エホバの証人

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エホバの証人
Jehovah's witnesses website.png
エホバの証人の公式ロゴ
分類 キリスト教系の新宗教三位一体の否認、霊魂消滅説
組織構造 エホバの証人の組織構造[1]
地域 全世界
創設者 チャールズ・テイズ・ラッセル
創設日 1870年代
創設地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ペンシルベニア州ビッツバーグ
会衆数 119,485
信徒数 8,340,847人
公式サイト www.jw.org
Statistics from 2017Yearbook of Jehovah's Witnesses[2]
エホバの証人を設立したチャールズ・テイズ・ラッセル(1911年撮影)
ニューヨーク州ウォーウィックの世界本部
神奈川県海老名市中新田、エホバの証人の日本支部。

エホバの証人(エホバのしょうにん、: Jehovah's Witnesses)はキリスト教系の新宗教[3][4][5]ものみの塔聖書冊子協会などの法人が各国にあり、ほぼ全世界で活動している。聖書は主に新世界訳聖書を使用している。また、主流派キリスト教が唱える基本信条を否定し、一般的には熱心な伝道活動を行うこと、輸血を拒否すること、戦争に参加しない事などで知られている[6][7][8]

概要[編集]

1870年代にチャールズ・テイズ・ラッセルによって設立され、世界本部は長らくニューヨーク市ブルックリン区に置かれていたが、2016年に同州ウォーウィックへ移転する。信者数は全世界で約820万人、最多国アメリカでは約120万人、日本は約21万人いるとされている。聖書は主に新世界訳聖書を使用し、主流派キリスト教の条件とされる基本信条を否定する立場にあり、三位一体論の否定や輸血を拒否することで知られている。教義によると、神はユダヤ人たちも信じる唯一神エホバ(ヤハウェ)であり、キリストが神であることや、肉体を持って復活したことを否定し[8]、大天使ミカエルと同一であるとしている[証人 1]。また、現代の世界(宗教組織、政治組織等)は悪魔サタンの支配下にあり[証人 2]、やがて終わりの日にキリスト率いる神の軍団との大戦争(ハルマゲドン)によりこれを決着し、信者たちは神(エホバ)の証人としてこの戦争を傍観するということから「エホバの証人」という名称が生まれた[9][証人 3]

1870年
チャールズ・テイズ・ラッセルは聖書研究のグループを作り、彼らは聖書の系統的な研究を始める。
1879年
「シオンのものみの塔およびキリストの臨在の告知者」(現・ものみの塔誌)を創刊。
1884年
シオンのものみの塔冊子協会(現「ペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会」)がペンシルベニア州で宗教法人として認可。初代会長、ラッセル。
1900年
最初の支部事務所が英国ロンドンに開設される。宣教活動が28の国や地域で行われる。
1909年
世界本部をニューヨーク州ブルックリン区へ移転。
1910年
聖書研究者は国際聖書研究者協会という名称を使い始める。(I.B.S.A.)
1919年
「黄金時代」誌(現・目ざめよ!誌)を創刊。
1931年
「エホバの証人」という名称が採択される。
1933年
ドイツのナチス政権下で布教活動が禁止され、多くの信者が強制収容所に収監される。(第二次世界大戦終結まで)
1950年
新世界訳聖書英語版「クリスチャン・ギリシャ語聖書」(新約聖書)が完成。
1961年
新世界訳聖書英語版が全巻完成。
2013年
新世界訳聖書英語版が改訂される。
2014年
JW Broadcasting[証人 4]が開始される。
2016年
世界本部をニューヨーク州ウォーウィックに移転する。

組織[編集]

王国会館と呼ばれる集会所で週2回の聖書講演会や勉強会等が行われる。
王国会館は他宗教での教会やモスク、寺院に相当する礼拝施設である。世界各地にあり、日本にも各地に多数存在する。写真はルーマニアにある施設。

統治体、地帯区、支部、巡回区、各会衆という構造になっており、各々に監督や長老といった管理監督責任を担う信者が存在する。施設については、前述の世界本部のほか、ものみの塔教育センターニュージャージー州パターソンに、ものみの塔農場ニューヨーク州オレンジ郡ウォールキルに有する。また、世界96ヶ所に支部事務所が、239の国や地域に約11万の会衆が存在する。

聖書[編集]

歴代会長3名を含む統治体成員5名からなる[10]「新世界訳聖書翻訳委員会」により翻訳された新世界訳聖書を使用する。かつてはキリスト教会と同様、一般に入手可能な聖書を使用していた。例えば、英語圏ではジェイムズ王欽定訳 (KJV) とアメリカ標準訳 (ASV) を、日本では舊新約聖書日本聖書協会文語訳)等を使用していた。

統計[編集]

平均伝道者数, 1945年〜2005年

2014年の公表値によると、エホバの証人の全世界での伝道者数は約820万人である[2]日本においては2014年度時点で平均21万5,292人、最高21万5,703人であるという。

教義の概要[編集]

神の名[編集]

旧約聖書にみられる唯一神エホバを崇拝の対象とする。原文に近い聖書写本には、神の固有の名として神聖四文字語יהוהと記述されており、YHWHもしくはJHVHに相当する。しかしながら、子音字のみで母音がないため古代イスラエル人がどのように発音していたか定かではない。「エホバ」という発音は、欽定訳聖書(1611年)やアメリカ標準訳(1901年)などでJehovah(発音記号:dʒɪhóʊvə)、また日本でかつて広く使用されていた舊新約聖書文語訳(日本聖書協会)でヱホバ(旧仮名遣い)として使用されてきた。これに対し、学術的にはヤハウェ、ヤーウェなどの表記・読みがなされ、学説ではヤハウェであろうとする説[11]が有力である。

神の王国[編集]

  • 1914年を起点に、天でイエス・キリストを王として設立した。
  • キリストの再臨は「しるし」であり、目には見えない。(マタイによる福音書24章3節から25章46節)(ルカによる福音書21章5節から36節)
  • エホバの証人が全面的に支持し到来を期待している新しい社会、またそれを実現する政府。
  • ハルマゲドン後、地上は千年の時を経てかつて創世記に記述されているような楽園に回復される。
  • 楽園を回復する作業を行うのは、ハルマゲドンを生き残った者、復活された者たちである。

主な聖書解釈[編集]

  • の名はエホバである。(読みはヤハウェの可能性も含め定かではないとしている)
  • イエスは神の子であり、神ではない。
  • 聖霊は神の活動力を指す。
  • キリストの磔刑について十字架の形状を否定し、「一本の杭(苦しみの杭)」であったとする[12]
  • エホバの証人は失われた1世紀のクリスチャンの復興である。
  • 最初のエホバの証人はアベルであり、古代イスラエル人も一国民として神に献身しておりエホバの証人である。
  • キリストの使徒が死に絶えた後、初期キリスト教背教が起こり、後にカトリックを始め多くの教派が生じた。
  • エホバの証人は「神の是認する唯一の真の宗教である」とし「キリスト教会クリスチャン悪魔の手先である」「キリスト教会黙示録に描かれた淫婦」とする[8]
  • 血を避けるべきという聖書の記述は、血液を食するだけでなく、体内に取り入れる行為(輸血も含む)を避けることも含まれる。
  • 人は死ぬと存在しなくなる。死後の世界(天国地獄、その他の名称の異世界)は存在しない。
  • 復活は「天への復活」(14万4千人)と「地上への復活」の2種類がある。

主な行動様式[編集]

  • 十字架やイコンなども偶像とみなし崇拝の対象としない[13]
  • 立候補及び投票など政治への参加は行わず、政治的に中立である。
  • 戦争に参加せず、兵役につかない。(良心的兵役拒否
  • 国旗敬礼、国歌斉唱を行わない。国旗への敬礼、国歌斉唱は、国家崇拝に該当すると判断している。また国旗国歌は偶像であり、これへの敬礼は偶像崇拝であるとする。ただ、国旗に対する毀損行為、国旗掲揚や国歌斉唱への妨害行為は行わない。
  • 格闘技に参加しない。
  • 信者間を称号で呼ぶことはなく、互いを兄弟または姉妹と呼ぶ。
  • 他の宗教の冠婚葬祭に出席するか否かは「個人の良心」として各信者に委ねられているが、宗教的な事柄が関係する場合、事実上出席できない(ものみの塔2014年11月15日号)。焼香などは、宗教合同や偶像崇拝とみなし避ける。
  • 教会寺院などの宗教施設で開かれる葬儀結婚式への参列はできない。(ものみの塔2014年11月15日号)
  • 反聖書的・異教由来とみなす行事は祝わない。七夕節分ひな祭りキリストの誕生日といった宗教的背景のある行事を祝わない。
  • 宗教系の保育所福祉施設病院などの利用については、信者個々の良心上の問題とされている。
  • 淫行姦淫マスターベーションなどを汚れた行為と見なしている。
  • 喫煙、医療目的外の麻薬薬物使用は汚れとして禁じられている。
  • 適量の飲酒は禁じていないが、泥酔は禁じている。
  • 原則、離婚及びそれに伴う再婚は禁止。ただし、配偶者不倫による離婚、配偶者との死別による再婚は認められている。
  • 教義に著しく反し、かつ悔い改めが認められない場合は排斥措置が執られる。

年間行事[編集]

  • キリストの死の記念を祝う。(主の晩餐に相当)
  • 週に2回、集会を行う。(公開聖書講演会・「ものみの塔」研究、クリスチャンとしての生活と奉仕の集会)
  • 上記以外に地区大会(年1回)、巡回大会(年2回)が催される。
  • 毎回の大会において、当事者に対しバプテスマとして浸礼が行われる。

主流派キリスト教会からの批判[編集]

キリスト教主流派が重要視する三位一体などの教義を否認していることから、カトリックプロテスタント正教会などから異端とされている。例として、以下が挙げられる。

セブンスデー・アドベンチスト教会からの影響[編集]

チャールズ・テイズ・ラッセルはエホバの証人を設立する前に、セブンスデー・アドベンチスト教会についたり離れたりしていた[18]。その中で後に彼の教義体系の中核になるものをつかんでいき、セブンスデー・アドベンチスト教会の本の中の「地獄というのは墓にすぎない」という教義を借用して、永遠の刑罰の教えに反対し「地獄」(マルコによる福音書9:43~48)の存在を否定した(霊魂消滅説[19][15]

社会的側面[編集]

兵役拒否[編集]

「戦いを学ばない」[20][21]「剣を取るものは剣によって滅びる」[22]という聖書の記述を理由に兵役を拒否する[証人 5]。兵役が義務化されている国々で問題視されることがある。国家はそれに対してエホバの証人を投獄するのが一般的である。近年では、良心的兵役拒否人権の一つとして認識されるようになってきたことから、社会奉仕活動への参加を義務付けることによって、兵役の義務の代わりとする事例も増えている。場合によっては投獄ではなく、「兵役」か「処刑」かのどちらかの選択を迫られることもあったが、その場合にも処刑されることを選んだという(エホバの証人とホロコースト参照)。

輸血拒否[編集]

聖書中には、次のような血を避けるべきとする記述がいくつかあり[23][24][25][26][27]、これらを輸血は禁じられていると解釈している[証人 6]。 また、代替治療として無輸血治療の選択、自己輸血血液分画の使用については各人の良心に基づいて決定するとしている。

いかなる生き物の血も、決して食べてはならない。すべての生き物の命は、その血だからである。それを食べる者は断たれる。 — レビ記17章14節(新共同訳)抜粋

1985年の小学生死亡事件等、幼少者への輸血拒否事案が生じたことから[28][7]、公益社団法人日本医師会は「エホバの証人と輸血」 声明を発表し、「自己決定能力がない幼少の患者」への必要な輸血を親権者が拒否した際の親権喪失の申立を行うことへの考慮、実際に、緊急輸血を必要とした幼児が病院、児童相談所家庭裁判所の連携により救命された例があることに言及している[29]。また日本輸血・細胞治療学会など5学会の合同委員会は2008年「宗教的輸血拒否に関するガイドライン」を定めた[30]。詳しくは輸血拒否の項を参照されたい。

対抗カルト運動[編集]

米国では、19世紀にクリスチャンの保守的なメンバーを中心として、米国の伝統的な信仰、家族、倫理を破壊するものをカルトととらえ、「反カルト運動」や「対抗カルト運動」が始まった。対抗カルト運動の原型は、エホバの証人やモルモン教などの新宗教に対する反対運動であった[31]

熱心な伝道と社会からの隔離[編集]

韓国大成里駅の前に伝道のため置かれたエホバの証人のパンフレット据置台。世界各地の駅前で無言でパンフレットを掲げるスタイルの伝道を行っている。

エホバの証人は街頭、駅前、戸別の家庭訪問などの熱心な伝道を世界各地で行っている[32]。無言で駅前・街頭にてパンフレットを掲げるスタイルは世界的に有名であり、ベン・H・ウィンタースの小説『地上最後の刑事』の中にも登場するほどである[33]

元宗教倫理学会評議員であり宗教学者の生駒孝彰によると、彼らの長時間の伝道の義務と熱心さは有名であり[34][35]、多い人で月に140時間、少ない者で60時間を費やすという。それにより家庭や職場、学校から次第に離れ「社会に背を向けた宗教集団」としばしば非難をうけると指摘している。さらに教団は「真理外の人々と社交的な交わりをするのは危険」とし、ますます信者の社会からの隔離が強まっていると記している[36]。またエホバの証人の多くの家庭において、離婚、別居の事態が発生している。妻がエホバの証人になったが故に夫婦の生活が破綻したとして、夫が離婚を求める訴訟が全国的に相次いでおり、その多さがマスコミでも報道されている[37]

エホバの証人は上記の聖書的根拠として以下を挙げている。

彼らは訪問伝道を断った家にも繰り返し訪問する。それはエホバの証人がその様に信者に指導しているからである[証人 9]

マインドコントロール、脱会問題[編集]

カルト宗教被害者の問題解決に取り組む、「真理のみことば伝道協会[16]」主宰のウィリアム・ウッド牧師は「エホバの証人 マインドコントロールの実態」など多数の書物を出版している[38][39]。 また脱会者による実名・顔出しの手記[40]、家族の脱会体験談も出版されている[41]関西国際大学教授・岩井洋によると、反カルト運動に共通する点は、カルトへの入信を洗脳やマインド・コントロールによるものと考えることであり、そのことから洗脳などを解除する専門家の役割が重要視されている点である[31]

裁判・法的規制[編集]

バーネット事件[編集]

米国ウェストバージニア州で、星条旗への忠誠の誓いを拒んだ女性信者の姓にちなむ行政訴訟。1943年6月14日米最高裁判所はエホバの証人の子弟を放校する権利は教育委員会にはないという判断を下し、勝訴が確定した。  

輸血拒否にかかる事案[編集]

1985年6月6日、日本の小学生の男児(当時10歳)が神奈川県川崎市高津区で交通事故に遭い、両親が輸血拒否したことにより死亡したとされる事件[7]では、男児の父親が新聞記者に「男児が病床で『生きたい』と語った」と証言したため(ただし現場を目撃した医療関係者は、これに否定的見解を示している)、なぜ救うことができなかったのかという批判がマスコミを中心として渦巻くことになった[28][42]。その後、裁判所は「輸血をしても命は助からなかった」と判断、略式命令が下され児童の両親は無罪、運転手が業務上過失致死罪で起訴され罰金15万円の有罪となった(川崎簡略式 昭和63.8.20)。しかし現場の医師達は「運ばれた時点で輸血をすれば助かっていた」と証言している[28]。2000年2月19日には、日本の最高裁判所は、宗教上の理由で輸血を拒否する意思決定を行う権利は人格権の一内容として尊重されると認め、無断で輸血を行った医師と病院はこれを侵害したとして患者の遺族(患者は一審判決後に死去。)に55万円の支払いを命じる判決を下した。

神戸高専剣道実技拒否事件[編集]

神戸市立工業高等専門学校のエホバの証人の生徒が必須科目であった剣道の科目を履行しなかったことで退学または留年処分になったことの是非が争われたケースで、1996年3月8日、日本の最高裁判所は、学校側が主張する剣道の必須性を退け、格闘技を拒否された場合の代替措置を用意しなかったことは、学校側の落ち度であると指摘し、退学または留年処分は不当であるとの判決を下し、勝訴が確定した。

性的児童虐待[編集]

2012年6月13日、米国カリフォルニア州のアラメダ上級裁判所(一審裁判所)[43]で行われた裁判で、当協会は約800億円相当の協会の資産の凍結を命じられ、賠償金280万ドル(22億円)の40%を支払うように命じられた。判決によると、エホバの証人の男性信者が当時9歳だった少女に1年の間性的虐待を加えているという通報を知りながら、罪を立証するには2人ないし3人の証人が必要との教理(コリントの信徒二13:1)が結果的に警察へ通報を妨げることになり、長老たちが決定した組織的な隠蔽であり違法との判決に至った。その後、エホバの証人側は同州控訴裁判所(二審裁判所)に控訴の後、原告側と和解した[44]。なお同様の事件が、イギリスや、オーストラリアでは1600人以上の被害の隠蔽など、多数報告され、国による調査や告訴がなされている[45][46][47][48][49]

兵役拒否に対する処罰[編集]

兵役や国家に対する忠誠の拒否などで処罰されたものある。エホバの証人は「彼らはそのつるぎを打ちかえてすきとし、そのやりを打ちかえてかまとし、国は国にむかってつるぎをあげず、彼らはもはや戦いのことを学ばない」(イザヤ書2章4節)という聖書の記述に従っているためであるが、当該国の軍事当局から見れば従軍拒否などはあくまでも法令違反とされる場合がある。代表的な事例として、ナチス・ドイツにおいて兵役を拒否したためにより強制収容所に送致され多くが処刑された出来事などが挙げられる(エホバの証人とホロコースト)。2017年現在でも一部の国々で同様の事例が存在する[証人 10]

ロシアでの活動禁止措置[編集]

ロシアの法務省は、エホバの証人を過激主義団体の一つであると認定し、布教活動および集会を禁じる措置を行っている。エホバの証人が配布したある小冊子に、作家レフ・トルストイの言葉が引用され、ロシア正教会の教理が「迷信で呪術的」と記載されていたのを司法省が問題視したという[50]。法務省はこれに先立ち、同団体内での「過激主義的な行動」の兆候をつかんだと発表していた[51]。ロシア政府は「憎悪を煽り、市民の人間としての尊厳を軽んじている」と非難、訴状には「この団体は国家を尊重せず、あらゆる市民的な結びつきを弱らせ、国の安全を破壊する」と記されていた。エホバの証人側はロシア​連邦​最高​裁判​所に撤回を求める裁判を起こしたが、最高裁は法務省側の主張を支持し、エホバの証人は2017年4月よりロシア国内の活動を禁止されている[証人 11]。この弾圧に対し、国際宗教自由委員会(USCIRF)の議長でイエズス会の司祭トーマス・J・リースは「ロシア政府の今回の措置は、同国内でのエホバの証人の法的存在を抹消することを目的としているようだ。USCIRFは、この平和的な宗教団体に対する弾圧を止めるよう、ロシア政府に要請する」[50]と声明を発表した。なお、他にもモルモン教セブンスデー・アドベンチスト教会などロシア国内にある他の宗教的少数派も同様、近年ロシアの過激活動対策法の対象団体となっている。

カルト・セクト指定[編集]

日本においては指定されていないが、いくつかの政府はカルトまたはセクトと分類しているケースがある。例として以下の政府・議会報告が挙げられる。

題材作品[編集]

小説[編集]

  • 『羊飼のいない羊たち』 - 1984年津山千恵。第二次大戦中の灯台社と良心的兵役拒否を貫いた明石順三の生涯。明石は戦後、教団に対して出した公開質問状の内容が「反逆」と見なされ、排斥されている。
  • 説得―エホバの証人と輸血拒否事件』 - 1988年大泉実成1985年6月に神奈川県で実際にあった、出血多量で死んだ小学生の輸血拒否事件を基に、ある信者家族の信仰と生命の尊さを巡る葛藤を一人のルポライターが刻銘に綴ったノンフィクション小説[28]1993年にTBSでドラマ化され話題になった。

ドラマ[編集]

映画[編集]

  • 『あかぼし』朴璐美主演。精神のバランスを崩し新興宗教にのめりこんでいく母親を、幼い息子の目を通して描く[55][56]

[編集]

  • 船瀬俊介、内海聡 両著『血液の闇』((三五館 ISBN 978-4883206162、2014年)ーテレビドラマや小説の「説得」その他、昭和天皇崩御の際の輸血についても触れている。副題 輸血は受けてはいけない)。(船瀬俊介著(医療ジャーナリスト)、 内海 聡著(内科医、Tokyo DD Clinic院長) (2014年6月)

コミック[編集]

  • 『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』いしいさや著。 - ヤングマガジンサード講談社)にて2017年6月より連載開始した自伝漫画。いしいがtwitterで自主発表した8Pの本作が、わずか2日間で3万RTを超える大反響を呼んだ[34][57]

脚注・引用[編集]

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  1. ^ Court Trial Testimony Redwood City”. Superior Court of the State of California (2012年2月22日). 2014年4月20日閲覧。 “I am general counsel for the National Organization of Jehovah's Witnesses out of Brooklyn, New York. ... We are a hierarchical religion structured just like the Catholic Church.”
  2. ^ a b 2016 Yearbook of Jehovah's Witnesses. Watchtower Bible and Tract Society. (2016). pp. 185–186. https://www.jw.org/en/publications/books/2016-yearbook/2015-grand-totals/. 
  3. ^ 島薗進『何のための「宗教」か?―現代宗教の抑圧と自由』青弓社 1994年
  4. ^ 井門富二夫『カルトの諸相 キリスト教の場合』岩波書店1997年
  5. ^ Anthony A. Hoekema (1963). The Four Major Cults: Christian Science, Jehovah's Witnesses, Mormonism, Seventh-day Adventism. Eerdmans. ISBN 0-85364-094-7. 
  6. ^ 『日本大百科全書(ニッポニカ)』(エホバの証人)川又志朗
  7. ^ a b c d 社会通念として「3大異端」に言及。伊藤正孝、市雄貴『血を拒む「エホバの証人」--異端の輝きと悲惨』朝日ジャーナル:第27巻第27号(1985),p22.朝日新聞社
  8. ^ a b c d e ウィリアム・ウッド『[エホバの証人]への伝道ハンドブック』いのちのことば社、1987年
  9. ^ 生駒孝彰 綾部恒雄(編)「アメリカ起源の二つの宗派」『クラブが創った国 アメリカ』<結社の世界史> 山川出版社 2005 ISBN 463444450X pp.129-136.
  10. ^ レイモンド・フランズ著・樋口久訳 『良心の危機 ―「エホバの証人」組織中枢での葛藤』(Crisis of Conscience) せせらぎ出版2001年
  11. ^ キリスト聖書塾編集部 『ヘブライ語入門』 キリスト聖書塾、1985年、399頁。
  12. ^ 中澤啓介『十字架か、杭か』新世界訳研究会、1999年 キリストの磔刑について、十字架刑であったという考古学的証拠が多数発見されている。
  13. ^ 「神は霊であられるので神を崇拝するものも霊と真理をもって崇拝しなければなりません。」(ヨハネ4章24節);「子供らよ、自分を偶像から守れ。」(ヨハネ第一5章21節);「偶像によって汚れたものを避ける。」(使徒15章20節);「神の神殿と偶像に一致があるか。」(コリント第二6章16節);「偶像礼拝から逃げ去りなさい。」(コリント第一10章14節);「強欲つまり偶像礼拝に関して、地上にあるあなた方の肢体を死んだものとしなさい。」(コロサイ3章5節)
  14. ^ ホセ・ヨンパルト カトリックとプロテスタント-どのように違うか- サンパウロ 1968.8.Aug P.33~4 サンパウロ
  15. ^ a b 尾形守異端見分けハンドブック』プレイズ出版
  16. ^ a b 悩むエホバの証人へ-真理のみことば伝道協会
  17. ^ キリスト教大事典 改訂新版第9版』教文館、1988年
  18. ^ なにゆえキリストの道なのか(32)聖書を教える“エホバの証人”はキリスト教ではないのか 正木弥:クリスチャン・トゥデイ
  19. ^ ものみの塔への疑問 -JWTC エホバの証人をキリストへ
  20. ^ ミカ書(口語訳)#4:3
  21. ^ イザヤ書(口語訳)#2:4
  22. ^ マタイによる福音書(口語訳)#26:52
  23. ^ 創世記(口語訳)#9:4
  24. ^ レビ記(口語訳)#17:10
  25. ^ 申命記(口語訳)#12:23
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  27. ^ 使徒行伝(口語訳)#15:28,29
  28. ^ a b c d 大泉実成『説得―エホバの証人と輸血拒否事件』現代書館1988年
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  30. ^ 2013-04-17 朝日新聞 朝刊
  31. ^ a b カルト岩井洋(関西国際大学教授)『知恵蔵』(株)朝日新聞出版発行.
  32. ^ Jehovah’s Witnesses take to streets as busy heathens are rarely home World news The Guardian
  33. ^ 『地上最後の刑事』 - ベン・H・ウィンタース - Google ブックス
  34. ^ a b 漫画『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』公式ページ-作品中にエホバの証人の施設「王国会館」が登場する。
  35. ^ カルト宗教信者の子どもたちが抱える問題 恐怖で服従を強いることも - ライブドアニュース-エホバの証人も含めた新興宗教の信者を親にもつ子どもたちについて書かれている。
  36. ^ 生駒孝彰『世界の宗教101物語』新書館1997年
  37. ^ 毎日新聞,1994年6月7日夕刊.
  38. ^ ウィリアム・ウッド『エホバの証人 マインドコントロールの実態』三一書房1993年
  39. ^ ウィリアム・ウッド『エホバの証人 カルト集団の実態』三一書房1997年
  40. ^ 坂根真実『解毒 エホバの証人の洗脳から脱出したある女性の手記』角川書店2016年
  41. ^ 佐藤典雅『ドアの向こうのカルト ---9歳から35歳まで過ごしたエホバの証人の記録』、河出書房新社2013年ISBN 978-4-309-02155-3
    (上記書籍の文庫版:佐藤典雅『カルト脱出記 エホバの証人元信者が語る25年間の記録』、河出文庫、さ37-1、河出書房新社、2017年ISBN 978-4-309-41504-8
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  49. ^ 児童性的虐待:オーストラリア連合教会、過去40年で賠償金約20億円|クリスチャントゥデイ-エホバの証人も含めた宗教団体の児童性的虐待について書かれている。
  50. ^ a b 「ロシア政府、エホバの証人を「過激主義団体」に指定へ」-ハフィントンポスト誌,2017.4.8.
  51. ^ ロシア、エホバの証人の活動禁止 「過激派組織」と政府:AFPBB News
  52. ^ Enquête Parlementaire visant à élaborer une politique en vue de lutter contre les practiques illégales des sectes et le danger qu'elles représentent pour la société et pour les personnes, particulièrement les mineurs d'âge. Rapport fait au nom de la Commission d'enquête par MM. Duquesne et Willems. Partie II. (カルトの不法行為、社会や人々、特に未成年者にとっての危険と戦うことを目的とした政策を説明する議会公聴。ドゥケイン氏、ウィレム氏による委員会での公聴、の名称での報告 パート2)available online -- フランス語とフラマン語の2言語報告, retrieved 2007-01-08.
  53. ^ フランス語の報告1995年(英語の翻訳), フランス国民議会, 議会委員会報告
  54. ^ フランス国民議会 (1999年6月10日). “Les sectes et l'argent” (French). République Française. 2009年4月20日閲覧。 “enquête sur la situation financière, patrimoniale et fiscale des sectes, ainsi que sur leurs activités économiques et leurs relations avec les milieux économiques et financiers [カルトの財務、所有物、収益、同様にそれらの経済活動、経済・金融に関するコネクションに関する公聴]”
  55. ^ あかぼし 作品情報 - 映画.com
  56. ^ 第25回東京国際映画祭 公式インタビュー 日本映画・ある視点 『あかぼし』-監督がエホバの証人をモデルにしていると明言。
  57. ^ マツリ新作「HUMINT」&元二世信者の自伝マンガ、ヤンマガサードで始動 - コミックナタリー

エホバの証人の公式サイト・出版物など[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]