スターフォックスシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
スターフォックス
ジャンル シューティング
アクションアドベンチャー
開発元 任天堂
アルゴノートソフトウェア
レア
ナムコ
キュー・ゲームス
発売元 任天堂
主な製作者 宮本茂
今村孝矢
1作目 スターフォックス
1993年2月21日
最新作 スターフォックス64 3D
2011年7月14日
テンプレートを表示

スターフォックスシリーズは、任天堂が発売したコンピュータゲームシリーズ作品である。

全世界におけるシリーズ全体の売り上げ本数は1000万本以上に昇り、シューティングゲームにおいては世界一である。

概要[編集]

任天堂が手がける「フライトシューティングアクションゲーム」。

ファミコン〜スーパーファミコン時代当初ハードコア向けなゲームのイメージが強かったシューティングゲームに対し、宮本茂の「原点に帰ったシューティングゲームを作りたい[1]」という考えから制作されたシューティングゲームである。当時ファミコンなどで主流であった、2Dで自機戦闘機を真上(もしくは真横)から見て操作するものではなく、3D空間の中を飛行する自機戦闘機をより主観的な角度から見て操作するものである。また、このシリーズは「強制スクロール」ステージがあることが特色となっている。

登場キャラクターがそれぞれ様々な動物の姿で描かれているのは「既存のSFものと同じことをしては面白くないため、それらとは一線を画したい[2]」という宮本の提案によるものだが、これは通信でキャラクターウィンドウが表示されたときにどのキャラクターからの通信なのかを判別しやすくするためという意図も兼ねている[3]。主人公のフォックス伏見稲荷大社キツネがモデルである[2][3]。また、任天堂にしては珍しく、キャラクターがフルボイスで喋るという特徴をもつ(64版は任天堂のゲームで初めて日本の声優が当てられた作品でもある)。

「ライラット系」という架空の恒星系を舞台に、様々な惑星、宙域などを冒険する古典的スペースオペラのような作風。惑星、惑星間に潜む敵軍を、戦闘機「アーウィン」、戦車「ランドマスター」などのメカや武器を使って倒して行きながら最終ボスの元へ向かい、それを倒すのがゲームの最終目的である。

初期のキャラクター作りは「設定等は作っているがあくまでも伏せ、描かないところはユーザーの想像に任せる」スタンスだった[1]が、近年そのスタンスは薄れつつある(現在はキャラクターの作りこみが深く、同社の『ファイアーエムブレム』シリーズに及ぶ程の深さである)。

現在は宮本に代わって今村孝矢監修ゲームデザインを務めているが、本シリーズは元は宮本作品のひとつ。

ゲーム内容[編集]

概要で述べてあるように、本シリーズは新作が出るたびにシステムが劇的に変わっている場合が多い。しかし、システムは変化しているがどの作品にも3Dシューティングゲームとしての要素は存在し、シリーズの根幹を担っているといえる。だが、以下の説明は主にSFC版および64版を基にした説明であるとする。

基本システム[編集]

シューティングゲームとしての本シリーズの特徴は、3D空間をより主観的角度から行うフライトシューティングアクションゲームとして作られている点である。基本操作は十字キーもしくはスティックによる自機の移動(上昇、下降、左右旋回)とそれに伴う「照準」の移動により敵を狙い、レーザーもしくはスマートボムで攻撃して撃墜・破壊する。また、本シリーズはストーリー性が強く、その際はステージ内での「強制スクロール」というシステムの採用が一般的なイメージとして定着している。これはボス戦や特別なステージ以外でのメインストーリーのステージでは決定された「コース」「路線」を飛ぶ。ステージコース外にそれることはできない。このシステムにより「飛ぶ」ということからの過激な自由度からバランスの取れた自由度に落ち着いている。

分岐、ストーリー展開[編集]

本シリーズには「分岐」ポイントがあり、それにより「何度でも」プレイをできる楽しさを与えている。また、決定された方向はないが、基本的に一番難しいコースを(ステージ内の隠しイベントをこなすなどで)選択することにより「真のエンディング」にたどり着くことができる。

この「分岐」はゲーム性以外にも、キャラクターの知られざる一面、ストーリーの裏側、隠しキャラクターとの対面、再会など、ストーリー面に様々な着色がされ、プレイヤーを楽しませている要因である[1]。本シリーズの魅力は簡略的フライトアクション以外に奥深いストーリー設定にもあるといえよう。

各作品の大きな違い[編集]

上記で述べたように、作品によりシステムや設定が劇的に変化しているものがあるので記述しておく。

スターフォックスアドベンチャー
主人公のフォックスがアーウィンから降り立ち、棒術を駆使した白兵戦を展開する。また、『ゼルダの伝説』シリーズを元にしたような謎解きも展開される。なお、惑星間の移動手段としてアーウィンを使用するが、あくまでメインは白兵戦と謎解きのダンジョン攻略で、フライトシューティングはオマケ要素になる。
スターフォックス アサルト
この作品では、アーウィン、ランドマスター、ブラスターなどを使い分けて戦う「乗り換えアクション」がメインになっており、従来の「強制スクロール」ステージが少なくなっている。
スターフォックス コマンド
上記2作で展開された白兵戦を廃し、フライトシューティングのみの作品になったが、タッチペンで戦闘機を操縦し、十字キーやボタンでレーザーを発射するというように、従来とはプレイスタイルが大きく異なっている。

シリーズ展開[編集]

なお、SFC版の続編として制作されていた『スターフォックス2』は、発表はされたものの結局発売中止となっている[4]。また、バーチャルボーイ用にスターフォックスの機体を3D表示する技術デモがあった[5]が、製品化には至らなかった。他にも『アサルト』にはアーケード版の計画もあった[6]ものの、立ち消えとなっている。

64版と『アドベンチャー』の間の物語を描いた漫画さらば愛しのファルコ』(画:中植茂久元ニンテンドードリーム編集者、現・任天堂デザイナー)がゲーム雑誌『ニンテンドードリーム』で掲載された。現在は『アドベンチャー』の公式ページで読むことができる。

ニンテンドー3DS用『スターフォックス64 3D』は64版のリメイクに当たる。

ヨーロッパでの名称[編集]

アメリカではSFC版が発売される以前の1983年にMythicon社よりAtari 2600で『Star Fox』というゲームが発売されていたが、シリーズ全作品共に日本版と同じ名称で発売されていた。しかし、ヨーロッパでは『スターフォックス』という名称が使用できず、SFC版は『Starwing』、64版は『Lylat Wars』という名称で発売されていた。『アドベンチャー』以降はヨーロッパでも日米両版と同じ名称で発売されるようになっている。

登場キャラクター[編集]

概要にあるように、登場キャラクターはそれぞれ地球上に実在する動物をモチーフにした姿で描かれている。各キャラクターの詳細についてはスターフォックスシリーズの登場キャラクター一覧を参照。

主要マシン[編集]

アーウィン
スターフォックスの主力戦闘機。詳細はリンク先を参照。
ランドマスター
スターフォックスが所有する戦闘車両。詳細はリンク先を参照。
グレートフォックス
スターフォックスの活動拠点。詳細はリンク先を参照。
ブルーマリン
スリッピーが廃棄部品を集めて造り上げた改造潜水艦。64版及び3DS版に登場。アーウィンの部品を利用したレーザー攻撃やローリングに加え、ホーミング照明弾を装備している。
ウルフェン
スターウルフの主力戦闘機。詳細はリンク先を参照。
コーネリアファイター
64版以降におけるコーネリア防衛軍の主力戦闘機。アーウィンに比べて起伏の少ない外観で白い翼と緑の胴体を持つ。アンドルフ軍の戦闘機よりも性能が低く、レーザーも隊長機以外はシングルレーザーで、アーウィンに見劣りする点が多い。なお、隊長機にはビルが乗っている。
『コマンド』では、プレイヤーキャラクターとして登場するビル及びスターフォックスに復帰する前のクリスタルの機体として登場する。

『コマンド』に登場する戦闘機[編集]

『コマンド』では、登場キャラクター各人が以下の戦闘機をそれぞれ使用している。また、ストーリー展開の関係で、水中でも活動可能になっている。

アーウィンII
フォックスが使用している戦闘機。ストーリーの進行により、ツインレーザー、プラズマレーザー、マルチロックのうちのひとつを搭載できる。可変翼を搭載し、大気圏内、宇宙空間問わず飛行できることと、急加減速、宙返り、Uターンなどはアーウィンと同じ。『コマンド』においてツインレーザーを標準装備しているアーウィンと比べて性能が劣っているように見えるが、この武装はフォックス自身の好みによるものである。
レーザーはシングルで、ロックもシングル(ルートによってはマルチロック、ツイン、プラズマを装備する)。ボムは2個まで持てる。
クラウドランナー
クリスタルがスターフォックスに復帰した後に使用する戦闘機。プテラノドンの形をしている。
レーザーはツインで、ロックはシングル。ボムは1個まで持てる。
スカイクロー
ファルコが使用している戦闘機。長い翼を持つ。
レーザーはシングルで、ロックはマルチ。ボムは1個まで持てる。
ブルフロッグ
スリッピーが使用している小型の戦闘機で、名前の意味はウシガエル
レーザーはプラズマで、ロックはない。ボムは3個まで持てる。
タッドポール
アマンダが使用している、オタマジャクシの形をした戦闘機。
レーザーはシングルで、ロックはマルチ。ボムは1個まで持てる。
スカイバニー
ルーシーが使用している戦闘機。ウサギの耳をモチーフにした双尾翼を持つ。
レーザーはプラズマで、ロックはシングル。ボムは1個まで持てる。
モンキーアロー
アッシュが使用している戦闘機。青い翼が特徴。
レーザーはツインで、ロックはシングル。ボムは2個まで持てる。
スクラムジェット
キャットが使用している戦闘機。上から見るとネコの顔の形をしている。
レーザーはカーブで、ロックはシングル。ボムは2個まで持てる。
レインボーデルタ
レオンが使用している戦闘機。ウルフェンとは見た目が酷似しているが、他のスターウルフのメンバーの戦闘機の主翼が前進翼であるのに対し、この機体のそれは後退翼であり、全体にデルタ(三角形)を彷彿させるデザインとなっている。
レーザーはなくチャージ攻撃のみ可能で、ロックはワイド。ボムは2個まで持てる。
ブラックローズ
パンサーが使用している戦闘機。ウルフェン、レインボーデルタとカラーリングは同じ。他のスターウルフのメンバーの機体に比べて大型の主翼を持ち、上下二対の尾翼を備えている。
レーザーはザッパーで、ロックはない。ボムは1個まで持てる。

登場する主な武器[編集]

ブラスター
本シリーズの登場人物が白兵戦で使用する光線銃。基本的に黒色の拳銃の形をしており、所有者によってレーザーやエネルギー弾を発射する。ゲーム本編では主にアーウィンに乗って戦うシーンが多いため、使用する機会はあまりないが、海外の公式コミックや『さらば愛しのファルコ』では登場人物が生身で戦う際に使用している。
ゲーム本編で初めてブラスターが登場した作品は『アサルト』で、シルバーメタリックにデザインされたものを使用している。
また、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでも、プレイヤーキャラクターとして登場しているフォックス、ファルコ、ウルフがそれぞれタイプの異なるブラスターを使用している。
スマートボム
アーウィンやランドマスターに搭載された爆弾で、起爆すると広範囲に爆風を巻き起こして攻撃する。「誘導爆弾」という和訳の通りロックオンして発射することも可能。
大乱闘スマッシュブラザーズX』では投擲アイテムとして登場し、長時間にわたって広範囲に爆風を巻き起こす。
レイピア
『さらば愛しのファルコ』でフォックスがシールズ大佐と戦う時に使用した武器。科学的な技術などが施されていない、本シリーズでは珍しい普通の武器。
クリスタルスタッフ
『アドベンチャー』に登場した、魔法の能力が備わった不思議な棒。元々はクリスタルが所持していたが、空中戦でスケール将軍の攻撃を受けた際に手放してしまい、フォックスの手に渡った。終盤で彼女の手に戻るが、『アサルト』では白兵戦で使われる武器が下記の武器しか登場しなかったため未登場。

『アサルト』に登場する武器[編集]

『アサルト』では、ブラスターの他にも以下の武器が登場する。

マシンガン
弾を連続発射する武器。
スナイパーライフル
スコープを覗きながら遠くの敵を狙撃する武器。
ホーミングランチャー
バズーカのような外見のミサイルランチャー。敵をロックオンして撃つと、当たるまで追尾し続ける。爆風に巻き込まれると自身もダメージを受ける。
ガトリングガン
マシンガンの強化版で、弾1発あたりの攻撃力が増している。
プラズマキャノン
イベント時に戦闘機の翼に乗っかりながらの攻撃の際に使用された武器。弾数無限の高威力のプラズマ球を猛連射できる。
ミサイルランチャー
バトルモードで使用できる武器。撃つとミサイルの視点に切り替わり、ミサイルの軌道を操作できる。
デビルスナイパー
バトルモードで使用できる武器。メカを一撃で破壊できるスナイパーライフル。
デビルランチャー
バトルモードで逆転武器として登場する。

ライラット系[編集]

シリーズの舞台となる恒星系。詳細はスターフォックスシリーズの登場天体・宙域一覧を参照。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c 『任天堂公式ガイドブック スターフォックス64』、128-133頁。
  2. ^ a b 社長が訊く『スターフォックス64 3D』 3.伏見稲荷大社とフォックスの関係”. 2012年6月13日閲覧。
  3. ^ a b スターフォックス アサルト 開発スタッフインタビュー”. 2012年3月4日閲覧。
  4. ^ 社長が訊く『スターフォックス64 3D』 4.幻の『スターフォックス2』”. 2012年3月4日閲覧。
  5. ^ Planet Virtual Boy: Starfox Demo” (英語). 2012年3月4日閲覧。
  6. ^ N-Styles: 任天堂とナムコが業務提携、スターフォックスを開発(2002年05月08日)”. 2012年3月4日閲覧。

参考文献[編集]