グフ
グフ (GOUF) は、「ガンダムシリーズ」のうち宇宙世紀を舞台とする作品に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型機動兵器「モビルスーツ (MS)」のひとつ。初出は、1979年放送のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』。
作中の敵側勢力であるジオン公国軍の量産機で、ザクII(陸戦型仕様)の格闘能力を強化した改良型。青い機体色と、両肩の牛の角のように反り返ったスパイクが特徴で、電磁ムチのヒート・ロッドや左手指のマシンガンといった武器が内蔵されている。ランバ・ラル大尉が搭乗する1機が先行して登場し、「ザクとは違う」性能をもって主人公アムロ・レイが搭乗するガンダムを苦しめる。のちに、量産型も複数登場する。
本記事では、外伝作品などに登場するバリエーション機などについても解説する。
デザイン[編集]
メカニックデザインは大河原邦男による。ヒート・ロッドを武器にすることが前提とされたが、それ以外は自由にデザインできたという。ザクよりは高貴な感じをもたせたとのこと[1]。
設定解説[編集]
グフ GOUF | |
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型式番号 | YMS-07B / MS-07B |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 18.7m[2] |
頭頂高 | 18.2m[2]/18.5m[3] |
本体重量 | 58.5t[2] |
全備重量 | 75.4t[2]/80t[3] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[4] |
出力 | 1,034kW[2](60000馬力[3]) |
推力 | 40,700kg[2] |
最高速度 | 99km/h[3] |
武装 | ヒート・ロッド 5連装75mmマシンガン ヒート・サーベル グフ・シールド |
搭乗者 | ランバ・ラル (YMS-07B) ヘイブ マーチ 他(グフ(量産型)を参照) |
ジオン公国軍は、独立戦争における一年戦争地球侵攻作戦用にザクII(F型)の改修型である陸戦型(J型)を開発するが[5]、汎用型であるザクIIには基本設計に削除不能な部分が多く[5]、性能に限界があった[6]。ジオニック社ではJ型の生産と並行して[7]、J型を全面改修した[5]新型陸戦用MSの開発が進められる[8]。また、ジオン軍は連邦軍もMSを開発することを予測しており、対MS戦も視野に入れて開発されている[9]。
ザクIIの基本設計をもとに、陸戦用MSという目的を徹底的に追求した構造となっており[6]、新造パーツは60パーセント以上におよぶ[5]。地上での冷却効率の悪さからラジエーターを大型化[6][注 1]、ロケット燃料タンクの容量は減らされ、無重力区域での走行用マグネットは省略された[10]。また格闘戦用に部分的に装甲も強化されているが[11]、過度の重装甲は避けてシールドはオプションとなっている[6][注 2]。
試作1号機 (YMS-07A) から特徴的な両肩のスパイク・アーマー(中央部のスパイクが反っている)と頭頂部のブレード・アンテナが装備されているが、試作3号機 (YMS-07B) で両腕への固定武装の装備[注 3]と外装の整理がおこなわれ[8]、一般的に知られるグフの外観となっている。ランバ・ラルが搭乗したのもこのYMS-07Bである[11]。なお、ザクでは指揮官機にのみ装備されていたブレード・アンテナがグフでは標準装備であるのは、開発当初から爆撃機兼輸送機であるド・ダイYSとの連携や[12]飛行試験型のテストベッドとしての運用が想定されていたからとも[13]、エース・パイロット用の機体と目されていたからとも[13]、地上では電波が伝わりにくいからともいわれる[14]。また、並行して開発されていた高機動型試作機 (YMS-08A) の計画が統合されたことにより、背部ランドセルによる短距離ジャンプ飛行が可能となっている[15]。
開戦間もない宇宙世紀0079年初頭に制式採用され[7][注 4]、MS-07Bとして量産化される。量産には月面のグラナダと北米のキャリフォルニアベースにあったザクII J型の生産ラインがそのまま転用されている[15]。実戦配備は3月18日の[16]第3次地球降下作戦から開始され[8]、おもに北米やアジア方面に配備されている[11]。生産機数は不明であるが、汎用性の低い特殊な機体のためそれほど多くないという[7]。一年戦争後期には、来たるべき月面での決戦に備え宇宙用としての改造プランがあったとする説もある[17][注 5]。
武装[編集]
- ヒート・ロッド
- 伸縮式の電磁鞭。全長17.5m[18]、摂氏400度まで放熱可能[18]。特殊デンドリマーを積層することにより幾層からなる圧電アクチュエーターを構成し、各層に独立して電荷を与えることにより自在に動かすことができる[19]。
- 対MS戦闘においてはヒートホークよりも効果があるとされる[20]。
- 敵機の武器を絡め取ったり、腕や足に組み付かせて電流を流し、パイロットと機体双方にダメージを与えることも可能。そのままムチとして使用してもガンダムの爪先を切断するほどの威力も保有している。
- 5連装75ミリマシンガン
- 「グフ・マシンガン[3]」、「フィンガー・バルカン(砲)[21]」、「フィンガー・マシンガン[20]」、「5連装75mm機関砲[10]」、「フィンガー・ランチャー[要出典]」とも呼ばれる。
- 左手の五指すべてがマシンガンの砲口となっている。この砲口はフレキシブルに可動するものの、細かい動作には向かない。弾倉は腕内部の余剰スペースに存在し、ベルトを介して給弾される。白兵戦時の牽制用装備として機能する[20]。
- 曲射砲身を採用していることから実験部隊においては柔軟な戦闘が出来る装備とされたが、外装式の武装に慣れていたパイロットにとっては扱い辛く、使いこなせたのは一部の技量が高いパイロットのみであった。そのため、多くの部隊では本装備を取り外している[4]。
- ヒート・サーベル (Type-βIV[19])
- 「グフ・サーベル」とも呼ばれる[22][23]。シールド裏に装備されている格闘武器。収納時は柄のみの状態だが、柄に充填されているセラミックス系の微粒子を主成分とする形状記憶処理済みの高分子化合物によって瞬時に刀身を形成し、灼熱化した巨大な剣となる[19]。
- テレビ放送当時および終了直後の資料では「ビーム・サーベル」とするものもあった[24][3]。また、「ヒート剣」[25]「ヒート・ナイフ」[26]とも表記された。
- グフ・シールド
- 腕部に装着するシールド。遠距離よりも、近接戦闘における防御を主眼としている[19]。
- 設定画では手持ち用のグリップが存在し、テレビ版第12話、第19話では明確にグリップを握っている。だが第16話出撃時にはグリップに左腕を通しており、第22話にてザクマシンガンを両手で構えた機体も左腕にマウントしているように描写されるなど、携行方法は一定していない。
- その他の武装
- 基本的にはザクなどの武装をおおむね流用することができる。
- テレビ版第22話冒頭の第86ボーキサイト基地戦で登場したグフはヒート・ホークを携行、ホワイトベースを罠に追い込む役で登場した複数のグフはザク・マシンガンを携行して、ガンダムと交戦している。また劇場版『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』のジャブロー攻略戦では、ドムのジャイアント・バズを携行したグフがジャブローに降り立っている。
劇中での活躍[編集]
初登場はテレビアニメ『機動戦士ガンダム』第12話。それまで登場していたザクとは、塗装のみならず外形や武装も異なっている。これ以前のザクとは違う機体は、旧ザクとシャア専用ザク(ザクIIS型)しかなかったが、前者は1回限りの登場であり、後者はツノと塗装以外の外見はザクと同じであった。
第12話では、「グフ」という名前が使用されていない(ただし、搭乗者のラル自身が「ザクとは違う」という、例の有名なセリフを口にしている。また、アムロ・レイも「ザクと違う」と認識していた)。「グフ」という名称が劇中で初使用されたのは、2度目の登場となる第16話であり、Bパートでラル本人が「モビルスーツのグフ」と口にしている[27](これに先行し、第15話の終了時に流れる次回予告で、「ギャロップとグフ」とナレーションで明言している)。機体の武装や能力、さらにランバ・ラルの操縦技能をもってアムロの乗るガンダムを苦しめる。第17話で3度目の登場をし、4度目となる第19話(サーベルを使用した唯一の例)で撃破される。
第22話冒頭には再びグフが登場し、ザクと同様にこの機体も量産されている兵器であることが明示された。同話後半には、グフが8機登場。ザクマシンガンとグフシールドを持つだけでなく、ヒートロッドとヒートホークも使用した。このグフ部隊は半数がガンダムとガンキャノンに撃破されるも、両機体を弾薬・エネルギー切れに追い込み、マ・クベの計画どおりホワイトベースに撤退させる。
第23話では、前話で大破着底したホワイトベース隊に対するレビルによる補給を阻止するために、マ・クベが3機のグフと重爆撃機ドダイYS戦隊に出撃を命じる。ドダイYSはグフを上部に搭載し、ドップと共にマチルダ・アジャン率いるミデア隊を襲撃。当初、アムロはコア・ファイターでマチルダ隊救出に向かった。この交戦で、グフ1機がミサイルの集中攻撃で撃破される。続いてヘイブとマーチの操縦するグフが空中換装したガンダムと交戦。ヒート・ロッドでガンダムの電子回路に損傷を与えるが、最終的にはGファイターに搭乗して協同作戦を展開するガンダムに敗れる。
この後、第29話のジャブロー攻防戦でガウ攻撃空母より降下するグフ数機が描写されるが、活躍シーンは描かれていない。
テレビ版当初の全52話構想を監督の富野喜幸が記した「トミノメモ」と呼ばれるシノプシスにおいて、キシリア艦隊の偵察部隊の中にガッシャの随伴機として登場が想定されていた[28]。
テレビ版『機動戦士ガンダム』の放送終了直後に朝日ソノラマから出版された児童向けのアニメ絵本『主題歌のソノシート付き絵本 機動戦士ガンダム』第2集では、シャア・アズナブルがジャブロー攻略戦に際して赤いグフに搭乗する場面も描かれていた[29][30]。
プロトタイプグフ[編集]
プロトタイプグフ PROTOTYPE GOUF | |
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型式番号 | YMS-07 / YMS-07A |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 18.2m[31] / 17.7m[4] |
本体重量 | 58.2t[31] / 55.7t[4] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[4] |
武装 | ザク・マシンガン[31] ヒート・ホーク[32] シールド |
『MSV』で詳細な設定が掲載された(「設定の経緯」を参照)。
地上用のMS-06J ザクIIを原型としており、試作は3か月で行われた[10]。グフの試作1, 2号機の仕様で、細部はのちの量産型と異なる。モノアイは360度の全周型になっており、背部ランドセルはメイン・スラスター3発、コックピット・ハッチは3面式で、ザクII同様脚部の動力パイプが露出している。
本機から脚部に補助推進機が装備されたとされるが[15]、外観上確認できるのはYMS-07Bからである。塗装はカーキ色を基調に、一部黒と白で塗られており、腹部、左足、シールドに "2" の番号が記された機体が有名である。グフ飛行試験型の開発には、3機がベース機として使用されている[5]。
- 設定の経緯
- 画稿の初出は『MSV』の企画以前に発行されたムック『TV版ストーリーブック2』で、グフの準備稿(2つあるうちの2番目)[33]をリファインしたものだが[34]、「青い塗装ではないグフ」という旨のキャプションが添えられるのみであった[35]。その後の『講談社のポケットカード8』では「グフ試作タイプ」の名称で掲載された[36]。
- 型式番号は『MSV』初期の設定では "YMS-07" とされており[37]、のちに "YMS-07A" に改められるが[38]、開発系統図ではYMS-07からYMS-07AとYMS-07Bに枝分かれしている資料もある[39]。
グフ (YMS-07B)[編集]
型式番号は『MSV』で設定された。詳細は設定解説を参照。
グフの試作3号機の仕様。腕部に固定武装としてヒート・ロッドと5連装75mmマシンガンを装備、さらに外装の整理がおこなわれている[15]。のちの量産型とまったく同じだが、チューニングは慎重におこなわれているため、実戦ではかなりの好成績をおさめている[11]。ランバ・ラルが搭乗した機体のほか、1機がグフ飛行試験型のベースとなっている[5]。
グフ(先行量産型)[編集]
『MSV』の文字設定が初出(型式番号:MS-07A[5])。「先行量産型」の名称は『ガシャポン戦士』のおまけシールにより[40]、「初期生産型」とも呼ばれる[41]。
YMS-07Bの開発後[5]、固定武装の生産に先行して[11]両腕を通常のマニピュレーターとして製造された機体。32機が生産されている[11]。
- 設定の変遷
- テレビ版『機動戦士ガンダム』第22話後半に登場する、両手でザク・マシンガンを構え左前腕にシールドをマウントする数機のグフがこれに当たるとする見解もあるが、明言した資料はない。また、うち1機は右腕にヒート・ロッドを装備しているのが劇中で確認できる。
- 『ガシャポン戦士』のおまけシールでは、量産型と同様の外観でザク・マシンガンとシールドを携行している。
- ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズでは、量産型と同様の外観ながら頭部アンテナがなく、ドダイYSへの搭載ができない。武装は120ミリマシンガンとヒート・ホーク。
- ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』では、量産型を基本に腹部、膝部、股間部、ランドセルがプロトタイプグフと同様の外観になっている。塗装は濃淡グリーンを基調とする。武装は120ミリマシンガンと120ミリアサルトライフル、およびヒート・サーベル。
グフ降下猟兵[編集]
ムック『TACTICS別冊 GUNDAM GAMES』に登場(型式番号:MS-07A)[41]。
連邦軍の対空火器の射程を越える高高度からの空挺降下を目的とした仕様で、先行量産型の背部にパラシュートを内蔵したバックパックを、両脚部にバーニアを追加装備しており、これらは降下後に切り離される。武装は120ミリコマンド・ライフル(ザク・マシンガンの単銃身モデル)とヒート・ホーク。背面しか確認できないが、機体は迷彩塗装が施されている。マ・クベ大佐麾下の空軍第6航空団第4MS降下猟兵旅団に配備されている。
グフ(量産型)[編集]
YMS-07Bの量産型(型式番号:MS-07B)。型式番号は『MSV』で設定された。『ガシャポン戦士』のおまけシールの解説では「後期生産型」とも呼ばれる[40]。詳細は「設定解説」を参照。
下記の「個人用カスタム機」のほかにも、有名な「グフレディ」をパーソナル・エンブレムとした東南アジア戦線の猛者サイラス・ロック中尉、機体をダーク・ブラウンで塗装したマルロ・ガイム中尉など、エースパイロットの愛機として名をはせている。
- 個人用カスタム機
-
- マ・クベ専用機
- 『MSV』に登場。マ・クベ専用の儀仗用カスタム機。ギャンに似た頭部形状とカラーリング、各部に施された金色のエングレーブ風の装飾が特徴。なお、マ・クベ本人はこの機体に乗らなかったらしい。
- トーマス・クルツ専用機
- 『MSV』の文字設定が初出。ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記』ではトーマス・クルツのパーソナル・カラーである濃淡グリーンで塗装されている。
- ヴィッシュ・ドナヒュー専用機
- ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』に登場。「荒野の迅雷」と呼ばれたヴィッシュ・ドナヒュー中尉の専用機。グフカスタムが入手困難であることから、着脱式に変更された同機のオプション装備のみを入手して組み込み、汎用性を回復させた現地改修機のひとつ[42]。左手をマニピュレーターに換装し、グフカスタムのヒート・ロッドと3連装35ミリガトリング砲を装備。カラーリングは標準塗装だが、ブレード・アンテナと両肩のスパイクに白いラインが入っている。また、シールドには隻眼のドクロと稲妻をモチーフとするパーソナル・エンブレムが描かれている。
- ゲーム『機動戦士ガンダム バトルオペレーション』では、ドムのジャイアント・バズを携行している。また、入手していればドム・トローペンのラケーテン・バズにも換装可能。
- リメイク漫画版『機動戦士ガンダム GROND ZERO コロニーの落ちた地で』では、肩部スパイク・アーマーの装甲が2重になりスパイクの形状も原典とは異なる。また、装甲の一部には「戦争を楽しもう 平和が怖い」と記されている。
グフカスタム[編集]
グフカスタム | |
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型式番号 | MS-07B-3[43] / MS-07B3[44] |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 18.7m[45] |
頭頂高 | 18.2m[46] |
本体重量 | 58.5t[47] |
全備重量 | 77.6t[46] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[48] ルナ・チタニウム合金[46] |
出力 | 1,034kW[46] |
推力 | 40,700kg[46] |
センサー 有効半径 |
3,800m[45] |
武装 | 3連装35mmガトリング砲 ガトリング・シールド ヒート・ロッド ヒート・サーベル |
搭乗者 | ノリス・パッカード ランス・ガーフィールド ナランソロンゴ・ボルドバヤル ジオン公国軍一般兵[49] |
OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。名称は公式HPでは「グフカスタム」と表記されているが[50]、「グフ・カスタム」と中黒が入る資料も多い[51]。また、OVA発売当初の資料では「MS-07B グフ」とされていた[47]。
固定武装化により失われたグフの汎用性を、左手を通常のマニピュレーターに戻し内装火器を外付けにすることによって確保している[46]。もうひとつの特徴的な武装であるガトリング・シールドの装備は、従来のグフの武装に加わることによってオールラウンドな戦闘特性を獲得している[46]。機体は飛行タイプの試作のためにジオン本国で再設計・生産されたパーツを多用しているといわれており[52](グフフライトタイプとパーツの共通化が図られていると推察する資料もある[53])、運動性・機動性ともにキャリフォルニアベース純正のグフとは一線を画することから「グフカスタム」と呼称されることが多いとされる[52]。頭部にもジオン本国で製造されたデバイスを使用し、偵察機並みの索敵能力を獲得している[54]。
- 武装
-
- 3連装35ミリガトリング砲
- 従来のグフの左手に装備されていたバルカン砲は、火力はあるもののMSの汎用性を損ない[46]、また弾倉が内蔵式で装弾数が少なく、戦闘中の給弾も不可能であるとも指摘される[46]。そのため、本機では左前腕部甲に火器を外付けで装備する方式がとられている[46]。給弾はマガジン式となっている。
- プラモデル『HG 1/144 MS-07B3 グフカスタム』では、左腕マニピュレーターと交換式の従来型フィンガーバルカンが付属した。
- ガトリング・シールド
- グフシールドと[55]中・長距離で威力を発揮する[48]75ミリガトリング砲[46]を組み合わせた装備。ガトリング砲は近接戦闘時には邪魔になることから、容易に着脱可能[46]。連邦軍MSに装備されたビーム・サーベルは強力であり[46]、ヒート・サーベルではスペックに差がありすぎることから安易に近接戦闘ができなくなり[55]、近接戦闘時の「間合い」を確保するために開発されている[48]。
- ヒート・ロッド
- 従来のヒート・ロッドから材質を強化することにより、ロッド径の縮小と射程の延長を両立している[46]。先端には開閉式の鉤爪とマグネット[45]付きの重りが付いており、「アンカー・タイプ」とも呼ばれる[48]。ほかに「ヒート・ワイヤー」とも呼ばれる[53]。耐荷重は機体を懸架できるほどにまで向上している[48]。射出方式は腕部のモーメントと重合体の反発力によるものから、ロッド・シューターに射出機構を備えたものへ変更されている[54]。
- ヒート・サーベル
- "Type-D III"と呼ばれるタイプ[55]。本機に装備されているのは明確な実体剣であり、発熱させずとも斬撃が可能である[48]。
- 劇中での活躍
- 劇中では、ジオン東南アジア方面軍アプサラス基地所属のノリス・パッカード大佐が搭乗して奮戦し、ヒート・ロッドを用いることでジェット・コア・ブースターと空中戦を演じる。その後ザンジバル級の病院船ケルゲレンの脱出を支援するため、本機を駆って再度出撃。陸戦型ガンダム2機とガンダムEz8と量産型ガンタンク3機を単機で相手にするという不利な戦いであったが、建造物を利用した戦法で量産型ガンタンク2機を撃破。第08MS小隊を手玉に取った。最終的にガンダムEz8との白兵戦での一騎討ちに敗れて撃破されるが、胴体を両断されながらもなお3連装35mmガトリング砲を放ち、最後の量産型ガンタンクを破壊する。
- OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線』第3話では、オデッサに配備された機体が登場する。陸戦強襲型ガンタンク小隊に対して突撃を敢行するが、ガンタンク小隊と陸戦型ジム小隊の挟撃を受け[注 6]撃破される。
- OVA版『機動戦士ガンダムUC』ep5では、宇宙世紀0096年に本機のガトリング・シールドを「袖付き」のギラ・ズールが使用している。漫画『機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う』によれば、これはジオン残党軍カークス隊のクイント中尉が一年戦争時に破壊された仲間の機体から回収したもので、グリプス戦役時にはスキウレに乗った彼女のザクIIに装備され、宇宙でも使用されている。
- 個人用カスタム機
-
- ランス・ガーフィールド専用機
- 漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』に登場。サイド3首都防衛大隊所属のランス・ガーフィールド中佐が搭乗、右腕が欠損しているランスに合わせ、片手でも操縦できるようにコックピットが改修されている。大隊旗機として「ヴァイス・ローゼ(白薔薇)」の愛称が付けられており、機体も白とライト・ブルーを基調に塗装され、左肩にバラのパーソナル・エンブレムが描かれている。
- 宇宙世紀0079年12月31日にサイド3コロニー「ズム・シティ」内部において首都防衛大隊が蜂起した際には戦力として投入される。親衛隊所属の手だれのリック・ドム2機を撃破したのち、親衛隊のフィーリウス・ストリーム少尉が搭乗するガルバルディαとの長き死闘の末、ほぼ相討ちではあるものの勝利を譲るようにしてコックピットを貫かれる。なお、シールドの75ミリガトリング砲は装備せず、ヒート・サーベルを2本装備し、ときには二刀流で闘う。
- ナランソロンゴ・ボルドバヤル専用機
- 漫画『機動戦士ガンダムMS BOYS -ボクたちのジオン独立戦争-』に登場。「モンゴルの銀狼」の異名をもつ地球攻撃軍第22MS特務遊撃隊隊長のナランソロンゴ・ボルドバヤル大尉が搭乗する。大尉の以前の機体である陸戦用高機動型ザク改と同様のカスタマイズがほどこされ、塗装は黒(単行本第1巻表紙では濃淡グレー)を基調に両肩のみ銀に塗られ、ヒート・ナックルやヒート金剛棒を装備する。なお、シールドの75ミリガトリング砲は装備しない。
- コーカサス地方で連邦軍MSを鹵獲・回収し、調査のため「技研」に送る任務に従事する。宇宙世紀0079年11月、アジトである渓谷の村が襲撃された際に、渓谷を崩して敵MSを巻き添えにするため自爆する。
- 備考
- デザインは、カトキハジメ。ファーストガンダムでの大河原邦男のMS-07B グフに、MS-06F ザクII→MS-06F-2 ザクII F2型に準ずるリファインを加えてデザインされた[要出典]。のちにプラモデルのHGUCシリーズにおいてMS-07B グフが発表された際は、このB3グフのデザイン画より逆算し、胸部や固定武装などの形状をより大河原版に差し戻したデザインが描き起こされた。なお、再解釈がなされたヒートロッドだが、監督・飯田馬之介は従来のミミズ状のデザインを希望したものの、カトキはワイヤー状にリファインすることを主張して大いに揉めたという。結局カトキがコマ漫画風のプレゼンパネルを用意して持論を通し、ワイヤー状のデザインとなった[56][信頼性要検証]。
- 当初の予定では「グフ=青」のイメージを崩したく、頭部アンテナのみ赤く全身は黒(映像ではわかりづらいのでグレーで表現)と設定されていたが、スタッフの反発を受け決定時のカラーになった[57]。監督の飯田馬之介によれば、グフカスタムのカラーリングは青に見えるグリーンなのだという[57]。また、全身グレーの塗装はグフフライトタイプに受け継がれている[57]。
グフ(後期改修型)[編集]
『MSV』の文字設定が初出(型式番号:MS-07C-1[8])。「後期改修型」の名称は『ガシャポン戦士』のおまけシールによる[40]。
固定武装を主兵装とするグフは、局地的な戦況に対応しきれないことが判明したため、固定武装のバリエーションを増やし、状況に応じた機種を配備するというコンセプトのCシリーズが開発される[58]。C-1型は、両腕ともマシンガン装備とした機体であるが[11]、ヒート・ロッドの有無については明らかにされていない。
なお、Cシリーズは本機や後述の重装型(MS-07C-3)、試作実験機(MS-07C-5)のほかに、MS-07C-2とMS-07C-4の存在も確認されている[8]。C-4型は脚部の補助推進機を大幅に変更したとされるが[11]、C-2型については型式番号以外不明である。
- 設定の変遷
- テレビ版第23話に登場する、両腕マシンガン装備(右腕にヒート・ロッドも装備)[注 7]でド・ダイYSに乗る3機がこれに当たるとする見解もあるが、明言した資料はない。
- 『ガシャポン戦士』のおまけシールではヒート・ロッドはなく、また動力パイプが薄い水色で塗られている。
グフ重装型[編集]
グフ重装型 GOUF HEAVY ARMS TYPE | |
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型式番号 | MS-07C-3 |
所属 | ジオン公国軍 |
生産形態 | 量産機 |
頭頂高 | 17.7m[31] |
重量 | 64.2t[31] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[4] |
出力 | 不明[4] |
推力 | 不明[4] |
武装 | 5連装85mmマシンガン×2 30mmマシンガン×1 |
『MSV』で設定され、アニメ『機動戦士ガンダムUC』にも登場した。ヨーロッパ戦線で運用されたことから[59]「ヨーロッパ戦線用グフ」とも呼ばれる[60]。また、「グフ重装改 (GOUF HEAVY ARMED CUSTOM)」とする資料もある[61]。
C-1型をベースに[62]、両腕の5連装マシンガンの口径を75ミリから85ミリに拡大[59]、給弾は前腕部装甲の弾倉からおこなわれるようになり、両腰に予備弾倉を装備する[59]。右腕のヒート・ロッドは廃止されており[59]、両肩のスパイク・アーマーはザクIIと同様のものに換装されている。頭頂部には30ミリ砲[59](30ミリマシンガン[63])とサブ・カメラが装備されており[59]、そのためブレード・アンテナはなく、左側頭部にロッド・アンテナが設置されている。装甲も強化されており、シールドはほとんど必要がなかったとされる[64]。また、本機は歩兵支援のための「機動力を持つ装甲砲」という、従来のMSとは異なるコンセプトで開発されたともいわれる[65]。
ヨーロッパ戦線をはじめとして各地で運用されており[66]、ジャブロー攻略戦でも2機が確認されている[67]。もっとも有名な、ダーク・グリーン(グレーともいわれる[59])を基調とした機体番号 "53" の機体は、左上腕にフランス南部に配属された第29機甲中隊(通称「ブリッツ」中隊)のエンブレムである「狐と三日月」が描かれている[68]。
背面画稿は発表されていないが、1984年に森永製菓から発売された『森永チョコスナック』のおまけプラモデルでは、頭頂部ユニットから後頭部へ動力パイプが伸びており(『UC』では確認できない)、左肘前部にあるユニットが左肘後部にも付いている。ランドセルは通常のグフと同型[60]。
- 劇中での活躍
- 『UC』では、ジオン軍残党の機体として登場。塗装は紫がかった青を基調としており、『SDガンダム GGENERATION』シリーズに登場する機体と共通する。中世ヨーロッパを思わせる古城の入口に壁を作り内部に秘匿されているが、宇宙世紀0096年にカークス隊からの要請に応じて壁を破壊し出撃する。しかし、トリントン基地襲撃時の戦闘記録にはない[69]。
- 『UC』ep5-7のイベント上映時に配布されたTCAG『ガンダムトライエイジ』のプロモーションカード裏面には、パイロットがトリントン基地の場所が分からず迷子になっている様子が記されている。迷いながら上空の巨大な飛行機の周辺での赤い光を帯びたMSの戦闘や[70]、シャトル発射場での黒いMSの打ち上げの場面に遭遇[71]、そして空に虹色の光を見て復讐心を失い、偶然立ち寄った街の復興に手を貸すものの、実はその街こそがトリントンであった[72]。また、『機動戦士ガンダムNT』上映記念のキービジュアルカード裏面では、復興後息抜きに旅に出て、ある晩の夜空に青い光とそれを追いかける光を見るが、帰り道でまた迷子になってしまう[73]。
グフ試作実験機[編集]
グフ試作実験機 GOUF TEST TYPE[61] GOUF TEST PROTOTYPE[74] GOUF EXPERIMENT MODEL[4] | |
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型式番号 | MS-07C-5 |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ツィマット社 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 18.7m[31] |
重量 | 57.4t[31] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[4] |
出力 | 不明[4] |
推力 | 不明[4] |
武装 | ヒート・サーベル シールド |
『MSV』で詳細な設定が掲載された(「設定の経緯」を参照)。
グフシリーズ中、もっとも異色の機体とされる[11]。プロトタイプドムのデータ収集用に造られた機体で[75]、グフのライセンス生産をおこなっていたツィマット社がB型をもとに改修し[4]、軍によって便宜的に型式番号が与えられている[4]。固定武装が廃され[75]、モノアイレールは十文字型となり、ヒート・サーベルが装備される[11]など、グフとドムの中間的な外観をもつ。また、背部バーニアも強化され、脚部に補助推進エンジンも装備されている[76]。1機のみが製造され[77]、北米の試験場でテストがおこなわれたのみで[4]実戦参加記録はない[77]。なお、ヒート・サーベルはこの時点で完成している[76]。塗装は黒と濃淡グレーを基調に、一部赤と青で塗られている。
- 設定の経緯
- 画稿の初出は『TV版ストーリーブック2』で、キャプションには「グフの発展型」と記されていた[35]。『講談社のポケットカード8』では「ドム試作タイプ」の名称で掲載された(なお、隣に掲載された(のちの)プロトタイプドムの名称は「試作タイプドム」)[78]。背面画稿は『MSV』で新たに描かれた[76]。
- 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の『MSV』的企画『Mobile Suit Discovery (MSD)』では、本機の頭部などのデザインを流用したドム試作実験機が設定されている。
グフ・ハンター[編集]
メカニックデザイン企画『F.M.S.』(福地モビルスーツステーション)に登場(型式番号:MS-07F)。
ジャングルにおけるゲリラ戦を目的として開発されたグフのバリエーション機で、フィンガーバルカンやヒート・サーベルといった従来の武装のほか、ゲル弾やトリモチを発射可能なハンドガンやグレネードなどを装備している。アジア方面の部隊に配備されており、宇宙世紀0079年12月2日にボルネオ島で連邦軍第17機甲海兵師団第2特務小隊と交戦しているのが確認されている。
デザインは福地仁。
グフ・ヴィジャンタ[編集]
グフ・ヴィジャンタ GOUF VIJAYANTA[79] | |
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型式番号 | MS-07G-1 |
所属 | ジオン公国軍 |
頭頂高 | 18.2m[80] |
重量 | 61.4t[80] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[79] |
出力 | 不明[79] |
推力 | 不明[79] |
武装 | シザー・ワイヤー マインズ・ロッド リムーバル・メイス ザク・マシンガン[79] |
搭乗者 | ベルマ |
メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場[注 8]。デザインは大河原邦男。
連邦軍が圧倒的な兵力で地球侵攻を阻む現状を打破するために開発陣が提示し、開発が承認されたプラン[81]。グフの特性はそのままに[80]機動性と火力を向上、単独行動でザクII J型の3-4倍の移動能力をもつ機体というプランであるが、設計は難航し開発は大幅に遅れる。再考の結果、機動性と火力のそれぞれを向上した2種類の機体を開発して2機セットで運用する形に落ち着き、開発は順調に進みB型をベースに改良試作機がそれぞれ製作されるとともに、開発陣は並行してオプション装備の開発にも着手する[81]。
完成した試作機はおおむね良好な仕上がりを見せるが、どちらも予定の機動性能に達しておらず、エンジン周辺の見直しや機体の軽量化が図られることとなる。このころには、機動性向上型にYMS-07BG-1、火力向上型にYMS-07BG-2の型式番号が与えられている。各種テスト後、細部の修正を経て当初の予定より2か月遅れて完成。キャリフォルニアベースで量産が開始され、すべてが実戦部隊(おもに強行偵察部隊など[82]の特務部隊)に配備され、夜襲やゲリラ戦で多大な戦果を挙げたことが記録されている。生産と同時に、それぞれMS-07G-1 / G-2の型式番号が与えられるが、開発陣が付けた「戦闘工兵 (Combat Engineer)」が前線でも定着していたようだとされる[81]。
機動性向上型であるG-1型はヒート・ロッドと5連装マシンガンが撤去され、4種類のオプション装備が用意されている[81]。
- 武装・装備
-
- シザー・ワイヤー
- 「グラップル・ワイヤー」とも呼ばれる[80]。先端に展開式のフックが付いた全長85メートルの特殊ワイヤーで、右前腕部甲に射出器を装備[83]。自重を超える120トンに耐える強度をもち、高い崖の登坂などを目的とするが[83]、対MS戦闘で武器としても使用可能[80]。
- マインズ・ロッド
- 先端にロケットが付いた全長80メートルの爆裂索で、左前腕部甲に射出器を装備。末尾は射出器に連結されておらず、有効射程距離は350メートル程度。戦闘はもとより進路上の障害物の除去を容易にし、長距離単独行には有用な装備である[84]。1射ごとに弾倉を交換、予備弾倉はランドセル上部に4基装備する。なお、ランドセル両側面にはザク・マシンガンの予備弾倉を装備する[81]。
- リムーバル・メイス
- 「リムーヴァル・メイス」とも表記される[80]。特殊棍棒で、先端にカートリッジ式の高性能炸薬を装着して使用する[85]。障害物破壊を目的とするが[83]、白兵戦でも威力を発揮する[81]。ランドセルにホルダーを取り付けて、予備炸薬1基を装備可能[81]。
- 劇中での活躍
- 『MSV-R』では、宇宙世紀0079年10月に北米で連邦軍の高高度偵察機から報告を受けて迎撃に当たるジムの小隊と渓谷で交戦し、戦術強攻型とともに6機を全滅、うち1機はほぼ全壊状態と記録されている。その3日後、180キロ離れた連邦軍補給基地が夜襲を受けて施設の40パーセントを喪失するが、同機らによるものと思われている[86]。
- 漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』では、連邦政府の回収対象である絵画『フューチャー・ワールド』護衛部隊の1人、ベルマ中尉の機体として登場。拠点である廃墟でステルス装備を搭載したモルモット隊と激戦を繰り広げる。
グフ戦術強攻型[編集]
グフ戦術強攻型 GOUF TACTICAL ASSOULT TYPE[79] | |
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型式番号 | MS-07G-2 |
所属 | ジオン公国軍 |
頭頂高 | 18.0m[82] |
重量 | 64.6t[82] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[79] |
出力 | 不明[79] |
推力 | 不明[79] |
武装 | 4連装ガンパック 120mmガトリング砲 ヒート・ロッド ヒート・サーベル[87] グフ・シールド[87] |
『MSV-R』に登場。デザインは大河原邦男。
グフ・ヴィジャンタと同時に開発された火力向上型。兵装類の増加による重量増を軽減するため、機体構造材の再設計や脚部スラスターの追加がおこなわれ、B型と同等の機動性の維持に成功している。再設計に手間取ったこともあり、生産数は38機で終了している[88]。
- 武装
- ヒート・ロッドはB型と同様に装備。ヒート・サーベルやグフ・シールドも標準装備とされる[89]。
グフ飛行試験型[編集]
グフ飛行試験型 GOUF FLYING TEST TYPE | |
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型式番号 | MS-07H |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 19.3m[90] |
頭頂高 | 18.8m[90] |
本体重量 | 63.9t[90] |
全備重量 | 76.6t[90] |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
出力 | 1,034kW[90] |
推力 | 50,875kg[90] |
センサー 有効半径 |
3,600m[90] |
武装 | 75mm5連装フィンガーバルカン×2 ジャイアント・バズ |
搭乗者 | ビリー・ウォン・ダイク |
『MSV』に登場。デザインは大河原邦男。
地球上におけるMSの航続距離の短さを克服するため、機体そのものに飛行能力を持たせるべく開発された試験機。開発を担当したのはアイザック・ウーミヤック大佐を中心としたチームで、サイド3の第29工業コロニーに試験場が構えられた[5]。
すでにMS-07Aの生産配備が開始していたことから、開発ベースにはYMS-07AとYMS-07Bが用いられた[5]。複数候補に挙がった飛行プランのうち、簡易型ロケットバーニアの強化と熱核ロケットの脚部集中措置が採用され、両腕部には接近戦用として75mm5連装フィンガーバルカンを装備[5]。完成した試作機4機はムサイによって地球へ運ばれ、キャリフォルニアベースのシャトルベースやテストセンターを経た後、アリゾナのフラットネイル空軍基地へ送られた[5]。
同地では4週間のうちに38回の飛行試験が実施されたが、高度での試験に至るまでに10数回のトラブルを発生させ、一定の巡航速度を保つことができなかった[5]うえ、重量増加の影響で離陸後に実用的な航続距離を得ることもできなかった[91]。また、エンジンを全開することで作戦行動を取ることも可能ではあったが、これでは燃料搭載量の問題が発生し、ドロップタンクを増設(この増設型は、MS-07H-2とされる)したとしても若干の向上が見られるのみであった[5][注 9]。
計画期間を終えた機体は縮小する形で研究続行を承認され、アリゾナ基地にはYMS-07Aから改装された3号機とYMS-07Bから改装された4号機のみが残された。このうち、4号機はMS-07H-4に改装されている[5]。MS-07H-4の空中爆発事故を受けて本機の開発計画は中止され[91]、最終的にMS-07には代行措置としてドダイYSが配備されている[5]。
- 武装
- 固定武装として両腕にマシンガンを装備する。これは格闘戦に至らない接近戦闘を踏まえたものだが、本機を在来MSの特殊任務用として位置付けられたことにも起因する[5]。
グフ飛行試験型(地球連邦軍仕様)[編集]
テレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場(型式番号:MS-07H)。
H型は一年戦争後に連邦軍に接収され、少数が連邦軍によって生産されている[92]。脚部は熱核ジェット・エンジンに換装され[93]、コクピットはリニアシート方式に改められ、ジャイアント・バズで武装している。宇宙世紀0087年5月、エゥーゴによるジャブロー攻撃に対してダークブルーのカラーリングの4機が防衛の任に就いている姿が目撃されている。ジャブロー基地上の湿地帯やアマゾン川の水上をホバー移動するなど、ドムのように運用されていた。
- 劇中での活躍
- 第12話「ジャブローの風」に4機が登場する。そのうちの1機はジムIIとネモに撃墜される。別の3機は小隊を組んでエゥーゴのMS部隊の百式やリック・ディアスなどと交戦し、ジムIIを2機、ネモを1機撃墜する。クワトロ・バジーナによる百式の攻撃をホバー移動で回避するなど、機動性は高い。カミーユ・ビダンのガンダムMk-IIと交戦した結果、1機はフライングアーマーの体当たりで脚部を損傷し、残る2機もビームライフルで撃破された。
グフ飛行型[編集]
グフ飛行型 GOUF FLIGHT TYPE | |
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型式番号 | MS-07H-4 |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 18.8m[31] |
重量 | 65.2t[31] |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
武装 | 75mm5連装フィンガーバルカン×2 |
搭乗者 | フランク・ベルナール |
『MSV』に登場。デザインは大河原邦男。
YMS-07Bをベースに建造されたH型の4号機に改装を施した機体。脚部エンジンの換装や腰部にベントラルフィンが設置され、両肩部は有翼状に変更された。この仕様変更がなされた機体はMS-07H-4とされ、滞空時間の延長と良好な運動性を示したが、エンジンの調整は複雑さをきわめた。最終的には、テスト10日目に空中爆発で機体は失われている[5]。
グフフライトタイプ[編集]
グフフライトタイプ GOUF FLIGHT TYPE | |
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型式番号 | MS-07H-8[94] |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 18.7m[要出典] |
頭頂高 | 18.2m[94] |
本体重量 | 61.5t[94] |
全備重量 | 77.6t[94] |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金[94] 超硬スチール合金[53] |
出力 | 1,130kW[94] |
推力 | 108,400kg[94] |
センサー 有効半径 |
3,600m[53] |
武装 | 3連装35mmガトリング砲 ガトリング・シールド ヒート・サーベル |
搭乗者 | ノリス・パッカード (小説版) ジューコフ |
『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。名称は公式HPでは「グフフライトタイプ」と表記されるが[50]、「グフ・フライトタイプ」と中黒が入る資料もある[53]。デザインはカトキハジメ。
MS-07H-4のコンセプトを引き継いだ機体で、MS飛行試験型として8番目の改良型としてH-8の型式番号を持つ[94]。バックパックおよび腰部のスラスターはより強力なものに変更されており、脚部には出力向上のためにエアインテークを4基備えて大型化した熱核ジェットエンジンを有する。また、バックパックとスカートアーマーには姿勢制御翼が備えられている[94]。飛行型グフの最終型として安定した性能を発揮するが、グフはドダイYSとの連携運用を踏まえていたため、この機体の生産数は少数にとどまる[53]。
- 劇中での活躍
- 『第08MS小隊』第11話に2機が登場し、アプサラスIIIの護衛として出撃する。アプサラスIIIの稼動を見届けてザンジバル級機動巡洋艦「ケルゲレン」に帰投した。だが、大気圏離脱中のケルゲレンがジム・スナイパーに狙撃され、その際に1機がケルゲレンと共に爆散する。脱出した1機も中破しており、ジム・スナイパーに撃墜された。また、小説版ではノリス・パッカードがグフカスタムではなく当機に搭乗し、フライトタイプ2機を率いて連邦軍司令部を奇襲するも、シロー・アマダのガンダムEz8に撃破された。その際、ヒート・サーベルをビッグ・トレーに投げつけ、旗艦の撃破には成功した(なお、イーサン・ライヤー司令官は、交戦中にビッグ・トレーを脱出していた)。
- ショートフィルム『三次元との戦い』にも1機登場。パイロットはジューコフ。最終決戦の地に向かう為、川に架かる橋を渡ろうとする08小隊を橋の先でマゼラトップ砲を装備したザクIIと共に待ち伏せ、襲撃する。橋の下の水上をホバーで滑走し、橋の上を飛び越えるように滑空しながら75mmガトリング砲で攻撃し、シローのEz8を翻弄するもガトリング弾はEz8の装甲に阻まれ、互いに決定打を与えられずにいる。
- 戦況を打開すべく、ミケル・ニノリッチがテリー・サンダースjr協力のもと、橋の上から飛び降り宙吊りになりながら橋の下にいるフライトタイプの動きをシローに伝えた事で動きを見切られ、橋の下から飛び出した際に100mmマシンガンによる攻撃を受け、ガトリング砲を破壊される。その後、フライトタイプはヒート・サーベルを取り出して接近戦を挑み、ビーム・サーベルを構えて立ち向かってくるEz8に対してヒート・サーベルで攻撃、右肩の破壊に成功するも、ビーム・サーベルでコクピットを貫かれ撃破される。
- 備考
- 実質的に07H-4型のリファインデザインであり、設定上もYMS-07A型ベースではなく07B-3型ベースでありながら、コクピット周辺にYMS-07A型の特徴が残っている。その理由については、07B-3型との差別化を強調したいというアニメスタッフ側の意向が反映されたものだという[95]。従来の設定とのつじつまが合わないことと、模型化した際にパーツの流用への不便さを理由にカトキは反対したが、バンダイ側の模型設計スタッフによる「模型化に支障なし」との声もあり、アニメスタッフの意向を優先させる結果となった[95]。
グフ飛行試験型(ヤーコブ機)[編集]
漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』に登場(型式番号:MS-07HX)。デザインは近藤和久。他作品のグフよりも細身に描かれている。
07H型のバリエーションの一つで、義勇軍部隊「ヤーコブ隊」の隊長であるヤーコブ大尉の乗機。名称はH型と同一だが、両腕がマニピュレーターとなっている点や機体形状などはH-8型やB-3型と類似している。作中では飛行は行わず、もっぱらドム同様のホバリングを行うに止まっていた。戦闘の中で現地改造が行われており、ホバリング用エンジンがドム用のTM901に換装されたため、機体重量に対してエンジンのパワーが大きすぎるピーキーな機体となっている。また、盾としても使用できる通常の2倍サイズの試作型ヒートサーベル「エクスキャリバー」を新たに装備している。
- 劇中での活躍
- 連邦軍のオデッサ進軍を受け、後退する本隊を援護するための捨て石とされたヤーコブ隊の隊長機として、上述の現地改造を加えられながら連邦軍の渡河作戦を阻止し続ける。酷使されたエクスキャリバーが破損した後は、地面に突き刺した一個大隊分のヒートサーベル(すべて故障しており、発熱が不可能な状態)を次々と取り替えながら奮戦したが、最後はジム・スナイパ―にコックピットを狙撃され、街道に立ち往生して亡骸を晒した。
グフ複合試験型[編集]
グフ複合試験型 GOUF COMPOUND EXTRAMINATION TYPE[96] | |
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型式番号 | MS-07W |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 実験機 |
頭頂高 | 18.5m[97] |
重量 | 67.4t[97] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[79] |
出力 | 不明[79] |
推力 | 不明[79] |
武装 | 75mm5連装フィンガーバルカン×2 シールド×2 ヒート剣×2 ジャイアント・バス×2 30mm6連装機関砲×2(リトル・ドップ) 対空ミサイル×2(リトル・ドップ) |
『MSV-R』に登場。
一年戦争後期、キャルフォルニアベースにて連邦軍に発見されたMS。胸部に専用のドップ(リトル・ドップ)を収納可能となっており、このリトル・ドップがコックピット兼脱出ポッドとなっている。そのためRXシリーズのコア・ブロック・システムの模倣機といわれているが、グフからの離脱はできても、その逆は不可能であり、リトル・ドップ自体はあくまでも脱出ポッドである。
その他、腕部のシールドにバーニアが搭載されており、オリジナルより機動力は大きく向上しており、なんらかのテストベッド機であるのは確かなようであるが、いずれにせよ実戦投入が確認されていないことから、本機はパイロットの生還率向上のための実験機であったと思われる。
本機が発見された時に、リトル・ドップとは別に、MSのコックピット機能を持ったシーランスに似た小型潜水艇が製作途中で発見されている[98]。これらから、本機はコックピットの換装によって水陸両用MSとしても運用可能にしたと推定されている[98]。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』において、「ニューヤーク市解放10周年記念展」にザクIIFS型と共に展示されている。
デザインは「ガンダムエース」誌上から一般公募されたうちの大賞作である「ガルマ専用グフ」をもとに、大河原邦男がクリンアップしたもの。そのためカラーリングはガルマ専用機を思わせるものとなっている。
- リトル・ドップ
- 07Wの胸部に収容されているドップ。オリジナルのドップをそのまま一回り小さくしたもので、機首を180度回転することで収納が可能となる。
高機動型試作機[編集]
高機動型試作機 HIGH MOBILITY TEST TYPE[61] HIGH MANEUVER PROTO MODEL[4] | |
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型式番号 | YMS-08A |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ツィマット社 |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 17.7m[31] |
重量 | 55.7t[31] |
装甲材質 | 超硬スチール合金[4] |
武装 | 120mmマシンガン[31] ヒート・ホーク[31] シールド |
『MSV』で詳細な設定が掲載された(「設定の経緯」を参照)。
プロトタイプグフと競作の形で開発が進められた新型陸戦用MS[99]。開発はのちのドムによって一躍名をはせるツィマット社によるもので[4]、ザクII F型の基本設計を流用し[100]、おもに接近戦やゲリラ戦を主眼に置いている[101]。ラジエーターや装甲の強化、および機体の軽量化がなされ[100]、背部と脚部には新開発の推進エンジンを装備し[100]、短距離のジャンプ飛行も可能な設計となっている[11]。
しかし、総合的にはザクII J型と大差ない性能であり[101]、「ザクのリファイン版に過ぎない」ともいわれる[100]。また、推進エンジンの出力不足で十分なジャンプができずに終わる[100]。コストパフォーマンスも悪く[99]、ツィマット社上層部と軍部の判断によって[4]試作段階で計画中止となり[101]、プロトタイプグフに計画が統合されたため、5機の生産に留まっている[11]。しかし、本機で培われた技術はドムで結実する[4]。なお、のちに連邦軍のガンダムのデータをもとに高機動化が図られるが、性能は期待されたほど向上せずに終わっている[102]。塗装は黒を基調に、一部白とグレーで塗り分けられている。
- 設定の経緯
- 画稿の初出は『TV版ストーリーブック2』で、「ザクからグフへの改良過程の試作MS」とのキャプションが添えられていた[35]。その後『講談社のポケットカード8』で「ザク→グフ発展型」の名称で掲載され、解説では頭頂部メイン・カメラや腰部の冷却器より、ガンダムの影響下にあることが指摘されている[103]。背面画稿は『MSV』で新たに描かれた[100]。
- テレビ版『機動戦士Ζガンダム』に登場が予定され、ほかの『MSV』の機体とともにときた洸一によってクリーンアップ画稿(カラー、MSV版と同じ塗装)が描かれたが、劇中には登場しなかった[104]。
- ゲーム『SDガンダム GGENERATION-ZERO』を初登場とする同シリーズでは、『MSV』の設定とは逆に宇宙適性の高い機体とされている。攻略本の中には「宇宙用の試作MSで、グフと同型のフレームが用いられるが、同時期に開発されていた高機動型ザクIIとコンセプトが被るため、早期に開発が中断された」と解説したものもある[105]。
RFグフ[編集]
RFグフ RF GOUF | |
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型式番号 | OMS-07RF |
所属 | オールズモビル |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 18.7m |
本体重量 | 26.3t |
全備重量 | 65.2t |
装甲材質 | ガンダリウム合金セラミック複合材 |
出力 | 2,750kW |
推力 | 64,800kg |
センサー 有効半径 |
18,300m |
武装 | 5連装フィンガーバルカン ヒート・ロッド ビームライフル ビーム・ソード ビーム・ランチャー |
漫画『機動戦士ガンダムF90』およびゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。
オールズモビル(火星独立ジオン軍)が開発した陸戦用量産機。一年戦争時のグフを模しているが、内部は宇宙世紀0110年代以降の技術でリファインされている[106]。 陸戦型であるが宇宙空間での運用も可能。RFザクよりも格闘戦能力に優れているものの、RFザクと共通のユニットを使用しており、兵装・パーツの共有率が高く整備性に優れている[106]。
武装はビーム兵器を主体に運用している。ヒートロッドの先端にビームを発生させることもでき、その攻撃力は以前のグフの2倍以上とされている[106]。一年戦争時の機体と比べると性能差は著しいが、機体性能は第二世代の水準にとどまっており、機体サイズは宇宙世紀0120年代の小型機であるガンダムF90に比べると大型となっている。
『F90』劇中では火星に配備された機体が登場。オールズモビルの襲撃を受け、火星に強行着陸を行ったF90の降下シャトルを調査するが、ナヴィの仕掛けたトラップに巻き込まれ撃破されたほか、F90奪還部隊のジェガンと交戦していた。『フォーミュラー戦記0122』では火星の残党部隊の戦力として、RFザクとともに劇中序盤から中盤にかけて登場している。
グフ(サンダーボルト版)[編集]
漫画・OVA『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場(型式番号:MS-07B[107])。
一年戦争終結後に地球連邦軍の軍閥である「南洋同盟」が改修・運用する機体[108]。背部に2基の大型ファンを有するフライト・ユニットを装備しているのが特徴で、ホバリングが可能であるうえ、ジャンプ機動時の自由度も向上しており、当時のMSとしては優れた空中戦能力を誇る[108]。フライト・ユニット中央上部には兵員輸送用のコンテナをもつ。
グフ・カスタムとの共通点も多く[108]、右腕にワイヤー式のヒート・ロッドを内蔵、左手は通常のマニピュレーターで、外付けの3連装ガトリング砲を装備する。また、ヒート・サーベルやシールドのほか、ザク・マシンガンやザク・バズーカ、ジャイアント・バズも携行する。
南洋同盟の支配地域へ進軍するペガサス級強襲揚陸艦「スパルタン」に対し、本機12機がド・ダイとの連携攻撃をかける。チャウ・ミンの搭乗機がスパルタンに取り付き、コンテナに乗せた決死隊を侵入させたのちに撤退するが、同機以外は全滅する。
外伝「砂鼠ショーン」では、一年戦争後に傭兵となったショーン・ミタデラの搭乗機「グフ・ショーン・カスタム」が登場する[109]。上記の機体とほぼ同じ仕様であるが、コンテナは装備されていない。肩アーマーのスパイクもないが、ヒート・ロッドの電撃使用時にはスパイクのあった箇所から円筒形のユニットが突出し、ガンタンク2機を一度に破壊するほどの電流を放っている。
OVA版では膝下の形状など、原典に寄せたデザインアレンジが施されている[107]。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』におけるグフ[編集]
漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ランバ・ラル機は、ヒート・ロッドを収納する右腕が太く丸い形状になり、バルカン砲を装備している左腕は角ばった形状になるなど、アニメ版以上に左右非対称が強調された腕部に変更されている。武装に関してはヒート・ロッドの先端に展開式のアンカーロックが付けられ、左胸に三門の小型バルカン砲(本編未使用)を装備している以外は基本性能は同じである。その他に形状記憶型(ビーム)サーベルを多用し、ガンタンクを一刀で切り裂くなど接近戦において高い性能を発揮している。「オデッサ編」では、マ・クベのギャンに率いられ集団で登場した。その中の大半が角の付いていないタイプだったが、性能的に差があるのかどうかは不明。なお、実剣タイプのサーベルを装備していた。
プロトタイプグフ 機動実証機[編集]
プロトタイプグフ 機動実証機 PROTOTYPE GOUF (MOBILITY DEMONSTRATOR) | |
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型式番号 | YMS-07A-0 |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 試作機 |
武装 | マシンガン ヒート・ホーク シールド |
オリジン版MSVであるメカニックデザイン企画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Mobile Suit Discovery』 (MSD) 用に、一部設定の追加・改変が行われた機体。
駆動部・動力系のテストのために試作された機体。両腕がザクIIと同型のマニピュレーターになっており、独自形状のマシンガンと、ヒート・ホークを収納したシールドを装備する[110]。ダーク・コロニーでの試験後、重力下での最終試験のために地球に降ろされた[111]。
カラーリングはMSV版と同様のカーキ系のサンドカラータイプと、青・白に塗り分けられた機体の2種類が存在する。前者に関しては、デザインも塗装もMSV版とほぼ同様の外見となっている。
デザインはカトキハジメ。
- 名称の変遷
- 2015年5月に開催された第54回静岡ホビーショーでは「YMS-07」として発表された。『月刊ガンダムエース』2015年8月号掲載時にYMS-07A-0という型番と「プロトタイプグフ 稼働実証機」という名称が発表された。その後、gundaminfoやプレミアムバンダイでのプラモデルの記事、および2015年9月に発売された『HG GUNDAM THE ORIGIN プロトタイプグフ 戦術実証機』の解説文では「機動実証機」となっている。
プロトタイプグフ 戦術実証機[編集]
プロトタイプグフ 戦術実証機 PROTOTYPE GOUF (TACTICAL DEMONSTRATOR) | |
---|---|
型式番号 | YMS-07B-0 |
所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック社 |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 18.3m |
武装 | 三連装マシンガン 試作型ヒート・ロッド ヒート・ホーク シールド |
搭乗者 | ランバ・ラル(推測) |
『MSD』に登場。『MSV』にて文字設定のみ存在していた3号機以降の機体と考えられている[112]。
機動実証機のテストと並行して行われていた「試作型ヒート・ロッド」と、「フィンガーバルカン」の試作型にあたる「三連装マシンガン」を装備した試験機。カラーリングは青と紺で、頭部アンテナや肩部スパイクなどに白いラインが入っている。完成機では右腕にマニピュレーターとヒート・ロッドを両方搭載しているが、本機の場合はマニピュレーターがなく、腕部先端がヒート・ロッドの射出口となっている。左腕のマシンガンも完成機は五連装だが、本機は親指部分がセンサーとなった三連装式を採用しており、関節がないために指を曲げられない。前腕部は「モビルワーカー MW-01 01式後期型」と同規格のアタッチメント式になっており、通常のマニピュレーターに換装することも可能である[113]。
ランバ・ラルがテストパイロットだったとされているが、その理由はラルが搭乗していたMW-01後期型の青い塗装と識別番号「31」が戦術実証機と同一であることと、ジオニック社でグフの開発を行っていた技師の証言からである。その説によると、ラルはガンタンク初期型と模擬戦を行い、ヒート・ロッドで行動不能にしたという[111]。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 宇宙用冷却機を持たず、地上用ラジエーターを強化したとする資料もみられる[10]。
- ^ 南極条約の締結を受け、対放射線能力が低い代わりに強化された装甲を採用したとする資料も見られる[10]。
- ^ 『MSV』の初期の資料では1, 2号機から固定武装が装備されたとしている[11]。
- ^ 0080年6月にキャリフォルニアへ配備され、同年8月にヨーロッパへ配備されたとする資料もみられる[10]。
- ^ 漫画『機動戦士ムーンガンダム』に登場するアッグジンの設定解説による。
- ^ 陸戦強襲ガンタンクの砲撃をシールドでガードする中、左から陸戦型ジム小隊に撃たれる。
- ^ 作画ミスではなく、むしろ右手がマニピュレーターとなっている「ミス」は1カットのみで、ほかの右手を開いているシーンでは明らかにマシンガンであることが確認できる。
- ^ 設定画稿は『ガンダムエース』2013年1月号が初出だが、名称と機体後部の一部を描いたイラストはグフ戦術強攻型の初出である同誌2012年6月号に掲載されている。
- ^ 一方、試験飛行はキャリフォルニアベースで行われたとする資料もみられる[91]。
出典[編集]
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参考文献[編集]
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- 『機動戦士ガンダム メカ大百科』勁文社、1999年4月10日。ISBN 4-7669-3177-7。
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- 『機動戦士ガンダム MS大全集2003』メディアワークス〈Dセレクション〉、2003年4月10日。ISBN 4-8402-2339-4。
- 『機動戦士ガンダムMS大全集2013[+原画設定集]』アスキー・メディアワークス、2012年12月25日。ISBN 978-4-04-891215-0。
- 『機動戦士ガンダム MSV-R ザク編』KADOKAWA、2013年2月26日。ISBN 978-4-04-120592-1。
- 『大河原邦男画集 機動戦士ガンダム MSVスタンダード』KADOKAWA、2018年2月26日。ISBN 978-4-04-106701-7。
- ムック
- 『B-CLUB SPECIAL 大河原邦男アイアンワークス』バンダイ、1989年11月20日。ISBN 4-89189-462-8。
- 雑誌
- 『ガンダムエース』2012年6月号、角川書店。
- 『ガンダムエース』2013年1月号、角川書店。
- 『ガンダムエース』2021年7月号、KADOKAWA。
- 雑誌付録
- 「機動戦士ガンダム大事典 上巻」『テレビマガジン』1982年2月号、講談社。
- 漫画
- 兼房光 『機動戦士ガンダム MSV-R アクショングラフィック編』 第2巻、KADOKAWA、2015年2月26日。ISBN 978-4-04-102796-7。
- 菓子付属ミニプラモデル
- 「ヨーロッパ戦線用グフ」『森永チョコスナック 機動戦士ガンダム』、森永製菓、1984年。
- トレーディングカード
- 「PR-105 ユニコーンガンダム(デストロイモード)」『ガンダムトライエイジ』、バンダイ、2012年5月19日。
- 「ZPR-025 バンシィ・ノルン(ユニコーンモード)」『ガンダムトライエイジ』、バンダイ、2013年3月2日。
- 「BPR-044 ユニコーンガンダム(覚醒)」『ガンダムトライエイジ』、バンダイ、2014年6月5日。
- 「OPR-037 ナラティブガンダム(A装備)」『ガンダムトライエイジ』、バンダイ、2018年11月29日。
- ウェブサイト
- “登場MS - グフ (VD)”. 機動戦士ガンダム バトルオペレーション|バンダイナムコエンターテインメント公式サイト. 2016年8月8日閲覧。
関連項目[編集]
- グフイグナイテッド - テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場。グフをモチーフとしたMS。
- グフR35 - テレビアニメ『ガンダムビルドファイターズ』に登場する、グフのガンプラを改造したガンプラ。