姦通

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姦通(かんつう、adulterous affair)とは社会的、道徳的に容認されない不貞行為、性交渉のことである。本来、不倫、不義密通も同じ意味であるが、現代においては、既婚者が配偶者以外の者と性交渉を持つ行為を主に不倫と呼ぶようになった。これについては不倫参照。また、旧刑法下における姦通は姦通罪を参照のこと。

概説[編集]

社会的に承認される性行為は通常、婚姻によるものであるが、世界の地域、時代によっては、婚姻以外にも社会的に承認される関係は存在した。儒教においては、を持つことが認められており、日本でも側室などは公的な存在であり、一夫一妻制が厳しかったキリスト教でも公妾が存在することがあった。また、娼婦奴隷等と性交渉を持つことが公的に認められた時代も多かった。

一方、社会的に容認されないものには、既婚の女性の他、他人の妾、側室、親の保護下にある未婚の娘、儒教圏において、儒教が厳しく解釈された地域・時代における父系親族(同姓不婚)、異教徒、異なるカーストの相手などがあった。また、宗教民族地域時代によっては、同性愛、が含まれる場合もある。近親相姦は、いくつかの社会でそれにまつわるタブー(インセスト・タブー)が存在する。

日本[編集]

江戸時代、不義密通により公衆にさらされる男女『日本の礼儀と習慣のスケッチ』より、1867年出版

不義密通というのは、要するに他人の保護下にある女性に対して保護者の許可無く(不義)、密かに性交渉を持つ(密通)ことであり、他人の妻、妾、娘が対象となる。男が未婚の場合、未婚の娘に結婚を申し込むことは可能であるが、家同士の関係で結婚が決まる時代においては、身分や貧富の差があった場合、許可されないことが多く、駆け落ち心中といった悲劇につながった。

江戸時代においては、武士の場合、不義密通した男女をその場で誅することが認められており、それ以外の者でも、役所に訴え出れば、不義密通者は捕らえられた後、重罪が課せられた。但し、実際には、身内の恥であり、そのまま見逃したり、内々で処理することも多かった。

ユダヤ教、キリスト教[編集]

旧約聖書の「出エジプト記」の第20章に出てくるモーゼの十戒の中に、 「なんじ姦淫するべからず」というのがある。

イスラム教[編集]

イスラム法では、姦通に対しては特に厳しく、石打の刑が定められている。姦通の定義はマーワルディーによれば、『男性が彼と婚姻以外の関係で結ばれた女性のワギナもしくは肛門ペニスの先端から先を挿入する行為』である。