君主制

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君主制または君主政(くんしゅせい、:monarchy)とは、君主が存在する政体である。君主制を支持・志向する思想や立場は君主主義(monarchism)と呼ばれる。対義語はそれぞれ共和制(republic)と共和主義(republicanism)である。

概要と基本用語[編集]

君主が存在する国家を君主国、君主が存在しない国家を共和国という。君主国は通常、支配者の君主号によって、王国)、大公国大公)、公国)、首長国アミール)、帝国皇帝[1])などと呼ばれる。かつて君主号には、個々の文化圏ごとの複雑な慣習に基づく序列や優劣が存在したが、現在は国際社会において儀礼上対等とされる。

一般的にその地位は、独りの人間が終身で持ち続け、その一族により世襲される。これを世襲君主制という。通常は、君主の一族を王家王室)と呼び、王家による世襲権力の連続体を王朝という。バチカン市国のように、世襲によらない地位の継承が行われる例もある(選挙君主制)。また、マレーシアサモアは任期制の君主国である。

君主が絶対的な権力を持つ政体が絶対君主制である。これに対し、君主が権力を制限されていたり付与されていない政体が制限君主制であり、権力の制限が憲法に基づく(立憲主義)場合は立憲君主制となる。立憲君主制はさらに、君主が名目的な地位にあるイギリス型と、君主に強力な権限を持たせたプロイセン型(外見的立憲君主制)に大別される[2]

君主が政権を握ることを即位、君主が政権を手放すことを退位、君主が政権を他人に譲ることを譲位、退位した君主が再び政権を握ることを重祚(ちょうそ)という。また、即位させること(君主格の付与、enthronement)を「祭り上げる」、退位させること(君主格の剥奪、dethronement)を「廃位する」とも表現する。

政治分析の基礎概念として君主制を取り上げ、他の政体と区別して論じたのは、君主を持たないポリスが多数存在した古代ギリシア思想家である。君主制の国がほとんどを占めていた地域では、君臣の関係のような限定的問題を越えて、君主制を国家一般と別に把握する動機が生まれなかった。近代になって、君主制が共和主義者によって脅かされるようになると、古代ギリシア・古代ローマの伝統を復活させて君主制を論じる政治思想が登場した。

現在の君主国一覧[編集]

  絶対君主制の国
  絶対君主制に近い国
  立憲君主制の国
  英連邦王国 (人的同君連合となっている立憲君主制の国)
  伝統的な君主が地方に存在する国

王国[編集]

王国英語: Kingdom , Sultanate , Commonwealth realm)は以下の通り。

Kingdom[編集]

キングダム英語: Kingdom)とは、キングまたはクイーンを元首とする国家。

Sultanate[編集]

スルターン国英語: Sultanate)とは、スルターンを元首とする国家。

Commonwealth realm[編集]

英連邦王国英語: Commonwealth realm)とは、英連邦[3]加盟国の中で、英国王(2011年現在は女王エリザベス2世)を元首とする国家。イギリス以外の国では、英国王に任命された総督[4]が実質的に元首を務める。

大公国[編集]

大公国英語: Grand Principality , Grand Duchy)は以下の通り。

Grand Principality[編集]

  • 現在、存在しない。

Grand Duchy[編集]

公国[編集]

公国英語: Principality , Duchy)は以下の通り。

Principality[編集]

Duchy[編集]

  • 現在、存在しない。

首長国[編集]

首長国英語: Emirate)は以下の通り。

その他の君主国[編集]

過去の君主制[編集]

現存しない政体[編集]

19世紀以前に君主制から共和制に移行した国[編集]

20世紀以降に君主制から共和制に移行した国[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 広大な領土を保持していたり、複数の従属国を束ねていたりする国家を指して、君主号によらず、また共和国であっても「帝国」と呼ぶこともある。
  2. ^ 「立憲君主制」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目版』6、ティビーエス・ブリタニカ1993年、改訂第2版。
  3. ^ 連合王国独自の解釈がされる非常に独特な国家連合体。
  4. ^ 各国の総督はイギリス政府とは完全に無関係であり、実際には各国の首相の推薦により、その国の市民権を持つ人間が選ばれる。