妻 (配偶者)

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ボリス・クストーディエフ作、「商人の妻」(1918年)

(つま)は、結婚している女性の配偶者を示す言葉である。一般的に「妻」は、配偶者の中でも女性の方を示す。妻という表現は、自分の相手から分かれた女性には適用され続けているが、合法的に認められた離婚やパートナーの死亡によって、その女性の結婚が終わった時にのみ、その表現は適用されなくなる。配偶者と死別した女性は、未亡人とも呼ばれるが、配偶者と離婚した女性にはこの呼び名は適用されない。彼女のパートナーとの関係における妻の権利と義務と、地域社会と法律における地位は文化によっても異なり、時代とともに変化していっている。

概要[編集]

ホワイトゴールドの結婚指輪とダイアモンドの婚約指輪。多くの文化において、妻は様々な方法を通して婚姻状況を表している。

多くの文化にて、結婚では一般的に女性が夫となる人の苗字をとることが予想されるが、それは必ずしも世界共通の理ではない。結婚した女性は、多くの方法でその人の結婚状況英語版を表すことができる。例えば西洋の文化では、既婚の女性は結婚指輪を着用するが、他の文化においては、様々な視覚的な結婚状況の証英語版を利用して本人の結婚状況を示す。既婚の女性は通常、「Mrs.」など特有の敬称が与えられることもしばしばである(この場合だと一部、婚姻状況が不明な場合にも容易く用いられる「Ms.」という呼び名を好む人も存在する)。

関連用語[編集]

結婚式当日の女性は通常、花嫁と呼ばれる。しかし結婚式及び新婚旅行の後ある期間は妻であっても、まだ花嫁と呼ばれることもある。彼女のパートナーは、結婚式中には花婿英語版と呼ばれるが、結婚している間柄においてはと呼ばれる。

「妻」という単語は、母親などとは違って、他の配偶者との制度化された関係を示している。例えば、社会的・歴史的にと称される人々は、通常、社会的地位の違いのために正式に結婚することができない男性と、継続的に婚姻関係にある女性たちのことを指している。

最も一般的に、「妻」という言葉は、ガールフレンドや単なる同居者、などといった非公式の同棲関係にある女性ではなく、法律(宗教法を含む)によって認可された女性に適用される。なので、所謂事実婚の女性は、「内縁の」妻若しくは「事実上の」妻というように表記されることも決してあり得ないことではない。また、ジェンダーの中立性英語版を追求しようとする人は、結婚相手が男女どちらであろうと関係なしに「配偶者」と呼ぶことがあり、ならびに多くの国や社会では「妻」と「夫」と称される人を「配偶者」といった呼称に統一して法律の改正を行っている。

「妻」という地位の終了[編集]

「妻」の地位は、主に離婚、法的な婚姻の取り消し、若しくは夫の死によって終了する。離婚の場合、「元妻」や「先妻」などといった用語がよく使われる。婚姻の取り消しは、離婚の場合とはまた異なり、通常遡及処罰という形になるため、取り消しに関しては、あたかもそれが行われなかったかの如く結婚はほとんど最初から無効であると考えられていたことを意味し、よって、厳密にはこういった形の終わり方は正しいとは言えない。また、もう一人の配偶者が死亡したときは、未亡人という言葉が用いられる。そういった女性における社会的地位は、文化によっても異なるが、世界の一部の地域では、未亡人の継承やレビレートのような当人にとって有害な慣行を受ける可能性もあり、更に、離婚した女性は、社会的な非難を受けることもあるのである[1]。いくつかの文化においては、妻の地位の終了は、自らの命を犠牲にすることにもなりかねない。例えば、夫が亡くなった時に、未亡人となった女性が葬儀場内の夫の火葬が行われている所にて、焼身自殺を行い夫と一緒に死ぬサティという風習がヒンドゥー教にはかつてあった。

妻における法的権利[編集]

19世紀以来、妻の法的権利は、議論の対象となる多くの管轄区域において依然として存在している。この主題は、功利主義を掲げる哲学者ジョン・スチュアート・ミルによる1869年の著書「女性の解放英語版」にて特に取り上げられた。歴史的に、多くの社会では、妻側に与えられる権利と義務の規定とは非常に異なる権利と義務の規定を夫側に与えてきた。特に、婚姻の権利、相続権、結婚における子供の活動を指示する役割は、通常、男性の配偶者に与えられている。しかし、この慣習は20世紀に多くの国で大幅に縮小され、より現実的な法律は、性別を問わずに配偶者の権利・義務を定義する傾向がある。結婚の男女同権を確立していた最後のヨーロッパ諸国は、(いずれも1980年代の)スイス[2]ギリシャ[3]スペイン[4]フランス[5]であった。だが、世界各国の様々な婚姻法においては、夫側は引き続き権威を持っている。たとえば、イランの民法1105条には、「夫と妻の関係では、家族の頭の地位を夫の独占的権利とする。」という記述がみられる[6]

お金・品物との交換[編集]

参照[編集]

  1. ^ India's invisible widows, divorcees and single women”. BBC News. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  2. ^ In 1985, a referendum guaranteed women legal equality with men within marriage.[1][2] The new reforms came into force in January 1988.Women's movements of the world: an international directory and reference guide, edited by Sally Shreir, p. 254
  3. ^ In 1983, legislation was passed guaranteeing equality between spouses, abolishing dowry, and ending legal discrimination against illegitimate children [3]Demos, Vasilikie. (2007) “The Intersection of Gender, Class and Nationality and the Agency of Kytherian Greek Women.” Paper presented at the annual meeting of the American Sociological Association. August 11.
  4. ^ In 1981, Spain abolished the requirement that married women must have their husbands’ permission to initiate judicial proceedings Archived copy”. 2014年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月25日閲覧。
  5. ^ Although married women in France obtained the right to work without their husbands' permission in 1965,Archived copy”. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月3日閲覧。 and the paternal authority of a man over his family was ended in 1970 (before that parental responsibilities belonged to the father who made all legal decisions concerning the children), it was only in 1985 that a legal reform abolished the stipulation that the husband had the sole power to administer the children's property. [4]
  6. ^ http://www.alaviandassociates.com/documents/civilcode.pdf#