HAL研究所

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株式会社ハル研究所
HAL Laboratory, Inc.
種類 株式会社
略称 ハル研
本社所在地 日本の旗 日本
郵便番号:101-0041
東京都千代田区神田須田町1-22
設立 1980年2月21日
業種 情報・通信業
事業内容 家庭用ゲーム機のソフトウェア開発
代表者 代表取締役 谷村 正仁
資本金 2億4,050万円
売上高 14億4,000万円(2013年3月期)
従業員数 143名(2013年10月時点)
決算期 3月
主要子会社 株式会社ワープスター 50%
関係する人物 田川浩秋(取締役
桜井政博(元PD事業部主幹)
岩田聡(元代表取締役社長)
糸井重里(元取締役)
松岡聡(現東工大教授)
外部リンク http://www.hallab.co.jp/
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株式会社ハル研究所(ハルけんきゅうじょ、: HAL Laboratory, Inc.)は、主にパソコンテレビゲーム関連機器の開発・制作・販売を行っている日本の企業。「HAL研究所」とも表記され、「ハル研」と略される。1980年創業。

概要[編集]

MZ-80K/CPC-8001といったマイコンの時代から存在している老舗ソフトハウス。マイコン時代には各種ハードウェアも開発・販売していた。後にパソコン関連製品事業を切り離し、任天堂の家庭用ゲーム機向けソフトウェアを開発している。

企業ロゴは、イヌを暖めている様子が描かれており「犬たまご」と呼ばれている。考案者はコピーライター糸井重里と谷村正仁代表取締役

コンピューター関係の専門学校HALとは特に関係は無い。

沿革[編集]

会社分割以前[編集]

西武百貨店池袋店のパソコンコーナーに、コモドール社のパソコンPET 2001の一角があった。その前に集っていた当時大学生の岩田聡を初めとするパソコンマニア達に、後に経営者となる一人の店員が声をかけ[1]、ある会社が出資してHAL研究所は設立された[2]。1980年のことである。アルバイトの岩田を含め5人のメンバーで、秋葉原にあるマンションの一室を開発室としてのスタートだった。社名の「HAL」は、アメリカのコンピューター企業IBMのアルファベットを1文字ずつ前にずらすと『2001年宇宙の旅』に登場するコンピューター「HAL 9000」になる事に想を得て「(当時最大のコンピュータ企業だった)IBMの一歩先を行く」という意味から名付けられた[3]。(HAL 9000#名称参照)

創業当初はパソコン関連の周辺機器を多く開発し、特にパソコン(当時はマイコンと言った)の画像表示とサウンド能力を向上させるユニットPCGシリーズはヒットを記録した(詳細は後述の「周辺機器」を参照)。当時のパソコン専門誌「I/O」にもPCG-8100を用いたゲームプログラムが投稿されている。HAL研究所も自社ブランドでPCG-8100を用いたナムコのゲームソフトを移植して発売。当初はナムコに無許諾だったが、後に正式に許諾を得た。これはライセンス契約を得たパソコンのゲームソフトとしてはもっとも初期の部類に入る[2]。周辺機器としては他にもトラックボールや、NECのPC-8801シリーズの拡張音源ユニットを発売。

元々PET 2001のユーザーグループを母体とした会社であり、PET 2001にサードパーティとしてPCGや高品質のゲームソフトを提供した。その実績を買われ、PET 2001の後継機VIC-1001ではコモドールジャパンの下請けとしてゲームの開発を担当する(開発:HAL研究所、販売:コモドールジャパン)。引き続いてVIC-1001の後継機マックスマシーンにも『Jupiter Lander』(1982年)などを提供し、これらのゲームはマックスマシーンが発売されなかった欧米では上位互換機のコモドール64向けゲームとしてコモドール本社からリリースされた。

1983年アルバイトの岩田が大学を卒業して正式に社員として入社。同年任天堂からファミリーコンピュータが発売される。HAL研究所の出資会社が任天堂と取引していた関係から、ファミコンにも早くから参入した。参入第1作は『ジャウスト』だったが、諸般の事情で任天堂から発売されることはなく、1984年2月に任天堂から発売された『ピンボール』がファミコンでの初リリース作品となった。以後も任天堂ブランドで発売された『ゴルフ』『マッハライダー』『バルーンファイト』『F1レース』の開発に携わった[2]

1980年代中期以降、「MSXをMacintoshにする」という触れ込みで、MSX2にGUI日本語FEPを用意した統合環境であるHALNOTEを開発[4]するがほとんど売れなかった。この後継版はアスキーからMSXViewとして発売、MSX最後のマシン松下電器FS-A1GTでは標準搭載されて、正式にMSXturboRのGUI環境として認められた。また、HALNOTEの日本語FEPソニーのMSXマシンに標準採用された。ソニーのMSX2+マシンに標準添付されたグラフィックツールの開発も担当した。このように、HALNOTEの遺産は新世代のMSXの基本アプリケーションを構成したが、MSX自体の市場が消滅したため報われることはなかった。

1990年、社員が90人近くにまで拡大したため、新たに山梨県にオフィスを構える。またバブル景気に乗じて不動産投資なども始める。

会社分割以後[編集]

自社ブランドでソフト事業とハードウェア事業を展開していたが、ゲームソフトの売上げ不振と山梨県での不動産投資の失敗により、1992年に和議を申請し倒産する。ハル研究所は取引先である任天堂の支援を受けることとなり、その際に任天堂の山内溥が出した条件が「岩田聡を社長とすること」であった。

かくしてハル研究所は岩田社長の元で再建を図ることになる。まずハル研究所からパソコン関連製品事業を行う株式会社ハル・コーポレーションが分社化され、ハル研究所の本体の事業はゲームソフト開発に一本化された(ハル・コーポレーションは、学習リモコンクロッサムWindows版のエッガーランドなどを発売したが、2002年に解散した)。「今後発売するソフトは全てミリオンセラーを目指す!」との信念を合言葉に製作されたファミコン用ソフト『星のカービィ 夢の泉の物語』(1993年)は、100万本を超える売上を達成。ハル研究所は再建を果たす。

以降は主に星のカービィシリーズを中心に任天堂のゲームソフト開発に精力を注ぎ込み、任天堂のセカンドパーティーとして次々とヒット作を生み出している。

ハル研究所事業所[編集]

出身者[編集]

開発ゲームタイトル[編集]

ニンテンドー3DS[編集]

任天堂ブランド[編集]

Wii[編集]

任天堂ブランド[編集]

ニンテンドーDS[編集]

任天堂ブランド[編集]

ニンテンドーゲームキューブ[編集]

任天堂ブランド[編集]

ゲームボーイアドバンス[編集]

任天堂ブランド[編集]

NINTENDO64[編集]

任天堂ブランド[編集]

スーパーファミコン[編集]

自社ブランド[編集]

任天堂ブランド[編集]

その他[編集]

ゲームボーイ[編集]

自社ブランド[編集]

任天堂ブランド[編集]

その他[編集]

ファミリーコンピュータ ディスクシステム[編集]

自社ブランド[編集]

任天堂ブランド[編集]

ファミリーコンピュータ[編集]

自社ブランド[編集]

任天堂ブランド[編集]

他社ブランド[編集]

MSX[編集]

自社ブランド[編集]

  • HALNOTE
  • GGALC
  • GCARD
  • Gterm
  • アニメエディタEDDY
  • 直子の代筆
  • LAB Letter
  • ミュージックエディタMUE
  • ローラーボール
  • ホールインワン
  • ホールインワン 拡張コース
  • ホールインワン プロフェッショナル
  • ホールインワン スペシャル
  • スーパービリヤード
  • ぶた丸パンツ
  • エッガーランドミステリー
  • ずっこけやじきた隠密道中
  • 田代まさしのプリンセスがいっぱい
  • 忍者くん 阿修羅の章
  • 迷宮神話
  • ブルとマイティー危機一髪
  • 泳いでタンゴ
  • てつまん
  • ヘビーボクシング
  • ドラゴンアタック
  • ダンクショット
  • スペーストラブル
  • パチプロ伝説
  • バラン数
  • 機動惑星スティルス
  • フルーツサーチ
  • Mr.Chin
  • ピクチャーパズル
  • ステップアップ

他社ブランド[編集]

PC-8801[編集]

自社ブランド[編集]

  • HOLE IN ONE
  • スーパービリヤード
  • ローラーボール

PC-8001[編集]

自社ブランド[編集]

VIC-1001[編集]

コモドールブランド[編集]

  • パックマン(後にジェリー・モンスターと改題)
  • ギャラクシアン(後にスター・バトルと改題)
  • マネー・ウォーズ
  • ジュピター・ランダー
  • ポーカー
  • ロード・レース

周辺機器[編集]

PCG[編集]

音源ボード[編集]

  • 響(NEC PC-8801)
  • GSX-8800(NEC PC-8801)

トラックボール[編集]

  • CAT-8801(NEC PC-8801)
  • COBAUSE(NEC PC-8801)
  • CAT-X1(シャープX1シリーズ)

ゲームコントローラー[編集]

コネクター[編集]

  • ジョイペア(ファミリーコンピュータ) - ジョイボール用の拡張端子として開発。拡張端子を2つに増やす。1,500円

無線通信[編集]

  • ジョイレーダー(JOY RADAR)(ファミリーコンピュータ) - ジョイレーダー本体(電波送信機)とファミコン本体を接続し、テレビに出力するワイヤレスパック。
本体のRF入力端子と電源入力端子をファミコン本体に接続。本体をACコンセントに接続。テレビのチャンネルをUHFの13ch、14chに合わせて使用する。RF入力のファミコン専用でアナログチューナー(テレビ・ビデオなど)のみ使用可能。
  • ジョイレーダーMK2(JOY RADAR MK2)(ファミリーコンピュータ)定価5,775円 - 上記の改良版。

スキャナー[編集]

  • ハンディスキャナーMSX2(MSX2)
  • HALSCAN(MSX2)

出典[編集]

  1. ^ ほぼ日刊イトイ新聞 - 社長に学べ!
  2. ^ a b c 「任天堂のゲームを支えたプログラマー 岩田聡」『ユーズド・ゲームズ』1999 AUTUMN VOL.12、キルタイムコミュニケーション、pp.6-12
  3. ^ 鈴木みそクイズ!! あんたっちゃぶる 社名特集」『あんたっちゃぶる』1、アスキー出版局、1993年3月、54頁。ISBN 4-7561-0677-3 岩田聡HAL研究所取締役(当時)の発言より。
  4. ^ MSXマガジン』1986年10月号、アスキー。

外部リンク[編集]