はやて (列車)

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はやて
E2系電車「はやて」(2007年3月 いわて沼宮内駅)
E2系電車「はやて
(2007年3月 いわて沼宮内駅
運行事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
列車種別 特急列車
運行区間 東京駅 - 新青森駅など(詳細別記
経由線区 東北新幹線
使用車両
(所属区所)
E2系電車新幹線総合車両センター)
E5系電車(新幹線総合車両センター)
運行開始日 2002年12月1日
備考 2014年3月15日現在のデータ

はやてとは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が東北新幹線東京駅 - 新青森駅間などで運行している特別急行列車である。種別を示す色)。

概要[編集]

「はやて」は、当時盛岡駅を北の終着駅としていた東北新幹線の八戸駅延伸によって、延伸区間の盛岡駅 - 八戸駅間を運行する列車として登場した。そのほとんどは東京駅 - 八戸駅間のうち大宮駅 - 仙台駅間を全駅通過し、全席指定席で運行する東北新幹線の最速達列車として設定されたが、朝夕には延伸区間の八戸駅 - 盛岡駅間を含む区間を各駅停車で運行する区間列車も「はやて」として設定された。

2012年現在では、大宮駅 - 仙台駅間を無停車かつ全席指定席で運行する列車および、途中通過駅の有無・自由席設定の有無にかかわらず、盛岡駅 - 新青森駅の区間内を始発・終着駅とし、盛岡駅以南に直通して運行する最高速度275km/hの列車を「はやて」としている。

「はやて」は東京仙台以北間の長距離輸送を担う列車で、大宮駅 - 仙台駅間は臨時を含めノンストップで運行される。また、盛岡駅以北区間では「はやて」と「はやぶさ」のみの運行となっているため、大宮駅 - 仙台駅間の「はやて」、「はやぶさ」通過駅(小山駅宇都宮駅那須塩原駅新白河駅郡山駅福島駅白石蔵王駅)と盛岡駅以北区間を利用するためには、1回以上の乗り換えが必要となる。また、新青森発着便は仙台駅 - 盛岡駅間も基本的には通過するので、仙台駅 - 盛岡駅間の各駅(古川駅・くりこま高原駅・一ノ関駅・水沢江刺駅・北上駅・新花巻駅)と盛岡駅以北区間を利用する際にも、基本的に盛岡駅等での乗り換えが必要となっている。

列車名の由来[編集]

列車名は、八戸駅で連絡する「白鳥」・「スーパー白鳥」・「つがる」とともに公募で決定されたが、「はやて」という名称はトップ10に入っておらず、「みちのく」・「はつかり」などが上位であった。また、列車愛称を最初に採り入れた1929年の一般公募時より、東海道新幹線の愛称公募(4位)などで一般公募ランキングにたびたび浮上しながらも採用されなかった愛称[1]を、この場に至って採用したことも論議の対象となった。これまで採用されなかったのは、「はやて(疾風)」が農作物に被害をもたらす風や疫病の異名でもあるためといわれているが、将来の新青森駅延伸も視野に入れ斬新でスピード感を表す名称として、あえて採用された。

新青森駅延伸後の2011年春に導入されたE5系で運行される列車については、「はやて」の名称は使用しない前提で新名称を公募し、名称を「はやぶさ」に決定した。新青森延伸後も「はやて」は運転区間を延長するかたちで当分運行されるが、JR東日本は山形新幹線を除く東北新幹線の運行車両の全てをE5系およびE6系に置き換える予定であり、当初は2013年度末のE5系全編成投入完了をもって「はやて」の名称も廃止される予定としていた。一方で、JR東日本はE5系に今後複数の名称がつく可能性について触れ、「はやぶさ」は最高速度300km/h以上で運行する列車に用い、E6系全編成投入完了以前にE3系と併結して最高速度275km/hで運行する列車には「はやて」を用いるとの見解も示している[2]ことから、「はやて」名称の存廃については流動的な部分がある。

運行概況[編集]

「はやぶさ」に次ぐ速達列車として、盛岡駅 - 新青森駅間に1往復(いわて沼宮内駅以外の各駅に停車)、東京駅 - 盛岡駅間に3.5往復(下り3本・上り4本)運転されている。

東京駅 - 盛岡駅間の列車は、2005年12月10日のダイヤ改正より1.5往復が設定された。2010年12月4日のダイヤ改正では大幅に増発され、6往復となった。

2007年には、繁忙期に東京駅・上野駅 - 仙台駅間を全席指定で、大宮駅 - 仙台駅間通過の速達列車が臨時運行され(号数は300号台)、2008年には仙台発東京行き「はやて」100号が、そして2009年には東京発仙台行き「はやて」199号が定期列車として登場している。しかし、前述の100号と199号は2010年12月4日のダイヤ改正で運転区間を仙台駅から盛岡駅まで延長したことにより、東京駅 - 仙台駅間のみでの定期列車は存在しない。

新青森駅では特急「白鳥」・「スーパー白鳥」または、特急「つがる」と接続する。

停車駅・運転本数[編集]

  • 号数並びに運行本数は定期列車のみ記す。
  • 不定期列車は発着駅が変更となる日がある。
2014年3月15日現在(定期列車)
号数 運行本数\駅 東京駅 上野駅 大宮駅 仙台駅 古川駅 くりこま高原駅 一ノ関駅 水沢江刺駅 北上駅 新花巻駅 盛岡駅 二戸駅 八戸駅 七戸十和田駅 新青森駅 備考
93・98号 下り1本/上り1本                    
111 - 118号 下り3本/上り4本        
● :停車
○ :一部列車のみ停車
- :通過

使用車両・編成[編集]

2014年3月15日現在の編成図
はやて
← 東京
盛岡・新青森 →
PJRPJRNC
E2系
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
G
PJRPJRNC
E5系
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
G GC
  • 98号・93号はグランクラス非営業。
    新青森駅発盛岡駅行の98号は5 - 8号車のみの客扱い(全車自由席)で、グリーン車・グランクラスを含むそれ以外の車両は閉鎖される。
    盛岡駅発新青森駅行の93号は1 - 9号車のみ乗車可能(1 - 7号車は自由席)。
座席種別凡例
Gグリーン車座席指定席
GC:グランクラス座席指定席
指:普通車座席指定席
盛岡以南区間で運行される「こまち」用E3系と併結して16両編成で運転されるE2系J編成の「はやて」(大宮駅)
E5系「はやて」(大宮駅)

10両編成のE2系(東京駅 - 盛岡駅間)およびE5系が使用されている。

宇都宮駅 - 盛岡駅間で最高速度275km/hの高速運転が行われているが、仙台駅以南では列車運行本数が多いため、臨時列車では最高速度240km/hの列車もある。

「はやて」で使用されるE2系10両編成には、0番台(100番台車両・400番台車両を増結)編成と1000番台編成があるが、いずれもJ編成として共通運用されている。うち0番台編成は12編成、1000番台編成は25編成となっている。

グリーン車指定席は1両を連結し、グリーンアテンダントによる、おしぼりとウェルカムドリンクサービスがある。普通車は、東京駅発着列車については、全車座席指定席である。満席の場合に限り立席特急券で利用できる(ただし、号車は指定される)。また、「はやて」と「はやぶさ」のみが運転される盛岡駅 - 新青森駅間の各駅間に限り、空席に着席することができる特定特急券を発売している。仙台駅以北区間で定期運行される列車は自由席特急券で乗車可能な「自由席」も設定している[3]。また仙台駅 - 盛岡駅間に停車駅がある「はやて」で、同区間内のみ東北新幹線を利用する場合に限り、自由席特急券で普通車指定席の空席を利用できる特例が設定された[4]

仙台駅 - 新青森駅間については新幹線定期券「FREX」での利用も可能で、空席に着席することとなる。

所要時間[編集]

  • 東京駅 - 仙台駅:最速1時間36分(12号・上野通過)、平均1時間40 - 45分程度
  • 東京駅 - 盛岡駅:最速2時間21分(12号・上野通過)、平均2時間25 - 30分程度
  • 東京駅 - 新青森駅:最速3時間24分(36号・八戸通過)、平均3時間34分(上り)、3時間31分(下り)[5]

全車指定席の背景[編集]

2012年9月29日現在、仙台以北でのみ運行される区間列車以外は全車指定席である。ただし、盛岡駅 - 仙台駅間に停車駅がある「はやて」でかつ、同区間内を利用する場合に限り、自由席特急券で普通車指定席を利用できる特例がある(後述)。

この東北新幹線における全車指定席列車は「はやて」登場の2002年12月に初めて設定されたもので、「こまち」と連結して東京 - 盛岡を結んでいた前身の列車(通称)「スーパーやまびこ」には自由席もあった。

なお、ビジネス客需要が大きい東京駅 - 仙台駅間のみの速達列車が設定されていないのは、東京駅 - 大宮駅間の線路容量が他の新幹線路線と共用であり、限界に近いことも大きな要因の一つとされる。結果的に、盛岡止まりの列車にも乗客を誘導することができたが、2005年12月のダイヤ改正時に日中は仙台で「やまびこ」と「はやて」が乗り継げるダイヤになった[6]

一般客の場合、指定席の発売拒否などはおこなわない。両列車を仙台以南のみ利用することは可能であり、東京 - 仙台間のみの利用客が利用している光景を見ることが多い。ただし仙台以南のみの利用に関しては繁忙期などに発売枠の制限が設けられることがあり、東京駅の空席表示機で、仙台までの利用が×(満席)、新青森までの利用は○(空席あり)という表示となることもある。この発売枠制限は発車時刻の2時間前を過ぎると解除される。また団体利用に関しては盛岡以南のみの場合、「はやて」利用はほとんど認められていない。

全車座席指定制は2003年10月改正までの東海道・山陽新幹線のぞみ」と同様であったが、「のぞみ」と異なり、「はやて」「こまち」ではフルムーン夫婦グリーンパス(合計年齢が88歳以上の夫婦を対象とした、新幹線を含むJR全線グリーン車を利用可能な特別企画乗車券)やジャパンレールパス(外国人を対象とした、新幹線を含むJR全線グリーン車あるいは普通車指定席を利用可能な特別企画乗車券)などのJR全線乗り放題の乗車券類が利用可能である(フルムーン夫婦グリーンパスではグリーン車も利用可能)。ジパング倶楽部レール&レンタカーきっぷなどのような、運賃や特急料金が割り引かれる制度では、「はやて」「こまち」特急料金は割引対象となる(多客期を除く)。併せて、「のぞみ」のような「ひかり」や「こだま」と異なる特急料金も設定されていない。なお、「はやぶさ」では、「はやて」や「やまびこ」などと異なる特急料金が設定されている。

短距離利用者への特例措置[編集]

盛岡 - 新青森間のみ東北新幹線を乗車する際に列車と座席を指定しない場合は、特定特急券で「はやぶさ」とともに普通車指定席の空席に乗車できる。また、2010年12月改正で「やまびこ」の一部を仙台 - 盛岡間にて途中停車駅がある「はやて」(通称はやびこ、盛岡発着の100号台と新青森発着の22・47号が該当)に変更した。このため、仙台以北の救済措置として、仙台 - 盛岡駅間に途中停車駅がある「はやて」で同区間内のみ東北新幹線に乗車する場合に限り、自由席特急券で普通車指定席の空席を利用できる特例が設定された。当然ながら、仙台駅 - 盛岡駅間に停車駅が全くない「はやて」は従来通り自由席特急券では乗車できない

自由席を設定している93・95・96・98号は最長で仙台 - 新青森間の自由席特急券のほか、盛岡以北で設定の特定特急券でも自由席に乗車できる。

新花巻以南の各駅から盛岡乗継かつ改札を出ないで、いわて沼宮内以北への各駅までの利用の場合は、窓口で列車号数を指定しない立席特急券(立席券区間は盛岡 - 新青森間で「はやぶさ(特定)号」または「はやて(特定)号」というダミー列車を端末で指定して発行)を購入すると自由席と同額な特急料金になる。盛岡以南は「やまびこ」自由席利用か仙台 - 盛岡間で途中停車する「はやて」で同区間内のみの普通車空席利用となる(仙台 - 盛岡間で途中停車駅がある「はやて」を利用した場合、この立席特急券で仙台以南の新幹線は利用不可)。特に「はやて22・47号」の場合は、乗り換えなしで最長、仙台 - 新青森間を普通車の空席に乗車可能である。

「はやて」はあくまで建前上は従来通り「全車指定席」であり、この特例に関する案内は積極的には行われていない[7]

沿革[編集]

  • 2002年平成14年)12月1日:東北新幹線の八戸駅延伸により運転開始。
  • 2003年(平成15年):盛岡駅→八戸駅間で「はやて」271号が運転開始。
  • 2005年(平成17年)12月10日:ダイヤ改正により、東京駅 - 盛岡駅間の「はやて」が運転開始(速達「やまびこ」を全車指定席にして編入)。
  • 2007年(平成19年)
    • 3月18日:全車両禁煙化。
    • 8月15日・16日:仙台発上野行きの臨時「はやて」332号(仙台14:33発→上野16:22着)が運転。上りでの仙台始発の列車は、「はやて」開業以来初めて。
    • 12月1日:東京発仙台行きの臨時「はやて」305号(9305B、東京8:32発→仙台着10:33)が運転。宮城県沖地震の特例以外では初の運転となった。
  • 2008年(平成20年)3月15日:仙台始発東京行き「はやて」100号(仙台7:16発→東京9:04着)が運転開始。同時に、盛岡駅発の上り1本を臨時列車に変更。
  • 2009年(平成21年)3月14日:東京始発仙台行き「はやて」199号(東京19:36発→仙台21:18着)が運転開始。また、八戸発東京行きの一番列車である「はやて」2号(八戸6:55発→東京9:51着)が大宮駅停車に変更し、「はやて」は全列車が大宮駅に停車となる。
  • 2010年(平成22年)
    • 3月13日 - 12月3日:仙台始発東京行き「はやて」100号と盛岡始発東京行き「やまびこ」42号との接続を取れるダイヤに変更。
    • 12月4日:八戸駅発着の「はやて」を新青森駅まで延伸し、盛岡駅始発・終着で仙台駅 - 盛岡駅間各駅停車となった「はやて」を増発、東京駅 - 仙台駅間の「はやて」100号・199号は廃止。盛岡始発着のはやてがこれまでの1.5往復から7往復にまで増発された。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月5日:「はやぶさ」運転開始に伴い、「はやて」12号の運行区間を盛岡駅始発に短縮する一方、「はやて」36号を新青森始発に延長(ただし「はやて」36号は新青森駅 → 盛岡駅間は臨時列車として12月4日 - 3月4日まで毎日運転)。
    • 11月19日:「はやて」の一部列車にE5系を投入。同時にグランクラスの営業やE3系「こまち」との併結運転も行われている[8]
  • 2013年(平成25年)
    • 3月16日:ダイヤ改正に伴い、以下のとおり変更[9]
      • 新青森駅発着の「はやて」がE5系に統一される。これにより、盛岡駅以北にてE2系の定期運用終了。
      • 一部の「はやて」で所要時間が短縮され、「はやぶさ」に変更。以降、新青森駅発着列車は欠番が多数発生する。
      • 一部のE5系使用列車で専任アテンダントによる車内サービスが省略され、座席のみの営業となる。これにより、対象列車のグランクラス料金が値下げされた。
    • 9月28日:ダイヤ改正に伴い、以下のとおり変更[10]
      • 盛岡以南の連結相手の一部が「スーパーこまち」に変更されるのに伴い、新青森駅発着の「はやて」3往復を「はやぶさ」に変更。
      • 盛岡駅発着の「はやて」1往復をE3系からE6系に置き換え。これにより、17両編成の「はやて」が初めて設定される。
      • E2系とE3系0番台の併結による定期運用終了。
  • 2014年(平成26年)
    • 3月15日:ダイヤ改正に伴い、次の通りに変更[11]
      • 新青森駅発着の「はやて」を1往復のみに削減(盛岡駅 - 新青森駅間運転)。
      • 東京駅 - 盛岡駅間(仙台駅以北は各駅停車)の「はやて」の一部列車を「はやぶさ」に統合。これにより、盛岡駅発着の「はやて」は3.5往復のみとなり、E6系による定期運用終了。
      • 秋田新幹線「こまち」との併結運転終了。

脚注[編集]

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  1. ^ 旅客列車の愛称としては長らく採用されなかった「はやて」ではあるが、コンテナ取扱列車の愛称としては1960年より梅田 - 広島・福岡港間の列車に付与された事がある。
  2. ^ E5系 こまち連結だと「はやて」 - 東奥日報 2010年11月14日(2010年11月15日時点のアーカイブ
  3. ^ 仙台駅発着列車については平日は1 - 7号車、盛岡駅発着列車は全車自由席で5 - 8号車のみ乗車できる。
  4. ^ ただし、盛岡駅で「はやて」から同駅以南の「やまびこ」に乗り継ぐ場合、JR東日本が現業部門への通達により、指定席特急券を選択しないと通しの特急料金にならなくなった。
  5. ^ 新青森開業キャンペーン - 東日本旅客鉄道盛岡支社(2011年2月24日時点のアーカイブ
  6. ^ 2005年12月ダイヤ改正について (PDF) 東日本旅客鉄道プレスリリース 2005年9月30日
  7. ^ 自由席特急券乗車特例を設定した「はやて」の例 - JR東日本:駅の時刻表[リンク切れ]
  8. ^ 東北新幹線「はやぶさ」に投入しているE5系車両を「はやて」「やまびこ」に導入! (PDF) - JR東日本 2011年9月12日付プレスリリース
  9. ^ 2013年3月ダイヤ改正について (PDF) - 東日本旅客鉄道 2012年12月21日
  10. ^ 2013年9月ダイヤ改正について (PDF) - 東日本旅客鉄道 2013年7月5日
  11. ^ 2014年3月ダイヤ改正について (PDF) - 東日本旅客鉄道 2013年12月20日

関連項目[編集]