ヘンゼルとグレーテル

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アーサー・ラッカムによる挿絵(1909年)
Ludwig Richterによる挿絵(1842年)
Theodor Hosemannによる挿絵。

ヘンゼルとグレーテル』 (: Hänsel und Gretel, KHM 15) は、グリム童話に収録されている作品。

元々は、長く続いた飢饉での、姥捨てならぬ、子供捨てによる口減らしの話。当時の不作と飢饉を救ったのは、歴史的にはジャガイモの耕作の始まりだったのだが、そうした時代の記憶を伝える話として見ることも出来る。

あらすじ[編集]

母親に捨てられた兄妹が森で道に迷い、森の奥に住む魔女に騙され捕らえられるが、隙を見て魔女をかまどに突き飛ばして焼き殺し、宝石や真珠などを持って家に帰る。

エピソード改変例[編集]

主に子供向けの本では、一部のエピソードが残酷性などを理由に変更されている場合がある。以下ではその例を述べる。

  • 兄妹を捨てる母親が、実母ではなく継母になっている。
  • 父親は子捨てに反対するが、強行される。もしくは、言いくるめられて黙認する。
  • 父親が不在。もしくは、物語の最初で死別する。
  • グレーテルが、魔女の家で魔法を身につける。
  • 物語の最後で母親が雷に打たれて死ぬ。もしくは、兄妹の帰宅時にすでに故人になっている。
  • 魔女の家が雑多なお菓子だけで出来ている(「お菓子の家」)。原作では壁がレープクーヘンで、屋根は菓子類、窓は透き通った砂糖で出来ていたと記述されている。
  • 決定版とされている第7版では、森から家に帰る際に川を渡る時、鴨の背に乗るという別の伝承のエピソードが付け加えられている。

また

  • 最後にかまどの中で魔女が死ぬシーンで、継母(実母)も一緒に死ぬ。もしくは、魔女と継母(実母)が同一人物。

などの話もあるが、これは、「一部のエピソードが残酷性などを理由に変更されている」という理由からは外れるだろう(詳しくは魔女の項を参照)。甘口が徹底しているのは後述のオペラ版で、母親は単に2人に苺摘みに森へ行くよう命じただけで、後から夫に魔女の話を聞き、慌てて2人で行方を捜すという改変になっている。

名前[編集]

「ヘンゼル」(Hänsel)は「男の子」で洗礼名ヨハネス(Johannes)の短縮形ハンス(Hans)にさらに縮小語尾-elをつけて「ハンスちゃん」風にした地方色のある子供向けの呼び名であり、「グレーテル」(Gretel)は「女の子」で洗礼名マルガレーテ(Margarete)の短縮形グレーテ(Grete)に縮小語尾-elをつけて「グレーテちゃん」風にした、同じく地方色のある子供向けの呼び名である。他の地方での子供の呼び名であるヘンスヒェン(Hänschen、唱歌「ちょうちょう」の原曲に現れる)やグレートヒェン(Gretchenゲーテファウスト」のヒロインの名で知られる)に当たり、大人になればハンス(Hans)やグレーテ(Grete)と呼ばれる。

この童話を原作とする作品[編集]

舞台作品[編集]

アニメ[編集]

この童話がモチーフとして用いられているもの[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]