マラサイ

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マラサイ (MARASAI) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器モビルスーツ(MS)」の一つ。初出は、1985年放送のテレビアニメ機動戦士Ζガンダム』。

作中の敵側勢力である地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」の量産機で、同部隊に配備された「ハイザック」の発展型。ハイザックと同じく、ジオン公国軍のザクIIに似た外観を持つ。当初は主人公カミーユ・ビダンが所属する反地球連邦組織「エゥーゴ」に配備されるはずだったが、メーカーの政治的判断によってティターンズ側に配備されたという設定。この設定は、制作現場で実際に起こった出来事を基にしている(後述)。

劇中では主に、ティターンズ士官であるジェリド・メサらが搭乗し、カミーユが搭乗するガンダムMk-IIなどのエゥーゴ側MSと交戦する。続編である『機動戦士ガンダムΖΖ』や『機動戦士ガンダムUC』でも、ネオ・ジオン軍やジオン軍残党が独自に入手した機体が登場し、カラーリングや武装が変更された機体もある(後述)。

メカニックデザイン小林誠の原案をもとに、藤田一己がクリンナップを行っている。

当記事では、各メディアミックス作品に派生機の解説も行う。

機体解説[編集]

諸元
マラサイ
MARASAI
型式番号 RMS-108
(MSA-002, MS-22[1])
所属 ティターンズ
ジオン残党軍
製造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 量産機
全高 20.5m[2]
頭頂高 17.5m[2]
本体重量 33.1t[2]
全備重量 59.4t[2]
装甲材質 ガンダリウム合金[2]
出力 1,790kW[2]
推力 12,000kg×3[2]
19,300kg×2[2]
総推力:74,600kg[3]
センサー
有効半径
10,900m[2]
武装 ビーム・ライフル
ビーム・サーベル×2
60mmバルカン砲[4]×2
フェダーイン・ライフル
海ヘビ
搭乗者 ジェリド・メサ
カクリコン・カクーラー
シェリー・ペイジ(『Ζ』Define)
ヤザン・ゲーブル(『Ζ』Define)
ラムサス・ハサ(『Ζ』Define)
サラ・ザビアロフ
ジョナサン
その他 姿勢制御バーニア×8[2]

グリプス戦役勃発当初、保有戦力の大半がジムIIなどの旧式機であったエゥーゴは、ティターンズの新鋭機に対抗し得る汎用主力MSの開発をアナハイム・エレクトロニクス社に要請した。

アナハイム社は吸収合併した旧ジオニック社の技術を土台に、ジム系の外観にまとめ上げたネモ[5]、旧ジオン系MSの外観を持つハイザックをベースとしたマラサイ[6]の2機種を主力候補として提示した。

マラサイは、エゥーゴがティターンズから奪取したガンダムMk-IIのムーバブルフレーム構造と、同じくエゥーゴを通じてアクシズ(後のネオ・ジオン)からもたらされた新装甲材ガンダリウムγを採用した本格的な第2世代MSとして完成した[6][注 1]。カタログ上の基本性能はエゥーゴの高コスト機であるリック・ディアス百式にも匹敵し、操縦性の高さと相まってグリプス戦役中の傑作機と評価されている。

エゥーゴ向けに開発されたマラサイには「MSA-002」のナンバーが予定されていた[7]。しかし、エゥーゴへの納入直前にティターンズから「ガンダムMk-II強奪事件」への関与を疑われたため、急遽アナハイム社は追及の矛先をそらすべく、ネモより先に完成していたマラサイの一次生産分数機をティターンズに無償供給した[6]。その後は正式に量産が開始され、グラナダ基地(登録ナンバー10)が8番目に開発した機体として「RMS-108」の型式番号が与えられた[注 2][注 3]

外観はハイザックやそれ以前のザク系MSを踏襲しており、モノアイカメラ内蔵の頭部と右肩のシールド、左肩の格闘用スパイクアーマーが特徴である。頭部にはの錣(しころ)のように首周りを覆う大型の装甲が追加され、ジオン系の指揮官用MSに見られる高性能大型ブレードアンテナが標準装備されている[6]。バックパックは、大容量コンフォーマルタンクと一年戦争期の高機動型ザクII1機分の推力を発生する高出力スラスターを備えており、重力下でも短時間の飛翔や空中機動が可能となっている[6]。ハイザックでは外装式だった脚部スラスターユニットは内装式に改められ、これのみでも地表をホバー走行することができる[6]

『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』では、マラサイはアナハイム社から提供されたものだけでなく、グリプスでも生産されているという。

武装[編集]

ビーム・ライフル
ボウワ社製[9](型式番号:BR-87A[9])。ハイザックと共用のもので、出力2.2MW[2]。本機はジェネレーター出力の向上が図られているため[注 4]、ハイザックと異なりこれらビーム兵器の同時運用が可能である。ゲルググのビーム・ライフルを参考にしている部分が多く[9]、大火力で連射可能という優れた性能をもつ[9]
『Ζガンダム』劇中ではアクト・ザクもこれを携行しており、さらにゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』の「サイドストーリーモード」、およびその漫画版『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』では、一年戦争末期のアクト・ザクもこれに類似したビーム・ライフルを携行している。
ビーム・サーベル
ほかのMSのものと比べて柄が長い。出力0.4MW[2]
60mmバルカン砲
頭部に2門内蔵。ユニットは換装可能で、マイクロ・ミサイル・ポッドも検討されていると言われ[6]近藤和久の漫画版ではこれに近いもの(2連装)を装備した機体が登場する。
シールド
右肩に装備。大型化して2枚で構成され、基部でフレキシブルに可動し、折りたたむことも可能。裏面にはビームサーベルのマウントを持つ[6]。ハイザックにあった左腕用のオプションシールドは廃止されたが、ラッチは両腕に残されている。
スパイク・アーマー
左肩に装備。ハイザックに比べスパイクが延長されている。
フェダーイン・ライフル、海ヘビ
劇場版に登場する一部機体、およびアニメ版『機動戦士ガンダムUC』でジオン残党軍が使用する機体は、ガブスレイのフェダーイン・ライフルを携行している。後者はライフル後部のビーム・サーベルを銃身を逆手持ちにして槍のように使用しており、さらにハンブラビの海ヘビも携行している。

劇中での活躍[編集]

ジェリド・メサの第三の搭乗機として登場し、カクリコン・カクーラーとともに2機1組でアーガマを追撃する。カクリコンが撃墜された後もジャブローに降下して内部までカミーユ・ビダンガンダムMk-IIに食い下がるが、ジャブロー自爆の混乱の際にはぐれた末にかろうじて脱出し、九死に一生を得る。その後、一般兵が搭乗する量産機も多数登場するが、ハイザックの色違い程度の扱いでしかなく、目立った活躍はなかった。

物語が進むと、ティターンズだけでなくジオン共和国も運用していると解釈できる場面が登場する[注 5]。第一次ネオ・ジオン抗争時にはハマーン・カーン率いるネオ・ジオン軍にも何らかのルートで流出したことがうかがえ、『機動戦士ガンダムΖΖ』にも登場している[注 6]。ラプラス紛争時では地上のジオン残党軍によって運用されており、アニメ版『機動戦士ガンダムUC』ではグリーン系統に塗装された2機が連邦軍トリントン湾岸基地襲撃作戦に参加している。また、雑誌・WEB企画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』では、火星のジオン軍残党「レジオン」も鹵獲したマラサイを用いており、レジオンマラサイとも呼ばれる(型式番号:ARZ-108MR)。

漫画『機動戦士Ζガンダム Define』では、マラサイはリック・ディアスの基本構造(ムーバブルフレーム)をもち、装甲形状などを変更したものとされている。コックピットがリック・ディアスと同じ頭部となり、肩部の前後にスラスターが追加された。マラサイの図面を見たクワトロ・バジーナは、リック・ディアスの利点が損なわれており、統合性能では同機に劣ると評している。アレキサンドリアに初期配備された機体のうち、シェリー・ペイジ少佐機は右肩のシールドも左肩同様のスパイクアーマーに変更されたうえ、左腕にハイザック用のシールドを装備している。シェリーの部下2名の機体は頭部のブレードアンテナを除去し、シェリー機を含めた3機全機がティターンズカラーに再塗装されている。また、テスト用にターゲットパターンを描き込まれた試験運用機をヤザン・ゲーブル大尉が運用し、カミーユ・ビダンと交戦して撃破されている。なお、初期生産機の修理金額の請求書を見たバスク・オムはその高額さに激怒して正式な量産機にはかなりのコストダウンを要求し、そのためなら性能低下もやむなしとしている。

その後のMSとの関係
ネオ・ジオン軍のガズアルとガズエルの設定画には、前腕部の増加装甲はマラサイと同型と記述されている[10]。デザイン上のものなのか、マラサイと設定上の繋がりがあるのかは不明。
ネオ・ジオン軍のギラ・ドーガ系統とは同じアナハイム製ということから結びつけられることがあり、『ニュータイプ100%コレクション 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、ヤクト・ドーガの開発チームはマラサイを担当した旧ジオン系のチームではないかと推測している[要ページ番号]。そのほか、ギラ・ドーガと関連づける書籍が一部ある[11]
漫画『機動戦士ガンダム ジオンの再興』でも、ギラ・ドーガはマラサイの後継機と設定されている。ただし、本作登場MSの設定は独自のものであり、マラサイ自体も型番が変更されているなどの違いがある。
設定の変遷
当初はエゥーゴ側の量産機としてデザインされていたが、「友軍量産機はジム顔、敵軍量産機はモノアイ系で統一しないと、敵味方がわかりにくい」という意見が製作サイド内部から出たため、まもなくティターンズ側の機体に変更された。上記の政治的設定は、この実話を参考にしている。
初期設定時の名称は「ドミンゴ」だったが同名の車が存在していたため、まもなく「マラサイ」に変更された[要出典]。なお、マラサイの命名は監督の富野によるもので、その由来は彼以外は知らないとのこと[12]。ファンの間では、前述の設定変更を知ったスタッフの「いまさら…」というつぶやきが変化してマラサイとなったといわれる[13]
ドミンゴという名が設定内で言及されたことはないが、『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』ではエゥーゴが過去にテストしていた機体の1つとしてドミンゴの名が挙げられており(第十二話)、この名称を持った何らかの兵器は存在していたようである。ただし、名前が挙がっているのみであり、形態やマラサイとの関係は語られていない。
ギャプランの初期設定にも同名が見られ、こちらを踏まえた機体がゲームブックに登場したことがある。これについては同機の項を参照。

ロゼット[編集]

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場(型式番号:RX-107)。

アナハイム社がハイザックを基に製造した後継発展機。その外見はマラサイに酷似しており、アナハイムにおける実質上の試作機と考えられる。装備にもマラサイと互換性がある。

評価試験用として連邦軍に納入されたが、連邦軍はアナハイムの機体を評価せずT3部隊に送りつけた[14]。その後ジェネレーター出力の高さをティターンズに見初められてTR-4のコアMSとして使用された。基にされたハイザックと腕部・脚部等の換装が容易であり、ダンディライアン時に脚部を換装してビグウィグのブースターを装備したり、腕部・脚部を交換してビグウィグのコアとしてビームキャノンの出力安定をはかるなどが試案された。

なお、雑誌「B-CLUB」2号には、本機同様のハイザックとマラサイの中間機である「RMS-107」の近藤和久によるデザイン画稿が掲載されているが、詳細な設定などは付与されていない。

TR-4[ダンディライアン][編集]

大気圏突入モジュール用に開発された機体(型式番号:RX-107)。大気圏突入形態からMA形態、そしてMS形態と状況に合わせて3形態への形状変化[注 7]を行うことが出来る。

背部スペースにMSや折りたたんだロングブレードライフル等の武装を格納することが可能である。戦況によりダンディライアンのパーツを排除しロゼットに戻ることや、大気圏突入形態のまま背部に搭載したMSを固定してのサブフライトシステムとしての運用も可能である。のちのバウンド・ドックの元になった機体とも考えられている。主な武装として脚部クロー(MA時)、ロングビームライフル(MS時)などがある。

ロゼット強化陸戦形態[編集]

ロゼットに地上用の高速ホバーユニットを装着した形態である。高速制圧戦闘などに効果を発揮する。

地上用ホバーユニット(ホバリング・スカート・ユニット)に搭載されている強力な熱核ジェットエンジンによってホバリング機動を行うことができる。また、ホバーユニットにはミノフスキー・クラフトを搭載する案もあったが、ユニットを小型化することができなかったため、結局ミノフスキー・クラフトの搭載は見送られている。武装としてはキハールとほぼ同型のビームライフルを使用するが、グリップの規格が合わないため、右肩部に大型のマニピュレーター・ユニットが増設されている。

カラバのカムチャッカ基地を強襲する際に使用された。

ロゼット強化陸戦形態(試作プラン)[編集]

熱核ジェットエンジン搭載型の強化陸戦形態が完成する以前に開発されていたものである。

当初は熱核ロケットエンジン搭載型として計画されていたが、途中で熱核ジェットエンジンを搭載するように仕様変更され、また、「イカロス・ユニット(ヘイズル用の空中機動ユニット)」の開発計画が優先されたことも重なった結果、この熱核ロケットエンジン搭載型はペーパープランのみに終わっている。

グラン-マラサイ[編集]

GRAN-MARASAI

雑誌企画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』に登場(型式番号:ARZ-108GMr[15])。

火星のジオン軍残党組織「レジオン」が、ロゼット強化陸戦形態のデータを基に開発した機体で、レジオンマラサイの下半身にガンダムTR-6が装備するダイダロス・ユニットのコンセプトを基にしたホバリングスカートユニット「グランユニット」を装着している。火星重力下での高い走破性能を得ており、遠征や地上戦の際に装備される。また、機体の両脇に他のMSを掴まらせ、共に移動することが可能[15]

なお、グランユニットはティターンズ系MSへの汎用性をもち[15]、ハイザックやバーザムに装備することも可能で、その状態はそれぞれグラン-ザックグラン・バーザムと呼ばれる。

レジオンマラサイ[編集]

雑誌企画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』に登場(型式番号:ARZ-108MR[15])。

レジオンがティターンズ残党より鹵獲したマラサイ。型式番号と、レジオンカラー(赤、黒、白)に塗装されている以外はほぼ原型機と同様である[15]

マラサイキャノン[編集]

雑誌企画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』に文字設定のみ登場。

汎用規格パーツであるハイザック・キャノンのものと同型のキャノン・パックを、マラサイに装着した中距離支援用の機体。ハイザック・キャノンと同様に、実体弾式キャノン砲やミサイルポッドが装備される[16]

グリフォン[編集]

近藤和久の漫画版『機動戦士Ζガンダム』に登場(型式番号:RMS-156)。

グリプス戦役後半においてマラサイは旧式化しつつあり、アップグレードしてバーザムのポテンシャルまで引き上げ、性能的な面での延命処置を施した機体である。右肩のシールドはスパイクアーマーに換装され、ビームライフルもより大型のものを装備している。また頭部はモノアイ・タイプからガンダム状のツインアイ・タイプに変更されるなどの改良が施されている。

劇中ではメールシュトローム作戦においてドルク大尉(オリジナルキャラクター)らが搭乗する。

マラサイ改[編集]

諸元
マラサイ改
MARASAI KAI
型式番号 RMS-108
所属 ティターンズ
生産形態 カスタム機
頭頂高 17.5m[17]
全長 20.5m[17]
本体重量 33.1t[17]
全備重量 59.4t[17]
武装 ビーム・ライフル
ビーム・サーベル
バズーカ
搭乗者 モモコ・キクチ
ミナコ・ホンダ

モデルグラフィックス」の雑誌企画『アイドルスターMS戦記』および書籍『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』に登場。初出は「モデルグラフィックス」1985年10月号[18]

前期生産型のマラサイを基にしたカスタム機で、動力駆動系に問題が存在していた両腕部をハイザックのものへと換装しているほか、センサー有効半径の拡大を目的としたブレードアンテナの大型化、接近戦能力強化のためのシールドおよびスパイクの大型化と背部および脚部バーニアの推力増強、脚部へのドロップタンクの追加などが行われており、これらの改良によって生還率が向上している[17]

ティターンズ第4独立部隊モモコ小隊所属の強化人間であるモモコ・キクチ中尉やミナコ・ホンダ軍曹の乗機であり[18]、本機のカスタムは少尉時代のキクチがマラサイの評価試験を担当した際の要望を受けて行われたものである[19]。キクチ中尉機はジャブロー降下作戦時に撃墜されるも、キクチ中尉は脱出している[18]

マラサイ指揮官タイプ[編集]

ホビージャパン』1986年2月号が初出で、小林誠によるラフ・スケッチをもとに立体化された(型式番号:RMS-108R)。同誌別冊『MOBILE SUIT Z GUNDAM』に再録され設定が追加された。

マラサイをベースに、高機動化の要望に応えるために試作された機体[20]。バックパックが強化されており、機動性が飛躍的に向上している[20]。これによる燃料消費に対応するため、プロペラント・タンクを2基装備し、結果的に通常型より航続距離が延長されている[20]。武装はメガ・ランチャーを携行し[21]、右肩のシールドは大型化されている[20]

製作された17機のうちジュピトリスに配備された機体は白く塗装され、その戦闘能力からエゥーゴのパイロットの間では「白狼」と呼ばれ恐れられたという[20]

ストライク・マラサイ[編集]

諸元
ストライク・マラサイ
STRIKE-MARASAI
型式番号 RMS-108(d13)A
所属 地球連邦軍
生産形態 現地改修機
頭頂高 18.5m[22]
全長 20.2m[22]
本体重量 30.3t[22]
全備重量 55.7t[22]
装甲材質 ガンダリウムα[22]
出力 1,790kW[22]
推力 17,000kg×3[22]
12,400kg×2[22]
総推力:75,800kg
センサー
有効半径
11,800m[22]
武装 50mm6連装バルカン・ポッド
クラッカー・ラック
スモーク・ディスチャージャー×5
搭乗者 デグナー・ロメオ
その他 加速及び補助バーニア×10[22]

ホビージャパン」の連載企画『MOBILE SUIT in ACTION ジオンの星』に登場。

マラサイを地上戦用に現地改修した機体で[22]、高速走行による一撃離脱戦法を得意とし、最前線における突撃・撹乱を主任務とする[22]。宇宙空間用のロケット・スラスターを排し、脚部と臀部にホバー走行ユニットを装着、装甲も軽量化が図られている[22]。頭部センサー・ユニットも強化され大型化、索敵性能も大幅に向上している[22]

主兵装の携行火器である50mm6連装バルカン・ポッドは、ガルダ級超大型輸送機の副砲として開発されたものを転用しており、速射性および命中率において最新のビーム兵器をしのぐ性能をもつ[22]。ほかに武装は腰部両側面にクラッカーが5個入ったラックを装着、両前腕部甲にはスモーク・ディスチャージャー5基を内装する[22]。また、左肩のスパイクは特殊鋼製のものに交換され[22]、右肩のシールドは廃されオプショナル・ウェポン・ラックとなっている[22]。塗装は緑を基調とする。

元ジオン公国軍兵士からなる地球連邦軍第13独立機動戦隊「DRAGOON13」のデグナー・ロメオ中尉が搭乗するA型のほか、同隊にはもう1機のA型と、その簡易バージョン(型式番号:RMS-108(d13)B)も6機配備されている[23]。簡易バージョンにはホバー走行ユニットは装備されておらず、ジャイアント・バズを携行する[23]

キリマン・マラサイ[編集]

ゲームブック『機動戦士ガンダムΖΖ vol.3「エニグマ始動」』に登場。

アナハイム・エレクトロニクス社がエゥーゴ側に転向した際に、マラサイのデータが連邦軍およびティターンズ側に残らなかったことを受け、残されたマラサイの機体を基にして連邦軍が開発した機体。単に「マラサイ」と呼ばれることも多い。第一次ネオ・ジオン抗争後の時点では旧式機とされている。

宇宙世紀0089年にティターンズ残党がウェールズで起こしたクーデターの際に、ティターンズ残党によって使用された。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 資料によってはティターンズに提供されたマラサイの装甲材は「ガンダリウム・アルファ系合金」とするものもある[7]
  2. ^ なお、一次生産分の維持費および追加生産分に関しては、さすがに無償というわけではなかったとされている[6]
  3. ^ 本機の譲渡により、それに採用されていた装甲技術は連邦軍やティターンズにも漏洩した[8]
  4. ^ プラモデル『HGUC マラサイ(ユニコーンver)』の機体解説では、出力の向上によりEパックの複数携行を必要とせず、収納スペースを確保していないとされる。
  5. ^ 『機動戦士Ζガンダム』第14話冒頭。ア・バオア・クー(ゼダンの門)でドムなどのMS群に、ジムIIとマラサイが混ざっている。ただし、これらがジオン側の機体との説明は特にない。
  6. ^ 『機動戦士ガンダムΖΖ』第27話で通常カラーのマラサイが1機登場する。第45話でもキャラ・スーンの部隊の通常機と、グレミー配下の灰色の機体の両方が数秒ずつ登場した。
  7. ^ 後の可変MS・MAとは異なり、基本的に一度形態を変更すると前の形態に戻ることを考えられていないため、この機体のシステムは「形態変化(いわゆる可変型)」ではなく「形状変化」と表記される。

出典[編集]

  1. ^ 『サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ』より。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 『ジ・アニメ特別編集 機動戦士Ζガンダム』近代映画社、1985年8月、103頁。
  3. ^ 『ジ・アニメ特別編集 機動戦士Ζガンダム PART3』近代映画社、1986年4月、84頁。
  4. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1988年3月、50-51頁。(ISBN 978-4891890186)
  5. ^ 『マスターグレード MSA-003 ネモ』説明書、バンダイ、2006年2月。
  6. ^ a b c d e f g h i プラモデル「マラサイ」説明書, 1/100スケールモデル MG, バンダイ, (2012年5月) 
  7. ^ a b 『1/144 ネモ』バンダイ、1985年8月、組立説明書。
  8. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.2 グリプス戦争編』バンダイ、1989年3月、38頁。(ISBN 978-4891890186)
  9. ^ a b c d 『旭屋出版アニメ・フィルムブック1 機動戦士Ζガンダム PART1』旭屋出版、1999年1月、203頁。(ISBN 978-4751101483)
  10. ^ 大日本絵画『GUNDAM WARS II MISSION ΖΖ』85頁。
  11. ^ 『ガンダムMS列伝』PHP研究所、2008年7月、194-195頁。(ISBN 978-4569670560)
  12. ^ 『機動戦士Ζガンダム 完全収録』学研パブリッシング、1986年3月、2010年7月(復刻版)、91頁。(ISBN 978-4056060249)
  13. ^ 『機動戦士ガンダムの常識モビルスーツ大全Ζ&ΖΖ&逆シャア編』双葉社、2009年7月、60頁。(ISBN 978-4575301502)
  14. ^ 『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに Vol.3』メディアワークス、2005年1月、70頁。(ISBN 978-4840229272)
  15. ^ a b c d e 『電撃ホビーマガジン』2015年4月号、KADOKAWA、11-12頁。
  16. ^ A.O.Z Re-boot Vol.44 トランスパックバリエーション - 電撃ホビーウェブ、2017年12月13日、2017年12月17日閲覧。
  17. ^ a b c d e 『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』 大日本絵画1988年、104頁。ISBN 978-4-499-20525-2
  18. ^ a b c 『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』 大日本絵画、1988年、138頁。ISBN 978-4-499-20525-2
  19. ^ 『モデルグラフィックス』1985年10月号、74・75頁。
  20. ^ a b c d e 『月刊ホビージャパン5月号別冊 Modeler's Material Series5 DX Version MOBILE SUIT Z GUNDAM』1986年、143頁。
  21. ^ 『ホビージャパン』1986年2月号。
  22. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『ホビージャパン』1986年9月号、86頁。
  23. ^ a b 『月刊ホビージャパン12月号別冊 Modeler's Material Series:9 機動戦士ガンダムΖΖ “モビルスーツ・イン・アクション”』1986年、34頁。

関連項目[編集]