北大阪急行電鉄8000形電車

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北大阪急行電鉄8000形電車
試運転中の8000形車両(2013年8月)
試運転中の8000形車両(2013年8月)
編成 10両編成
営業最高速度 70 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度 3.5 km/h/s(常用最大)
4.5 km/h/s(非常)
編成定員 1,280(438)人
全長 187,400 mm
全幅 2,890 mm
全高 3,745 mm
車体材質 アルミニウム合金
編成質量 308.5t
軌間 1,435 mm
電気方式 直流750V第三軌条方式
歯車比 103:14
駆動装置 平行可とう式歯車継手方式
制御装置 VVVFインバータ制御
東芝GTOサイリスタ素子
IGBT素子・8003Fのみ)
制動方式 回生ブレーキ併用全電気指令式電磁直通ブレーキ(HRDA-1)
保安装置 自動列車制御装置(WS-ATC)
製造メーカー アルナ工機
備考 定員の括弧内は着席定員
Wikipedia laurier W.png
第27回(1987年
ローレル賞受賞車両

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北大阪急行電鉄8000形電車(きたおおさかきゅうこうでんてつ8000がたでんしゃ)は、北大阪急行電鉄通勤形電車北極星を意味するポールスター(POLESTAR)の愛称がある。

概要[編集]

北大阪急行電鉄南北線と、相互乗り入れ先の大阪市交通局大阪市営地下鉄御堂筋線で運用される。

主回路制御装置には東芝製のGTOサイリスタ素子使用のVVVFインバータ制御を採用した。回生ブレーキを装備するが、回生失効速度が高いのが特徴である。

主電動機は三相誘導電動機のSEA-312(定格出力140kW)を搭載し、1台の主制御器でこの電動機を4基制御する、1C4M(1 Controller 4 Motors)方式となっている。

また、当時の車両としては珍しく運転台の速度計や電圧計、電流計などがデジタル表示とされた。

台車住友金属工業製のSUミンデン式ボルスタレス台車を装着する。

1986年(昭和61年)から車両冷房化と開業当初からの2000形置き換えのために製造された。同年に製造された編成は8両編成だったが、1987年(昭和62年)に8100形を新造・組み込みし9両編成化され、同年以降製造の編成も最初から9両編成で落成した。

その後、1993年平成5年)4月までに9両編成7本(63両、車両番号・編成は千里中央側から8000形、8100形、8200形の順で8900形まで。8500形はなし)が揃って2000形の置き換えを完了した。同年10月より自社線内でカセットテープによる車内自動放送(その後ICレコーダーに交換)が実施されることになり、再生装置が設置された(事前に準備工事は行っていた)。車内自動放送の日本語音声は秀平真由美(1999年3月31日までは津田英治)が担当している。

そして、1995年(平成7年)から1996年(平成8年)にかけて、相互乗り入れ先である御堂筋線の10両化に伴い、8600形7両が新規製造され、従来の8600形は8500形に改番された。

2012年(平成24年)現在、10両編成7本(70両)が在籍している。

1987年(昭和62年)に鉄道友の会ローレル賞を受賞した。

外観・内装[編集]

阪急電車の内装に似た車内

本形式は窓配置や寸法などが相互乗り入れ先である大阪市交通局の仕様に準じているが、それ以外は親会社である阪急電鉄の車両に準じた仕様で、同じく阪急電鉄の子会社であったアルナ工機で設計・製造された。このため、アルミ製鎧戸を日よけとする一枚下降窓を採用している他、アルミ車体に塗装を施すという点でも阪急車両と共通する。また、それまでの車両では車両前面、運転台の上に設置されていた列車無線アンテナが先頭車の後部妻面(連結面)に移されており、すっきりとした前面デザインとなっている。

車体塗装は、阪急6000系等の上部に塗装されているアイボリーをベースに、乗り入れ先の御堂筋線に準じたカラーの赤と、親会社の阪急電鉄の系列カラーであるマルーンの2色の帯を上下に巻いている。

内装は、木目印刷を施した化粧板、ゴールデンオリーブ色の座席[1]となっており、こちらも阪急電鉄の車両と同仕様である。そして、車両間の貫通扉は当時の通勤形車両としては珍しく自動ドア(押ボタン式)を採用したことが特徴となっている[2]。また、車体両端の冷房装置搭載部を除くと屋根が車両限界いっぱいまで高められており、地下鉄用車両としては異例に高い天井と開放感のある広い室内を実現している。

ドアチャイムは手動で、客用ドアの開閉前に車掌がボタンを押すことにより鳴動する仕組みとなっている[3]。基本的に自社線内のみの使用であるが、まれに御堂筋線内でも使用される場合がある。千里中央に向かって左側扉では2点和音のチャイムが、右側の扉では3点和音のチャイムが鳴る。

落成時点からの変化は、前述したドアチャイムの設置、1993年から1995年にかけての車椅子スペースの設置[4]、座席モケットをオレンジ色からゴールデンオリーブ色への変更、起動加速度を大阪市車両と同等に向上、などである。1992年(平成4年)に落成した8006Fからは警笛は電気笛から空気型電気笛(エアークラクション)に変更され[要出典]、後に8001F - 8005Fも更新された。[5]

その後の変化[編集]

2002年(平成14年)11月には、8006FにLED式車内案内表示装置の設置とドアチャイムの自動化[6]改造が行われた。

2006年(平成18年)3月には8006Fの全車両の2番ドアと3番ドアの間の座席にNTTドコモキャラクタードコモダケ」が描かれた座席広告が登場し、同年3月31日までこの仕様で運行された。同年7月1日には営業運転開始から20周年を迎え、同年6月中旬から7月下旬まで非常貫通扉上に記念ステッカーが掲出された。

2010年(平成22年)2月には、2月24日で開業40周年を迎えることを記念し、沿線にある新田、東泉丘、桃山台、寺内の各小学校の児童絵画展および北大阪急行沿線の40年前と現在の様子を比較できる写真展が開催されていた。現在は、EXPO70パビリオン(日本万国博覧会)40周年記念展示の広告が掲載されている。

2013年(平成25年)3月27日から、一部編成の車内照明がLEDに変更されている[7]

更新工事[編集]

前照灯が白色LEDになり、一部の床下機器(VVVFインバーター制御のIGBT化等)、各種運転台機器を更新した8003Fが2012年9月14日に日中試運転を行い、同年11月に営業運転に復帰した[8]。同編成は西日本の車両で初めて車両に搭載される照明を100%LED化された。

2014年8月には8007Fも同様の改造を行っている[9]

脚注[編集]

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  1. ^ 但し、本形式登場時に一部に配布されたカタログ内の8001Fの車内の写真ではオレンジ色となっていた。
  2. ^ 阪急電鉄車両での車両間貫通扉への自動ドア採用は、2003年(平成15年)に落成した9300系以降となる。
  3. ^ パン、ポン、ピーンと、音程が下がるように鳴動される。
  4. ^ 8007Fと10両化用8600形は落成時から設置。
  5. ^ そのエアークラクションは、自動車の警笛として自動車部品店で市販されていた時期もあるが、法令が改正された現在では販売されていない。
  6. ^ ドア操作と連動してチャイムが鳴動する一般的なもので、御堂筋線内でも鳴動するようになった。従来のボタン式チャイムは存置され、自線内で引き続き使用されている。
  7. ^ 北急8000形 車内照明のLED化を行いました - 北大阪急行電鉄 2013年5月7日 (PDF)
  8. ^ 北大阪急行8000形第3編成が試運転」交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2012年9月15日
  9. ^ 北大阪急行8000形8007編成が試運転」交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2014年8月4日