオンのMSパイロット。階級は中尉。搭乗機はゼー・ズール。地上のジオン残党軍であるヨンム・カークスの部隊に増援として派遣される。
苛烈かつプライドの高い性格で、当初はカークス隊の下士官らに高圧的な態度を取っていた。パラオでの水中戦シミュレーション訓練の成績は優秀だったが、ダカール襲撃時に迎撃に現れた水中型ガンダムアクア・ジムの部隊との戦闘では、シミュレーションと実際の水中の違いに苦戦を強いられる。しかし、僚機のテッセラからのアドバイスによって撃破に成功。カークス隊の隊員とも打ち解けた。
その後、他のジオン残党軍部隊と共にトリントン基地襲撃に参加。アニメ版によると基地内への攻撃中に迎撃に出撃してきたバイアラン・カスタム1号機と交戦。中破したゾゴッグからヒートサーベルを借用し接近戦を挑むが、逆に乗機の両腕をビームサーベルで両断されて戦闘不能に追い込まれた。同作品第3話の冒頭及び『星月の欠片』第3話の冒頭でも交戦する姿が描かれている[注 14]
クイントの支援でトリントンより離脱後、カークス隊の秘密基地に帰還を遂げたが、同基地が海賊の襲撃を受け、修復されたゼー・ズールで迎撃戦を行う。その際、皮肉にも自分をトリントンで撃退したドナ・スターのバイアラン・カスタムと共闘することになる。その後、海賊達を基地もろともを爆破する作戦を成功させ、脱出していた仲間たちと合流を遂げた。
テッセラ・マッセラ
第3話より登場。ジオン残党軍のカークス隊に所属するMSパイロット。階級は中尉。
当初は隻腕のズゴックEに搭乗していたが、アヴリルらが補給物資として届けたゼー・ズールに乗り換える。
冷静な性格でアヴリルから暴言同然の言葉を受けても表情を崩さないが、彼の身を案じる優しさも垣間見せる。また、相手を「○○殿」と呼ぶ癖を持つ。
アヴリルとコンビを組んで戦闘に参加。ゼー・ズールに乗り換えての初の戦闘になるダカール襲撃では初めての水中においての戦闘に苦戦するアヴリルに的確なアドバイスを与えつつ、連携プレーで連邦軍の水中MS部隊を次々に撃破し、作戦を成功させる。
その後、他のジオン残党軍部隊と共にトリントン基地襲撃に参加。アニメ版によると基地内への攻撃中に迎撃に出撃してきたバイアラン・カスタム1号機と交戦。アヴリル機が大破した直後にビーム・マシンガンによる砲撃を行うが、自由に飛翔できるバイアランには全く命中せず、アイアン・ネイルによる近接戦を敢行するも逆に高速での体当たりを受けて基地施設に乗機を叩きつけられ戦闘不能になる。しかし、クイントの支援により腕を負傷しながらも生還。カークス隊の秘密基地へと帰還したが、後に同基地が海賊の襲撃を受け、隻腕のズゴックEでアヴリルらと共に迎撃戦を行う。基地爆破後には友軍と共に無事脱出している。
ペンプティ・ラス
第3話より登場。21歳。ネオ・ジオンのMS整備兵。階級は曹長。アヴリルらと共に地上のジオン残党軍であるヨンム・カークスの部隊に増援として派遣され、補給として届けられた新型機である2機のゼー・ズールの機付長を担当する。
カークス隊の旧ジオン軍水中MS群を見てはしゃぐなど呑気な言動が目立つが、一方で片腕を酷使する癖を持っていたテッセラに合わせて即調整を合わせるなど、整備兵としては非凡な才能を持つ。また、言動が過激なアヴリルのフォローも務めており、シンコからは同情されていた。
カークス隊の秘密基地に駐在していたが海賊の襲撃を受け、クイントの策を実行する為にMSの整備や潜水艦への物資積載、基地への爆薬設置などを担当していた。基地爆破後には友軍と共に潜水艦で脱出している。
ミゼン
第4話に登場。ジオン出身の生物学研究員でマヌエラの夫。妻の仕事には理解を示していたが、所属していたグラナダの研究所が軍事方面へシフトした為、研究を続けるためにマヌエラと別居して地球へ降りた。1年戦争開戦時に北京の研究所に在籍していたが、ジオン軍の第三次降下作戦による攻撃に巻き込まれ、死亡した。彼を死に追いやったザク部隊は、皮肉にもマヌエラが調整したものだった。
シンコ
第5話より登場。袖付きのガランシェール隊に属する整備士でトムラの部下。過積載でクレーンを倒しかけるなど、雑な面があるが整備士としての腕は決して悪くなく、トムラから信頼されているようである。クレーンを倒しかけた一件でクイントからは手厳しい評価を受けるが、その後の会話では武装を「お守り」と表現する感性を「粋だな」と評されている。ガランシェールに配備されているギラ・ズールの機付長であり、アニメ版においてガルダへの奇襲の際、スキウレ砲などの重装備をギラ・ズールに施したのは彼である。
ガランシェール隊がネェル・アーガマと合流して以降は連邦軍の機体整備を担当しており、最終話でビランチャ中尉が救助したリゼルは彼が整備したものだった。
クイント
第5話より登場。ジオン残党軍、カークス隊に所属する女性士官。階級は中尉。ガランシェール隊への物資輸送を担当した。ザク・デザートタイプを操縦しているが、8年前の第一次ネオ・ジオン抗争時に戦傷を負い、もはや簡単な操縦程度しかできずMSパイロット生命はほとんど断たれていると語っている。しかし、トリントン基地襲撃後にはザク・デザートタイプで出撃しており、アヴリルら残存部隊を回収した事が示唆されている。その後、カークス隊基地へ帰還するが、同基地が海賊に襲撃された為、迎撃の指揮を取る事になる。迎撃戦ではトリントン基地のバイアラン・カスタムを利用したり、海賊内に間者を仕込むなど策士としての一面を見せ、ザク・デザートタイプで多数の敵機を撃破する活躍を見せた。最終的に海賊達を基地もろとも爆破する作戦を成功に導き、友軍と共に潜水艦で脱出を遂げた。
ゼクスト・アーデ
第6話より登場。パラオに駐在するネオ・ジオン、フル・フロンタル親衛隊に所属するMSパイロット。階級は少尉。上司のアンジェロに強い忠誠心を持っており、彼自身もアンジェロから「似たものを感じる」と評され、信頼されている。アンジェロよりローゼン・ズールの最終調整を任され、スポッターと共にその任務をこなす。そのさなかでメシカの起こしたクラーケズール強奪未遂の対応するため、ローゼン・ズールで訓練と称して出撃、強盗団を撃滅した。
生真面目な性格のためスポッターの言動には多少不満を抱いていたが、メシカの一件で彼の軟派な態度の影に隠された真意に気付き、打ち解けている。
『UC』アニメ版でのネェル・アーガマとの最終決戦ではヤクト・ドーガを操縦して出撃[48]。戦闘を無事生き延びていることが描写されている。
スポッター・シス
第6話より登場。階級は少尉。29歳。パラオに駐在するネオ・ジオン、フル・フロンタル親衛隊に所属するMS整備兵。アンジェロよりローゼン・ズールの最終調整をゼクストと共に任され、機付長を担当する。軟派な性格でテンガロンハットやネックレスなどのアクセサリーをつけるなど整備仕事でも容姿に気を使う。一方で、取り除くように言われていたローゼン・ズールのサイコミュ運用データを消去せずゼクストのギラ・ズールに反映したり、ゼクストの生真面目な性格を利用して訓練という名目でローゼン・ズールを出撃させるなど、非常に気が効く面もある。過去にMSの操縦経験もあり、MSの強奪をたくらむ整備士見習いのメシカの恫喝によってやむなくクラーケ・ズールの操縦を行うことになる。彼女に銃を突きつけられながらも怒りの表情を見せることは無く、彼女の謝罪を受けた際には笑って許す器の広さも見せている。
第一次ネオ・ジオン抗争より整備士をしており、マシュマー・セロのハンマ・ハンマの整備を担当していたことが示唆されている。
その後、マヌエラ、ジューリらと共にネオ・ジオングの整備に尽力する。
メシカ
第6話に登場。ネオ・ジオンの女性整備士見習い。パラオの住民で家族を養うためにMS整備員の仕事に就いたとされるが、実は家族を養う金銭に困っていたところを強盗団にそそのかされ、MSの強奪を手伝うために潜り込んでいた。スポッターを拳銃で恫喝し、駐機していたクラーケ・ズールをスポッターに操縦させて強奪するも、MSで武装していた強盗団が機体の譲渡後に自分たちを抹殺する気でいることをスポッターに諭され、狼狽。後に駆け付けたゼクストとスポッターの活躍によって強盗団は始末され、強奪騒ぎも訓練であったことに隠蔽された後、彼女は整備兵として引き続き登用された。
ビランチャ・ベーア
最終話に登場。パラオに駐在するネオ・ジオンのベテランMSパイロット。階級は中尉。愛機はシュツルム・ガルス。パラオでは新兵訓練を主に担当しており、その豪快な性格と操縦から新人らを驚かせている。ジェトロ、テルス、ザミュらも戦闘訓練において世話になっていることが語られている。
ネェル・アーガマとの最終決戦にも出撃。アニメ版においてシュツルム・ガルスで出撃して僚機と共にネェル・アーガマに取りつき、ジェガン1機とネェル・アーガマ側についていたギラ・ズールを格闘戦にて行動不能に追い込むとカタパルトハッチを破壊して内部に侵入し、破壊工作を行おうとするが、直後にコンロイの駆るジェガンと戦闘になり、そのさなかにバナージがユニコーンガンダムより射出したブースターの直撃を受けて吹き飛ばされてしまう。
ブースターによる一撃で失神し、気が付いた時には戦場を離れてしまっており、内蔵式の長距離推進装置が皆無であるシュツルム・ガルスでは帰還することもできなくなってしまう。ちょうど漂流していたネェル・アーガマ所属のリゼルを見つけ、自らのことも顧みず、近くにあった自機を吹き飛ばしたブースターのパーツを利用して救助する。その後、自身は漂流を続けていたが、我慢できずに救助に駆け付けたジューリ、随伴したレッダーによって救助され、生還を果たした。
宇宙世紀0096年の1月1日には、ザミュと共にパラオ宙域で活動している。
親衛隊のバト・パンセリノスは彼の教え子で、慣れないギラ・ズールで四苦八苦していた彼からは若干怖がられている。
ジューリ
最終話に登場。パラオに駐在するネオ・ジオンの女性MS整備兵。整備作業時には常にゴーグルのようなものを身につけているのが特徴。ビランチャのシュツルム・ガルスの機付長を担当し、ネオ・ジオングの整備も担当した。常に完璧な整備を行うことからビランチャから絶大な信頼を得ており、自身もビランチャを慕っている。ネェル・アーガマとの決戦前に推進器を外装に頼るシュツルム・ガルスの特性からビランチャが戻ってこなくなることを恐れ、機体が不調であると嘘をつき出撃を取りやめさせようとする。結局、意図を見破られ、必ず帰還するとのビランチャの言葉を聞いて渋々送り出す。その後、ビランチャの機体が戦場から弾き飛ばされて帰還不能になると我慢できずにズサ・ブースターに搭乗して出撃。漂流するビランチャ機を発見し救助する。
レッダー
最終話に登場。ネオ・ジオンの新米MSパイロット。階級は少尉。パイロットを降りたテルスのドライセンに搭乗する。パラオにてビランチャよりMS操縦の訓練を受けるが、その過激な方法に翻弄される。最終決戦時にはビランチャ救出に向かったジューリのズサ・ブースターに随伴、二人の再会を見届けている。

星月の欠片の登場人物[編集]

リーチェル・チャパドー
全編に登場する同作品の語り部。テレビ番組『E.F.F. 星月の欠片[注 15]』のMC(25歳)。番組で語られたパイロット達の真実の姿を誰ともなく語る。番組内では非常に明るいがオフレコのインタビューの際には非常に厭世的で皮肉屋な面がある。
ドゥーエ・イスナーン
第1話に登場。要人警護・補給部隊護衛を行う「オアシス隊」所属のMS隊隊長。階級は大尉。40歳。搭乗機はジムIII。一年戦争からの軍歴を持つベテランパイロットだが、実際は僚機が撃破された瞬間に離脱する事で生き延びてきた。自身の臆病を自覚しながらも仲間を守り、助ける事が出来る補給部隊任務に誇りをもっている。戦闘はともかく、機動制御などパイロットとしての腕前は一流。
宇宙世紀0095年、パトロール中にジオン残党によるシャトル拿捕に遭遇。パージしたミサイルポッドを即席照明弾として利用し、味方が到着するまでの時間稼ぎをした。
宇宙世紀0096年、オアシス隊はコロンブス改級輸送艦・アラスカの護衛としてネエル・アーガマへの補給任務に就いていた。
ダニー・セケンド
第1話に登場。「オアシス隊」所属のMS隊新任パイロット(少尉・22歳)。搭乗機はジムIII。エースに憧れる若者でドゥーエを尊敬している。95年の事件では先走って敵に囲まれてしまう。
宇宙世紀0096年、オアシス隊はコロンブス改級輸送艦・アラスカの護衛としてネエル・アーガマへの補給任務に就いていた。
アルバ・メルクルディ
第2話に登場。宇宙世紀0094年、連邦軍からアナハイム・エレクトロニクスに出向したテストパイロット。階級は中尉。28歳。プロト・スタークジェガンの運用テストを兼ねた任務で、南米に降りていた。そこで静かに暮らす元ジオン兵の村とそれらの村を荒らす無法集団「バーブレス」に遭遇する。
宇宙世紀0096年にはプロト・スタークジェガンのパイロットとしてパラオ攻略作戦に参加。
ドリット・ドライ
第2話に登場。ジオン残党の開いた僻地の村に住む若者(およそ20歳前後)。一年戦争で親を亡くした戦災孤児だが元ジオン軍人の義父に育てられた。義父と共に村を開いた軍人の訓練を受けてザクの操縦をするなどパイロット技術は高い。負傷したメルツに代わってプロト・スタークジェガンの操縦を担当する(アルバは火器管制)。
事件後、アルバの推薦を受けて連邦軍に入隊。宇宙世紀0096年にはプロト・スタークジェガンのパイロット(少尉)としてパラオ攻略作戦に参加。
メルツ・マーレス
第2話に登場。イカツイ大男だが、アナハイム・エレクトロニクスに所属するエンジニア(25歳)。プロト・スタークジェガンに関しては各種システムと戦闘時のダメージに対するフェイルセーフにも精通している。
ドリットの尋問中にハブに咬まれて負傷するも、戦闘中に意識を回復、ダメージからのリカバリー方法を示した。ジオン残党に対してはある種の偏見を持っていたが、ドリットの話を聞いてからは宇宙へ上がった彼の代わりに村の面倒を看ており。子供たちからも「大きすぎるお兄ちゃん」と慕われている。
ディエス・ロビン / ドナ・スター
第3話に登場。地球連邦軍トリントン湾岸基地のMS整備兵。階級は中尉。33歳。同基地において旧式機のMS技術試験計画を立案、実行していた。
ディエス・ロビンという名前は仮名であり、正体は元ティターンズのMSパイロット。バイアランを駆るエースパイロットであったが、命令違反を犯して連邦軍高官らを救った過去があり、その件で上官のゼフテラの計らいで死亡扱いにされて名前を変え、連邦軍整備兵として身をひそめていた。ティターンズ当時から堅物で通っていたが、「空を飛ぶこと」には執着をもち、SFSや可変機構に頼らずに飛行可能なバイアランは本当に気に入っていた。
ネオ・ジオン残党軍のトリントン基地襲撃に対して技術試験計画に使用していたバイアラン・カスタムの1号機を駆り、迎撃に参加する。
アニメ版『UC』にも1カットのみ登場している(下方からのカメラアングルかつ上を見上げていたため、顎のみで顔は映らない)。多数の残党軍MSを撃破した後、ヨンム・カークスの駆るザクI・スナイパータイプに狙撃されて中破しながらも戦闘を続けた。
その後の動向は『『袖付き』の機付長は詩詠う』にて描かれている。トリントン基地にてバイアラン・カスタムのパイロットを続けており、海賊に襲撃されるジオン残党部隊の信号を受けてビアと共に現場に駆け付け、攻撃を仕掛けてきた海賊側のMSやガウ攻撃空母を撃墜した。その際、皮肉にも自身が撃墜したアヴリルと共闘することになる。
本編の2年前を描いた『アクロス・ザ・スカイ』にも登場しており、旧ティターンズのMSを多数保管していた巨大倉庫「デビルズ・ネスト」の戦いで基地内に保管されていたバイアランを鹵獲、施設を攻撃するフレスベルグ隊、レイヴン隊とも共闘している。
ビア・キャトリエム
第3話に登場。地球連邦軍トリントン湾岸基地のMSパイロット。階級は中尉。28歳。同基地におけるMS技術試験計画のテストパイロットとして計画に参加。愛機はジムIIでサブフライトシステムの飛行時間は同基地のパイロット内で最長。
ネオ・ジオン残党軍のトリントン湾岸基地襲撃に対して愛機であるジムIIが出撃前に撃破されてしまった為、技術試験計画に使用していたバイアラン・カスタムを使用しようと格納庫に駆けつけるが、先にディエスが出撃の準備を整えており、前日に上官のゼフテラからディエスの正体を聞かされていた為、稼働可能な1号機はディエスに譲り、自身は未完成の2号機に搭乗。格納庫前のザク・マリナーの1機に向けて砲撃し、撃破に成功しながらも機体はエラーを起こして機能を停止。そのまま、格納庫で出撃するディエスの1号機を見送った。
その後の動向は『『袖付き』の機付長は詩詠う』にて描かれている。トリントン基地にて戦闘可能になったバイアラン・カスタム2号機のパイロットを担当、海賊に襲撃されるジオン残党部隊の信号を受けてドナと共に現場に駆け付け、攻撃を仕掛けてきた海賊側のMSやガウ攻撃空母を撃墜した。
ゼフテラ・ベルク / セラテラ・ベルク
第3話に登場。地球連邦軍トリントン湾岸基地に属する軍人。階級は中佐。55歳。ディエスの立案したMS技術試験計画の計画責任者。元ティターンズの将兵でグリプス戦役後にトリントン湾岸基地に左遷された過去がある。
実はディエス(ドナ)のティターンズ時代の上官でもあり、彼が命令違反を起こした際に死亡扱いにして匿っていた。
酒に弱いらしく、前述のディエスの過去を酔いに任せてビアに喋ってしまっている。この際に基地司令のプライベートに関する事柄も漏らしており、基地襲撃時にオープンチャンネルの通信で基地全体にビアがバラしてしまった。
マイオス・ホーデン
第4話に登場。高高度超巨大輸送機「ガルダ」所属のMS小隊隊長。階級は大尉。39歳。搭乗機はアンクシャ。元は戦闘機乗りで飛行型可変機、アッシマーの搭乗経験も持つ。
職務の傍ら、かつて部下を見捨てて逃亡した元・上官で現・武器商人「ジョムア・ビエル」を探し続けていた。宇宙世紀0087年。ジョムアはジャブロー防空隊司令でありながら、ティターンズが仕掛けた核の情報を知った際に部下を放置して逃げだした。それによって司令部含め、マイオスの直属の「ゾーイ・モロゾフ(少尉・18歳)」や基地内に待機していた隊員が逃げ遅れて死亡した。
ビーナ・スンレン
第4話に登場。高高度超巨大輸送機「ガルダ」所属のMS小隊隊員。階級は中尉。28歳。搭乗機はアンクシャ。元は戦闘機乗りで飛行型可変機、ギャプランの搭乗経験も持つ。
マイオスと共にかつての上官であったジョムアを追い詰めるべく行動を共にした。
カーム・フライターク
第4話に登場。高高度超巨大輸送機「ガルダ」所属のMS小隊隊員(20歳)。搭乗機はアンクシャ。宇宙育ちでガルダ配属で初めて地球に降りてきた。重力下での飛行は未熟ではあったが、マイオスに課せられた特別訓練を地道にこなし、隊長であるマイオスを純粋に慕う心で彼を救った。
ロウ・ホイアン
第5話に登場。ロンド・ベル隊に所属する整備兵(36歳)。宇宙世紀0087年、ジャブローにて整備中の機体コックピット内で発見した拾得物を切っ掛けにMSパイロット「ジュン・ビオレッタ」と文通をはじめる。ジュンからお礼として贈られた万年筆を愛用している。
ジュン・ビオレッタ
第5話に登場。地球連邦軍に所属するMSパイロット。階級は中尉。33歳。一年戦争当時、ジオンの攻撃で夫と娘を失ったことを切っ掛けに連邦軍に入隊。ただひたすらに戦い続けた。
宇宙世紀0087年、軍に戻した機体内に忘れた形見のペンダントを郵送してもらったことから、整備員「ロウ・ホイアン」との文通をはじめる。ジオン残党を追って地上・宇宙を転戦し、ドゥーエやアルバとも隊を組んだ事がある。自身を顧みない戦い方は周囲からも危ぶまれていたが、ロウとの交流を経て家族の分まで生きていく事を決意する。
エンデ・アベニール
第6話に登場。地球連邦軍ラプターブルー隊に所属するMSパイロット。階級は中尉。28歳。搭乗機は胴をブルーに塗装したジムII。一年戦争(当時11歳)の時、「ガンダム」にジオンの攻撃から救われた事を切っ掛けに「ガンダムに乗ること」を目標に軍人を志したが、その願いは叶うことなく無聊をかこっていた。
宇宙世紀0095年。工業コロニー・インダストリアル7のアナハイム工専実習場の警備任務に就いていた際、実習生の教材として乗機のメンテナンスを行うが、頭部センサーの分解整備中にジオン共和国の右翼団体「風の会」の襲撃を受ける。最後の手段としてコックピットを開放した状態での有視界戦闘を敢行しようとしたが、実習生たちが持ち込んだ実習用のレプリカ・ガンダムヘッドを接続して戦った。
その後、ラプターブルー隊の解散後ロンド・ベルに移籍。リゼルのパイロットとしてラプラス紛争に参加した。

U.C.0094 アクロス・ザ・スカイの登場人物[編集]

イング・リュード
マリアナ基地に所属するMSパイロット。階級は少尉。22歳。双子の兄ブレイア少尉と同じ小隊に属しており、若輩にして高い操縦技量を持つ。実は、マリアナ基地に秘密裏に保管されていたガンダムデルタカイのテストパイロットで、兄にさえも秘密で試験操縦をずっと続けていた。
軍事演習を名目に基地に赴いた教導隊『レイヴン隊』の攻撃に際してデルタカイで迎え撃つが、直後にレイヴン隊に何かを囁かれ、ブレイア達を残して去って行ってしまう。
ブレイア・リュード
イング・リュードの双子の兄。弟と同じ小隊で22歳。階級は少尉。イング少尉とは正反対の落ち着いた性格で、入隊当初から弟の面倒をよく見ていた。イングからも高い操縦技量を見止められているが、元来控えめな性格ゆえに自分の技術に対して自信を持てないでいる。
しかしレイヴン隊の襲撃時まで弟がデルタカイに乗っている事を知らず、彼が去っていくまで止められなかったことを強く気に病んでいた。
マリアナ基地の戦いの後、新たに発足された特務部隊「フレスベルグ隊」に配属となり、量産型ZZガンダムを受領する。
オーストラリアの旧ティターンズ拠点『デビルズ・ネスト』の戦闘では同じく介入しようとしていたレイヴン隊と共闘。その際、偶発的にデルタカイに搭乗した。
この時、これまでのパイロットとは異なり内蔵されていたナイトロとの高い調和を見せ、人格変異することなく機体を乗りこなしている。
マーティン・マータフ
マリアナ基地所属。リュード兄弟の直属の上官。階級は大尉。
レイヴン隊との戦闘の際、ブレイア達の指揮官として応戦するも、イングの駆るデルタカイの暴走によって戦闘不能にされてしまう。その後はブレイアと同じく「フレスベルグ隊」の一員となり、量産型百式改のパイロットとなった。しかし、デビルズ・ネストでの戦闘で機体は大破し、マーティン自身も顔に重傷を負わされている。
料理が得意で、基地の台所を実質上彼が取り仕切っている。また、初対面の相手には自作の料理を振舞うのが彼なりの歓迎の仕方らしい。
ソフィ・ロム
レイヴン隊が到着する直前にマリアナ基地に転属してきた女性士官。階級は中尉。
マリアナ基地の戦いの後、ブレイアやマーティン達と共に新たに発足された「フレスベルグ隊」のオペレーターとして再配備される。
かつて宇宙で行われていたデルタカイの運用テストに立ち会っており、その際のパイロットの人格の変化や上官の言動などに危機感すら感じていた。そのためマリアナに本機が保管されている事も知っており、どこか危険視している部分もある。
ルガー・ルウ
ネオ・ジオンの女性MSパイロット。階級は中尉。16歳。
連邦を離反したレイヴン隊に対し、フロンタルにより派遣される。フロンタル専用機として開発されたリバウに搭乗。
普段は仮面を着用しているが、これは片目が義眼であることを隠すためである。
なお『アクロス・ザ・スカイ』の2年後を描いた続編となる漫画『ラスト・サン』では仮面の着用をやめている。
バト・パンセリノス
ネオ・ジオンのMSパイロット。階級は少尉。17歳。フロンタル親衛隊に所属するアンジェロの部下。
連邦を離反したレイヴン隊に対し、フロンタルにより派遣される。フロンタル専用ギラ・ドーガに搭乗。
『ラスト・サン』では、新たにギラ・ズール親衛隊仕様を受領しており、パラオ宙域ではぐれ残党のドライセンと戦闘している。

その他の人物[編集]

アムロ・レイシャア・アズナブルララァ・スン
声 - 古谷徹(アムロ)[49]、池田秀一(シャア)、潘恵子(ララァ)
アニメ版にのみ登場[注 16]。ユニコーンの「ソフトチェストタッチ[9]」によってバナージの“暖かな光”[34]を注ぎ込まれるも、それを否定し受け入れないフロンタルの前に思念として現れ、彼に安息を促しバナージを助けた。その助けによりフロンタルは、バナージがユニコーンを通して放つ“暖かな光”を受け入れ、ネオ・ジオングと共にフロンタルの中に宿ったシャアの「残留思念」が浄化されると[35][36][37][38][39][31][40][41][42][43]、フロンタルの中にあった自身の“落とし物”を回収して[11]、バナージに未来を託す最期の言葉を残し宇宙へと消えていった。
逆襲のシャア』で行方不明になったアムロや、「残留思念」としての歪んだ一部分ではなくシャア本人の意識が現れた事について、原作者の福井は「“死んだから出てきた”とは限らない。生き霊かもしれない」と語っており、視聴者へ解釈の幅を残したかったとの事[13][注 17]

登場兵器[編集]

RX-0 ユニコーンガンダム
主人公の少年バナージ・リンクスが搭乗する、「ラプラスの箱」の“鍵”になると言われる白いモビルスーツ。通常時はユニコーンを模した姿だが、敵ニュータイプを感知することでガンダムタイプの姿に変形する。特定ポイントで条件を満たすことで、「ラプラスの箱」へと導く仕様となっている。
MSN-06S シナンジュ
「赤い彗星の再来」と渾名されるネオ・ジオン残党軍の首魁フル・フロンタルが操縦する、ネオ・ジオン残党軍を率いる赤いフラッグシップ機。『UC』本編の作中において、ユニコーンガンダムのカウンターパート的役割を務める。

上記の他は

組織[編集]

ロンド・ベル
連邦宇宙軍の独立機動艦隊。特定の管轄地域を持たない有事即応の部隊で、命令系統も通常の部隊とは異にしている。その最大の目的はジオン残党(ネオ・ジオン)の排除。
表沙汰に出来ない事件に関わった者たちの受け入れ先と言った場所でもあった。
現在の司令はかつての名艦長ブライト・ノア。
エコーズ (ECOAS)
連邦宇宙軍特殊作戦群(Earth, COlony, ASteroidの略称。その心は"活動場所を選ばず")。ネオ・ジオン軍残党の摘発および掃討を任務とする連邦軍の新設部隊。通称・マンハンター(人狩り)部隊。
袖付き(そでつき)
本作品におけるネオ・ジオン残党軍の通称。使用するMSに襟や袖状の装飾(エングレービング)が施されているため、連邦などからは「袖付き」と呼称されている。この装飾の理由は、第二次ネオ・ジオン抗争後、雑多な勢力の寄り合い所帯となった軍をまとめるための意匠であったとされる[50]。所属する当事者たちは、この呼称を蔑称と捉えている者が多く、基本的には用いない[51]
第二次ネオ・ジオン抗争の後、廃墟同然の資源小惑星で朽ち果てようとしていたネオ・ジオン軍の残党をフル・フロンタルがまとめ上げた。
軍事組織と呼べる程度の規模はあるが懐事情は厳しく、戦力は最新型の機体と旧式の機体が混在している。
ジオン残党軍
「袖付き」に加わらず、地球で独自に活動を続ける残党軍。
困窮の度合いは「袖付き」以上で、まともな軍事行動を行うことは難しく、一年戦争時の機体すら現役で運用されている。また、拠点についても同様で、地上戦の際に廃棄されて久しい連邦軍の艦や施設の残骸すら運用されている。
所属者には現地で家族を得るなど、半ば地球に帰化している者も存在する。
シンブ基地隊
ニューギニアを拠点とするジオン残党軍。司令はヨンム・カークス少佐。『バンデシネ』ではキャンドルが隊長を務めている。
南太平洋最大のジオン残党軍と評されていたが実態は有名無実で、MSを数年も動かしていないなど活動はほとんど行っていなかった。
シャンブロによるダカール襲撃で連邦軍の警戒が強化された結果、破棄した旧式MSを生贄として遁走せざるを得ない状況へと陥っていたが、ガランシェール隊の要請に応じて決起し、トリントン基地襲撃に参加する。基地の守備隊に壊滅的な打撃を与え、ユニコーンガンダムの奪取という作戦目標も達成したが、それと引き換えにカークス以下参加メンバーの多数が戦死し、ほぼ全滅した。『バンデシネ』ではキャンドルは生き延び、6機以上の残存機体が撤退している。
ビスト財団
サイアム・ビストが興した巨大財閥。表向きは、地球の芸術品などの文化資産を環境の安定しているコロニーへ移送することを目的とした財団であるが、「ラプラスの箱」を秘匿することで得た多大な影響力によって連邦上層部との深い繋がりを持ち、アナハイム社を実質的に支配するなど、非常に強大な力を持つ。
アナハイム・エレクトロニクス社
地球圏最大規模のコングロマリットグリプス戦役ではエゥーゴの出資母体として資金・技術・戦艦・MSを供与した。本作品ではビスト財団から影響を受けつつも、箱の扱いに関してはマーサの意向などもあり、財団と対立する。連邦軍とネオジオン軍双方にMSを供与しており、文字通り「死の商人」となっている。
風の会
ジオン共和国内部の右翼団体。国防大臣モナハン・バハロからの出資を受け、旧ジオン体制の復興を目論む。
会員数は1千人から1万人とも言われており、決起の時に備えて遠洋航海の護衛任務に優先的に配備されている。OVA版には登場しない。
ルオ商会
グリプス戦役の際、エゥーゴやその支援組織カラバの活動に協力したニューホンコンの企業。
戦役から10年近くを経て実体・活動としてのエゥーゴが解散した宇宙世紀0096年現在でも、元エゥーゴ所属者やそのシンパの要請に応えて協力することがある。ビスト財団とは敵対関係。

ラプラス戦争[編集]

本作品にて描かれた、宇宙世紀0096年に発生した「ラプラスの箱」にまつわる一連の紛争を指す。劇中においては、暴走したガーベイのダカール襲撃によって甚大な被害が生じたことで、「袖付き」は単なるテロリスト集団ではなく名実共に新生ネオ・ジオンの後継勢力であるとの認識が持たれるようになり、地球連邦高官ジョン・バウアーの呼びかけで、「第三次ネオ・ジオン戦争」として認定する動きが出ている。

OVA[編集]

概要(OVA)[編集]

オリジナルビデオアニメ(OVA)版は、全国映画館でのイベント上映とブルーレイ劇場限定版の劇場先行販売、インターネットでの有料配信、ブルーレイ/DVDの一般販売といった複数の公開形態を短期間で同時進行させる形で展開された。こうした公開形態は映像ソフト商品が売れにくい時代にあって、従来の劇場版作品のように映画館での公開から何か月も経ってからパッケージ化して販売する方法では、顧客に忘れ去られてしまうという判断に基づき、その打開策として試みられた[52]。その試みは成功し、パッケージ販売を中心としたアニメ作品としては大きなヒット作となり[52]、episode 1~7までの全作品がブルーレイの週間ランキングで初登場総合首位を達成した。OVA版全7巻のブルーレイ/DVDの累計出荷数は180万枚を超え、映画館でのイベント上映、劇場先行パッケージ販売、ネット配信を同時に行うという新たなビジネススキームを確立した、アニメ業界において記念碑的タイトルとなった[53]。2016年2月時点では、ブルーレイとDVDの累計出荷数は190万枚以上と「ガンダムシリーズ」の作品で最高を記録している[54]。シリーズ開始時のキャッチコピーは「― それは、可能性の獣。」。

ストーリーは基本的に原案となる小説版に沿ったものだが、一部登場人物の立ち位置や物語の展開が再構成されている。また、小説版ではマリーダ、ジンネマン、アンジェロの過去として、凄惨で過激な戦争の暗部を描いた過去が語られるが、アニメ化に伴い、より広い年齢層を視聴対象にできるよう、断片的かつ暗喩的な表現に留めている。

小説版では登場しなかったMSの追加や新装備への変更なども行われており、バイアラン・カスタムシュツルム・ガルスなどの新規機体も登場。本作品より後年の宇宙世紀を舞台にした未映像化作品『閃光のハサウェイ』からはグスタフ・カールが先行配備された試作型MSとして登場した。また、作品のいわゆる“ラスボス”に当たる機体も、小説版では亡霊のようなオーラでその身を包んだシナンジュであったが、映像化に際し、その亡霊のようなオーラを巨大な機体として具現化したいとの案[55][11]から、シナンジュをコア・ユニットとする巨大MAネオ・ジオング」が、アニメ版最終章を象徴するオリジナルのサプライズ機体として登場した。

以上のようなアニメ化を鑑みた様々な変更により、より広い年齢層、小説の未読者も既読者も共に楽しめるよう再構成されている。ストーリー監修を担当した原作者の福井晴敏によると「『ファーストガンダム』で例えると、原作小説が《TVシリーズ》、アニメ版が《劇場版》。そういう関係性だと思ってもらえれば」と述べている[56]

アニメ化とその経緯
2007年8月18日の「キャラホビ2007 C3×HOBBY」で、MGプラモデル発売告知とともにプロモーション映像が公開、9月26日には書店や量販店などでも公開された。2009年4月、本作品の単行本8巻および『ガンダムエース』2009年6月号にてアニメ化されることが正式発表され、同時に公式プレサイトが開設。当初アニメ化は2009年冬の予定とされていたが、後に2010年春へと変更。アニメ化発表当初は公式サイトなどでメインキャラクターのヴィジュアルとアニメ版主要スタッフの紹介がなされ、媒体・キャストについては未発表であったが、2009年8月21日に各章約60分、全6章のOVAシリーズとして約半年ごとに1章づつのペースで全国映画館でイベント上映、劇場で映像ソフトを一般販売より先行して数量限定販売、その他にも様々な形式で全世界に商品展開する予定である事を公表[57]した。さらに翌日22日にはイベント『GUNDAM BIG EXPO』にて、主要キャストが発表された。
企画開始当初、シリーズ全6章での完結の予定であったが、2012年5月13日に行われた『GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 機動戦士ガンダムUC FILM&LIVE 2012 Reader's Theater "hand in hand"』において、福井と監督の古橋一浩から、全6章では物語が収まりきれなかったこととシリーズ自体の好評の後押しもあり、各章約60分ほどであった6章までより長尺となる、約90分の最終章1章分を延長した全7章構成になり、その最終章は2014年春に公開されることが発表された。
episode 1 劇場公開
2010年2月20日より全国5都市8会場で2週間劇場公開開始[58]。劇場では先着1万名限定でのBlu-ray Discの先行販売も行われた。また同日よりPS3およびPSPで利用可能なネットワークサービス「PlayStation Store」で3日間視聴のレンタル方式で有料配信された。それに先行して2月2日、300名限定でepisode 1のプレミア完成試写会を開催[59]2月6日には香港でもプレミア試写会が行われた[60]
episode 1 BD/DVD発売
DVD・BDは2010年3月12日より全国一般発売開始。この時点では、年間2本ペースでの発売を予定していた。2010年3月22日付けオリコン週間BDランキングで第1巻が約5万6,000枚を売り上げ第1位となり、前週付けランキングで最高記録となった『サマーウォーズ』の5万4,000枚を抜き、当時のアニメ作品最高記録を更新した。BD総合の発売初週売上記録も『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(26.1万枚)に次いで、当時の歴代2位を記録[注 18]。さらにDVD総合ランキングでも約3万枚で第1位となり、DVDとBD両メディアダブル首位となった[注 19][61]。初回出荷はBDが7万5,000枚、DVDが3万5,000枚の計11万枚[62]。2次出荷分も品薄が続き、2010年4月19日付のオリコン週間BDランキングでも0.9万枚を売り上げ、再び総合第1位となった[63]。レンタル版は2010年7月23日よりレンタル開始[64]
episode 2 劇場公開
2010年2010年10月30日より全国8館で2週間限定劇場公開が開始。劇場限定版BDも5,000セット先行販売、および「HGUC ユニコーンガンダム(デストロイモード) 劇場限定NT-DパールクリアVer.」も劇場限定発売された。また同日よりPlaystation Storeでも有料配信された[65]
episode 2 BD/DVD発売
2010年11月12日全国一般販売開始。2010年11月22日付けオリコン週間BDランキングで第2巻が前巻を超える8.1万枚を売り上げ第1位を獲得し、ガンダム作品のBDでは史上最高の初動売り上げとなった[66]。またDVDの売り上げを含めると初動枚数は12万枚を突破した。
東京国際アニメフェア2011・第10回東京アニメアワードでは OVA部門作品賞を受賞した[67]
episode 1・episode 2“Zune”配信
これまで家庭用ゲーム機向けとしては「Playstation Store」でのみ配信されてきたが、これに加えて2011年3月5日よりXbox 360の映像配信サービス「Zune」でも配信されることが決定された。マイクロソフトではこれに合わせXbox.com上にスペシャルサイトを開設した[68]
episode 3 劇場公開
2011年3月5日より全国10劇場で2週間限定の劇場公開開始[注 20]。来場者先着順で『機動戦士ガンダムUCバンデシネ』漫画冊子をプレゼント。また「HGUC シナンジュ 劇場限定レッドコメットスパークルVer.」および劇場限定版Blu-rayを限定販売。また「Playstation Store」およびソニープレミアム映像配信サービス「Video On Demand powered by Qriocity」でも有料配信。
episode 3 BD/DVD発売
当初、2011年3月18日発売予定だったが、東日本大震災の影響で生産ラインの確保が困難であることを理由に、4月7日に発売予定日が延期された[69]。Blu-ray初週売り上げは8.7万枚。
episode 4 劇場公開
2011年11月12日より全国12劇場で2週間限定の劇場公開開始。来場者先着順で『機動戦士ガンダムUCバンデシネ』漫画冊子をプレゼント。また、「HGUC デルタプラス 劇場限定インナースペースクリアver.」および劇場限定版BDも12,000セット先行販売。「Playstation Store」およびソニープレミアム映像配信サービス「Video On Demand powered by Qriocity」で有料配信。
episode 4 BD/DVD発売
2011年12月2日発売。BDは初週8.97万枚、DVDも初週4.2万枚を売り上げ、オリコン週間ランキングでBD/DVDの2度目の2冠総合首位を獲得した。また、BDは第3巻を上回るシリーズ最高売り上げを記録している[70]
東京国際アニメフェア2012・第11回東京アニメアワードでは OVA部門優秀作品賞を受賞。2年連続の受賞となった[71]
episode 5 劇場公開
2012年5月19日に全国12劇場で2週間限定の劇場公開開始。来場者先着順で『機動戦士ガンダムUCバンデシネ』漫画冊子、ガンダムトライエイジ ユニコーンガンダムオリジナルカード、episode 6&7特製ポストカードをプレゼント。また「HGUC ユニコーンガンダム2号機バンシィ(デストロイモード) 劇場限定NT-DクリアVer.」および劇場限定版BDも12,000セット先行販売。「PlayStation Store」「J:COMオンデマンド」「auひかりTVサービス」「MOVIE SPLASH VOD」での先行有料配信も行った。
episode 5 BD/DVD発売
2012年6月8日発売。発売初週にBDが9.9万枚、DVDが4.6万枚を売り上げ、2012年6月18日付オリコン週間ランキングのBD/DVDで共に総合首位を獲得した。これでBDは5作連続首位、DVDは通算3作の首位となる。また、BD初週売上枚数では『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーンブルーレイ+DVDセット』を上回ってこの時点での今年最高売上となり、ガンダム関連の最高初週売上げ枚数も更新している[72]。2012年の年間では最終的に12.4万枚を売り上げ、2012年オリコン年間Blu-ray Discランキングでは、年間総合1位を獲得した。本作のBDの年間での総合1位は5作目にして初となった[73]
episode 6 劇場公開
2013年3月2日に全国16劇場で2週間限定の劇場公開開始。「HGUC ローゼン・ズール 劇場限定エリートローズガードクリアVer.」およびepisode 6シナリオ&特製生フィルム付き劇場限定版BDを18,000セット先行販売。
episode 6 BD/DVD発売
2013年3月22日発売。発売初週の2013年4月1日付のオリコン週間DVDおよびBD両ランキングでは総合首位を獲得。DVDは初週4.4万枚、BD初回限定版は8.2万枚を売り上げた。また、BD通常版も初週2.2万枚を売り上げ、BD総合4位にランクインした[74]
episode 7 劇場公開
2014年5月17日より全国35劇場にて、最終章ということでこれまでより期間を延ばし、4週間限定の劇場公開を開始。episode 7本編と併せて、episode 7のプロローグでもある宇宙世紀ダイジェスト『機動戦士ガンダムUC episode EX「百年の孤独」』(構成・脚本:福井晴敏、上映時間:約25分)を同時上映した。
episode 7シナリオ&特製生フィルム付き劇場限定版BDを20,000セット先行販売。それと共に「HGUC ユニコーンガンダム2号機バンシィ・ノルン(デストロイモード) 劇場限定NT-DクリアVer.」「HGUC ジュアッグ(UC Ver.) 劇場限定クリアVer.」「HGUC ユニコーンガンダム(デストロイモード) 劇場限定メッキフレーム/メカニカルクリアVer.」を1週ごとに数量限定販売した。
公開前日の16日夜には、新宿ピカデリーの全スクリーンをジャックした前夜祭イベントも実施された。本編上映に劇場限定Blu-ray、劇場限定ガンプラ、劇場プログラムがセットされた1万5,800円のチケットも、全スクリーン分(約2,700席)が完売した。この全スクリーンジャックイベントを記念して、原作者の福井晴敏、古橋一浩監督、脚本のむとうやすゆき、小形尚弘プロデューサーによる舞台挨拶も全スクリーンで行われた[75]。劇場館内も前夜祭を祝して『貴婦人と一角獣』のレプリカ・タペストリー、フロンタル専用オーリス、首相官邸ラプラスの大型模型、主要キャラクターの額入り肖像画、シリーズの歴代ポスターなどといった様々な展示で彩られ、劇場全体が本作一色となった。
最終章はepisode EX「百年の孤独」と合計すると上映時間は約2時間ほどとなったこともあり、あくまでイベント上映扱いで興行収入も週間映画ランキングに反映されていなかったepisode 1~6までと異なり、初めて劇場公開映画扱いとしての興行収入を公開した。興行通信社による5月17・18日の「週末全国映画動員ランキングトップ10」では第3位に初登場し、土日2日間の成績は動員9万8,208人、興収1億5,718万2,200円を記録した。全国35館の上映規模としては驚異的な数字で、1スクリーン当たりの興行収入を示すスクリーンアベレージでは、449万920円とランキング中で第1位を獲得。新宿ピカデリーでは動員数6,955人、興行収入1,114万1,400円。大阪ステーションシティシネマでは動員数3,264人、興行収入522万2,400円と、共にオープン以来の作品別日計新記録を樹立した[76]
またシリーズ完結記念として、上映期間に合わせてテレビ東京メ〜テレMBSの3局にて、episode 1〜episode 6を3週に渡り、地上波にて初放送した[77]
episode 7 BD/DVD発売
2014年6月6日発売。発売初週のDVDとBDの売上は、それぞれ初週4.1万枚、10万枚(初回限定版)を記録し、2014年6月16日付のオリコン週間DVDランキングとBDランキングで総合首位に初登場した。BDの1作品目から7作連続、DVDはepisode 4から4作連続(通算では5作目)で総合首位を獲得。2008年からのBlu-ray Discランキングの開始以来、アニメ作品の同一タイトルによるDVD&BD同時総合首位は、本作を含めて通算12作目で、そのうち5作を本作が占めることになった[78]
次の週、2014年6月23日付のオリコン週間DVDおよびBD両ランキングでも2週連続総合1位を獲得。DVDは週間0.7万枚(累積4.8万枚)、BD初回限定版は週間0.9万枚(累計10.9万枚)をそれぞれ売り上げた。アニメ関連の映像作品が2週連続でDVD・BDランキングを同時制覇するのは、2010年8月発売の『ワンピースフィルム ストロングワールド』の「10th Anniversary LIMITED EDITION 【完全初回限定生産】」のDVDとBDが、2010年9月6~13日付で獲得して以来3年9ヶ月ぶり、2作品目の快挙となった[79]
Amazonでは、DVDとBlu-ray Discを合わせて、2014年に最も売れたアニメ映像ソフトとなった[80]
Blu-ray Disc初回限定版の特典ディスクには、劇場上映版よりも長尺となる『機動戦士ガンダムUC episode EX「百年の孤独」〈完全版〉』(上映時間:約46分)などが収録されている。
テレビシリーズ化
このOVAシリーズはテレビフォーマットに再構成され、タイトルを『機動戦士ガンダムユニコーン[注 1] RE:0096』(きどうせんしガンダムユニコーン リ:ダブルオーナインティシックス)と題して、2016年4月3日から地上波全国ネットのテレビシリーズアニメとしても放送された。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

エンディングテーマ
流星のナミダ」(episode 1)
作詞 - 田中秀典、中山豪次郎 / 作曲 - 中山豪次郎 / 編曲 - 釣俊輔、野村陽一郎 / 歌 - CHiAKi KURiYAMA(レーベル:デフスターレコーズ
栗山千明の歌手デビュー曲。オリコン初登場チャートは第11位であった[81]。2010年4月7日より本編を再編集したアニメ・ミュージッククリップも有料配信された。
Everlasting」(episode 2)
作詞 - 渡邊亜希子、Kylee / 作曲 - Carlos K.、龍 / 編曲 - Naohisa Taniguchi / 歌 - Kylee(レーベル:デフスターレコーズ)
Kyleeのサードシングル。USENでは発売前から問い合わせが多く、10月27日集計のUSENリクエストチャートで第2位を記録。またオリコン初登場チャートでも第10位を記録し、Kylee自身初のトップ10入りとなった[82]
merry-go-round」(episode 3)
作詞 - 堂珍嘉邦川畑要 / 作曲・編曲 - UTA / 歌 - CHEMISTRY(レーベル:デフスターレコーズ)
2011年3月2日発売。
B-Bird」(episode 4)
作詞 - FLAT5th Rico / 作曲・編曲 - 齋藤真也 / 歌 - earthmind(レーベル:ソニー・ミュージックレコーズ
2011年11月30日発売。
タレントの松井絵里奈が「Erina」名義でボーカルとして参加している音楽ユニットの1stシングル。
「BROKEN MIRROR」(episode 5)
作詞・作曲・編曲・歌 - BOOM BOOM SATELLITES(レーベル:gr8!records)
2012年6月6日発売。
英語詞曲であるため、劇場公開時のエンドロールでは英語歌詞と日本語訳の歌詞が字幕表示された。
RE:I AM」(episode 6)
作詞・作曲・編曲 - Hiroyuki Sawano / 歌 - Aimer(レーベル:デフスターレコーズ)
2013年3月20日発売。
StarRingChild」(episode 7)
作詞・作曲・編曲 - Hiroyuki Sawano / 歌 - Aimer(レーベル:デフスターレコーズ)
2014年5月21日発売。

劇中楽曲[編集]

挿入歌
「LICHT MEER」(episode 2)
作詞 - Rie / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - 井上優弥子
「Ego」(episode 3)
作詞 - mpi / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - 小林未郁
挿入曲
「A LETTER」(episode 1・episode 3)
作詞 - mpi / 作曲・編曲 - 澤野弘之
「ビギニング」(episode 7)
作詞 - 井荻麟 / 作曲 - 井上大輔 / 編曲 - 澤野弘之
「流星のナミダ」(episode 7)
作詞 - 田中秀典、中山豪次郎 / 作曲 - 中山豪次郎 / 編曲 - 澤野弘之

各章リスト[編集]

巻数 サブタイトル コンテ 演出 総作画監督 作画監督 メカ作画監督 公開日[注 21] 発売日[注 22]
episode 1 ユニコーンの日 古橋一浩 古橋一浩
佐藤照雄
高橋久美子
玄馬宣彦
千羽由利子、中田栄治
藤澤俊幸、茂木信二郎
さとうけいいち、羽山賢二
小曽根正美、柴田淳
城前龍治、安藤義信
西岡忍、鈴木勤
SNIPES、小林理
児山昌弘、濱田邦彦
石田可奈伊東伸高
森寛之、原田大基
大塚健、橋本誠一
- 2010年
2月20日
2010年
3月12日
episode 2 赤い彗星 村田和也
古橋一浩
村田和也 千羽由利子、中田栄治
石田可奈、坂本修司
奥田淳、藤澤俊幸
茂木信二郎、濱田邦彦
仲盛文、森寛之
森賢、山門郁夫
佐村義一、森田岳士
丹澤学、小林理
山本直子、小磯沙矢香
宮本崇、大竹守
10月30日 11月12日
episode 3 ラプラスの亡霊 古橋一浩
村田和也
玄馬宣彦
佐藤照雄
遠藤広隆
菱沼義仁、茂木信二郎
小林理、藤澤俊幸
堀内博之
仲盛文、進藤ケンイチ
中谷誠一、金世俊
2011年
3月5日
2011年
4月7日
episode 4 重力の井戸の底で 古橋一浩
玄馬宣彦
菱田正和
綿田慎也
京極尚彦
茂木信二郎、堀内博之
濱田邦彦、藤澤俊幸
中谷誠一、仲盛文
城前龍治、津野田勝敏
11月12日 12月2日
episode 5 黒いユニコーン 村瀬修功
古橋一浩
佐藤照雄 高橋久美子
玄馬宣彦
茂木信二郎
赤堀重雄、堀内博之
辻繁人、柴田淳
飯島弘也、富岡隆司
藤澤俊幸、杉本幸子
2012年
5月19日
2012年
6月8日
episode 6 宇宙(そら)惑星(ほし) 松尾衡
古橋一浩
初見浩一 高橋久美子
玄馬宣彦
高橋久美子、寺岡巌
柴田淳、茂木信二郎
濱田邦彦
玄馬宣彦、中谷誠一
仲盛文、城前龍治
2013年
3月2日
2013年
3月22日
episode 7 虹の彼方に 古橋一浩
村瀬修功
玄馬宣彦
佐藤照雄
初見浩一
恩田尚之、寺岡巌
菱沼義仁、茂木信二郎
柴田淳
中谷誠一、仲盛文
高谷浩利、津野田勝敏
城前龍治
2014年
5月17日
2014年
6月6日
イベント上映
備考欄の数字は、その数字のepisodeのみ上映。空欄は全episode上映。
都道府県 上映館  備考
東京都 丸の内ピカデリー 7
新宿ピカデリー
TOHOシネマズ六本木ヒルズ
シネマサンシャイン池袋 6 ・ 7
MOVIX昭島 7
神奈川県 横浜ブルク13 2 - 7
川崎チネチッタ 6 ・ 7
TOHOシネマズ海老名 7
MOVIX橋本
千葉県 シネプレックス幕張
京成ローザ10 6 ・ 7
MOVIX柏の葉 7
埼玉県 MOVIXさいたま
MOVIX川口 7
茨城県 MOVIXつくば
栃木県 MOVIX宇都宮 4 - 7
群馬県 MOVIX伊勢崎 7
新潟県 イオンシネマ新潟南
静岡県 MOVIX清水
宮城県 MOVIX仙台
北海道 札幌シネマフロンティア 1 ・ 3 - 7
愛知県 ミッドランドスクエア シネマ
MOVIX三好 7
富山県 TOHOシネマズファボーレ富山
大阪府 大阪ステーションシティシネマ 4 - 7
なんばパークスシネマ
MOVIX八尾 7
京都府 MOVIX京都 2 - 7
兵庫県 神戸国際松竹 6 ・ 7
岡山県 MOVIX倉敷 7
広島県 広島バルト11
愛媛県 シネマサンシャインエミフルMASAKI
福岡県 福岡中洲大洋 1 ・ 3 - 7
シネプレックス小倉 7
熊本県 TOHOシネマズ光の森

テレビ放送[編集]

episode 1は、2010年11月にWOWOW、2011年2月27日にアニマックスにてテレビ放送された。episode 2以降のテレビ放送はアニマックスで最初に行われ(WOWOWでもその後に放送)、BS11でもepisode 1・2が無料放送されている。

地上波では、最終章となるepisode 7公開時の2014年5〜6月に、ガンダムシリーズ作品の制作を経験しているテレビ東京メ〜テレMBSの3局で「地上波初!『機動戦士ガンダムUC』完結記念 3週連続スペシャル[注 23]」と題してepisode 1〜6を集中放送。

放送地域 放送局 放送日 放送日時 放送系列 放送話
関東広域圏 テレビ東京 2014年5月11日 日曜 26:41 - 28:46 テレビ東京系列 episode 1・episode 2
2014年5月18日 日曜 26:41 - 28:48 episode 3・episode 4
2014年5月25日 日曜 26:41 - 28:42 episode 5・episode 6
中京広域圏 メ〜テレ 2014年5月19日 月曜 25:59 - 28:21 テレビ朝日系列 episode 1・episode 2
2014年5月23日 金曜 25:44 - 28:01 episode 3・episode 4
2014年6月6日 金曜 25:44 - 27:55 episode 5・episode 6
近畿広域圏 MBS 2014年6月1日 日曜 25:20 - 27:36 TBS系列 episode 1・episode 2
2014年6月8日 日曜 25:20 - 27:39 episode 3・episode 4
2014年6月15日 日曜 25:40 - 27:49 episode 5・episode 6

BD / DVD[編集]

ガンダムシリーズのBlu-ray Disc(BD)ソフトとしては、初めて「ドルビーTrueHD」5.1チャンネルサラウンドのフォーマットを採用した作品である[注 24]。またキュー・テック初のBD-Live対応作品であり、特別コンテンツ視聴が可能となっている[83]


収録話
発売日 規格品番
BD通常版 BD限定版 DVD
episode 1 2010年3月12日 BCXA-0223 - BCBA-3772
episode 2 2010年11月12日 BCXA-0224 BCBA-3773
episode 3 2011年4月7日 BCXA-0225 BCBA-3774
episode 4 2011年12月2日 BCXA-0226 BCBA-3775
episode 5 2012年6月8日 BCXA-0227 BCBA-3776
episode 6 2013年3月22日 BCXA-0228 BCXA-0689 BCBA-3777
episode 7 2014年6月6日 BCXA-0827 BCXA-0828 BCBA-4595

映像特典[編集]

BD-Live機能により各巻で配信される映像特典。視聴にはインターネットに繋ぐことが出来るBDプレイヤーが必要。ダウンロード済みのコンテンツは配信終了となった後でもデータ削除しない限りは視聴可能。

タイアップ[編集]

南海50000系ラピートネオ・ジオン・バージョン 同作品をイメージしたデザインに変更された5号車スーパーシート車内
南海50000系ラピート
ネオ・ジオン・バージョン
同作品をイメージしたデザインに変更された5号車スーパーシート車内

2014年南海電気鉄道が運行する関西国際空港連絡特急ラピート」の運行開始20周年と、episode 7「虹の彼方に」公開を記念してのタイアップとして「赤い彗星の再来 特急ラピート ネオ・ジオンバージョン」が登場。4月26日より運行を開始、6月30日まで運行[84][85]

同特急に使用されている住ノ江検車区所属50000系電車の第2編成6両のボディカラーを、通常色のラピートブルーからネオ・ジオンのイメージカラーであるワインレッドに変更(側面はラッピング、先頭部と屋根上クーラーキセは塗装)し、更に本作品をイメージしてネオ・ジオンの紋章(乗降扉付近。1〜4号車レギュラーシート車はシルバー、5〜6号車スーパーシート車はゴールド)等を貼付した他、5号車スーパーシートでは、関西空港寄り2列目の座席をキャラクターをイメージした「専用席」としてシートモケットを緑(ミネバ・ラオ・ザビ専用席・画像右席)と赤(アンジェロ・ザウパー大尉専用席(窓側)とフル・フロンタル大佐専用席(通路側))に交換されている[86]。この「専用席」はスーパーシートの乗客向けの写真撮影用の為、この列を含む関空寄り3列のチケットは販売されない。

初日下り1番列車となるなんば関西空港行き「ラピートβ41号」では、フル・フロンタル大佐役の池田秀一を招いての出発式も執り行われている[87]

運行ダイヤを南海電鉄の専用サイトにて公表の上、通常色のラピートブルー編成と同様になんば~関西空港間で運転されたが、運行末期には南海主催の特別ツアーが組まれ、団体専用列車として和歌山市駅にも乗り入れた。予定通り6月30日の「ラピートβ48号」をもって運行を終了し、元のラピートブルーに戻される。

テレビシリーズ[編集]

2016年4月3日から9月11日まで、タイトルを『機動戦士ガンダムユニコーン[注 1] RE:0096』(きどうせんしガンダムユニコーン リ:ダブルオーナインティシックス[88])と題して、テレビ朝日系列、サンライズメ〜テレ制作で、毎週日曜の午前7時から地上波全国ネットのテレビシリーズアニメとして、2クールに渡り全22話が放送された[54][89]。『機動戦士ガンダム』を始めとする「宇宙世紀」が舞台のガンダム作品がテレビシリーズとして全国ネット放送されるのは『機動戦士Vガンダム』以来約22年ぶりであり[89][90]、ガンダムシリーズがテレビ朝日系列で放送されるのは『機動新世紀ガンダムX』以来約20年ぶりとなる[90][91]キャッチコピーは「君の中の可能性(ニュータイプ)が、目を覚ます」。

放送内容は、オリジナルビデオアニメ(OVA)版の既存映像をテレビ放映用のフォーマットに再編集したものとなる[92]。また、池田秀一がナレーションを務める次回予告と第2話以降のアバンタイトルのパートと、新規映像を含めたオープニングとエンディングのパートが追加され、2クール分のテレビシリーズアニメとして再構成された[54]。OVA版からテレビフォーマットへの分割に当たり、各話のタイトルは原作者の福井晴敏により改めて考案されている[93]。基本的に、本編に関してはOVA版からの変更はない[94]が、作画や演出が修正されているカットが一部ある[95][96][注 25]

本放送の際には字幕放送を実施しており、主人公のバナージは黄色、ヒロインのオードリー(ミネバ)は水色、その他の人物は白色で表示された。またテレビ朝日系列のアニメ・特撮番組の通例として、同放送局の他のアニメ・特撮番組へのブリッジ予告用のナレーションが池田秀一によって新規に収録された他、データ放送に対応し、当選した視聴者には「ラプラスの箱」と称した関連グッズの詰め合わせセットなどがプレゼントされるキャンペーンも実施された。

オープニング曲とエンディング曲は、OVA版でも音楽を手掛けた作曲家の澤野弘之によるボーカルプロジェクト「SawanoHiroyuki[nZk]」が担当する。テレビシリーズの表題曲として書き下ろされたオープニングテーマ「Into the Sky」のボーカルは、2015年に実施されたオーディションで選出されたTielleが務める。2つのエンディングテーマのボーカルは、1stエンディングテーマ「Next 2 U -eUC-」をシンガーソングライターななみ(本曲では「naNami」名義)が、2ndエンディングテーマ「bL∞dy f8 -eUC-」をOVA版にも参加していたAimerが務める[97]。オープニング・エンディングパートの映像は、特殊オープニング・エンディング含めて、旭プロダクションが制作に協力している[95]。また、このオープニング・エンディングパートのためにユニコーンガンダムの新規マーキングがカトキハジメによりデザインされ[94]、この新規マーキングのデカールシールを同梱したプラモデル「HGUC 1/144 フルアーマー・ユニコーンガンダム(デストロイモード / レッドカラーVer.)」がテレビシリーズ化を記念して発売された。

メ〜テレのコンテンツ局長である福嶋更一郎によると、OVA版のepisode 1が完成した時点で「テレビ放送するなら、ぜひメ〜テレ発局で」と製作側にオファーを送っており、そのepisode 1完成披露試写会で原作者の福井晴敏と対面し、福井からも「子供たちにも見てもらいたいので、テレビ放送をぜひ実現させてほしい」と語られたと言う。また、放送局の役割は通常のテレビシリーズアニメの制作進行と特に変わった所はないと語っている。テレビ放送にあたっては「毎週、初見の視聴者が存在する可能性を考えて、構成を工夫してほしい」との要望や、テレビシリーズ版オリジナルのオープニング・エンディングパートの追加を提案している[98]

元々、海外での展開に備えて、OVAシリーズをテレビフォーマットに再構成する案自体は存在しており、当初はOVAシリーズの全7章に、最終章のプロローグと宇宙世紀シリーズの過去作のダイジェストを兼ねた『episode EX「百年の孤独」』を含めて、全24話での構成を予定していた。だが実際に国内でのテレビシリーズ化が決定した放送時間枠が、放映期間中に全米オープンゴルフ中継(6月期:男子、7月期:女子)での2回の休止を挟むことが判明したため、本編全7章のみを用いた全22話に改められた[95]

主題歌(テレビシリーズ)[編集]

オープニングテーマ
「Into the Sky」(第1話 - 第17話、第19話 - 第22話)
作詞 - Benjamin & mpi / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle(レーベル:SME Records
【オープニング映像の変更点】
  • 第10話より:シナンジュの戦闘シーンとユニコーンのNT-D起動シーンが、ハイパー・ビーム・ジャベリン装備のフルアーマー・ユニコーン(デストロイモード)の出撃シーンへ変更。
  • 第13話より:ユニコーンのシールドとシナンジュのビーム・ナギナタの激突エフェクトが変更。
「RE:I AM」(第18話)
作詞・作曲・編曲 - Hiroyuki Sawano / 歌 - Aimer(レーベル:デフスターレコーズ)
エンディングテーマ
「Next 2 U -eUC-」(第1話 - 第8話、第10話 - 第12話)
作詞 - 澤野弘之、cAnON. / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - SawanoHiroyuki[nZk]:naNami(レーベル:SME Records)
「merry-go-round」(第9話)
作詞 - 堂珍嘉邦、川畑要 / 作曲・編曲 - UTA / 歌 - CHEMISTRY(レーベル:デフスターレコーズ)
「bL∞dy f8 -eUC-」(第13話 - 第21話)
作詞 - cAnON. / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - SawanoHiroyuki[nZk]:Aimer(レーベル:SME Records)
「StarRingChild」(第22話)
作詞・作曲・編曲 - Hiroyuki Sawano / 歌 - Aimer(レーベル:デフスターレコーズ)

劇中楽曲(テレビシリーズ)[編集]

挿入歌
「LICHT MEER」(第6話)
作詞 - Rie / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - 井上優弥子
「Ego」(第8話)
作詞 - mpi / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - 小林未郁
挿入曲
「A LETTER」(第2話、第7話)
作詞 - mpi / 作曲・編曲 - 澤野弘之
「ビギニング」(第21話)
作詞 - 井荻麟 / 作曲 - 井上大輔 / 編曲 - 澤野弘之
「流星のナミダ」(第22話)
作詞 - 田中秀典、中山豪次郎 / 作曲 - 中山豪次郎 / 編曲 - 澤野弘之

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 絵コンテ 演出 総作画監督 作画監督 放送日 OVA版該当章
キャラクター メカ
第1話 96年目の出発(たびだち) 古橋一浩 古橋一浩
佐藤照雄
高橋久美子
玄馬宣彦
高橋久美子 玄馬宣彦 2016年
4月3日
episode 1
第2話 最初の血 4月10日
第3話 それはガンダムと呼ばれた 4月17日 episode 1〜2
第4話 フル・フロンタル追撃 村田和也
古橋一浩
村田和也 千羽由利子 中田栄治 4月24日 episode 2
第5話 激突・赤い彗星 5月1日
第6話 その仮面の下に 5月8日 episode 2〜3
第7話 パラオ攻略戦 古橋一浩
村田和也
玄馬宣彦
佐藤照雄
遠藤広隆
菱沼義仁
茂木信二郎
小林理
藤澤俊幸
堀内博之
仲盛文
高瀬健一
中谷誠一
金世俊
5月15日 episode 3
第8話 ラプラス、始まりの地 5月22日
第9話 リトリビューション 5月29日
第10話 灼熱の大地から 古橋一浩
玄馬宣彦
菱田正和
綿田慎也
京極尚彦
茂木信二郎
堀内博之
濱田邦彦
藤澤俊幸
中谷誠一
仲盛文
城前龍治
津野田勝敏
6月5日 episode 4
第11話 トリントン攻防 6月12日
第12話 個人の戦争 6月26日
第13話 戦士、バナージ・リンクス 村瀬修功
古橋一浩
佐藤照雄 高橋久美子
玄馬宣彦
茂木信二郎
赤堀重雄
堀内博之
辻繁人
柴田淳
飯島弘也
富岡隆司
藤澤俊幸
杉本幸子
中谷誠一
仲盛文
城前龍治
津野田勝敏
7月3日 episode 5
第14話 死闘、二機のユニコーン 7月17日
第15話 宇宙(そら)で待つもの 7月24日 episode 5〜6
第16話 サイド共栄圏 松尾衡
古橋一浩
初見浩一 高橋久美子
玄馬宣彦
高橋久美子
寺岡巌
柴田淳
茂木信二郎
濱田邦彦
玄馬宣彦
中谷誠一
仲盛文
城前龍治
7月31日 episode 6
第17話 奪還! ネェル・アーガマ 8月7日
第18話 宿命の戦い 古橋一浩
村瀬修功
玄馬宣彦
佐藤照雄
初見浩一
恩田尚之
寺岡巌
菱沼義仁
茂木信二郎
柴田淳
中谷誠一
仲盛文
高谷浩利
津野田勝敏
城前龍治
8月14日 episode 6〜7
第19話 再び光る宇宙 8月21日 episode 7
第20話 ラプラスの箱 8月28日
第21話 この世の果てへ 9月4日
第22話 帰還 9月11日

放送[編集]

番組開始となる第1〜3話、第2クール目の開始となる第13〜15話、最終話の第22話では本放送時限定で副音声放送を実施。MCは濱口優よゐこ)。出演は、福井晴敏(著者)、小形尚弘(プロデューサー)、浪川大輔(リディ・マーセナス役)[99][100]。第22話では浪川大輔に代わって内山昂輝(バナージ・リンクス役)が参加した[101]

テレビ朝日系列 / 放送期間および放送時間
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [102] 備考
2016年4月3日 - 9月11日 日曜 7:00 - 7:30 メ〜テレ製作局)ほかテレビ朝日系列24局 日本国内

タイアップ(テレビシリーズ)[編集]

2016年6月17日に、同年7月9日公開のアメリカ映画『インデペンデンス・デイ: リサージェンス』とのコラボレーションポスターが制作され、福井晴敏もコメントを寄せている[103]。また、バナージとフロンタルがワイプなどで登場し、映画の内容に対してのコメントを述べるコマーシャルも放映された。

刊行一覧[編集]

小説[編集]

単行本は角川コミックス・エースより、文庫版は角川文庫および角川スニーカー文庫の2形態で刊行。
2014年4月26日には角川コミックス・エース版の全10巻が電子書籍化され、KODOKAWA系電子書籍ストア・BOOK☆WALKERほかで配信。本編は全10巻で、第11巻は外伝2作品をまとめた短編集となる。

  1. ユニコーンの日(上) ISBN 978-4-04-713969-5 (2007年9月26日発行)
  2. ユニコーンの日(下) ISBN 978-4-04-713970-1 (2007年9月26日発行)
  3. 赤い彗星 ISBN 978-4-04-715003-4 (2007年12月26日発行)
  4. パラオ攻略戦 ISBN 978-4-04-715060-7 (2008年4月26日発行)
  5. ラプラスの亡霊 ISBN 978-4-04-715084-3 (2008年7月26日発行)
  6. 重力の井戸の底で ISBN 978-4-04-715112-3 (2008年10月25日発行)
  7. 黒いユニコーン ISBN 978-4-04-715143-7 (2008年12月24日発行)
  8. 宇宙(そら)惑星(ほし)ISBN 978-4-04-715229-8 (2009年4月25日発行)
  9. 虹の彼方に(上) ISBN 978-4-04-715286-1 (2009年8月26日発行)
  10. 虹の彼方に(下) ISBN 978-4-04-715287-8 (2009年8月26日発行)
  11. 不死鳥狩り ISBN 978-4-04-103921-2 (2016年3月26日発行)

漫画[編集]

機動戦士ガンダムUC バンデシネ
大森倖三作画による『機動戦士ガンダムUC』本編のコミカライズ(漫画化)作品。
基本的にはアニメ版をベースとしつつも、アニメ版ではカットされた原作小説のエピソードや、『UC-MSV』の設定なども取り入れた作品となっている。
  1. ISBN 978-4-04-715491-9 (2010年7月26日発行)
  2. ISBN 978-4-04-715567-1 (2010年11月26日発行)
  3. ISBN 978-4-04-715665-4 (2011年3月26日発行)
  4. ISBN 978-4-04-120020-9 (2011年11月26日発行)
  5. ISBN 978-4-04-120212-8 (2012年3月10日発行)
  6. ISBN 978-4-04-120287-6 (2012年6月23日発行)
  7. ISBN 978-4-04-120532-7 (2012年11月21日発行)
  8. 通常版 ISBN 978-4-04-120642-3 (2013年3月26日発行)
  9. ISBN 978-4-04-120844-1 (2013年9月26日発行)
  10. ISBN 978-4-04-121036-9 (2014年1月25日発行)
  11. ISBN 978-4-04-121120-5 (2014年6月10日発行)
  12. 通常版 ISBN 978-4-04-102462-1 (2014年12月26日発行)
  13. ISBN 978-4-04-103079-0 (2015年5月26日発行)
  14. ISBN 978-4-04-103778-2(2015年12月26日発行)
  15. ISBN 978-4-04-104149-9(2016年4月26日発行)
  16. ISBN 978-4-04-104875-7(2016年10月26日発行)
機動戦士ガンダムUC テスタメント
虎哉孝征による「ストーリー性を持ったMS紹介漫画[104]」。
  1. ISBN 978-4-04-120211-1 (2012年3月10日発行)
  2. ISBN 978-4-04-104547-3 (2016年7月26日発行)
機動戦士ガンダムUC 星月の欠片
森田崇による外伝漫画。本編に登場した地球連邦軍サイドの機体・パイロットについてのサイドストーリーを、テレビ番組の舞台裏という形で解説する。
  1. ISBN 978-4-04-120131-2(2012年5月26日発行)
  2. ISBN 978-4-04-101681-7(2014年6月10日発行)
機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う
白石琴似による外伝漫画。本編に登場した袖付きやジオン残党軍サイドの機体・パイロットについて機付長(機体専任整備士)の視点から追ったサイドストーリー。
  1. ISBN 978-4-04-120130-5(2012年5月26日発行)
  2. ISBN 978-4-04-121119-9(2014年5月26日発行)
機動戦士ガンダムUC MSV 楔
本橋雄一による外伝漫画。UC-MSVに分類されるMSを主役機とした短編集。
機動戦士ガンダムU.C.0094 アクロス・ザ・スカイ
葛木ヒヨンによる『UC』外伝。『逆襲のシャア』と『UC』の間の物語。
  1. ISBN 978-4-04-120840-3(2013年8月26日発行)
  2. ISBN 978-4-04-121015-4(2014年1月25日発行)
  3. ISBN 978-4-04-121118-2(2014年5月26日発行)
  4. ISBN 978-4-04-102227-6(2014年10月25日発行)
機動戦士ガンダムU.C.0096 ラスト・サン
葛木ヒヨンによる『UC』外伝の第二弾。前作『アクロス・ザ・スカイ』の続編に当たり、キャラクターも再登場している。
  1. ISBN 978-4-04-103138-4(2015年6月26日発行)
  2. ISBN 978-4-04-103777-5(2015年10月26日発行)
  3. ISBN 978-4-04-103931-1(2016年2月26日発行)
  4. ISBN 978-4-04-104546-6(2016年7月26日発行)
機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男 Bright Noah Story
福井晴敏が書き下ろしたシナリオを、葛木ヒヨンによりコミカライズした外伝漫画。
ブライト・ノアの視点から『ファースト』~『逆襲のシャア』のストーリーを追う作品で、『UC』の前日談にも当たる。
機動戦士ガンダムUC4コマ
谷和也によるUCアニメ版をパロディ化した4コマ漫画。ガンダムエース連載機動戦士ガンダム ハイブリッド4コマ大戦線の派生作。
  1. ももいろNT-D発動編 ISBN 978-4-04-121094-9(2014年4月24日発行)
  2. 黒いライオン大暴走編 ISBN 978-4-04-121095-6(2014年4月24日発行)
  3. 赤いアイツとドッキング編 ISBN 978-4-04-121121-2(2014年5月22日発行)
ガンダムユニコーンエース 逆襲のフル・フロンタル
『ガンダムユニコーンエース』掲載作のうち単行本化されなかった作品をまとめたアンソロジーコミック。
機動戦士ガンダムUC(中国版)
広州天聞角川動漫が中国で発行していた『天漫』に2011年9月号から2013年7月号まで連載された。『ガンダムユニコーンエース』にも掲載。中国の漫画プロダクションである颜开文化が担当しており、監修は颜开、作画は陈晖。単行本は湖南美术出版社から発売。
  1. 机动战士敢达UC1 ISBN 978-7-5356-5550-9(2012年9月5日発行)
  2. 机动战士敢达UC2 ISBN 978-7-5356-6358-0(2013年8月5日発行)

その他の刊行物[編集]

  • 機動戦士ガンダムUC パーフェクトガイド ISBN 978-4048543880 (2009年8月20日発行)
  • 機動戦士ガンダムUC アーカイブ 3D&設定資料集 ISBN 978-4048686778 (2010年6月発行)
  • 機動戦士ガンダムUC ビジュアルガイド episode1 ユニコーンの日 ISBN 978-4048545242 (2010年7月26日発行)
  • 機動戦士ガンダムUC ビジュアルガイド episode2 赤い彗星 ISBN 978-4048545679 (2010年11月26日発行)
  • 機動戦士ガンダムUC カトキハジメ メカニカルアーカイブス ISBN 978-4047153608 (2010年8月26日発行)

追補小説[編集]

関連商品に同梱される特典として、原作者福井晴敏書き下ろしの原作小説の物語を追補する小説作品が発表された。また、これら2作品をまとめた短編集が小説版の第11巻として2016年3月26日に発売された。

戦後の戦争[編集]

機動戦士ガンダムUC 戦後の戦争』は、PlayStation 3(PS3)用ゲームソフト『機動戦士ガンダムUC』の特装版に同梱された書き下ろしの小説。
フル・フロンタルが「赤い彗星の再来」と渾名される所以のひとつとなった「袖付き」の赤いフラッグシップ機シナンジュ。この機体は「袖付き」に強奪・改修される以前は、連邦軍が推し進める「UC計画」により開発された、本来「ユニコーンガンダム0号機」とも呼べるMSであった。“強奪に見せかけた譲渡”という裏取引のいわゆる出来レースであったが、これまで世界の均衡を維持するための“歯車”として生きてきた1人の男が、その取引を阻止しようと予期せぬ事態を引き起こす。『UC』本編においても言及があった「シナンジュ強奪事件」の真相を、地球連邦情報士官ロッシオ・メッチの視点から描く。
上記のゲームのダウンロードコンテンツ「episode 0:戦後の戦争」としても同事件が、フロンタルとアンジェロの視点から描かれる。

不死鳥狩り[編集]

機動戦士ガンダムUC 不死鳥狩り』は、設定資料集『機動戦士ガンダムUC GREAT WORKS BOX III』に同梱された書き下ろしの小説。
アニメ版に登場する、フロンタルが駆るシナンジュをコア・ユニットとする巨大MAネオ・ジオング」は、OVA版オリジナルのサプライズ機体として初登場したため、小説版の最終決戦には登場しなかったが、本作品にて『UC』小説版の世界観でも「存在していたが、フロンタルの下に届かなかった」という設定が追加されることとなった。またイベント上映作品『機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』などに登場した、ユニコーンガンダム3号機「フェネクス」の小説版の世界観における処遇も明かされる。
宇宙世紀0096年、ネェル・アーガマと「袖付き」の最終決戦を間近にする頃。連邦軍の少数精鋭部隊「猟人(シェザール)隊」が極秘任務を遂行していた。その目的は約半年ほど前に暴走事故を起こして以来、行方不明となっているユニコーンガンダム3号機「フェネクス」の捕獲。その作戦名は「不死鳥狩り」と呼ばれていた。同作品の主人公ヨナ・バシュタ中尉の視点から『UC』小説版のバナージらの最終決戦の裏側で繰り広げられた、フェネクスとヤクト・ドーガ(『UC』アニメ版にも登場した黄土色の「袖付き」仕様)を臨時のコア・ユニットに代用したネオ・ジオングとの、歴史に埋もれた戦いが明らかになる。

イベント上映作品[編集]

One of Seventy Two[編集]

機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』は、「ガンダムフロント東京」内のドーム型映像施設「DOME-G」にて2013年8月3日より公開された映像作品。
『UC』本編におけるインダストリアル7での武力衝突が起こる約半年前の宇宙世紀0095年12月3日、「UC計画」にビスト財団が関わることを良しとしない地球連邦軍高官のラーソン中将の指示で、連邦軍が独自に組み上げたユニコーンガンダム3号機「フェネクス」と、アナハイム社のユニコーンガンダム2号機「バンシィ(U.C.0095Ver.)」の合同評価試験の際に起きた、「袖付き」の新型ニュータイプ専用機「リバウ」との交戦と、後に「エシャロット事件」と呼ばれる、フェネクスの暴走によりラーソン中将らが乗る巡洋艦エシャロットが撃沈されるまでを描く。
本作品を象徴するMSであるユニコーンガンダム3号機の通称となる「フェネクス」とは、グリモワールレメゲトン』の第1部『ゴエティア』に登場する「ソロモン72柱の悪魔」の一角を担う邪悪な不死鳥の名称で、同作品のサブタイトル「One of Seventy Two」の由来にもなっている。
スタッフ
  • 原作・脚本 - 福井晴敏
  • 監督 - 河田成人

ネオ・ジオング、お台場に現る![編集]

機動戦士ガンダムUC ネオ・ジオング、お台場に現る!』は、2014年8月2日より上映のDOME-Gオリジナル映像作品第2弾。上映時間約5分。お台場の上空に突如開いた空間ゲートから、巨大MAのシャンブロとネオ・ジオングが出現して戦いを始めてしまう。それを止めようとユニコーンガンダムとバンシィ・ノルンも現れ、戦いを繰り広げる。
スタッフ
  • 監督 - 河田成人
  • ストーリーボード - 古橋一浩
  • メカデザイナー - カトキハジメ
  • CGディレクター - 藤江智洋
  • 企画・制作 - サンライズ

A Phantom World[編集]

機動戦士ガンダムUC A Phantom World』は、2016年3月26日より壁面映像を投影する演出「WALL-G」上映のオリジナル映像作品。上映時間約3分。本来“ユニコーンガンダム0号機”とでも呼べる機体でありながら「袖付き」に奪取されてしまったMS「シナンジュ・スタイン」が成層圏から強襲。それに対しネェル・アーガマからユニコーンガンダムが発進して応戦する。そこへユニコーンガンダム2号機「バンシィ・ノルン」と3号機「フェネクス」が援軍に駆けつけ、「UC計画」により誕生した4機のMSが一堂に会しての戦闘が始まり、更にはネオ・ジオングまでもが登場し3機のユニコーンと対峙する。

朗読劇[編集]

赤の肖像 ~シャア、そしてフロンタルへ~
福井晴敏による書き下ろし台本を、シャア・アズナブルを演じる声優の池田秀一が朗読するライブイベント。2010年8月13日~15日の三日間、東京ドームシティのシアターGロッソにて開催された。
機動戦士ガンダム』から『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』までに到る、シャア・アズナブルの想いとその心情の変遷を各時代ごとに綴る。
また終盤では、「アクシズ・ショック」によってサイコフレームに吸収され、宇宙を漂っていたシャアの意識の一部分が、あれほどの奇跡を目の当たりにしても何も変わらなかった人類に絶望して歪んだ「残留思念」となって彷徨い、“器”となるフル・フロンタルの肉体へと宿る過程も語られる。

テレビゲーム[編集]

機動戦士ガンダムUC
原作と同名のPlayStation 3(PS3)用ゲームソフト『機動戦士ガンダムUC』が、バンダイナムコゲームスより2012年3月8日に発売。『UC』全エピソード中、アニメ版のepisode 3までをゲーム化しており、主人公バナージ視点の物語の他に、敵陣営視点のストーリーも描かれている。通常版と特装版の2種類のパッケージで発売。
特装版には、シナンジュ強奪事件を描いた福井晴敏の書き下ろし小説『機動戦士ガンダムUC 戦後の戦争』、アニメ版のダイジェストを収録したBlu-rayビデオ「機動戦士ガンダムUC collector's Disc」が付属する。

クロスオーバー作品[編集]

以下のゲーム作品に本作品のキャラクターやMSが登場しており、それぞれ発売当時のアニメ版最新話までの設定が反映されている。

機動戦士ガンダム vs.シリーズ
SDガンダム GGENERATIONシリーズ
ガンダム無双シリーズ
スーパーロボット大戦シリーズ
コンパチヒーローシリーズ

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ a b c d テレビシリーズ版のオフィシャル表記は全角カタカナ表記の「ユニコーン」になっている(EPGでも同様の表記)。
  2. ^ 角川文庫版の方が設定されている発売日の関係上、1週間ほど早く店頭に並んだ。
  3. ^ カバー表紙面および背表紙、扉の書名の下には、小さい文字で『機動戦士ガンダムUC ○○』と明記されている(○○には巻数が入る)。またカバー表紙面でもデザイン処理によって目立たない形ではあるが『MOBILE SUIT GUNDAM UNICORN』の文字が入り、『機動戦士ガンダムUC-○○』(○○は巻数表記)の文字も帯に隠れる形で配されている。
  4. ^ 原作小説ではバンクロフトの生死は言及がないものの、該当場面の爆発は核爆発と表現されており[15]、アニメ版でも明言はされないものの作画上では核爆発として描き分けられている。『機動戦士Vガンダム』で整理された設定には、本作品の劇中時期のMSは核爆発を起こしにくい設計になっているというものがあり[16]、原作小説でもマリーダが「よりにもよって」と不運を嘆く描写や、それでも炉心保護のためのIフィールドによって放射線が漏れることだけは防がれたという描写がされている[15]
  5. ^ 原作小説では、物語序盤でビスト財団の館に飾られた「まっすぐな瞳」を向ける羊飼いを描いた油絵を見たオードリー(ミネバ)が、バナージと少し面影が似ているという印象を受ける描写があり[22]、油絵に描かれた羊飼いがサイアム自身であるとは明言されないものの、サイアムは過去に羊飼いであったと言及されている[19]。また物語の終盤、サイアムから見せられた映像に登場するラプラス事件当時の彼に対し、バナージがその横顔を「自分とよく似た」と形容する場面がある[23]。アニメ版でもサイアムの過去(ラプラス事件前後)の姿はバナージと似た容姿で描かれている。
  6. ^ 名前は不明。カーディアスとマーサの実父であり、アルベルトとバナージの祖父。サイアムの跡目候補筆頭であり、生真面目な男であったとされる。連邦政府の議員や官僚に焚き付けられ、クーデターまがいの財団の乗っ取りを計画していた。
  7. ^ 名前については、小説版4巻でのマーサとアルベルトとの会話中にのみ登場。
  8. ^ 小説版9巻において、マーサの思考の中に肩書きと名前のみ登場。父方か母方かは語られない。
  9. ^ フル・フロンタルの声がシャア・アズナブルと酷似しているという原作小説での設定から、アニメ版ではシャアの担当声優である池田秀一がフロンタル役に起用された。
  10. ^ その経緯は、原作者・福井晴敏書き下ろしの脚本を、池田秀一が演じた朗読劇『赤の肖像 ~シャア、そしてフロンタルへ~』でも語られている。
  11. ^ シャアがジンネマンを選んだ理由と、当時ジンネマンがシャアの周辺にいた理由は描写されていない。
  12. ^ 『機動戦士ガンダムUC パーフェクトガイド』97頁より。小説版では「ヤス」とのみ記載。名前の由来は漫画家の徳光康之から。
  13. ^ リタの肉体がどうなったのかは不明。ヨナがフェネクスのコックピットを開けた際には中は無人であった。
  14. ^ どちらも『ガンダムユニコーンエース Vol.3』に掲載された。
  15. ^ 『ガンダムユニコーンエース Vol.3』までは『E.F.S.F. 星月の欠片』表記。
  16. ^ スタッフロールでは役名は表記されずノンクレジット扱い。だが、テレビシリーズ『RE:0096』本放送の際の字幕放送では、台詞に三者の役名が表記されており、また各所インタビューの際にも演者三人や制作者らが、上記三人のキャラクター名を挙げている。
  17. ^ 機動戦士ガンダムZZ』でもカミーユ・ビダンが、存命のまま意思を他者に語りかける現象を引き起こしている。
  18. ^ 同年6月7日付の週間ランキングで、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.0 YOU CAN (NOT) ADVANCE.』が35.7万枚で、アニメ・BD総合の最高記録を更新。
  19. ^ 同一アニメ作品のダブル1位獲得は『コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01』(2008/9/1付)、『サマーウォーズ』(2010/3/15付)に続く3作目
  20. ^ 上映期間中の2011年3月11日に東日本大震災が発生し、それに伴う計画停電により、一部劇場では3月10日までの上映となった。
  21. ^ 配信、劇場での公開日。
  22. ^ Blu-ray / DVDの発売日。
  23. ^ メ〜テレは3週連続放送ではなかったため、「地上波初!『機動戦士ガンダムUC』完結記念スペシャル」と題して放送した。
  24. ^ DVDではドルビーデジタルの5.1チャンネルサラウンドである。
  25. ^ 第1話で例を挙げると、ユニコーン初搭乗時のバナージの掌の作画の修正、工専講義中のカメラの回転方向が左回転から右回転へ変更、などがある。
  26. ^ プラモデル「MGユニコーンガンダム専用ビーム・ガトリングガン2丁セット」が付属する。
  27. ^ プラモデル「MGシナンジュ専用バズーカ」が付属する。
  28. ^ プラモデル「MGユニコーンガンダム専用シールド増加ユニット【アームド・アーマーDE】」が付属する。
  29. ^ プラモデル「MG フルアーマー・ユニコーンガンダム専用シールド増加ユニット【アームド・アーマーDE(発動仕様)】」が付属する。
  30. ^ プラモデル「HGUC ガンダムユニコーン2号機バンシィ・ノルン(デストロイ・モード)専用【ハイパー・ビーム・ジャベリン】」が付属する。

出典[編集]

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関連項目[編集]

  • 貴婦人と一角獣 - 作中に『我が唯一つの望みに(À mon seul désir)』が登場している。
  • ライナー・マリア・リルケ - 作品冒頭および末尾にて、晩年の作品である『オルフォイスへのソネット』から一部が引用されている。

外部リンク[編集]

各メディア別公式サイト/SNSアカウント
メ~テレ制作・テレビ朝日系列 日曜7時台前半
前番組 番組名 次番組
ブレイブビーツ
(2015年10月11日 - 2016年3月27日)
機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096
(2016年4月3日 - 9月11日)
ヘボット!
(2016年9月18日 - )