新幹線700系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

JR東海/JR西日本700系新幹線電車
お茶畑の多い静岡県を通過する新幹線700系0番台電車
お茶畑の多い静岡県を通過する新幹線700系0番台電車
編成 16両(C編成・B編成)
8両(E編成)
起動加速度 2.0 km/h/s[1][2]
営業最高速度 270 km/h(東海道区間)
285 km/h(山陽区間)
設計最高速度 340 km/h
減速度 2.7 km/h/s*(常用最大)
編成定員 C・B編成 - 1,323名(うちグリーン車200名)
E編成 - 571名(普通車のみ)
全長 27,350(25,000)mm
全幅 3,380 mm
全高 3,650 mm
編成質量 708t(16両編成)
軌間 1,435 mm
電気方式 交流25,000 V 60Hz
モーター出力 275kW/基
主電動機 かご形三相誘導電動機
TMT6,TMT7(C1編成)
TMT6A,TMT7A(C2 - C60編成)
WMT205(E・B編成)
編成出力 C・B編成- 13,200 kW
E編成 - 6,600 kW
歯車比 2.97(C編成)
2.79(E・B編成)
制御装置 VVVFインバータ制御 (IGBT
駆動装置 WN平行カルダン駆動方式
TD平行カルダン駆動方式(C19編成以降のグリーン車のみ)
台車 TDT204(C編成)
WDT205A(E・B編成)
ブレーキ方式 回生併用電気指令式ブレーキ(応荷重装置付き)、渦電流ブレーキ
保安装置 ATC-1型ATC-NS
備考 * 初速300km/h時、ATC
第40回(2000年
ローレル賞受賞車両

新幹線700系電車(しんかんせん700けいでんしゃ)は、1999年に営業運転を開始した、東海道山陽新幹線の第四世代の車両。最高速度が低い0系100系の置き替え用として製造された。後継車種のN700系九州新幹線800系の技術的土台となった系列でもある。

目次

[編集] 概要

適度の製造・保守コストで東海道・山陽新幹線全体の高速化を図るべく、東海旅客鉄道(JR東海)と西日本旅客鉄道(JR西日本)が共同で開発した車両である。最高速度は285km/h(姫路駅以東は線路条件や住宅地に隣接する関係で270km/h)で、500系の300km/hには及ばないが、車内の居住性や乗り心地の改善を図っている。また列車交替時にも対応できるよう300系と座席数を共通化させている。なお試作車は東海道新幹線を300km/h、山陽新幹線を310km/hでそれぞれ試験走行をしたことがある。

1両あたりの価格は約2億3000万円である(16両編成で約36億4000万円)。日本車輌製造日立製作所川崎重工業近畿車輛(JR西日本所有編成のみ)で製作された。

なお、開発発表当初の仮称は「N300」であったがこれは正式名称には採用されず、従来の慣例に従って700系と命名された。(N300とは、300系の改良型という意味。)登場当初は「New Generation Train」という愛称があり、そのテレホンカードが車内で販売されていた(東海所有車のみ)。

[編集] 保有状況

(2009年7月時点)

  • JR東海
    • (主に「のぞみ」用)16両編成(C編成、0番台)×60本=合計960両
  • JR西日本
    • (主に「のぞみ」用)16両編成(B編成、3000番台)×15本=240両
    • (主に「ひかりレールスター」用)8両編成(E編成、7000番台)×16本=128両
    • 合計368両

先行試作車のC0編成(JR東海所有・9000番台)は1997年秋に完成し、約1年半にわたって走行実験が行われた。このときに「ひかりレールスター」のために8両編成での試験(1・5・6・7・10・11・12・16号車連結)も実施された。その後、量産化改造を受けてC1編成として1999年秋から営業運転に充当されている。

[編集] 編成数の推移

C編成 E編成 B編成 備考
1998 1 1997年9月28日にC0を新製
1999 5 C2-C5を新製
2000 11 10 C6-C11,E1-E5,E7-E11を新製、1999年9月28日にC0→C1に改番[3]
2001 24 14 C12-C24,E6,E12-E14を新製
2002 37 15 3 C25-C37,E15,B1-B3を新製
2003 48 15 7 C38-C48,B4-B7を新製
2004 54 15 12 C49-C54,B8-B12を新製
2005 60 15 13 C55-C60,B13を新製、C編成増備完了
2006 60 16 15 E16,B14,B15を新製、E,B編成増備完了
2007 60 16 15
2008 60 16 15
2009 60 16 15

*編成数は各年4月1日でのもの

[編集] 形式および車種

本系列に属する各形式名とその車種は以下の通り。

奇数形式と偶数形式2両ずつ、計4両(電動車 (M) 3両と付随車 (T) 1両)のT+M2+Mp+M1(C・B編成)/TC+M1+Mp+M2(E編成)で1ユニットを構成する。500系の4両1ユニットを継承しつつ1ユニットあたりの電動車両数を減らすことにより、さらなる車両製作費や車両整備費の低減と軸重の分散を実現している。

番台としては、試作編成である(C0→)C1編成は9000番台を、C2編成以降は0番台を、B編成は3000番台を、E編成は7000番台を名乗る。

  • 717形(M2S)
    グリーン席を備える中間電動車。C・B編成10号車として使用。車掌室を備え、主変換装置、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員68名。
  • 718形(T'S)
    グリーン席を備える中間付随車。C・B編成8号車として使用。乗務員室を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員68名。
  • 719形(TS)
    グリーン席を備える中間付随車。C・B編成9号車として使用。荷物保管室、業務用室、便所、洗面所を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員64名。
  • 723形(TC)
    普通席を備える制御付随車。C・B・E編成1号車として使用。博多向き運転台、便所、洗面所を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員65名。
  • 724形(T'C)
    普通席を備える制御付随車。C・B編成16号車、E編成8号車として使用。東京向き運転台、コンパートメント4つ(E編成のみ)を備え、空気圧縮機などを搭載する。9000番台のみ公衆電話を備える。定員75名(C・B編成)52名(E編成)。
  • 725形(M1,M1w,M1kh)
    普通席を備える中間電動車。
    • 0,3000,9000番台(M1)
    C・B編成4号車として使用。主変換装置を搭載する。定員100名。
    • 300,3300,9300番台(M1w)
    C・B編成5号車として使用。便所、洗面所を備え、集電装置、主変換装置と空気圧縮機、セミアクティブサスペンションを搭載する。定員90名
    • 500,3500,9500番台(M1w)
    C・B編成13号車として使用。便所、洗面所を備え、主変換装置を搭載する。定員90名。
    • 600,3600,7600,9600番台(M1)
    C・B編成12号車、E編成2号車として使用。集電装置、主変換装置と空気圧縮機、セミアクティブサスペンションを搭載する。定員100名。
    • 7700番台(M1kh)
    E編成7号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室を備え、主変換装置を搭載する。定員は50名。
  • 726形(Mp,Mpk,Mpkh)
    普通席を備える中間電動車。主変圧器を搭載する。
    • 0,3000,7000,9000番台(Mp)
    C・B・E編成6号車として使用。車掌室(E編成のみ)を備え、主変圧器を搭載する。定員100名(C・B編成)72名(E編成)。
    • 200,3200,9200番台(Mp)
    C・B編成14号車として使用。主変圧器、空気圧縮機を搭載する。定員100名。
    • 500,3500,7500,9500番台(Mp,Mpk)
    C・B・E編成3号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室を備え、主変圧器、空気圧縮機を搭載する。定員85名(C・B編成)80名(E編成)。
    • 700,3700,9700番台(Mpkh)
    C・B編成11号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室、車椅子対応設備を備え、主変圧器、空気圧縮機を搭載する。定員63名。
  • 727形(M2,M2k,M2w)
    普通席を備える中間電動車。
    • 0,3000,7000,9000番台(M2)
    C・B編成2号車、E編成4号車として使用。荷物室を備え、主変換装置を搭載する。定員100名(C・B編成)80名(E編成)。
    • 7100番台(M2w)
    E編成5号車として使用。洗面所、便所を備え、主変換装置を搭載する。定員72名。
    • 400,3400,9400番台(M2k)
    C・B編成7号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室を備え、主変換装置を搭載する。定員75名。
    • 500,3500,9500番台(M2w)
    C・B編成15号車として使用。便所、洗面所を備え、主変換装置、空気圧縮機を搭載する。9500番台のみ、公衆電話を備えていない。定員80名。

[4]

博多方 700系編成表 東京方
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 10号車 11号車 12号車 13号車 14号車 15号車 16号車
C・B編成 723形(Tc)
普通車
727形(M2)
普通車
726形(Mp)
普通車
725形(M1)
普通車
725形(M1w)
普通車
726形(Mp)
普通車
727形(M2k)
普通車
718形(T's)
グリーン車
719形(Ts)
グリーン車
717形(M2s)
グリーン車
726形(Mpkh)
普通車
725形(M1)
普通車
725形(M1w)
普通車
726形(Mp)
普通車
727形(M2w)
普通車
724形(T'c)
普通車
E編成 723形(Tc)
普通車
725形(M1)
普通車
726形(Mpk)
普通車
727形(M2)
普通車
727形(M2w)
普通車
726形(Mp)
普通車
725形(M1kh)
普通車
724形(T'c)
普通車
4 - 8号車は2列+2列シートを採用。

[編集] 構造

主回路はVVVFインバータ制御である。ただしスイッチング周波数が高速なIGBT素子を採用しているため、発車・停車時にGTOサイリスタ装備の300・500系で顕著だった、かご形三相誘導電動機からの磁励音が低減された。

[編集] 車両外観

車体についてはアルミ合金製で、防音材を挟み込んだダブルスキン構造を採用しており、車内騒音に配慮しつつ軽量かつ低コストな構造となっている。普通車の側窓寸法は天地590mm×幅700mm、窓框高さは300系と同じ710mmである。

独特なカーブを描く700系の先頭形状(写真左)(東京、2007年9月11日)

先頭形状は、500系と同等のトンネル微気圧波対策効果を短いノーズで実現するために、エアロストリームという「カモノハシ」のような形状となったが、そのために見る角度によって印象が大きく異なるほど、デザインに関しては賛否両論がある。近未来的かつ先鋭的なデザインが好評な500系と対比して語られることも多い。試作編成である(C0→)C1編成の先頭車両ノーズ部分はそれ以外の編成のもの(9.2m)より70cm短い(8.5m)。

先頭車両の連結器カバーは、JR東海所有のC18編成と西日本所有のE15編成までは2段階に分離するようになっており、連結器を使用するときはリング状に開くが、C19編成以降とE16編成、B編成(全編成)では継ぎ目がシングルになっている。そのため取り付け部の造作も若干異なっている。(C0→)C1編成のみ、取り付け部には取っ手が付いている。

行先表示器はC編成が幕式に対し、B・E編成は3色発光ダイオード (LED) を用いた電光式を採用している。パンタグラフのカバーはC編成が灰色、B編成は白である。編成・車両番号表記の書体(C編成はスミ丸ゴシック(国鉄時代からの標準書体)、JR西日本所有車は新ゴ、一部はゴナ)である、運転席窓ワイパーが停止位置がC1編成以降(ななめ)と、B/E編成(ほぼ垂直)で異なるなど、細部で違いがみられる。C0編成は、登場時ワイパーの停止位置は300系と同様、横位置で停止していたが、C1編成化の際に現在の縦位置で停止するようになっている。

C1編成。雨樋はこの編成のみ高い。窓は初期車のため低い。 C36編成。雨樋はC1編成より低い。窓は後期車のため高い。
C1編成。雨樋はこの編成のみ高い。窓は初期車のため低い。
C36編成。雨樋はC1編成より低い。窓は後期車のため高い。

また、量産C編成は登場時、先頭車の乗務員室と客室の扉上部にある雨樋が乗務員室用と客室用で分かれていた。これは、西日本のE・B編成と同様であった。しかし、増備の途中から雨樋は一体化したものとなり、現在ではすべてのC編成が一体タイプとなっている。ただしC1編成は他の量産C編成とは位置が若干違い、N700系に似た、より上方に取り付けられた。E・B編成は現在まで一貫して雨樋は分離している。

乗務員室扉の形状は、C0編成は当初300系に似た長方形だったが、量産化(C1編成化)改造時に量産車と同じ、上端が斜めになったものに変更されている。また初期製造車(C1 - C28編成)は客扉の窓が平面ガラスで位置が低く(車体断面上部の形状および後述の乗務員扉との関係)、2002年製のC29編成から曲面ガラスを使用して高くされた。なお、JR西日本所有のBおよびE編成については後期の編成まで一貫して低くなっている。

500系まで乗務員室の外の握り棒は金属の手すりを埋め込んで設置してきたが、本系列から停車中にはフタが開き握れて、発車後5km/h以上になるとフタが閉じ走行中の空力抵抗を低減する仕組みになっている(C・B編成のみ)。乗務員室内には、その旨を示すステッカー(「発車直後に外側の握り棒を握らないこと」)が貼られているのが、乗務員室を覗くと見える。ただしE編成(後述)には従来同様金属の手すりが設置されている。登場時のC0編成にも、金属の手すりがあったが、これもやはり量産化改造時に現在のフタ式へと変更されている。

[編集] 塗装

登場当初側面を見ただけでは識別が困難な300系と区別するため、C編成・B編成とも「700」のロゴマークを貼り付けている。また、窓下の青の2本のラインは、300系では(上)細/(下)太だが、本系列では(上)太/(下)細に変更され、N700系でもこれが踏襲された。さらにB編成では先頭部に青字で「JR700」の文字が表記されている(いずれも写真参照)。

[編集] 集電装置

パンタグラフとディフレクター

パンタグラフは新たに開発されたシングルアームタイプを使用している。前後に設けたスロープ状のカバーと、車体側面に設けた遮音板によって風切り音と空力抵抗の低減を図っている。パンタグラフは主枠の中にイコライザーアームを通した物となっており、更にスライダーのホーン部分に小さな穴を開けることで、パンタグラフ自体から発生する騒音を軽減する構造になっている。試作車の9000番台では、当初高速試験車"300X"で試験が行われた「ワイングラス型」の改良型カバーと下枠交差式パンタグラフの組み合わせが採用されたが、後にカバー自体が騒音の発生源となっている事が試験走行の過程で突き止められ、後に量産車と同様のシングルアームパンタグラフに交換されている。

[編集] ブレーキ

ブレーキについては、300系、500系にひきつづき、電力回生ブレーキを採用し(付随車は渦電流式ディスクブレーキ)、緊急制動時の滑走対策として500系に装備されていたセラミック噴射装置も採用して制動距離の短縮を図っている。

[編集] 300系からの改良

車両の空車重量は16両編成で634tであり、300系の637tと比べわずか3tの減少にとどまる。これは機器の小型化や電気配線の効率化で達成した軽量化分の20tあまりを、乗り心地や騒音の遮蔽、低減といった快適性と環境性能に振り分けた結果である。

また300系の導入後、その利用客から相次いだ乗り心地に関する苦情を反映し、セミアクティブサスペンションや特性を改善した空気ばね車体間ダンパなど、随所に乗り心地改善のための工夫が施されている。なお車体間ダンパについては、500系では取り付け部の根元が隠れていたが、本系列は取り付け部までを露出させ、保守作業を容易にしており、これは後継のN700系にも受け継がれている。

300系で問題となった空調装置の効きの悪さについては、基本能力の向上だけではなく、前述のダブルスキン構造による断熱効果の向上と、吹出し口を天井近くから荷物棚下に移設することによるダクト長の短縮などによって大幅な改善をみている。

また、車両の状態を逐次監視および記録するため32ビットコンピュータを利用したデータモニタ装置を搭載している。得られた走行中の各種データは運転台のモニタディスプレイに表示されるほか、メンテナンス時の参考データとして活用され整備作業の効率化に貢献している。

以上の効率化や改良により、16両での車両価格は約36億4000万円と500系の約50億円からコストダウンが図られた。そして、走行時のエネルギー消費についても270km/h走行時の利用客一人当たりの消費エネルギーが14.7kWh(300系:16.0kWh〈270km/h走行時〉、0系:17.5kWh〈220km/h走行時〉)と高効率となっている。

JR東海所有車C19編成以降のグリーン車では駆動装置をWN平行カルダン駆動方式からTD平行カルダン駆動方式に変更された。新幹線車両においてTD平行カルダン駆動方式は本系列が初の採用例となった。

なおJR西日本保有車(E・B編成)は500系用の台車(WDT205A形:電動車)を装備し、歯数比がJR東海のC編成(TDT204形:電動車)と異なるため、制御装置の特性を変更して加速特性をそろえている。

0系以降、東海道・山陽新幹線では運転台上にあった屋根上の静電アンテナ(500系除く)は、本系列で初めて先頭車両の連結面側に移った。これは、以降の800系N700系も同様。

[編集] インテリア

新幹線700系電車 JR西日本所有、「ひかりレールスター」用車両(相生 - 岡山、2008年4月26日)

16両編成の場合、8 - 10号車がグリーン車、他は普通車で構成されている。

座席配置は300系と共通である。また300系以降、車体軽量化の一環で座席クッションからスプリングを廃し、重ねたポリウレタンを用いている。300系・500系にあったサービスコーナーは廃止され、代わりに清涼飲料水自動販売機が設置されている。これを受け冷水器は搭載していない(後に500系なども追随して東海道・山陽新幹線では全廃)。

C編成車内

内装はC編成とB編成で異なり、C編成の普通車は明るい色調で座席モケットの色はカジュアルな水色であるのに対し、B編成の普通車座席モケットは濃い紺色のシートで内装は「レールスター」E編成と同じで落ち着いた雰囲気を持たせている。このため乗車した際の印象が全く異なる。また、座席の形状はそれぞれの編成で異なる。全体的な車内の構造については300系と比較して、特にC編成の場合、普通車が直接照明となり天井の構造が簡略化されたことや、壁面および仕切扉のデザインも簡素化されていることなど、コストダウンの影響が随所に現れている(B編成の場合は前述のとおりE編成との部材共通化などによりその影響はまだ小さい)。しかし最大天井高さは2,200mmとなり、視覚面でも居住性が向上している。

2001年度以降に落成したC25編成以降とB編成では、各車両両端の座席をコンセントと縦に長いテーブルを設けた「オフィスシート」としたほか、ユニバーサルデザインの一環として座席肩部のグリップ(B編成では滑り止めパッド)やドアチャイムが設置されている。グリーン席ではC編成では座席背面のテーブルがあるの対し、B編成ではそれに代えて肘掛収納のテーブルが二段折り畳み式となっており、喫煙席灰皿の位置も異なる(C編成では中央の肘掛部、B編成では端の肘掛部)などの差異がある。

なお、車体の軽量化と強度確保のため、窓の寸法は先述の通り300系・500系に比べて小型化されている。

列車公衆電話は2号車博多寄り・6号車博多寄り・12号車博多寄り・15号車東京寄りのそれぞれのデッキに備えられているが、C1編成のみ15号車東京寄りではなく、16号車博多寄りに存在する[3]

8両編成のE編成については、「ひかりレールスター#車両・設備」の項目を参照。

座席
試作編成である(C0→)C1編成のみ、TR39形,TR75形,TR62形となっている

JR東海・前期車(C24以前の編成)

JR東海・後期車(C25以降の編成)

JR西日本車(B編成)

[編集] 運用

[編集] 2009年3月14日改正

種別 列車名 運転区間 備考
のぞみ 2・5・9・10・12・16・17・20・21・24・25・
33・36・37・41・44 - 47・50・51・54・55号
東京 - 博多
100号 西明石 → 東京
116・129・134号 東京 - 広島
201・203・205・206・208 - 224・226 - 240・
242・243・245 - 247・249 - 259・261・263・
265号
東京 - 新大阪 205・214・227・252号は4月26日まで700系で運行
228・235号は7月1日以降N700系で運行
211・212・247・254号は8月7日以降N700系で運行
600・601号 新大阪 - 博多
ひかり 461・464・467・469・476・481・482・484号 東京 - 岡山 467・482号は8月1日以降700系で運行
495号 名古屋 → 広島
502・531号 東京 - 名古屋
503・507・508・510・514・515・517・
518・521・526・528・534号
東京 - 新大阪 503・514号は4月28日以降700系で運行
507・518号は8月1日以降700系で運行
515・526号は8月2日以降700系で運行
517・528号は8月3日以降700系で運行
540・589号 新大阪 - 広島 「ひかりレールスター」
E編成で運行
541 - 588号 新大阪 - 博多 「ひかりレールスター」
E編成で運行
こだま 630・634・635・648・655・656・663・
671・676・677・679・684・687号
東京 - 名古屋 671号は8月1日以降700系で運行
630・687号は8月2日以降700系で運行
648号は8月3日以降700系で運行
637・649・653・658・670・674号 東京 - 新大阪
691号 名古屋 → 新大阪
700・701・704・708号 静岡 - 東京
702・703号 浜松 - 東京
722・781号 新大阪 - 岡山 E編成で運行
800・801・803 - 805・807・808・810号 東京 - 三島 807・810号は8月1日以降700系で運行
823・824号 広島 - 博多 E編成で運行
851・856・863・872号 小倉 - 博多 856・863号はE編成で運行
861・868号 新下関 - 博多
のぞみ72号として運用される、新幹線700系3000番台電車 B1編成(岡山-相生、2008年10月8日)

C・B編成は2003年に「のぞみ」の運転本数が増加したことにより、2008年現在は主に「のぞみ」に充当されているが、一部の「ひかり」と「こだま」にも使用されている。設計段階から300系と乗車定員の互換性がとられており、300系充当の運用に代車として入る事が容易で車両手配時の利便性が向上している。その証拠に、臨時の「のぞみ」が時刻表では300系使用となっていながら予告なしに700系に変更される場合も多い。

E編成は山陽新幹線の「ひかりレールスター」と一部の「こだま」で運用されている。 

700系使用列車も500系と同様に市販の時刻表に掲載されているが、団体臨時列車や検査などの都合上、300系使用と表記されていても700系で運行されることがある。このうち臨時「のぞみ」については、前述の通り300系の廃車進行が進むにつれて700系での運行に差し替えられるケースが徐々に増えてきている。

登場当初、JR東海保有の0系を置換えるために本系列はC11編成まで増備された。その後2003年10月1日品川駅開業時までに100系16両編成50本(X編成7本、G編成43本)を置換えるためにC54編成まで増備された。実に7本分の予備編成削減により、車両メンテナンスの合理化を図った現実が伺える。最終的に2004年末までにC60編成まで増備された。

「のぞみ」は2011年度末までにN700系へ移行することが発表されており、700系は2007年冬以降、順次「ひかり」・「こだま」への運用にまわされている。

E編成は九州新幹線全通後、「ひかりレールスター」の運用から離脱し、順次「こだま」に転用することを決定したという報道がされている[5]ものの、JR西日本からの公式発表はない。

[編集] 「AMBITIOUS JAPAN!」キャンペーンとの連動企画

2003年10月1日の新幹線品川駅開業に合わせて「AMBITIOUS JAPAN!」キャンペーンが開始されるのに伴い、C編成では先頭車の側面ライン中央を切断する形で「AMBITIOUS JAPAN!」のロゴが表記され、300系を含む一部車両の客用ドア横には円形の「AMBITIOUS JAPAN!」ステッカーが貼付された。

このキャンペーンは東海道新幹線の開業40周年、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)開催に合わせて当初の予定より延長されたが、その閉幕に伴って終了となり「AMBITIOUS JAPAN!」ステッカーも2005年9月頃より全般検査などで入場した車両から順次撤去され、同年10月末には全編成の撤去が完了した。ただし、車内放送チャイムに関してはTOKIOの楽曲『AMBITIOUS JAPAN!』(JR西日本所有車は『いい日旅立ち・西へ』)のオルゴールアレンジを引き続き使用している。

[編集] 派生型

[編集] 脚注

  1. ^ 改良工事が実施される以前は東海道区間での最大加速度は1.6km/h/sであった。
  2. ^ 700系の加速度向上について(ニュースリリース・JR東海)
  3. ^ a b 『JR電車編成表 '08冬号』 ジェー・アール・アール、2007年、P.107。ISBN 9784882830481
  4. ^ 『JR電車編成表 '09冬号』 ジェー・アール・アール、2008年、pp.106-107,126-127。ISBN 9784882830504
  5. ^ ひかりレールスター廃止へ 九州新幹線全線開業に合わせ(産経ニュース)