機動戦士ムーンガンダム

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機動戦士ムーンガンダム
ジャンル SF、ロボット(ガンダムシリーズ
漫画
原作・原案など 福井晴敏(ストーリー)
作画 虎哉孝征
出版社 KADOKAWA
掲載誌 ガンダムエース
レーベル カドカワコミックス・エース
発表号 2017年11月号 - 連載中
巻数 既刊3巻(2019年3月現在)
その他 メカニックデザイン:形部一平
原案:矢立肇富野由悠季
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

機動戦士ムーンガンダム』(きどうせんしムーンガンダム、英語題:MOBILE SUIT MOON GUNDAM[注釈 1]は、福井晴敏(ストーリー)、虎哉孝征(漫画)による日本の漫画。および同作に登場する主役ロボットモビルスーツ、以下MS)の名称。『ガンダムエース』(KADOKAWA)にて2017年11月号から連載中。

ガンダムシリーズ」のうち、宇宙世紀を舞台とする作品のひとつで、テレビアニメ機動戦士ガンダムΖΖ』(宇宙世紀0088年)からアニメーション映画機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(宇宙世紀0093年)までの空白期間(宇宙世紀0092年)を描く物語である。

製作経緯[編集]

福井晴敏が、小説『機動戦士ガンダムUC』を執筆する以前に提出した企画を再構成した漫画作品。提出当時は、サンライズからの「ファン全体を鷲づかみするような作品を」という意見からお蔵入りとなり、改めて『UC』が企画された経緯をもつ[4]。それ以来、福井は当初の企画の存在を忘れていたが、『機動戦士ガンダムUC GREAT WORKS 完全設定資料集』(バンダイビジュアル刊)にその企画を掲載したことをきっかけに、再び作品化することを決意した[5]

物語は、1986年のテレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』第14 - 15話に登場する、機械文明を捨てた部族「光族(ひかりぞく)」が住むスペースコロニームーン・ムーン」で展開され、地球連邦軍ネオ・ジオン軍の争いに巻き込まれた主人公たちの戦いを描く。福井は『ΖΖ』におけるムーン・ムーンのエピソードがどこの話数に入れても差し支えのない「捨て回」であったとしつつも、『ΖΖ』製作当時に富野由悠季が執筆した資料からはのちの『∀ガンダム』にも通じる企画意図が読み取れると評しており[6]、多数の作品と複雑化した設定によって一度『ガンダム』を離れていた旧来のファンが戻りづらい状況を、宇宙世紀の時代から忘れられたムーン・ムーンの住人たちに重ね合わせ、「忘れられた側の視点から改めて宇宙世紀を見てみよう」という着想を得てムーン・ムーンを舞台に設定したと語っている[5][6]。また、映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の前日譚として1987年に執筆された富野由悠季の小説『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』を本作に繋がる正史として位置づけ、宇宙世紀の歴史において同じ年代を描いている同作の内容をクロスオーバーされている[7]

漫画の作画は、同じく福井原作の『終戦のローレライ』の漫画版を手がけ、『ガンダムエース』誌上でも『機動戦士ガンダムUC テスタメント』『機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ』を連載していた虎哉孝征、主要メカのデザインは『ガンダム Gのレコンギスタ』『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』などに参加していた形部一平が起用された。なお、シータプラスなどの一部のメカは虎哉自身がデザインしている[8]

あらすじ[編集]

episode 17(単行本3巻収録)までが第1部とされている。

第1部[編集]

宇宙世紀0091年。地球連邦軍外郭部隊ロンド・ベルアムロ・レイは、追っていたティターンズの残党が投入したサイコガンダムMk-IV G-ドアーズを苦戦の末に撃破する。

それから1年後の宇宙世紀0092年。「忘れられたコロニー」と揶揄される旧式スペースコロニーのムーン・ムーンでは、4年前の悲劇を繰り返さないために機械の力に頼ることを戒め、光族(ひかりぞく)の人々が牧歌的な暮らしを送っていた。そんなある日、残骸となったG-ドアーズの頭部とその付随ユニットのサイコプレートが、ムーン・ムーンの外壁に衝突する。この出来事によってムーン・ムーンの環境に不具合が生じたため、光族はコロニー公社に修理を依頼するために使者を派遣するが、彼らが乗った宇宙船はネオ・ジオン軍の偽装船「アタラント3」とロンド・ベルの小競り合いの場に迷い込む。友人を助けようと船外に出た少年のユッタ・カーシムは戦闘に巻き込まれて戦場を漂流するが、アタラント3所属の軍人アゴス・ラガートに救助され、その乗機であるバルギルのサイコミュ・システムを介し、同じく漂流したジオンの姫君ミネバ・ラオ・ザビを捜し出す。

光族側は「コロニーの修理を手伝う」という条件付きでアタラント3のムーン・ムーン滞在を許可するが、追撃してきたロンド・ベル、およびミネバの暗殺をもくろむネオ・ジオン過激派との戦闘が勃発する。ユッタは避難途中に負傷したアゴスに代わり、G-ドアーズの頭部を取り付けて応急修理したバルギル改めムーンガンダムを起動させ、光族の人々を助けるために出撃する。

第2部[編集]

作中設定・用語[編集]

ムーン・ムーン
サイド1建設の前線基地として100年以上前に建設された旧型コロニー。地球連邦の記録にない「忘れられたコロニー」ということになっているが、実は意図的に存在が隠蔽されてきた形跡がある。
自然回帰主義者が多く居住していたことから、現在もその風習が受け継がれている。作中の年代で普及しているコロニーよりも外壁が薄く、放射線対策も不十分であるため、住民の疾病率が高いという重大な欠陥がある。
光族の教え(ひかりぞくのおしえ)
「行き過ぎた機械文明は人を狂わせ、戦争に駆り立てる」という教えのもと、人々に自然を活かした生き方を説くムーン・ムーンの掟。この教えのために若い世代は通信機や電波の存在すら知らず、外界と連絡する場合は宇宙船で先方に直接出向くなど、生活水準の著しい低下を招いている。また、コロニーの環境悪化に伴う疾病にも民間療法レベルでしか対応しないため、クレト ・ カーシムやエルド ・ ムーンのような犠牲者を出している側面もある。
本作では、教義の成り立ちは「旧時代のヒッピーニューエイジ文化のアレンジ」が発祥で[9]、『機動戦士ガンダムΖΖ』にも登場していた階段ピラミッド風の神殿も、リゾート施設を転用したものであったとされ[9]、もともとは文化と呼べるような実体はなかったと語られている[10]
戦士隊(せんしたい)
ムーン・ムーンの自警団組織。光族の教えにもとづいて銃砲などの近代火器は支給されず、剣や槍など前時代的なものしか装備していない。
アルツトの民(あるつとのたみ)
過去にムーン・ムーンに戦乱を生んだ元凶として追放され、地下での生活を強いられている人々。機械の知識をもっており、コロニー公社との連絡は彼らを通しておこなうなど、罪人ではあるがコロニーの環境維持には欠かせない役割を担っている。

登場人物[編集]

主人公[編集]

ユッタ・カーシム
本作の主人公。好奇心旺盛な15歳の少年で、ムーン・ムーンに眠るさまざまな機械を独自に研究している。幼少時にムーン・ムーンの掟により適切な医療処置を受けられなかった父クレトを亡くしており、以来「よいものはたとえ外の技術であっても取り入れるべき」という考えをもつようになった。それゆえに、掟を守ろうとする幼なじみのサキや大人たちと衝突することが多い。
漂着したG-ドアーズの頭部に興味を示したことがきっかけで、特例としてムーン・ムーンの「戦士隊」に入隊し、コロニー公社にムーン・ムーンの修理を求める使者の一員として出立する。移動中の事故で宇宙に放り出された友人のマウノを救うべく飛び出し、ネオ・ジオン軍とロンド・ベル隊の戦いに巻き込まれる。そこでネオ・ジオン軍人のアゴスに救われ、その乗機であるバルギルのサイコミュと同調し、宇宙に出ていたミネバを探し当てるという成果を上げる。
ネオ・ジオン過激派とロンド・ベル隊の戦闘に巻き込まれて負傷したアゴスに替わって、G-ドアーズの頭部を取り付けたバルギルこと「ムーンガンダム」を操縦し、ムーン・ムーンを守るために出撃する。

ムーン・ムーンの住人[編集]

カレル・カーシム
カーシム家の長で、ユッタの祖父。ユッタからは「お爺」と呼ばれている。サイド3(のちのジオン公国)出身者で、ジオン・ズム・ダイクンの同志だったが、彼の進めるジオニズム構想が戦争を生むことを予見して決別し、40年前(宇宙世紀0052年)にムーン・ムーンに移住した。外界の生まれゆえに機械の知識も相応にあり、村の知恵袋として尊敬を集めている。ムーン・ムーンで病が流行した際、外部のコロニーに連絡して治療や薬の提供を受けさせれば助かる可能性があるとエルドに提案したが、掟を守ろうとするエルドと息子のクレトを止められず亡くした過去がある。ユッタがサイコミュを通じてミネバと感応したことについてはある程度の理解を示すが、よそ者であるネオ・ジオン自体は争いを呼ぶ者として否定する。
ネオ・ジオン過激派の襲撃にはキャトルを操縦して応戦し、コロニーに空いた穴を塞ぐための修復作業のさなか、シュランゲ隊の攻撃を受けて致命傷を負う。死の間際に、ユッタに外界へ出て世界を学ぶよう言い遺す。
カーリナ・カーシム
ユッタの母。ムーン・ムーンの掟のために夫を死なせたことを悔やんでいる。
クレト・カーシム
ユッタの父で、カレルの息子。宇宙世紀0082年に流行り病を患う。カレルが外界に治療を求めようと光族の掟に反して通信機器を使用しようとした際には、掟を破ってまで生き延びることを拒み、機器を破壊して息を引き取る。
サキ・メントー
ユッタを想う幼なじみの少女。掟にそむいて機械いじりに没頭するユッタを再三注意しているが、それも彼の個性として受け入れようとも思うようになる。ミネバがムーン・ムーンに来訪して以降、彼女への嫉妬心を見せ始める。
マウノ
ユッタの友人で、臆病な性格の少年。頬の痘痕が特徴。成人の儀式として、一人前になるためと称して無理やり連れ出された宇宙にて命綱を付けさせられ、宇宙船から宇宙空間へ蹴り出される。その際にロンド・ベルとネオ・ジオン軍の戦闘に巻き込まれて命綱が切れるが、ユッタの機転によって助け出される。
サラサ・ムーン
初出作品は『機動戦士ガンダムΖΖ』(第14 -15話、第39 - 41話)。ムーン・ムーンの長を務める巫女。
機械に頼ることを戒める「光族の教え」を伝え広めている。以前は外界の人間を拒絶する姿勢をとっていたが、4年前の戦いで双子の妹のラサラを亡くしたこと(『ΖΖ』第41話)を教訓とし、ある程度の柔軟性を見せるようになっている。
リナート・リヒト
ムーン・ムーンの文化遺産を守るリヒト家の長男で、「戦士隊」の長。機械文明を否定する立場でありながら、機械の知識を有する罪人であるアルツトの民と密かに交流している。
エルド・ムーン
サラサとラサラ姉妹の父で、先代の光族の長。よそ者であるカレルを、「外の世界を知ったうえでムーン・ムーンの暮らしを肯定している人」が必要だとして迎え入れている。クレトと同じはやり病を患うが、掟にそむいて近代医療処置を受けることを拒み、死亡する。
レイメル
コロニー地下の「子捨ての森」と呼ばれる場所に幽閉されているアルツトの民のひとり。

ネオ・ジオン軍[編集]

本作の舞台は、『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』の時代にハマーン・カーンに率いられたネオ・ジオン(アクシズ)が残党化する一方、『逆襲のシャア』でシャア・アズナブルに率いられた新生ネオ・ジオンが決起するまえの時代であり、両者は同じネオ・ジオンでありながらも派閥争いを繰り広げる関係にある[11]。福井は、一大勢力だったハマーン時代のMSがシャアの反乱時にまったく登場していないことについて、現実には制作上の都合があったのだろうとしつつも、作中の世界では何らかの因果関係があったという理由付けが可能であり、本作ではそうした整合性にも踏み込んでいくとしている[11]

アタラント3のクルー[編集]

アクシズ内では不良品や落ちこぼれの寄せ集め部隊と揶揄され[12][13][14]、慢性的な練度の低さに悩まされている。それゆえに内通者を欺くことができるとされ[13]、ミネバを疎んじる派閥からは機密保持のための捨て石にしても惜しくないという理由から[15]、ミネバを運ぶ「隠れ蓑」として起用される[13][14]

ミネバ・ラオ・ザビ
ジオン公国を支配していた一族「ザビ家」の生き残り。「ガンダムシリーズ」第1作である『機動戦士ガンダム』で乳児として登場し、『機動戦士Ζガンダム』以降の作品で本格的に登場。『機動戦士ガンダムΖΖ』では本物に瓜二つの影武者がミネバとして登場する。本作に登場するミネバがどちらなのかは明かされていない。
本作では偽装貨物船「アタラント3」での逃亡生活を送っているが、ロンド・ベルとの戦闘に巻き込まれたことをきっかけにムーン・ムーンに寄港し、ユッタと知り合う。ユッタと精神感応した際、どこらか来たのかを問われて火星を指し示す[16]
心からの笑顔を見せることがなく[17]、サラサからは、自分の言葉で語ろうとしない人物として不信感を抱かれる[18]
リセ・ジェナロ
アタラント3の女性艦長。階級は中佐。クルーからは「オフクロさん」という愛称で呼ばれている。
アゴス・ラガート
強化人間処置を受けた青年パイロット。階級は少尉。搭乗機は「バルギル」。強化人間特有の精神の不安定さは見られず、素直で人当たりのいい性格。人工ニュータイプらしい感受性の持ち主だが、バルギルのサイコミュを稼動させるほどの能力はなく、同僚たちからは半人前あつかいされている。多くのコロニーや人々を犠牲にした過去のジオンの行為については、「スペースノイドの信用を失った愚行」「ミネバが造る新たなジオンでは絶対にやってはいけないこと」として否定している。
偶然救助したユッタにミネバの捜索を手伝ってもらったことで交流をもち、負傷した自身に代わってバルギル(ムーンガンダム)をユッタに託す。
オルボ・マルシェフ
MS部隊「チームデルタ」の隊長。搭乗機は「アルス・ジャジャ」。
アンスガル・ゴロン、クラース・バッケル
「チームデルタ」に所属するパイロットたち。搭乗機は「ガズアル・グラウ」(アンスガル)と「ガズエル・グラウ」(クラース) 。

過激派メンバー[編集]

シュランゲ隊(ガット、レフィ、マース)
隊長のガット大尉、部下のレフィ中尉とマース中尉で構成される部隊。搭乗機は「メドゥッサ」。「幼い姫」でも「逃げ隠れしているダイクンの遺児」でもない「あの方」なる人物に忠誠を誓い、決起を望んでいる[15]。不慮の事態でムーン・ムーンにミネバの存在をさらしたアタラント3を見限り、ジェナロの更迭を告げると同時に機密保持のためにロンド・ベルやムーン・ムーンもろとも抹殺しようとする。しかし、ユッタのニュータイプ能力に呼応したムーンガンダムに壊滅させられる。
リュース・クランゲル
シュランゲ隊の上司である少佐。搭乗機は「ダグ・ドール」。幼い少年ながらも残虐な人物で、ムーンガンダムに敗れひとり生き残ったガットを無様と評し処刑する。その後みずからムーン・ムーンに潜入して暗躍し、ユッタを扇動して戦士隊に監視されていたムーンガンダムを奪取させる。
ソロン
リュースを警護する第一世代型ハロベースのペットロボット。自分の名前である「ソロン」を口癖としており[19]、改造前と同様に愛嬌もあるが、リュースの命令で人を殺傷するなど残酷な面もある。顔のツインアイはさまざまな映像や記号表示を映し出す大型円形モニターに変更され、情報伝達および通信機能が向上している[19]。腕部を収納する上部左右のカバーは猫耳のような三角形状となり、腕部自体も手のひらにスタンガンを内蔵した3本指の多関節ラバーアームに変更されている[19]。口のカバー内にはベアリング弾を射出するガス銃や移動用のスラスター、医療キットや食料を収納するサイドポケットが設けられている[19]
デザインを担当した形部一平は、リュースの小悪魔的なキャラクターを強調するために「魔法使いの使い魔的、なんだか魅力的で傍に置きたいんだけど寝首をかかれそうな緊張感が常にある感じ」というイメージを目指したと語っている[19]

地球連邦軍外郭部隊「ロンド・ベル」[編集]

サフィラ・ガードナー
シャア・アズナブル捜索任務のためにラサ司令部からラー・ギルスに派遣された女性中尉。搭乗機は「シータプラス」。
ウバルド・モリーナ
ラー・ギルスMS隊の隊長。階級は大尉。搭乗機は「ジムIII・パワード」。整備スタッフからは最新鋭機のジェダに乗り換えることを勧められているが、ジムが好きだという理由で固辞している。
ラウロ・バチーク
ラー・ギルス艦長。
ベルニス
ラー・ギルスの女性MS整備士。階級は曹長。
アムロ・レイ
『機動戦士ガンダム』の主人公で、以降の宇宙世紀作品にも主要人物や主人公として登場。一年戦争時にガンダムのパイロットとして多大な戦果を挙げたニュータイプの青年。
本作冒頭では乗機のリック・ディジェとともに登場し、ティターンズ残党のG-ドアーズを苦戦しつつ撃破する。
ブライト・ノア
初出作品は『機動戦士ガンダム』で、アムロと同じく以降の宇宙世紀作品にも登場。一年戦争時の「ホワイトベース」を初めとする歴代のガンダム搭載艦の艦長を務めた人物で、本作以降の年代の作品ではロンド・ベル司令兼旗艦「ラー・カイラム」艦長。
『機動戦士ガンダムΖΖ』にて、「アーガマ」艦長としてムーン・ムーンに寄港した経験があるが、その記録は極秘あつかいとなっている。本作ではサフィラのシャア追跡という目的に協力し、自身の記憶にある限りのムーン・ムーンの情報を提供する。

登場兵器[編集]

各兵器の詳細はリンク先を参照。

主役機とその原型機[編集]

AMS-123X-X ムーンガンダム
ユッタ・カーシムの搭乗機。バルギルの胴体にG-ドアーズの頭部と8枚の遠隔操作兵器「サイコプレート」を移植した機体で、リック・ディジェとの戦闘で欠損したサイコプレートの残り半分を背部に三日月状に連結する。機体の命名者はリュースで、「ムーン・ムーンで生まれたガンダム」という意味が込められている。
AMS-123X バルギル
アゴス・ラガートの搭乗機。サザビーの原型となるネオ・ジオン軍のサイコミュ搭載型MSで、外見や武装もサザビーに類似している。シータプラスとの交戦で頭部を損傷した後、G-ドアーズの頭部に残されたデータを解析するために同じサイコミュ搭載機であるこの機体が選ばれ、ムーンガンダムとして改修される。
MRX-013-3 サイコガンダムMk-IV G-ドアーズ
ティターンズ残党が保有するサイコガンダムの系列機。本作冒頭でアムロのリック・ディジェに倒され、残骸となった頭部とサイコプレートはムーン・ムーンで勃発する騒乱のきっかけとなる。残骸となっても頭部のサイコミュ・システムは健在で、バルギルに接続された際に機体のサイコミュを上書きして乗っ取る。サイコプレートの正体は研究段階にあったサイコフレームで、機体のサイコミュ強化・攻撃・防御の機能を兼ね備える[20]

ネオ・ジオン軍の兵器[編集]

アタラント3側[編集]

AMX-104L アルス・ジャジャ
オルボ・マルシェフの搭乗機。R・ジャジャに長距離狙撃用武装と高精度センサーを組み込んだ機体で、原型機の白兵戦能力も兼ね備えた汎用機。
AMX-117RG/LG ガズアル・グラウ / ガズエル・グラウ
アンスガル・ゴロンとクラース・バッケルの搭乗機。親衛隊(ロイヤルガード)専用機であるガズアルとガズエルの現地改修型で、装飾の撤去や一部武装の変更がおこなわれている。
諸元
アタラント3
ATALANTE 3
艦籍番号 不明[21]
全長 200m[21]
武装 2連装メガ粒子砲×3
対空ビーム砲×複数
5連装ミサイル×2
ほか
搭載数 4機[21]
アタラント3
ネオ・ジオン軍の偽装貨物船。艦長はリセ・ジェナロ。艦載機はバルギル、アルス・ジャジャ、ガズアル・グラウ、ガズエル・グラウ。
ジオン共和国時代の艦を改造した宇宙海賊船で、通常はグレーの地味な民間船らしい外見だが、外装を順次排除することで戦闘艦らしい外見となる。艦首のコンテナブロックはまるごと武装の格納スペースに換装され、両舷には自航能力をもつ脱出艇を計4機、艦底には4機のMSを積載可能なコンテナをもつ。潜伏活動中のネオ・ジオン軍では、ほかにもこのような偽装艦が複数運用されている[21]
武装は艦首の2連装メガ粒子砲3基、対空ビーム砲多数、5連装ミサイル発射管2門のほか、判明していない武装もある[21]

過激派側[編集]

AMA-103 メドゥッサ
シュランゲ隊の搭乗機。 ハンマ・ハンマの欠点を克服しつつ発展させた準サイコミュ搭載型MAで、ハンマ・ハンマに似たMS形態に変形する。
AMX-015-4S ダグ・ドール
リュース・クランゲル少佐の搭乗機。ゲーマルクの系列機で、ニュータイプ能力の低いパイロットでも性能を発揮できる操縦システムを備えている。


地球連邦軍の兵器[編集]

MSK-008R リック・ディジェ
アムロ・レイの搭乗機。『機動戦士Ζガンダム』でアムロが搭乗したカラバのMS「ディジェ」の宇宙戦仕様で、同じカラバのMSアムロが搭乗した「ΖプラスA1型」に似せた朱色とグレーの機体色が特徴。
MSK-008R リック・ディジェ改
Gドアーズ戦で受けた損傷をジェダやジムIIIのパーツを用いて修復した姿。シールドや機体色がガンダムを想起させるものへと変更されている[22]
RGM-86R ジムIII
地球連邦軍の主力量産機で、後発のジェダやジェガンの配備に伴い主力を降りる運命にある。
ラー・ギルス所属機は、初代ジムのような赤白に塗装されている。
RGM-86RF ジムIII・パワード
ウバルド・モリーナの搭乗機。装甲やスラスターなどを全体的に強化した白兵戦用の機体。
RGM-86RF・FA ジムIIIパワードFA〈ブルドック〉
ウバルド機に重装甲・重火力強化パーツを装着した機体。高すぎる火力のために積極的に投入されることはない。
RGM-88X ジェダ
ジムIIIの後継機で、のちのジェガンのプロトタイプ。機体の初出作品である『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』でのオリジナルデザインをもとに、形部一平によるアレンジが施されている。パイロットは、同じく『ハイ・ストリーマー』にも登場する ジョー・セイオルヤン・ブルムクイフト
MSZ-010A1 シータプラス
サフィラ・ガードナーの搭乗機。ΖΖガンダムやその系列機のコンセプトを統合して開発された機体。コア・ファイター(小型戦闘機)を核とした分離可変機構と高火力・高機動性を維持しつつ、運用面にも配慮した設計となっている。
SCC-180926 ラー・ギルス
ロンド・ベル所属のクラップ級巡洋艦。グレーと白の艦隊色に塗られ、ジムIII・パワードやシータプラスなどを搭載する。

そのほかの兵器[編集]

キャトル
スペースコロニーの建設に使用されていた旧式の作業機械で、MSの始祖的存在。機体の初出作品である『機動戦士ガンダムΖΖ』と同様、ムーン・ムーンの建造当時に使用されていた1機が「御神体」として祀られており、『ΖΖ』での出来事についても触れられている。
本策では第11話でユッタとミネバが搭乗し、誤解により一発触発となったムーン・ムーンの住人とアタラント3クルーの対立を鎮める。第14話 - 第16話ではムーンガンダムの危機を救い、ネオ・ジオン過激派の攻撃で損傷したムーン・ムーンの修復作業をおこなうべく、カレルとアゴスが搭乗してメドゥッサと交戦し、撃破されつつも機体そのものを補修材代わりにすることでムーン・ムーンの危機を救う。
MSZ-010 ΖΖガンダム(ダブルゼータガンダム)
作中年代から4年前の宇宙世紀0088年の回想に登場。『機動戦士ガンダムΖΖ』の主役機で、シータプラスの原型機。ムーン・ムーンの人々のあいだでは、漂着したG-ドアーズの頭部(ムーンガンダム)と同じ顔の、4年前に現れた巨人が起こしたできごととして、『ΖΖ』第14 - 15話での内容が語られている。
アーガマ
同じく4年前の回想に登場。『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』で主要人物たちが乗艦した、反地球連邦組織「エゥーゴ」の宇宙巡洋艦。ΖΖガンダムを搭載してムーン・ムーンに寄港した。

書誌情報[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 表記ゆれがあり、『ガンダムエース』での連載開始当初やタイトルロゴでは『機動戦士MOONガンダム』の表記が用いられている[1]が、同誌の目次ページ、『ComicWalker』連載時や単行本では『機動戦士ムーンガンダム』の表記が用いられている[2][3]

出典[編集]

  1. ^ 福井晴敏氏による新たなガンダムサーガ始動!「機動戦士MOONガンダム」ガンダムエースで連載開始! | GUNDAM.INFO
  2. ^ 「機動戦士MOONガンダム」作品情報|ガンダムエース
  3. ^ 機動戦士ムーンガンダム 無料漫画詳細 - 無料コミック ComicWalker
  4. ^ 第1巻, pp. 284, 福井晴敏インタビュー.
  5. ^ a b 『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA、2017年11月、 34-36頁、 JAN 4910124011171。
  6. ^ a b 第1巻, p. 286, 福井晴敏インタビュー.
  7. ^ 第1巻, p. 288, 福井晴敏インタビュー.
  8. ^ 第3巻, p. 207, 虎哉孝征&形部一平 ダブルインタビュー.
  9. ^ a b 第3巻, p. 99, episode15.
  10. ^ 第3巻, p. 100, episode15.
  11. ^ a b 第1巻, pp. 287-288, 福井晴敏インタビュー.
  12. ^ 第1巻, p. 92, episode02.
  13. ^ a b c 第1巻, p. 188, episode04.
  14. ^ a b 第2巻, pp. 220-221, episode12.
  15. ^ a b 第2巻, p. 237, episode12.
  16. ^ 第2巻, p. 134, episode09.
  17. ^ 第2巻, p. 98, episode09.
  18. ^ 第2巻, p. 74, episode08.
  19. ^ a b c d e 『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA、2019年8月、 128-129頁、 JAN 4910124010891。
  20. ^ 「ムーンガンダム メカニカルワークス Vol.13 G-ドアーズ」『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA、2019年1月、 112-113頁、 JAN 4910124010198。
  21. ^ a b c d e 『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA、2018年6月、 80-81頁、 JAN 4910124010686。
  22. ^ 「ムーンガンダム メカニカルワークス Vol.16」『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA、2019年7月、 32-33頁、 JAN 4910124010792
  23. ^ 機動戦士ムーンガンダム (1) 福井 晴敏:コミック”. KADOKAWA. 2019年1月6日閲覧。
  24. ^ 機動戦士ムーンガンダム (2) 福井 晴敏:コミック”. KADOKAWA. 2019年1月6日閲覧。
  25. ^ 機動戦士ムーンガンダム (3) 福井 晴敏:コミック”. KADOKAWA. 2019年3月26日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]