Ζガンダム

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Ζガンダム(ゼータガンダム、ZETA GUNDAM) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器モビルスーツ」(MS)の一つ。初出は、1985年放送のテレビアニメ機動戦士Ζガンダム』。正式表記はギリシャ文字「ζ(ゼータ)」を使用した「Ζガンダム」[注 1]であるが、入力の容易さからラテン文字「ゼット」を使い「Zガンダム」と書かれることも多い。

作中の軍事勢力の一つである反地球連邦政府組織「エゥーゴ」の試作型ガンダムタイプMSで、航空機形態に変形する可変MS。主人公「カミーユ・ビダン」の「ガンダムMk-II」に次ぐ愛機として、劇中後半より登場する。続編の『機動戦士ガンダムΖΖ』では主人公ジュドー・アーシタの搭乗機となり、ジュドーが後継機「ΖΖガンダム」に乗り換えてからは、「ガンダム・チーム」の一員である「ルー・ルカ」がメインパイロットとなる。

メカニックデザインは、複数のアイディアを基に藤田一己が最終デザインを行っている(詳細は後述)。RX-78 ガンダムやガンダムMk-IIとも異なる独特のフェイスマスクが特徴で、以降の「ガンダムシリーズ」作品にも似たフェイス形状を持つガンダムタイプが複数誕生している。

本項目では、その他の映像作品やゲーム、雑誌企画などに登場する系列機、派生機についても記述する。

機体解説[編集]

諸元
Ζガンダム
ZETA GUNDAM
型式番号 MSZ-006 / MSZ-006-1[1]
生産形態 試作機
全高 19.85m[2] / 18.7m[3]
頭頂高 19.8m[3] / 18.7m[4]
全長 24.32m(WR形態)[2]
翼幅 18.61m(WR形態)[2]
本体重量 28.7t[2]
全備重量 62.3t[2]
装甲材質 ガンダリウム合金[2]
出力 2,020kW[2]
推力 12,200kg×5(腰)[2]
10,600kg×2(脚)[2]
7,600kg×4(脚横)[2]
総推力:112,600kg[5]
センサー
有効半径
14,000m[2]
武装 60mm[3]バルカン砲×2
2連装グレネード・ランチャー×2
ビーム・ライフル
ビーム・サーベル×2
シールド
シールド裏ミサイル(劇場版)
ハイパー・メガ・ランチャー
搭乗者 カミーユ・ビダン
ジュドー・アーシタ
ルー・ルカ
他(「劇中での活躍」を参照)
その他 姿勢制御用バーニア×8[2]

エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社による共同開発計画「Ζ計画」で開発された機体の一つ[6][注 2]

宇宙世紀0087年、エゥーゴと協力関係にあったアナハイム社はリック・ディアスの完成と同時に次世代の高性能MS開発計画「Ζ計画」を発動させる[6]

本機を開発するにあたり、総合技術オブザーバーは旧ジオン公国出身のアレクサンドロ・ピウスツキ博士が担当した[9]。先ず当時開発が進められていた機体をベースとした[10]、MSN-001 デルタガンダムを設計したものの、これはフレームの強度不足から採用が見送られた[11][注 3]。その後、アクシズからの技術交換によって得られたデータを元に[12]、より変形機構が簡易なMSA-005 メタスを開発したが、これは難なく進捗し、データ収集も完了したものの、既存のMSからはスタイルが異なる試作機の域を出ないものであり[10]、白兵戦には適さない機体だった[12]。そこでさらに非変形型のMSZ-006X プロトΖガンダムが開発されたが、この機体はアナハイム・エレクトロニクス特有のブロックビルドアップ機構により生産・整備性を高める狙いがあったものの、制御系に課題を残した[13]。そして、このMSZ-006Xをベースに変形機構を盛り込む試みを行い[13]、変形機能こそ実証したものの、フレームの設計からMS形態時における金属疲労に耐えきれなかった事から実用化にはいたらなかった[10]

その後、ティターンズが開発したガンダムMk-IIが同社に持ち込まれたことで状況は一変[10]。ガンダムMk-IIに採用されたムーバブルフレームの設計思想は斬新であり[10]、可変MSに要求される機能を十分に備えたものであった[14]。アナハイム・エレクトロニクスは、この技術の取得後に大気圏突入能力の実証を目的とし、フライングアーマーを開発[15]。ガンダムMk-IIのオプションとして用意し、データの収集を行った[15]

さらにカミーユ・ビダンによる変形MS案のプロットを採用[13][注 4]。ムーバブル・フレームによる可変機構はアナハイム・エレクトロニクス所属のゲルハルト・グルック博士の手により実用化される[9]。こうして完成したΖガンダムは「ウェイブライダー」(以下WR)と呼ばれる巡航形態への変形能力を有し、大気圏突入をも可能とする破格の汎用性を実現した[13]。本機のムーバブルフレームの基本構造はコピーが容易であるうえに他の機体とは比較にならない強度を持つため[16]、以後に開発されたMSのほとんどがどこかにこの構造を取り入れている[16]。ジェネレーター出力も高く、ΖガンダムはU.C.100年代の機体にも近似する仕様といえる[15]。便宜上、第三世代MSとも称される高性能MSとなった[17]

装甲材質
装甲材質はリック・ディアスや百式と同様にガンダリウムγを使用し、さらなる軽量化と高剛性を実現している。この素材の採用がなければ本機は自重によって機体各部の運動性を損ない、変形の所要時間を短縮することもできず、実用機としては完成しなかったといわれる。大気圏突入を行う機体の性質上、外装やシールドは入念な耐熱処理が施されており、ビームによる射撃・斬撃にも数回ながら耐えうる。ただし、シールドはWRの一部を構成するパーツでもあることからデリケートな構造であり、整備面で若干の問題があった。
各部機構
熱核ジェット / ロケットエンジンおよびメインジェネレーターは変形機構が集中する胴体部を避け、左右の脛部に搭載された[6]。これらのエンジンやジェネレーターの開発はアナハイム・エレクトロニクス所属のオスカー・ライエル博士によるもの[9]。構造にはGP01Fb脚部開発の折に培われたノウハウが生かされている[18]。結果的に分散配置となり片脚を喪失した場合でもある程度の出力が維持される。背部にはAMBACとスラスターとしての機能を併せ持つロングテール・バーニアスタビライザーを装備、大気圏内外において優れた加速性能を発揮する。また背部ムーバブルフレームに接続されるフライングアーマーには複数のモデルがあり換装が可能である(ウェイブライダーに後述)。
高性能な可変システム
本機は当時の可変MSとして傑出した完成度を誇り、緻密な変形機構によって高性能なMSとWRを両立した。MSとWRでは基本構造や必要とされる技術がまったく異なるが、それゆえに双方の機能を併せ持つ本機は戦術的に大きな意味を持つ。これは自身の兵器としての性格を任意に変更できるということであり、旧来のMSにおいては実現不可能な戦術であった。すなわち本機は「自らのMSとしての戦力を自力で戦線に空輸することが可能」である。
Ζガンダムはアナハイム・エレクトロニクス社内において第二のRX-78 ガンダムとして期待された[9]
多目的な兵装
兵装も機体に劣らぬ汎用性・合理性を有し、WR時にはビーム・ガンとなるビーム・サーベル、サーベル発生機能を持つ長銃身ビーム・ライフル、複数種の弾頭をあつかえるグレネード・ランチャーなど多目的に使用できるものが揃っている。オプションのハイパー・メガ・ランチャーに至っては固有のジェネレーターやスラスター、アポジモーターを備え、MS・WR双方での運用を可能としつつも独立した兵装として主機への負担を抑えている。
オーバースペック・ハイコスト
次世代機として開発された本機は、MSの開発史的な視点で見るとオーバースペックやコスト高騰の一端を担った機体といえる。しかしその特性はむしろパワーウェイトレシオが重視された宇宙世紀0100年代以降の機体に近いともされ、系列機の優秀さも相まって評価は高い。
このように優れたパフォーマンスを見せたΖガンダムだが、複雑な機体システムゆえの高コスト、劣悪な整備性といった問題も残されており、そのままの形で量産化に移行することは不可能であった。機体挙動自体も非常にピーキーで先鋭的な特性を示し、操作性が低下した点も理由の一つである。特に後者に関しては、後に簡易サイコミュであるバイオセンサーが搭載されるなど操縦系統に改良が施されているが、根本的に搭乗者を選ぶ傾向に変化はなく、宇宙世紀0091年に完成された系列機リ・ガズィにおいても同様の問題を抱えていたという。
バイオセンサー
アナハイム・エレクトロニクスによって、ニュータイプの素養がある人間の搭乗機に極秘裏に組み込まれたインターフェイス[17]。簡易サイコミュの一種で機体のコントロールが補助され[17]、脳波制御により追従性が向上する[19]

武装・装備[編集]

60mmバルカン砲
連邦系MSの標準固定装備で、頭部に2門装備。
2連装グレネード・ランチャー
左右の前腕部に装備。標準状態の装弾数は片側4発。名称や外形はグレネードであるが、簡易なロケットと追尾装置が組み込まれており、実質的には短距離誘導ミサイルである。的確な運用であれば敵機に致命的な損傷を与えることも可能。オプションの増加カートリッジによって装弾数の追加も可能(19発)であるが、装備した状態ではWR形態に変形できない[20]。他にワイヤー装備型も存在し、奇襲攻撃などに有効。
ビーム・ライフル
ボウワ社製[21](型式番号:XBR-M-87A2[21])。長銃身・高威力の専用ライフルで、出力は5.7MW[要出典]。ガンダムMk-IIと共通のEパックを使用し、互換性が保たれている。不使用時には背中、または前腕外側にマウント可能。WR時には銃身を縮めて機体上部に装備する。銃口にビーム刃を形成してロング・ビーム・サーベルとしても使用可能。
ビーム・サーベル
腰部スカートアーマーのホルダーに左右1基ずつ収納される。出力は0.65MW[要出典]。WR形態ではホルダーに固定したままビームガン(出力1.3MW[要出典])として使用可能。ただしビーム射撃武器としては出力が低く、あくまで牽制用の武装と位置づけられている。
ハイパー・メガ・ランチャー / メガ・ビーム・ランチャー
オプション装備の大型メガ粒子砲。Ζガンダム用に開発された対艦攻撃用兵装である。出力は8.3MW[要出典]
ジェネレーターを内蔵しており、外部からのエネルギー供給がなくとも発射できる。ただし、MS側からのエネルギーも併用することで、連射間隔を縮めることが可能。固有の推進力も備えており、移動時にデッド・ウェイト化することがないが、質量が大きく機動時に多大なモーメントを発生させるため、近接戦闘には適さない。ビームライフルと同様にロングビームサーベルとしても使用できる。折りたたみ機構によりウェーブライダー形態でも装着携行が可能で、第47話ではWR時の下部に装着している。百式が使用したメガ・バズーカ・ランチャーと比較すると一射あたりの威力は劣るものの、発射の回数と速度において上回る。
Zガンダム開発計画の折には、百式によるメガ・バズーカ・ランチャーのテストがフィードバックされている[22]
なお、本兵装の名称はTV版『機動戦士Ζガンダム』の設定画決定稿に於いて「ハイパーメガランチャー(大砲)」と明記されているが[23]、アニメ本編を含め『機動戦士ガンダムΖΖ』の本放送中まで「メガビームランチャー」という呼称も使用されていた[22]。しかし、『ΖΖ』本放送終了後はアニメーション本編劇中以外のメディアでは全て「ハイパーメガランチャー」で統一されるようになった[6][24][14][15][25]
シールド
通常左腕のラッチに装着される(型式番号:FF-XV-SH-609Z[26])。フライング・サブ・ユニットとしての機能を有し、WR形態では機首となる。耐熱性、強度共に高い。劇中では、グリプス戦役の最終決戦においてWR形態での体当たりでジ・Oの正面装甲を突き破り、パイロットのパプテマス・シロッコを圧殺している。『機動戦士ガンダムΖΖ』では、格闘戦時の打突に使用され、先端部の突起でガザD の頭部を損壊させるシーンもある。
劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』ではシールド裏側にミサイルを装備している。
シールド(ウェイブシューター用)
本機はWR用とウェイブシューター用とで二種類のシールドが用意されている[12]。こちらの形状はWR用のに比べ、側面部がやや大型となっている。シールド内にはスラスターを内蔵[27]
小型ロケット弾
『機動戦士Ζガンダム』第25話、劇場版『機動戦士Ζガンダム 恋人たち』で、ヤザン・ゲーブルギャプランに対してWR形態にて一斉発射した。
フライングアーマー
Ζガンダムの標準型フライングアーマー(型式番号:FXA-01[27])。MS形態では背部に装備する。
フライングアーマー(ウェイブシューター用)
ウェイブシューター専用のフライングアーマー(型式番号:FXA-01K[27])。資料によってはプロペラントタンクのようなパーツを増設したデザインも存在する[27]。ウェイブシューター装備仕様には、プロペラントタンクを備えた大型フロントスカートもオプションとして用意されている[27]
増設エンジンユニット
ウェイブシューター時のリアスカート部に装着可能なオプション。熱核エンジンとプロペラントタンクが一体となっており、長距離飛行の際に用いられる。MS形態時は投棄される[28]

変形[編集]

ガンダムシリーズで主役機が変形するのはΖガンダムが最初である。人型のMS形態から戦闘機型のWR形態への変形行程をおおむねの順に列挙すると以下となる。

  1. まず背面のロングテール・スタビライザーの基部が変形する。それによりスタビライザーは下方(WR形態の後方)へ伸び、腰部後方のスカートアーマーと一体化。ビームライフルを携行している場合、MSの腕によってスタビライザー基部のラッチに装着される。
  2. 頭部はアンテナを畳んだ状態で機体中心方向に引き込まれる。同時にコクピットを含む胸のブロックが跳ね上がり、腹部パーツが収縮。股関節が伸長して両脚部の間隔が空き、そのスペースに両腕が収納される。
  3. 胴体、四肢の変形と同時に連動して、背部左右のフライングアーマーの基部であるムーバブルフレームが作動。それぞれのフライングアーマーが上下反転して正面側(WR形態の下面)へと移動する。顔を隠すように中心に装着された腕部シールドを左右から挟む形で合わさり、WRとしての機体下面パーツを構成。
  4. フライングアーマーが移動される間に、脚部は以下の様子で一斉に変形する。爪先と踵を閉束しながら、両下脚部は膝部の変形により背面(WR形態の上面)へと移動、足首後方のスラスターノズルが引き出される。脚部の変形とほぼ同じタイミングで腰部左右のスカートアーマーがそれぞれ上下反転して前方へと移動、機体の側面部を保護するパーツとなる。
  5. フライングアーマーから翼が引き出されてWRへの変形が完了。

非常に複雑なものであるが、設定では0.5秒ほどでMS形態からWR形態へ変形を完了する。アニメにおいても上記の行程が間断なく、多くが同時進行され瞬時に変形する様子が描かれており、後期オープニングのラストシーンでも本機はMS形態からWR形態へと一瞬で変形して飛び去る。しかしアーガマからの発進時など、変形シーンが見せ場となる場合はより時間を掛けて演出されており、初期はWRへの変形完了時に引き出される翼の表面にハイライトが走るなど作画も丁寧なものとなっている。

WR形態からMS形態への変形は先述とは逆の手順となり、同様に見せ場とされている。その際、変形を回転しながら行う演出がバンクシステムとして用いられた。『機動戦士ガンダムΖΖ』第1話「プレリュードΖΖ」では、その映像をクワトロ・バジーナが本機の変形シーンとして説明しており、シンタクムがカミーユが目を回さないことに驚いている。

ウェイブライダー[編集]

ウェイブライダー」は、主としてリフティングボディ機の、超音速飛行の「衝撃波の上に乗る」ような飛行形態を指す。本機の巡航形態の名称もこれに由来するが、慣用的にあらゆる可変MSの変形状態を指すことも多いとされる[29]

WR形態へと変形することで本機はバリュートなどのオプションを装備することなく、単独で地球への大気圏突入が可能となる。MS形態では背部に配置されているフライングアーマーはWR形態では下面に配置され、機首部も構成するシールドと共に衝撃波を機体の下面に集中させる構造となる。機体は装甲素材の耐熱性だけでなく、その衝撃波に乗ることで大気圏突入時の熱からカバーされる仕組みとなっている。

本機の配備以前に、ガンダムMk-IIの大気圏突入用の装備として非変形のフライングアーマーが開発されている。それは「Ζ計画」の一環として行われており、ジャブロー侵攻戦で運用された同装備により、本機のWRの機能が検証されている[15]

WRは大気圏突入能力のみならず、宇宙戦闘機としても優秀な加速性能、および航続距離を備えている。MSからの機体形状の変更は、機体各部に分散配置されたスラスターのベクトルを後方に集中させ、全推力を加速のみに用いることを可能とさせる。しかし腕部や脚部などのモジュールは機体剛性の確保のため固定され、AMBAC機能は失われる。従って直線加速には優れるが、運動性はMS形態より低下する。その特性から、大気圏突入時以外での運用はおおむね高速移動を目的とされている。

サブフライトシステムとしての運用も可能である。WRの上面にMSを1機乗せたまま大気圏突入を行うことが可能で、テレビ版『機動戦士Ζガンダム』第35話では百式を、『機動戦士ガンダムΖΖ』第23話ではエルピー・プルキュベレイMk-IIを乗せて地球に降下している。また、ド・ダイ改のようにMSと連携した戦闘を行うことも可能で、キリマンジャロ襲撃戦では、クワトロが無人のWR形態の本機に百式を乗せて遠隔操作により飛行し、カミーユの元に機体を運ぶシーンがある。

WRは熱核ジェットエンジンによって大気圏内飛行も可能であるが、機体の翼面積が小さく、膨大な推力によって強引に機体を飛翔させているに過ぎない。そこで空戦能力付与のため、可変後退翼を備えるフライングアーマーも考案されている[30]。これを装備するΖガンダムの巡航形態は「ウェイブシューター (WAVE SHOOTER)」と称され、大気圏突入能力を省略して、大気圏内での低空飛行性能や離着陸距離、航続距離などの航空能力の向上が図られている[30]。MS形態時にはウイング・バインダーとしても機能するこのフライングアーマーの設計案は、後に量産機として開発されるΖプラスへと受け継がれている(#プラモデルも参照)。

本機の変形システムはVMsAWrs(ヴァモーズ、Variable Mobile-suit And Wave-rider system = モビルスーツとウェイブライダーに変形する機構)と呼称され、プラモデルでは機体胸部などにロゴがマーキングされている[注 5]

劇中での活躍[編集]

機動戦士Ζガンダム[編集]

『機動戦士Ζガンダム』本編としての作品は、テレビ版、小説版、漫画版、後年制作された劇場版が存在する。本機はいずれの作品においても主人公カミーユ・ビダンの乗機として活躍し、物語後半の主役機を務めた。以下、主にテレビ版について記述する。

初登場は第21話。カミーユのガンダムMk-IIがティターンズのジェリド・メサマウアー・ファラオが搭乗する新型機ガブスレイと交戦し、コクピットを潰されそうになる窮地に追いまれるが、WR形態の本機がアポリーの操縦により初めて実戦投入され、敵を撃退する。小説版では撃退後、カミーユの目の前でMS形態に変形し、アポリーが地球から戻ったカミーユへの挨拶としてカメラアイを光らせるアクションがある。

以降はカミーユがメインパイロットとなり、エゥーゴの主力としてグリプス戦役を戦い抜く。劇中ではMS形態とWR形態を巧みに使い分け、キリマンジャロ襲撃戦ではWR形態で百式を乗せて大気圏に突入している。

一時的な搭乗者としては初登場時のアポリーのほか、第24話で月のフォン・ブラウン市に潜入したカミーユに本機を送り届けるため、レコア・ロンドが搭乗している。

物語終盤では、カミーユのニュータイプ能力に本機のバイオセンサーが反応。ビーム兵器の攻撃を弾くオーラを機体に纏い、ビームサーベルを長大に伸展させヤザン・ゲーブルハンブラビを斬り裂くなど、スペックを超える性能を発揮する。シロッコとの決戦では死者の思念を取り込み(劇中での表現)、何らかの干渉でジ・Oを制御不能にする現象をもたらしている。直後、WR形態での体当たりでジ・Oを撃破する[注 6]

グリプス戦役でのΖガンダムの戦闘、それを経ての最後の演出は各メディア作品により異なる。相違点を以下に記述する。

テレビ版
WR形態でジ・Oに体当たりをして撃破。Ζガンダムに目立った損傷はなかったが、パイロットのカミーユは限界を超えたニュータイプ能力を発揮したため精神に異常をきたす。そこをファ・ユイリィのメタスに発見され、共にアーガマに帰還する。
小説版
ビームライフルを持った腕をジ・Oに切り落とされたΖガンダムは、発現したバリアーでジ・Oを跳ね飛ばす。ジ・Oはコロニーレーザーの照射に巻き込まれ消滅した。その後カミーユはロザミア・バダムサイコガンダムMk-IIゲーツ・キャパバウンド・ドックの相討ちを目にして精神崩壊。その際からコクピットのハッチは開放されたままとなり、ファのメタスに発見された時、カミーユのヘルメットのバイザーも開いていた。
劇場版
発射寸前のコロニーレーザー内でキュベレイとの戦闘時にはビームサーベルを投げ、回転するサーベルのビーム部分にビームライフルを撃つ(当てる)ことでビームを拡散させる技「ビーム・コンフューズ」を使い、キュベレイのファンネルをまとめて撃ち落としている[31]
ジ・Oに回し蹴りを仕掛けた直後、テレビ版と同様にWR形態での体当たりにて撃破。超常の力を発揮して呆然となったカミーユが我に返るのと同期するように、シールドとフライングアーマーを切り離しながらMS形態へと緩やかに変形。ファがメタスで回収のために迎える。
なお、劇場版は3部の公開前に1〜2部がアニマックスにて放送されており、その際に福井晴敏Gackt(現・GACKT)と対談した富野由悠季は「Ζガンダムの変形がゆっくり見られなかったのが残念」と発言した。これについては後に、「思い切りネタバレになってしまうためにこの結末(3部のこのシーン)について何も言えず悔しい思いをした」と語っている。

機動戦士ガンダムΖΖ[編集]

『機動戦士ガンダムΖΖ』では、テレビ版『Ζ』でのメールシュトローム作戦終了後、修理もままならない状態でアーガマに置かれている。同艦はサイド1コロニー「シャングリラ」に寄港するが、ジャンク屋を営むジュドー・アーシタとその仲間達が本機に目をつけ、盗んで売り払うために侵入、ジュドーは成り行きから本機に搭乗する。この際、彼は初陣とは思えぬ操縦でΖガンダムを動かし、ティターンズの残党ヤザン・ゲーブルを撃退する。その後、「シャングリラ」制圧を目論むネオ・ジオン軍のマシュマー・セロ率いる巡洋艦エンドラのMS隊に対抗するため、ファ・ユイリィ(第5, 7話)やアストナージ・メドッソ(第6話)も一時的に搭乗するが、いずれもジュドーに操縦を交代し、撃退している。

そのうちにジュドーはアーガマの一員となり、本機のメイン・パイロットとなる。再びアーガマの主力として活躍し、エンドラのMS隊の襲撃を幾度も退ける。しかし、第11話でハンマ・ハンマの猛攻によって頭部を破壊されてしまい、以降ジュドーは入れ替わるように配備されたΖΖガンダムのメイン・パイロットとなる。第16話でアーガマはラビアンローズと合流、その際に頭部の修理が完了し戦線に復帰、第17話からはルー・ルカがメイン・パイロットを務める。ただし、大気圏突入時や地上ではΖΖガンダムより小回りが利くという理由で、ジュドーが本機に搭乗することも多い。

ほかの搭乗者としては、ビーチャ・オーレグが4回(第20, 33, 41, 42話)ともっとも多く、初出撃時にはほかのMSとは違う本機のパワーに驚嘆している。それ以外ではエル・ビアンノ(第29話)とモンド・アガケ(第43話、ただし戦闘には参加せず)が1回ずつ。イーノ・アッバーブも1回のみだが、第12話で頭部のない状態の本機に、ジュドーらが発見したザクIIから頭部を移植して出撃している。あくまで応急措置であり、全天周囲モニターもまともに機能していないが、ガザC部隊を相手に善戦している。なお、この状態の本機をイーノは「Ζザク[注 7]と呼称している。

第46話では、アクシズへ突入した際にクィン・マンサの攻撃を受け、同機のオールレンジ攻撃の前に機体は沈黙するが、駆けつけたフルアーマーΖΖガンダムによって窮地を脱する。アクシズ陥落の際、搭乗者を失いコクピットを開放したクィン・マンサをビームライフルで破壊するが、Ζガンダムはこの戦闘で中破し、一時放棄された。パイロットのルーはΖΖガンダムに救出され、無事に帰還している。

本機のその後については不明である。公式関連の書籍には、戦後すぐに地球連邦軍が回収し修復されるも、ニュータイプの反乱を恐れた高官により他のガンダム・タイプと同様秘匿されたことが多く記載されている。第二次ネオ・ジオン抗争時はロンド・ベルがΖガンダムの使用を申請したが、実機の所在不明として却下されている[32][注 8]

なお、番組のアイキャッチは全話を通して本機のものとなっている。第1クール以後、主役機がΖΖガンダムに移ってからもそのまま変わることはなかった。なお、『機動戦士ガンダムΖΖ』Blu-ray BOXに収録された短編映像作品『GUNDAM FRAG.』においてΖΖガンダムのアイキャッチが制作されている。

その他[編集]

徳間書店より発売された小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でアムロ・レイが「なんでZガンダムが手に入らないんだ?」と久々に再会したブライト・ノアに疑問を投げ掛ける場面がある。何故この時のアムロがZガンダムを入手出来ないかと言うと、ハマーン戦争終結後に、連邦政府はガンダムという名前だけで核兵器と同じように考える為、永久保存という名目で保管された状態になっていた。この閣議の決定を覆す力はロンド・ベルに協力していた連邦政府高官ジョン・バウアーにもない。また、ブライト・ノアの予想では保管場所を知っている連邦政府議会のトップもその存在を忘れているだろうと語られた[34]。ただ、Zガンダムのフレームは簡単にコピー出来てバカみたいに強度があるという特性があった為、そこにメガ粒子砲のエンジン・コアをランドセル(バックパック)に付けて巡洋艦的攻撃力を持たせた改造MSリ・ガズィをアムロは製作した[35]。。

本機の改修(レストア)もしくはレプリカ機が登場する作品は数多く描かれた。書籍『機動戦士ガンダム公式設定集 アナハイムジャーナル』では、宇宙世紀0100年の記念式典に特別にレストアされたΖガンダムとメタスがデモンストレーション飛行を行っている。書籍『ガンダムMSグラフィカ』では、宇宙世紀0097年の特別任務に際しアナハイム社建造によるコピーあるいはレプリカ機が用意され、フリーランスの傭兵「ライトニング」が搭乗した。この機体はカミーユ機にほぼ準じた外装であり、大型コンフォーマルタンクシステムを追加装備しているのが特徴である。ムックマスターピース ゼータ・ガンダム[注 9]では、ルー・ルカ機がΖプラスなどの形状の似たパーツを用いてレストアされ、宇宙世紀0091年6月リ・ガズィの完成披露式典に特別展示された(Ζガンダム(レストア機)も参照)。また書籍『GUNDAM WEAPONS マスターグレードモデル"Ζガンダム"編』では、半世紀を経てジャンクの山から発見され、各種実験のテストベッドとして酷使された後に破棄されたΖガンダムの残骸を民間の手で変形・飛行可能にまで再生する物語『FLYING 51年ぶりの飛翔』が収載されている。アニメ『機動戦士ガンダムF91』の設定資料によれば、サイド4のロイ・ユング戦争博物館に1/1レプリカが陳列されたとしている。

アニメ『機動武闘伝Gガンダム』では、デビルガンダム迎撃のため出撃した大量のガンダムの中に、凱旋する本機が一瞬だけ確認できる。

設定の変遷[編集]

テレビ版ではカミーユ・ビダンがアーガマのコンピューターを借り、半ば個人的な趣味でガンダムMk-IIとリック・ディアスのデータに独自の装甲(フライングアーマー)を追加して設計し「ゼータガンダム」と名づけられたプロットが存在し、それがΖガンダムの開発に大きく寄与したことを伺わせる描写がある。「1/100 MG(マスターグレード) ゼータガンダム」などの劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』が公開されるまでに発売されたプラモデル組み立て説明書に記載されている機体解説では、「カミーユ・ビダンの基本設計のプロットの協力の基で開発された」との解説がある。本編終了後に展開された『Ζ-MSV』では、かねてから進行していた可変MS開発計画と、プロトタイプの機体(後述するプロトΖガンダム)がカミーユ案とは別に存在したという設定が新たに加えられ、そこにガンダムMk-IIから得られたフレーム機構の技術とカミーユの案を組み込む形でΖガンダムの完成形へと結実した解釈へと変わっていった。

劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』ではカミーユがデータを作成していた一連のシーンが割愛されている。劇場版にてΖガンダムが初登場した2作目『機動戦士ΖガンダムII A New Translation -恋人たち-』の公開と並んで発売された「1/100 MG ゼータガンダムver.2.0」組立説明書の機体解説では、カミーユの設計案についてはほとんど触れられていない。白石琴似の漫画『機動戦士ΖガンダムII- 恋人たち-』では、カミーユの専用機として作られたとしている。

メカニカルデザイン[編集]

Ζガンダムはいわゆる「ガンダム顔」とはやや異なる顔(ゼータ顔とも呼ばれる)や、白を基調としたトリコロールカラーではあるが、青の面積が多いなど、他のガンダムの名を持つ機体とは一線を画している。

Ζガンダムをはじめとし、変形というギミックを取り入れたMSが多数本編中に登場する背景としては、『超時空要塞マクロス』のバルキリーや『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』などに関連した変形ロボット玩具の商業的成功をうけてのもの。サンライズでも『聖戦士ダンバイン』でのビルバイン、『重戦機エルガイム』でのエルガイムMk-IIと、先行作で後半強化型主人公機に変形機構を持たせていた。スポンサーのバンダイはガンダムに変形メカを登場させることに反対だったが、総監督の富野の意向により実現した。またこの後のガンダムシリーズにおいても、Ζガンダム同様に航空機型に変形するガンダムタイプMSが登場している。

テレビシリーズ開始時はガンダムMk-IIが主役級MSとして登場し、番組名を冠した真の主役であるΖガンダムの本編登場は中盤以降となっている。本放送当時はそれまで正式なΖガンダムのデザインは公開が伏せられていた。

元々当番組のデザインについては大河原邦男永野護藤田一己といった複数のデザイナーが参加していた。番組名を冠する新型ガンダムのデザインにはプロデューサーによって数十名のデザイナーにオファーがなされ、頭部アンテナが畳まれるアイデアは漫画家の近藤和久、フライングアーマーが回転して胸の下に入り込むアイデアは大河原[注 10]、顔のデザインは永野が描いた没案の顔を採用して最終的にメインデザイナーである藤田によってクリンナップが行われた。

採用されなかったデザインも相当あり、それらは『機動戦士ガンダム MS大辞典』(バンダイ)などのムックに一部が掲載されている。採用されなかったデザインは百式やサイコガンダムなどに流用されている。

初期オープニング映像中で登場するΖガンダムのシルエットは永野護の準備稿を仮採用して描かれているため、実際のΖガンダムのように頭部に4本の角がない。この永野案のΖガンダムは百式の下地にもなったデザインと言うこともあり、どちらかといえばΖガンダムより百式の頭部に近いものとなっている。

Ζガンダムの決定稿デザインが伏せられていた段階でも、その名称と変形するという設定のみが事前情報として公開されており、関連雑誌である「コミックボンボン」、「模型情報」などでは、これに関連して読者が考案したオリジナルのΖガンダムデザインを公募するキャンペーンが実施された。後年の『機動戦士ガンダムSEED』のような本編での採用を前提としたデザインコンペではなく、あくまでもプロモーションの一環であり、優勝したデザインは本編には登場していない。なお、ボンボン掲載の漫画『プラモ狂四郎』には「オリジナルゼータガンダム」として登場を果たした。

プラモデル[編集]

Ζガンダムの、メカデザイナー主導で玩具製造部門との事前連携がない、複雑でトリックアート的な変形機構は、変形可能な立体商品化の大きな制約になった。射出成形金型製品の品質は予算で決まるため、子供向けで価格制約が厳しいプラモデルにおいてこの変形機構の安定的な再現は当時ほぼ不可能だった。完成済み玩具製品のジャンルでも完全変形モデルとしていくつか発売されたがこれも現代のラインナップ製品に比べれば開発予算や価格が安く、出来の良い製品は見受けられなかった。当時ライバル商品だった超時空要塞マクロスのVF-1バルキリーにおいては、メカデザイナー河森正治が造形マニアでもあったため変形実現性の検証を重ねており、また想像の産物ではなく実在する戦闘機がモデルだったことも有り、変形商品化にさしたる制約がなかったのとは対照的である。ただしこちらにおいてもプラモデルではPS樹脂の強度不足やロボット時の美観の点から股関節ユニットは差し替えによる変形になっており、完全変形は当時では玩具版のみであった。

『機動戦士Ζガンダム』放映当時1985年にバンダイが発売したΖガンダムのプラモデル4種(1/220、1/144、1/100、1/60)のうち、変形可能なのが1/100のみであり、完全変形するがプロポーションはMS時・WR時ともに難点のあるものだったことからも開発の難しさが伺え、これも製品企画段階では差し替え変形の予定であった。開発が難航し試作品すら出来上がらないため、販促のTVCMでセンターに飾られる1/100フラッグシップモデルには、プロモデラー制作によるフルスクラッチモデルが採用されている。 以降も現在に至るまで、キットの改造、フルスクラッチを含め、個人が完全変形および差し替え変形を自作した作例は僅かにとどまっており、造形難易度の高さを示している。。

1990年発売の「1/144 HG(ハイグレード) ゼータガンダム」のキットでも、変形に際してのパーツ強度の問題(ポリスチレン樹脂のみで構成される製品の弱点)から「ウェイブシューター」と呼ばれるキット独自の簡易変形形態を採用、これは1988年発売のΖプラスとほぼ同様の変形方法になっている。

1996年発売の「1/100 MG ゼータガンダム」では、可動部のABS採用により強度を向上し、従来不可能だった可動部再現や耐久性確保が容易に可能となり、基本変形方式は旧キットを踏襲しつつ、背部フライングアーマーの中へ腕を収納する、フライングアーマーのアームを多関節収納にしてスリム化する、各部を徹底的に削り込んでスリム化する、などのオリジナル要素によって薄くスタイリッシュなWR形態への完全変形を実現し、以降の完全変形キットでもこの方式がベースとなっている。それでも関節部の保持に問題があり[注 11]、後に発売された「1/60 PG(パーフェクトグレード) ゼータガンダム」と「MG ゼータガンダム ver2.0」ではそれを踏まえた関節部分の保持の強化が行われている。ただしPGの場合はむしろ全重1kg近い重量への対策という点が大きく、関節強化には開発予算増額が必須であり、本製品「MG ゼータガンダム」ではまだ予算も価格も安めであった。

2017年発売の「1/144 HGUC(ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー) ゼータガンダム」では、完全変形をオミットしMS形態の上半身を丸ごと差し替えることでこれまでの問題を解決し実用強度を確保している。このコンセプトに沿った形で2008年に「1/35 JG ゼータガンダム」も商品化された。

前述の「1/100 MG ゼータガンダム ver2.0」(2005年発売)では、前モデルの形状を踏襲しつつも、開発予算を増やして大幅に部品点数と可動部を増やし、より薄いWR形態、確実な関節保持性、塗装不要部分の増加、シャープで精密な成形、などを実現。その反面、組み立て工程が大幅に増えて初心者には敷居が高く、価格も倍近くになり、上級者向けのモデルとなっている。この製品コンセプトは後のあらゆるMGキットの共通項となった。

元祖SDガンダムBB戦士では2頭身ながら変形が可能だが、そのために頭を取り外さなければならない。漫画『元祖! SDガンダム』ではその点が頻繁にネタにされていた。

WR形態の接地では、MGとPGでは劇中のようにシールドとフライングアーマーにランディングギアを接続する形だった。しかしHGUCでは下部に接続したハイパーメガランチャーにギアを取り付ける形となった。MG ver2.0では付属ディスプレイスタンドでの空中展示が推奨となり接地用具自体が付属しておらず、これらは旧キット1/100においても付属していない。

2012年にはHGシリーズの上位モデルのRG(リアルグレード)シリーズとして発売。1/144では初の組み換え無しでの完全変形となった。しかしサイズの制約上、また新採用のMSジョイントの不具合から、動かすとすぐ破損する苦情やその補修方法の紹介がインターネットを中心に少なからず見受けられ、Ζガンダム変形キットの設計の難しさを伺わせる。

備考[編集]

道の駅久米の里の模型。藤田一己オリジナルデザインのものを模している。
  • 岡山県津山市道の駅久米の里」には、一ファンが藤田一己版に準拠したデザインで作製した約3分の1スケールのΖガンダムの模型が屋外展示されており、可動範囲は狭いが実際に動かすことが可能である。
  • 兵庫県加古川市JA兵庫南神野支店には高さ約2メートル、重さ約40キロのΖガンダムの木製模型が同支店ロビー内に展示されていた時期があった[36]
  • ゲーム『サンライズ英雄譚2』では、ゲームオリジナル設定として赤く塗装されたシャア・アズナブル専用機と百式と同じく金色に塗装されたクワトロ・バジーナ専用機が登場する。

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バリエーション[編集]

Ζガンダム3号機[編集]

ガンダム新体験-0087-グリーンダイバーズ』に登場(型式番号:MSZ-006-3)。カラーリングデザインは藤田一己。

宇宙世紀0087年12月6日の「プロスペロー号落下事件」発生の際、生存者の救出にあたったカラバの機体。型式番号末尾の「-3」および「3号機」の名称が意味するのは、あくまで機体の仕様(バージョン)を示すものであり、ベースとなったこの機体そのものはアナハイム社でアーガマのカミーユ・ビダン機に続き2機目に建造されたものらしい[要出典]。この時点では制式にカラバに配備されていたものではなく、評価試験中の機体である。大気圏内用の主力TMSとして購入を検討中のカラバの注文に合わせ、数々の追加装備が用意されている。そのため、同一の機体でありながらも後述するホワイト・ゼータ、ストライク・ゼータのように時期によって形状やカラーリングの細部が異なる姿が確認されている。いずれも白を基調に一部グレーを配し、紫のラインが入ったパターンが印象的である。プロスペロー事件当時は高高度迎撃用のオプション・ブースターがテストされており、このブースター装備の状態を指して「Ζガンダム3号機」と呼称するのが正しいとされる[要出典]。数度の作戦をこなしたあとは元のMSZ-006-1仕様に戻されている[37]

パイロットの「カラバ兵士」の声を古谷徹が担当。古谷自身はこのキャラクターを「アムロ・レイとして演じた」と明言しているが、断定はされていない。ただし、本機が登場するゲーム『SDガンダム GGENERATION DS』では、「アナハイム社が制作した2機目のΖガンダム」とされ、搭乗者はアムロ・レイとしている。

なお、『ホビージャパン』2000年5月号掲載のMAX渡辺の模型作例を原典とする、リファイン版Ex-Sガンダムのようなブルー・スプリッター迷彩が施されたΖガンダム エゥーゴ・カラバ所属/アムロ・レイ仕様機は、同年7月にJAF-CON限定のフィギュア『MOBILE SUIT IN ACTION!!』で商品化された。2017年にはプレミアムバンダイ限定のRGガンプラ化もされたが(商品名は『RGリミテッドカラーVer.』)、いずれも型式番号はMSZ-006とされ、「3号機」とする資料もない。

Ζガンダム3号機(初期検証型)[編集]

ガンダムフロント東京」内の有料上映ブース「DOME-G」の映像作品『Competition of NEW GUNDAM -RED or WHITE-』に登場(型式番号:MSZ-006-3)。

シミュレーション上の機体で、カミーユ機の改良を想定しているが[38]、スペックの数値は原型機と変わりない[38]。オプションのブースターも予定されている[38]。塗装は別機として完成した上記の機体とカラーは共通するが、塗り分けのパターンは大きく異なり、グレーが多く配されている。


以下の3機はCGアニメ『EVOLVE../9』に登場。デザインは一式まさと。なお、本編に登場する三つの仕様以外にも、多数のさまざまな武装案、改造案が提示されており、なかにはバウ同様の変形パターンをみせる案なども含まれていた[要出典]

ホワイト・ゼータ[編集]

制式名称はΖガンダム3号機A型(型式番号:MSZ-006-3A)。

『ガンダム新体験-0087-グリーンダイバーズ』に登場したΖガンダム3号機に改良を施したもの。ベースとなったΖガンダムから胸部・フロントアーマー・脚部・ウィングなどに若干の変更点があるが、大きな形状の変更は見られない。機動性の向上が図られ、パイロットであるコードネーム「ホワイト・ユニコーン」の操縦に敏感に反応するようチューンが施されている。ティターンズのサイコシップ・「ゲミヌス」迎撃任務のため、カラバのチャクラ研究所に配備される。

2007年にバンダイより発売されたプラモデル「1/100 MG Ζガンダム ホワイトユニコーンカラーVer.」のカラーリングはいずれのバリエーションとも微妙に異なるオリジナルのものである。また、漫画『機動戦士ガンダムUC テスタメント』に同一のカラーリングと思われるシミュレーション上の機体が登場する。

グレイ・ゼータ[編集]

制式名称はΖガンダム3号機B型(型式番号:MSZ-006-3B)。

火力が増強されたΖガンダム3号機の改良型である。パイロットのコードネームである「グレイ・ウルフ」に倣いグレイ・ゼータと名付けられているが、カラーリングは黄色。当初は「グレイ・ウルフ」の依頼通り灰色のカラーリングが予定されていたが、耐ビームコーティング性能を高めるために現在のカラーリングになったという。そのため劇中では「イエロー・ゼータ」とも呼ばれている。「グレイ・ウルフ」自身はこの色があまり気に入っておらず、本人は「バスター・ゼータ」と呼称している。コクピットはパイロットの特性に合わせ、全天周囲モニターでありながらザクなどの第1世代MSの仕様に忠実なパネル式分割モニター表示に設定されている。武装として大型ビーム・ランチャーやビーム・マシンガン内蔵型サブ・ユニットを装備する。大火力を安定させるため換装されたテール・スタビライザーは翼状に開いた形となるため、従来のΖガンダムとは趣が異なっている。また、他の3号機仕様のΖガンダム同様オプションブースターを装備することもできる。劇中ではゲミヌスの迎撃作戦に参加。最終的に「グレイ・ウルフ」は自分の実力ではサイコ・シップの強大な力に及ばないと察し、「ホワイト・ユニコーン」に全てを託し、特攻して散る。

レッド・ゼータ[編集]

制式名称はΖガンダム3号機P2型(型式番号:MSZ-006-P2/3C)。

チャクラ研究所で開発された[39]新型のサイコミュであるサイコ・ニュートライザーを搭載し、Ζガンダム3号機C型をニュータイプ専用機に改良した機体である。このシステムはパイロットの思考がダイレクトに反映される機能を有しており、そのため従来のコクピットとは仕様が異なる。また、任意でリニアシートモードに変形させることが可能で、特にMA形態時にこの形状にする場合が多い。フライングアーマーの形状も従来のΖガンダムとは異なっており、外部の情報をパイロットに直接取り入れるために各部に配置されたフィンが特徴的である。当初は「ジョニー」というパイロットの搭乗が予定されていたが、その人物がリタイアしたことによってユウリ・アジッサがコードネーム「レッド・スネーク」としてパイロットを務めることとなる。

書籍『ガンダムMSグラフィカ』によれば、この機体の仕様は「ジョニー」の意向を取り入れた物であり、赤い塗装に関しても彼の要望だが、納入された機体色はグレイ・ウルフのように彼の好みとは違った色味だったらしい。また、当初の機体には彼の一年戦争時代のパーソナル・エンブレムが施されている。しかし、周囲からはニュータイプの素養に期待がかけられており、ニュータイプ能力を拡大するための薬物投与から後遺症に陥り、出撃を前にリタイアを余儀なくされている。のちに彼はフリーランスの傭兵「ライトニング」として復帰し、宇宙世紀0097年に別の任務でΖガンダムを駆ることとなる。

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その他のバリエーション[編集]

ウェイブシューター装備型
可変後退翼装備のフライングアーマーと、専用サブユニットを装備した状態。ストライク・ゼータでテストされた装備と併せ、後のΖプラスの仕様に反映されている。1/144スケールのプラモデルキット「HG Ζガンダム」の開発にあたり、該当のサイズで変形可能なように1/144Ζプラスをベースに設定・デザインされた。フライングアーマー部分にはこのほかにも複数のバリエーションが存在した。
FA-006ΖG フルアーマーΖガンダム
雑誌「ガンダムマガジン」に登場。フライングアーマーを外し、MS形態の機体装甲の強化を目的とした増加パーツを取り付けた形態。流出したアナハイムのパンフレットにその機体紹介が存在するが、マニアによるフェイクである可能性が指摘されている[40]。なお、漫画『超戦士ガンダム野郎』でも登場し、外した装甲パーツは合体してサブフライトシステムになる。
MSZ-006-2 Ζガンダム2号機
ムック『マスターピース ゼータ・ガンダム』に登場。ここで登場するものは電子戦用テスト機。サブユニット(シールド)を大型ディスクレドーム装備のものに換装したアナハイム・エレクトロニクス社の機体。
書籍『機動戦士Ζガンダム大事典』(ラポート)には中表紙の池田繁美によるイラストで「02」のマーキングが入った赤いゼータガンダムが登場。
ストライク・ゼータ
ムック『マスターピース ゼータ・ガンダム』に登場。『ガンダム新体験-0087-グリーンダイバーズ』および『EVOLVE../9』のホワイト・ゼータと同一の機体に大気圏内用の換装を施しテストしていた状態。Ζガンダム本体に大きな改修は施されていないが、ハイパーメガランチャーとミサイルベイを内蔵した大型のサブユニット(シールド)、フライングアーマー、腰部可動式ビームカノン装備など、各部にカラバの注文を反映したオプションパーツを装備している。なお、「ストライク・ゼータ」の名称は宇宙世紀0088年上半期のアナハイム社株主向けの報告資料に記載されていたもの。

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ΖII[編集]

諸元
ΖII(ゼッツー)
型式番号 MSZ-008
頭頂高 18.3m
本体重量 31.1t
全備重量 69.7t
装甲材質 ガンダリウム合金
出力 2,130kW
推力 114,300kg
センサー
有効半径
14,000m
武装 ビームサーベル×2
メガビームライフル
ビームライフル
クレイバズーカx2
ビーム拡散用ミサイル
搭乗者 ケイ・キリシマ
トラヴィス・カークランド

Ζ-MSV』に登場。Ζ計画に基づいて開発されたΖガンダムの発展機。複雑だった原型機の変形機構を脚部等メタスに準じたものに変更し多くの部分を簡略化、生産性や操縦性が向上している。(腕部や頭部の収納、股関節の変形機構はΖガンダムのものがそのまま流用されている。)性能的には同時期の他のMSと比較しても遜色無く、生産性の問題もクリアーされており、十分実用レベルに達していた。

MA形態は空間戦闘に特化した形態となっており、加速性能も高く、航宙戦闘機として良好な性能を持つ。Ζガンダムに因み、便宜上WR(ウェイブ・ライダー)形態と呼ばれることが多い。この形態では機体各部のジェネレーターとメガビームライフルを直結させることによって、エネルギーチャージを十分行うことでハイパーメガランチャーに匹敵する性能を発揮する。

しかし、財政的に逼迫していたエゥーゴ上層部の意向により、さらに多機能なΖΖガンダムの開発が優先され、機体自体は廃案(中断[41]とも)となっていたとされるが、試作機が1機だけ完成したとの説[42]や、宇宙でのネオ・ジオン戦にて、完成したとされる試作機が投入され、一時的にエゥーゴ側の戦力の要として活躍した記録もある。(下記、劇中での活躍参照)

なお、頭部についてはΖ系のものとなっているが、ロールアウト当初はカメラアイ間保護パーツありバルカン砲なしだったが、マスタッシュ配備機は保護パーツなしバルカン砲有りの頭部に変わっていたと言われる[41]

その後、宇宙世紀0095年に本機のコンセプトが流用され、可変式量産型MSリゼルとして地球連邦軍で採用されるに至っている。

劇中での活躍
上記解説の通り、初出のZ-MSVでは実機が存在しない設定であったため、活躍はない。以下はその設定に則らないものである。
漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽
宇宙世紀0088年10月に、1機だけ完成していた試作機がマスタッシュ配備時にケイ・キリシマ大尉に譲渡され、エゥーゴによるアクシズ攻略作戦で使用された。本作戦ではソーラ・システムIIの運用が予定されていたため、ビーム撹乱幕形成の必要性が生じ、メタスやパブリクを中心とした突撃機部隊へと編成。ビーム撹乱弾頭が1基搭載され、作戦の都合上クレイバズーカを二丁装備し、さらにΖガンダムと同型のビームライフルも装備していた。
撹乱幕形成後、ネオ・ジオンのバーン・フィクゼス大尉の乗るドライセンと交戦しあと一歩まで追い詰めるが、ソーラ・システム発射の段階が近付いたために帰投した。
この実戦においては、当初予定していた通りの良好な性能が示されている[43]
ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク
トラヴィス・カークランドがアナハイムにパイプがあった事から個人所有機として購入し、宇宙世紀0090年でのネオ・ジオンによるグレミー派掃討での任務でヴィンセント・グライスナー搭乗のギラ・ドーガ、クロエ・クローチェ搭乗のトーリスリッターと共にアンネローゼ・ローゼンハイン搭乗のクィン・マンサと交戦する。

ΖIIV型[編集]

機動戦士ガンダム ヴァルプルギス』に登場。

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プロトΖガンダム[編集]

諸元
プロトΖガンダム
PROTOTYPE Ζ GUNDAM
型式番号 MSZ-006-X1 / X2 / X3
全高 19.6m
本体重量 29.9t
全備重量 52.1t
装甲材質 ガンダリウム合金
出力 1,790kW
推力 99,000kg
センサー
有効半径
14,000m
武装 ビームサーベル×2
ビームライフル

『Ζ-MSV』に登場。「Ζ計画」で開発された非変形のプロトタイプ。この試作機にガンダムMk-IIから得られたムーバブルフレームの技術と民間人の少年カミーユ・ビダンのアイデアを組み合わせ、驚くほど短期間でΖガンダムは誕生した。

3機作られた試作機にはそれぞれ異なった頭部センサーが取り付けられてテストされた。百式型のX1、リック・ディアス型のX2、ネモ型のX3の3種である。完成機は結果的に百式タイプの物を原型とする形で採用した。一方、百式の頭部はさらにIDEシステム(Image Directive Encode=画像管理型符号化装置)なる機構を新たに盛り込み完成したとされる(異説あり、百式の項も参照)。

なお、Ζプラスに対してΖガンダム自体を「プロトΖ」や「プロト機」と呼称する場合もある[44]

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量産型Ζガンダム[編集]

諸元
量産型Ζガンダム
Ζ GUNDAM MASS PRODUCT TYPE
型式番号 MSZ-007
全高 20.4m
本体重量 30.9t
全備重量 48.3t
装甲材質 ガンダリウム合金
出力 1,830kW
推力 73,900kg
センサー
有効半径
11,900m
武装 ビーム・サーベル×2
メガ・ビーム・ライフル
搭乗者 ペスコ・リンガ

『Ζ-MSV』に登場。Ζガンダムから可変機構をオミットした量産型で、ガンダム系の意匠であるツインアイや額のV型アンテナは持たない。一部資料によると試作機のロールアウトが確認できるが、予想以上にコストは高騰化し、結果として百式系の量産化プランへと譲る形で廃案となった。

劇中での活躍
漫画『機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』ではマリアナ基地の「エリアX」にガンダムデルタカイとの技術比較検証用として配備されていた機体に、フレスベルク隊のペスコ・リンガ少尉が搭乗する。

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その他の派生機[編集]

MSZ-010 ΖΖガンダム(開発コード名:θガンダム)
Ζガンダムの直系の発展型[45][46]。機体コンセプトは異なり「RX-78 ガンダム」の復活で、合体・変形機構を備えている。
MSA-0011 Sガンダム(開発コード名:ιガンダム)
究極のガンダムを目指した機体で[47]、ΖΖガンダムと同時開発[48][49]とも再設計機[50]ともいわれ、ΖΖガンダムと同様に合体・変形機構を備えている。
MSZ-006A1 (MSK-006) ΖプラスA型 / MSZ-006C1 ΖプラスC型
カラバ・連邦軍で採用されたΖガンダムの再設計機[51]Ζガンダム3号機等でテストされた機構を反映して製作され、大気圏内用のA型や宇宙用のC型など、多数のバリエーションが存在する。
RGΖ-91 リ・ガズィ
Ζプラスバリエーションの一つであるR型のコンセプトを継承し、Ζガンダムのフレームを流用した量産機の開発を指標とした試作機。
RGZ-95 リゼル
ΖIIから派生したΖガンダムの本格量産型であると同時に、ジムおよびジェガン系列にも連なる可変量産機。名称は「リファイン・ゼータ・ガンダム・エスコート・リーダー」の略。
MSN-001 デルタガンダム / MSN-001A1 デルタプラス / MSN-001Xガンダムデルタカイ
非変形タイプの百式系列の機体とは異なり、設計をδ(デルタ)計画案本来の可変タイプまで差し戻し、再設計した試作機。百式 (ガンダムシリーズ)#デルタガンダム百式 (ガンダムシリーズ)#デルタプラス百式 (ガンダムシリーズ)#デルタカイ
MSZ-007 レイピア
Ζガンダムの完成後にロールアウトした同意の位置にあるとされるMS。本来の名称はηガンダムであるが、「レイピア」「レイピアI」「ΖレイピアI」とも呼称される。量産型Ζガンダムとの型式番号の重複や、「θガンダム」と「ιガンダム」にも開発コードであるギリシャ文字順と完成順に逆転が生じているなど、当時の複雑で混乱した開発状況が見受けられる。
AMX-107 バウ
ネオ・ジオンの可変分離型MS。ムック『MISSION ΖΖ』での出渕裕の発言によるとデザインはΖガンダムを元にしている。
ハーフゼータ
漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2』に登場。型式番号、正式名称は不明であり、この名称はパイロットのエドガー・エドモンド・スミスによる。
アナハイム製の可変MSの試作機をカラバが譲り受け、外装をΖガンダムに似せた機体。部分的に百式に共通する意匠も持ち合わせていることなどから、基になった可変試作機は百式の建造時に利用されたものと同様の機体ではないかという説がある。
機首や主翼を巨大なシールドにまとめることで可変機構を簡略化しているが、シールドに被弾しすぎると揚力を失って飛行不可になるという欠点を持つ。その他、巨大なシールドを取り回すために非常に腕力が強いと言った、ある意味本末転倒な長所を持っている。試作機ゆえに性能に偏りがあり、総合的にはネモの方が断然良いと作中人物に言われながらも、戦争終結まで戦い抜いた。
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』でも本機についての話題が出ている。
MSZ-006PL1 Ζプルトニウス
漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』に登場。宇宙世紀0099年に衛星軌道警備隊に導入された可変MS。Ζプラスのフレームを利用したΖ>(ゼータプロンプト)とは異なり、フレームを再設計して大型化することによって両変形モードでの強靭さと死重量のなさを売りにしている。大気圏突入も可能と推測されるが、劇中に描写はない。なお本作は、Ζガンダム系列機が量産されたという独自の設定のため多数の派生機が登場する。
TMS-007X Ζグスタフ
漫画『サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ』に登場。ジオン直系の技術で建造された新鋭可変MS。アニメ版におけるΖガンダムの位置に相当する機体だが、「ガンダム」の名は冠していない。一年戦争時のア・バオア・クー攻防戦において、破棄されたRX-78-2(ガンダム)のAパーツ残骸を脱出間際のジオン兵が回収。そこから得られたデータを基にフラナガン機関のニュータイプ研究の成果等を結集し完成させた。頭部はガンダム的な意匠をベースとしながらも、ジオンMSらしく額にはモノアイも設置されている。なお、本作はファーストガンダムから別の歴史を辿った『Ζガンダム』のアナザーストーリーであり、エゥーゴはジオン残党直系の組織であるなどアニメ版とは異なる勢力構図として物語が描かれている。
A/FMSZ-007II ZETA
漫画『機動戦士ガンダム ジオンの再興』などに登場。Ζガンダムの本格量産型。部品を地球連邦軍の規格に変更、コストダウンと軽量化に成功したが、耐久性は低下している。主武装は実体弾を射出するEG-120 スマートガン(新ジオンの再興ではハイパーメガランチャー)。WRでの姿勢はアニメとは上下反対だが、大気圏突入時はアニメと同じ姿勢になる。フライングアーマーは宇宙用と大気圏内用があり、大気圏内用は翼の部分が可変後退翼になっており、かつてのF-14戦闘機を思わせる姿をしている。また、両フライングアーマーともハードポイントがあり、爆弾、ミサイル、増槽が搭載可能。
作中では、大気圏突入をしてスカンジナビア半島のジオン軍基地を攻撃、作戦終了後フライングアーマーなど装備を換装のうえ、地球上での長距離攻撃任務に就く汎用性を見せている。また、空挺師団の主力機として複数が運用されており、制空権確保のための制空戦闘も行っている。
漫画『機動戦士ガンダム 新ジオンの再興』では、大型のキャノン砲を装備した長距離射撃用Ζガンダムや、円盤状のレーダーを備えた早期警戒管制機リコン・ゼータも登場している。
Ζ2ガンダム
ゲームブック『機動戦士ガンダムΖΖ vol.3「エニグマ始動」』に登場。エースパイロット用に少数が生産されたΖガンダムのうち、KWSK750という反応炉を搭載した機体。ある炉温でのみ極めて高い出力を発揮するというKWSK750の特性によって、「暴れ馬」と呼ばれるほどのピーキーな機体となっている。機体名の読み方はΖII同様の「ゼッツーガンダム」だが、機体形状はΖガンダムのものに近く、ΖIIには不可能な大気圏内での飛行も可能である。
作中ではキエフ付近で主人公が乗るネオ・ジオンのMSと交戦する。
Ζガンダム[森林迷彩型]
カードダス『ガンダムコンバット』に登場。所属はRX国コロニー。機体塗装が緑を基調にしたものに変更されているほか、背部にガトリング砲が装備されているなど、武装の仕様などに通常のΖガンダムとの差異がある。
Ζガンダム[海中型]
カードダス『ガンダムコンバット』に登場。RX国コロニーに所属するMS。背部や脚部などに水中戦のための各種装備を装着している。武装はハイパー魚雷など。
諸元
ΖガンダムMK-II
Ζ GUNDAM MK-II
型式番号 MSU-010
所属 新生エゥーゴ
生産形態 量産機
全高 21.63m
本体重量 38.5t
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 ビームライフル
搭乗者 タロ・アサティ
MSU-010 ΖガンダムMK-II
雑誌上のパロディ企画『機動戦士Oガンダム 光のニュータイプ』に登場。新生エゥーゴが運用するΖガンダムの量産型で、総合的な性能はΖガンダムと同等だが、量産化のために可変機構がオミットされ百式に近い性格の機体となった。主人公タロ・アサティの最初の搭乗機とされている。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 日本の打ち上げロケットシリーズである、カッパロケットラムダロケットミューロケットが命名の元ネタであると言われる[要出典]
  2. ^ このZ計画においては、機体の開発コードをギリシャ文字で割り当てていた。リック・ディアス(γガンダム)から数えて4番目にあたる機体がδ(デルタ)ガンダム(後の百式を含む)である[7]。この機体(後のΖガンダム)は元々大気圏突入装備とMS形態とを独立したコンセプトで計画していたが、敵陣営が可変MSを導入したことを受け、仕様変更された。その際、Ζ計画に因みΖガンダムの型式番号と名が冠された[8]
  3. ^ このMSN-001の設計をベースとし、再び非変形仕様に差し戻した機体として後に百式は完成している[10]
  4. ^ 劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』ではカミーユが開発協力に携わった描写はない
  5. ^ 月刊「モデルグラフィックス」別冊『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』表紙のΖプラスが初出。同誌による設定ではウェイブライダーではない形態に変形するΖΖガンダムSガンダムにもこのマークが付けられており、「アナハイム・エレクトロニクス社製で変形するガンダムタイプMS」といった意味合いに変化している。
  6. ^ 平成からの各ゲーム作品ではWR形態での体当たり=ウェイブライダー突撃も再現されるようになった。
  7. ^ この名称は公式サイトでも使われているほか、「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト」では「ザク頭Ζガンダム」と表記されている。
  8. ^ ロンド・ベルはデルタプラスの配備申請も行ったが、これも同部隊の戦力増強を快く思わない軍上層部の意向から却下されている[33]
  9. ^ 本ムックは宇宙世紀0100年代にサイド6で出版されたΖガンダムに関する特集本という設定となっている。また『アナハイムジャーナル』『ガンダムMSグラフィカ』と異なり、公式設定でない旨の但し書きもある。
  10. ^ プラモデルキットの説明書には「カミーユ提案によるフライングアーマー分割案」という設定がある[6]
  11. ^ 特に肩が小さなボールジョイント接続だったために、ビームライフルを片手で持つ程度でも角度が保てなかった。

出典[編集]

  1. ^ 『マスターアーカイブ モビルスーツ MSZ-006 Ζガンダム』ソフトバンククリエイティブ、2012年12月、13頁。 (ISBN 978-4797370959)
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 『ジ・アニメ特別編集 機動戦士Ζガンダム』近代映画社、1985年8月、109頁。
  3. ^ a b c 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1988年3月、52-53頁。
  4. ^ 『ガンダムメカニクスIII』ホビージャパン、1999年3月。
  5. ^ 『ジ・アニメ特別編集 機動戦士Ζガンダム PART3』近代映画社、1986年4月、86頁。
  6. ^ a b c d e 『パーフェクトグレード 1/60 ゼータガンダム』バンダイ、2000年3月、説明書。
  7. ^ 『マスターグレード MSN-00100 百式』バンダイ、2001年3月、説明書。
  8. ^ 『1/100 ゼータガンダム』バンダイ、1985年10月、説明書。
  9. ^ a b c d 『アナハイム・ジャーナル U.C.0083-0099』エンターブレイン、2003年12月、25-29頁。(ISBN 978-4757716636)
  10. ^ a b c d e f 『ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.2 グリプス戦争編』バンダイ、1989年3月、42頁。(ISBN 978-4891890186)
  11. ^ 『ハイグレードユニバーサルセンチュリー 1/144 デルタガンダム』バンダイ、2012年3月、説明書。
  12. ^ a b c 『ガンダムマガジン』1991年2月号、講談社、65-70頁。
  13. ^ a b c d 『データコレクション 機動戦士Ζガンダム 下巻』角川書店、1997年6月、54-60頁。(ISBN 978-4073065326)
  14. ^ a b 『マスターグレード 1/100 ゼータガンダム』バンダイ、1996年4月、説明書。
  15. ^ a b c d e 『マスターグレード 1/100 ゼータガンダムver.2.0』バンダイ、2005年12月、説明書。
  16. ^ a b 『ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.3 アクシズ戦争編』バンダイ、1989年6月、64頁。(ISBN 978-4891890193)
  17. ^ a b c 『ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.8 SPECIALガンダム大鑑』バンダイ、1993年2月、38-39頁。(ISBN 978-4891892067)
  18. ^ 『電撃ホビーマガジン』2007年3月号、メディアワークス、16-18頁。
  19. ^ 「ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.2 グリプス戦争編」バンダイ、1989年3月、46頁。(ISBN 978-4891890186)
  20. ^ 『ニュータイプ100%コレクション 機動戦士Ζガンダム メカニカル編1』角川書店、1985年10月、1998年8月(復刻盤)、79頁。(ISBN 978-4048529808)
  21. ^ a b 『アニメ・フィルムブック1 機動戦士Ζガンダム PART2』旭屋出版、1999年6月、168頁。(ISBN 978-4751101605)
  22. ^ a b 『Model Graphix1986年3月号別冊 GUNDAM WARS PROJECT Ζ』大日本絵画、1986年3月、1988年12月(新装版)、153頁。(ISBN 978-4499205252)
  23. ^ 『GUNDAM ΖΖ&Ζ 保存版設定資料集』バンダイ、1986年6月25日、85頁。(ISBN 4-89189-373-7)
  24. ^ 『ハイグレードユニバーサルセンチュリー ゼータガンダム』バンダイ、2003年10月、組立説明書。
  25. ^ 『データコレクション 機動戦士Ζガンダム 下巻』角川書店、1997年6月、23頁。
  26. ^ 『マスターアーカイブ モビルスーツ MSZ-006 Ζガンダム』ソフトバンククリエイティブ、2012年12月、57頁。(ISBN 978-4797370959)
  27. ^ a b c d e 『マスターアーカイブ モビルスーツ MSZ-006 Ζガンダム』ソフトバンククリエイティブ、2012年12月、21-23頁。(ISBN 978-4797370959)
  28. ^ 『マスターアーカイブ モビルスーツ MSZ-006 Ζガンダム』ソフトバンククリエイティブ、2012年12月、22頁。(ISBN 978-4797370959)
  29. ^ 「機動知識 imidam」『ガンダム・センチネル』大日本絵画、1988年9月。
  30. ^ a b 『マスターアーカイブ モビルスーツ MSZ-006 Ζガンダム』ソフトバンククリエイティブ、2012年12月、110-111頁。(ISBN 978-4797370959)
  31. ^ 同じ方法は、小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(下)』136ページでも使われていた。Ξガンダムに搭乗したハサウェイが、ペーネロペーのファンネルに狙われた際に、ビーム・ライフルを乱射して、ビーム・サーベルの一本ビームを拡散させてファンネルを阻止している。
  32. ^ 「HYAKUSHIKI」『ガンダムMSグラフィカ』ソフトバンククリエイティブ、2006年12月31日発行、P.18-19。(ISBN 978-4797331523)
  33. ^ 『機動戦士ガンダムUC テスタメント』角川書店、2012年3月、60-61頁。(ISBN 978-4041202111)
  34. ^ 小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 中編』54ページ
  35. ^ 小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 中編』49ページ
  36. ^ 兵庫のJA支店に高さ2メートルの手作り「Ζガンダム」模型 孫喜ばせようと8カ月……関心示さず(産経新聞) - ねとらぼ(ITmedia) 2014年3月10日。
  37. ^ 『ホビージャパン』2001年12月号
  38. ^ a b c 「「ガンダムフロント東京」2機の新型ガンダムが登場するドームスクリーン新作映像、11月7日公開決定!」gundam.info、2015年9月28日。
  39. ^ 『機動戦士ガンダム画報2』竹書房、2008年5月。(ISBN 978-4812434741)
  40. ^ ムック『マスターピース ダブルゼータ・ガンダム』より。
  41. ^ a b 『週刊ガンダムパーフェクト・ファイル』第11号、ディアゴスティーニ、2011年12月、9頁。
  42. ^ ゲーム『機動戦士ガンダム デザートオペレーション』追加シナリオ解説書より。
  43. ^ 『機動戦士ガンダムUC プリズマティック・モビルズ part1』角川コミックス・エース、2013年3月9日発行、P.101。(ISBN 978-4041206416)
  44. ^ ガンダム・センチネル』大日本絵画、1989年9月、96-97頁。(ISBN 978-4499205306)
  45. ^ 『データコレクション(6)機動戦士ガンダムΖΖ』メディアワークス、1997年11月、67頁。(ISBN 978-4073075721)
  46. ^ 『マスターグレード MSZ-010 ダブルゼータガンダム』付属説明書、バンダイ、1999年12月。
  47. ^ 『ガンダム・センチネル』大日本絵画、1989年9月、76頁。
  48. ^ 『ガンダム・センチネル』大日本絵画、1989年9月、135頁。
  49. ^ 『マスターグレード MSA-0011 Sガンダム』バンダイ、2002年10月、組立説明書。
  50. ^ 『機動戦士ガンダムMS大図鑑PART.3アクシズ戦争編』バンダイ、1989年6月、95頁。
  51. ^ 『機動戦士ガンダムMS大図鑑PART.3アクシズ戦争編』バンダイ、1989年6月、104頁。

関連項目[編集]