配偶者

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配偶者(はいぐうしゃ)は、婚姻届を出した婚姻によって生じる地位であり、法律上は親族となるが、親等はない。婚姻の届出がなされていない内縁関係の場合は、法律婚とは異なり、法律的に「配偶者」と呼ばない。配偶者の地位は、婚姻の解消(離婚)で失われる[1]

日本[編集]

法律上の扱い[編集]

日本においては、法律上、「配偶者」を規定する条文、用語の定義はなく、行政機関によって、慣例上恣意的に、法律上の婚姻関係(戸籍上の婚姻関係)にある者を指すと解釈、運用されている。

このため、例えば、相続権は戸籍上の婚姻関係にある配偶者のみに認められる[2]など、戸籍上の婚姻関係にない事実婚や同性カップル等の配偶者が極めて不当な取り扱いを受けている。(ただし、内縁上の配偶者に遺贈することは可能である[2]。)

一方、内縁関係にある相手方を「内縁配偶者」として戸籍上の婚姻関係にある配偶者に準じて扱う場合もある。例えば交通事故が発生した場合の加害者に対する損害賠償請求権は内縁上の配偶者にも認められている[3]。ただし、戸籍上の配偶者が別にいる場合には賠償額は減額されうる[3]

呼称[編集]

男性配偶者の呼び方[編集]

女性による自らの男性配偶者の(主に三人称的)呼び方としては、「夫」「主人」「旦那」「亭主」「連れ合い」などがある。近年では、夫婦のいずれかが通称利用で旧姓を用いている場合など、男性の戸籍名(男性が通称を用いている場合は通称名)で呼ぶ場合もある。

女性配偶者の呼び方[編集]

男性による自らの女性配偶者(以下、妻と記す)の(主に三人称的)呼び方としては、「妻」「家内」「女房」「カミさん」「連れ合い」「ワイフ」などがある[4]。 近年では、夫婦のいずれかが旧姓を通称利用で用いている場合など、女性の通称名(男性側が通称名の場合は、女性の戸籍名)で呼ぶ場合もある。

奥さん、奥様
元々は、(二人称的呼称も含めて)他人の妻に対する尊敬語として使われてきた。その後、昭和以降には、自らの妻をさして「うちの奥さん」などと使用する用法が生まれ、日本全国へ広まっている。「従来妻への尊敬語がなかったためこれにあたる語として奥さんを使用するようになってきている」[4]
元々は「自分の子供の妻」、「男性の結婚相手(用法:大きくなったら○○さんのお嫁さんになる!)」、「他人の妻」を指す(主に三人称的)言葉。現代では、西日本を中心に自分の妻(主に三人称的呼称)を指す言葉として用いられる[4]。という考えがある一方、「男性一般の配偶者」や「結婚したばかりの女」を指す用法(主に三人称的呼称)としても平安時代の更級日記以来使われており、広辞苑をはじめ、辞書的にも認められた用法である。

姻族呼称[編集]

配偶者の(しゅうと)、配偶者の(しゅうとめ)、配偶者の祖父大舅(おおじゅうと)、配偶者の祖母大姑(おおじゅうとめ)、配偶者の兄弟小舅(こじゅうと)、配偶者の姉妹小姑(こじゅうとめ)という(主に三人称的呼称)。

英語[編集]

呼称[編集]

英語では配偶者をspouseという。妻をWife、夫をhusbandと呼ぶ[5]

配偶者の父(義理の父)をfather-in-law、配偶者の母(義理の母)をmother-in-law、配偶者の兄弟(義理の兄弟)をbrother-in-law、配偶者の姉妹(義理の姉妹)をsister-in-lawという[6]

脚注[編集]

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出典[編集]

  1. ^ 第2版,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),精選版 日本国語大辞典,デジタル大辞泉,世界大百科事典. “配偶者とは” (日本語). コトバンク. 2022年5月20日閲覧。
  2. ^ a b 高橋 裕次郎 監修『すぐに役立つ遺言の書き方と手続き―ケース別実践文例』三修社、2003年、108頁
  3. ^ a b 高橋 裕次郎 監修『すぐに役立つ交通事故と示談交渉しくみと手続き』三修社、2007年、120頁
  4. ^ a b c 北原保雄編『問題な日本語 その3』大修修館書店、2007年12月、ISBN9784469221930
  5. ^ 英辞郎 on the WEB”. eow.alc.co.jp. 2022年5月20日閲覧。
  6. ^ 一杉武史 著『キクタン英語でコレ言える?【身のまわり編】』アルク、2016年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]