機動戦士ガンダムMS BOYS -ボクたちのジオン独立戦争-

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機動戦士ガンダムMS BOYS
- ボクたちのジオン独立戦争-
漫画
作者 高山瑞穂
出版社 角川書店
掲載誌 ガンダムエース
発表期間 2009年8月号 - 2010年9月号
巻数 全2巻
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機動戦士ガンダム MS BOYS -ボクたちのジオン独立戦争-』(きどうせんしガンダム エムエスボーイズ ボクたちのジオンどくりつせんそう)は、高山瑞穂漫画作品。原作は富野由悠季。原案は矢立肇。シナリオは乾直由。

概要[編集]

角川書店の漫画雑誌『ガンダムエース』に、2009年8月号から2010年9月号まで連載された。アニメ『機動戦士ガンダム』の舞台である一年戦争後半、オデッサ戦線時に工兵隊として就役したジオン軍の少年兵を主人公に、彼らが体験する一年戦争の裏面史を描いたオリジナル外伝作品である。

本作オリジナルキャラクターのほか、同作者の漫画『機動戦士ガンダム 極東MS戦線記』や、ゲーム『機動戦士ガンダム MS戦線0079』『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』のキャラクターやモビルスーツ (MS) なども登場する。

あらすじ[編集]

宇宙世紀0079年11月、ジオン公国軍の戦闘用MSパイロットとして地球に赴任しつつも前線の事情から工兵大隊のザクタンク操縦士に配属された、少年兵クルト伍長とアレクセイ軍曹らはジオンの勝利を信じていたが、オデッサの戦場で友軍の崩壊という悲惨な現実を目の当たりにする。過酷な戦場をどうにか生き延びたクルトらは、それでもジオンのために戦おうとするが、そんな彼らを待つのは地球連邦とサイド6の力関係に及ぶ、思いも寄らぬ政略劇だった。

登場人物[編集]

ジオン公国軍[編集]

クルト・ブラット
主人公。階級は伍長。16歳。
出身は月のグラナダ。反戦主義者の父親に反発して、公国軍に志願入隊した少年。本来はMSパイロット志願でその適性も公認されていたが、前線の事情[1]から工兵大隊のザクタンクの操縦者に配属され、そのままオデッサの死線を体験。やがて無頼のジオン軍人・ボルドバヤル大尉と遭遇し大きな運命の転機を迎えることになる。
サランを守るためボルドバヤル大尉の失踪後に「モンゴルの銀狼」の名を詐称するが、潜在的には高いMS戦の技量を持つため、周囲からは疑われずその名に恥じない活躍を見せる。
搭乗機はザクタンク → 陸戦高機動型ザク(銀狼カスタム)→ ドム[2] → ザクタンク(銀狼カスタムの無事だった上半身パーツを使用)。
アレクセイ・ノビコフ
階級は軍曹。18歳。クルトからは「先輩」と呼ばれる軽妙な性格の兄貴分。一方で周囲に気を配る利発な一面もあり、時には窮地の中で思いもよらぬ判断力と行動力を示すこともある。主にザクタンクの運転役を担当する。
サラン
本作のヒロイン。17歳。ジオン軍のボルドバヤル隊と同行する少女。愛らしい容姿だが強気な性格。正体はサイド6首相のランク・キプロードンの娘、アストリッド・キプロードン。ジオン・連邦双方に対して日和見的な態度をとる父の姿を嫌い、地球へ降りたのち、ボルドバヤル隊に身を投じた。クルトに好意を抱くようになり、クルトが「モンゴルの銀狼」を偽称した際には自ら髪を切って男装し、「クルト・ブラット」を名乗って行動を共にする。
ナランソロンゴ・ボルドバヤル
階級は大尉。連邦軍から「モンゴルの銀狼(ガンロン)」と呼ばれる凄腕のMSパイロットで、銀色の肩を持つ黒色の機体をパーソナルカラーとするエース。搭乗機はグフ(銀狼カスタム)ロシア周辺のコーカサスに自身が率いる第22MS特務遊撃隊の秘密基地を構える。豪放な性格で、MSパーツを求めて戦場を巡り、現地民と共に行動している。
オデッサの大敗は「ザビ家の失態だ」と言い放ち、現地民と共に歩むと宣言した。
元は『機動戦士ガンダム 極東MS戦線記』に登場するキャラクターで、本名は本作で公表された。
ハンス・ウェラー
階級は大尉。ハリコフ基地でクルトらを工兵大隊に任官した。勇猛で高潔な武人であり、オデッサの戦いで敗走するクルトたちの退路を身を挺して確保し戦死した。
オレグ・オルロフ
工兵大隊に配属されたクルトらの上官で、階級は曹長。クルトらからは「親方」と呼ばれ、オデッサの激戦を経てキャリフォルニア・ベースで再会。銀狼を偽称するクルトとMS模擬戦で対決するが、のちに実力と経緯を認め、ジャブロー攻略戦に参加するため旅立った。
ブラウアー隊
『機動戦士ガンダム MS戦線0079』に登場する部隊。レオ・ブラウアー少尉率いるジオン特務遊撃隊で、クラウス・ベルトラン、トルド・ボブロフ、アン・フリーベリで構成される。クラウスはボルドバヤルと資材補給を通じ懇意であり、アンはクルトとは兵学校や地球赴任時の同期だった。ボルドバヤル隊が壊滅後、クルトたちに協力しキャリフォルニア・ベースへ彼らを護送した。

地球連邦軍[編集]

アンドリュー・マロリー
情報部所属の中佐。連邦のビンソン計画に際して、サイド6のランク政権に関わるサランを捜索しており、その手掛かりを求めて黒海周辺に出没する。そのやり方は、民間人を人質に取るなどかなり強引かつ傲慢。
デービッド・タッカー
MSパイロット。階級は中尉。オデッサから敗走するジオン狩りにて投降兵を惨殺するなど冷酷な性格。戦いの高揚を求めているところをマロリーにスカウトされ、銀狼との戦いに赴く。乗機は陸戦用ジム、装甲強化型ジム。
「蒼い死神」
キャリフォルニア・ベース戦線に突如として現れ、単機で破壊の限りを尽くす謎の超高性能MS。詳細は一切不明。

サイド6[編集]

タキ・ミヨシ
サイド6特務機関所属。ランク首相の秘書の娘で、サランとは身の回りの世話役として接した旧知の間柄。サランを戦場から救出するため、ジオン軍の補充兵と偽りクルトの部隊の元へ訪れた。

脚注[編集]

  1. ^ 自分たちが運んできた新型の代わりに任される予定の機体が、偵察中にトラップに接触して全損していた。
  2. ^ 銀狼カスタムを失ったクルトに急遽回された機体で、肩パーツのメッキ処理が間に合わずペイントで済ませたことをメカニックが謝罪していた。

単行本[編集]