新庄駅

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新庄駅
西口(2010年10月)
しんじょう
Shinjō
地図
所在地 山形県新庄市多門町1-1
北緯38度45分45.65秒 東経140度18分21.83秒 / 北緯38.7626806度 東経140.3060639度 / 38.7626806; 140.3060639座標: 北緯38度45分45.65秒 東経140度18分21.83秒 / 北緯38.7626806度 東経140.3060639度 / 38.7626806; 140.3060639
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
電報略号 シウ←シヨ
駅構造 地上駅
ホーム 4面5線
乗車人員
-統計年度-
1,033人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1903年明治36年)6月11日
乗入路線 4 路線
所属路線 山形新幹線
キロ程 148.6 km(福島起点)
東京から421.4 km
大石田 (21.7 km)
所属路線 奥羽本線
(当駅より舟形方は山形線
キロ程 148.6 km(福島起点)
舟形 (8.3 km)
(5.6 km) 泉田
所属路線 陸羽西線
キロ程 0.0 km(新庄起点)
(7.5 km) 升形
所属路線 陸羽東線
キロ程 94.1 km(小牛田起点)
南新庄 (4.9 km)
備考
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東口(2010年8月)

新庄駅(しんじょうえき)は、山形県新庄市多門町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)のである。

乗り入れ路線[編集]

乗り入れている路線は、線路名称上は、当駅の所属線である[1]奥羽本線に、当駅を起点とする陸羽西線、当駅を終点とする陸羽東線を加えた3路線である。

当駅は奥羽本線上を走るミニ新幹線である山形新幹線の終着駅となっている。新幹線車両が走行できるようにするため、奥羽本線の福島駅 - 当駅間は新幹線と同じ軌間1,435 mmの標準軌に改軌されている[2]。このため、1,067 mmの狭軌である奥羽本線秋田駅方面および、他路線との直通運転はできない[2]。なお、標準軌化された奥羽本線山形駅方面には、在来線としての愛称として「山形線」がつけられている[2]

なお、2022年5月より陸羽西線は列車の運行を休止しており、バス代行となっている[3]。代行バスについては「陸羽西線#バス代行輸送」を参照。

歴史[編集]

旧駅舎(1993年8月)

駅構造[編集]

軌間の異なる1・2番線(標準軌)と3・4番線(狭軌)が頭端式ホーム2面2線ずつで向き合い[2]、上下線直通可能な5番線(狭軌)は2・4番線の東側にあり、階段を使わずに各乗り場間の往来が可能[2]となっている。

直営駅みどりの窓口指定席券売機、新幹線用のモバイルSuica専用自動改札機、駅レンタカーが設置されている。また、乗換改札機が1番線に1台設置されている[19]管理駅として、奥羽本線の大石田駅 - 及位駅間、陸羽東線の堺田駅 - 南新庄駅間、陸羽西線の升形駅 - 南野駅間の各駅を管理している。奥羽本線の東北本部と秋田支社の運行系統上の境界駅でもあり、新庄駅 - 及位駅間は秋田支社側が列車運行を行う。このため、泉田駅 - 及位駅間の各駅においては、東北本部側は事実上施設管理のみとなっている。

駅東口駅前広場を除く構内東側の一帯は新庄運転区である。新庄運転区には蒸気機関車転車台が使用可能な状態で残されており、陸羽東線にてSLの臨時運行が行われる年もある。また駅構内の南側が山形線、北側が奥羽本線、陸羽東線、陸羽西線車両の車庫になっており、そのうち北側にはレンガ造りの車庫がある。

かつては貨物も取り扱っており、駅西口北側に1面2線の貨物ホームや貨車仕分け線が広がっていた。そこでは有蓋車など奥羽本線を行き来する貨物列車が停車する風景がよく見られた。後述する「ゆめりあ」の一部やその後背地に広がる駐車場、鉄道弘済会の施設、広大な空き地などが貨物施設の遺構である。運賃表は現駅舎開業以降は独自のデザインであったが、2014年の運賃改定時にJR東日本標準のデザインに変更された。

当駅は最上地方各市町村の共同出資の交流拠点ともなっており、「ゆめりあ」という愛称がある[20]。"夢"と"エリア"を組み合わせた造語である[20]。館内には案内所、物産館、イベントスペースなどが備えられ、東口に向かう連絡通路は、ギャラリースペースとなっている。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
標準軌
1 山形新幹線 上り 山形福島東京方面
2 山形線
狭軌
3 陸羽西線 下り 古口余目酒田方面
3・4 奥羽本線 真室川湯沢横手大曲秋田方面
5 陸羽東線 上り 鳴子温泉古川方面

(出典:JR東日本:駅構内図

駅弁[編集]

主な駅弁は下記の通り[21]

  • 最上のとりもつ弁当
  • 牛肉どまん中
  • 牛肉どまん中(みそ)

ただし、JTB時刻表 2024年3月号には新庄駅の駅弁の掲載は無い。

利用状況[編集]

JR東日本によると、2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員1,033人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

乗車人員推移
年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年(平成12年) 2,373 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 2,345 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 2,290 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 2,213 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 2,044 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 1,960 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 1,881 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 1,810 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 1,752 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 1,679 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 1,593 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 1,508 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 1,582 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 1,605 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 1,513 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 1,481 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 1,476 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 1,448 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 1,393 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 1,372 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 888 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 991 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 1,033 [利用客数 1]

駅周辺[編集]

西口が中心部に出る玄関口である。西口にはロータリーが設けられ、カラクリ時計が設置されている[20]

東口は国道13号に面している。東口にはパークアンドライドを図り1,000台の無料駐車場が用意されている。観光バスののりばがある。駅前は公園として整備され、「最上中央公園(かむてん広場)」と呼ばれている。

バス路線[編集]

西口ロータリーに新庄駅前バス停が設置されており、以下の路線バスおよび高速バスが運行されている。前述の陸羽西線列車代行バスの停留所も西口に設けられている[3][22]

その他[編集]

  • 「未来的なデザインの駅舎」として、2002年(平成14年)に東北の駅百選に選定されている。また、2000年(平成12年)にも鉄道建築協会の選定する鉄道建築協会賞のうち鉄道局長賞を受賞している[23]
  • 3、4番線の北側にホーム跡が残っている。陸羽西線はそれを避けるように通るため、発車後2度ポイントを渡る。

隣の駅[編集]

東日本旅客鉄道(JR東日本)
山形新幹線
大石田駅 - 新庄駅
奥羽本線・山形線
舟形駅 - *鳥越信号場 - 新庄駅 - 泉田駅
陸羽西線
新庄駅 - 升形駅
陸羽東線
  • 臨時快速「湯けむり号」発着駅
南新庄駅 - 新庄駅

脚注[編集]

記事本文[編集]

  1. ^ a b c d e 石野 1998, p. 531.
  2. ^ a b c d e 植村誠「山形秋田県境の奥羽本線」『鉄道ジャーナル』 55巻、3号、成美堂出版、2021年3月1日、26-33頁。ISSN 0288-2337 
  3. ^ a b c 国土交通省による「(仮称)高屋トンネル」の施工に伴う陸羽西線全線の運転取りやめとバスによる代行輸送のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2022年3月24日https://www.jreast.co.jp/press/2021/sendai/20220324_s01.pdf2022年5月13日閲覧 
  4. ^ 逓信省告示第409号. 官報. 1901年10月18日』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  5. ^ 逓信省告示第449号. 官報. 1904年10月19日』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  6. ^ 鉄道院告示第五十四号. 官報. 1909年10月12日』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  7. ^ 石野 1998, p. 572.
  8. ^ 石野 1998, p. 571.
  9. ^ a b c 朝日 2013, p. 10.
  10. ^ 「完工」『読売新聞読売新聞社、1963年2月17日、山形読売。
  11. ^ 「秋鉄局展開、秋田・山形両県の5駅に、ハンバーガー店-日食からノウハウ」『日本経済新聞日本経済新聞社、1986年12月16日、地方経済面東北A。
  12. ^ 「ついたてなしの窓口 新庄」『読売新聞』読売新聞社、1989年3月3日、山形読売庄内・最上朝刊、22面。
  13. ^ 「新庄駅前にふれあい広場 愛称「アビエス」 7100平方メートルの中心には噴水」『読売新聞』読売新聞社、1994年11月24日、山形読売庄内・最上朝刊、22面。
  14. ^ 鉄道ピクトリアル』 49巻、1号、電気車研究会、1999年1月、121頁。ISSN 00404047 
  15. ^ 山形新幹線「つばさ」の新庄開業等について』(プレスリリース)東日本旅客鉄道、1999年7月30日。 オリジナルの2020年11月13日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201113023405/https://www.jreast.co.jp/press/1999_1/19990801/index.html 
  16. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '00年版』ジェー・アール・アール、2000年7月1日、186頁。ISBN 4-88283-121-X 
  17. ^ 「新幹線eチケットサービス」が始まります!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、北海道旅客鉄道西日本旅客鉄道、2020年2月4日。 オリジナルの2020年2月26日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200226110513/https://www.jreast.co.jp/press/2019/20200204_ho01.pdf2020年5月25日閲覧 
  18. ^ タッチでGo!新幹線 サービスエリア拡大について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年11月12日。 オリジナルの2020年11月13日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201113025314/https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201112_ho01.pdf2020年11月13日閲覧 
  19. ^ 何故こんなことに… 新庄駅ホームに佇む「ぼっち改札機」が寂しそう→ワンオペの理由をJRに聞く”. Jタウンネット (2023年8月3日). 2023年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月6日閲覧。
  20. ^ a b c 朝日 2013, p. 8.
  21. ^ 『JR時刻表 2015年7月号』交通新聞社、2015年、653頁。 
  22. ^ 【2023年3月13日から】陸羽西線代行バス「北余目駅」バス停の変更について(お知らせ)”. 庄内町. 2023年4月18日閲覧。
  23. ^ 「新庄駅が鉄道局長賞」『交通新聞』交通新聞社、2000年10月27日、2面。

利用状況[編集]

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月17日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月16日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月12日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月27日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月10日閲覧。

参考文献[編集]

  • 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6 
  • 『週刊 JR全駅・全車両基地』 56号 新庄駅・気仙沼駅・鳴子温泉駅ほか80駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年9月15日。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]