名詞

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名詞(めいし)とは、場所や物事や出来事などの名称を表すである。品詞の一種。

目次

[編集] 日本語

[編集] 名詞と体言

自立語で、活用せず、(助詞を伴い)主語になる品詞を体言(たいげん)という。

体言を全て名詞とする説と、複数の品詞に分類し、そのうち主要なものを名詞とする説とがある。

[編集] 名詞の種類

日本語の名詞の種類には、以下のようなものがある。名詞の範囲・分類には諸説あり、以下の種類はさまざまな分類に表われる種類を列記しているため、必ずしも相補的でない。また、それぞれの定義や範囲も説により異なる場合がある。

[編集] 名詞に含めないことがあるもの

代名詞
話して・聞き手・対象の関係により意味するものが変化する名詞。
例: 「私」、「それ」など。独立した品詞とするときは、「その」、「そう」など(代名詞を独立させないときは連体詞や副詞とされる)を含めることもある。
数詞・数名詞・数量詞
物事の個数や数量などを表す名詞。文法上は、単位助数詞を伴うときはこれも含めて数詞とすることが多い。通常の名詞と異なり、助詞を伴わず連用修飾語になれる。
例: 「1個」、「2000年」、「3m」など。
時詞・時名詞
時間を表す名詞。助詞を伴わず連用修飾語になれる。
例: 「今」、「春」、「さっき」など。
時数詞
助詞を伴わず連用修飾語になれるという共通点で、数詞・時詞などをまとめたもの。
例: (数詞・時詞以外に)「ほとんど」、「それぞれ」など
形容詞性名詞・ナ名詞・ナニ名詞
形容動詞を認めず、名詞に助動詞「だ」などが付いたと考えたもの。普通の名詞と違い、「な」をつけることができるかわりに、一部を除き格助詞などをつけることができない。名詞から独立させるほか、「だ」などを含め形容動詞(または形容詞の一種のナ形容詞)とすることも多い。
例: 「静か」、「綺麗」、「不思議」など。

[編集] 狭義の名詞

形式名詞
用言について主部等を形成したり、他の文節との対応関係を作る形式的な名詞のこと。助詞を伴わず連用修飾語になれるものもある(「~するため~」など)。
例: 「驚いたこと がある」、「大切なこと はあきらめないこと だ」、「横断する は注意しましょう」、「接してみる」など。
「彼に聞くのがいい」、「あちらに着いてからが大事だ」などの「の」・「から」も、機能は形式名詞に似るが、助詞に由来するので準体助詞(準体言助詞)と呼ばれる。
動詞性名詞・サ変名詞
動作を表す名詞で、「する」をつけることでサ変動詞となる。
例: 「勉強」、「希望」、「テスト」など。
固有名詞
人名やグループ名、地名等、それ以外には存在しない特定の対象を表す名詞のこと。文法上は、敬称を伴うときはこれも含めて固有名詞とすることが多い。
例: 「日本」、「ウィキペディア」など。(「*或る日本」「*1 つのウィキペディア」)
普通名詞
上記以外の名称にあたる名称のこと。普通の一般的な名称のこと。
例: 「犬」、「ピアノ」、「時代」など。(「或る犬」「1 台のピアノ」「いくらかの水」)

[編集] 意味による分類

抽象名詞
「自由」や「正義」などの抽象概念を表す名詞。
具象名詞・具体名詞
「鉛筆」や「寺」などの有形の物体を表す名詞。

[編集] 名詞の構成

次のようにしてできた名詞もある。

転成名詞
他の品詞から名詞に変わったもの。
  • 動詞・形容詞の連用形がそのまま名詞として使われる。(例えば、「帰り」「遠く」等。)
  • 形容詞・形容動詞の語幹に「さ・み・け」が付いて、名詞になる。(例えば、「寒い+け=寒け」「静かだ+さ=静かさ」等。)
複合名詞
二つ以上の単語が結びついてできた名詞。
(例えば、「春+風=春風」「上る+坂=上り坂」等。)

[編集] 名詞句

他の前後の言葉に対して名詞と同じ働きをする句。

例えば、「父が母にしたことは偉大だ。」では、「父が母にしたこと」が名詞的な働きを持つ。

[編集] 名詞節

述語が名詞と同じ働きをしているもの。

例えば、「息子が大学に合格するのを心待ちにしている。」という文章では、「息子が大学に合格するの」が名詞節にあたる。

[編集] 名詞法

動詞や形容詞を活用の連用形に変換させたり、接尾辞をつけて、名詞として扱う用法。

例: 「行う」 → 「行い」、「広い」 → 「広さ」など。

[編集] 英語

英語における名詞は、名詞の表すものの性質による分類或いは数の概念による分類を行うことができ、前者では5種、後者では2種に分類することができる。

[編集] 名詞の表すものの性質による分類

  • 固有名詞(Proper Noun)

性質的に唯一無二である対象を指す名詞。人名、社名、地名等がこれに当たる。

e.g. Japan, Columbus, Europe, etc.

  • 普通名詞(Common Noun)

一般的な対象を指す名詞。日本語とは異なり抽象名詞はこれに含まれない。

e.g. dog, book, apple, etc.

普通名詞には総称的表現として代表名詞的に使われることができる。代表名詞として普通名詞を使用する場合は下記3種の表現方法が認められる。

e.g. 鳥は飛ぶことができる。

  1. Birds can fly.
  2. A bird can fly.
  3. The bird can fly.

第三例は"the"の持つ文法的性質により抽象性を得るためやや文語的である。

  • 集合名詞(Collective Noun)

集合体を対象とする名詞。日本語の場合は英語における集合名詞は全て普通名詞に含有される。

e.g. committee, family, government, etc.

集合名詞は集合体を1単位としてみなす場合は普通名詞と考えることもできるが、集合体の構成単位に主眼を置く場合、数としては複数的性質を持ちうる。

e.g.

  1. I have a large family.(私の家は大家族だ)
  2. My family are all doctors.(私の家族は皆医者だ)
  • 物質名詞(Material Noun)

最小構成単位の確立が不可能な対象を表す際に用いる名詞。

e.g. glass, steel, coffee, etc.

物質名詞は、その物質名詞からなる製品、種類などを表す際普通名詞として扱われる。これを物質名詞の普通名詞化と呼ぶ。

e.g.

  1. Glass is usually regarded as a solid.(ガラスは通常固体であるとみなされる)
  2. I poured water into a glass.(私はグラスに水を入れた)

第一例は物質名詞、第二例は普通名詞として扱っている。

  • 抽象名詞(Abstract Noun)

抽象概念を表す際に用いる名詞。

e.g. beauty, failure, democracy, etc.

抽象名詞が具体的な内容を想起させる場合、物質名詞と同様に普通名詞として扱われる。これを抽象名詞の普通名詞化と呼ぶ。

e.g.

  1. The only thing he needs is kindness towards others.(彼に唯一欠けているのは他人に対する思いやりだ)
  2. Thank you for the many kindnesses during my school days.(在学中は色々とお世話になりました)

第二例では具体的に相手が在学中してくれた親切の事象を受けて普通名詞化している。

[編集] 数の概念による分類'

  • 可算名詞(Countable Noun)
  • 不可算名詞(Uncountable Noun)

前述5種は普通名詞、集合名詞が可算名詞、物質名詞、抽象名詞、固有名詞が不可算名詞として分類される。

英語における数の概念に関する仔細については下記の日本語以外の言語における名詞の特徴の項を参照せよ。

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英語の名詞の(Gender)は男性(Masculine)、女性(Feminine)、中性(Neuter)の3種に分類されるが、ラテン系言語に比べると文法的な相違は余り生じない。

また、中性において性(Sex)を明示する必要がない場合は通性(Common Gender)として扱う。

現代英語において通常文法的に性(Gender)による区別は消失し、主に性(Sex)を基準にする。

英語における名詞の性に関する仔細については下記の日本語以外の言語における名詞の特徴の項を参照せよ。

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英語の名詞のは主格(Nominative Case)、属格(Genitive Case)または所有格(Possessive Case)、目的格(Objective Case)に分類される。

属格または所有格は主格関係、目的格関係、或いは単純な所有関係を表す。

[編集] その他の言語

日本語以外の言語に見られる名詞の特徴をいくつか示す。

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名詞の示すものの個数を示すとき、日本語や中国語などでは助数詞を用いる。一方、多くの言語で名詞を直接数えることができる。この名詞の示す数を(すう)と呼び、少なくとも単数と複数がある。ただしそれらの言語でも全ての名詞を数えられるわけではなく、抽象名詞などは数えられない。数えられる名詞を可算名詞、そうでないものを不可算名詞と呼ぶ。一般に後者は単数形しかない。意味により可算と不可算に分かれることもある。例えば英語paper は、の意味なら不可算で two sheets of paper などというが、新聞論文の意味なら可算で、two papers などという。なお、人名(特に苗字)については、複数になり得る(同姓の人がいるためで、新聞などでtwo Matsui'sという表現もあった。)。

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数を持つ言語の多くは、文法上のも持つ。全ての名詞が特定のグループ(男性と女性など)に分けられ、名詞を修飾する形容詞限定詞が名詞の性に応じて変化することが多い。例えばフランス語では、soleil太陽を意味する男性名詞、luneを意味する女性名詞であり、冠詞が付くとそれぞれ le soleilla lune になる。英語は、数を持つ言語としては珍しく名詞自体の性を持たず、わずかに三人称単数の代名詞he, she, it が区別されるだけである。(ただし、名詞によっては代名詞を男性のhe、あるいは女性のsheで置き換えるなどのものがある。前者は複数人の意味を内包するものの、英文法上単数とされるeveryoneなどの性別不明の人を指す場合、後者はshipなど特定の物体についてである。)

[編集] 関連記事

ウィクショナリー
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