日本聖書協会
種類 | 一般財団法人 |
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本社所在地 |
![]() 〒104-0061 東京都中央区銀座四丁目5番1号 |
設立 | 1949年(昭和24年)(財団法人化) |
業種 | 出版 |
法人番号 |
8010005004145 ![]() |
事業内容 | 聖書翻訳、出版、頒布 |
代表者 | 代表理事 大宮 溥 |
決算期 | 10月末 |
関係する人物 | ヘボン |
外部リンク | https://www.bible.or.jp/ |
一般財団法人日本聖書協会(いっぱんしゃだんほうじんにほんせいしょきょうかい、英語: Japan Bible Society, 略称: JBS)は、主に日本語訳聖書などを出版する聖書協会である。日本キリスト教協議会に加盟している[1]。
歴史[編集]
日本語訳聖書 |
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聖書協会系 |
明治元訳(1887年) 大正改訳(1917年) 口語訳(1955年) 共同訳(1978年) 新共同訳(1987年) 聖書協会共同訳(2018年) |
他のプロテスタント諸派 |
新改訳(1970年) リビングバイブル(1978年) 現代訳(1983年) |
カトリック |
バルバロ、デル・コル訳(1964年) バルバロ訳(1980年) フランシスコ会訳(2011年) |
その他 |
新世界訳(1982年) 岩波「委員会」訳(2005年) 協会系以外は旧・新約聖書全訳のみ。 年は旧新約合冊ないしそれに準ずる年。 |
プロテスタント系であるが、ローマ・カトリックとも共同作業を行うほか、正教会にも聖書を頒布している。聖書協会世界連盟加盟[2]。スコットランド聖書協会、英国聖書協会および米国聖書協会がそれぞれ明治期に創設した日本支社が日本聖書協会の前身である。これらの聖書協会の共同事業として出版された聖書翻訳は文語訳聖書(通称『明治元訳』。新約聖書のみ大正時代に改訳され、これは『大正改訳』と呼ぶ)と呼ばれ、日本聖書協会がその版権を引き継いだ[3]。
口語訳聖書は日本聖書協会が初めて自力で行った聖書翻訳事業であり、プロテスタント教会の典礼に使用されてきたが主に福音派諸教会から激しい批判が行われ、口語訳聖書に対抗する聖書として、新改訳聖書が発刊された。その後1978年に新約のみが出版された共同訳聖書は動的等価法や原語に忠実な表記法が非常に不評であったために方針を変更されることになり、そのままの方針での旧約聖書は刊行されなかったが、1987年に刊行された新共同訳聖書は、エキュメニズムの流れに沿って実現した共同の翻訳委員会が、共同訳の失敗に学んで動的等価法を破棄し、最新の研究成果を取り入れつつミサ・礼拝に用いるべく文体の格調に留意して訳出したもので、現代日本でもっともよく利用されている聖書となっている[4]。
2018年12月3日に仮称『標準訳[5]』改め『聖書協会共同訳』の翻訳版が完成した[6]。ただし、新共同訳の出版は続行される。
聖書協会共同訳聖書[編集]
本田哲郎(フランシスコ会 カトリック司祭)はキリスト新聞社のアンケートに「翻訳事業の実情を押し測れば、何も期待できない。キリスト論、教会論をはじめ、神学傾向のちがう翻訳者一人ひとりの訳文を寄せ集め、表記形体だけを統一編集するので、矛盾を再生産することになりそう」と答えている[7]。
田川健三は、これを「多額の寄付金によって支えられ、販路も、キリスト教の数々の宗派の教会とキリスト教主義学校での大量の売り上げによって支えられている」聖書である[8]としている。
飯謙は「かなりの思い入れを持って提案した訳文が覆された」[9]ことを認めている。
クリスチャンプレス[編集]
日本聖書協会内のクリスチャンプレス・デジタルメディア部が運営するキリスト教ニュースメディア。聖書本文や音声聖書に加えて国内外のニュースも配信している。アメリカのキリスト教オンラインメディア、クリスチャニティ・トゥディと契約して世界のキリスト教界の動向も報じている。またキリスト新聞とも提携している[10]。
年譜[編集]
- 1937年(昭和12年) - 設立
- 1949年(昭和24年) - 財団法人格を取得
- 1954年(昭和29年) - 口語訳聖書新約を刊行
- 1955年(昭和30年) - 同旧約を刊行
- 1978年(昭和53年) - 共同訳聖書(新約のみ)を刊行
- 1987年(昭和62年) - 新共同訳聖書を刊行
- 2012年(平成24年) - 一般財団法人格に移行
- 2018年(平成30年) - 聖書協会共同訳聖書を刊行
- 2019年(平成31年)1月1日 - 「一般財団法人キリスト教視聴覚センター」(AVACO:アバコ)を吸収合併。
脚注[編集]
- ^ “NCCとは”. 日本キリスト教協議会. 2020年3月9日閲覧。
- ^ “20言語で初の翻訳聖書、デジタル化も進む 聖書協会世界連盟が年次報告”. www.christiantoday.co.jp (2018年4月7日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “文語訳聖書”. biblehouse.jp (2017年2月3日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “新共同訳、無料聖書アプリ「ユーバージョン」で利用可能に”. www.christiantoday.co.jp (2018年3月24日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “「標準訳」はどんな翻訳に? 名古屋で日本聖書協会が懇談会”. www.christiantoday.co.jp (2016年3月10日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “『聖書協会共同訳』発売”. www.bible.or.jp (2018年12月7日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “『標準訳』への期待<6> 2010年10月16日”. www.kirishin.com. 2019年1月11日閲覧。
- ^ “『新約聖書・本文の訳』”. www.tagawa-kenzo.server-shared.com. 2019年1月11日閲覧。
- ^ “飯謙氏、「聖書協会共同訳」について語る(3)”. www.kirishin.com (2018年7月24日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “キリスト新聞社が日本聖書協会(クリスチャンプレス)と業務提携”. www.kirishin.com (2019年12月4日). 2020年9月18日閲覧。
外部リンク[編集]
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