新幹線E6系電車

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JR東日本E6系新幹線電車
E6系新幹線電車(2011年11月9日 仙台駅)
E6系新幹線電車
(2011年11月9日 仙台駅)
編成 7両[1] (5M2T)
起動加速度 1.71 km/h/s(新幹線区間)
2.0 km/h/s(在来線区間)
営業最高速度
新幹線区間
300 km/h(2014年春まで)
320 km/h(2014年春から)
在来線区間
130 km/h
編成定員 338名[1](グリーン車23名[1]
編成長 148.65 m[1]
全長 23,075 mm(先頭車)
20,500 mm(中間車)
全幅 2,945 mm
全高 3,650 mm
4,490 mm(パンタグラフ搭載車両)
車体長 22,825 mm(先頭車)[1]
車体高 3,650 mm
軌間 1,435 mm
電気方式 交流25,000V/20,000V 50Hz
歯車比 2.645
制御装置 VVVFインバータ制御IGBT素子
駆動装置 平行カルダン方式
台車 ボルスタレス台車
DT210, DT210A(電動車)
TR7009(付随車)
車体傾斜装置搭載
保安装置 DS-ATC, ATS-P
備考 出典:Railmagazine325号 P.114

新幹線E6系電車(しんかんせんE6けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が2012年度末に運用を開始する予定の新在直通運転用(秋田新幹線用)新幹線電車である。

目次

[編集] 概要

JR東日本は、2000年に策定した中期経営構想「ニューフロンティア21」において示した「世界一の鉄道システムの構築」に基づいて、新幹線を最高速度360km/hで営業運転することを目標とした。その目標を実現するために2002年に「新幹線高速化推進プロジェクト」を社内に発足させ、新幹線高速試験電車「FASTECH 360」を開発し、2005年から地上設備も含めた各種試験を行った。その結果、環境対策やコスト対効果を考慮すると最高速度320km/hが妥当と判断し、ミニ新幹線用車両としてE6系を開発製造することになったのである。

[編集] 沿革

量産先行車は2010年6月8日から、仙台港に陸揚げされた[2]。同年7月9日には、新幹線総合車両センターで報道公開された[3]。営業運転開始まではS12編成を名乗る[3][4]

営業運転の開始は2012年度末で、最高速度は300km/hである[1]。そして、2013年度末からはフル規格新幹線区間での320km/h運転を予定している[1]

[編集] 構造・性能

デザインは、「フェラーリ・エンツォ」のデザイナーとして知られる、元ピニンファリーナ奥山清行が監修した[5]

新幹線区間では、E5系との併結を考慮して最高速度:320km/h・起動加速度1.71km/h/sであるが、在来線区間では130km/h・2.0km/h/sである。7両編成とし、電動車 (M) と付随車 (T) の構成(MT比)は5:2である[1]。車体傾斜装置を採用することによって、新幹線区間における半径4,000mのカーブでも320km/hで走行できる。

[編集] 外観・搭載機器

車体の色は、上部を「茜色」、下部を「飛雲ホワイト」とし、その境目や車体側面に「アローシルバー」の帯を配している[1]

先頭形状は、E955形でテストされた「アローライン」を基にしている。ノーズの長さは約13mとなっており[1]、E955形11号車と同じ長さで、E3系の約6mより延長されている[1]

先頭車両のノーズの長さによって編成定員が減少することを防ぐため、E3系の6両編成から7両編成へと、1編成中の車両数が増やされた[1]

床下機器は台枠横はりからの吊り下げ、騒音対策として、点検ふたを兼ねたふさぎ板で車体下半分を覆う構造とし、ふさぎ板には吸音材が取り付けられる[6]。また、全周や台車カバーが採用されている[1]

電動車に主変圧器を、付随車に主変圧器と集電装置を搭載する。

[編集] 台車

ボルスタレス台車(電動車:DT210, DT210A、付随車:TR7009)を採用する。アンチローリング装置を装着し[7]、基礎ブレーキは空圧キャリパ方式とし、軽量化のために、付随台車1軸あたりのディスクブレーキを通常の2枚から1枚に減らしている[8]。また、320km/h運転を行う為、軸距をフル規格新幹線車両と同じ2,500mmまで延長している[9]。その為、在来線を走行する際の急曲線対策として、台車枠と車体を連結するヨーダンパーの減衰力を切替えて台車の首振り角度の許容度を広げられるようになっている[10]

曲線通過時の乗り心地を向上させ、新幹線区間では半径4,000mのカーブでも320km/hで走行できるように、空気ばねストローク式車体傾斜システムにより、車体を最大1.5度傾斜させることができる[1]

全車両に電気式アクチュエーター式フルアクティブサスペンションを搭載し、乗り心地を向上させる[8]

[編集] 集電装置

編成中で使用するパンタグラフは1基のみ(12, 16号車に搭載しているうちのどちらかを使用)なので、離線しづらい多分割すり板付き低騒音パンタグラフ「PS209」を装備する。パンタグラフ側面には騒音防止のための遮音板が装着されるが、E955形で使用した可動式ではなく固定式である。これはE5系と同サイズの遮音板では在来線区間の建築限界に支障するが、可動式とした場合、故障して可動できなくなった際の支障があまりにも大きい(遮音板を出せなくなった場合はフル規格区間での高速走行時の環境基準をクリアできず、収納できなくなった場合は在来線区間の建築限界を超えてしまい走行そのものが不可能)ため、信頼性の観点から固定式とし、遮音板を在来線の建築限界内に収めるためE5系よりもサイズが小さくなっている。

騒音低減のため、特高圧引通線はE2系0番台と同じく車内天井部に配置した[6]

[編集] インテリア

「ゆとり」「やさしさ」「あなたの」をキーワードに、「丁寧な拵えと誂え」をコンセプトにデザインされた[1]普通車シートピッチは980 mmに統一された。

車内設備として、コンセントグリーン車は全席に、普通車は窓際席と車端席に)と読書灯が設置される[1]。また、防犯対策として、車両デッキには防犯カメラも設置される[1]

バリアフリーの一環として、ハンドル式電動車椅子対応の多目的トイレが設置される[1]

[編集] 形式および車種

本系列に属する各形式名とその車種は以下のとおり。

E611形 (M1sc)
グリーン席を備える制御電動車。11号車として使用。東京・秋田向き運転台・車椅子対応座席を備え、主変換装置補助電源装置電動空気圧縮機を搭載する。E5系との併結用に分割・併合装置が先頭に納められている。
E621形 (M1c)
普通席を備える制御電動車。17号車として使用。大曲向き運転台を備え、主変換装置・補助電源装置・電動空気圧縮機を搭載する。
E625形 (M1)
普通席を備える中間電動車。
0番台
13号車として使用。便所・洗面所を備え、主変換装置・電動空気圧縮機を搭載する。
100番台
14号車として使用。便所・洗面所を備え、主変換装置・蓄電池を搭載する。
E627形 (M1)
普通席を備える中間電動車。15号車として使用。主変換装置・電動空気圧縮機・蓄電池を搭載する。
E628形 (Tk)
普通席を備える中間付随車。12号車として使用。車掌室・便所・洗面所・車椅子対応設備・多目的室・車販準備室を備え、主変圧器・集電装置を搭載する。
E629形 (T)
普通席を備える中間付随車。16号車として使用。便所・洗面所・公衆電話を備え、主変圧器・集電装置を搭載する。


E6系 編成表[11]
 
← 東京・秋田
大曲 →
号車 11 12 13 14 15 16 17
形式 E611形
(M1sc)
E628形
(Tk)
E625形
(M1)
E625形
(M1)
E627形
(M1)
E629形
(T)
E621形
(M1c)
座席 グリーン車 普通車
定員 23 35 60 60 68 60 32
編成 S12 1 1 1 101 1 1 1
ユニット 1ユニット 2ユニット

※ 秋田新幹線大曲駅で、方向転換をするため、このようになっている。

[編集] 脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 新型高速新幹線(E6系)量産先行車について (PDF) JR東日本プレスリリース
  2. ^ “「あかね色」車体を初披露 秋田新幹線の新型車両”. 47News. (2010年6月8日). http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010060801000284.html 2010年6月8日閲覧。 
  3. ^ a b “秋田新幹線用E6系登場。”. 編集長敬白 (rail.hobidas.com). (2010年7月13日). http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2010/07/13/ 2010年7月17日閲覧。 
  4. ^ 「S」は系列に関係なく非営業用車両を示す記号。
  5. ^ “「こまち」の新型車両発表 13年に秋田新幹線に導入”. 47News. (2010年2月2日). http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020201000681.html 2010年2月2日閲覧。 
  6. ^ a b 『Rail Magazine325号 (2010-10)』 ネコ・パブリッシング、2010年、p.113。
  7. ^ 『鉄道のテクノロジーVol.13』 三栄書房、2011年、p.52。ISBN 9784779613890
  8. ^ a b 『Rail Magazine325号 (2010-10)』 ネコ・パブリッシング、2009年、p.114。
  9. ^ 『鉄道ダイヤ情報2010年9月号』 交通新聞社、2010年、p.65。
  10. ^ 『鉄道のテクノロジーVol.13』 三栄書房、2011年、p.52。ISBN 9784779613890
  11. ^ 『Rail Magazine325号 (2010-10)』 ネコ・パブリッシング、2009年、pp.114 - 117。

[編集] 関連項目

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