政体

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政体(せいたい)とは、統治形態・政治形態・政治体制を指すか、または、国家の要件を満たさないものも含めた広義の政治体を指す。2つの異なる概念が同じ用語を使用しているため、詳細はそれぞれの節に記す。

政体(統治形態, form of government, polity)[編集]

支配者が誰かに着目した統治の形態。政体の上に国体という概念をおき、主権者が誰かを指す概念として国体を用い、政体をより細かな統治の形態とする場合もある。

古代ギリシアアリストテレスが政体を君主政貴族政民主政に三つに分類したものが、後までもっとも有名である。ポリュビオスは、これら三つの政体が堕落することでそれぞれ専制寡頭政衆愚政になり、ついには別の政体に移行するという政体循環論を唱え、各政体の要素をあわせたローマの混合政体を最上とした。

モンテスキューなどの18世紀社会思想家は、アリストテレスとポリュビオスの説をふまえ、様々な組み合わせで政体の特徴と長短を論じた。なお、この時代の議論では、良い混合政体を指して、共和政と呼んでいた。

政体(政治体, polity)[編集]

最広義の政治団体法学政治学が定義する国家の要件を満たさないものを含め、一定領域に政治支配を及ぼすものをすべて含める。主権を持たない地方自治体従属国保護国や、領土によらず交易を統制する港市、統治を及ぼさず儀礼的な服従関係を結ぶ古代的王国が国家以外の政体の例である。

この意味での政体は、20世紀には都市の政治と国家の政治を意識的に横断して扱ったロバート・ダールらに用いられた。その後、国家論を歴史に用いようとする試みが、固く強いまとまりを持つ国家とは異なる、緩い結びつきしかない「国家にあたるはずだが国家の定義にはあてはまらない何か」を発見させるに至り、政体というより広い語がとりあげられるようになった。さらに1990年代には、EUの出現により、現代政治の分析においても国家を自明の政治単位とすることができなくなり、政体という語の使用頻度が増した。

関連項目[編集]