特撮

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特撮(とくさつ)は、特殊撮影技術が多用された映像作品(映画テレビ番組など)のこと。

目次

[編集] 概要

映像作品を“特撮”と呼称する場合、通常は、作品の主眼とする部分を特殊撮影により製作している物を示すこととなる。したがって、特殊撮影が使われていてもそれが補助的な役割に終始する[1]作品の場合、一般的には“特撮”とは称されない[2]。日本の映画の場合、「戦争映画」「怪獣映画」「SF映画」等のうち、実写では撮影不能な画面を特殊撮影により表現した作品が“特撮”と呼ばれることが多いが、近年ではさらに定義が狭まり、現状では映像化されたSF作品やファンタジー作品を意味していると考えて概ね差し支えない。なお、現行のマスコミなどにあっては戦争映画やホラー映画は“特撮”として認識されてはおらず、また、『スター・ウォーズ』や『ハリー・ポッター』といった特殊撮影を用いた海外の諸作品は「SFX映画」と称され、日本の特撮映画とは区別されている。

映画会社(東宝東映など)やプロダクション(円谷プロダクションピー・プロダクションなど)によって製作された、主として児童・幼児層を対象として製作された諸作品を指す。

同様の内容でもアニメーションなどで作られた作品は含まれない。ジャンルの名称というより、劇映画やテレビドラマの内のきわめて狭い範囲の特定作品群を指す概念とも言える[要出典]、特撮番組の殆どが児童向けドラマに含まれ、アニメーション作品や特撮作品がしばしば広義の「まんが」の一カテゴリとして扱われることも、そのことを裏付けていると言えよう。

代表的なものに、『ゴジラ』/『ウルトラマン』のような怪獣映画/巨大ヒーロー作品、『スーパーロボット レッドバロン』のような巨大ロボット作品、『仮面ライダー』/『仮面の忍者赤影』のような等身大変身ヒーロー作品、『コメットさん』のような少女向けエブリデイ・マジック作品がある。ただし80年代以降に当ジャンルは衰退し、変身ヒーロー(特に『スーパー戦隊シリーズ』)のみが残った状況から、特撮=「着ぐるみのキャラクターがアクションをするドラマ」というコンセンサスが出来ている節があり[要出典]その範囲はさらに狭くなっている模様(後述)。

[編集] 特徴

特撮作品群が日本の映画・TV番組の特撮作品に多いことから、日本で制作された特撮作品は一般に「子供向け」としてのイメージが先行してしまい、内容が作り込まれた大人向けSF作品を志向していても、興行的には冷遇された環境で発表される作品が多いとされる。また、そういう状況を良しとしないファンやマニアから子供向けの特撮作品が「お子様ランチ」と揶揄されることもしばしばある。

その反面、幼年期から特撮作品を見て育った世代の中には「無理して市民権を得ようとせず、いつまでも児童・幼児層のためのメディアであって欲しい」と“特撮作品の伝統”を重視する声もある。大人向けの特撮作品を多く手がけている円谷英二監督も、一方では「子供たちに夢を」と再三語っていた。

だが、皮肉にも上記に挙げられた姿勢から近年では特撮=「着ぐるみのキャラクターがアクションをするドラマ」という大前提が出来ている様であり、硬派な大人向けを志向するマニア層においてもキャラクターを排除しないものが求められている。『怪奇大作戦』のようなキャラクターが出ない作品や『スタートレック』の様なSF作品も本来特撮物として扱われていたことを考えると、ジャンル自体が更に狭い枠へ追いやられたといえる。ランキングサイト『アクセスアップ.ORG』の「特撮」ジャンルのデータベースの分割もそういう差別化に基づいて行われた。

これは一般のドラマにもCGなどの特殊技術を頻繁に使う様になり、SF及びファンタジー的な設定が普通に語られるようになったため、差別化としてそのようになったと考えられる。これは特撮作品の幅を狭めてしまうという観点から悪い意味での差別化の定着ともいえ、大人向けを志向するしない以前の問題である。

1996年の『ウルトラマンティガ』の長野博V6)の主演や2000年の『仮面ライダークウガ』に主演したオダギリジョーのブレイクをきっかけに、特撮番組が若手俳優の登竜門となり、つるの剛士吉岡毅志永井大要潤賀集利樹金子昇玉山鉄二杉浦太陽等、続々と知名度を高め人気タレントとなっていった。そして美形の俳優目当ての女性ファンを多く獲得している。また、ヒーロー役だけでなく、ヒロイン役の女優からも吉本多香美さとう珠緒加藤夏希秋山莉奈山本梓らがアイドルタレントとしてグラビアを始め多方面に進出している者も多く輩出されている。

むしろ、近年はデビュー時に一般ドラマで重要な役所を演じて一時的にメジャーになったとしても実力が伴わなければ、その後、低迷してしまうケースも多い。

かつて、特撮作品への出演は経歴から削除され、公にされないものであったが、これら若手俳優たちに関しては経歴を公にしている者も多く、また『ゼブラーマン』のような、ジャンルを意識した一般向けの作品が製作され、受け入れられる状況も生じており、ジャンルとしては狭くなった反面、幼児期に特撮作品を視聴した層の成長に伴い、市民権を得たともいえる。

実際は、戦後の黎明期の段階で一般向け志向の特撮映画(『ゴジラ』など)と少年・児童向けのヒーロー作品(『スーパージャイアンツ』『月光仮面』)は既に両方存在しており、その意味では興行的な「住み分け」の状態が長く続いてきたとも言える。

[編集] 特撮作品一覧

[編集] 著名なシリーズ

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ 例えば、時代劇のロケシーンに作中の世界観上有り得ない物(近代建築物など)が写り込んだ場合、合成により消してしまうことはよく行なわれる。
  2. ^ 例えば、日活の「太平洋ひとりぼっち(1963年)」の特撮シーンを円谷プロが外注で製作したことは有名だが、この映画が“特撮”と呼ばれることは一般的にはない。