劇場版 魔法少女まどか☆マギカ

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劇場版 魔法少女まどか☆マギカ
[前編] 始まりの物語
[後編] 永遠の物語
[新編] 叛逆の物語
監督 新房昭之(総監督)
宮本幸裕
脚本 虚淵玄
原作 Magica Quartet
出演者 悠木碧
斎藤千和
喜多村英梨
水橋かおり
野中藍
加藤英美里
阿澄佳奈(新編)
音楽 梶浦由記
主題歌 前編:ClariSルミナス
後編:Kalafinaひかりふる
新編:ClariS「カラフル」、Kalafina「君の銀の庭
撮影 江藤慎一郎(撮影監督)
編集 松原理恵
製作会社 シャフト
配給 アニプレックス(前編・後編)
ワーナー・ブラザース映画(新編)
公開 日本の旗
前編:2012年10月6日
後編:2012年10月13日
新編:2013年10月26日[1]
上映時間 前編:131分
後編:111分
新編:116分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 新編:20.8億円(2014年1月現在)[2]
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劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』(げきじょうばん まほうしょうじょまどかマギカ)は、シャフト制作、アニプレックス(前後編)・ワーナー・ブラザース映画(新編)[3]配給の日本アニメーション映画テレビアニメ、『魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版3部作である。

3作は、テレビシリーズを再編集して前後編とした2作と、その後の物語を描いた完全新作で構成される[4]。総集編の『[前編] 始まりの物語』と『[後編] 永遠の物語』は2012年10月6日(前編)、10月13日(後編)、完全新作の『[新編] 叛逆の物語』は2013年10月26日に公開された[1][5]

物語[編集]

[前編] 始まりの物語[編集]

主人公・鹿目まどかの通う見滝原中学へ、謎の少女・暁美ほむらが転校してくる。保健係のまどかに、保健室へ連れて行って欲しいと頼んだほむらは、向かう道すがら、不意にまどかへ「あなたは自分の人生が尊いと思う?家族や友人を大切にしてる?」と問いかける。「大切だよ」と答えるまどかに、「なら、今の自分とは違う自分になんてなろうと思わないことね」と言葉を残し、ほむらはその場を去る。

放課後、親友の美樹さやかと寄り道していたまどかは、謎の声に導かれビルの一角へ迷い込み、ウサギとも猫とも似たかわいらしい生物・キュゥべえと、それを殺そうとするほむらに出くわす。まどかとさやかは戸惑いつつも、傷付いたキュゥべえを助けるが、直後に奇妙な異世界へ迷い込んでしまう。不気味な化物たちに囲まれた2人、そのピンチを、同じ中学の3年生でキュゥべえと契約した魔法少女の巴マミが救う。

マミに救われたまどかとさやかは、キュゥべえに「僕と契約して魔法少女になってほしい」と告げられる。2人はキュゥべえから、どんな願いも叶え、その引き換えに魔法少女になってほしいという夢のような話を聞かされるが、同時にマミから「魔法少女は人の世に仇なす魔女を倒す厳しい戦いを続けていかなければならない」ことも伝えられ、魔法少女になるか、慎重な判断をするよう忠告される。その慎重な判断をするために、魔女との戦いを見学してみないかとマミが提案。そして2人は人々のために戦い続けるマミと接することで、魔法少女、そしてマミに強い憧れを抱く。

ある日、2人がさやかの幼馴染のバイオリニストであり、秘かに想いを寄せる上条恭介が入院する病院を訪れていた帰り際、魔女の卵であるグリーフシードが孵化しかかっているのを見つける。まどかはマミを呼びに行き、合流して魔女の結界の最深部へと向かっていくが、その途中でまどかは何もできない自分が嫌いなこと、そんな中出会ったマミへの憧れを打ち明ける。自分はそのような憧れられる存在ではない、ひとりぼっちな存在だ、と距離を置くマミ。しかし、まどかの「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」という言葉に、マミは涙する。先に魔女の元へ向かっていたさやかとキュウべえの元に辿り着き、もう一人ではない幸せを胸に魔女の手下や魔女と戦うマミ。しかし、止めの「ティロ・フィナーレ」が決まったかのように見えたその時、魔女は姿を変え、油断もありあっけにとられたマミは、魔女に食い殺されるという無残な死を遂げる。それを見ていたまどかとさやかに、キュゥべぇが早く契約をと迫るが、「その必要はない」とほむらが現れ、魔女を倒す。魔女が落としたグリーフシードを拾うほむら。さやかは、それはマミさんの物だと怒りと涙で訴えるも、「魔法少女でない者に触る資格はない」とほむらは告げて姿を消す。

魔女との戦いに敗れたマミの死という過酷な現実を突き付けられ、まどかは魔法少女に対する憧れや想いが揺らぐ一方、さやかは、二度と腕は動かないという宣告に絶望する恭介を前に、ケガを治すためキュゥべえとの契約を決心、魔法少女となる。

そんなさやかの前に、見滝原の隣町である風見野を縄張りとする魔法少女・佐倉杏子が現れる。自分が生きるためのみに魔女を倒し、利益のためには一般人の犠牲も厭わないという、巴マミとは対照的な杏子の振る舞いにさやかは反発し、魔法少女同士の争いが生じる。まどかは2人の諍いを止めようとするも、その際の突発的な行動により、魔法少女の魔力の源としか思われなかった「ソウルジェム」が、実は少女から分離された魂を収めた器であり、魔法少女の肉体は魂を引き抜かれて異質なものに変質していることが図らずも明かされる。

いわばゾンビのように変質していた自らの身体に、ショックと嫌悪感を抱くさやか。それでも信念を貫いて他人のために戦おうと決意するが、折しもまどか・さやかの友人、志筑仁美もまた、恭介に好意を抱いていることを知る。やがて彼女に対する嫉妬と、無意識ながら恭介に見返りを求めていたことへの自己嫌悪による葛藤で、さやかは心をすり減らしていく。一方、杏子には父の教会に人がたくさん来て欲しくてキュゥべえと契約したという過去があった。他人の為にという共通した願い、その願いに裏切られた自分を前に、気丈に自分がなれなかった「正義の味方」であろうとする姿に心を寄せていくが、杏子の想いとは裏腹に、悪い状況や心のすれ違いで自分や人間に対する失望を重ねたさやかのソウルジェムは濁りきり、ついにさやかは魔女へと変貌する。

[後編] 永遠の物語[編集]

キュゥべえの正体はインキュベーターと呼ばれる地球外生命体の端末であり、魔法少女が最終的に魔女となることは彼らによって仕組まれたことであった。その真意を問いただすまどかに対し、キュゥべえは自分たちの種族の目的が宇宙の寿命を延ばすことにあると説明し、そのために魔法少女たちが希望から絶望へ相転移し魔女となる際に発生する、熱力学第二法則に縛られない莫大な感情エネルギーを回収しているのだと語る。まどかはキュゥべえへの不信を露わにし、真意を伏せて少女たちと契約を結んできたことを「騙してきた」と非難するが、感情を理解しないキュゥべえは、見解の相違によって生じた齟齬について、一方的に責められることのほうがそもそも理不尽であるとし、地球人を含む宇宙全体の公益のため、まどかの自己犠牲を期待する旨を告げて去る。

キュゥべえの言い分に納得できない杏子は、さやかを元に戻そうと結界内にまどかを連れて潜入する。魔女化したさやかに、まどかと共に必死に呼び掛けるも思い叶わず、魔女化したさやかと共に命を落とす。その一方、見滝原には大災害をもたらす最強の魔女「ワルプルギスの夜」が迫りつつあり、キュゥべえは3人の魔法少女が戦死した今、高い素質を持つまどかが魔法少女にならない限り見滝原を救うことができない、と予見する。

一方、それまでは謎に包まれてきたほむらの素性や目的も明らかにされる。彼女は異なる時間軸からやってきた時間遡行者であり、元の時間軸において初めて得た友人でありながら「ワルプルギスの夜」と戦うも死亡してしまったまどかを救うべく、未来への道筋を求めて同じ時間の平行世界を何度も繰り返し戦い続けてきた存在であった。まどかが死を迎える、また魔女と化すという未来に突き当たるたびに幾度となく同じ時間を繰り返してきたほむらは、まどかの存在をよりどころとしていたが、それは結果的にいくつもの平行世界における因果の糸をまどかの存在へと束ね、まどかを最強の魔法少女にして最悪の魔女となる素質を与えることへと繋がっていた。そのことをキュゥべえに指摘されたほむらは、愕然とする。

さやかの遺体が街中で発見され、彼女の告別式から帰宅したまどかは気落ちしていた。そこへキュゥべえが姿を見せ、インキュベーターと魔法少女の関わりの歴史をまどかに説明するも、その過酷さを知ったまどかは混乱に陥る。一方ほむらは、見滝原に襲来したワルプルギスの夜に1人で懸命に立ち向かうも敗れ、手詰まりな状態に、絶望へ墜ちかけていた。そこへ一つの願いを携え、まどかはついにキュゥべえとの契約を決意する。そのまどかの願いとは「過去・現在・未来、全宇宙に存在する全ての魔女を、生まれる前に自分の手で消し去ること」。それは、時間への干渉を超えた物理法則の改変・すなわち因果律を組み替えるという、神の御業にも等しい願いであり、キュゥべえを動揺させる。しかし、ほむらの行いの結果によって、まどかはこの願いを背負い実現できる途方もない因果を持つに至っていたため、願いは成就される。

まどかの願いにより、宇宙は新たな法則の元に再構築された。まどか自身は人としての存在を失い、未来永劫魔女を生み出さないための概念として昇華するが、時間を超える能力を持つほむらだけがその過程を見届ける。時空を超えて遍在する概念と化し、すべての時代と世界を見ることができるようになったまどかは、これまでのほむらの労苦と友情を知ったことにより、自分を想い涙するほむらに心からの感謝と親愛の言葉をかける。そして、最後の奇跡として互いの記憶が残ることを願い、自らのリボンをほむらに託し、まどかはほむらの前から姿を消す。

新たに構成された世界では、魔法少女が魔女になることはなくなり、力を使い果たした際は心安らかなままソウルジェムとともに消滅し、その魂はまどかの導きで別の宇宙(円環の理)へと転送されるというシステムに変化していた[6]。キュゥべえのエネルギー採取も、人の世の呪いから生まれた魔獣を倒すことで得られるエネルギーを利用する方法へと変わった。以前の世界で戦死したマミ、杏子は存命しているが、まどかの存在は彼女の家族を含む人々の記憶から消えていた。以前の世界の記憶を持つ唯一の存在となったほむらは、まどかの救った世界を守るべく、他の魔法少女たちと共に戦い続けるのだった。

[新編] 叛逆の物語[編集]

見滝原中学校に通う、鹿目まどか、美樹さやか、巴マミ、そして隣町の風見野から転校していた佐倉杏子たちが、人の悪夢が具現化した怪物「ナイトメア」と毎夜戦う中、同じ魔法少女である三つ編み・眼鏡姿の少女、暁美ほむらが転校してきた所から物語は始まる。ほむらの転校からひと月ほど経ったある日、五人の魔法少女とマミの友達であるベベ、魔法の使者であるキュゥべえと一緒に「ナイトメア」退治に立ち向かう中で、ほむらは「私たちの戦いはこれでいいのだろうか」と違和感を覚え始める。そのことを杏子に打ち明け、共に調査を行ううちに、二人は見滝原から出ることができないばかりか、自分たちの記憶が巧妙に改竄されていることに気づく。そしてほむらは、ナイトメアとの戦いの舞台であるこの見滝原が「魔女」によって構築された結界の内部である、と確信する。

この世界には、すでに魔女は存在しないはずであった。かつて、魔法少女の持つ希望が絶望となって彼女らを魔女の姿に変える因果を悲観した鹿目まどかは、自らが魔法少女となる引き換えの願いとして「すべての魔女を、生まれる前に消し去りたい」と願い、自分自身の存在と引き換えに世界を作り替えた。彼女自身が新たな概念「円環の理」となり、永遠に魔女の誕生を抑制し続けるという宿命を負うことで、世界は魔女の存在しない代わりに「魔獣」の蔓延る世界へと変化、その一部始終を見守っていた暁美ほむらはまどかの意思を継ぎ、ただ一人宇宙が再構築される以前の記憶を持って、魔獣と戦い続ける決意をしたはずであった。

魔女についての記憶を取り戻したほむらは、かつてほむらが繰り返した時間の中で、マミを食い殺した魔女そのものだったべべを怪しいと睨む。ベベを捕らえ尋問するが、べべを傷つけたことでマミの怒りを買い、衝突に至る。激しい戦いの末にほむらはマミに捕縛されるが、突如現れた美樹さやかに救い出される。そして、ことの裏側を知るそぶりを見せるさやかはほむらに示唆した。結界内の見滝原は魔法少女にとってあまりにも都合がいい世界であるということは、魔法少女の中にこの状況を望み、結界を作り出した魔女がいる。しかしそれは、裁かれなくてはいけないほど罪深いものなのか、と。その、魔女のことを知り、同情的な言動にほむらは疑念を抱く。しかしさやかは、ほむらの記憶より遥かに手練な動作で、あっさり姿を晦ませてしまう。一方、マミもまた、自身の記憶に違和感を抱き始めていた。そこへ、ベベは自らが百江なぎさという者であることをマミに明かし、自分の話を聞いてほしいと告げていた。

さやかを見失ったほむらは、夜の街をさまよう中でまどかに出会う。見滝原を見渡せる丘にて語り合う二人。そこでほむらは、このまどかは本物のまどかであると再認識し、同時にほむら(や皆)との永遠の別れへの悲しさというまどかの本当の思いを知り、涙する。

やがてほむらは、この偽りの見滝原は、当の彼女自身の願いによってソウルジェムの中に創られた世界である、という結論に達する。現実世界ではほむらは魔女化に至る寸前の状態にあり、そこには、より効率的な感情エネルギーの収集方法の確立を目論むインキュベーターの思惑が関与していた。

ほむらから「魔女が存在する世界における感情の相転移エネルギー」の話を聞かされていたインキュベーターは、魔女と「円環の理」の存在を検証するために、ほむらのソウルジェムを外部の干渉から遮断するフィールド内に隔離し、その経過を観察していた。この遮断フィールドには巧妙な「調整」が施されており、外側からの干渉は遮断するが、内側からは干渉できる仕組みになっていた。すなわち、内部のほむら(ほむらのソウルジェムの中にいる魔女としてのほむら)が望んだ、まどかをはじめとする一部の者たちだけはフィールドを通過して結界の中に招き入れられ、記憶を書き換えられ、偽りの見滝原で活動していたのであった。ほむらに「円環の理(鹿目まどか)」を遮断フィールドの内側に招き入れさせ、自分たちが観測可能な状況でソウルジェムを浄化させる、これがインキュベーターの描いた実験のシナリオである。その最終目的は、「円環の理」の観測、そして干渉、制御であった。しかし、実験は停滞する。その原因は、魔女の結界内における記憶の捏造が、ほむら自身とまどかにまで影響していたことにあると、インキュベーターは認識していた。

まどかが自身の力と目的を忘れたまま、結界内に囚われた状態では、いつまでたってもインキュベーターが標的とする現象が発生しない。まどかに「円環の理」としての記憶を取り戻させれば、インキュベーターは望むものを手に入れ、ほむら自身も救済を受けられる。そう真相を明かした上でキュゥべえは、まどかに救済を求めるようほむらに促した。しかし、そのまどかの願いを否定し、魔女を復活させようとするインキュベーターの思惑に激昂したほむらは、まどかには手を出させまいと、「円環の理」に導かれるのではなく、自ら魔女となり仲間に倒される道を選ぶ。魔女となった自分を巴マミや佐倉杏子が葬ってくれれば、インキュベーターの企みは破綻する。だがそれは、ほむら自身は救済を受けられないまま、絶望に沈むことをも意味していた。

絶望の力はやがて巨大な断頭台を出現させるに至り、魔女の姿へと変貌したほむらは自ら破滅への道を進み始めた。その時、鹿目まどか・美樹さやか・百江なぎさ・巴マミ・佐倉杏子が、ほむらを救うべく動きだす。その中心的な役割を果たしたのが、さやかとなぎさであった。実は、二人はすでに魔法少女ではなく、「円環の理」に導かれた魔女であり、インキュベーターは、鹿目まどかこそが「円環の理」であると認識していたが、さやかとなぎさもまた「円環の理(の一部)」であった。さやかによると「(円環の理の)鞄持ち」であった二人は、まどかの「円環の理」としての記憶と力を秘かに預かり、また、「円環の理」に導かれた他の魔女から借り受けた使い魔を引き連れ、結界内に入り込んでいたのである。この点が、まどかにばかり気を取られていたインキュベーターが見落としていた点であった。五人と使い魔たちの活躍により、魔女の結界とほむらのソウルジェムを覆う遮断フィールドは破壊され、インキュベーターの企みは失敗に終わる。

まどかの記憶と「円環の理」の力も元に戻り、現実世界ではほむらは「円環の理」に導かれるはずであった。マミと杏子が看取る中、天から「円環の理」そのものとなったまどかと、一緒に迎えに来たさやかとなぎさが現れ、ほむらを導こうとまどかがソウルジェムに手を伸ばす。その時、ほむらは妖しげな笑みを浮かべてまどかの腕を掴み、まどかの人間としての記録を引き抜いてしまう(人間の存在としてのまどかと「円環の理」の二つに分裂させた)。それはまどかを、つまりは「円環の理」という概念の一部を引き裂く行為であり、ほむらのソウルジェムは呪いを越えたおぞましい光へと染まり、ダークオーブへと変貌していた。そして世界は再び、今度はほむらの手で作り替えられる。インキュベーターすら事態の理解に苦しむ状況に、自らのソウルジェムを濁らせたのは呪いでさえなく、「希望」よりも熱く「絶望」よりも深い感情、すなわち「」であること、神にも等しい聖なるものを貶めて蝕んでしまった自分をもはや『悪魔』である、とほむらは語る。人類の感情は自分たちには制御しきれないと危険視したキュゥべえは、地球への干渉を止めようとするものの、インキュベーターにはまだ世界に蔓延る呪いを浄化する存在として働いてもらう必要がある、とほむらに協力を強要される。

『悪魔』となったほむらにより再構築された世界では、マミや杏子は元の形(杏子は見滝原中学校に通っている)で生活し、またさやかとなぎさは「円環の理」へ帰れなくなり、再び人間(魔法少女)としてこの世で生きていくこととなった。さやかは「円環の理」としての記憶を残していたため、ほむらの行為を「魔法少女たちの希望であった『円環の理』を踏み躙った」と厳しく糾弾する。しかしほむらは、「まどかの人間としての記憶を抜いただけ」、「『魔なる者(悪魔)』の自分が『神』の理に逆らうのは当然」と応じた。怒りが収まらないさやかだったが、「円環の理」としての記憶が次第に失われゆく中では、ほむらが悪魔であることだけは忘れない、と告げるに留まった。その直後、かつての想い人である上条恭介と恋敵であった志筑仁美と挨拶をかわし、照れ隠しを交えつつも、人間としての日常をもう一度送れる喜びを噛みしめる。

やがて、見滝原中学で在学生として過ごすほむらのクラスに、アメリカからの帰国子女としてまどかが転入して来る。ほむらがまどかに校内を案内しているとき、何か大切なことを忘れている気がする、と訝るまどかは、自分が「円環の理」として存在するべきであることを思い出しかけるが、ほむらにより止められた。そしてほむらは、「秩序」と「欲望」のどちらが大切かをまどかに問いかける。戸惑いつつも「秩序」と答えたまどかに、いずれ敵対することになるのかもしれないがそれでも構わない、とほむらは言いつつ、かつての世界で受け取った赤いリボンを返し、「やっぱり、あなたの方が似合うわね」と涙を浮かべる。

半分欠けた月が満ちる夜、ほむらは丘の公園の裂かれた崖の上の椅子に座っていた。近くから物音がしたのを聞くと、ほむらは笑みを浮かべながらダークオーブを出現させ、雪の降り始めた月夜の下でバレエのようにひとり踊り、そして、高台より身を投げる。その足下では、毛並みを荒らしたキュゥべえがうずくまり、身体を震わせていた。キュゥべえの滲んだ瞳をアップに「叛逆の物語」は幕を閉じる。

声の出演[編集]

前後編

前編

後編

新編

製作[編集]

スタッフ
原作 Magica Quartet
総監督 新房昭之
脚本 虚淵玄ニトロプラス
キャラクター原案 蒼樹うめ
監督 宮本幸裕
副監督 寺尾洋之
絵コンテ 笹木信作(新編)
演出 宮本幸裕、八瀬祐樹(前編)、川畑喬(新編)
キャラクターデザイン 岸田隆宏、谷口淳一郎
総作画監督 谷口淳一郎、山村洋貴
アクションディレクター
(前後編)
阿部望、神谷智大
エフェクト作画監督
(新編)
橋本敬史
異空間設計 劇団イヌカレー
異空間美術(新編) 南郷洋一
美術監督 内藤健
美術設定 大原盛仁
色彩設計 日比野仁、滝沢いづみ
ビジュアルエフェクト 酒井基
撮影監督 江藤慎一郎
編集 松原理恵
音響監督 鶴岡陽太
音響制作 楽音舎
音楽 梶浦由記
プロデューサー 岩上敦宏、小林宏之(前後編)
細川修(前後編)土居由直(前後編)
金庭こず恵(前後編)、丸山博雄(前後編)
久保田光俊(新編)[注 1]
共同プロデューサー
(新編)
淀明子、小林宏之、細川修
土居由直、金庭こず恵、丸山博雄
アニメーション
プロデューサー
岡田康弘
アニメーション制作 シャフト
配給 アニプレックス(前編・後編)
ワーナー・ブラザース映画(新編)
製作 Madoka Movie Project

元々はテレビシリーズの次の展開を検討する企画として始まったが、虚淵玄の用意したプロットは放送話数が1クールに満たないものであり、同時にテレビシリーズを劇場版として見てみたいというスタッフの意見もあったことから、総集編と合わせるかたちで完全新作の劇場版を作るというプロジェクトに切り替わった[7]

主要スタッフはテレビ版の終盤からほぼ変わっていないが、テレビ版にて監督を務めた新房昭之の役職は総監督に変わり、シリーズディレクターを務めた宮本幸裕が監督として表記されている。また副監督には、テレビ版では原画として参加した寺尾洋之が新たに起用され、総作画監督を担当した谷口淳一郎はキャラクターデザインにも名を連ねている。もう一人の総作画監督は他のシャフト作品でも作画監督として起用されてきた山村洋貴が新たに務めている。映像を作成するにあたっては、テレビ用の作り方では劇場のスクリーンでは映像の粗さが目立つようになるため、それに耐えうるように劇場用の大判の原画用紙にキャラクターを大きめに書き、撮影時に縮小して映像に落としている[8][9]

製作にはアニプレックス芳文社博報堂DYメディアパートナーズニトロプラスムービックMBS、シャフトの7社からなる製作委員会・Madoka Movie Projectがクレジットされており、配給は前後編をアニプレックス、新編をワーナー・ブラザース映画が務める[3]

前後編[編集]

構成としては、前編がテレビシリーズの第8話までを、後編が第9話以降を元に再構成されている。このような分割をしたことについて、新房は「単純に考えると6話ずつになるだろうが、第6話や第7話で区切るのは違う。区切るのは第8話しかなく、その上で後編は第10話から初めて前編と同じシーンからスタートできればいい仕掛けになるのでは、と考えたが、第9話と第10話を入れ替えると第9話での情報や展開を元にしないと第10話が成立しない。第9話を前編に組み込むとバランスが悪くなるため、現在のかたちになった」としている[10]。構成するにあたって、編集を担当した松原理恵が2時間に収まるかたちで前編の雛形を作成し、新房がシーンの加除を行って最終的な形とした。一方、後編についてはテレビでの展開をほぼそのまま活かし、重要なシーンが多いためほとんどカットは行っておらず、第10話と第12話のラストで流れる『コネクト』も「入らないとしっくりこない」として、そのまま流れる構成となっている[10]

映像を作成するにあたっては、絵柄の統一を図りつつ劇場のスクリーンで映えるようになることを第一の方向性として修正されており[11]、動画と仕上げをやり直している[12]。また、テレビのままでは寄りすぎた印象を受けるため、画角は全体的に引きぎみになっており[8]、「手を入れていないカットは1カットもない」と監督の宮本は語っている[13]。オープニングや変身シーンをはじめとする新規映像の追加も行われ、中には杏子が食べているものが変更されていたり、私服姿のまどかや魔法少女時のさやかの髪飾りなど、蒼樹うめがデザインを新規に書き起こしたものもある。また、魔女が登場するシーンでも劇団イヌカレーのこだわりによって、変更が施されている。セリフについても新たに収録し直されており、新房はこうした変更について、「この劇場版は『もう1,2回ループした世界』というイメージがある。何もかもが同じではなく、細かいところがちょっと違う」としている[12]。ただし、第10話相当分の音声については、テレビ放送時の音声をそのまま使用している。このことについて総監督の新房は「すでにあった出来事で、新たなループとは関係なく、新たにアフレコをし直す意味付けがない」と述べ[10]、音響監督の鶴岡陽太はテレビ版10話以上のパフォーマンスを出すのは難しいため新録はしたくなかったと述べている[14][15]

音楽面では、梶浦由記が新たに約40曲の新規楽曲を書き下ろしており[16]、特に魔女の登場シーンでは、劇団イヌカレーが考えた歌詞をドイツ語にし、コーラス曲にした楽曲を使用している[12]。既存楽曲もバージョン違いを多数作ったほか[16]、テレビシリーズで用いられた楽曲についても5.1chにミックスし直されている[16]

新編[編集]

『魔法少女まどか☆マギカ』の新作を作るという話は冗談まじりながらテレビシリーズの放送中からスタッフ間で行われており、2011年3月にプロットの原型となるものが虚淵から提出された[17]。その後、プロデューサーの岩上と総監督の新房、脚本の虚淵、キャラクター原案の蒼樹の四者によるブレインストーミングを行い、虚淵がプロットおよび脚本として纏めていった[18]。虚淵が最初に書いたプロットはテレビシリーズの結末の延長線上にある話にしかならず、虚淵が悩んだ時期もあったというが、新房が「まどかとほむらが敵対するのもあり」といった一言を口にしたことが突破口となり、構成案が固まったと虚淵は述べている[19]。当初はテレビシリーズの第2期とする案もあったが、構成案が固まったところで12話にすることは難しいという判断が為され、劇場版として企画が動くこととなった[18]。脚本会議はその年の夏まで続いた[20]

完全新作となっており、新たに登場する百江なぎさは、蒼樹のデザイン原案を元に総作画監督の谷口淳一郎がキャラクターデザインに起こした。一部のキャラクターの設定画もクリーンアップされており、特に新規の表情集は、映像化したときに思いもかけない画面にならないよう絵コンテ時よりも抑えた表情となっている。また、キュゥべえの大きさはテレビシリーズではシーンごとにまちまちであったが、新編では設定が詰められた上で描かれている[21]

新編の絵コンテは、スタジオジブリ出身でテレビ版では第10話などを担当した笹木信作が務めており、絵コンテの総カット数は2300カット[22][23]に及び、一本の映画としてはスタジオジブリで最も絵コンテのカット数が多かった『もののけ姫』の1676カットを凌ぐカット数となっている。

アフレコは前半と後半の二度に分けて行われ、前半の収録は声優陣に後半の展開が伏せられて行われた[24]。また、ほむらに関しては映画終盤にかけてのパートが公開直前に録り直されている。演じた斎藤によれば録り直す前はダークな印象が強かったが、リテイクによって少女らしさや人間らしさも感じられるものに変わったという[25]

主題歌[編集]

主題歌は『[前編] 始まりの物語』をClariSによる「ルミナス」が、『[後編] 永遠の物語』をKalafinaによる「ひかりふる」が用いられているが、「ルミナス」は前後編共にオープニングテーマとして使用されている。また、「ひかりふる」は劇中BGM「Sagitta luminis」に歌詞を加えた楽曲となっており、同様に劇中BGMである「Credens justitiam」にも日本語歌詞がつけられ、「未来」という曲名でKalafinaが歌ったものが前編の挿入歌として用いられている。このほか、テレビシリーズの主題歌もアレンジされて使用されている。

前編
主題歌/オープニングテーマ「ルミナス
作詞・作曲 - 渡辺翔 / 編曲 - 湯浅篤 / 歌 - ClariS
エンディングテーマ「Magia [quattro]
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - Kalafina
挿入歌「未来
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - Kalafina
後編
オープニングテーマ「ルミナス」
作詞・作曲 - 渡辺翔 / 編曲 - 湯浅篤 / 歌 - ClariS
主題歌/エンディングテーマ「ひかりふる
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - Kalafina
挿入歌
コネクト
作詞・作曲 - 渡辺翔 / 編曲 - 湯浅篤 / 歌 - ClariS
劇中ではテレビシリーズのオープニング使用形態のほか、オーケストラアレンジバージョンも使用。
「Magia [quattro]」
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - Kalafina
新編
オープニングテーマ「カラフル
作詞・作曲 - 渡辺翔 / 編曲 - 湯浅篤 / 歌 - ClariS
エンディングテーマ「君の銀の庭
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - Kalafina
挿入歌「misterioso
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - Kalafina

公開[編集]

『まどか☆マギカ』映画化の報は、2011年11月10日に公式ウェブサイト・および『月刊ニュータイプ』2011年12月号において、初めて発表された。

劇場上映[編集]

前後編については『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編] 始まりの物語』が2012年10月6日より、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編] 永遠の物語』が同年10月13日より公開された。

『[新編] 叛逆の物語』は予告編が『[後編] 永遠の物語』にて初めて公開された後、本編が2013年10月26日に公開された。同作では『〈物語〉シリーズ セカンドシーズン』とのコラボとして、上映直前に西尾維新書き下ろし(絵:針玉ヒロキ)による、次回予告風の劇場マナー告知短編映像が週替りで公開され、第1週(2013年10月26日-11月1日)には忍野扇・第2週(2013年11月2日-8日)は阿良々木火憐&阿良々木月火・第3週(2013年11月9日-15日)は八九寺真宵・第4週(2013年11月16日-22日)は戦場ヶ原ひたぎバージョンのマナー告知となっている。なお、阿良々木月火役の井口裕香以外の声優は、本作においても主要なキャラクターの声を充てている。

劇場版の世界展開は2012年9月13日に公式ウェブサイトにて発表され、アメリカ合衆国フランスイタリアサンマリノ韓国台湾香港シンガポールオーストラリアカナダの10か国43都市で10月から3月にかけて前後編が上映された。サンフランシスコでのチケットはウェブページの公開から3日以内で完売した[26]。また、『[新編] 叛逆の物語』はJapan Expo 2013にてフランスで2013年11月16日に公開されることが発表され[27]、アメリカでも12月3日にハリウッドエジプシャン・シアターでプレミア上映を実施した後、ロサンゼルスダウンタウン・インディペンデントで一週間の興行を実施、アメリカ45館、カナダ30館で公開されている。[28]。また、新編の日本国外での公開はこれらや台湾香港韓国などに加えメキシコオーストラリアニュージーランドでも実施予定で、9か国107劇場での上映が決定しているが、さらに他のアジア各国やヨーロッパ各国などで公開国は拡大される予定となっている[29]。 なお、アメリカのあるアニメファンサイトでは『[新編] 叛逆の物語』に対してR指定相当と評価している[30]

Blu-ray Disc / DVD[編集]

前編・後編の映像ソフトは、2013年7月24日に発売された。BDは前後編セットで完全生産限定版と通常版、DVDは前編・後編それぞれ通常版のみで発売。映像特典として特報、劇場予告編、テレビCM集、ノンクレジットオープニング/エンディングが収録されるほか、BD版には日本語、英語、フランス語、スペイン語、中国語(繁体字)、韓国語の本編字幕も収録されている。また、BD限定版は描きおろしデジパック+三方背ボックス仕様となっており、オリジナルサウンドトラックCDと特製ブックレットが同梱されている。

新編の映像ソフトは、2014年4月2日に発売された。BDの完全生産限定版と通常版、DVDの通常版が発売。映像特典としてノンクレジットオープニング/エンディングが収録されるほか、BD版には日本語・英語の本編字幕も収録される。また、BD限定版は描き下ろしデジパック+三方背ボックス仕様となっており、特製ブックレット、オリジナルサウンドトラックCD、終盤部のほむらの音声をリテイク前の物に差し替えた「本編 HOMURA 1st take version.」、前述の『〈物語〉シリーズ セカンドシーズン』とのコラボレーションの劇場マナー告知映像、後述の公開記念特番『劇場版公開記念 2時間でわかる! 大ヒットアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」』、特報・劇場予告編・テレビCM集を収録した特典BDが同梱されている[31]。新編のBlu-ray&DVD発売の際には、プロモーションとして乃木坂46とのコラボレーションCMが放送された。これは乃木坂46のシングル「気づいたら片想い」との発売日がBlu-ray&DVDと同日であったことから実現した[32]

発売日 収録内容 オーディオコメンタリー 規格品番
BD限定版 BD通常版 DVD通常版
2013年7月24日 [前編] 始まりの物語 悠木碧、斎藤千和、喜多村英梨、水橋かおり ANZX-3131〜3 ANSX-3131〜2 ANSB-3131
[後編] 永遠の物語 悠木碧、斎藤千和、野中藍、加藤英美里 ANSB-3132
2014年4月2日 [新編] 叛逆の物語 悠木碧、斎藤千和、喜多村英梨、水橋かおり、野中藍、加藤英美里[注 2] ANZX-3531 ANSX-3531 ANSB-3531

テレビ放送[編集]

製作局である毎日放送では新編公開前日深夜(当日未明)に当たる2013年10月25日に、前後編の地上波初放送を記念した一挙放送特別番組『劇場版公開記念!「魔法少女まどか☆マギカ」朝まで4時間SP』が放送された。これには、作品のファンを自称する芸能人(松尾翠東野幸治松井玲奈SKE48〉、はりけ〜んず)が出演するトークパートが番組冒頭、前編終了後、後編終了後に盛り込まれた[33]。後編109分に関しては終了までCMなしという、民放としては異例の扱いで放送された。

TBSテレビでは2013年11月4日深夜(5日未明)に前編が、同年11月6日深夜(7日未明)に後編が放送され、上記の毎日放送の特番に盛り込まれたトークパートの一部も放送された[34]。また、テレビ東京では11月4日に公開記念番組『2時間でわかる! 魔法少女まどか☆マギカ』として前後編を再編集したダイジェスト版が放送、新編に至る内容を紹介したほか、公開を迎えた劇場からのリポートや新編の冒頭3分の映像テレビ初放送が行われた。ナレーションはほむら役の斎藤千和が担当[35]

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
近畿広域圏 毎日放送 2013年10月26日(25日深夜) 0:59 - 5:30 TBS系列 製作委員会参加
前後編
関東広域圏 TBSテレビ 2013年11月5日(4日深夜) 2:42 - 4:52 前編
2013年11月7日(6日深夜) 3:05 - 4:54 後編
テレビ東京 2013年11月4日 8:00 - 10:00 テレビ東京系列 新編特番

関連作品[編集]

コミックス[編集]

『[新編]叛逆の物語』の内容を再現した漫画が芳文社より2013年11月12日発売の1巻から3カ月連続で発行された。漫画ハノカゲ

コンシューマゲーム[編集]

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ The Battle Pentagram』のタイトルでPlayStation Vita専用の3Dアクションゲームがバンダイナムコゲームスより2013年12月19日発売された。

映画前後編を元にしたプロローグルートとゲームオリジナルの本編ルートの2部構成になっている。PlayStation@Storeでは追加章を配信。

アーケードカードゲーム[編集]

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ MAGICARD BATTLE』がセガ・アトラスブランドより2014年7月より稼動予定のアーケードカードゲーム。稼動終了した『イナズマイレブンGO バトリズム』のクルカステーション筐体を使用している。

評価[編集]

『[新編]叛逆の物語』はぴあの調査による初日満足度ランキングでは、満足度91.0を獲得している[36]。シネマトゥデイの映画短評では映画評論家の清水節から5つ星中、4つ星の評価を受けた[37]。評論家の岡田斗司夫は『[新編]叛逆の物語』をあらゆるアニメの中で二番手となる92点をつけた[38]マイナビニュース会員によるランキングでは2013年公開のアニメ・特撮映画で面白かった作品として『[新編]叛逆の物語』が男性編で第1位[39]、女性編で第4位を記録している[40]。またアニメ!アニメ!のアンケートでは2013年公開の最も面白かったアニメ映画は『[新編]叛逆の物語』が総合1位となっている[41]ガジェット通信では2013年公開の映画で一番面白かった作品をアンケートしたところ『[新編]叛逆の物語』が第2位となっている[42]映画.com読者が選ぶ2013年の映画ランキングでは第8位にランクインしている[43]

興行成績[編集]

前編・後編[編集]

前編は全国43スクリーンという小規模での公開ながら、2012年10月6・7日の初日2日間で映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第7位となった[44]。後編も同様に、43スクリーンでの公開で10月13・14日の初日2日間で興行収入1億7,162万2,400円、動員11万7,413人を記録し、動員ランキングで初登場第2位、更に1館あたりのアベレージでは399万1,219円という成績を残し、興収別に集計した興収ランキングで第1位を記録している[45][46]

11月11日には前編が興収5億1863万2300円、後編が4億8262万5500円を記録、前後編合わせて興行収入が10億円を突破[47]。こうした好調ぶりを受け、2012年11月1日には全国13スクリーンの公開館追加が決定し[48]、全都道府県で公開されることが決定した。

前後編の累計動員は80万人となり、興行収入は11.5億円に達した[49][50]

北米市場においては、日本のアニメファン向けの映画上映は限られるような状況にあり、アメリカ合衆国5都市・5館程度での公開となったが、3日間で6万2340ドルを記録、スクリーンアベレージは1万2468ドルとなり、その週末のランキングで全米2位となった[51][52]。こうした好成績を受けてさらに5都市での追加公開も決定。最終的な興行収入は180,440米ドル(公開最終日2013年4月25日の1ドル=99.25円で換算すると17,908,670円)となった[53]

新編[編集]

新編は全国129スクリーンで公開され、2013年10月26・27日の初日2日間で興収4億3600円、動員27万1279人を記録、動員ランキングで初登場第1位となる。その衝撃的な結末がネット上を中心に反響を呼び、初日からリピーターが続出したことが要因となり、2011年公開の『映画けいおん!』の初週興収3億1600万円を上回るスタートとなった[54][55]

11月7日の時点で興行収入10億453万8650円を記録、深夜アニメの映画化作品としては『映画けいおん!』『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』に次ぐ3作目の10億円突破作品となり、公開13日目での達成は最速記録となった[56]。さらに、11月15日の時点で動員は100万5092人を記録。深夜アニメ劇場版として史上最速となる公開21日目で動員100万人を達成した[57]

その後も好調な成績を維持し、12月31日までの累計動員が145万1121人、累計興収が20億287万9400円を記録し20億円の大台を突破、『映画けいおん!』の19億円を超える深夜アニメの映画化作品としては史上最高の興行収入となった[58]。2014年1月からは46館での新規上映を含む全国59館でのロングラン上映も決定している。日経エンタテインメント!の最終興収見込みでは23億円が見込まれている[59]

また、北米での最終興収は375,627米ドルとなり、北米で配給を行ったイレブンアーツ社としては過去最大規模の興収となった[60][61]

映像ソフトセールス[編集]

前後編のBD完全生産限定版は初週で約8万枚を売り上げ、2013年8月5日付オリコンチャートBD総合部門で第1位となった。テレビシリーズ第1巻の約6万9000枚を上回るシリーズ最高売り上げとなり、劇場版アニメのBDの初週売り上げとしては当時の第4位を記録した[62][63]。新編のBD完全生産限定版は初週で約12万8000枚を売り上げ、2014年4月14日付オリコンチャートBD総合部門で第1位となった。テレビシリーズを含めた全シリーズでの7作目の首位獲得となり、当時のアニメBDとしては歴代第3位の初週売り上げを記録し、2014年度上半期ランキングでもオリコンチャートBDセールス部門とAmazon.co.jpのBD/DVDランキングアニメ部門でいずれもランキング1位となった[64][65]。BD通常版もBD総合部門で第4位に、DVD版もDVD総合部門第3位に入っている[66][67]

受賞[編集]

『[新編]叛逆の物語』は第37回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞[68]東京アニメアワードフェスティバル 2014アニメ オブ ザ イヤー部門劇場公開部門優秀賞[69]を受賞した。第86回アカデミー長編アニメ映画賞では出品はされたが、ノミネートはされなかった[70]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 前後編でのクレジットは企画
  2. ^ 悠木、斎藤→悠木、斎藤、水橋→悠木、斎藤、水橋、野中→喜多村→悠木、斎藤、加藤の順でリレー形式で進行する。

出典[編集]

  1. ^ a b madoka_magica (2013年7月5日). “「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ ...”. 魔法少女まどか☆マギカ公式Twitter. 2013年7月5日閲覧。
  2. ^ 上映中作品の成績。2014年記者発表資料(2013年度統計) (PDF)”. 日本映画製作者連盟 (2013年1月28日). 2013年1月28日閲覧。
  3. ^ a b 新編公式サイト上のワーナーロゴ、著作権表記に基づく。
  4. ^ 「まどか☆マギカ」劇場アニメ化、ニュータイプに特集掲載,コミックナタリー,2011年11月10日
  5. ^ 魔法少女まどか☆マギカ : 劇場版完全新作は13年秋公開,毎日新聞,2013年3月30日
  6. ^ アニメディア』、学研パブリッシング、2011年6月。
  7. ^ 『月刊ニュータイプ』2011年12月号P.19
  8. ^ a b 宮本幸裕 前後編公式ガイドブック、74-75頁。
  9. ^ 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』パンフレットP20 宮本幸裕インタビューより。
  10. ^ a b c 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語』パンフレットP6-7新房昭之インタビューより。
  11. ^ 久保田光俊・岩上敦宏、前後編公式ガイドブック、76-77頁。
  12. ^ a b c 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語』パンフレットP10-11新房昭之インタビューより。
  13. ^ 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語』パンフレットP12-13宮本幸裕インタビューより。
  14. ^ 悠木蒼、鶴岡陽太、前後編公式ガイドブック、51頁。
  15. ^ 斎藤千和、鶴岡陽太、前後編公式ガイドブック、53頁。
  16. ^ a b c リスアニ!』Vol.11p22-25梶浦由記インタビュー
  17. ^ 新房昭之・虚淵玄・蒼樹うめ・久保田光俊・岩上敦宏、新編公式ガイドブック、106-111頁。
  18. ^ a b 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 パンフレット』、15頁
  19. ^ スポーツ報知『魔法少女まどか☆マギカ 特別号』(2013年11月15日) 22-23頁
  20. ^ 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 パンフレット』、12頁
  21. ^ 新房昭之・虚淵玄 月刊ニュータイプ 2013年11月号 16頁
  22. ^ “Fun fact: there were 2,300 ...”. SoCassandra (Twitter). (2013年12月3日). https://twitter.com/SoCassandra/status/408112593241268225 2013年12月7日閲覧。 
  23. ^ 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 パンフレット』2013年10月26日、p.21
  24. ^ 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』カウントダウンイベント&初日舞台挨拶
  25. ^ 斎藤千和 月刊ニュータイプ 2014年2月号 171頁
  26. ^ NEW PEOPLE: Films 10-2012”. NEW PEOPLE. 2012年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月25日閲覧。
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  33. ^ 東野幸治ら魅力語る、劇場版「まどか☆マギカ」公開特番”. お笑いナタリー. ナターシャ (2013年10月15日). 2013年10月19日閲覧。
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  65. ^ 劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」がアニメ1位 Amazon.co.jp 2014年上半期ランキング,アニメ!アニメ!,2014年6月10日
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  68. ^ 『『日本アカデミー賞』優秀賞発表 最優秀候補は異例6作品”. ORICON STYLE (2014年1月16日). 2014年1月16日閲覧。
  69. ^ 『風立ちぬ』がTAAF「アニメ オブ ザ イヤー」グランプリ!庵野秀明が声優賞”. シネマトゥデイ (2014年3月22日). 2014年3月22日閲覧。
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参考文献[編集]

  • Magica Quartet(原作) 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語 公式ガイドブック with you.』 まんがタイムきらら(編)、芳文社、2013年8月11日発行。ISBN 978-4-8322-4332-3
  • Magica Quartet(原作) 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 公式ガイドブック only you.』 まんがタイムきらら(編)、芳文社、2014年4月27日発行。ISBN 978-4-8322-4429-0

外部リンク[編集]