大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ

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大乱闘スマッシュブラザーズ
スマッシュブラザーズのシンボルマーク。
大乱闘スマッシュブラザーズX』、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』ではアイテム「スマッシュボール」としても登場しており、このゲームシリーズにおいては必要不可欠な存在となっている。
ジャンル アクションゲーム
開発元 HAL研究所
有限会社ソラ
ゲームアーツ
バンダイナムコゲームス
バンダイナムコスタジオ
発売元 任天堂
主な製作者 桜井政博
1作目 ニンテンドウオールスター!
大乱闘スマッシュブラザーズ

1999年1月21日
最新作 大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U
2014年12月6日
公式サイト スマブラ拳!!
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大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(だいらんとうスマッシュブラザーズシリーズ、英題:Super Smash Bros.)は、HAL研究所が開発し、任天堂が発売した対戦型アクションゲームのシリーズ名である。略称「スマブラ」や「大乱闘」、「大乱」、「SSB(英題の頭文字略)」。ディレクターは『星のカービィ』の生みの親でもある桜井政博が担当している。

概要

スーパーマリオブラザーズ』シリーズのマリオや『ゼルダの伝説』シリーズのリンク、『ポケットモンスター』シリーズのピカチュウ、『星のカービィ』シリーズのカービィなど、任天堂が過去に発売したコンピュータゲームシリーズの代表的な人気キャラクターが、彼らの登場するゲームの世界観をモチーフにしたステージ上で戦う対戦アクションゲームである。コンピュータによる自動操作も含め、1〜4(Wii U版では最大8)人がゲームに参加できる。

対戦型格闘ゲーム的な性格を持つこのシリーズを一際特徴づけているのは、ゲームの勝利条件である。それぞれのプレイヤーは各キャラクターに割り当てられた体力を奪い合うのではなく、いわばおはじきベーゴマのように、ゲームの舞台から場外へ落下した(させられた)者が敗れ、最後まで舞台に残っていた者が勝者となる。

任天堂のゲームから人気キャラクターが登場することにより、それらのゲームのファンの心も掴んだ。またそれとは逆に、このシリーズの影響で登場キャラクターおよび原作ゲームの知名度が上昇し、原作のファンを増やす効果も見られた[1]。 また1on1でも対戦できたり、ルールとして体力制がある(3dsを除く)、インターネット対戦で1on1対戦がある(for以降)など、格闘ゲーム的な要素もあるため、格闘ゲーマーがプレイし、そこから原作をプレイするなどの効果も生まれている。 これらの点とプレイヤーの実力問わず楽しめる内容のため人気が幅広く、下記のように2作目『DX』と3作目『X』はそれぞれのハードであるゲームキューブWiiキラーソフトとなるべく開発され、実際にハードの売上増加・普及に大きく貢献している[2]

一方名前が大きいこのソフト、制作にはかなりの工数を要する。『DX』の時にはディレクターの桜井政博は13か月間休みをとらずに休日返上で制作にかかった事で有名である。

格闘ゲーム的な印象があるがホームページなどでの説明では「対戦アクションゲーム」とされ、「格闘ゲーム」という言葉は使っておらず(比較のためにあえて使うことはある)、第1作目開発当時にはシステムの複雑化が著しくなっていた格闘ゲームへのアンチテーゼを込めて制作された作品であることを制作者はしばしば述べている。さらに、ゲームセット時に負けたプレイヤーキャラクターが勝ったプレイヤーキャラクターに対して健闘を称えて拍手するなど「闘い」よりも「競技」といった色合いが強くされている。この傾向は続編になるにつれバラエティ要素が増えるなどにより、顕著となっていく(3作目『X』になるとテーマとして「対戦」とともに「共闘」と「共有」を明確に打ち出している)。

2011年6月のE3 2011にて、ニンテンドー3DSWii Uの各ハードにおける続編の開発、および両ハード作品で連動要素を持たせるという構想が発表され、2012年6月22日にバンダイナムコゲームスとバンダイナムコスタジオを中心とした体制で開発が進められていることが公表された[3]。E3 2013にて発表があり、同年6月11日にホームページ開設。同日より新規参戦キャラクターなど発表を行なっている。また3DS・Wii U同時展開の予定であるが、収録ステージは3DS・Wii Uそれぞれ異なると発表している(3DS版では携帯ゲーム機のゲームソフトをメインに、Wii U版では据え置き機のゲームソフトをメインにステージを構成するとのこと)。3DSは画面が小さくても各キャラクターが見やすいようにフチが濃く書かれるなど、携帯ゲーム機でも遊びやすいようになるとしている(E3で発表したVTRより)。

開発の経緯

本シリーズは元来より「任天堂キャラクターが集結するということを目玉に作ったゲーム」ではなく、オリジナル作品として試作された対戦アクションゲームの企画が原点である。開発段階では『格闘ゲーム竜王』というコードネームで呼ばれていた(ゲーム中に使用される背景として、HAL研究所山梨開発センターの所在地である旧竜王町(現在の甲斐市竜王新町)の風景を用いていたため)。

プロトタイプである『竜王』は桜井とプログラマーの岩田聡、サウンドクリエイターの3人という極めて少人数で制作された[4]。商品として発売する際に、「家庭用ゲーム機用のオリジナル格闘ゲームだとアーケード用のものと違いユーザーに認知されにくい」といった点を鑑みニュース性を持たせようとし、結果として「任天堂のキャラクターたちが闘う」というアイデアが採用されたと語られている[5]。代案として当初はキャラクターデザインに有名イラストレーターの起用か、アニメ作品などとのタイアップなどが検討されていた。このような経緯から、著作権表記はプログラムとキャラクターとで別表記となっており、シリーズのシステム・プログラムに関する著作権は一貫して任天堂とHAL研究所にある他、キャラクターに関する著作権は「Characters:」より後に一括して記されている。後者については参戦作品のネタバレに絡むことから、参戦が公式発表されるまでは参戦作品に関わるコピーライト表記が伏せられることもあるうえ、ゲーム中でも対応する隠しキャラを出現させて初めて、隠しキャラに関わる著作者がタイトル画面のコピーライト表記やエンディングのスタッフロールに追加される措置がとられている。 なお、この企画は本来コンペに負けたものであり、企画が再浮上したのは64DD版『MOTHER3』やN64版『カービィのエアライド』が開発中止になった後の背景にあったことが触れられている[6]

シリーズ

数値は全て日本のもの。

タイトル 発売日 ハード 売上本数
ニンテンドウオールスター!
大乱闘スマッシュブラザーズ
1999年1月21日 NINTENDO64 197万本
大乱闘スマッシュブラザーズDX 2001年11月21日 ニンテンドーゲームキューブ 151万本
大乱闘スマッシュブラザーズX 2008年1月31日 Wii 242万本
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS 2014年9月13日 ニンテンドー3DS 253万本
大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U 2014年12月6日 Wii U 73万本

本記事において「初代」は『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』、「DX」は『大乱闘スマッシュブラザーズDX』、「X」は『大乱闘スマッシュブラザーズX』、「for」は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』及び『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』両方を、「3DS」は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』単体、「Wii U」は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』単体を指す。

ゲームシステム

2Dアクションゲーム風の画面構成で、各プレイヤーは自分の選択したキャラクターの持つ能力によって相手を攻撃し、足場の無い画面下端へ相手を落とすか、左右または上端の更に外側へと放り出せば勝利となる。本作におけるKO(海外版での呼称。ユーザー間では「バースト」とも称される)・ミスはステージの上下左右に設定された限界ラインへの到達によって判定される。
ただし足場を踏み外した時点でミスとなるわけではないため、たとえ足場よりも遠くへと吹き飛ばされても限界ライン(下以外は画面外から一定ライン外側。画面外に出ただけでまだミスになっていないときは「ルーペ」と呼ばれる吹き出しでキャラが表示される)に到達する前に空中ジャンプや必殺ワザを使い、足場まで復帰することができれば失点を防ぐことが可能である[7]

キャラクターは攻撃を受けることによってダメージ値(%で表現される)が蓄積してゆく。キャラクターのふっとび易さはこのダメージ値に比例する。つまり、多くのダメージを受ければ、それだけふっとび易くなるということである(後述のリアクション固定ワザのような例外もある)。
ただし同じダメージ値でもふっとび易さが各キャラクターごとに異なっており(「重さ」として表現される)、軽い(主に体が小さい・攻撃速度が素早い)キャラクターは大きくふっとばされ易いが、この場合は弱い攻撃でも大きくふっとぶため連続攻撃を受けにくい。一方で重い(主に体が大きい・単発威力が大きい)キャラクターは逆であり、ふっとばされにくく打たれ強いが、そのために連続攻撃を受け易い。


なお、用語の表記などは公式のものに基準し記している。たとえば、本ゲームにおける攻撃に関してはカタカナで「ワザ」と記すのが公式であり、漢字の「技」などは本作では誤った表記となる。

操作方法

移動
キャラクターは3Dスティックを使用して左右に移動でき、下に倒せばしゃがみ、ダッシュしない程度に向いている方向と逆に倒すことで向き反転が可能。移動にはスティックを倒すと傾けの深さに応じて「微速歩行〜中速歩行〜高速歩行」の3段階のスピードの歩行が行える。
また、本作では弾くように3Dスティックを素早く傾けるはじきが操作の大きなウェイトを占めている。横に一瞬だけはじくとダッシュ、横にはじいてそのまま倒し続ければ走行、上に弾けばジャンプ(空中では空中ジャンプを基本1回まで可能だが、一部のキャラクターは複数回行うことが出来る。ジャンプボタンでもジャンプすることが可能[8])、空中で下にはじけば急降下、すりぬけ床の上で下にはじけば床すり抜けと、移動に大きく役立つ。攻撃でも重要な操作にはこのはじきを使用する。
空中でステージの崖に接触した場合は自動でガケつかまりが発生。『X』では崖に背を向けた状態で接触してもガケつかまりが発生する。
キャラクターによっては、後述の必殺ワザなどで空中を移動できる者もいる。
『DX』からは一部のキャラクターのみ、空中で壁を蹴ってジャンプする三角飛びが追加されている。このジャンプでは残り空中ジャンプ回数を消費しないが、一定回数繰り返すと高度が下がっていく。また、全キャラクター共通のガケつかまりからの選択肢にガケのぼりジャンプが加えられた。
『X』からはこれらに加えて全キャラクターが使える踏み台ジャンプ泳ぎ、一部キャラクター限定の滑空壁張りつきしゃがみ歩き等の移動テクニックが存在する(『for』では滑空は廃止、『3DS』のみ泳ぎが廃止)。
通常ワザ
Aボタンを押すと通常ワザで攻撃。地上Aボタンのみでは連打可能な弱攻撃、スティックと組み合わせることで強攻撃を繰り出す。そしてスティックではじく動作と同時にAボタンを押すことで、強力なふっとばし力を持つスマッシュ攻撃を放つ。
ダッシュもしくは走行中にAボタンを押すと専用のダッシュ攻撃が、空中では上下左右のスティックの組み合わせとスティックのニュートラルで5種類の空中攻撃を出すことができる。
これらの他にAボタンを使った攻撃として、おきあがり攻撃・ガケつかまり攻撃・つかみ攻撃が存在する。
『DX』以降の作品では、スマッシュ攻撃を使う際にAボタンを押し続けることで、攻撃を溜めてタイミングを調節したり・威力を高めることができるスマッシュホールドが加えられた。
必殺ワザ
Bボタンを押すと強力な必殺ワザを使って攻撃する。通常ワザに比べて威力や効果が大きい分、ワザを出すまでの隙も大きくなる。初代ではニュートラル、下方向・上方向にスティックを倒す操作とBボタンとの組み合わせで各キャラクター3種類の必殺ワザを出すことができる。『DX』からは横方向も加わり、四種類の必殺ワザが出せるようになった。
前述のように、必殺ワザには空中の移動にも使えるものが一部存在し、吹っ飛ばされた際のステージ復帰などに用いることが可能だが、ワザによっては使用した後から着地するまでの間に大幅な行動の制約がかかるしりもち落下という状態となってしまう。
空中で入力すると「地上と同じワザ」「地上とは性能が違うワザ」「空中では何も起こらない」という3種のパターンがそれぞれのワザに設定されている。
おきあがり攻撃とガケつかまり攻撃はBボタンでもAボタンと同じ攻撃が発生する。
『X』からは「スマッシュボール」というアイテムを破壊することによって、1回だけ通常必殺ワザと入れ替わりに使用可能となる「最後の切りふだ」が追加された。
入れ替わりとなるため、最後の切りふだが使用可能な状態では通常必殺ワザを使用することは出来ないが、例外として『for』で有料コンテンツとして配信されたリュウとそのリュウをコピーしたカービィのみ、コマンド入力を行うことで最後の切りふだと通常必殺ワザを使い分けることが出来る。
防御
シールドボタンで球体のシールドをまとい、相手の攻撃をガードすることができる。
攻撃をガードしたり、時間が経過したりすると共にシールドは小さくなり(ただしヨッシーのみはシールドではなくタマゴの殻でガードしているため、小さくならずに色が黒ずんでいく)、シールドが無くなると「シールドブレイク」となり一定時間気絶状態(「ふらふら」と言う)になる。ただ、レバガチャをすることでふらふら状態の時間を短縮することができる。シールドブレイク時には真上に吹っ飛んでしまうが、プリンだけは1発で画面上方向に大きくふっとんでしまい、天井などがない限りはそのままミスとなってしまう。
また、空中でシールドを張ったりつかみ攻撃や投げ扱いの必殺ワザを防御することはできず、アイテムのワープスターや『X』の「最後の切りふだ」の一部など、シールドでガードできないする攻撃も存在する。
『DX』ではシールドがL・Rトリガーに割り当てられており、L・Rがアナログトリガーであったことから押し込む深さに応じてシールドの濃度が変化する仕様であった。『X』以降はアナログ入力がスティックのみになった関係上、あくまでも4つの操作方法の1つでしかないGCコントローラーでもシールドの濃度は変わらなくなった。
ガード中に横方向に弾くことで無敵になりながら移動する緊急回避を発動。向いている方向によって前方回避と後方回避が存在し、前方回避後は向いている方向が逆向きになる。
『DX』からはガード中に下方向に弾くことで移動しない「その場緊急回避」、空中でシールドボタンを押すことで「空中緊急回避」が可能。
空中緊急回避は『DX』と『X』以降で性能が大きく異なり、『DX』では任意の方向に緊急回避をしながら移動をすることができるが、使用後はしりもち落下になってしまう。『X』以降では緊急回避をしながらの移動はできないが(慣性によって移動や吹き飛びの方向が維持される)、しりもち落下にならないため着地までに何回も使用することが可能。
投げ
ガード中にAボタンを押すことで相手をつかみ、相手を捕まえた状態で左右どちらかにスティックを倒すことで前方投げ、後方投げを行うことができる。また、短い時間ならつかみ状態を維持することができる。
つかみは前述の通りシールド中にAボタンで行える他、つかみボタン(シールドボタン+Aボタン同時押し扱い)でも可能。バッヂ以外のアイテムを持っている場合はアイテム投げになってしまうのでつかみ動作が行えない。
一部のキャラクターは素手ではなく長いアイテムを使って相手を遠くから掴むことができ、『DX』からは空中でつかみボタンを押すことでそのアイテムを用いた空中攻撃を行える。該当するキャラは空中で相手を掴むことこそできないままだが、地形を掴んでステージに復帰する「ワイヤー復帰」が可能である。『X』ではこのワイヤー復帰がガケつかまりができる地形を自動で補足するものになり、ステージにもよるがさらに復帰しやすくなった。
『DX』からはダッシュつかみ、つかみ攻撃、上投げと下投げが追加。ダッシュつかみは専用のモーションで遠い間合いからでも掴めるようになったが、つかめなかった時の隙は通常の掴みよりも大きくなる。つかんだ後はそのまま打撃を加えるつかみ攻撃を行うことができ、つかまれた側はレバガチャで相手のつかみを外せるようになった。初代ではつかみのままでいると自動的に前方投げになったが、『DX』からはつかみのままでいると投げられずにそのまま振りほどくようになった。
『X』ではダッシュ時に行えるつかみとしてふりむきつかみが追加されている。
ドンキーコングの前投げのみは特殊な投げワザとなっており、相手を抱えあげてそのまま移動することができる。
アピール
アピールボタンで、キャラクターがポーズをとるアピール行動をとることができ、主に勝利の誇示や相手への挑発に使われる。コンピュータもプレイヤーを倒すとアピールをする。
『X』ではアピールが上・横・下の3種類に増え、ニンテンドーWi-Fiコネクションのフレンド対戦ではアピールに4種類のショートメッセージを設定可能。アピールと共にメッセージのフキダシを表示できる。
また、ルイージ、スネーク、ゲッコウガのアピールではダメージを与えることができる(ルイージは下アピール、スネークは全て、ゲッコウガは下アピール)。カービィはコピーした能力をアピールにより取り消すことができる。
『DX』からは一部ステージにおいて一部のキャラクターでアピールボタンを一瞬だけ入力すると、同シリーズでのキャラクターとの無線通信が始まる。これを「スマッシュアピール」と言う。
初代と『DX』では一人用ゲームではステージ終了時にアピールをしているとボーナス点数が増えるシステムがあった。

テクニック

本シリーズは「ジャンルは対戦型格闘ではなく対戦アクション」とされているように基本システムは手軽で分かり易くまとめられて、どのよう様なプレイヤーでも楽しめるようになっているが、その操作系の裏には格闘ゲーム並みに数々のマニアックな仕様やテクニックが用意されている。 以下は公式に存在や名称の発表がされたものだが、これら以外にも多数のテクニックが存在している。

ベクトル
各ワザの相手をふっとばす方向を示す開発内用語。
リアクション値
各ワザの相手をふっとばす強さを示す開発内用語。
基本的にふっ飛ばし速度は蓄積ダメージを参照した1次関数のようになっており、傾きとなる「リアクション影響値」及び切片となる「リアクション付与値」が設定されているが、一部には完全に蓄積ダメージの影響を受けなくなる「リアクション固定値」を設定されているワザもある。
ただし『for』では、相手だけではなく自分の蓄積ダメージも最大150%分まで吹っ飛ばし力に影響し、ダメージ量で不利になるほどふっ飛ばし力が上がるようになっている。
ワンパターン(OP)相殺
同じ攻撃ワザを連続してヒットさせ続けると、そのワザの威力(ダメージ量とふっとばし力の両方)が下がっていくシステム。連続10回分まで蓄積されていき、ほかのワザを使用する(空振り可能)ことで威力が1段階ずつ回復していく。
これによって、強力なワザほど使い所を見極める必要があり、乱発するとそれだけ決め手を欠くようになっている。
相殺
攻撃同士がぶつかり合った時、お互いのワザのダメージ量の差が10%以下だった場合に、お互いの攻撃が相殺されて打ち消しあう。
直接攻撃同士・武器攻撃同士、飛び道具同士である必要はなく、直接攻撃と飛び道具・直接攻撃と武器攻撃とでも可能だが、それとは別途に空中攻撃など相殺できない攻撃も存在する。
メテオスマッシュ
一部の攻撃は、相手を下方向に強くふっとばせる性質があり、これを総称してメテオスマッシュと言う。この攻撃を下が穴・場外になっている場所で当てることで一撃必殺を狙うことができるが、ほとんどは空中攻撃で狙うことになるため、反撃や回避を受けてミスする大きなリスクを伴う。
『DX』では、下方向にふっとばす技以外にもメテオスマッシュに該当するワザと、逆に下方向にふっとばすがメテオスマッシュに該当しないワザのシステム内部における区別が存在しており、このうちメテオスマッシュとみなされるワザによるふっとびをキャンセルして復帰するメテオがえしというものも存在する。
ヒットストップずらし
攻撃を当てた(受けた)瞬間、自分(相手)に「ヒットストップ」という一時停止が入るという仕様があり(基本的に電撃属性であるか、攻撃力が高いほど時間が長くなる)、最中に受けた側がはじき入力すると、その方向に身体を少しずらすことが出来る。これを連続して行うことによって、連続ヒットする攻撃から脱出出来る場合がある。
シールドキャンセル
シールドを出している最中にジャンプ入力を行うと、シールド状態をキャンセルしてジャンプにつなぐことが出来る。
『X』では応用として、攻撃ボタンを同時に押すことで、シールドでワザを受けている最中でもシールドを解除しつつ上スマッシュ・上必殺ワザ・またはジャストシールドでなくともつかみを出す事が可能で、切り返し手段として用いる事が出来る。
着地キャンセル
空中攻撃中に着地をすると、キャラクターは姿勢を立て直す動作のために隙を作ってしまうが、着地時にシールドボタンを押すことで着地の隙を初代ではキャンセル、『DX』では半減することができた(シールドボタンを押すことで動作そのものを消せる仕様であり、シールド行動によって間接的に隙を上書きしているわけではない)。『X』以降には存在しないテクニックである。
シフトチェンジ ※公式名称不明
一部キャラの横強攻撃と横スマッシュ攻撃は、スティック方向をわずかにずらすことで最大3通りの角度(初代のみ5段階)をつけて出すことができる。これらは基本的に上方向が強め、下方向が弱めの攻撃力になる。坂などの影響で相手と高さに差がある場合等に真価を発揮する。
『for』におけるリトル・マックは、この操作によって横スマッシュ攻撃が大きく変化する。
シールドシフト
シールドはスティックを倒すことで防御する場所を調節できる。これを行うことでシールドが小さくなった状態でも相手の攻撃をガードできる。
ふっとび耐性 / スーパーアーマー
他のアクションゲームにおける「スーパーアーマー」と同様のシステム。ヨッシーの空中ジャンプ中や、緑ブロックを取るなどして「メタル状態」になったキャラクター、『X』以降における重量キャラクターの一部ワザの最中など、また『for』におけるダメージが溜まっていない状態で常時のクッパは、ふっとびに対してある程度強い耐性を持っており、威力の低い攻撃を受けても攻撃が中断されない状態になる。これにより低威力の攻撃を強行突破できるが、ダメージは通常通り蓄積され、ダメージが溜まるとこの耐性が弱まる。また全キャラクター共通で掴んだ瞬間にも強いふっとび耐性が付与されている。
『X』以前は「ふっとび耐性」という名前だったが[9]、『for』にて他のアクションゲームに則ってか「スーパーアーマー」に名称が変更された[10]
コマンド入力
『for』におけるリュウのみ、特殊なレバー・ボタン入力を行うことで必殺技を通常のBボタン操作よりも高い威力で繰り出すことが出来る。

アイテム

Aボタンで近くにあるアイテムを拾い、使用することができる。アイテムはそのまま出現することもあれば、「キャリアー」に入れられて中身のわからない状態で出現することもあり、「キャリアー」に入れられたものはダメージを加えたり投げたりすることで開封される。ただし攻撃や投げによって開封されるキャリアーは、低確率でアイテム出現の代わりに爆発を起こす場合がある。

打撃アイテムは弱・強横・スマッシュ横・ダッシュ攻撃が武器を使ったものに変化。射撃アイテムは上下方向以外の通常攻撃が射撃アイテム攻撃に変化し、弾切れ時にはスマッシュ攻撃入力でスマッシュ投げが可能。『for』では弾切れ時に自動的に射撃アイテムを投げ捨てるようになった。 投擲アイテムはAボタンを押すだけで投げることができる。

アイテムはつかみボタンで捨てることが可能。これをスティック入力と併用すると、投擲アイテムと同様に投げつけることができる。 アイテム投げは上下左右とダッシュに加えて各種方向へのスマッシュ投げが可能だが、投擲アイテムのみ地上でのその場投棄が不可である。

アイテムには大型と小型のものがあり、大型のアイテムを持っている際は初代は移動不能、『DX』以降は移動可能なものの大幅な制約が掛かるが、初代も含めドンキーコングの場合のみ移動の制約が少ない。

一部のアイテムは拾ったと同時に効果が発揮される。取ることで自動的にアイテム使用状態になってしまうハンマー等は投げ捨てることができないが、 『DX』以降の作品ではタイミングはシビアながら、ふっとばされてから通常の状態に戻る瞬間にハンマーを手放すことが可能。


初代ではアイテムの上に[▼]が表示されアイテムの位置が表示されていたが『DX』と『X』では表示されなくなった。『for』では再度表示される。

対戦ルール

本シリーズはシリーズ通して様々なルールで遊ぶことができるのが特徴で、4人で入り乱れて戦うか1対1で勝負するか、ポイント制かストック制か、アイテムは使えるか使えないかなどといった様々な設定ができる。そしてそれらのルールによって得点システムや多プレイヤーによる乱戦の有無などから取るべき戦法が大きく異なってくることもあり、キャラクターの強さを一元的な見方から判断できないのも本作の醍醐味の一つである。また、ステージの多くは様々な仕掛けが仕込まれたもので、ランダムな種類が出現するアイテムなども含めて、戦いにおいて非常に「アドリブ性」が大きいのが特徴であり、それをいかに掴んで自分のものにするかも重要な要素となっている。

このような第3者の存在やルール設定、アドリブなど強弱を一元的に求められず、どのキャラクターもシチュエーションなどで何かしら固有の長所を得られる点が、そのまま対戦ゲーム性とパーティ性の両立や幅広い支持に直結している。『X』では、開発者が世界各国のWi-Fiコネクションによるオンライン対戦のデータを統計してみたところ、勝率が35キャラクター中34キャラクターにおいて3.0〜2.0%の誤差範囲で収まっていた(残った1キャラクターもごくわずかに勝率が低かっただけという)という一般的な対戦ゲームではあまり見られない結果も出ている[17]

なお、ルールや遊び方はプレイヤーの自由と前置きした上で、開発者の見解として「制限時間2分(初代のみ3分)」「ステージは自由」「アイテム全解禁」をデフォルトのルールと定めており、「アイテムなし」「1対1」「ステージは平坦なもの」といった対戦型格闘ゲームのような遊び方は、本作に内包された要素を完全に生かしていない副次的なものに過ぎないと語っている。

『X』よりオンライン対戦が導入。『X』では対戦相手がランダムに決まる「おきらく対戦」とソフト上でフレンド登録した人同士での対戦を選択可能。しかし、ニンテンドーWi-fiコネクションの方針上「おきらく対戦」において匿名でプレイできるということから放置プレイや1人を複数人で狙うといった悪質なプレーが多発したことから、『3DS』『Wii U』では「ニンテンドーネットワーク」における「だれかと」でもニンテンドーネットワークアカウント名が表示されるようになった。 また、『X』の「おきらく対戦」ではルールとステージを多数決で決めていた結果、それがある一定のパターンに偏ることにもなったため、『for』の「だれかと」では「エンジョイ部屋」「ガチ部屋」とルームを分け、2通りのルールに固定化するという処置をとった。 「エンジョイ部屋」ではステージ:終点以外から必ずランダム(広いステージが選ばれる確率は低め)、アイテム:すべて出現、勝敗:勝ち数のみ記録、対戦形式:4人乱闘か2on2チーム戦のどちらか。「ガチ部屋」ではステージ:終点または終点化ステージのみ、アイテム:なし、勝敗:勝ち数・負け数ともに記録、対戦形式:4人乱闘、2on2チーム戦、1on1ストック戦が選択可能。双方で悪質と思ったプレイヤーを通報することができ、運営が悪質と判断されたプレイヤーはネットワークから切断できる機能も有する。 他にも、放置プレイ・極端な一人狙い(ガチ1on1以外)・自滅を繰り返す・頻繁な回線切断(意図的か否かは問わず)・改造/チートの使用や通報頻度が多いと、一定時間サーバーに接続できなくなるペナルティ機能を搭載している[18]

対戦の種類

バトルロイヤル(大乱闘)
各個人が独立し、入り乱れて戦う。
チームバトル
個人または複数人で組まれたチーム同士で戦う。2対2は勿論のこと、3対1、2対1、2対1対1など変則マッチも可能。チームカラーは赤・青・緑の3色(『Wii U』の8人乱闘では黄を含む4色)で、キャラクターはそのチームカラーの色で固定される(同チームに同一キャラクターがいる場合、濃淡で区別される)。

『for』ではキャラクターそのものではなく、キャラクターのフチでチームカラーを表示させることにより、キャラクターそのものは自由に色を変えることができる。

勝利条件

タイム制バトル
任意に決めた対戦時間(1〜99分まで1分刻みで設定可能)が過ぎるまで戦うルール。
「相手を倒した回数(「撃墜数」とも呼ばれる) - 自分が倒されたまたは自滅した回数(『DX』『for』では、自滅点を0/1/2点のいずれかに設定出来る[19])」で点数が計算され、最もポイントの高かった者が勝利する。
チームバトルの場合は、そのチームに所属しているプレイヤーの得点の合計点で競う。総得点マイナスもカウントされるため、得点でトップの者が所属するチームが必ずしも勝つとは限らない。
制限時間いっぱいまで全員が楽しめる上に、時間制限という縛りが待ち戦法にリスクを与え、逃げ回ることにも意味を与えるため、デフォルトルールとして採用されている。
他者の撃墜の邪魔・横取り[20]をすることや、1~2位プレイヤーに撃墜されるよりわざと3~4位プレイヤーに落とされる方が有利な構造等、効率的な戦い方が結果的に弱者にも優しくなるゲーム性となっている。
ただ、勝敗に拘るプレイヤーは追い詰められた際「相手に倒されて相手に1点プラス、自分に1点マイナス」よりも「自滅で自分に1点マイナス」を選ぶことがあり問題となったため、『DX』では自滅すると2点マイナスされるように設定が可能になった。
また、『X』以降は自滅判定が厳しくなり、開始または復帰から一度でも攻撃を受けると落下の仕方や経過時間にかかわらず最後に攻撃したプレイヤーが得点するようになり、それまでに一度も攻撃を受けないままミスした場合のみ自滅となったため、自滅カウントの発生頻度自体が大幅に減少した。なお『for』では自滅点設定が復活すると同時に、上記の「エンジョイ部屋」では1点マイナス、「ガチ部屋」では2点マイナスに固定されている。
ストック制バトル
各者に初期値一律のストック数を設定して戦うルール。設定回数分ミスした者から退場となり、最後に残った者(チーム)が勝利する。
誰かとチームを組んでいる場合は、自分のストックが無くなった時に、『DX』以前ではスタートボタンを押す・『X』ではAとBを同時押しすると仲間(自分以外の味方が複数人いる場合は最も多くのストックを持つプレイヤー)のストックを一つ分けてもらえる。
『DX』以降ではオプションで時間制限を設けることも可能。『for』のガチ1on1では5分の制限が設けられている。
コインバトル(DX、X、Wii U)
任意に決めた対戦時間(1〜99分まで1分刻みで設定可能)が過ぎるまで競うルール。
相手に攻撃をヒットさせた時・撃墜したとき・またはアイテムキャリアーを開放した時にコインが出現し、それを多く集めた者(チーム)が勝利する。
ダメージが大きいほど多くの硬貨が出現し、『DX』では金は10点、銀は5点、銅は1点の3種類となる。『X』では新たに紙幣が登場し、紙幣が10、硬貨の金が6点、銀が3点、銅が1点となった。
ミスをしても退場することはないが、手持ちのコインが半分へと減ってしまう。減少分のコインはミスした位置から放出され回収することが可能。『X』からはミスごとの減少量が最大100枚までとなった(200枚以上で-100枚、それ未満では半分に減る)。
『DX』よりも後に発売された『メトロイドプライム2 ダークエコーズ』のバトルモードでもルールの一つとして、このルールに準じた「コインバトル」が採用されている。
評価制バトル(DXのみ)
任意に決めた対戦時間(1〜99分まで1分刻みで設定可能)が過ぎるまで戦うルール。
最大の特徴は、「1分間ダメージなし」「3連続同じアイテム」「空中攻撃全種類」「まっさきにヒット」「ミュウ(ポケモン)をゲット」「(タイム制準拠の撃墜点順位が)ビリだった」「ワンパターン戦法」など、対戦内容に応じて生じるスペシャルボーナスの加減点で総点数が計算され、そのスコアの高さで順位が決まることである。
単純に相手を倒す事以上に(もちろん相手を倒しまくるのも戦術ではある)ボーナスを狙った行動をすることが重要であり、場合によっては「歩かない」「ジャンプしない」「必殺技を使わない」といった行動制限系のボーナスを多数獲得できる「開始してから最後まで何もしなかった」人が高順位に立つことさえもある。

いずれのルールでも、対戦時間を過ぎた時点で、トップが2人以上いる場合は当該者同士のサドンデスに突入。ダメージ300%・ストック数1で始まり、最後まで残ったプレイヤー(チーム)が勝利。ここでも一定時間決着がつかないと、キャラクターの上から起爆寸前のボム兵が落ちてくる。ただしストック制の場合は、残りストック1で2人以上が同時に落下するか、制限時間を設けた場合(残りストックが最も多いプレイヤーが2人以上。撃墜数などのポイントは関係ない)のみ発生し、『DX』のみそのときのトップが持っているストックがそのまま適用される。サドンデスでも同時に落ちた場合、番号の若い方のプレイヤーが勝者になる。

なお、『DX』以降での特殊ルール「スペシャル乱闘」においては、一般的な対戦型格闘ゲームのような体力が設定されゼロまたは場外になると敗北・最後まで残ったプレイヤーが勝利となる「体力制」というルールも存在するが、これも含めて特殊ルールとして扱われる。「スペシャル乱闘」においては『DX』ではゲームセット後の成績発表が表示されないが、『X』『Wii U』ではスペシャル乱闘でも成績が表示されるようになった(ただしカウント集に記録はされない)。

登場キャラクター

第1作目では「ニンテンドーオールスター」とタイトルに含まれていたように、本シリーズに登場するプレイヤーキャラクターは任天堂が発売した人気ゲームシリーズからの引用となっている。3作目『X』からは加えてサードパーティーのゲームからのゲスト出演もあり、『X』ではコナミセガのキャラクターが登場した。4作目・5作目『for』ではセガに加え、カプコンバンダイナムコゲームススクウェア・エニックス(ダウンロードコンテンツとして)のキャラクターも登場した。現時点では第1作から登場しているキャラクターがプレイヤーキャラクター枠から除外されたことは一度もない。

キャラクターの技や動き、性能は原作での特徴を踏まえて設定・調整されている。また、桜井はキャラクターの本シリーズへの参戦の条件として本シリーズに出るにあたって多くの脚色を容認してもらうこと[21]を掲げており、中でもアイスクライマーなど、登場作品が古く(レトロゲーム)本シリーズでの登場までに長いブランクがあったキャラクターや、元々がアクションゲームではない作品に登場するキャラクターに関しては、デザインが変更されたり大幅に技を設定・改変されたりと本シリーズの全くのオリジナル要素として捉えても差し支えない。

全てのシリーズ作品で数体の隠しプレイヤーキャラクターが用意されており、その中には原作では脇役だったキャラクターも含まれている。これらに関してはキャラクターを一人でも多く登場させることを目的としており、その多くは最初から登場しているキャラクターから一部のデータをコンバートしている。『DX』に登場した「モデル替えキャラ」と呼ばれるキャラクターはモーションをほぼ流用したものであり[22]、『for』で再実装されている。『for』では一部のキャラクターのカラーバリエーションとして別のキャラクターを登場させているケースがあり、こちらは性能まで元のキャラクターと全く同じでとなっており、『for』におけるモデル替えキャラは開発初期にはカラーバリエーションでの出演予定だったものが諸事情で別枠のキャラクターになったものだという経緯がある[23]

全作にプレイアブルキャラクターとして登場しているのは、第1作でプレイヤーキャラクターとして登場した基本キャラクターであるマリオ、ドンキーコング、リンク、カービィ、フォックス、ピカチュウ、サムス、ヨッシーの8体と、隠しキャラクターであったルイージ、プリン、キャプテン・ファルコン、ネスの4体、計12体のみである。この全12体のキャラクターが基本キャラクターとして使えるようになったのは第5作『Wii U』が初めて。

担当声優に関しては、原作シリーズ(アニメ版などの派生作品を含む)にて既に声が吹き込まれていた場合、本シリーズでも同じ声優を採用する場合が多い。声優は全て日本版のもの。逆に、カービィやピットなど本シリーズでのキャスティングが原作に採用される場合もあるが、例外としてキャプテン・ファルコンとデデデは、本シリーズとそれぞれのアニメ版(『F-ZERO ファルコン伝説』および『星のカービィ』)とで声優が異なっている(ただし、本シリーズでデデデの声を担当している桜井は『星のカービィ64』でもデデデの声を担当していた)。以上のことは、ここで割愛になっているキャラクターに関しても同様のケースがある。

一部キャラクターは声優を起用せず、サウンドエフェクトが使用されている。

『X』以降の参戦キャラクターのボイスは過去作から流用しているものもある(最後の切りふだ[24]、ヨッシー、ピカチュウ、キャプテン・ファルコン、ネス[25]、マルス[25][26][27]、プリン)が、一作品ごとにボイスを新規収録しているキャラクターもいる(カービィ、フォックスなど)。

隠しキャラクターは楽しみが薄れるために公表はしない[28]が、『X』からはニンテンドーWi-Fiコネクション対戦を理由に「隠さない」方針をとっている[29]

  • ○:基本キャラクター
  • ☆:隠しキャラクター
  • △:単体のキャラクターではなく、変身・交代形態としての操作キャラクター
  • ◇:ダウンロードコンテンツでの追加キャラクター
  • ×:現時点で操作不可能、又は未登場
キャラクター名 初代 DX X for 登場作品 声優(日本版)
マリオ マリオシリーズ チャールズ・マーティネー
ルイージ
ドクターマリオ × ×
ピーチ × ジェン・テイラー(DX)
サマンサ・ケリー(X、for)
クッパ × なし
ロゼッタ&チコ × × × ケリー・ケイン(ロゼッタ)
竹澤勇矢(チコ)
クッパJr.[30] × × × [31] ケーティー・サゴイアン(クッパJr.)
レニ・ミネルラ(ラリーウェンディモートンレミー
ダン・ファルコーネ(ロイ
マイク・ヴォーン(イギールドウィッグ
ヨッシー ヨッシーシリーズ 戸高一生
ワリオ[32] × × ワリオシリーズ チャールズ・マーティネー
ドンキーコング ドンキーコングシリーズ なし
ディディーコング × ×
リンク ゼルダの伝説シリーズ 檜山修之[33](初代、DX)
笹沼尭羅[33](X、for)
ゼルダ × 水沢潤[33]
シーク[34] ×
ガノンドロフ × [31] 長嶝高士[33](DX)
宮田浩徳[33](X、for)
こどもリンク × × × 瀧本富士子[33]
トゥーンリンク × × 松本さち[33]
サムス メトロイドシリーズ なし
ゼロスーツサムス[35] × × アレジア・グライドウェル
ピット × × 光神話 パルテナの鏡シリーズ 高山みなみ
ブラックピット × × ×
パルテナ × × × 久川綾
マルス × ファイアーエムブレムシリーズ 緑川光[33]
ロイ × × 福山潤[33]
アイク × × 萩道彦
ルフレ[36] × × × 細谷佳正(男性)
沢城みゆき(女性)
ルキナ × × × 小林ゆう
カムイ[37] × × × 島崎信長(男性)
佐藤聡美(女性)
リュカ × × MOTHERシリーズ レニ・ミネルラ
ネス [31] 大本眞基子[33]
カービィ 星のカービィシリーズ
メタナイト × × 私市淳
デデデ × × 桜井政博[33]
フォックス スターフォックスシリーズ 里内信夫(64、DX)
野島健児(X、for)[38]
ファルコ × 江川央生
ウルフ × × × 大場真人
ピカチュウ ポケットモンスターシリーズ 大谷育江[33]
プリン [31] かないみか
ミュウツー × × 市村正親(DX)
藤原啓治(for)
ピチュー × × × こおろぎさとみ[33]
ポケモントレーナー[39] × × × 半場友恵
リザードン[40] × × 三木眞一郎
ゼニガメ[41] × × × 愛河里花子
フシギソウ[41] × × × 川上とも子
ルカリオ × × 浪川大輔
ゲッコウガ × × × うえだゆうじ
リトル・マック[42] × × × パンチアウト!! 江川央生(X)
鳥海浩輔(for)
アイスクライマー × × アイスクライマー 小林沙苗[33]
キャプテン・ファルコン F-ZEROシリーズ 堀川りょう[33]
ピクミン&オリマー[43] × × ピクミンシリーズ 若井淑(ピクミン)
朝日温子(羽ピクミン)
なし(オリマー、アルフ)
Wii Fitトレーナー[44] × × × Wii Fit 廣瀬仁美(女性)
樋口智透(男性)
シュルク × × × ゼノブレイド 浅沼晋太郎
Mr.ゲーム&ウォッチ × ゲーム&ウォッチ なし
ダックハント × × × ダックハント
ロボット[45] × × ファミリーコンピュータ ロボット
むらびと[46] × × × どうぶつの森シリーズ
Miiファイター[47] × × × Mii
スネーク × × × メタルギアシリーズ 大塚明夫
ソニック × × ソニックシリーズ 金丸淳一
ロックマン × × × ロックマンシリーズ なし
パックマン × × × パックマンシリーズ
リュウ × × × ストリートファイターシリーズ 高橋広樹
クラウド × × × ファイナルファンタジーVII 櫻井孝宏
ベヨネッタ[48] × × × ベヨネッタシリーズ 田中敦子(2版)
ヘレナ・テイラー(1版)

世界観

『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズは、そのオールスターという性質上、ストーリーらしきストーリーは無いに等しい。ただし登場する任天堂キャラクターは全て、初代ではコピーライターの糸井重里の案により「人形」[49]、『DX』以降では「フィギュア」[50]がイメージによる命を吹き込まれたという存在であり、キャラクターや任天堂のゲームを元にしたステージなどを含め、「スマブラ世界」(『X』において「この世界」と呼称)を作り上げたのはオリジナルキャラクターのマスターハンドによるものである。一人用モード(『DX』以降の「シンプル」モード)では全作品共通して、「スマブラ世界」から見て「現実世界」に最も近い空間である「終点」でラスボスとして待ち受けているマスターハンドがフィギュアに倒され、フィギュアが元の存在に返るという筋立てになっている。

また少なくとももう一つの公式設定として、『参戦するプレイヤーキャラクター宛には「招待状」が届く』というものもある。『DX』や『X』でも画像説明文のひとつや会話にそれに関する記述があったが、[51][52] 『for』の動画において明確な描写が発生している。
それによると「招待状」は白い封筒に入っており、『スマブラ』のシンボルマークの蝋で封をされている。誰がどういう基準で出すのか、また「招待状」に書かれている内容などについては不明[53]

この他、スマブラオリジナルキャラクターに関しては、やられ役の謎のザコ敵軍団や、ふっとばされ役のサンドバッグくんなど、原作ゲームに干渉しない記号的なキャラクターがある一方で、続編を経てアドベンチャーモードが登場するに連れ、『DX』でクッパのフィギュアが過剰なイメージを込められたことで異形の存在と化したギガクッパ、『X』でスマブラのキャラクターが住んでいる「この世界」を侵略せんとする亜空軍とその首領タブーなど、『スマブラ』のストーリー性に広がりを持たせるオリジナルキャラクターが登場するようになった。

音楽関連

『大乱闘スマッシュブラザーズ』はオールスターという性質上、BGMに関しても登場キャラクターの原作のものを編曲し用いている場合が多い。オープニングテーマやメニュー画面のBGMなどは『スマブラ』オリジナルだが、『DX』『X』以降はひとつのメインテーマを編曲したものが多い。

作曲・編曲は、第1作目と『DX』は開発元であるHAL研究所所属の安藤浩和池上正酒井省吾(『DX』以降)などが担当している。特に安藤はテーマ曲の製作を行うなど中心人物であったが、『X』では担当から外れている。

『X』ではそれまでのサウンドクリエーターに加え、任天堂やゲームアーツなど開発にかかわった会社のクリエイター、さらに桜井ディレクターがプロデュースを務めるゲーム音楽のコンサート「PRESS START -SYMPHONY OF GAMES-」などを介して桜井が誘った外部の作曲家も協力しており、最終的には計38人(メインテーマ曲提供の植松伸夫を含める)が参加している。

サウンドトラック

大乱闘スマッシュブラザーズ オリジナル・サウンドトラック
ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズサウンドトラック
リリース
録音 -
ジャンル ゲームミュージック
時間
レーベル テイチク
テンプレートを表示

本シリーズは、登場するBGMの原曲元がバラバラとなるため、権利問題が非常に複雑でありサウンドトラックなどが出たことがほとんど無い。唯一、第1作のみ発売から丁度1年後の2000年1月21日に発売されている。CD2枚組。

『DX』のサウンドトラックについては発売されていない。なお、ゲーム発売後に実施された「大乱闘スマッシュブラザーズDXオーケストラコンサート」で演奏された曲は雑誌の付録という形で提供された。

『X』は前述したように38人ものサウンドクリエイターがBGMを製作・提供しているため権利問題がそれまで以上に極めて複雑であり、サウンドトラックは「出ません」と桜井自らが発言している。ゲーム内でのサウンドテストでも著作権情報が表示される。
例外としては、原曲・編曲ともに同じ所属のクリエイターが担当したBGMで、「純喫茶ハトの巣」(『おいでよ どうぶつの森』から出典で、原曲・作曲ともに任天堂の戸高一生)という楽曲が『クラブニンテンドー』のポイント特典である『Touch! Generationsサウンドトラック』に、「ANGEL ISLAND ZONE」(『ソニック』シリーズからの出典)が『TRUE BLUE:THE BEST OF SONIC THE HEDGEHOG』に「ANGEL ISLAND ZONE(SSBB Remix)」として収録された。

『for』では『3DS』と『Wii U』両方を購入したユーザー向けにサウンドトラックを応募者全員に配布する。公式Twitterで2014年8月中旬に投稿された「きょうの一枚」(開発中の画像を毎日1枚説明付きで投稿するもの)で、『3DS』のサウンドテストの解説があったが、そこに投稿された画像には作曲・編曲を担当した人物が表記されていることから、『X』同様著作権が複雑になっており、サウンドトラックには一部の楽曲のみ収録される。

漫画

月刊コロコロコミック』と『小学三年生』に掲載。いずれも第1作目のタイアップ作品であり、ギャグ漫画である。両作品共に単行本などは発売されていない。

また、直接関係はしていないが、『星のカービィ! も〜れつプププアワー!』(谷口あさみ作)の第6話「大乱闘も〜れつブラザーズ」(『月刊コロコロコミック』2008年1月号掲載)は、『大乱闘スマッシュブラザーズX』をモチーフとした話であり、カービィ、メタナイト、デデデ大王が氷山で乱闘を繰り広げた。この話は、上作品の第2巻に掲載されている。

コロコロ版

作者はひかわ博一。『月刊コロコロコミック』1999年2月号掲載。

ストーリー
ケンカしてばかりのマリオ、ドンキー、ヨッシー、カービィ、ピカチュウ。それを見たリンクは仲直りさせようと、自ら悪役のフリをして、フォックスとサムスの協力のもと、マリオたちに挑戦状を叩きつける。

学習雑誌版

作者はさくま良子沢田ユキオやましたたかひろ。『小学三年生』1999年4月号掲載。

ストーリー

脚注

  1. ^ 『スマブラ』シリーズ後に出た『メトロイド』シリーズや『ファイアーエムブレム』シリーズにイージーモードが搭載された理由の一つのは、このことによる新規ユーザー増加を見越しての配慮である。なお『ファイアーエムブレム』に関しては後に原作者の成広通が桜井ディレクターに対して感謝の意を述べている[1]
  2. ^ 『DX』は日本版の発売された週にそれまでのゲームキューブ販売台数よりも多いソフト売上を記録している。また『X』が開発された経緯はWii用タイトルとしてユーザーが発売を最も希望したゲームが『スマブラ』であったことに因む。
  3. ^ バンダイナムコゲームスとバンダイナムコスタジオ、 任天堂『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズ最新作の開発に参加” (PDF). バンダイナムコゲームス (2012年6月22日). 2012年6月23日閲覧。
  4. ^ Wii.com JP - 社長が訊く『大乱闘スマッシュブラザーズX』より
  5. ^ ほぼ日刊イトイ新聞』樹の上の秘密基地・第4回でのインタビューより
  6. ^ 『週刊ファミ通』800号より。また、同紙に連載されているコラム「桜井政博のゲームについて思うこと」の『MOTHER3』の回でも触れられている
  7. ^ スマブラDX以降は、画面上部の判定のみ吹っ飛ばされた状態でなければKOにはならない。『3DS』以降の左右ループできるステージ(「バルーンファイト」など)も同様。
  8. ^ 1作目のみ、スティックはじきでのジャンプの方が高度が高かった。『DX』以降は同じ
  9. ^ スマブラ拳!! 秘伝! スマブラ拳七十七 其の五十二より。
  10. ^ 『for』ゲーム中の「スマちしき」より。
  11. ^ アイテムスイッチでたべものの出現をONにしている時のみ。
  12. ^ 見た目は『新・光神話パルテナの鏡』に登場する「豪腕ドリルヘッド」と同じだが、フィギュア名鑑ではスマブラオリジナルに分類されている。
  13. ^ 権利問題の関係により、『X』以降のセンサー爆弾は同作オリジナルの仕様になっている。
  14. ^ a b 『Wii U』のみに登場。
  15. ^ ポケットモンスターシリーズに同名のアイテム(ただしひらがな)が登場するが、見た目が全く異なるため別物。
  16. ^ 『3DS』のみに登場。
  17. ^ 桜井ディレクターが『ファミ通』で記載したコラムおよび単行本3巻の125ページより。具体的なデータ集計方法は、世界各国の「大観戦」モードにおける勝敗結果を蓄積・統計化して求めたとのこと。
  18. ^ オンライン対戦中は常にメモリチェックが行われ、不正やルール違反が行われると、即座に切断されるようになっている。
  19. ^ 0は『DX』のみ。
  20. ^ 得点は撃墜されたものに最後に攻撃を与えたプレイヤーに入る。このため、例えば1Pにふっとばされた2Pが、3Pの攻撃を受けた後で撃墜されると、得点は3Pに入る。
  21. ^ 2006年5月の公式発表時に暫定公開した『スマブラ拳!!』での桜井の発言より(現在は閲覧不可)。2008年にアメリカ・サンフランシスコで開催された業界者イベント「Game Developers Conference 2008」における桜井の講演においても触れられている(同講演内容は桜井の『ファミ通』連載コラムの単行本3巻『桜井政博のゲームについて思うことDX』の巻頭にも記載)。
  22. ^ ピチュー(『速報スマブラ拳!! ピチュー』)
  23. ^ 『ニンテンドードリーム』2015年2月号26ページより。
  24. ^ 社長が訊く『大乱闘スマッシュブラザーズX』
  25. ^ a b ニンテンドードリーム』2008年9月号「スマブラX兄弟拳!! ニンドリアンケート集計拳!! 後編」より。
  26. ^ 電撃PlayStation』 2008年3月28日号、Vol.414、緑川光のコラム「ターゲット・ロックオン!! オレ、知らない間に参戦していました(笑)」より。
  27. ^ Nintendo DREAM 2015年6月号、P20、21「FIRE EMBLEM 25TH ANNIVERSARY 愛と勇気の生誕記念特集 みんな見ていてくれ マルスを演じる緑川光さんが語るFE25周年」より。
  28. ^ 週刊ファミ通 2015年4月9日増刊号「桜井政博のゲームについて思うこと」より。
  29. ^ 『X』公式HP「ニンテンドーWi-Fiコネクション だれかと/おきらく乱闘
  30. ^ 基本はクッパJr.だが、カラーバリエーションによりクッパ7人衆も使用可能。名称もそれぞれの個人名に変化する。
  31. ^ a b c d 『3DS』では隠しキャラクターだが、『Wii U』では基本キャラクター。
  32. ^ 基本は『メイド イン ワリオ』でのバイカー風の服装だが、カラーバリエーションにより他作品に登場するときのオーバーオール姿に変更が可能。
  33. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 海外版でも日本語のボイスがそのまま使用されている。ただし『for』のカービィにおいて、一部のファイターの必殺ワザをコピーして使用した際のボイスは英語。
  34. ^ 『DX』、『X』では「下必殺ワザ」でゼルダが変身した姿。『for』では単体キャラクターとして登場。
  35. ^ サムスがパワードスーツを放棄した姿。『X』ではサムスが最後の切りふだを使用した後にこの姿になる。『for』では単体キャラクターとして登場。
  36. ^ 基本は男性だが、カラーバリエーションにより女性も使用可能。
  37. ^ 基本は男性だが、カラーバリエーションにより女性も使用可能。
  38. ^ 「惑星コーネリア」においてファルコのスマッシュアピールにより登場するフォックスの声は『DX』までの里内信夫のもの。
  39. ^ リザードン、ゼニガメ、フシギソウの3匹のポケモンを順に交代させながら戦うキャラクターで、トレーナー自体は画面の奥で指示をしている。
  40. ^ 『X』ではポケモントレーナーのポケモンの一匹だったが、『for』では単体キャラクターとして登場。
  41. ^ a b ポケモントレーナーのポケモンの一匹。
  42. ^ カラーバリエーションにより、アーケード版に準じたワイヤーフレームモデルも使用可能。
  43. ^ 『for』では基本はピクミン&オリマーだが、カラーバリエーションによりピクミン&アルフも使用可能。名称も変化する。
  44. ^ 基本は女性トレーナーだが、カラーバリエーションにより男性トレーナーも使用可能。
  45. ^ 『for』では日本版と日本国外版とでデフォルトカラーが異なる。
  46. ^ 基本は男の子だが、カラーバリエーションにより女の子も使用可能。顔のパターンも男女各4種類存在する。
  47. ^ ゲーム内での表記・アナウンスは「Mii」で、出典シンボルはオリジナルを示すスマブラのロゴマーク。格闘、剣術、射撃の3タイプが存在しており、それぞれ別キャラ扱いになっている。オンライン対戦の「だれとでも」では使用不可能。
  48. ^ 基本は『ベヨネッタ2』版だが、カラーバリエーションにより『ベヨネッタ1』版も使用可能。
  49. ^ 2008年ニンテンドードリーム4月号『スマブラの歴史』他より。
  50. ^ 『桜井政博のゲームを作って思うこと2』P21。
  51. ^ 「DX」の速報スマブラ拳!!「フィギュア名鑑」より
  52. ^ Xの初公開映像でロイ・キャンベルがスネークに「実は君に出場の招待状が届いているのだ。」と発言している。
  53. ^ 『for』の「むらびと」参戦PVより

関連項目

外部リンク