サザビー (ガンダムシリーズ)

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サザビー(SAZABI)は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器モビルスーツ」(MS)のひとつ。初出は、1988年に公開されたアニメーション映画機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』。

作中の軍事勢力のひとつである「新生ネオ・ジオン軍」の総帥「シャア・アズナブル」の専用機。特殊な人間であるニュータイプ用に開発された機体で、歴代のガンダム作品に登場するジオン系MSの集大成[1]とされる高性能機。劇中のMSのなかでも大柄な体躯と、シャアのパーソナルカラーである赤い機体色が特徴。背部上段に装備された2基のコンテナには、「ファンネル」と呼ばれる遠隔誘導ビーム砲台を片方3基ずつの計6基搭載している。

『逆襲のシャア』劇中終盤において、主人公「アムロ・レイ」が搭乗する「νガンダム」と死闘を繰り広げる。

メカニックデザイン出渕裕が担当。

当記事では、小説機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』でのサザビー的位置づけにある機体「ナイチンゲール」、漫画機動戦士ムーンガンダム』に登場する原型機「バルギル」とその改修機「ムーンガンダム」についても記述する。

機体解説[編集]

諸元
サザビー
Sazabi
型式番号 MSN-04
全高 25.6m[2]
頭頂高 23.0m[3]
本体重量 30.5t[3]
全備重量 71.2t[3]
装甲材質 ガンダリウム合金[3]
出力 3,960kW[3]
推力 13,300kg×2[3]
14,000kg×2[3]
9,800kg×8[3]
総推力:133,000kg [2]
センサー
有効半径
22,600m[3]
武装 ビーム・ショット・ライフル
ビームトマホーク
ビーム・サーベル×2
ミサイル×3
ファンネル×6
メガ粒子砲
搭乗者 シャア・アズナブル
その他 アポジモーター×28[3]

新生ネオ・ジオン総帥シャア・アズナブルの搭乗機。ハマーン・カーン指揮下の旧ネオ・ジオン軍ニュータイプ研究機関による基礎設計をもと[3]に、当時の技術者たちを糾合して開発された[4]。実機の製造はアナハイム・エレクトロニクス社が行っている[4][3]

当初はギラ・ドーガをベースとしたヤクト・ドーガの開発が進められていたが[4]、基礎骨格であるムーバブルフレームのサイズがサイコミュ機器を内装するのに不足していたため、要求性能を満たすことはできなかった[4][3]。この経緯から、より大型の機体が求められ、サザビーを新規開発される運びとなった[3][注 1]。内部構造の一部にはヤクト・ドーガ開発時に生み出されたサイコフレームを採用し、高い追従性を獲得[5]。サイコフレームは機体の軽量化と省スペース化にも寄与し、軽量かつ強度を保つ新素材のガンダリウム系装甲もあり、余剰スペースに推進器を増設することで機動性も向上した[1]。バックパックのスラスターは3基で初期型のリック・ドム1機分に相当する推進力を発生し[4]、2基のプロペラント・タンクを併設することで、最大戦闘出力時間が90秒以上延長されている[4]

四肢の完成度も高く、徒手空拳での格闘戦も想定されている[4]。ネオ・ジオン総帥がみずから搭乗する機体であることから、脚部は余分な機能を排した耐久性重視の構造となっている[4]。コクピットは頭部に内蔵されており、脱出用の分離機能と推進用アポジモーターによって、被撃墜時の早急な戦線離脱が可能[5]。メインカメラにはモノアイが採用されているが、これはグリプス戦役時代の機体に採用されていたものに改良を加えたものである[3]

ジェネレーターは内蔵型メガ粒子砲の稼働に対応した高出力タイプを採用しており[5]、分類上は高火力型の第4世代MSに相当する[5][6]。機体色は当初よりシャアの搭乗を想定していたために赤を基調とした赤系統で塗装されている[7][注 2]。機動力や運動性を重視したνガンダムと比較した場合、サザビーは攻撃力を重視した対照的な機体である[6]

武装[編集]

ビーム・ショット・ライフル
全長約14メートルに達する大型ビーム銃器で[要出典]、この時代の携行式ビーム火器としては破格の10.2メガワットもの出力を有する[3]。本体下部にショットガンのようなグリップを備え、先端上部に収束射撃用、下部に拡散射撃用の2門の銃口をもつ[3]
ビーム・トマホーク / 大型ビーム・サーベル
本機専用の接近戦用兵装。通常は片刃の[3]ビーム・アックス[8]、最大出力では大型ビーム・サーベルとして使用する[3]。また、エネルギー消費を抑えたヒート・ホークとしても使用可能[3]。劇中ではビーム・トマホークおよびヒート・ホークとしては使用されない(前者は漫画版で一度使用される)。
未使用時は柄を縮めた状態でシールド裏面に搭載され、スカート・アーマーに装備することも可能。宇宙世紀0090年代のビーム・サーベルの標準的な機構であるアイドリング・リミッター機能を備える。映画劇中では大型ビーム・サーベルを投げ付け、νガンダムのビーム・ライフルを破壊する。
カトキハジメによるデザインリファインが行われたプラモデル『マスターグレード サザビー Ver.Ka』(2013年発売)では、左右分割して片刃のビーム・トマホーク2刀流や、それを連結してビームナギナタとして使用できるようになっている。
ビーム・サーベル
両手首に装備。通常の機体のものと同等の出力で[4]、ビーム・トマホークと比べて劣るが使い勝手に優れる[3]。柄のビーム発生器付近に伸縮機構をもつ。アイドリング・リミッター機能にも対応している[4]
シールド
裏面にビーム・トマホークと小型ミサイル3発を装備し[3]、表面にはネオ・ジオンの紋章があしらわれている。本体装甲と同様ガンダリウム合金が用いられており[3]、表面には強力なコーティングが施されている[4]
ファンネル
ヤクト・ドーガと同型の[3]サイコミュ誘導兵器。本機ではバックパック上部左右のコンテナに各3基ずつ収納され、電力と燃料を補充しての再使用が可能となっている[4]
メガ粒子砲
腹部に内蔵された本機唯一の内蔵火器。動力パイプを介して背部のジェネレーターに直結している[3]。出力8.8メガワット[3]。発射されたビームは広範囲に拡散するため、複数の標的を同時撃破することが可能。エネルギー消費が激しいため、機体がパワーダウンすると威力は激減する[9]
ロング・ライフル
劇中未登場で、イメージボードにのみ描かれた武器。『マスターグレードサザビー Ver.Ka』に付属。
ハンド・キャノン
劇中未登場。『B-CLUB』よりガレージキットが発売されたのみで、ほぼ詳細不明。

劇中での活躍[編集]

物語冒頭から最終盤までシャアの愛機として活躍。序盤ではアムロ・レイが乗るリ・ガズィを圧倒し、ロンド・ベルがアクシズ破壊のために放った核ミサイルを全弾撃墜する。

サイコフレーム技術を横流しし、ほぼ互角の性能となったνガンダムとの一騎討ちとなり、双方が武器を失い格闘戦となるが、背部から攻撃を喰らいアクシズ表面に激突する。この際に脱出装置が作動し、射出されたコックピット・ブロックはトリモチ・ランチャーを用いたνガンダムに捕らえられ、地球に向け降下していくアクシズの表面に押し付けられる。そして、サザビーのコックピットとνガンダムのサイコ・フレームが共振現象を引き起こし、奇跡を起こすこととなる。

デザインなど[編集]

西洋甲冑の要素を取り入れながらも、シャアが今までに乗ったMSの集大成としてデザインされているほか、重MSということでジ・Oのイメージも追加されている[10]。また、企画段階の名称は「ザ・ナック」だったが、同名のテレビゲームソフトが存在したため取りやめられた[11]。コックピットが頭部にあるのは監督の富野による指示。頭部は小さめにデザインされていたため、コックピットのサイズに合わせると相当巨大なMSとなるはずだが、機体設定には反映されず劇中でもνガンダムと同程度のサイズに描かれている[10]

2000年7月にバンダイからプラモデル『1/100 マスターグレード サザビー』が発売されている。さらに2008年6月にはHGUCキットが発売され、その後2013年12月にカトキハジメによるリファイン版キット『マスターグレードサザビー Ver.Ka』が発売された。Ver.kaでは新たに機体各部の装甲が開閉・スライドしてフレームが露出するギミックが加えられている。2018年8月には『1/144リアルグレードサザビー』がνガンダムに先んじて発売される。

サザビー・プロトタイプ[編集]

小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 前編』で登場。劇中では、サザビーとしか呼称されない。

ラー・ザイムから出撃したアムロ・レイジェダを発見したことをライルから聞かされたシャア・アズナブルナナイ・ミゲルを同乗させ、サザビーのテストに出撃した。サザビーはテスト中の状態だったため、正式なコックピット・コアを装備しておらず、従来のモビルスーツのコックピットの位置と同様、腹部に複座のコックピット・コアを取り付けていた。サザビーの仮設コックピットに使われている360度モニターは、ギラ・ドーガの流用だが、性能は悪くなかった[12]

戦場でアムロのジェダと遭遇したシャアのサザビーは背後を取りつつ「性能は圧倒的にこちらが上だ」と警告を行い、それを聞いたアムロはサザビーの火力も出力も圧倒的と見てジェダでは簡単に敗北すると理解して、二人が戦うことは無かった[13]。シャアはアムロへ宣戦布告すると、サザビーに急速加速をかけて、星々の光の間に消えていった。今の夢のような再会が本当のものかと疑うアムロの脇で、カニンガムの搭乗したジェダが追撃しようと数本のミサイルを発射したが、静止しようとしたアムロの言葉が言い終わらない内にミサイルは前方の空域で全て狙撃され四つの火球の華が開いた[14]

B-CLUB』28号に掲載された出渕裕によるサザビーの初期デザインは右腕に大型ハンド式メガ粒子砲が装備されているほか、腹部アーマー(後方)にキュベレイ式の試作型ファンネル・コンテナを装備している。背面にはプロペラントタンクを搭載。小林とおるによれば、頭部はシャアのヘルメットをイメージして、フェイスマスクは百式を取り入れるつもりだったと考察してる[15](決定稿ではフェイスデザインは変更されている)。模型誌『B-CLUB』30号ではこの初期デザインを「MSN-04X サザビー・プロトタイプ(試作型)」として立体化した。なお、同作例では、MSN-04Xは小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 前編』に登場するテスト中のサザビーに相当するものと位置付けている。小説の設定と同様、コックピットは腹部に複座型を仮設しているとされている。

ハイパーサザビー[編集]

ゲーム『バトルロボット烈伝』に登場したオリジナル機体で、シャアの搭乗するサザビーがハイパー化した状態。

ナイチンゲール[編集]

諸元
ナイチンゲール
Nightingale
型式番号 MSN-04II
全高 27.8m
頭頂高 22.5m
本体重量 48.2t
全備重量 105.7t
出力 6,760kW
センサー
有効半径
23,420m
武装 メガ・ビーム・ライフル
ビーム・トマホーク
メガ粒子砲
隠し腕(接近戦用マニピュレーター)
ビーム・サーベル
シールド
ファンネル×10
ミサイル
搭乗者 シャア・アズナブル

小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』に登場し、『CCA-MSV』に分類される機体。サザビーの強化発展機[16][17]

サザビーよりも頭頂高がやや低く、体勢も前傾姿勢で、胴体部は前後に伸びるように大型化されているほか、巨大な肩部バインダーにはα・アジールのものを小型軽量化したファンネルを10基搭載。後部アーマーに2基、背部に3基、計5基のプロペラント・タンクが接続されており、稼働時間の延長が図られている。スカートアーマー内には、グリプス戦役時代の重MSジ・Oにも装備された隠し腕(接近戦用マニピュレーター)が仕込まれており、MAクラスの巨躯でありながら近接戦闘能力を備える。シールドはサザビーとほぼ同一形状のものを携行。

後に本機の延長線上の機体としてβ・アジールが開発されている[18]

武装
当初はメガ・ビーム・ライフルとビーム・サーベルおよびファンネルのみとされ、ゲームなどで登場する際[19]には独自設定として胸部にメガ粒子砲が存在し、シールドにサザビーと同様にミサイルが装備されている場合があった。しかしその後、プラモデル「RE/100 1/100 ナイチンゲール」においてシールド裏にビーム・トマホークとミサイルが配置され、漫画版『ベルトーチカ・チルドレン』においてはさらに腹部のメガ粒子砲の存在が描かれるなど、サザビーと同様の豊富な武装とギミックをもつ機体としてあつかわれるようになっている。
劇中での活躍
劇中においてはνガンダム(Hi-νガンダム)と戦闘を行う。最終局面では赤熱化するアクシズ岩盤上にて、MS史上初の長時間の肉弾戦を演じるも腕部フレームを粉砕され、頭部フロー・システムが作動する。射出されたコクピット・カプセルはνガンダムによって捕獲、機体は岩盤に叩きつけられ沈黙する。
デザインと公式化への経緯
デザインは出渕裕、永野護の初期デザインをまとめる形でデザインされた。『ベルトーチカ・チルドレン』は映画版シナリオの初期稿を文庫化したため、サザビーではなく「ナイチンゲール」、ナナイ・ミゲルではなく「メスタ・メスア」、ギュネイ・ガスではなく「グラーブ・ガス」など映画版とは名称が異なっている。ナイチンゲールという名前の響きから、出渕は劇場版のサザビーそのままでなく、モビルアーマー的にアレンジしたと語っている[20]。ただし、末弥純による口絵カラーイラストは映画版のサザビーのデザインそのままでナイチンゲールの解説が入っている。その後、人気が出たためビークラブでカラー画稿が描かれたり、ガレージキット化されたりするなどして認知度が上がり、最終的には公式化されている。

ナハトガル[編集]

諸元
ナハトガル
Nahatgall
型式番号 MAN-104
全高 45.5m
重量 612t
装甲材質 ディアス・シリコン
推進機関 プロトンドライブ・モーター×8
バックロード・フレアエジェクター×68
出力 8,700,000kw/h(930,000hp)
武装 50mmガトリング・ビームキャノン
ファンネル×6
660mmプロトン砲
250mmビームマシンガン

永野護による初期デザインのナイチンゲールは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のスタッフを降板した際に後のデザインの原型になったが、全身のデザイン画は公開されておらず、『月刊ニュータイプ』1998年6月号付録の「まるごと富野」内にて「ナイチンゲール・ジオン」という名前で頭部デザインだけが公開されていた。

その後も全身像は不明のままだったが、『月刊ニュータイプ』2007年1月号にて「ナハトガル (Nahatgall)」という名称とともに、最新のラインで描き直されたものが公開された後、2011年には自身の単行本である『ファイブスター物語 リブート』第2巻に「NAITIENGEAILE」と記載されている設定画の一部が改めて掲載されている。また、永野の想定した設定も付記されており、この機体はグリプス戦役後のハマーン・カーン率いるネオ・ジオン軍の使用する重MSとしてアナハイム・ジュピターが開発を行っていたもので、データが月のアナハイム社に流出した際に誤って英語で読み取られ“ナイチンゲール”と呼ばれるようになったとされている。

主な任務は対艦強襲・駆逐戦闘でMAに近い運用を想定しており、その巨体に高い機動力を与えるプロトンドライブの放熱板が頭部から背部にかけて取り付けられている。

また、MAN-104の型式番号の他「MAN-104/MSae-39-20001-X-19D( - 20006-X-19D)」というアナハイム社内での統一コードが設定されており、キュベレイは「MANae-103-10001-X-15B」であるとされる。

なお、機体のカラーリングは緑色であったが、後に『機動戦士ガンダム30周年画集 天地創造』に掲載された際には赤に変更されている。

サザビー(陸戦用重装型)[編集]

諸元
サザビー
SAZABI
型式番号 MSN-04B[21] / AMS-04B[22]
頭頂高 23.0m[22]
本体重量 32.5t[22]
全備重量 73.7t[22]
装甲材質 ガンダリウム合金[22]
出力 3,830kW[22]
推力 12,800kg×2[22]
13,800kg×2[22]
総推力:53,200kg
センサー
有効半径
18,600m[22]
武装 バルカン・ショットライフル
ミサイル×3
搭乗者 ヨハン・ブリッツ[22]
クルツ
マーシ
その他 アポジモーター×23[22]

近藤和久の漫画作品に登場。名称はムックホビージャパン8月号別冊 機動戦士ガンダム「新世代へ捧ぐ」』による。

サザビーを通常指揮官用として試験的に生産した機体[23]。ファンネル・ポッドを廃してウェイト・バランスを調整し、地上での運動性が高められている[23]。さらに全身の装甲を大型化、火力も強化されている[23]。89機が生産され、北米大陸やアジア・アフリカ方面と広く配備されている[23]。武装はスペックに記されていないものの原型機と同様のシールドの携行が確認されており、外観から腹部メガ粒子砲も残されている(使用例は確認できない)。塗装はオレンジやオリーブドラブを基調とするものや迷彩塗装など4種類が確認されている[23]

作中での活躍
機動戦士ガンダム ジオンの再興』では、クルツ大尉が搭乗し部隊を率いてウィルボトン基地を襲撃する。増援のPX-00531からの攻撃を受け、右腕を失いながらもシールド裏のシュツルムファウストにより撃破し、基地の陥落に成功する。その後、同基地からの地球撤収作戦の護衛のためブラウン大尉のブレッダやマイヤー小尉のG-3とともに、ΖΖガンダムA/FMSZ-007II ZETAからなる大部隊と交戦し、大損害を与えたのちにザンジバルに回収され、宇宙へ脱出する。
『機動戦士ガンダム「新世代へ捧ぐ」』や『新MS戦記 機動戦士ガンダム短編集』収録の短編「SIDE OPERATION OF ZION 0092」ではマーシが搭乗。後方奇襲撹乱作戦のため、フレデリック・F・ブラウン大尉のジャギュアとともにガウに曳航される輸送機に搭載されるが、目標ポイント到着前に連邦軍の試作MA、G-RAYの攻撃を受けて脱出するも、輸送機の墜落に巻き込まれ爆発する。
機動戦士ガンダム 新ジオンの再興』では3機が確認できるが、うち2機はGコマンダーの攻撃を受け撃破されている。

バルギル[編集]

諸元
バルギル
VARGUIL
型式番号 AMS-123X[24]
全高 20.9m[24]
21.7m(ガンダム・ヘッド搭載型)[25]
全備重量 57.6t[24]
51.8t(ガンダム・ヘッド搭載型)[25]
武装 ビーム・ライフル(グレネード・ランチャー)
ロング・ライフル
ビーム・トマホーク兼用ビーム・サーベル
ファンネル×6
搭乗者 アゴス・ラガート[24]

宇宙世紀0092年を舞台とする『機動戦士ムーンガンダム』に登場。

ヤクト・ドーガと同時期に開発されたニュータイプ専用機で、のちのサザビーのプロトタイプ。パイロットは、偽装貨物船「アタラント3」に所属するニュータイプ研究所出身の強化人間「アゴス・ラガート」[24]

サザビーを細身かつ直線的にしたような外見で、機体色は紫色。ギラ・ドーガの1.5倍に強化されたジェネレーターとガンダリウム合金装甲を採用、多数の推進器を配置しつつ軽量化を施すことで、ほかの実験機を上回る運動性能を発揮する。一方で、サイコミュ・システムの性能はサイコ・フレーム搭載機であるヤクト・ドーガに劣っており、安定性を欠いた失敗作とされている[24]

武装の形状や機能、配置もサザビーに似ており、グレネード・ランチャー内蔵型ビーム・ライフル、ビーム・トマホーク兼用ビーム・サーベル、背部上段左右のコンテナに内蔵されたファンネル計6基に加えて[26]、長銃身のロング・ライフルを装備する[24]

劇中での活躍[編集]

ロンド・ベル所属ラー・ギルス隊との戦闘で中破してからは、ムーン・ムーンに漂着したティターンズ残党のサイコミュ搭載型MS「サイコガンダムMk-IV G-ドアーズ」の頭部を移植した「ガンダム・ヘッド搭載型」として応急修理された。戦闘で喪失した右側のファンネル・ラックはそのまま修理されず、左側のみを装備して運用する[25]

ムーンガンダム[編集]

諸元
ムーンガンダム
MOON GUNDAM
型式番号 AMS-123X-X[27]
全高 21.7m[26]
全備重量 不明[26]
装甲材質 不明[26]
出力 不明[26]
推力 不明[26]
武装 ビーム・ライフル
ビーム・トマホーク
60mmバルカン
バタフライ・エッジ×2
サイコプレート×8
搭乗者 ユッタ・カーシム

バルギル(ガンダム・ヘッド搭載型)に、頭部とともにムーン・ムーンへ漂着したG-ドアーズのサイコミュユニットを組み込んだ姿[27]。ガンダムヘッドからの強制干渉によってバルギルのサイコミュも独自の進化を遂げている。ネオ・ジオン軍過激派シュランゲ隊の襲撃を受けて負傷したアゴスに代わり、コロニー「ムーン・ムーン」に住む少年ユッタ・カーシムが搭乗する。ユッタが乗り込んだ際、ムーン・ムーン外壁に突き刺さったサイコプレートを呼び寄せ、三日月型にドッキングさせたことで「ムーンガンダム」と呼ばれた。

当初のカラーリングは胴体はバルギル、頭部はGドアーズそのままだったが、後にガンダム然としたトリコロールカラーに改められた。

武装は改修前と同じビーム・ライフルやビーム・トマホークに加え、頭部に内蔵された60ミリバルカン砲2門、左右の前腕後部に内蔵された折り畳み式格闘用ビーム刃発生器「バタフライ・エッジ」2基、G-ドアーズから移植されたムラサメ研究所由来の遠隔式サイコミュ兵器「サイコプレート」8基。バタフライ・エッジは短時間のみサイコミュによる遠隔操作が可能で、ブーメランのような使い方が可能。サイコプレートは、バックパック左側に連結状態の4基を二重に重ねた収納形態と、赤い発光部を露出させた三日月形態の二つの待機形態をもち、分離後はパイロットの脳波コントロールで攻防どちらにも使用可能となっている[26]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 当初、本機はMSN-04のコードで開発が進められていた。MAサイズの機体となる案も存在したが、サイコフレームの採用によって現在の機体となったため、MAとしての開発計画はαアジールへと変遷した[4]
  2. ^ フロントアーマーには本名のキャスバル・ダイクン(もしくは通り名としてのシャア・ダイクン、またはその両方)のイニシャルCDト音記号風にアレンジしたマーキングが入っている

出典[編集]

  1. ^ a b 『ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.3 アクシズ戦争編』バンダイ、1989年6月、44頁。(ISBN 978-4891890193)
  2. ^ a b 『ENTERTAINMENT BIBLE .3 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.4 アクシズ戦争編】』バンダイ、1989年6月、52-53頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z プラモデル『1/144 MSN-04 サザビー』付属説明書、バンダイ、1988年2月。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m 『マスターグレード MSN-04 サザビー』付属説明書、バンダイ、2000年7月。
  5. ^ a b c d 『ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.3 アクシズ戦争編』バンダイ、1989年6月、70頁。(ISBN 978-4891890193)
  6. ^ a b 『データコレクション 機動戦士ガンダム逆襲のシャア』角川書店、1998年8月15日初版発行、59-60頁。(ISBN 4-8402-0912-X)
  7. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.3 アクシズ戦争編』バンダイ、1989年6月、138頁。(ISBN 978-4891890193)
  8. ^ プラモデル『HGUC MSN-04 サザビー』付属説明書、2008年6月。
  9. ^ 『ガンダム パーフェクト・ファイル36号』ディアゴスティーニ・ジャパン、2012年5月。
  10. ^ a b 『出渕裕メカニカルデザインワークス』ムービック、2000年8月、12頁。(ISBN 978-4896014907)
  11. ^ 『B-CLUB』22号、バンダイ、1987年8月、49頁。
  12. ^ 小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 前編』207ページ
  13. ^ 小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 前編』218ページ
  14. ^ 小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 前編』223ページ
  15. ^ 『B-CLUB』30号、バンダイ、1988年4月、88-91頁。
  16. ^ 『データコレクション 機動戦士ガンダム逆襲のシャア』角川書店、1998年8月15日初版発行、20-23頁。(ISBN 4-8402-0912-X)
  17. ^ 『B-CLUB』30号、バンダイ、1988年4月、16-17頁。
  18. ^ 『1/550 NZ-333 α-アジール』バンダイ、1988年8月、組立説明書。
  19. ^ 第2次スーパーロボット大戦α』 など
  20. ^ 『モデルグラフィックス』2017年3月号、大日本絵画。
  21. ^ 近藤和久『ジオンの再興』角川書店、1996年2月、18頁。(ISBN 404713127X)
  22. ^ a b c d e f g h i j k 『ホビージャパン8月号別冊 機動戦士ガンダム「新世代へ捧ぐ」』1988年、45頁。
  23. ^ a b c d e 『ホビージャパン8月号別冊 機動戦士ガンダム「新世代へ捧ぐ」』1988年、55頁。
  24. ^ a b c d e f g 『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA2018年2月、 138-139頁、 JAN 4910124010389。
  25. ^ a b c 『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA2018年7月、 68頁、 JAN 4910124010785。
  26. ^ a b c d e f g 『ハイグレードユニバーサルセンチュリー AMS-123X-X ムーンガンダム』付属説明書、バンダイ、2018年9月。
  27. ^ a b HGUC1/144 ムーンガンダム|バンダイホビーサイト 2018年9月17日閲覧

関連項目[編集]