横浜アリーナ

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横浜アリーナ
YOKOHAMA ARENA

横浜アリーナ

地図
施設情報
愛称 横アリ
正式名称 横浜アリーナ
用途 スポーツイベント、コンサート全般、発表会、集会
収容人数 約17,000人
設計者 株式会社竹中工務店
施工 株式会社竹中工務店
管理運営 株式会社横浜アリーナ (第三セクター
構造形式 鉄骨鉄筋コンクリート構造
(一部鉄骨構造
敷地面積 26,691 m²
建築面積 20,373 m²
延床面積 45,800 m²
階数 地上5階
高さ 29.80 m
着工 1987年5月
竣工 1989年2月
所在地 222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜三丁目10番地
位置 北緯35度30分44秒 東経139度37分12秒 / 北緯35.51222度 東経139.62000度 / 35.51222; 139.62000 (横浜アリーナ
YOKOHAMA ARENA
)
座標: 北緯35度30分44秒 東経139度37分12秒 / 北緯35.51222度 東経139.62000度 / 35.51222; 139.62000 (横浜アリーナ
YOKOHAMA ARENA
)
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横浜アリーナ
情報
完成 1989年2月
開館 1989年4月1日
開館公演 松任谷由実「Delight Slight Light KISS 横浜アリーナオープニングセレブレイションコンサート」
収容人員 17,000人
客席数 11,000席
延床面積 45,800m²
用途 スポーツイベント、コンサート全般、発表会、集会
運営 株式会社横浜アリーナ
所在地 222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜三丁目10番地
外部リンク https://www.yokohama-arena.co.jp/
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株式会社横浜アリーナ
種類 株式会社
本社所在地 222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜三丁目10番地
設立 1986年11月5日
業種 サービス業
法人番号 4020001021923 ウィキデータを編集
事業内容 各種催し物のためのイベント施設の賃貸、各種催し物の企画実施
代表者 関 洋二(代表取締役社長
資本金 49億9999万9610円
(2022年11月17日時点)
発行済株式総数 11万9000株(2022年3月31日時点)
売上高 15億1231万9000円(2022年3月期)
営業利益 3億2908万6000円(2022年3月期)
純利益 1億8437万3000円(2022年3月期)
純資産 117億5536万6000円
(2022年3月31日時点)
総資産 124億2670万8000円
(2022年3月31日時点)
従業員数 23人
決算期 3月末日
主要株主 西武鉄道 63%
横浜市 24.4%
キリンホールディングス 8.4%
アミューズ 4.2%
外部リンク 横浜アリーナ
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横浜アリーナ(よこはまアリーナ、: Yokohama Arena)は、神奈川県横浜市港北区新横浜にある多目的ホール1989年平成元年)4月1日に開館した。株式会社横浜アリーナ(設立:1986年、親会社:西武鉄道)が管理・運営を行う。略称「横アリ[注 1]

概要[編集]

麒麟麦酒(初代法人、現・キリンホールディングス)と横浜市プリンスホテル(後に西武鉄道に譲渡)が出資する第三セクターとして開業し、アリーナ部分の最大面積8,000m2、最大収容人数は1万7000人で、コンサートスポーツ、企業式典など、あらゆる用途に利用されており、アリーナ稼働率が9割を超えることもある[1]。「優良ホール100選」にも選ばれている。

アリーナ横にライブハウス「新横浜NEW SIDE BEACH!!」と音楽スタジオ「Studio MUGIC」がある。

横浜アリーナにおける「アリーナ席」とは、2階部分の可動式スタンド席のことを指し、一般的な「アリーナ席」は本会場では「センター席」と呼ばれている。

2017年3月3日、株式会社横浜アリーナについて同年3月下旬を目処に西武鉄道がキリンホールディングスの保有する発行株式46.2%分を取得して筆頭株主になると共に、西武鉄道の子会社となることが発表された[2]

また西武鉄道の発表と同日に大手芸能事務所のアミューズが、西武鉄道と同じく2017年3月下旬にキリンホールディングスから横浜アリーナの株式4.2%を取得し、資本参加することが発表された[3]

公演・イベント実績[編集]

杮落とし公演は、松任谷由実による「Delight Slight Light KISS 横浜アリーナオープニングセレブレイションコンサート」[注 2]。当初は地元横浜出身で、昭和の歌謡界を代表する歌手の一人である美空ひばりの公演が予定されていたが、ひばりの病状悪化(公演予定日の2か月後に逝去)に伴い中止となったため、松任谷由実が行う運びとなった[注 3]。これを皮切りに、これまで洋邦問わず数多くのアーティストがコンサートで利用している。公演実績については公式サイトの「過去の主なイベント」[4]を参照のこと。

横浜市出身のゆずは聖地としてデビュー以来ライブを行っており、音楽アーティストとして公演回数最多記録を持っている(75回・2018年8月現在)。

オープンした1989年以来、サザンオールスターズおよびそのメンバーである桑田佳祐のカウントダウンライブの恒例会場として使用され続けている。実施されない年[注 4]もあったが、毎年12月31日は、所属事務所であり、資本参加ずるアミューズが常に会場を確保しているともされ、1995年にはアミューズが主催する「アクト・アゲインスト・エイズ」のイベント(桑田も出演)が行われ、1998年2003年2008年には福山雅治2010年にはポルノグラフィティ2015年にはflumpool、2018年にはPerfumeと所属ミュージシャンがカウントダウンライブを行っている。また、福山雅治は横浜アリーナの男性ソロアーティスト公演回数の記録(33回・2019年2月現在)を持っている。

2019年は、前年までパシフィコ横浜国立大ホールで行われていたももいろクローバーZがメインとなって開催される『ももいろ歌合戦』をカウントダウンイベントとして開催。開場以来初めてアミューズ以外のアーティストによる年越し公演となる。

毎年5月の連休はジャニーズ事務所が会場を押さえており、所属グループによるコンサートも恒例となっている(2009年・2016年除く)。

毎年成人の日には、横浜市の成人式が開催される。その様子は、日本最大規模の成人式として毎年テレビのワイドショーとして取り上げられている。

アリーナ本体以外にも、施設のエントランス周辺を使ったフリーマーケットも開催されている。

スポーツイベント[編集]

1993年東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメントの試合会場として使用された。また、1998年かながわ・ゆめ国体では体操会場として使用された。さらに、2008年バレーボール・ワールドグランプリ決勝ラウンド、2009年世界卓球選手権横浜大会2018年バレーボール女子世界選手権プールA・ファイナルフォーの試合会場として使用された。2018年5月26日にはB.LEAGUEチャンピオンシップファイナルが開催された。

また、1996年3月3日、辰吉丈一郎指名挑戦者として、WBC世界スーパーバンタム級王座に挑んだ試合や、同年6月24日、かつて内装工事会社社員としてアリーナの建設に携わった、当時のWBA世界ミドル級王者竹原慎二の初防衛戦を皮切りに、プロボクシングの世界タイトルマッチの会場として頻繁に使われるようになる。1998年に行われた国内史上初となる「トリプル世界戦」の会場も横浜アリーナであり、ダブル世界戦も国内最多となる「7度」ここで開催された。同年、総合格闘技イベント「PRIDE.2」が開催。それ以降もPRIDEは何度か使用した。また、PRIDEの後継のRIZINも2020年までに2度の興行を開催した。

プロレスでは1989年5月6日全日本女子プロレスを皮切りにビッグマッチが多く組まれている。新日本プロレスも度々使用。2000年には初の電流爆破デスマッチが行われた。2001年12月2日には地元に本社を置く大日本プロレスが初めて興行を開いた。ファイティングオペラ「ハッスル」では「ハッスルマニア(2008年のみ有明コロシアム)」などが開催された。他の格闘技も数多く行われている。

テレビ公開番組[編集]

横浜アリーナでは以下のテレビ番組の公開も行われている(過去に行われたものも含む)。

など

ラジオ番組[編集]

プロレス[編集]

など多数

各種イベント[編集]

など

葬儀・告別式[編集]

著名人などの葬儀告別式が横浜アリーナで行われたこともある。主な例は次の通り。

事故[編集]

  • 2007年1月 - ハロー!プロジェクトのコンサートにおいて、3階スタンド席の最前列の観客が2階のアリーナ部分に転落。この事故以降は危険防止のため、3階スタンド席最前列では着席での観賞が呼びかけられている。
  • 2008年4月 - 関ジャニ∞のコンサートにおいて、天井から石膏ボードが客席に落下。観客の母娘が頭を打つケガ。

建築データ[編集]

(参考資料:市ヶ谷出版社 建築計画・設計シリーズ30『スポーツ施設』ISBN 4-87071-260-1、C3052)

  • 名称 横浜アリーナ
  • 用途 多目的ホール
  • 設計 竹中工務店
  • 施工 竹中工務店
  • 敷地面積 26,691.42 m2
  • 建築面積 20,373.27 m2
  • 延床面積 45,800.46 m2
  • 建蔽率 76.3%(許容100%)
  • 容積率 171.59%(許容800%)
  • 階数 地上5階棟屋1階
  • 最高高さ 29.80 m
  • 軒高 22.10 m
  • 階高 1階5.00 m、基準階4.80 m
  • 天井高 1階3.40 m、基準階3.00 m、アリーナ22.00 m
  • 構造 鉄骨鉄筋コンクリート造、アリーナ大屋根は鉄骨トラス
  • 施工期間 1987年5月 - 1989年2月
  • アリーナの床は11000席のシートをユニットに収めた可動床で、さまざまなイベントの要求に応じた座席レイアウトをコンピューター制御により作り出すことが出来る。
  • 主な設備
    • アリーナ面積:7,619 m2(114m×78m楕円形)
    • 1階コミュニティスペース:267 m2
    • 2階センテニアルホール:738 m2
    • 4階サブアリーナ:1,036 m2
    • 控室15室

アクセス[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ただし、地元住民の間では「(横浜)アリーナ」と呼ばれることが多い。
  2. ^ 同名コンサートツアーの特別公演。協賛は、麒麟麦酒三菱自動車工業
  3. ^ この時のひばりは自宅静養の日々が続き、ツアーを断念せざるを得ない状況の中でも、1989年4月17日に全国ツアーの1か所として予定され、かつ自らの故郷である横浜に新しく竣工した横浜アリーナのこけら落とし公演の舞台に立つことに執念を見せ、「私は『横浜アリーナ』の舞台に立ちたい。ここでの公演だけは這いずってでもやりたい!」と譲らず、母の体調を案じて公演の中止を迫る長男の加藤和也との間で度々口論していたという。その口論の日々が書かれた和也による直筆の日記が、今も特番で公開されることがある。
  4. ^ 1992年、1995年、1998年、2001年、2003年、2006年、2008年、2009年、2010年(開催予定だったものの桑田の食道がんによる活動休止で中止に)、2013年、2015年、2018年、2019年、2020年(代わりに事前収録による無観客ライブを配信した)。

出典[編集]

外部リンク[編集]