GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH

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GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH』(ガンダム ダブルオーセブンティナイン ザ ウォー フォー アース)は、Presto Studiosが開発し、日本では吹き替えがおこなわれて1996年バンダイ・デジタル・エンタテインメント(BDE)が発売したピピンアットマーク、パソコン(Power MacWindows 95)用のインタラクティブムービーソフト。1997年5月2日にはバンダイよりPlayStation用が発売された。

概要[編集]

アニメ『機動戦士ガンダム』を原作としたキャラクターゲームであるが、メカがCGで人物は外国人の俳優による実写(声はアニメと同一声優が吹き替え)という異色の組み合わせとなっている。主人公は原作のアムロ・レイに相当する民間人だが、プレイヤーの感情移入を考えてかゲーム内では台詞や設定などは一切登場しない。ゲームシステムは、流れているムービー途中の特定のタイミングで操作入力を要求され、正解の操作をしないと即ゲームオーバーになるというもの。1980年代に登場した、いわゆるレーザーディスクゲームと同等のシステムである。ほとんどはノーヒントであり、正解は繰り返しプレイで試行錯誤して探すことが求められる。しかも特定のポイントでしかセーブできないため、正解を模索して何度も同じ場面を見せられることになり、またセーブポイント自体も少なくシーンごとのムービーが長い。一方でセーブはパスワード方式、それもパターンがそれほど多くないので、無作為にパスワードを入力すれば一気に後半のステージに進めるなど、問題点が多い。

またストーリーは原作のガルマ・ザビ死亡まで(1話~10話)をベースとしているが、実写という点に留まらず、あらゆる部分で差異が多い。大筋以外は原作とは異なっていて、原作に登場しないジオンの兵器「ソア・キャノン」を中心に物語が進行するほか、ガンダムガンタンクの下半身を装着して出撃するシーンなどがある。また原作では非常に堅牢だったガンダムが、本作ではザクのマシンガンを受けるだけで簡単に撃破されてしまうため、その点でも原作とのギャップが大きい。

これらの要素のいくつかは、既存の概念や原作をなぞることだけに囚われない、制作スタッフ独自の発想とも考えられる。事実、ガンダムがコア・ファイターを介してガンタンクとドッキングするのは、クローバーの玩具などで実現されていたものであり、アニメ本編ではやらなかっただけの話である(本作のCGモデル自体もガンプラをベースにしており、玩具的なアクションを見せている)。

原作で登場するキャラクターが多数登場しない割には、原作で登場しないキャラクターが複数登場するといった特徴がある。また、原作と人種が変わっているキャラクターもいるが、海外向けのアピールとも考えられ、オリジナルと同一声優の演技も、俳優に合わせてアニメとは全く違ったキャラクターとして演じられている。

ゲームクリア時には続編が存在するかのような演出を見ることができ(続編用のパスワードも表示される)、開発スタッフも「好評なら続編を作る」と発言していたが、現在のところ続編は作られていない。

操作方法[編集]

基本的にガンダムの操作であるが、生身の状態でもアクションを求められる事がある。操作(選択肢)を間違えるとゲームオーバーとなりガンダムが破壊されるが、ブライト・ノアに対し、軍人になってガンダムに乗る事を拒否した時でもゲームオーバーとなり、表現上、ガンダムが破壊される。

  • 移動
上下左右の四方向にガンダムを移動させる。攻撃を回避する時等に使用。
  • 攻撃
セットしてある武器で攻撃する。武器は格闘、バルカン、ビームサーベルビームライフル(もしくはハイパーバズーカ)の四種類。武器のセット自体も手動入力である。
  • 防御
シールドで防御する。
  • アクション
上記3種類に当てはまらない行動。主に生身の状態で使用。

一旦戦闘に入ると、これらのコマンドが突然同時に表示され、瞬間的に選ばなければならない。単純に考えれば「毎回10択」であり、しかもヒントは無い。場合によっては「2回連続でバルカン」や「敵の挑発に乗らずに移動して近づく」等、意表を付いた選択肢も要求される。

キャラクター[編集]

主に原作との差異を示す。

  • 主人公
プレイヤーの分身であり、アムロ・レイに相当する人物だが、前述のように民間人だったこと以外の設定は存在しない。通信中の呼びかけ等では「ガンダム」と呼ばれる。なお、元々のガンダムのパイロットはザク襲撃の際に建造物に潰されて死亡。
本作はガンダムのアクションゲームという都合上、人間ドラマの部分が大幅カットされている為、司令官として苦悩するような描写は無い。同じ場面でも何度か髪型が変わる。
ガンキャノンのパイロットで、中華系のアジア人。こちらもブライト同様、戦争に対し逃避的な面は見せず、軽い性格の皮肉屋になっている。原作とは違い、最初から軍人らしい。
ガンタンクのパイロットで、原作とは異なり陽気な黒人になっている。
  • ハニ・アサナ将軍
本作オリジナルキャラクターで、レビル将軍の部下の中年の女性将官。ジャブローより通信でホワイトベースに指示を与える。
  • サラ・ホリン
本作オリジナルキャラクターで、金髪の女性士官。外見も役柄もセイラ・マスと似ており、説明書にも記載が無いため混同されることが多いが、別人である。
一般に本作を説明する際に最もよく引き合いに出されるキャラクターであり、太り気味の体格で割れ顎。また原作と違い感情がよく顔に出る。彼の乗るザクはゲームのラスボスであり(ガルマ死亡後に突然襲ってくる)、勝利する為の選択肢は非常に複雑。
やや細めの顔立ちの美青年。
声のみの出演。本作ラストのガルマの国葬シーンで演説を行っている。
ソア・キャノンの内部に控えていた。ランバ・ラルではないと思われる(声は飯塚昭三)。原作のグフの機体色は青に対し、本作では銀色。

メカニック[編集]

  • ソア・キャノン
本作オリジナル設定。ガルマ・ザビが管轄する北米のジオン勢力圏に存在する強力な対空ビーム砲。衛星軌道上よりジャブローへと降下中のホワイトベースを地上より狙い撃ちし、北米へと不時着させる。この砲の存在によりホワイトベースは離陸できなかったが、ガンダムによって破壊された。「ソア」は "Thor" で「トールハンマー」のトールの英語読みである。