鬼灯の冷徹
鬼灯の冷徹 | |
---|---|
ジャンル | ファンタジー、ブラック・コメディ |
漫画:鬼灯の冷徹 | |
作者 | 江口夏実 |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | モーニング |
レーベル | モーニングKC |
発表号 | 2011年14号 - |
巻数 | 既刊21巻(2016年3月現在) |
漫画:鬼灯の冷徹 シロの足跡 | |
原作・原案など | 監修:江口夏実 |
作画 | 柴もなか |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | なかよし |
発表号 | 2016年1月号 - |
アニメ | |
原作 | 江口夏実 |
監督 | 鏑木ひろ |
シリーズ構成 | 後藤みどり |
脚本 | 後藤みどり、長沼範裕、鏑木ひろ |
キャラクターデザイン | 加藤寛崇 |
音楽 | TOMISIRO |
アニメーション制作 | WIT STUDIO |
製作 | 鬼灯の冷徹製作委員会、MBS |
放送局 | #放送局を参照 |
放送期間 | 2014年1月10日 - 4月4日 |
話数 | 全13話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・アニメ |
ポータル | 漫画・アニメ |
Template:漫画 は 廃止されました |
---|
『鬼灯の冷徹』(ほおずきのれいてつ)は、江口夏実による日本の漫画作品。
概要
第57回ちばてつや賞一般部門佳作受賞作『非日常的な何気ない話』を元に、2010年に講談社の漫画雑誌『モーニング』にて『地獄の沙汰とあれやこれ』と改題して読み切りとして掲載され、2011年14号より『鬼灯の冷徹』に改題して連載中。2014年35号より「関連イベント等の激務が続き体調を崩し週刊連載が難しくなった」ため隔週に移行。同社刊の『なかよし』にて、柴もなかが作画を担当する、獄卒のシロを主人公とした『鬼灯の冷徹 シロの足跡』が2016年1月号から連載開始。
主な舞台は日本の地獄で、そこの住人たちを中心に描いているが、それ以外にも神話・御伽噺・怪談などの登場人物が多数出演しており、日本に限らず海外の悪魔・妖怪なども登場する。
冒頭の欄外には「※このマンガはフィクションですが、地獄はあるかもしれません。現世での行いには十分ご注意下さい。」と注意書きがある。また、欄外のお便り募集の告知には「地獄のポスト」のタイトルがついている。
「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」では1位を受賞した。
2014年1月から4月までテレビアニメが『アニメイズム』枠B1にて放送された。詳細はテレビアニメを参照。
あらすじ
舞台は地獄。そこでは、戦後の人口爆発や悪霊の凶暴化により、亡者はあふれかえり、獄卒たちは人材不足に悩まされ、あの世は前代未聞の混乱を極めていた。そんな中、どこか頼りない閻魔大王に代わって地獄全272部署を治めているのは、以前閻魔大王に抜擢され、閻魔大王第一補佐官の座にまで上った有能な鬼神の鬼灯であった。鬼灯の幼馴染で衆合地獄主任補佐のお香、女癖が悪く、鬼灯に会うといつも張り合っている中国の神獣・白澤、元閻魔大王第一補佐官のイザナミノミコト、新人獄卒の唐瓜・茄子などの個性豊かなメンバーと共に、ドSな鬼灯たちの日常を描く。人にとっての地獄、それは鬼にとっての日常であった。
登場人物
主に各キャラクターの内容と担当する声優について記載する。特記なしはテレビアニメのキャストである者、☆は限定版単行本の付録であるオリジナルDVDのみの出演。アニメのエンディングのテロップに表記されていない場合もある。本作は兼ね役[注 1]が多く、名無しの獄卒などのチョイ役・ガヤに至っては1人の声優が2人以上複数の役を演じている場合がある。
主要人物
- 鬼灯(ほおずき)
- 声 - 安元洋貴
- 本作の主人公。閻魔大王の下で二代目の第一補佐官を務める鬼神。非常に有能な補佐官で、鬼の中ではトップの地位にいる人物。三白眼で、額に1本の角が生えている。
- 自らを「官房長官みたいなもんで地味」と言いつつ、「地獄一頑丈な閻魔大王を叩きつつ黒幕を務めるのが美味しい」としている。「ボール=人にぶつけるという本能がある」と自称するほどの拷問(仕事)中毒である。常に冷徹な知恵者であるが、鉄面皮で上司にあたる閻魔大王にも制裁を加え、サタンやベルゼブブ、イザナミ等の上位者に対しても媚びることなく丁寧にさりげなく格下にあしらうなど、誰に対してもドSで情け容赦ない態度で接するため、周囲から敬遠・畏怖されており、中には顔を見ただけで吐血する者もいるが、人望はある。また、容姿端麗なため女性にはモテる。ある出来事により、天国に住む神獣・白澤(後述)とは不仲で、彼に対してだけは敵愾心をむき出しにするが、その姿は桃太郎が「年子の兄弟」と評する通り、大抵は意地の張り合いや妙な勝負事に終始する。また鍼治療等の東洋医学、特に民間治療にも詳しい。
- ジブリマニアで、ジブリ作品のフレーズを度々引用する。非常に大食いで、巨漢の閻魔大王とほぼ同じ量の食事を平らげる。好物はおにぎり。酒豪である一方、辛いもの、トウモロコシ、プリンが苦手。辛辣な言動によらず動物好きで、現世出張の際には動物園に立ち寄っている。潜伏する際は「加々知(かがち:ホオズキおよび蛇の古称)」の偽名と帽子[注 2]を用いている。趣味は自ら品種改良した金魚草の飼育で、コンテストで殿堂入りを果たした後は審査員を務めている。
- 鬼神となる以前は人間であり、生まれは神代の頃(作者曰く「縄文から弥生時代の前後に神代も被っていたような感覚」)[1]にまで遡る。みなしごだった幼少期に雨乞いの生贄にされて死亡した後、遺体に複数の鬼火が入り込んだ結果、鬼となった。木霊に導かれて地獄(当時は黄泉)に渡り、成人した後は中国で裁判制度を学ぶ。獄卒としての下積みを経てイザナミの後継の補佐官として抜擢され、閻魔大王の補佐官の地位に至る。名前である「鬼灯」は、黄泉に来たばかりの頃に出会った閻魔から人間であった頃の呼び名「丁(中国語で召使のこと)」に「鬼火」をかけてつけられたもの。
- 自身がみなしごという理由で馬鹿にされたり生贄にされたりしたため、「本人にはどうしようもない理由」で他者を中傷し排斥するような者には、相手が懲りるまで徹底的に対処する。ただし恨みの念の発露については茄子が「乾燥してる」と表現する通り分かりやすいものがほとんどで、また「怨念」という普通はマイナス面に感じる部分を指摘されることに何の抵抗も無い。怒る理由もどちらかと言えば「自分の周囲の者たちや自分が属する場所」を害されることに対してであり、自分自身が攻撃された場合については(白澤が相手の場合以外は)むしろ恬淡としていることが多い。
- 好みの女性については美醜に関係なく、矯正しがいのありそうな人、動物や昆虫に臆しない人。大人しすぎる女性、最初から素直に言うことを聞く女性には興味がなく面白くないと思っている。異性に無関心という訳ではないが、仕事中毒の上に精神が仕事モードの時は無の境地に入ってしまうため、相手のモーションなどに反応することはほとんどない。
- 知識欲も旺盛で、自室の研究資料たる書籍類は膨大な数に上り、ジャンルも豊富[注 3]。加えて手先も器用で料理上手(特に亡者を使った料理が得意)。凝り性で、カレーを作れば三日以上かけたり、寿司の修行に十年以上費やしたこともある。なお、「脳みその味噌汁(=脳みそを使った味噌汁)」を笑顔で飲める女性がいたら、結婚しても良いとのこと。
- 劇中では小柄な印象を受けるが、作者によるとそれは閻魔大王が大きいためで、実際は身長185cmくらいのがっしりした体型をイメージしているとのこと。愛用の金棒は15歳(相当)の時に競売屋から紆余曲折の末「タダで譲ってもらった」もので、インドや中国の「地獄」で長年使われてきた拷問道具からできており、いくら使ってもトゲが鈍らないという代物だが、金棒自身が相応しくないと判断した者が持つとトゲを足や尻で踏んでしまう事故が続くという呪いモノでもある。
- 表紙イラストなどでは煙管がトレードマークになっているが、劇中での喫煙シーンはあまりない、ただしアニメではエピソード名表示の時に毎回描かれている。
- 閻魔大王/閻魔王(えんまだいおう/えんまおう)
- 声 - 長嶝高士
- 日本の地獄の王。十王の中で最も大きく描かれている通りの巨漢である。そのため、便所や風呂場なども専用の物を用意されている(あまりによく壊すため、鬼灯に自腹で作らされた)。現世に来る際には165cmほどに縮むというある意味「すごい変装」をしている。
- 伍七日に裁く裁判官かつ地獄の最高責任者。元は人間で、人類(日本人)最初の死者であるとされている。かつて亡者によって混乱の極みに達していた「あの世」を改革すべく署名運動を行い、後に自らが地獄の「王」となった。鬼灯の名付け親でもあり、彼を見出して補佐官に抜擢した張本人。
- だが、裁判の仕事中以外は全くと言って良いほど威厳のない呑気な人物。仕事が立て込んでくると鬼灯に仕事を丸投げしたり愚図ったりしており、また、サボってテレビを見たりゲームに興じたりすることもある。そのたびに鬼灯から情け容赦ないツッコミとヤキを入れられたり、弄られたりしている。しばしば鬼灯や一部キャラからトトロ呼ばわりされるなどぞんざいな扱いを受けるのだが、時に文句は言うことはあっても最終的には根に持たず笑って許すなどさりげなく器が大きい。
- 作中では亡者に対し地獄行きを宣告した上で八大地獄(あるいは八寒地獄)の十六小地獄へ流刑先を決めているが、本来は(後述の)変成王が流刑先を決めている。
- 地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
- 閻魔大王の化身である直属の部下。普段は現世の山に住み(というよりはあちこちにある石地蔵に宿り)、閻魔大王の要請を受けて賽の河原に派遣され、子供たちを転生させる。本来は閻魔が「ムチ」、地蔵菩薩が「アメ」の顔とされるが、シロからは「鬼灯がムチの化身」「菩薩が仏、鬼灯が鬼、閻魔が中間」と言われてしまっている。
- あの世に来た際には閻魔殿の適当な場所(時には屋外)で「立ったまま」休んでおり、雪などの悪天候時に蓑笠を懸けてあげると、お返しをしてくれる。
地獄
八大地獄と八寒地獄の2つに分かれ、さらに272の細かい部署に分かれている。鬼灯曰く、「自業自得」「自己責任」が基本理念。
獄卒
地獄に落ちた亡者を痛めつけることが仕事の公務員。安定性と憧れから人気の職業で、鬼以外にも現世で何かしらの事件を経て就職した者も多い。募集・採用の条件は、鬼獄卒については「寺子屋(義務教育)を修了している」「なにがしかの職業に就いたことがある」など。後者は幅広い視野を持った人材を採用するため。
勤務態度に問題のある獄卒は屎泥処の研究部署「フンコロガシ屎泥課」に左遷されることがあり、そこに飛ばされ戻ってきた者はある意味「勇者」扱いされる。
主な獄卒
- 唐瓜(からうり)
- 声 - 柿原徹也
- 小鬼の新人獄卒でしっかり者。ツリ目で二本角。身長140センチメートル。背の低さから一見子どものようだが、小鬼という種族としてはこれで成長が終わっており、青年である(茄子も同様)。
- お香にベタ惚れで、将来は衆合地獄の獄卒になることを希望しているが、このことに対しての鬼灯からの評価は芳しくない。敏感肌なので綿100%のパンツを愛用している。家族に昭和的な両親と、元ヤンの姉(後述)がいる。うっかり者の茄子の尻拭いをすることもしばしばである。杉本彩のような女性が好き。ドMの節がある。
- 茄子(なすび)
- 声 - 青山桐子
- 唐瓜の同僚。垂れ目で三本角。身長140センチメートル。唐瓜とともに「地獄のチップとデール」と呼ばれる。唐瓜とは同郷かつ同級生で互いの自宅も近い。
- 思ったことはすぐに口に出してしまううっかり者だが、鬼灯はそれらを「良くも悪くも躊躇しない」獄卒向きの性格ではあると評価している[注 4]。100キログラムのバーベルをかろうじてとはいえ持ち上げたり、ボクシングのウィービングを高速でやるなど膂力が非常に強い。
- ピカソ的な芸術センス[注 5]がありコンクールの受賞歴も持つが、生活を安定させるため、獄卒に就職した。白澤から「剪紙成兵術」を教わり絵を実体化させる技術を習得し、白澤と芸術展でコラボを展開したこともある。
- 実は朧車の父と小鬼の母との間に生まれたハーフの小鬼で、目は父親譲り、それ以外の容姿は母親似である。父親は気さくな性格、母親は美人で優しい性格をしている。
三途之川
- 奪衣婆(だつえば)
- 声 - 真山亜子
- 三途之川のほとりで亡者の衣服を剥ぎ取る老婆。身長158センチメートル。常に賃金アップを訴えているが、相手の男性によって態度を変えている。
- 釜茹で地獄の部屋をサウナとして毎日利用し、5時きっかりに裸のまま水風呂に入る。綺麗なヌードを撮ってもらうことが夢で、ヌード写真集を自費出版した。次はCDデビューをしたい模様。
- 懸衣翁(けんえおう)
- 三途の川を渡った対岸にいる番人で奪衣婆の亭主。いい年をしてピーチ・マキにハマっている。アイドルオタクで昔から仕事を放り出して遊びに行ってしまうため、現世の資料には記載されないことも多い。鬼灯いわく「明らかな職務放棄なのだが、古株過ぎて解雇しづらい」上に、技術職なのをいいことに後進に全く指導をしないことで番人の地位に居座り続けている極悪人。
等活地獄
暴力による殺害、虐待等といった殺生関係の地獄群。最も地獄というイメージに近いためか、出番の多い場所。不喜処地獄は動物をイジメた罪の地獄であるため、獄卒には動物が多い。
- 桃太郎ブラザーズ
- 元々は桃太郎のお供であった動物たち。鬼灯の斡旋で不喜処地獄に就職した。
- シロ
- 声 - 小林由美子
- 白いイヌ。彼の中では閻魔大王やサタンよりも鬼灯の方が存在感が大きく鬼灯を恐れつつも懐いており、非番の日でも鬼灯の外出についていくことがある。地獄の図書室にある「桃太郎」の犬の絵がアフガン・ハウンドであることに納得いかない[注 6]様子。ただし、自分の品種が何かは不明らしい。
- 柿助(かきすけ)
- 声 - 後藤ヒロキ
- 「チームのブレーン」を自称しているサルであり、それに相応しい思慮深い慎重派である。常にバンダナを首に巻いている。600年前にカニの一家から傷害致死罪で訴えられており、カニの友人たちに懲らしめられたことがトラウマになっている。カニへの罪滅ぼしのため、地蔵に導かれて桃太郎のお供となった。カニに対する罪悪感と謝罪は本物だが、ところどころでカニにまつわる出来事に出会うことが多い。
- ルリオ
- 声 - 松山鷹志
- 「ロケットランチャー」を自称するキジ。ルリオの歌は魅惑のチキルームで、聴いた者はつられて歌ってしまう。太ってきていることを気にしている。自身が慕うのはあくまで桃太郎だが鬼灯の能力は認めている。親を鬼ヶ島の鬼に殺されている。
- なおキジは本来飛ぶことが苦手なのだが、ルリオは自分と同じく見た目と装飾がハデな鳳凰を見習って努力した結果、比較的自由に飛べるようになっている。
- 夜叉一(やしゃいち)
- 声 - 津田健次郎
- 《向こう疵の狂犬》の異名を持つベテラン犬獄卒。地獄生まれの地獄育ちの犬で、顔に大きな傷痕がある強面だが後輩に対する面倒見は非常に良く、万引き犯をボコボコにしたマキを嗜めるなど配慮の出来る人柄(?)である。お局様のクッキーと結婚し、3匹の子犬が産まれてからは子煩悩になっている。息子たちの名前は夜叉太郎(声 - 横山智佐)、夜叉次郎(声 - 井澤詩織)、チー子。
- クッキー
- 声 - 横山智佐
- 不喜処地獄の「お局様」。メスのトイプードル。キツい性格だが、それは現世で生きていた頃に繁殖犬として悪質ブリーダーに飼われ子犬を産まされ続けていた過去のため。夜叉一との結婚を発表し、寿退社後に3匹の子犬を産む。
- 巨大象
- 雨炎火処地獄に勤めていた象。地獄定例会議(後述)で雨炎火処地獄が見直しの対象となったため、第34話で不喜処地獄へ異動。亡者を押しつぶすのが仕事のため作業効率の良さが他の動物獄卒から好評。
- 人面犬
- 現世でブームが去り、いたたまれなくなって地獄に移住した都市伝説の動物。顔はマダムキラーと評されるような美形だが、本質は犬の妖怪であり本能(およびそれに基づく言動)も犬そのものなので、そのギャップも含めて周囲からは気持ち悪がられている。甜瓜とピーチ・マキとお香のおいどを嗅ごうとしたために、鬼灯に殴り飛ばされた。その後、漢がパーソナリティーを務めるラジオで自らの主張を繰り広げるが、上記の三人にはただの変態と思われた。
- 針口虫(しんくちゅう)
- 金剛の嘴を持った地獄生まれの虫で、不喜処で亡者を襲う姿が描かれている。ただし柿助らに食べられてしまうこともある。
- コギット
- 新入りの獄卒で、犬種はウェルッシュ・コーギー・ペンブローク。個人主義を理由に飲み会を断ったが、夜叉一に「口のきき方には気をつけろ」と説教された。
- 部長
- 不喜処地獄の上司獄卒のオスのドーベルマン。日本の明治大正時代に国際結婚した日本人夫とドイツ人妻の飼い犬で、日本語とドイツ語が堪能。
- 大俵(おおたわら)
- 黒色鼠狼処地獄[注 7]の鼠獄卒の主任を務めるハツカネズミ。根の国で大国主命を助けた鼠であり、「おむすびころりん」に登場した鼠でもある。
黒縄地獄
盗み関係の地獄群。浄玻璃鏡の使用方法の説明で現世を覗く際、この地獄行きの亡者に準えた。財政破綻しかけているが再建したのかは不明。『地獄三十六景』のストーリーにて茄子が黒縄地獄の岩を絵の具にしたところ、描いた絵は呪いの絵と化した(本人曰く「群青の原材料であるラピスラズリが高価だったから似たような名前のものを使った」とのことで、当然代用にはならなかなかった)。 また、アニメのオープニングで十六小地獄うち十三の小地獄が仏教上の史実同様不明と表記されている。
衆合地獄
邪淫罪の地獄群(主に性犯罪者等)。獄卒の7割が女性で、男性は筋金入りの硬派か軟派すぎる者しか就けない。それでも年に何人も「恋の病」を理由に辞めてしまうため、男性獄卒にとっては阿鼻地獄よりも恐ろしいとの評判がある。現代では単に「プレイ」ともとれる行為についての地獄があるため、疑問の声が上がっている。
- 地獄太夫(じごくだゆう)
- 衆合地獄の主任。室町時代の遊女で自身の立場は前世の報いと「地獄」と名乗っていた変わり者で、同じく当時奇行で有名だった一休禅師の弟子だった。
- 普段は仕事に集中しているため、滅多に人前に出てこない。いつ頃からか、年一の定期報告で閻魔庁に来る時には美人との評判から騒ぎとなり、現在はお香によるプロデュースの衣装に身を固めた花魁道中となっている。
- お香(おこう)
- 声 - 喜多村英梨
- 二本角の妖艶な女性獄卒。衆合地獄の主任補佐。有能かつ優しい性格だがやや天然。着物の帯代わりに2匹のメス蛇を巻きつけている。身長168センチメートル。
- 元々はヒラ獄卒だったが女性獄卒の大増員の際に鬼灯によって抜擢された。性格面の理由で「女性(性別メスの動物を含む)から嫌われない」という特徴を持っており、彼女が上に立つことで女性獄卒が大部分を占める衆合地獄が上手くまとまっている。抜擢した鬼灯も「人事成功」と自賛するほど。なお鬼灯とは神代からの幼馴染みである。
- 大の蛇好きで、寮の自室で多数の蛇を飼っている他、蛇獄卒候補のしつけも行っている。
- 金太郎(きんたろう)
- 衆合地獄の用心棒。イメージを壊さないようにと、御伽噺などで描かれる姿と同様に前掛けを着用している(子供のころと違ってふんどしは締めている)。地獄の女性から理想の男性と思われている。「気は優しくて力持ち」を地で行く人物で、桃太郎や一寸法師のように周囲のイメージと自身とのギャップに悩むことはない。大荷物を持ったお年寄りや産気づいた妊婦等「ベタな困っている人」にめぐり合う天性を持つ。
- 拷問戦隊 ど助兵衛熟女団(ごうもんせんたい どすけべマダムス)
- お香が企画・結成した「女性だけの拷問チーム(3人組)」女王様風の仮面の女性は鞭、狐のお面の女性は鎖鉄球、般若のお面の女性は大包丁をもっている。なぜか大包丁をもった女性は2人の赤ちゃんをおぶっている。
- どすけべ蛸(どすけべだこ)
- 衆合地獄に所属する大蛸の獄卒、『盂蘭盆地獄祭』ではジャンボたこ焼きに足が使われたことも。
叫喚地獄
酒乱が落ちる地獄群で『アルコール依存症亡者の更生施設』の一面もある。高度経済成長期以来、ここに落ちる亡者が増え続けているため拡張工事を余儀なくされている。亡者のほとんどが「酔っている間の自分の悪行」を覚えていないことから効果が疑問視されていたが、亡者が起こした騒動を鎮圧する過程での鬼灯の発案により、それまでの禁酒地獄を『獄卒のコスプレによる上司から、義務的に飲酒を強要され続ける地獄』に変更することで解決した。
- 八岐大蛇(やまたのおろち)
- 声 - 下山吉光
- かつては出雲地方に君臨していた大蛇、スサノオの命に倒された後に叫喚地獄付きの雑用係をしている。本人はツチノコみたいにUMA認定されたかったが、「怪物だからダメ」と言われてしまった。
- ちなみに前述の騒動は、本来はアルコール類持込厳禁にも関わらず隠し持っていた『八塩折の酒』を亡者に奪い取られたのが原因。本人いわく「スサノオの命に倒されて以来のショック」だったらしく、鬼灯に対し「どうしても(酒が)飲みたかった」とのこと。
大叫喚地獄
嘘つきの地獄群で文字通り上記の叫喚地獄よりも亡者の叫び声が大きい上に非常に多い。特に詐欺師や悪徳政治家などが流刑されてくる。
- 芥子(からし)
- 声 - 種崎敦美
- 如飛虫堕処で獄卒を勤める雌の兎。「じわじわ報復する」をモットーとしている。『簡易地獄』では特別顧問を務めている。鼻が良い。
- 『かちかち山』に登場した兎で、生前に自分を飼っていた老夫婦が狸に嵌められた事件を知り復讐を果たしてはいるが、未だにかつての恨みを引きずっており、「狸」のキーワードで怒りのスイッチが入ると性格が豹変する。紺本寺で狸のトラウマを克服すべく修行をして、最終的にすっきりした。
- 獄卒になる前は天国の桃源郷で働いていたが、その間に上司である白澤の女好きを目の当たりにしてきたことからチャラ男(雄)が苦手になった。因みに、芥子味噌の作り方は獄卒になる際に白澤から教わった[注 8]。
- 一寸法師(いっすんぼうし)
- 声 - 鈴木達央
- 本来は「目上の人を嘘で陥れた罪」により罪人として地獄逝きだったが、情状酌量により 受苦無有数量処で雑用係をしている。身の丈が普通の人間と同じサイズになっているため周囲から「元一寸」と呼ばれ、イメージのギャップに苦しんでいたが、同じ境遇の桃太郎と友人になることで解消した。
- 金剛嘴鳥(こんごうしちょう)
- 金剛嘴烏処[注 9]に住む鳥。金剛(ダイヤモンド)よりも硬い嘴で亡者を啄む。
焦熱地獄
人をたぶらかした者の地獄群。仏教とは相容れない考えを説いたり実践した者が対象。一部の小地獄はルールやマナーの違反、背徳な者が流刑されてくる。「天邪鬼の巣窟」と呼ばれている。
- 龍旋処[注 10]の古代生物
- 鬼灯によれば、転生というシステムがある以上、(古代生物が絶滅しているため)古代生物として転生することはもう無いので緩やかに数は減っている。
- 伝説の怪獣
- 龍旋処で桃太郎に目撃された怪獣。閻魔大王と神獣態の白澤が共に泥酔した勢いで龍旋処の上空を飛んでいたところ、鬼灯が無許可で刑場の上空に入ったことによる違反行為を理由にライフルで両者を撃ち落とそうとした[注 11]が、その前に口から吐いた火炎で2人を撃墜した。
- 丸虫(がんちゅう、まるむし)
- 血河漂処[注 12]の虫獄卒。体が大きく、火を吹いて亡者を焼いて食べる特徴がある。
- 瓜子姫(うりこひめ)
- 瓜から生まれた人間の女性だが、鬼灯曰く「鳥でもある」。桃太郎に対して親近感を持ち、ルリオを「鳴女の末裔」と称している。天邪鬼に殺された過去がある。天邪鬼な亡者を砂にする一心で焦熱地獄に就いており、聞いた柿助に「芥子ちゃん系統」と評された。
- 天探女(あめのさぐめ)/ 天邪鬼(あまのじゃく)
- 女神。人をイラつかせるのが性分で虚言癖があり、瓜子姫曰く「嘘つきで底意地の悪い奴」。インターネットの登場で性格がさらにこじれ、ブリっ子のような言動になった。人の心を読む力があるが、その力を悪事にしか使わないため、焦熱地獄の亡者にとっては一番神経に来る逸材。過去に瓜子姫を妬んで彼女を殺害、皮を被り瓜子姫になりすましていたが正体が発覚、激怒した瓜子姫のおじいさんとおばあさんに滅多打ちにされて死亡した。曲がりなりにも女神なので裁きの対象にならず、死後は罪滅ぼしとして焦熱地獄で働いている(鬼灯談)が、反省の色は無い。
大焦熱地獄
悪しき理由で性的関係を持った者の地獄群。尼僧への性的暴行を働いた者や、脅迫により高僧を堕落させた女性などが対象。
- 似髻虫(にけいちゅう)
- 火髻処に生息する虫。対象の肛門から侵入して火と毒を吐き散らしながら内臓を喰い荒らし脳に到達する。千切られても頭が無事なら再生できる上に、知能はあるが虫であるため襲う相手の見境がないので、すぐに再生する亡者はともかく獄卒が喰いつかれると一大事になる。よって火髻処で働く獄卒は「鋼鉄のふんどし」か「特殊繊維製の防護スーツ」のいずれかの着用が義務付けられている。
阿鼻地獄
聖者冒涜の地獄群。無間(むげん)地獄の別名を持つ、地獄の最下層にあり最も恐ろしいところ。広大で対象となる亡者も多いため政令指定地獄となっているが、亡者は地表に落ちるまで業火の中を2000年落下し続けるため服役している人数はそれほどでもなく(計算上は弥生時代後期の亡者もまだ堕ちている途中)、仕事自体はまだ暇な方である。最近では「堕ちている間の時間が勿体ない」と思った鬼灯の発案により、落下中の亡者に本人の生前の行動を記録したDVDをひたすら見せ続ける措置が加えられている。 最も重罪の亡者が堕ちる地獄だけあって、コミックの『新(獄)卒』での新採獄卒見学では「新卒はあまり就けない」、アニメの『かちかぢごく』の新人獄卒再研修での見学でも「ここでの仕事ができてようやく一人前」と鬼灯が言っていた。なおあまりにもすごい内容の拷問のためかどちらもモザイク処理が施されている。
- ツチノコ
- 黒肚処に勤める獄卒。現世では懸賞金がかけられるほど珍しい存在であるため、見かけた亡者に驚かれることが多い。見た目とは裏腹に高い運動能力を持つなどのイメージを持たれているため、修行を積んでイメージの1つであるジャンプ力を向上させた努力家でもある。
- プテラノドン
- 閻婆度処で働く翼竜獄卒。水源を破壊して人々を渇死させた亡者を閻婆(地獄生まれの巨大鳥)と共に口に咥えて高所から叩き落とす。
- スズメバチ
- 阿鼻地獄に放たれている80種500億匹程の虫獄卒を統率するリーダー。実は柿助が起こした傷害致死事件で仇打ちに参加したハチで、鬼灯曰く「仇討ちの精神を持ち計画性も協調性もある」ことからリーダーに選ばれた。
- ちなみに阿鼻地獄の大量の虫獄卒は、かって鬼灯が提案して否決された『御器噛(かぶ)りさん地獄』(御器噛り=ゴキブリを獄卒とした地獄で、一般獄卒の98%が就労を拒否)の代案である。もしもこの『御器噛りさん地獄』が実現したら閻魔大王に管理させるつもりだった模様。
八寒地獄
極寒の地獄。雪鬼や雪女、ナマハゲ、ペンギンなどが獄卒として働いている。閻魔大王(と鬼灯)の管理下にあるが基本的に運営は現場に一任されており、一時は独立を画策していた。 八大地獄同様「あぶだ→にらぶだ→あただ→かかば→ここば→うばら→はどま→まかはどま」の順に形成されており「あぶだ=等活」「まかはどま=阿鼻」というように罪の重さによって亡者の流刑先が決まっている。
- 春一(はるいち)
- 最も過酷な摩訶鉢特摩(まかはどま)地獄に所属する雪鬼。八寒地獄の雪合戦ではホームグラウンドという利点もあってか鬼灯と互角の勝負をするほど実力が高い獄卒で、さらに頑丈さでは八寒の獄卒の中でも飛び抜けている。そのため「摩訶鉢特摩のブリザード」の異名を持つ。ただし記憶力が悪く、10人中9人が「ここまでとは思わなかった」とのたまうレベルの自由人でもある。語尾に「- だよぅ」をつけるのが特徴。
- ポラリス
- 八寒地獄で獄卒を務めるシロクマ。春一と絡むことが多いが、いつも「クマ」と呼ばれている。
地獄の門
天国・地獄・現世の境。
- 牛頭(ごず)
- 声 - 山田栄子
- 地獄の門番を務める牛頭人身のメス獄卒。白澤に猛烈なアプローチと強烈なハグをかけて悶絶させた。牛頭の角は天界の薬膳鍋の材料の1つになっている。
- 馬頭(めず)
- 声 - 島本須美
- 地獄の門番を務める馬頭人身のメス獄卒。馬頭の蹄は地獄の天罰鍋の材料の1つになっている(ただし上記の薬膳鍋と違い食用ではないらしい)。牛頭との相性とコンビネーションは絶妙で、「シンクロナイズドスイミングの大会で優勝したこともある」とのこと。
記録課
死後の裁判の証拠として現世での人間の行動を出生から死亡まで全て記録する部署で、各庁の裁判の際に判例を記録し補佐官を補助する「司命・司録」という職務も行う。地獄でのトラブルの際に鬼灯がすぐ対応できるよう閻魔庁に属している。記録課のモットーは「コツコツ」で飽き性・適当・気まぐれ一切ご法度、あの世一正確さが求められるため、採用面接でも適性の有無が一番重要視される。
ここの獄卒の業務は倶生神の記録の清書であり手書き厳守となっている。これは自筆による責任の明確化と、パソコンの故障による業務の遅滞を防ぐためだが、それゆえ常に大量かつ正確な筆記が要求されることから獄卒の精神的負担は大きく、たまに発狂する者もおり、仕事中毒の鬼灯でさえ問題視する有様。そのため記録課の様子を見た鬼灯に医務室とカウンセリング室の常設が必要と判断された。
- 葉鶏頭(はげいとう)
- 記録課の主任。スキンヘッドに二本角、やつれた顔に眼鏡の鬼。ひたすら文字と向き合う日々を送るうちに毛根が死滅してしまった。通称「ハゲィさん」。「ィ」を省略され「ハゲさん」と呼称されるとそれなりに傷つく。
- 速くて達筆、加えて手だけ動いて他がブレていない様を「匠の狂気」と評された。カマ彦(後述)の弟で5人兄弟の次男で一番末っ子。芸能イベントショーなどのポスターの文字デザイン関係は葉鶏頭が企画を担当する。
- 倶生神(ぐしょうじん)
- 人間1人につき2人で担当し、男神『同名』は善行を、女神『同生』は悪行を記録する。現代では約2億5500万人いる。「小さい頃妖精さんが絵本を読んでくれたことありませんか?」という話は彼らによるものとされ、悪いことをしたら寝ている間にそっとコムラ返りにされることもある。一生見守っていたからといって記録を甘くすることはない。葉鶏頭曰く「あの世の007」。
お迎え課
亡者のお迎え・回収に当たる部署。通常は奪魂鬼(だっこんき)・奪精鬼(だっせいき)・縛魄鬼(ばくはくき)の『お迎え三連星』が業務を担当する。
- 火車(かしゃ)
- 生前に悪行を重ねて『裁判無しで地獄逝き』が決定した亡者を収容・連行するメスの化け猫。元々は「(人々から恐れられた)亡者を食べる化け猫」で、現世出張中の鬼灯にスカウトされて(後述)獄卒になる。
- 本来は「亡者を乗せる火に包まれた荷車」だったのが曳き手である化け猫を指すようになった。ただし荷車から亡者が落下する事故が相次いだため、サイドカーを使用するようになった。その速さから鬼灯が視察の際に利用することもある。
- スチームパンクやゲームの世界観が好きで、RPGにはまっている。
- 荷車を使っていた頃に、酒を飲んで暴走することがあったらしい。
- 変成庁製猫語翻訳機(ニャウリンガル)を使ったところ、閻魔大王を「うまそう」と思っていることが発覚した。
- 荼吉尼(だきに)
- お迎え課の上司。現世では稲荷神を兼務している。尼頭巾を被り眼鏡をかけた女性で、鬼灯曰く「誰もが一度は妄想するイカン女教師」。お迎え課の新人獄卒が無駄なお喋りをして直属の先輩獄卒に見つかるなどして、荼吉尼の部屋に連れていかれると、お仕置きされ、男女獄卒がドM体質になってしまうという。お迎え課の部屋からは異様な悲鳴が発せられるので、他の課から戦々恐々とされている。
- 元々死期が近い人間の傍に近づき、心臓や血肉を食らう悪鬼で、生きている人間の精気も吸い取ることも可能。中国から日本に逃亡した妲己と出会い、意見が合致して一緒に行動もしていた。九尾の狐(妲己)の上に乗り、夜な夜な荒らし回っている所に、狐を連れた元祖・稲荷神の宇迦御魂(うかのみたま)から「キャラがかぶっている」と抗議を受けたが、そこに鬼灯が現れて双方の意見をまとめ、同時に火車と一緒にスカウトされた。
- お迎え課となってからは、火車とは逆に生前に善行を重ねて『裁判以前に天国逝き』が決定した様な徳の高い亡者を迎えに行く仕事をしている。
技術課
亡者の拷問器具の開発・監修・製作を行う部署。
- 烏頭(うず)
- 鬼灯とは神代からの付き合いで茶髪と二本角の鬼。ガキ大将気質で、死後鬼となって黄泉に導かれた鬼灯に最初に声をかけた。
- 子供の頃は悪戯好きで、無断で黄泉を抜け出して現世のサクヤ姫に会いに行くことを発案した。子供の頃はお香のことが好きだったらしく、他愛もない悪戯を仕掛けていたが、当のお香には伝わっていなかった。
- 獄卒となっても勉強はからきしだが、昔から機械弄りが得意で現世の絡繰りなどを取り寄せては改造。拷問器具には毒を取り扱うものも多いため、毒物・劇薬の取扱い免許も取得している(ただし、蓬曰く試験には14回落ちている)。開発に熱中するあまり、資料室等で大声で技術討論をしては鬼灯に叱られることもしばしば。女性は巨乳派。
- 如飛虫堕処の鉄の狗の開発にも係わるなど腕前は一級だが、勤務態度に問題が多く「フンコロガシ屎泥課」に2回左遷されている。
- 蓬(よもぎ)
- 烏頭と同じく鬼灯とは神代からの付き合いで黒髪と三本角の鬼。子供の頃はちょっと臆病な性格をしていた。昔から土偶集めにハマるなどサブカル好きで、漫画・アニメ文化に傾倒しており、「鬼卒道士チャイニーズエンジェル」(後述)の大ファン。
- いつもは烏頭の無茶な技術企画を諌めることが多いが、女性型拷問器具の開発にはノリノリになる。女性は貧乳派。
- 烏頭が拷問器具や機械獄卒を企画・開発し、蓬が実用出来るように調整し、鬼灯が現場への採用を検討するのが基本的な流れとなっている。
- 平賀源内
- 名前のみ登場。浄玻離の鏡を改造したことがある。
その他の獄卒
上記以外に所属、あるいは所属が明らかでない獄卒たち
- 河童(かっぱ)
- 第38話に登場。
- シーラカンス
- 第38話に登場。UMAや妖怪に分類されたがっている[注 14]古代魚。「悲苦吼処」などで水中に落ちた亡者を襲っている。
- 食材にもなっているらしく、単行本1巻やアニメの食堂のシーンなどでは閻魔大王が夕食として「シーラカンス丼」を食べていた。
- チュパカブラ
- プエルトリコから出稼ぎに来たUMA。血を吸う仕事に就いている。
- 葱(ねぎ)
- 経理課所属。二本角の鬼。男性。この木なんの木のようなもっさりとした髪型をしている。
- 所属不明の虫獄卒
- 「食肉虫」「地盆虫」(じぼんちゅう)「湿生虫」(しっせいちゅう)「機関虫」「那迦虫」(なかちゅう)など。様々な地獄に所属する模様だが、女性獄卒が7割を占める衆合地獄に関しては「鉄の蟻」のみとなっている。
- 小手毬(こでまり)
- 二本角の鬼。女性。私語を鬼灯に注意された(167話)。レディース大雀蜂の花蟷螂の小手毬(169話)と同一人物かは不明。
- 酒呑童子Jr.(しゅてんどうじジュニア)
- 酒呑童子の子供。新卒の獄卒。泥酔して道端で熟睡していたところを烏天狗に注意された。
罪人
現世での人生を終えて、あの世に来た亡者。裁判中の者も含めて向こう数百年から万年単位の刑を受けている。亡者は責め苦で食われたり焼かれたりバラバラにされたりしてもすぐに再生するため、盂蘭盆(後述)の間以外はほぼ24時間フルタイムで責め苦を受けている他、鬼灯の実験材料や獄卒らのストレス発散のはけ口に利用されることもある。
- 貞子(サダコ)
- ガッツのある凶暴な悪霊。等活地獄から茄子が持ち込んだワンセグ経由で脱走したことがあるが、あのホラー映画のキャラクターのようにテレビから出てきたところを捕まった。
- 民谷 伊右衛門(たみや いえもん)
- 声 - 手塚ヒロミチ
- 烏天狗警察から指名手配されていた亡者。現世で妻に呪い殺された事件があの怪談のベースになっている。目元の涼しげな美男子。ネコバスと勘違いして朧車をジャックした挙句、売上金強奪を目論むなどかなりのロクデナシ。名前の一部が第1話に登場している。
- 賽の河原の子供達
- 親より先に死亡した親不孝者として罰(修行)を受け、それを終えたとみなされると前述の通り転生(『現世へ卒業』)される。ちなみに作中での罰は石積みからジェンガ積みに変わっている。
- 木村 碼紫愛(きむら めしあ)
- 賽の河原のガキ大将。享年7歳で死因は食いすぎ。子供たちを率いて反乱を目論むも、鬼灯の取り出したリーサルウェポンで敢え無く敗退する。後に現世に小百合という女の子として転生する。
- 佐々木 桃羅流(ささき もらる)
- 賽の河原で反乱に参加した子供たちの1人。名前どおり人一倍のモラルはある女の子だが、生意気で人を苛立たせる話し方をしている。
- 正太郎(しょうたろう)
- 「吉備津の釜」の登場人物。妻・磯良から受けた恩を100倍くらいの仇にして返し、更に100倍くらいの恐怖で返された。吼吼処(こうこうしょ)地獄で服役中。
- 火末虫処の亡者
- 偽装表示などインチキ商売をしたものが堕ちる地獄で、虫に姿を変えてうごめいている。
烏天狗警察
獄卒や妖怪の違法行為を取り締まる機関。緊急通報用電話番号は093(れいきゅうしゃ)。大半が烏天狗であるため、潜入捜査の際不都合を及ぼす。忙しいが地獄でつまらない用件で通報する人等は滅多にいないため、現世よりは余裕がある。近年、凶悪妖怪は減り、刑場内の事件は獄卒の管轄であるため、烏天狗警察で扱うような大事件は激減しており、そのため何か大きめの事件が起こると一斉に色めき立つ。
- 源義経(みなもと の よしつね) / 牛若丸(うしわかまる)
- 声 - 梶裕貴
- 見た目は小柄な美少年。身長159センチメートル。「現世で義経が自害した」と聞いた僧正坊(声 - 佐々健太)の推薦(憐み)で烏天狗警察に勤務する。その美貌から雑誌の表紙や烏天狗警察のポスターをよく飾っているが一指揮官としても実力を発揮している。自分の非力さに対するコンプレックスとマッチョ願望があり、その価値観から実際にそれを得たサタンに憧れている。相撲取りになるのが生前からの夢。本編登場前に第6話で『週刊三途之川』の表紙に登場したことがある。
- プロテインにアレルギーがあり、飲むとじんましんが出るなど筋肉に縁が無い。既婚者。
- 武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)
- 烏天狗警察の寮舎の寮長を務める破戒僧。肉料理が得意。何でも我慢しがちな性格なのに、戒律を守れず破戒僧になったことを鬼灯に突っ込まれている。
十王・補佐官
地獄において亡者を裁く裁判官と補佐官。閻魔大王以外の十王は一般的な体格をしている。泰山王までは7日ごとに裁判している。五官王曰く《(自身を含めて)十王は嘘には異様に厳しい》ため、十王の前で嘘をつくとその度にフルボッコとなる。シロ曰く「究極の圧迫面接」。
- 秦広王(しんこうおう)
- 初七日に裁く裁判官、三途の川の手前で罪に対する嘘の有無を審議をしている。「秦広王の方が閻魔大王っぽい」と言われている。骨董集めにハマっており、秦広庁には彼が集めた皿や壺がたくさん飾られている。
- 小野篁(おの の たかむら)
- 声 - 井上剛
- 秦広王の第一補佐官。平安貴族にあるまじき天然パーマの持ち主で、のんびりとした顔つきだが性格はかなり天然。妻帯者でもある。生前に六道珍皇寺の井戸から地獄に迷い込み、獄卒に間違われて数日過ごした末、内裏に視察に行こうとした鬼灯と交代していたことがある[注 15]。後に彫った閻魔大王像がたまたま秦広王に似てしまったため、秦広王を見た亡者の大部分が彼を閻魔大王と勘違いするようになった。史実でも話題にはこと欠かない人物。
- 初江王(しょこうおう)
- 声 - 佐々健太
- 二七日に裁く裁判官で秦広王の裁きを受けた亡者が、その裁きに応じた努力で三途の川を渡ったかを審議することに加え、生前に関わり合いのあった動物(ペット)が呼ばれ、その亡者について証言をする。仙境に住んでいた頃から動物によく好かれ、自身も大変な動物好きで、初江庁の獄卒は殆どが動物である。ただし白澤の書いた絵を猫と判断したり、宋帝庁の漢を可愛いと言ったりするなど、一般的に思われている「『可愛いもの好き』を理由とした動物好き」ではない(鬼灯曰く「動物愛護というより動物の変態」)。
- この人が先にいたから、誰も鬼灯による動物獄卒の採用強化策を止められなかった。
- パン吉
- 初江王の第一補佐官を務めるパンダ。名付け親は初江王。千年前の和漢親善競技大会の時に初江王にヘッドハンティングされた。理由は、妖術と頭脳テストの両方で入賞したから。外交が得意。
- 宋帝王(そうたいおう)
- 三七日に裁く裁判官、邪淫罪(主に性犯罪や痴漢、セクハラなど)の疑いを審議する。白いあごひげを蓄えている。
- 禊萩(みそはぎ)
- 声 - 長谷川芳明
- 宋帝王の第一補佐官を務める鬼神。一般の鬼獄卒から実績を積み重ねて鬼神に昇進しており、鬼灯曰く「なるべくしてなった補佐官」。ただし冷え性のため神鹿(しんろく)の角をつけたコートを着用しており、その風貌から宋帝王と並ぶと「サンタクロースとトナカイ」に間違えられることが多い[注 16]。また、宋帝庁自体マスコミ等の取材が滅多に無い地味な存在であることに加え、自身の顔がモブそのものの地味な外見であることも悩みの種となっている。
- 漢(かん)
- 亡者の証言の真偽を見抜くため衆合地獄から派遣されているオス猫の獄卒。男性亡者の目の動きを分析して真偽を確認し、有罪の場合は亡者の急所に噛みつく。代々宋帝庁に住み、亡者の審議をする家系の五代目に当たる。エジプト冥界の女神バステトの部下にそっくりである。笑いの沸点が低い。ハンカチ落としが大好き。猫獄卒が集まる集会ではいつも司会を務めているが大抵グダグダで終わる。取材によって注目され、ラジオのパーソナリティーに抜擢された。
- 艶(えん)
- 亡者の証言の真偽を見抜くため衆合地獄から派遣されているメスの蛇の獄卒。女性亡者の匂いを分析して真偽を確認する。
- 五官王(ごかんおう)
- 声 - 佐藤奏美
- 四七日に裁く裁判官、亡者の罪の重さを量る。若い女性の姿をしており、美人なのでマスコミによく取り上げられている。
- 樒(しきみ)
- 五官王の第一補佐官を務める、一本角にふくよかな体型の女性鬼神。とても面倒見がよく、獄卒から母親のように慕われている「肝っ玉補佐官」で、五官庁の食堂のレシピも全て考案。一方で秤マニアでもありエジプトから視察に訪れたアヌビスと意気投合した。罪を量る時は『業の秤』に亡者と分銅代わりの巨岩を投げ入れ、亡者の方が重い(=有罪)時は「お尻叩き百回」の罰(鬼灯曰く「五官庁名物」)を執行する。シロ曰く「この人の次が鬼灯様って結構精神的ダメージあるね」。
- 閻魔王(えんまおう)
- 伍七日に裁く裁判官、詳細は「主要人物」の節を参照。
- 変成王(へんじょうおう)
- 六七日に裁く裁判官。革新的で絡繰好きな男性。閻魔庁の技術課とも親交が深い。
- 本来は閻魔王の裁きで地獄行きを宣告された上でさらに詳しく八大地獄(あるいは八寒地獄)のどこへ亡者が流刑されるか決まる。
- 焙烙斎(ほうろくさい)
- 変成王の現補佐官を務める高齢の男性。絡繰補佐官「めめこ」(後述)の開発者。
- めめこ
- 「亡者の記録が膨大になり覚えきれない」という理由で焙烙斎が開発・試作した絡繰補佐官。鬼灯が提供した呪いの人形(リリスから譲り受けたアイスピックを持って追うアンティークドール)がベースとなっており、亡者が逃げようとするとアイスピックと包丁の二刀流で追い掛ける。
- 焙烙斎によれば、亡者のデータと裁判のデータを蓄積・学習して、やがては裁判で非常に的確な判断が可能になる予定とのこと。試運転の段階では「めめこ」から亡者のデータを取り出して焙烙斎が罪状を読み上げているが、罪状を読み上げる仕事も「めめこ」自身ができるようになる模様。
- 泰山王(たいざんおう)
- 七七日に裁く裁判官。通常はここで結審する。
- 平等王(びょうどうおう)
- 百か日に裁く裁判官。老紳士という言葉が似合う人物。ここからは再審となる。
- 都市王(としおう)
- 一周忌に裁く裁判官。品の良い老婆の姿をしている。
- 葛(つづら)
- 都市王の補佐官を務める雀。亡者を罰する立場から「舌切る雀」を自称している。親族に舌を切られた姪がいる。態度が大きい。
- 五道転輪王(ごどうてんりんおう)
- 声 - 手塚ヒロミチ
- 三回忌に裁く裁判官。童顔風の若い男性の姿をしている。聡明だが楽観的で天然な面を持つ。生前は中国の道士(現世(日本)で言うお坊さん)であった。墓から僵尸を掘り起こす召鬼法と反魂の術は得意だが、それ以外の術は全く苦手で、仲間と麻雀ばかりしていた。本人もポンコツ道士と自覚している。
- 泰山庁(第七裁判所)で結審しなかった亡者に最終判決を下す部署だが、ここまで粘る亡者は基本的に諦めが悪く判決を無視して逃げだすのが常だった。そのために出入りを厳重にすると裁判や業務が滞る悪循環が起こっていたが、数百年前に彼が五道転輪王に就任し、彼の操る僵尸・チュンが亡者を取り押さえる形に改められた。
- チュン(中)
- 五道転輪王の第一補佐官。お団子ヘアの若い娘の僵尸で、鬼灯すら吹っ飛ばしてしまうほどの驚異的な怪力を持つ。補佐官だが読み書き、計算が全く出来ないため、最終判決が不服で脱走する亡者を力づくで連れ戻すのが彼女の唯一の仕事。五道転輪王のいる裁判官所の周りの壁はチュンの怪力で大きく損壊している。チュンという名前は、五道転輪王が墓から初めてチュンを召還した際にたまたま袖口から落ちてきた麻雀の牌のひとつである中(チュン)が由来。
- 実は昔、白澤と付き合っていた(第4話で白澤を投げた張本人)。大昔に亡くなったためその時代の感覚が抜けきっておらず、付き合う=求婚と思いこんでいたため、白澤の浮気性には大変に激怒し、それ以来顔を合わせるたびに我を忘れて襲い掛かってくる。チャイニーズ・エンジェル朱色(後述)のモデルとされている。白澤に教えてもらった紙に描いた絵を実体化する術「剪紙成兵術」を会得している。絵は比較的上手なほうだが想像力に難があり、凶暴な巨大怪物を実体化させて周囲をパニックに陥れたこともある。
- 上記の怪力から、あの世には「天使・キョンシー・魔女・鬼神」(「逆らわない方がいいもの」の意味)という諺がある。
住人
獄卒以外の一般の鬼や妖怪、地獄に落ちなかった亡者の一部。獄卒以外は刑場には入れず、あの世と現世の行き来もビザなどの制限が多いため、元々地獄出身の一般の鬼神・妖怪は亡者や現世のことをよく知らない。そのため現世の情報は基本的にテレビか書物等のメディア情報、無罪放免になった亡者等から得ている。
なお、作中の日本冥界は「洋服があまり普及しなかった現代社会」のイメージとされており、そのため衣類は基本的に和服かそれをベースとしたものである。これはデパートの従業員など制服の類、アイドルやモデルの衣装も例外ではない。ただし若い女性は着物にブーツや袴を合わせる場合もある。
鬼
生まれ方や種別は多々あるが、特徴として「角がある」「60%は天然パーマ」などがある。膂力に優れ頑健な身体を持ち[注 17]、酒好きで他種族からは「ウワバミ」と言われるほど強い。中でも強い鬼や偉い鬼は「鬼神」と呼称される。
- ピーチ・マキ / 真黍(まきび)[2]
- 声 - 上坂すみれ
- 売り出し中のタレント。身長:153cm。グラビアアイドルだったこともある。タレントデビュー当初は「清純派」で売っていたが、小判の書いたゴシップ記事が元で「悪女キャラ」でプチブレイク。その後「天然系」で落ち着いてCDデビューもした。小判およびマキ自身はデビューシングルの出来および内容にはかなり無理を感じていたが、クシャミ曰く「結構売れている」そうである[注 18]。デビュー前は小売雑貨店に勤めていたこともあるらしく、店の経営を脅かす「万引き」に遭遇すると豹変する[注 19]。
- 相当な天然かつおバカキャラであるが、ドラマや映画の台本の内容を把握したり、自分の立ち位置を冷静に捉えるなど客観的な視点も持っている。地獄生まれでありながら地獄に関する基礎知識に欠けており、鬼灯の名も知らなかった[注 20]が、閻魔大王の名はさすがに知っていたようである。前述のゴシップを含む騒動により、自身の意図しないことで上昇する人気に悩むこともある。
- 金魚草大使の選定の最中、その時食べたサプリの原材料を唐瓜から聞いて思わず絶叫してしまい、それがたまたま金魚草の鳴き声として完璧だったことに加え「目も大きくてまるで金魚のよう」と評され鬼灯を始めとする審査員達に選ばれた。その頃を境に、服装は全力で桃を主張している衣装から金魚をモチーフにした衣装に変更され、さらに出演したイベントでのトラブルが元でミキ(後述)とコンビを組むようになる。
- カマ彦 / 釜彦(カマひこ)
- 声 - 坂熊孝彦
- 通称「カマー」。金魚草コンテストの創設者であり審査員。本業はデザイナー。現世のオネェ言葉を喋る華道家に風貌が似ている、ピーチ・マキの金魚草大使就任以来、マキのスタイリストも務めており、アイデア力と顔の広さからマキに「芸能界の黒幕」と思われている。ちなみにブランド名は「Comer×Comer(カマー×カマー)」で、有名デパートにも店を構えるほどの人気ブランドである模様。
- 元々は獄卒で記録課に勤務していた。5人兄弟の長男で、下の3姉妹(後述)と同じ部署にいた末弟で次男の葉鶏頭とはいずれも顔がそっくり(性格は葉鶏頭とは対照的)。先祖のしきたりで長男は絶対一番に結婚することとなっているが、「自分は長女だから」と結婚したがらず、葉鶏頭に先に結婚するよう強要している。
- 月草(つきくさ)
- 釜彦の妹で5人兄弟の長女。兄・釜彦と同じ事務所でデザイナーをしている。髪を上に結っている。マキの桃の妖精グラビアの衣装を担当したことがある。
- 青花(あおばな)
- 釜彦の妹で5人兄弟の次女。職業はヘアメイクアーティスト。ややウェーブかかった髪をしている。姉の月草と一緒にマキのメイク担当したこともある。
- 露草(つゆくさ)
- 釜彦の妹で5人兄弟の三女。職業はショーのイベント企画。オカッパショートの髪型をしている。芸能のショーやイベントになると釜彦5人兄弟は強力なタッグ力がある。
- 鬼蓮(おにばす)
- 獄立焦熱小学校の副校長で勤続500年。容姿から生徒達に「ヨーダ先生」「マスターヨーダ」と呼ばれている。ちなみに同校は唐瓜・茄子・マキ・ミキらの出身校でもある。
- 教え処の教師
- 寺子屋(小学校)の前身となる教育機関で教師を務めた鬼。子供時代の鬼灯に散々な目[注 21]に遭っている。烏頭と鬼灯と蓬を「バカ・アホ・マヌケ」と呼んでいた。
- 甜瓜(てんか)
- 声 - 佐藤奏美
- 唐瓜の姉の通販好きのOL。貧乳と下半身太りを気にしているため、特に下着とダイエット商品を大量に買いこんでいる(唐瓜以外の家族は黙認状態となっている)。
- 実は元ヤンキーで、高校卒業までレディース「大雀蜂」の頭だった。その当時の異名は「毒の地獄突き(カクテル)女王蜂の甜瓜」。片腕に「花蟷螂の小手毬」と「女郎蜘蛛のお霊」と「田龜のマチ」がいた。当時随一と言われた「鬼蜻蜓」を倒した。用事で訪れた閻魔殿前でスリ被害に遭った際も逆に相手を叩きのめしており、それを見たベテラン獄卒をたじろがせるほどの迫力を見せていた(唐瓜曰く「DQN」)。とは言えヤンキーとしては昔ながらの義理を重んじるタイプで、近所への礼儀もわきまえており茄子に対しても親しく接していた(茄子曰く「情に厚くオトシマエに厳しい」)。このやんちゃぶりは幼少期からで、鬼灯は唐瓜の性癖(ドM傾向)を彼女への愛情が屈折して表れたものと考えている。ちなみに、閻魔殿前で火車と出会った時はそのバイクのヤンキーセンスに感激して意気投合した。
- 鬼灯の前では態度が一変し、「清楚な乙女」を演出しようとして言葉遣いがおかしくなる。料理が下手で、塩と砂糖を間違えたまま料理するほど。その他過去の振る舞いを含め鬼灯に「テンプレートなおきゃん」と評されている。
- ピーチ・マキのマネージャー
- 声 - 後藤ヒロキ
- マキのマネージャーをしている男性の鬼。アイドルユニット『まきみき』の結成以降は、マキとミキ両方のマネージャーをするようになった。マネージャーとしての腕は確かな様子だがその一方で彼女たちを面と向かって「商品」と呼んで憚らない。来る者拒まずで仕事を受けたりスキャンダル路線をむしろ推奨したりするため、マキの方向性が定まらなくなっている。
- 島居プロデューサー
- 声 - 島居理恵
- 地獄TVのプロデューサー。アニメだけの登場で、第8話『えげつなき戦い』にて鬼灯が出演していた『阿鼻叫喚報道マーベラス』の番組を担当。なお、声を当てたのは本作のプロデューサーである鳥居本人。
- 酒呑童子
- 地獄で酒屋をしている。閻魔庁で宴会が開かれる時の出入り業者。息子が獄卒に就職した。
妖怪
現世で寿命を越えて長く生きた者や、器物が意志・妖力を得て変化した物。またはその子孫。
- 『猫又社』の猫又たち
- 地獄のマスコミの内の一社で、社名の通り従業員は全員猫又である。ゴシップ誌『週刊三途之川』編集部(雑種の猫又が所属)と正統派記事を書く『報道部』(血統書付種の猫又が所属)の存在が確認されている。
- 小判(こばん)
- 声 - 杉山紀彰
- 『週刊三途之川』編集部に属する記者。雑種の猫のように見えるが猫又なので尻尾が2本ある。基本的に「ネタ」目当ての典型的ゴシップ記者だが、報道部に対してはただならぬ敵愾心を持っている。仕事に関しては基本的に「えげつなさ優先」ではあるが、キャラ作りに疲れて発狂したミキを撮ることは躊躇するなどそれなりの良心は持ち合わせているようである。
- 現世では吉原の女郎屋で飼われていたが、飼い主だった女郎・大判の心中の仕方のせいで「肥溜め心中の猫」として扱われ、散々な余生を送ってからは他人を信用しなくなり、他人を利用して生きるようになった。地獄では過去にピーチ・マキに飼われていたことがあり、マキに怒られると眼を潤ませてごまかしたことがあったが、既に通用しなくなっている。
- 鬼灯に関わって何度も痛い目に遭わされ、鬼灯からのストレスで胃潰瘍になるほど畏怖しているが、真面目な取材に関しては鬼灯の顔を使って取材のアポをお願いしたり、逆に鬼灯から写真の腕(と一度痛い目を見た相手には余計なちょっかいは出さない所)を見込まれ仕事を依頼されることもある。
- クシャミ
- 声 - 佐々健太
- 『週刊三途の川』の編集長(ニャンしゅうちょう)。短気な性格。新入社員がいる限り会議の冒頭で必ず「我輩は編集長である。名前はもうある。『クシャミ』です」と言い、小判が合いの手を入れる。
- 鞠(まり)
- 声 - 佐藤奏美
- 『週刊三途の川』の編集者(ニャンしゅうしゃ)。小判同様、現世では遊女の飼い猫だった。敏腕(=冷血)で〆切にうるさい。
- キジトラ
- 名前のみ登場。経理担当の猫又で小判や鞠と同じく現世では遊女の飼い猫だった。
- 妲己(だっき)
- 声 - 柚木涼香
- 衆合地獄でボッタクリ妓楼『花割烹狐御前』を営む絶世の美女。その正体は、古代インド・中国で王を誘惑し国を傾けた九尾の妖狐である。
- 別名・玉藻の前。中国から日本へ渡り鳥羽上皇を誘惑したが、陰陽師に正体を見破られ、調伏されて殺生石となった。
- レディ・リリスとは親友で『世界悪女の会』ではツートップの一角を担っている。「(都合の)いい男」を常に捜しているが、紂王ほどの男性はいないと言っている。
- 『狐の婿入り』→『ヤカンカン』に所属する狐たち
- 妲己が経営する妓楼の姉妹店のホストクラブ。当初はS系で売っていたが、鬼灯からの指摘を受けて、檎にキャラ変更を命じられる。後に店の業態も一新され、人間に化けず狐の姿で接客する「狐カフェ『ヤカンカン』」として再スタートした。
- 檎(ごん)
- 声 - 細谷佳正
- 妲己の店で客引きをする狐の妖怪。野干の落ちこぼれで、特技の変化すら面倒臭がるため、小判から「狐じゃなくて狸」と評されている。ギャンブル好きの怠け者かつ飄々とした呑気者だが要領は非常に良い。行く当てがないため、妲己から姉妹店を任されている。「好きこそものの上手なれ」で銭勘定はできるが、自分の財布の管理はだらしなく、妲己や小判から借金することがある。小判からの借金はゴシップネタの情報提供で取り立てを延期してもらっている腐れ縁の仲。作中一番の愛煙家で、彼のキセルから出る煙は発言や状況等に関連した形になる。
- ホヤ / 葉之兵衛(はのべぇ)、オジヤ / 枝兵衛(えだべぇ)、トルティーヤ / 花兵衛(はなべぇ)
- 声 - 手塚ヒロミチ(トルティーヤ)
- 『狐の婿入り』でホストをしている狐たち。「○○ヤ」という名前がはやりということで、檎からこれらの源氏名をつけられた。檎と同じく野干の落ちこぼれであり、かなり頭が悪く、彼らがレジ締めをすると収支が合わないことがある。落ちこぼれであることを自覚しているからか、一様に控えめでおどおどしている。人間体以外に化けるのが苦手な妹のミキとは違い、様々な物や動物に化けることは3人とも得意な模様。後にミキと一緒に教育番組「教えて!ミキちゃん&ブラザーズ」に出演する。
- 朧車(おぼろぐるま)
- 声 - 勝杏里、下山吉光
- 地獄では自動車代わりになっている妖怪。中には『有限会社 朧車』というタクシー会社に勤めているものもいる。本人たちは乗り者界のアイドルと同じだと思い込んでいる。他者には見分けがつかないが、それぞれ個体があり、茄子の父親と父方の親戚が含まれる。動力がある。
- 糸瓜(へちま)
- 茄子のいとこ(父親の兄弟の息子)。勤務中、伊右衛門によるタクシー強盗にあうが、鬼灯に助けられた。臨死体験中の生者を乗せてしまったこともあるらしい。
- 提灯於岩(ちょうちんおいわ)
- 声 - 渡辺明乃
- 朧車で灯りをともしている提灯お化け。他の提灯お化けと違っておしゃべり。現世で夫を呪い殺してしまったことがあの怪談のベースになっている。地獄で偶然にも夫の伊右衛門と再会し、それ以来、伊右衛門のストーカーと化している
- 付喪神(つくもがみ)
- 刑場の中にある年季の入った釜に宿った妖怪。この釜たちは自力で歩けない分お喋りで、自分たちの取り扱いにうるさい。テフロン加工されたものもいる。
- 守鶴(しゅかく)
- 紺本寺の住職の片割れの狸。分福茶釜の師匠。自慢話が大好き。
- 白蔵主(はくぞうず)
- 紺本寺の住職の片割れの女狐。よく守鶴と掛け合い漫才のような言い合いをする。
- ぶんぶく茶釜(ぶんぶくちゃがま)
- 紺本寺の住職の片割れの守鶴の弟子。一通りの芸を守鶴から仕込まれた。守鶴の自慢話には辟易している。かつては人のために尽くした良い狸で、良心的なところは変わらないが、狸に深い恨みを抱く芥子が暴走したときには何の罪も無いのにとばっちりを喰うのがお約束となっている。
- 座敷童子(ざしきわらし) / 一子(いちこ) & 二子(にこ)
- 声 - (一子)佐藤聡美☆、(二子)小倉唯☆
- 市松人形の風貌をした妖怪の双子の少女。顔立ちは可愛いが無表情なので結構怖い。主に商家に住み着き、住み着いた家の住人を見守り頑張る人は応援するが、堕落すると見限るシビアな性格(鬼灯曰く「天然モノ」)で、鬼灯から実の娘のように可愛がられている(桃太郎からは「S極がS極引き寄せてどうする」と呆れられた)。現世と違って「視えるのが普通」の獄卒たちと接しているうちにそれぞれ自我が芽生えたため個別の名付けを要求したところ鬼灯から「明確に順序を示す言葉」として「一、二」の名を与えられ、さすがにそれは嫌がったので後ろに「子」を付けた結果「一子、二子」となった。黒髪・黒い着物の方が一子で、白髪・白い着物の方が二子である。
- 現世の商家=企業になじめず岩手県内の廃屋に居たところを出張中の鬼灯に導かれてあの世へ移籍する。おもちゃ屋で桃太郎と出会った縁(と、白澤に対する悪意も含めた鬼灯の興味による差し金)で極楽満月に住み着き、没落の恐怖から逃れるための白澤の画策で店を出た後は鬼灯に引き取られ閻魔殿に住み着いている。現世の可愛い子供服に憧れている。
- ピッキングで建物の鍵を開ける特技を持つ他、壁面や柱の側面に立つなど重力を無視することができる。また、現世では居ついた商家の住人や客にあだ名をつけて楽しんでいた。閻魔殿では新人獄卒の勤務補助を行っている。
- ミキ / 幹(みき)
- 声 - 諏訪彩花☆
- ゴスロリ系アイドル歌手。マキとは同じ事務所の同期。正体は野干だが、作中では常に人間の姿に変化している。事務所の方針で語尾に「ニャーン」とつけるキャラクターを演じており[注 22]、仕事中のテンションは非常に高いが、本来はまじめでおとなしい性格で、アイドルとしての自身のキャラに疲れており、しばしば発狂している。普段は髪を下ろして眼鏡をかけており、キャラクターとのギャップと地声が低いこともあってか町を歩いていても本人と気づかれることはほとんどない。
- 「イマイチ売れていないアイドル歌手」を自称し、自虐的になっていたが、マキと共に出演したイベントが縁でアイドルユニット『まきみき』を結成、たちまち人気アイドルとなる。
- 4人兄妹の末っ子で、狐カフェのホヤ・オジヤ・トルティーヤの妹にあたる。学生時代から成績優秀で、教員免許を取得している。クイズ番組では「普通に勉強できるアイドル」として驚かれた。相方のマキの頭の悪さと勉強嫌いにさすがに呆れ果てており、鬼灯にマキと三人の兄の家庭教師を頼んだ。その一方で野干ながら普段の人間体以外の姿に化けるのは苦手であるという。
- 第96話ではこれまでのキャラに加えて「歌のおねえさん」ばりのテンションスキルも獲得し、教育番組にも出演するようになった。料理下手でそれをネタにされることを警戒しているが、キャラの盛りすぎを避けるため、今のところ封印されている。
- 髪切り
- 髪結い処けうけげんを経営している。染めた髪を盛っており、「オッケ」が口癖。小野篁と鬼灯の髪をカットするが失敗してしまい、エクステを無料で付けるものの、妖怪髪鬼の髪を使ってしまったため二人の髪が伸びすぎてしまったことで鬼灯にボコボコにされた。
- あかなめ
- 地獄温泉(普段獄卒が入浴している風呂)専門の清掃業者。
- 鎌鼬(かまいたち)
- 三体一組のいたちの妖怪。地獄動物病院の救急医。
亡者
地獄制度制定前の時代から住んでいる者[注 23]や、十王の審議で地獄落ちをまぬがれた者。功績などから本来は天国に住める者も多い。
- イザナミ
- かつて黄泉を統治していた女王。「あの世的歴史観」では最初に日本の国作りを行った神の一柱。夫・イザナキに約束を破られ憤怒し彼の国(現世)の者を一日千人殺すという呪いをかけたという「恨み女日本最古」。
- 黄泉が天国と地獄に分かれてからは閻魔大王の初代補佐官として沢山の地獄を作った(余計な地獄もいっぱい作った)。その後鬼灯に引導を渡されて引退。直後は荒れていたようだが現在はすっかり落ち着いており、大焼処の一角に御殿を構えて隠居中。御殿は鬼灯が(鬼灯を生贄にした村人達への嫌がらせの一環を兼ねて)設計したもので、入り口の柱に縛り付けられている亡者はかつて鬼灯を生贄にした村人達である。
- 日本のあの世最古参ということもあって中々に含蓄のあることを語る。
- 磯良(いそら)
- 「吉備津の釜」の登場人物。夫・正太郎への恩を100倍くらいの仇で返され、更に100倍くらいの恐怖で返した怨霊で、自称「恨み女のダークホース」。
- 提灯於岩とイザナミ共々吼吼処地獄(恩を仇で返した者が落ちる地獄)の講演会の講師として登場する。鬼灯曰く、「彼女の裁きは難しい所であったが、サダコのような無差別テロはしていないので減刑となった」とのこと。悪霊の類いではあるので顔はもう元の様に戻ることはないらしいが一応気にはしている。
- 猿飛佐助(さるとびさすけ)
- 「1枚500円」で写真撮影に応じている忍者。
- 大判(おおばん)
- 声 - 植田佳奈
- 現世で小判を飼っていた端女郎。手代と心中を図って地獄で情状酌量となり、花街で違法になる位のボッタクリの店を経営していたが、烏天狗警察の依頼で潜入捜査をしていた鬼灯を尾行していた小判と口論になった際、鬼灯に言質を取られて摘発された。
- 葛飾北斎(かつしか ほくさい)
- 名前と後姿のみ登場。地獄でも有名な画家で、200年前に閻魔殿の城壁に壁画『針山と炎』を制作(唐瓜曰く「S級国宝に値する」)。その壁画は鬼灯の独断で茄子の新作に塗りつぶされてしまい唐瓜は「訴えられないか」と不安に思っていたが、当の本人は漫画雑誌『ウシミツドキ』に漫画家デビューを控え、それどころではない模様。
- イザナミの御殿の柱に縛り付けられている亡者達
- 彼らは、本来なら地獄ができる以前に既に黄泉へ来ていたので地獄のルールは適用されない(そのため罪人ではない)が、生前に鬼灯を生け贄にしたことによって彼の恨みを買ってしまい[注 24]、鬼灯により個人的に大焼処に堕とされ、イザナミの御殿の柱に縛り付けられている(鬼灯曰く「100%私個人の趣味」「ニュアンスとしては罰ゲームに近い」とのこと)。刑期は鬼灯の気が済むまで。
- 平将門
- 名前のみ登場。衆合地獄の花街の裏通りを取り仕切る大怨霊。多数の骸骨を従えている。菅原道真、崇徳上皇と並ぶ「御三家」として日本有数の祟り神。
- 滝夜叉姫
- 将門の娘。盂蘭盆祭りのポスターに写っていた義経に一目ぼれして、警察に無言電話を何度もかけていた。相当な面食いで相手の性格はどうでもよく、鬼灯についても「アリかナシかで言ったらアリ」だった。
- 生きていた頃に父の仇討ちのために丑の刻の神と契約し、妖術を習得した。その時に鬼灯を召喚したことがあり、自分に従うように丸一日説得し続けたが聞き入れられず反対に説得されたという過去を持つ。
- 夜叉丸・蜘蛛丸
- 滝夜叉姫の手下。
- 雷電爲右エ門
- 鬼灯の回想に登場。史上最強の力士。獄卒にスカウトされたが、「スポーツマンとして一方的に攻撃はしたくない」と断った。
- 一休禅師
- 室町時代の禅僧。奇行で知られるが、会話を常に禅問答にしようとする上、発言に含みが多くてわかりにくい。
その他
- 金魚草(きんぎょそう)
- 鬼灯が品種改良した観賞用ペット。分類は不明で鬼灯曰く「動植物ですかね」、「そこ(分類)がわかったらあの世学会で表彰モノ」。現世の実在の「金魚草」とは異なり、花は金魚そのもの。最も長寿のものは3メートルを超える。若い金魚草は春の間に、額の瘤が一斉に開花し、わずか一晩で戻ってしまう。毎年秋になると花の模様はより赤くなり、中には赤紫に変化する(唐瓜曰く「チアノーゼに見える」)ものがあり、マニアの間では「ざわめくトルコ石」の名で高値がついているらしい。愛好家が多く、秋にはコンテスト(後述)が開催されているほど。赤子の鳴き声で鳴くものが多いが、外国語を喋るものもいるなど個体差があり、言葉代わりになることもある様子。雌雄異株で、交尾をして卵(種子)を形成する。食用として刺身で提供されることや、エキスを抽出して滋養強壮のサプリメントとされることも。「死体を養分にして育った金魚草に金魚の霊が宿ったもの」という説もあり、「立って歩いた」「人の姿になった」などの目撃談もある。尚、各々の個体にはきちんと意志がある。
- アニメ第9話『酒と女でダメになる究極の例』でナレーションを担当する稲川の声で「ヘベレケですよー」の言葉が日本語を話した唯一のもの。
- ケルベロス
- ギリシャの冥府に住む地獄の番犬。第10話「精神的運動会」に登場。
- 須佐之男命(すさのをのみこと) / スサノヲ / スサノオの命
- 名前のみ登場。八岐大蛇を退治するなど古代日本の神話において有名な英雄であるが、白澤曰く「しょーもない奴」で、姉弟喧嘩の腹いせに姉の天照の神殿に直でウ○コし、その後も更なる悪行を働いたことで天照を怒らせ、彼女を天岩屋戸にひきこもらせた。
- 黄帝(こうてい)
- 白澤の回想のみ登場。中国最古の医学書を残し文字や算数を始め養蚕・音律などを制定したという伝説の皇帝。作中では地上に落ちた白澤(後述)をたまたま発見、捕獲。白澤が描いた妖怪の絵が使い物にならないと判断してアッサリ見切り、国で一番の絵師を連れてくるよう命じた。
- イザナキ
- イザナミ(前述)の夫。死亡したイザナミとの約束を破ってしまい、イザナミに「アンタの国の人々を一日に1000人殺す」と言われたのに対し、「ならばこっちは一日に1500人生まれるようにする」と返した。イザナミ曰く「みずらにヒゲだから今時の子にウケるかはわからぬが当時は美丈夫だった」らしい。
- 埴山姫(はにやまひめ)、水罔女(みずはのめ)
- イザナミから生まれた女神の二人組で、人々から忘れ去られた厠の神。洋風トイレの登場以降、髪を切りブラウスにつりスカートを着ている。ノックをされて元気よく返事をしたのが原因で「トイレの花子さん」と呼ばれるようになった。花子さんブームが去った20年前から地獄の閻魔殿女子トイレに棲みつくようになったが、鬼灯の説得により元の姿で現世に戻った。
- 因幡(いなば)
- 因幡の白兎でおなじみのウサギ。神の遣いとは思えぬほどのお調子者。ウサギたちが集まる合コンで芥子を口説くも、彼女への禁句を口にしたために皮の一部を剥がされた。
- 清少納言(せいしょうなごん)
- 平安時代の有名な女流作家。鋭敏な感性を持ち、逐一最先端の化粧や体型改善を行っており、常に今風のお洒落を楽しんでいる。「続・枕草子」というタイトルの美容ブログを公開中。
- 矢田寺の満慶(まんけい)上人
- 閻魔大王が「心が洗われる話が聞きたい」と言った時に、鬼灯の代役をしていた小野篁が現世から連れてきた僧侶。
- 鶴
- 目を付けた男性の前で困ったふりをして借りをつくり、「恩返し」と称して白無垢・文金高島田でキメた人の姿をとり婚姻届持参で押し掛ける鶴。鬼灯曰く「要はアタリ屋」。
- お鶴(おつう)
- 「鶴の恩返し」の鶴。ルリオ曰く「本物」。
- 垢太郎
- 垢の人形から人間になり、鬼を退治したおとぎ話の主人公。おとぎ人会合で桃太郎と話した。
- チュン子
- 舌切雀の雀。お婆さんに舌を切られた時点で死んでおり、山中の出来事はあの世が舞台となっている。死後、親戚一同から甘やかされ、丸々と太ってしまった(鬼灯曰く「スズメじゃなくて鈴カステラ」)。
天国
- アダム
- 名前のみ登場。リリスの元夫。
桃源郷
日本と中国の境にある仙境で、両国の交易の場となっており、あの世絶景100選にも選ばれている。ここの兎達は薬剤師見習いである。
- 白澤(はくたく)
- 声 - 遊佐浩二
- 桃源郷に住む中国の神獣。漢方の権威。天界で漢方薬局『うさぎ漢方 極楽満月』を経営している。身長185センチメートル。
- 鬼灯と顔つきや性根が似ているが、お互いに面識がなかった頃に「顔つきが似ているならば(浮気性ではない)鬼灯の方が良い」という理由で女にフラれ続けたことで逆恨みし、地獄の(鬼灯の表彰式も兼ねた)記念式典で本来瑞兆が来るべきではない鬼門の方角からわざと飛来し、大量の黒猫人形と鼻緒の切れた草履を空からばらまくという嫌がらせをした[注 25]。これがきっかけで鬼灯に敵と認識され、更に過去のある出来事が決定打となり非常に仲が悪い。そのため、鬼灯から執拗に嫌がらせを受けている他、ことあるごとに衝突して大喧嘩している[注 26]。
- 普段はにこやかで飄々としており、寛大で気が優しいため人に好かれているが、極度の女好きかつ浮気性[注 27]で、毎月薬局の売り上げの7割もが女性との交遊費に消えている。ただし、彼氏持ちや人妻に手を出すことは無い(リリスなど夫の合意を得ている者は除く)。「人型の全女性を愛する」と豪語しているが、天探女だけはその外見と言動からさすがに閉口、拒絶反応(芥子曰く「博愛と危機管理能力がせめぎあっている」)を示し「女の子じゃなく何かそういう化け物」と罵った。
- 女性にはモテるが、上述の性格が原因で、女性問題も多い。獣の姿では女と遊べないため普段は人の姿をしている。漢方に手を出したのも「元気になる薬」を作り始めたのが切っ掛けであるという。白亜紀の生まれらしく、幼少期には北京原人の恋愛を覗き見していた。匿名のはずの出会い系サイトに本名・顔写真・メールアドレスと携帯番号全てを公表している。
- 絵や服などデザイン系のセンスは壊滅的だが、本人は無自覚どころか自信過剰。ただし茄子にはそれら作品の「頭に残るところ」を見込まれている。また、紙に描かれた絵を実体化する「剪紙成兵術」を使うことができるが、前述の通り絵が下手すぎるので「3日間は存在し続ける奇怪な生物」を生み出すだけで何の役にも立たない。
- 過去に地上に落ちて黄帝の軍に囚われた際、見逃してもらう代わりに一万千五百二十の妖怪について教えた。また、鬼灯たちが幼少期にサクヤ姫を見に行くために黄泉を抜け出す際に手を貸したり、獄卒になる前の鬼灯に中国の裁判制度を教えたのも実は彼なのだが、それらは全く覚えていなかった[注 28]。その気になれば鬼灯の代行として補佐官の仕事を完璧にこなせるだけの知恵を持っているのだがどこか抜けており、以前株に手を出した時には一瞬で口座残高が二桁減ったとのこと。
- 大酒飲みだが鬼灯とは対照的にあまり酒には強くなく、毎回二日酔いに苦しんでいる。辛い物が大好き。従業員として桃太郎を(月給5万円で)雇っている。ちなみに桃太郎の誕生を原案の意味で知っているようである。
- 猫好好(マオハオハオ)ちゃん
-
- 声 - 堀内賢雄☆
- 白澤のオリジナルキャラクター。白澤の壊滅的な画力の代表例である猫のイラスト。周囲の「呪われた猫」という評価に反し、白澤自身は大変気に入っている。前述の『剪紙成兵術』で実体化したりイザナミ御殿の柱のデザインにされたり、十二巻の表紙に登場と出番が増えてきている。白澤の発言から、オスであることが判明した。
- 猫美美(マオメイメイ)ちゃん
- 白澤のオリジナルキャラクター2。白澤により『猫好好ちゃん』の彼女という設定が与えられた。
- ねうねう
-
- 声 - 小山力也☆
- 白澤のオリジナルキャラクター3。
- 桃太郎(ももたろう)
- 声 - 平川大輔
- 鬼ヶ島の鬼を退治した、日本一有名な英雄。実際は鬼が泥酔していた上のビギナーズラックで得た勝利であったことがお供のシロにより暴露された。身長170センチメートル。もともと天国の住人だったが、過去の栄光が忘れられず地獄までやって来て鬼退治を繰り返そうとするも鬼灯に敗北。その後、鬼灯の斡旋で桃源郷の仙桃農園の管理人として就職、本人も「山で柴刈り」は家業で天職だと満足している。また、鬼灯に敗北した後は穏やかな性格になると共に物語随一の常識人となり(あくまで一般人としての範囲で、地獄や天国の感覚ではない)、白澤や鬼灯に常識的なツッコミを行うレギュラーキャラとして活躍している。
- 白澤に師事して漢方を勉強しながら、彼の世話役もこなしており、自らのブランドを冠した漢方薬を作ることを目標にしている。白澤からは「桃(タオ)タローくん」と呼ばれており、桃太郎自身も白澤を慕っているが、女性問題などの素行の悪さをみて心の中で毒づくことがある。境遇の近い一寸法師や芥子と意気投合している。
- かぐや姫
- 桃源郷の近くに引っ越してきた竹取物語の主人公。下膨れ、かぎ鼻、細目という絵巻物から抜け出たような元絶世の美女。元々美しさに憧れていたが、時代的なブームから急にモテるようになり慢心したところ、上司である月読命の怒りを受けて人間の世界に落とされる。物語のエピソードから「見た目の美しさ」のみに囚われていた己を反省、それを認められ高天原へ帰った。現代日本では醜女の部類に入るものの、本人は一時でも時代の美に乗れたことに満足しているので特に気にしておらず、気高く堂々としている。
- 正直爺さん
- 『花咲爺』の登場人物。めずらしく清く正しかったことで天国行きとなった。趣味のガーデニング中に、金魚草の開花を発見した。
- ポチ
- 『花咲爺』の犬。実はサクヤ姫の下で修行し神通力を身につけた神の遣い。天然かつ極めて真面目な性格であるが、真面目すぎるのでちょっとでも悪事をはたらいた者に対して躊躇なく徹底的な罰を下す(桃太郎曰く「感情が不自然」)。
山神ファミリー
山に多くいる神々を木霊がわかりやすく説明するために呼んでいる総称。
- 木霊(こだま)
- 声 - 広橋涼
- あの世の入り口である山で亡者を見守る木の精。見た目は幼い童子だが、木がある頃から存在しているので鬼灯や閻魔よりもはるかに年長。普段は青木ヶ原樹海に住んでいる。山神ツートップの女神の不仲と花粉症に悩まされており、春先になるとしばしば地獄に避難してくる。
- 石長姫(いわながひめ) / イワ姫
- 声 - 庄司宇芽香
- ツートップの1人。少々小太りでそばかすがついている女性。妹サクヤ姫と一緒にニニギの元に嫁入りしたのに「醜い」という理由で送り返された過去がある。以来、サクヤ姫を恨んで(本当は妹を恨んだりしたくないと思っているが)、大の美人嫌いとなり、そのため「山の神は、醜いものを捧げると喜ぶ」という言い伝えができた。ヒステリックで気が強い。怒らせると大暴れしてあたりの木々をなぎ倒し、さらに大変なことになったことさえある。自分を異性として見てくれる鬼灯にほれ込み、彼へのアタックを行っている。鬼灯が結婚相手について「私が作った(脳)みそ汁を笑顔で飲める女性」と言ったことから一度破局するが、バレンタインに脳みそ入りチョコレートを自作してプレゼントした。
- 木花咲耶姫(このはなさくやひめ) / サクヤ姫
- 声 - 小松未可子
- ツートップの1人。ニニギの妻。姉とはタイプの異なる美人でゆるふわガールで性格も良い娘。本人に悪気はないのだが容姿のギャップ自体が問題で、姉との和解を望んでいるがなかなか仲直りできないでいる。懐妊時にニニギとの間にわだかまりができたが、現世に来ていた子供時代の鬼灯が発案したイリュージョン[注 29]で無事出産、仲直りした。
- ニニギ
- サクヤ姫の夫で高天原から日本の統治を任された天孫。かつて山神ツートップの女神と婚約を結ぶ際、「醜い」という理由でイワ姫を突き放した挙句送り返した他、サクヤ姫が懐妊した時に本当に自身の子か疑う等色々と無責任な発言が目立つ人物。しかし、実際のところは自分に今ひとつ自信が持てないごく普通の若者で、姉妹への仕打ちには申し訳なく思っている。
龍宮城
日本と中国の境にある海底の仙境。桃源郷同様に金丹の研究が行われている。正しくは「ワタツミの宮」であり、「蓬莱」とも呼ばれている。桃源郷には時折現世から迷い込む者もいるが、海底の竜宮には事故に遭ったなど以外では滅多に訪れる者もいないため、来客があると大騒ぎになる。
- 塩椎(しおつち)
- 潮の流れを操る神。通称「シオッチ」。浦島太郎に登場する亀のモデルなのにウサギとカメの方の亀と間違われることが多く、その都度ツッコミを入れている。亀をイジメる子供が嫌い。
- 綿津見(わたつみ)
- 龍宮城の主である海の神。
- 豊玉姫(とよたまひめ)
- 綿津見の娘。乙姫のモデルとされるお姫様だが、正体はサメ。
EU地獄
人を堕落へと導き、その誘惑に負けた人間をさらに苦しめることを生業とする。生前の罪に応じて亡者を呵責する日本の地獄とは大きく異なる性格を持つ。ダンテの神曲で有名な地獄はギリシアのハーデスが支配する冥府のことで、EU地獄とは別に存在する。
- サタン
- 声 - 玄田哲章
- EU地獄の王。かつては天使ルシファーだったが堕天してEU地獄の王となる。堕天した時に角と体毛が生え筋骨隆々とした体型になったが、もともとマッチョ志向だった本人は大変気に入っており、講演会では必ずこの話をする。EU地獄で働くメイドの服のデザインは自らが手がけている。
- 史実通りの傲慢な性格で、他の地獄に所属する者をナメている。日本の地獄を支配下に置こうと視察に来るが、鬼灯の冷徹な仕事ぶりに驚愕し続けた挙句、万能薬の原料にされると勘違いし「オーマイゴッド」と主に救いを求めながら逃げ帰った。野望を捨てたわけではないが、日本側をナメきった親書を送っておきながら乗り込んできた鬼灯に威圧されるなど前途多難。普段は日本のゲームにハマっていたりメイド喫茶そのものの生活を謳歌しているらしく、しばしば鬼灯に「暇だろ」「キモい」と言われている。
- ベルゼブブ
- 声 - 小西克幸
- 「サタンの右腕」を自認するEU地獄のNo.2。別名「蝿の王」。元は「バアルゼブル(蝿殺し神)」。妻はリリス。鬼灯に勝ち優位に立ちたいと考えるも、何かと負かされ格下にあしらわれる。
- エリート志向でプライドが高く格好つけ。日本の地獄に当てはめると「極苦処(ごくくしょ)」。鬼灯とは互いの性格を嫌い合っているが、「地獄のNo.2」同士であることや、メイド服好きという共通の嗜好を持つなど、息が合う部分もあり、男の友情は若干芽生えている。周囲(特に鬼灯とリリス)に翻弄される傾向があり、ストレスが溜まりやすい。鬼灯と異なり上司であるサタンに対しては絶対服従を公言し、多少サタンが無茶をしても苦言を呈する程度。
- レディ・リリス
- 声 - 本田貴子
- ベルゼブブの妻。西洋の女悪魔リリムの母親でもある。誘惑が本分で、どんな男でもとりあえず誘う。彼女に気に入られたら最後、街ごと男が堕落するとさえ言われる。「どちらが上か下か」でアダムとの大喧嘩の末にエデンを出奔し、悪魔とできちゃった結婚しまくった後、ベルゼブブの妻に収まる。
- なんとなく結婚した夫のことを「大事な財布」と思っている。妲己とは親友で、『世界悪女の会』ではツートップの一角を担っている。好色家同士の白澤と出会った瞬間に意気投合し、無言でアドレス交換した。
- 「リリスのルージュ」というコスメブランドを所有している。
- スケープ
- 声 - 遠近孝一
- 元は悪魔に生贄として捧げられたヤギ。ベルゼブブに拾われて以来リリスのお付きとして働いている。ベルゼブブのプライドの高さと神経質さに呆れリリスの奔放ぶりに翻弄されつつも、立派な暮らしをさせてくれることに感謝している[注 30]。天界にいる白ヤギのウーア(オオカミと七匹の子ヤギの一番末っ子のメス)と文通している。
- ダミアン、リーガン
- 某ホラー映画で有名な「悪魔の子」。リーガンのリアクションは何回も見ているベルゼブブも怖いらしい。
イギリス冥界
- マジカル・マリン
- 魔女の谷に住む、ローブを纏い杖をついた老婆というステレオタイプの魔女。リリスの仕事仲間兼茶飲み友達で、友人には白雪姫に一杯くわせた魔女がいる(ちなみに、昔友人が住んでいたお菓子の家を借りて住んでいる)。300年前からドジが多い自称ドジ魔女っ娘で(鬼灯曰く「それはもはやうっかりミスの多い大人」)、薬を爆発させるのは大抵彼女であるらしい。さらに蛙が苦手だったり、箒で空を飛ぶことも不得意。だが、独身でティンカーベルという意味では「魔女」である。
- おもな仕事は、サバトの生贄をEU地獄のサタン城に連れていくこと。魔女の中でも悪魔寄り(鬼灯曰く「ごりっごりの正統派」)で、ザルで空を飛ぶのは得意。
エジプト冥界
神の国・霊の国・地獄の3世界で成り立つ。神の国の中心にオシリス王の宮殿があり、死者の裁判が行われる。善良な死者は神の国へ逝き、普通の死者は霊の国で生前と同じような暮らしを営み、悪しき霊はアメミトに心臓を食われた後ツアト(地獄)逝きとなる[注 31]。
この国の神は獣の頭部を持つ者が多いが、男性神が人化すると極めて特徴的(見方によっては美形)なのに対して、女性神は超絶美女となる。
- アヌビス
- 黒ジャッカルの頭部を持つ神。エジプト冥界のオシリス王の補佐役で死者のお迎えと裁判で死者の心臓を計るのが主な仕事。「お迎え」担当ということで客人のガイドを務める場合もあることからやたらと愛想が良い。秤マニア同士で樒と、犬同士でシロとそれぞれ意気統合する。第10話「精神的運動会」にも登場している。壁画でも知られている通り横顔がキメ顔である。同じ神であるインプトという妻がいながら女性をナンパする癖があり、その際は例外なく相手をクレオパトラに譬える。またミイラ作りの神でもあることから他文明のミイラに並々ならぬ興味を抱いており、鬼灯とともにアメリカン凶霊のスカーレットに会いに来た時は彼女のミイラに大興奮していた。
- トト
- エジプトの大地を区分けした月と書記と知識の神。知識の神というだけあって幅広い知識を持つが日本の知識に関しては中途半端。妻は同じ神であるマアト。
- オシリス
- エジプト冥界の王。閻魔と同様に裁判官としての顔も持つ。イケメン。
- ネム
- 邪神セトが治めるツアトの悪魔。霊の国の街中のいたるところにいて、目を付けた者をツアトに引きずり込む。アヌビス曰く「日本の獄卒と違い本気の悪鬼」。
- スカラベ
- フンコロガシの姿をした太陽神。第10話(アニメでは第5Bパート)「精神的運動会」の玉入れ競争では彼が作った玉が使用された。
- ハトホル
- 愛と美と母性の女神。頭は牛、身体は細見のモデル体型の女性。牛頭とはライバル関係。
- マアト
- 正義の女神。トトの妻。
ギリシャ冥界
- ハデス
- ギリシャの冥界の王。気難しい性格で人付き合いが得意ではなく、あまり友好的ではないが浮気性の一面がある。リリスと一回食事をした。
- ペルセポネ
- ハデスの妻。名前とイメージのみ登場。ハデスに気に入られたため半ば強制的に冥界に住むことになった。そんな経緯のためか遊びたいストレスが爆発した模様(後述)。
- ミノス
- 地中海クレタ島の王。その昔、海神ポセイドンから借りた牛を返す約束を破って、呪われた妻から生まれたミノタウロスの世話をする羽目になった人。大神ゼウスの隠し子の1人で、死後ギリシャ冥府の裁判官を務める。
- ミノスの妻
- ミノスが海神ポセイドンとの約束を破ったことで、とばっちりを受けた人物。
- ミノタウロス
- 牛頭人身の怪物。ブログ「メゾン・ド・ラビュリントス」を公開中。1LDKに住んでいるらしい。
- ヘルメス
- 死者を案内している。
- カロン
- 川の渡し守。本来はヒゲのおじいさんであるが、死者が増えて船が1つでは足りなくなったため、ペルセポネの趣味でプロデュースした美少年のカロン達が増員された。
- 初代カロン(ヒゲのおじいさんのほう)はブログも公開している。
- ヘカトンケイル
- 門番をしている100の手と50の頭を持つ怪獣。
- ケール
- 名前のみ登場。死神。リリスを誘った。
- ラダマンテュス
- 名前のみ登場。裁判官。リリスを誘った。
瑞獣
- 麒麟(きりん)
- 白澤の薬局によく来る瑞獣。人間態は老人、瑞獣態は現世の日本のビール会社のイラストの動物にそっくり。事実ビールも好物なのだが最近はプリン体を気にして控え気味。年齢は白澤より年上。白澤の女癖の悪さには迷惑している。
- 鳳凰(ほうおう)
- 麒麟と一緒に薬局にやってくる瑞獣。人間態は麒麟とは逆に頬に隈取りした子供の姿(白澤の作った若返りの薬によるもの)。白澤よりも年上であり、本人曰く「公共施設全てにおいて半額で入れる」という理由で子供の姿を利用するしたたかな面を持つが、年寄りらしく病弱な面も見せる。テレビで「鳳凰の具体的占い」という吉兆を配信するコーナーのレギュラーを務めているが、本人的にはテンションを維持するのがそろそろきついとのこと。白澤の女癖の悪さに辟易している。
現世
- 鬼ヶ島の鬼
- かつて桃太郎に倒された年老いた夫婦の瘟鬼(おんき)。その時代の人間にとって一番迷惑な疫病を拡散する特技を持つ。室町時代には疫病を撒き散らすついでに金品も盗んでいたが、年をとってからは夫は風邪を流行らせるだけ、妻は野菜を盗むだけになってしまっている。息子の将来を心配しながらも甘やかす姿から桃太郎に説教された。
- 首無し女
- デュラハンのように、自分の首を脇に抱えた女性の霊。ミキ曰く「『遭遇したくないタイプトップ3』に入る」。とある会社で人を脅かす、求人広告の写真に写り込むなどの悪戯を繰り返していたが、現世視察として派遣会社勤めをしていた鬼灯に見つかり、お迎え課に連絡された。
- 社長
- 鬼灯が視察の一環で働いていた会社の社長。長年首無し女に悩まされていたが、ここ数日で霊感が強くなり、首無し女を実際に見て、鬼灯に相談した。実は霊感が強くなったのは寿命が近づいたためであり、鬼灯に相談した時点ですでに死んでいたため、そのまま鬼灯に捕まった。一見すると人当たりがよさそうな見た目だが、会社が恨みを持つ幽霊だらけだったことから何か大きな問題があると思われる。
- スカーレット
- アメリカン凶霊。好きな小説家はスティーヴン・キング。「スカーレット」は生前の名前で、由緒正しき呪われた一家に生まれ、呪われた生活を送り、忌まわしい事件によって亡くなった。普段は怖がられたり忌避されている分、褒められると弱いツンデレ気質。
- 自分の居着くホラーハウスを訪れた鬼灯を仲間とともにポルターガイストで脅かそうとしたが、怖がりもせず家の中を見物されたことで「訳の分からない屈辱」に悩んでいる。
- 後日、鬼灯に伴われてやってきたアヌビス(人間に擬態)には自身のミイラを見て興奮されたが、自分ではさすがに気持ち悪がっていた。
名所・名物・行事など
地獄(名所・名物・行事)
- 孤地獄
- 十六大地獄とは別に設けられた、対象となる亡者が一番嫌がるもので責め苦を行うオーダーメイド地獄。鬼灯が大好きな地獄でもある。
- 待ち伏せ地獄
- 鬼灯が新たに考案した、『お菓子の家』の様に誘惑度の強い地獄。建物の屋根や外壁などに美味しそうな料理(の匂い付サンプル)を配し、より多くの亡者を誘い込む。また、外国冥界からの観光客と経済効果を当て込み一般公開されている。主に猫獄卒が担当するがライバル心を燃やした犬獄卒も参戦している。ただし、それも業務の効率向上と活性化を狙った鬼灯の意図によるものである。
- この地獄の新設に先立ち宮沢賢治の注文の多い料理店を再現して亡者の誘因性を確認、小判(前述)等地獄のマスコミに一般公開して猫獄卒の募集活動につなげた。
- 花粉地獄
- 鬼灯が新たに考案した地獄。『闇火風処(あんかそうしょ)』という熱風の地獄に大量の花粉を散布するというもので、亡者に大変不評だったために定着予定。
- 花街
- 衆合地獄刑場前にある歓楽街。居酒屋や風俗店(妓楼・キャバクラ・ホストクラブなど)が集まる。ただし妲己や大判の項目で述べた通り、風俗店の大半はボッタクリである。風俗店の50%近くは狐(野干)で成り立っており、それゆえあの世には「狐と高須クリニック」という諺(意味:美にこだわること)がある。
- 獄卒大運動会
- 1年に一回、古株から新卒まで獄卒が一丸となって楽しむ。ただし100回目(第10話)は鬼灯が大会委員長となったため、「鬼は基本的に体力バカ」という一面を払拭すべく全体的に精神的負担を伴うものとなった。
- 金魚草コンテスト
- 針山のふもとで開催されている、大きさ・色・鳴(泣)き声等を競うコンテスト。お祭りみたいなもので模擬店もある。入場料は無いが、金魚草を荒らされる恐れが高いため「猫かたくお断り」となっている。
- 金魚草フェスティバルも行われており、TVでも取り上げられている。金魚草大使選定も行われており、鳴き声のモノマネ審査をやっているが、その様子を見たピーチ・マキに「ハタから見ると狂気の沙汰に近い」と評された。
- 盂蘭盆
- 年に一度、亡者が拷問から解放される日。鬼灯曰く、このスキを見て犯罪を起こした亡者は阿鼻地獄逝きプラス『中学時代の日記・文集を全国放送(ゴールデンタイム)の刑』となる。
- また、獄卒にとっては夏季休暇の日であり、夜になると盆祭(盂蘭盆地獄祭)が開催される。送り火の日の午前0時を過ぎると休み明けとなり、現世から戻らない亡者を獄卒全員で拘束(というより補導)に向かう。
- 本来は正月の16日、いわゆる「藪入り」もあったが、この時期は忘年会や新年会の飲み過ぎ事故、餅をのどに詰まらせる事故などあの世全体が忙しいので拘束に時間を割くのが大変なことや、現代では亡者がその時期に帰っても家族が受験や仕事始めで出払っていることが多いため廃止された。
- 世界悪女の会
- 妲己とレディ・リリスがツートップの女子会。荼吉尼と火車も入会している。
- 大掃除
- 毎年12月22日の冬至前後に地獄と天国全体で実施。亡者はその間黒松に括り付けられるが、様々な拷問道具も一緒に吊るすため見た目は「クリスマスツリー・地獄エディション」そのもの。閻魔大王はサボってお地蔵さまと賽の河原の子供たちを慰問している。
- カカオ撒き
- 節分とバレンタインが原因で2月の仕事の出来が悪い[注 33]対策として鬼灯が考案。獄卒にカカオ豆と実を配り女性は意中の男性に思いっきり、男性と想い人のいない女性は亡者にぶつけるもの。そのため、獄卒には「節分・バレンタインチャンポン」と評された。しかし、たまたま閻魔殿に来たイワ姫が鬼灯にチョコを差し出したことに触発されてほとんどの女性獄卒が鬼灯宛に隠し持っていたチョコを差し出し、男性獄卒を落胆させた。
- 簡易地獄
- 裁判を全て終えて「まぁ大した罪なし」となった亡者が一回だけ舌を抜かれる罰を受ける。その後は天国逝きまたは現世へ転生されるが、逃げたら即刻地獄逝きとなるため、長蛇の列にもかかわらず皆大人しく順番を待っている。その様は集団予防接種そのもの。
- 地獄定例会議
- 現世の移り変わりや常識の変化に合わせて、既存の地獄を整理・改定することを提議・検討する会議。地獄の中には存在意義(根拠となる罪)が失われている場所や実質的に活動停止している場所もあるため、定期的に行うことが必須な会議でもある。
- 浄玻璃鏡
- 閻魔大王の前で亡者の生前の行動を映し出す鏡だが作中では電化製品。リモコンでザッピングはできるが、明確に条件指定ができない限り映したい日時(亡者が罪を犯した場面など)を一発で表示することはできないため、意外と不便。また、亡者の行動以外にも地獄成立時から視聴時点までの現世(海外含む)を映し出すことができる。周囲を9枚の鏡で囲むと映し出した対象の「その時考えていたこと」を文字・画像化して映し出すこともできるのだが、使うとかなり電力を喰う。
- 元は照魔鏡という化け物の正体を映し出す鏡で、鬼灯が平賀源内の協力を得て魔力と電力のハイブリッドに改良した。
- 変成庁に浄玻璃鏡のレプリカがあり、こちらは手鏡の形状で現世の遺族がちゃんと供養をしているかを見る。
- 照魔鏡
- 浄玻璃鏡の原型の鏡。化け物の正体を映し出す機能がある。
- 獄内雪合戦
- 八寒地獄で行われており、八大地獄の獄内大運動会(前述)に相当する行事。ただし玉はつららである。
- 現世フェスティバル
- 地獄の一般住民に現世をPRするため閻魔殿前で開催。現世の風景写真や自動車などの展示や現世の料理の提供の他、閻魔大王プロデュースの『亡者の館』(亡者の解説と責め苦の体験コーナー)を出展した。
- ぽっくり百貨店
- 地獄にあるデパートの1つ。前述の『Comer×Comer』等のブランドショップの他に地獄らしく拷問道具の専門店もある。
- 鬼卒道士チャイニーズエンジェル
- 本作の劇中劇で、正義のキョンシーが主人公の女の子向けのヒーローアニメ。地獄や桃源郷で放送されている。
- ちなみに、原作マンガは青年誌に載っており、風刺やエグさが強い。第2部は-100話から始まり、回を重ねるごとに数字が減って第1部の序章につながるという珍しい連載形態を取っている。
- エンジェル朱色
- 声 - 戸田めぐみ
- 登場人物で主役。「強く・優しく・気高い」というキャラクターで、小さな女の子の間で一番人気がある。必殺技は紙に描いた動物を実体化させる「エンジェルクロッキー」。モデルはチュン。
- エンジェル群青
- 声 - 佐藤奈美
- 登場人物の1人でクールビューティ。必殺技は「エンジェルダークマター」。
- エンジェルうぐいす
- 声 - 上坂すみれ、田村奈央(劇中作)
- 登場人物の1人で「天然・ホンワカ・ドジ」というキャラクターで、大きいお友達の間で人気がズバ抜けていて、グッズの売り上げも1位。必殺技は「エンジェルリボルバー」。
- 女性や子供からの人気は低かったが、イベントの際、うぐいす役をやっていたマキがキャット役のミキと一緒に不審者を撃退した(と誤解された)のをきっかけに、人気が急上昇した。
- 太乙道士(たいおつどうし)
- 三人に命令を下す司令官。キョンシーを操る道士であり、彼の命令がなければ三人は動けなくなる。格好いい見た目と、天然で抜けているところが人気がある。モデルは五道転輪王。
- キャットキョンシー
- 声 - 諏訪彩花
- 敵キャラクター。ゴスロリ系の女の子で語尾に「ニャーン」とつけて喋る。アニメ版のオリジナルキャラクターで、元はチョイ役だったが人気が爆発したため後にレギュラーになった。当初人気があるのは大きいお友達だけだったが、イベントの際の事件をきっかけに子供や女性にも人気が出るようになった。
- ギリギリキョンシー
- 敵キャラクターで土壇場でとんでもなく粘る。仮面ライダーでいうところのショッカーに相当。
- まきみきのあちこちレポート
- ピーチ・マキとミキがさまざまな場所を紹介する番組。現世でのロケ中に鬼灯と出会いトラブルに見舞われるが、それらは閻魔大王と篁が「縁結びの札」を利用して鬼灯とピーチ・マキを結び付けようと画策した際に神々から提供された“きっかけ”が原因だった。
- 獄立焦熱小学校
- 唐瓜と茄子、ミキとマキの母校。
- おとぎ人
- 種族に関係なく、おとぎ話の登場人物というカテゴリーを作るという試みで生まれたコミュニティ。会合には、実在した歴史上の人物である牛若丸(かろうじておとぎ話みたいなもの)や小野篁(鬼灯曰く「この人の伝説は完全におとぎ話でいい部類」)、「具体的な被害」しか存在しないチュパカブラ(自称「プエルトリコのおとぎ話」)まで参加していた。もっとも会場には「おとぎ話」と言っていいのか微妙な『古事記』に出てくる岩長姫や因幡、「おとぎ話」というより「怪談」の登場人物であるお岩の姿も確認されている。
- じごくじびき
- 地獄の商店街で開催された福引き。景品は「肉1トン」「八塩折の酒10樽」などで、特別賞は「拷問(する側の体験)」「子宝(相手探しのオプション付き、権利の譲渡可能)」、残念賞は「不幸」。
天国(名所・名物・行事)
- 高天原ショッピングモール
- 主に観光客が対象(天国の亡者はあまり物欲が無い)。珍しいものが多い。
- 天国福引
- 天国の商店街の福引。景品は「神によるガチの『福』」「ステキな出会い」「苦いけどいい思い出になる経験」など。
EU地獄(名所・名物・行事)
- リリスのルージュ
- レディ・リリスの所有するコスメブランド。日本地獄でも販売されておりピーチ・マキがCMに起用され、後に支社・直営店の進出を果たす。妲己からコラボモデルを提案され乗り気になっている。
イギリス冥界(名所・名物・行事)
- 魔女の谷
- イギリス冥界にある人口30万人程度の小さな都市。国際化がかなり制限された伝統的な場所で人気の観光スポット。ただし、そこの物品は魔女の産物のために域外持ち出しには厳重な検査がかけられ、中でも『魔女の医薬品』は第一級国際輸入制限品であり、白澤の極楽満月でも取扱不可となっている。
- ホモサピエンス擬態薬
- 『魔女の医薬品』の1つで、角や耳を完全に隠して人間に擬態するための内服薬。ただし、「30mlで30万円」と極めて高価であるうえ、一口で効き目は1時間しか持たないために税関などにしか使えず、更に副作用でとても眠くなる。なお、副作用の無いバージョンも40万円で販売されている。
現世(名所・名物・行事)
- どっぷり湯
- 現世の東京都にあるスーパー銭湯。鬼灯が唐瓜・茄子の実習を兼ねて現世をうろつく亡者の回収に出動し、「通常の銭湯より若い女性が多い」という理由で女湯にいた大量の男性亡者を先行したお香(当然、帽子と洋服で変装済)の協力により拘束した。
- 派遣先の企業
- 鬼灯が現世の実地調査のため派遣営業をしていた企業。社屋は立派だが、社長に恨みを持つ大量の亡者が亡霊として居ついており、求人広告も心霊写真と化す有様。
- 縁結びの札
- 酒と恋バナが好きな日本の神々が人々の外見や趣味などを考慮し、きっかけを進呈するというもの。鬼灯曰く「暇な神々の余興」。
- 江戸川満月
- 路地裏にある怪しげな薬屋。極楽満月の系列店らしく、霊能者や妖怪、神、西洋の魔女などが客としてやってくる。
- 大山祗神(おおやまつみ)文化会館
- 青木ヶ原樹海にある賃貸用イベントホール。舌切雀や鶯長者などのおとぎ話に出てくる「山の中の一軒家」は大抵がこの建物であるらしい。
ギリシャ冥界(名所・名物・行事)
- ハデスの館
- ハデスが気難しいため、勝手に入れない。
- カロンの船着き場
- 作中では大分改装されており、リリス曰く「ノリがあのランド」。ハデスがペルセポネにプロデュースを任せたらこうなったらしい。元祖のカロンだけでは手一杯なために複数のカロン役が着任しており、被ったマントから覗くその顔は美形であることからか乗るのに渋る亡者はかなり減ったらしい。
単行本
カバーを外した本体にはその巻の登場キャラや内容などを鳥獣人物戯画に模した『鳥獣人物鬼画』が描かれている。その画中の注釈は漢字とカタカナが用いられ仮名遣いも現代とは異なる(例:桃太郎ブラザーズ→桃太郎ブラザアズ)。なお、作中世界の表現(第1巻の3ページおよび34ページ)で同様の標記が用いられている。
- 江口夏実『鬼灯の冷徹』講談社〈モーニングKC〉、既刊21巻(2016年3月23日現在)
- 2011年5月23日発行 ISBN 978-4-06-387017-6
- 2011年8月23日発行 ISBN 978-4-06-387035-0
- 2011年11月22日発行 ISBN 978-4-06-387061-9
- 2012年2月23日発行 ISBN 978-4-06-387086-2
- 2012年ISBN 978-4-06-387110-4
- 「金魚草一筆箋」付き限定版 ISBN 978-4-06-362217-1
5月23日発行 - 2012年ISBN 978-4-06-387135-7
- 「金魚草柄の風呂敷」付き限定版 ISBN 978-4-06-362229-4
8月23日発行 - 2012年11月22日発行 ISBN 978-4-06-387159-3
- 「金魚草根付」ストラップ付き限定版 ISBN 978-4-06-358401-1
- 2013年2月22日発行 ISBN 978-4-06-387190-6
- 「ラバーストラップ」付き限定版 ISBN 978-4-06-358428-8
- 2013年ISBN 978-4-06-387212-5
- 「3種類のマスキングテープ」付き限定版 ISBN 978-4-06-358435-6
5月23日発行 - 2013年ISBN 978-4-06-387240-8
- 「シロ根付」付き限定版 ISBN 978-4-06-358444-8
8月23日発行 - 2013年11月22日発行 ISBN 978-4-06-387269-9
- 「首振り猫好好ちゃん」付き限定版 ISBN 978-4-06-358463-9
- 2013年12月20日発行 ISBN 978-4-06-387273-6
- 「キャラクターシール」付き限定版 ISBN 978-4-06-358477-6
- 2014年2月21日発行 ISBN 978-4-06-387295-8
- 「レディ・リリスの魅惑のラバーストラップ」付き限定版 ISBN 978-4-06-358494-3
- 2014年ISBN 978-4-06-388333-6
- 「腰かけ座敷童子人形」付き限定版 ISBN 978-4-06-358495-0
5月23日発行 - 2014年8月22日発行 ISBN 978-4-06-388361-9
- 「動物おしり付箋」付き限定版 ISBN 978-4-06-358716-6
- 2014年11月21日発行 ISBN 978-4-06-388393-0
- 「地獄を陰で支える鬼灯の吸盤付きスタンド」付き限定版 ISBN 978-4-06-358717-3
- 2015年ISBN 978-4-06-388426-5
- 「新作オリジナルアニメDVD (OAD)」付き限定版 ISBN 978-4-06-358718-0
2月23日発行 - 2015年ISBN 978-4-06-388457-9
- 「オリジナルアニメDVD」付き限定版 ISBN 978-4-06-358719-7
5月22日発行 - 2015年ISBN 978-4-06-388486-9
- 「オリジナルアニメDVD」付き限定版 ISBN 978-4-06-358720-3
8月21日発行 - 2015年11月20日発行 ISBN 978-4-06-388524-8
- 「まきみき危機一発フィギュア」付き限定版 ISBN 978-4-06-358781-4
- 2016年ISBN 978-4-06-388573-6
- CD付き限定版 ISBN 978-4-06-358804-0
3月23日発行
テレビアニメ
原作 | 江口夏実 (講談社「モーニング」連載) |
---|---|
監督・アフレコ演出 | 鏑木ひろ |
副監督 | 長沼範裕(OADのみ[3]) |
シリーズ構成 | 後藤みどり |
キャラクターデザイン 総作画監督 |
加藤寛崇、浅野恭司 |
プロップデザイン | 幸田直子 |
2Dワークス | 西谷知恵 |
美術監督 | 丁樹禄、竹田悠介 |
美術設定 | イノセユキエ |
色彩設計 | 茂木孝浩 |
撮影監督 | 田中宏侍 |
3D監督 | 佐藤敦 |
編集 | 今井大介 |
音響演出 | はたしょう二 |
音響制作 | サウンドチーム・ドンファン(OADのみ[3]) |
音楽 | TOMISIRO |
音楽制作 | スターチャイルドレコード |
プロデューサー | 島居理恵、土屋潤一郎 和田丈嗣、丸山博雄、橋本龍 |
アニメーションプロデューサー | 中武哲也 |
アニメーション制作 | WIT STUDIO |
製作 | 鬼灯の冷徹製作委員会 MBS[注 34] 鬼灯の冷徹OAD製作委員会(OAD) |
2014年1月から4月までMBS・TBS・CBC・BS-TBS『アニメイズム』B1にて放送された。
監督とアフレコ演出は『となりの怪物くん』の鏑木ひろ[4]、アニメーション制作は『進撃の巨人』のWIT STUDIO[5]、ナレーションはタレントの稲川淳二がそれぞれ担当する。
テレビアニメ化に際しては「本気でふざける」ことが念頭に置かれており[6]、原作の内容やそれに含まれる小ネタを再現する一方、アニメオリジナルの小ネタも盛り込まれている。また、上述の通り監督とアフレコ演出を鏑木が担当している縁から、第7話では『となりの怪物くん』の主要人物が同作品の同じ声優の声を伴ってカメオ出演し、エンディングには「『となりの怪物くん』製作委員会」がクレジットされた。
沿革
テレビアニメ化は2013年7月4日に発表され、同日に公式サイトが開設されたほか、PVがアニメ・エキスポとJapan Expoで世界最速公開された後、同年7月6日には公式サイトでも公開された[7]。また、同年10月26日にはニッショーホールで開催されたイベント「TVアニメ『鬼灯の冷徹』秋の大発表会 in 地獄 虎ノ門(※地獄の上に✕)」にて、放送枠・スタッフ・テーマソング歌手・キービジュアルが発表された[5]。
2014年2月12日には、レコチョクの同年冬アニメランキングで第1位を記録した[8]ことが報じられた[9]。同年2月23日にはイードの「アニメ!アニメ!冬アニメアンケート」の総合で第4位[10]、男女別の女性編で第1位[11]をそれぞれ記録したことが報じられた。
2014年8月30日には、さいたまスーパーアリーナにて開催された『Animelo Summer Live2014』の2日目に、下部記載の地獄の沙汰オールスターズ+牛頭&馬頭とピーチ・マキが出演した。演目は「開け!地獄の釜の蓋」「キャラメル桃ジャム120%」「地獄の沙汰も君次第」の3曲。稲川淳二もライブ用ナレーションで参加した[12]。なお、別枠にて出演した喜多村英梨以外はエンディングの合唱に参加していない(出演者が当日まで未発表、またはあくまでも劇中キャラクターとしての参加という体裁だったため。パンフレットにも、出演者名や寄せ書きサインは未記載という徹底ぶりであった)。
2015年2月23日から同年8月21日にかけて発売された原作単行本第17巻 - 第19巻の限定版には、テレビアニメと概ね同じスタッフ・キャストで制作されたオリジナルアニメDVD(OAD)が各々1巻ずつ同梱された。
主題歌
- オープニングテーマ
-
- 「地獄の沙汰も君次第」
- 作詞 - サイトウ "JxJx" ジュン、獄卒音楽連盟 / 作曲・編曲 - サイトウ "JxJx" ジュン / 演奏 - YOUR SONG IS GOOD
- 歌 - 地獄の沙汰オールスターズ[鬼灯(安元洋貴)、閻魔大王(長嶝高士)、シロ(小林由美子)、唐瓜(柿原徹也)、茄子(青山桐子)、お香(喜多村英梨)、YOUR SONG IS GOOD]
- 2014年2月19日に発売されたシングルは、同年3月3日のBillboard Japan Hot Animationで首位を記録した[13]。
- 「地獄の沙汰も君次第〜2014冬ver.〜」(OAD)
- 歌 - 地獄の沙汰オールスターズ[鬼灯(安元洋貴)、閻魔大王(長嶝高士)、ピーチ・マキ(上坂すみれ)、ミキ(諏訪彩花)、檎(細谷佳正)、座敷童子 一子(佐藤聡美)、二子(小倉唯)、YOUR SONG IS GOOD]
- エンディングテーマ
-
- 「大きな金魚の樹の下で」(第1話)
- 作詞・作曲・編曲 - 金魚草コンテスト審査委員会 / 歌 - 東京混声合唱団
- 曲とエンディング映像は日立のCMソング「日立の樹」のパロディとなっている。
- 「パララックス・ビュー」(第2話 - 第7話、第9話 - 第13話)
- 作詞 - 大槻ケンヂ / 作曲 - NARASAKI / 編曲 - Sadesper Record / 歌 - 上坂すみれ
- 第13話では2番の歌詞が使用され、映像も一部変更されている[注 35]。
- 「キャラメル桃ジャム120%」(第8話)
- 発売・販売 - HELL CHILD / Sound concept - 獄卒音楽連盟(地獄レコード) / 歌 - ピーチ・マキ(上坂すみれ)
- 本編内で一部登場していたピーチ・マキの新曲プロモビデオのフルバージョン。
- 「鬼の子見ていた地獄絵図 〜輪廻っていいな〜」(AT-X版第1話)
- 歌 - シロ・柿助・ルリオ
- 2014年12月5日にAT-Xで再放送された際には、桃太郎のお供の犬(シロ)たちの曲に差し替えられた。
- 「閻魔大王に訊いてごらん」(OAD)
- 作詞 - RUCCA / 作曲・編曲 - 岩橋星実(Elements Garden) / 歌 - 上坂すみれ
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 地獄大一番 | 後藤みどり | 鏑木ひろ | 鏑木ひろ 江副仁美 |
北山修一 本村晃一 |
加藤寛崇 |
地獄不思議発見 | ||||||
第2話 | 鬼とパンツとカニ | 長沼範裕 | 幸田直子 | |||
地獄の沙汰とあれやこれ | ||||||
第3話 | 白澤 | 小島正幸 | 羽原久美子 | 岩岡優子 | ||
いかにして彼らの確執は生まれたか | ||||||
第4話 | 美男にもいろいろある | 矢萩利幸 | 江副仁美 | 本村晃一 荒尾英幸 | ||
かちかぢごく | ||||||
第5話 | 龍虎の二重奏 | 長沼範裕 | 野木森達哉 長沼範裕 |
富田恵美、佐藤陽子 杉崎由佳 | ||
精神的運動会 | ||||||
第6話 | 地獄アイドルピーチ・マキ | 鏑木ひろ | 忠村圭一郎 | 川久保圭史 | 松岡謙治 | 浅野恭司 |
右腕のブルース | ||||||
第7話 | 男と女と衆合地獄 | 長沼範裕 | 東野中 鏑木ひろ |
川越崇弘 | 上野卓志、後藤孝宏 岩田景子、清水博明 島崎克実、菊田史子 |
湯本佳典 |
地獄式鍼灸術と浄玻璃鏡の使い方 | ||||||
第8話 | えげつなき戦い | 鏑木ひろ | 斎藤哲人 | 江副仁美 | 北山修一、関口亮輔 手塚響平、藤田正幸 |
加藤寛崇 |
地獄三十六景 | ||||||
第9話 | 酒と女でダメになる究極の例 | 長沼範裕 | 向井雅浩 鏑木ひろ |
山田弘和 | 本村晃一、松岡謙治 北山修一 | |
溢れ返ってきたヨッパライ | ||||||
第10話 | 十王の晩餐 | 鏑木ひろ | 堀剛史 | 水本葉月 | 荒尾英幸 | 湯本佳典 |
ダイエットは地獄みたいなもの | ||||||
第11話 | 一寸だった法師 | 長沼範裕 | 千葉崇明 山本祐子 |
加藤寛崇 | ||
お山の泥沼姉妹 | ||||||
第12話 | レディ・リリスとその夫 | 鏑木ひろ | 矢野雄一郎 | 野木森達哉 金森陽子 |
胡拓磨、藤田正幸 李相振 |
湯本佳典 |
中国現世に妖怪が広まった訳 | ||||||
第13話 | 盂蘭盆地獄祭 | 後藤みどり | 鏑木ひろ | 北山修一、本村晃一 関口亮輔、佐藤誠之 |
加藤寛崇 | |
雑談閻魔大王 | ||||||
OAD | ||||||
第1話[14] | マニアと非マニアの温度差 | 後藤みどり | 斎藤哲人 | 江副仁美 | 北山修一 本村晃一 |
加藤寛崇 |
コンコン野干 大判小判 | ||||||
第2話[15] | 座敷童子攻略法 | 長沼範裕 | 湯本圭典 斉藤拓也 | |||
アイドル前線 | ||||||
第3話[16] | 芸術は爆発か? | 鏑木ひろ 金森陽子 |
金森陽子 | 本村晃一、北山修一 田中直樹、小沢久美子 | ||
芸術は爆発でした |
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 毎日放送 | 2014年1月10日 - 4月4日 | 金曜 1:35 - 2:05(木曜深夜) | TBS系列 | 製作局 字幕・データ放送 |
関東広域圏 | TBSテレビ | 2014年1月11日 - 4月5日 | 土曜 1:55 - 2:25(金曜深夜) | 字幕・データ放送 | |
中京広域圏 | 中部日本放送[注 36] | 土曜 2:35 - 3:05(金曜深夜) | データ放送 | ||
日本全域 | BS-TBS | 2014年1月12日 - 4月6日 | 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | BS放送 | |
バンダイチャンネル | 日曜 12:00 更新 | ネット配信 | 見放題サービス利用者は全話見放題 | ||
dアニメストア | 2014年1月13日 - 4月7日 | 月曜 12:00 更新 | |||
ビデオマーケット | |||||
ニコニコ生放送 | 月曜 12:00 - 12:30 | ||||
ニコニコチャンネル | 月曜 12:30 更新 | 最新話1週間無料 | |||
韓国全域 | ANIPLUS | 月曜 22:00 - 22:30 | CS放送、IP放送 ケーブルテレビ ネット配信 |
韓国語字幕あり | |
日本全域 | ShowTime | 2014年1月14日 - 4月8日 | 火曜 12:00 更新 | ネット配信 | |
神奈川県 | tvk | 2014年7月8日 - 9月30日 | 水曜 1:00 - 1:30(火曜深夜) | 独立局 | 神奈川県内では実質再放送 |
日本全域 | AT-X | 2014年12月5日 - 2015年2月27日 | 金曜 20:00 - 20:30 | CS放送 | リピート放送あり |
栃木県 | とちぎテレビ | 2015年10月1日 - 2016年1月7日 | 木曜 23:30 - 金曜 0:00 | 独立局 | 栃木県内では実質再放送 |
東京都 | TOKYO MX | 2015年10月4日 - | 日曜 1:30 - 2:00(土曜深夜) | 独立局 | AT-X版を放送 東京都内では実質再放送 |
CD
発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2014年02月19日 | 地獄の沙汰オールスターズ / 地獄の沙汰も君次第 | KICM-93274:初回限定盤 KICM-3274:通常盤 |
収録曲
|
オリコン最高10位、登場回数15回 |
2014年03月05日 | 上坂すみれ / パララックス・ビュー | KICM-91506:初回生産限定盤 KICM-91507:期間限定アニメ盤 KICM-1508:通常盤 |
収録曲
CD
初回生産限定盤DVD
|
オリコン最高14位、登場回数7回 |
2014年04月25日 | 鬼灯の冷徹 WEBラジオ ひとにきびしく | MOHK-0001 | 収録曲
|
オリコン最高18位、登場回数3回 |
2014年06月01日 | 地獄の沙汰オールスターズ / 開け!地獄の釜の蓋 | KICM-3276 | 収録曲
|
オリコン最高23位、登場回数5回 |
2014年12月03日 | 百鬼夜行 ~地獄の沙汰もYOU次第~ | KICA-93232:初回限定盤 KICA-3232:通常盤 |
収録曲
CD
初回限定盤DVD
|
オリコン最高24位、登場回数6回 |
2014年12月10日 | 上坂すみれ / 閻魔大王に訊いてごらん | KICM-91556:初回限定盤 KICM-91557:期間生産限定アニメ盤 KICM-1558:通常盤 |
収録曲
初回限定盤DVD
|
オリコン最高20位、登場回数4回 |
2015年03月27日 | 鬼灯の冷徹WEBラジオ ひとにきびしくDJCD ~地獄の公開録音~ | MOHK-0002 | 収録曲
|
オリコン最高101位 |
BD / DVD
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
BD Aver. | BD Bver. | DVD Aver. | DVD Bver. | |||
1 | 2014年4月9日 | 第1話 - 第2話 | KIXA-90402 | KIXA-90408 | KIBA-92103 | KIBA-92109 |
2 | 第3話 - 第4話 | KIXA-90403 | KIXA-90409 | KIBA-92104 | KIBA-92110 | |
3 | 2014年5月14日 | 第5話 - 第6話 | KIXA-90404 | KIXA-90410 | KIBA-92105 | KIBA-92111 |
4 | 2014年6月11日 | 第7話 - 第8話 | KIXA-90405 | KIXA-90411 | KIBA-92106 | KIBA-92112 |
5 | 2014年7月9日 | 第9話 - 第10話 | KIXA-90406 | KIXA-90412 | KIBA-92107 | KIBA-92113 |
6 | 2014年8月13日 | 第11話 - 第13話 | KIXA-90407 | KIXA-90413 | KIBA-92108 | KIBA-92114 |
第1巻と第2巻は、TSUTAYAオンライン・アニメストアの2014年4月の売上ランキングでそれぞれ第1位と第2位を記録した[17]。
Webラジオ
『「鬼灯の冷徹」ウェブラジオ『ひとにきびしく』』は、2013年12月から2014年4月6日までアニメイトTVにて配信されていたWebラジオ番組。パーソナリティは安元洋貴(鬼灯 役)。
- ゲスト
-
- 特番 - 松山鷹志(ルリオ役)、サイトウ "JxJx" ジュン(サウンドプロデューサー)
- 第1回・第2回 - 長嶝高士(閻魔大王 役)、小林由美子(シロ 役)
- 第3回・第4回 - 津田健次郎(夜叉一 役)、横山智佐(クッキー 役)
- 第5回 - 梶裕貴(源義経 役)
- 第6回 - 遊佐浩二(白澤 役)
- 第7回 - 柿原徹也(唐瓜 役)、青山桐子(茄子 役)
- 第8回 - 上坂すみれ(ピーチ・マキ 役)、杉山紀彰(小判 役)
- 第9回 - 平川大輔(桃太郎 役)、遊佐浩二(白澤 役)
- 第10回 - 種崎敦美(芥子 役)
- 第11回 - 小西克幸(ベルゼブブ 役)
- 第12回 - 小林由美子(シロ)、後藤ヒロキ(柿助)、松山鷹志(ルリオ)、津田健次郎(夜叉一)
- 第13回 - 長嶝高士(閻魔大王 役)、小林由美子(シロ 役)
脚注
注釈
- ^ 例として、横山智佐→「クッキー」および「夜叉太郎」、手塚ヒロミチ→「民谷 伊右衛門」および「五道転輪王」などがあげられる。
- ^ 角と尖り耳を隠すためのもの。
- ^ 中には例えば鍼治療の専門書まである位である。また他国の地獄に関する情報の記された書も存在する。
- ^ 母親は小さい頃からヤンチャだった茄子には手を焼いていたようであり、茄子が学校で問題を起こしたか否かに関係なく学校に行き、校長に謝っていた。
- ^ 芥子をモデルにしたパラパラ漫画を綺麗に書いたこともあったが、ストーリー性は中途半端に終わっており、芥子もがっかりしていた。
- ^ 後、花咲か爺さんの唱歌の歌詞にも(裏の畑で鳴く犬の名前が“ポチ”であるため))文句を付ける位に一応日本犬としての矜持が高い。
- ^ ちなみにこの地獄は文献に名前しか記載されていないので、作中では大量の鼠に襲われる地獄という設定になっている。
- ^ 白澤の目的は辛いものが苦手な鬼灯への嫌がらせである。
- ^ ちなみにこの小地獄は本来『病気で苦しんでいる人に嘘や屁理屈を並べて、適切な治療や薬を与えなかった者』が堕ちる地獄だが、作中では『病気の人を病院に行かせない・休ませない等した者』も含まれるため「ブラック企業(の経営者や管理職)大体アウト」「何でも『気合で治せ』というタイプは乞うご期待」(鬼灯談)になっている。
- ^ 本来は「暴れる龍にボコられる地獄」だが、ティラノサウルスやラプトルなどの恐竜、サーベルタイガーにナウマンゾウなどの古代生物も活躍している。そのため獄卒からは『USJ(ユニバーサルスタジオジゴク)』と呼ばれている。
- ^ 亡者は死なないし、鬼神を始めとした地獄産の生き物は大概頑丈なため、地獄では武器(ライフル)の所持を特に制限してはいない。
- ^ ちなみにこの小地獄は本来『破戒しても苦行すれば許される』、作中では『大げさに謝って苦しんで見せれば犯罪も許される』と思っている者が堕ちる地獄で、現代では万引き常習者も含まれる。
- ^ 書物の「千の頭を持つ竜に噛み砕かれる」は作中では「千の首長竜に噛み砕かれる」が正解とされている。
- ^ UMAは元来生体として未分類かつ遺伝子的に存在が確定しない筈の生物を呼称する。現在の生物学上古代魚として確立されている上飼育もなされているシーラカンスは、既にUMAとしての資格を持たない存在である。
- ^ その際に危篤状態で審議中だった藤原良相に地獄にいるところを目撃される。
- ^ それも40年ほど前からは現世の年末名物の客引きに間違えられることも多く、またプレゼントとして恩赦を求められることもしばしばある。宋帝王も鬼からはサンタの格好をしていると勘違いされるようになってきており、ある年の新年会で「次はいっそクリスマスパーティーやろうか」と自虐するまでになっている。
- ^ そのため、処罰は鉄拳制裁など実力行使が多い。もっとも亡者程ではないが、大抵の怪我はすぐに治ってしまう高い回復力も持っている。
- ^ アニメ版ではイメージDVDが付属し、第8話EDで全曲が流された。
- ^ 小売雑貨店と「万引き」のネタは作者の実話から引用されている。
- ^ ただし義経によれば、一般的な地獄の住人はニュース番組等を見ていない限り鬼灯の顔は知らないのが普通らしい。
- ^ 彼女がいないのを前提に質問されたり、「嫁を考える」として般若を描かれたり、フェイント付のトラップを仕掛けられた。
- ^ 狐なのに「コーン」でないのは「とうもろこしを全力で主張しているように聞こえるから」とのこと。
- ^ 鬼灯によれば、「黄泉の頃の亡者の多くは早々に転生してもらっている。そうすることにより、改めて死後裁判の対象になる。」とのこと。
- ^ 鬼灯自身は「生け贄にされたこと自体より、よそ者・みなしごという点をもって排除対象にされたのが何より不愉快」と発言している。
- ^ 直後に麒麟と鳳凰がフォローとして瑞兆を出しまくったため、公には「閻魔大王の治世は波乱万丈ということでは」という解釈に落ち着いている。なお作者によれば鬼灯が怒ったのは「自分が嫌がらせを受けたこと」ではなく「地獄の式典にケチを付けられたこと」に対してとのこと。
- ^ 鬼灯が理由なく理不尽に暴力を振るうのは、白澤に対してのみである。
- ^ 元部下の芥子や瑞獣仲間の麒麟と鳳凰からは「女癖さえ除けばいい奴」と言われているが、同時に「女のことになるとバカになる」とも称されている。
- ^ 後者はずっと後に鬼灯と閻魔大王の思い出話を聞いたことで初めて気づいた。なお前述した地上落ちも実はこの時の鬼灯のある行為が原因である。
- ^ ただしそのイリュージョンの完成度は、後に鬼灯自身も反省している通り、「手品」がない時代だった上にニニギがパニックで判断力を欠いていたから通用した程度の物だった。
- ^ 境遇が似ている鬼灯も周囲に対して同じような感情を持っているのでは、と感じている。
- ^ 日本の地獄が(何時終わるかはともかく)刑期を終えれば転生するのと違い、エジプトではツアト逝きは転生もできない完全な消滅とされる。
- ^ 瘟鬼の間ではコンピューターウィルスも疫病の一種とみなされているらしく、このことを知った両親は歓喜していた。
- ^ 作中の「鬼」にとって大豆は弱点ではなく普通に食べているため、男性の鬼たちは自分を「悪いモノ」として扱われていることも気に入らない。バレンタインについては、過去にハニートラップ(部下の女性が上司の男性にチョコを贈る)による不正昇進が多発したため、地獄職場内のチョコのプレゼントは贈収賄防止のため禁止されている。
- ^ 「MBS」のクレジット表記はエンディングのみ。
- ^ 通常版エンディングは金魚草2体が脱走を図るという内容だが、第13話の本編でこの2体の脱走が失敗して鬼灯に捕まりジュースにされてしまったため、エンディングでは金魚草の登場シーンが全て無人の背景のみとなっている。
- ^ 2014年4月1日よりCBCテレビ
出典
- ^ コミック12巻120頁
- ^ 17巻80頁
- ^ a b [1]
- ^ “【速報】テレビアニメ『鬼灯の冷徹』放送時期など新情報を多数発表”. アニメイトTV (2013年10月26日). 2014年1月23日閲覧。
- ^ a b “【速報】 TVアニメ『鬼灯の冷徹』、2014年1月よりアニメイズム枠で放送決定! 制作は『進撃の巨人』のWIT STUDIO! OP&ED曲情報、超美麗最新ビジュアルも公開!”. モーニング公式サイト - モアイ (2013年10月26日). 2014年1月10日閲覧。
- ^ “アニメ質問状 :「鬼灯の冷徹」 遠慮せず本気でふざける 希有な視点のエンタメ作”. MANTANWEB(まんたんウェブ) (2014年3月15日). 2014年3月16日閲覧。
- ^ “【特報】 鬼灯が、閻魔大王が、シロが動く! 『鬼灯の冷徹』アニメ化決定!! キービジュアルも初公開!”. モーニング公式サイト - モアイ (2013年7月4日). 2014年1月10日閲覧。
- ^ “14年冬アニメランキング”. レコチョク (2014年2月11日). 2014年2月13日閲覧。
- ^ “14年冬アニメランキング :女性支持で「鬼灯の冷徹」首位 レコチョク調べ”. MANTANWEB(まんたんウェブ) (2014年2月12日). 2014年2月13日閲覧。
- ^ “「ノラガミ」男女から人気でトップ 京アニ、シャフトも強し アニメ!アニメ!冬アニメアンケート(総合)”. アニメ!アニメ! (2014年2月23日). 2014年2月25日閲覧。
- ^ “「鬼灯の冷徹」が女性1位 男性は「中二病」「ニセコイ」がツートップ アニメ!アニメ!冬アニメアンケート(男女別)(1/2)”. アニメ!アニメ! (2014年2月23日). 2014年2月25日閲覧。
- ^ 【アニサマ2014】「Animelo Summer Live 2014 -ONENESS-」2日目ライブレポート! 注目のアニサマ2日目は、GRANRODEO、アイドルマスター、栗林みな実さんらが登場 アニメイトTVニュース 2014年10月12日、同31日閲覧。
- ^ “『鬼灯の冷徹』主題歌がアニソンチャート首位に『MDS』はOP&EDダブルでチャートイン”. Billboard JAPAN (2014年2月26日). 2014年3月13日閲覧。
- ^ 原作限定版第17巻同梱DVD
- ^ 原作限定版第18巻同梱DVD
- ^ 原作限定版第19巻同梱DVD
- ^ “1位は「鬼灯の冷徹」 トップ20に「キルラキル」1~4巻、最終話放送で再浮上 TSUTAYA4月ランキング”. アニメ!アニメ! (2014年5月3日). 2014年5月3日閲覧。
外部リンク
- 鬼灯の冷徹 / 江口夏美 - モーニング公式サイト - モアイ
- 鬼灯の冷徹 限定版 特設サイト | 講談社コミックプラス
- 鬼灯の冷徹 シロの足跡 | なかよし | 講談社コミックプラス
- 「鬼灯の冷徹」公式アカウント (@hozukiofficial) - X(旧Twitter)
- TVアニメ『鬼灯の冷徹』公式サイト
- 鬼灯の冷徹 番組サイト(MBS)
- 『鬼灯の冷徹』新作OAD付きコミックス限定版
- 「鬼灯の冷徹」ウェブラジオ『ひとにきびしく』
- TVアニメ「鬼灯の冷徹」 (@hozuki_anime) - X(旧Twitter)
毎日放送 アニメイズム B1 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
革命機ヴァルヴレイヴ 2ndシーズン
|
鬼灯の冷徹
|