ふしぎの海のナディア
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ふしぎの海のナディア | |
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ジャンル | SF |
アニメ | |
総監督 | 庵野秀明 |
監督 | 樋口真嗣 |
キャラクターデザイン | 貞本義行 |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
放送局 | NHK総合 |
放送期間 | 1990年4月13日 - 1991年4月12日 |
話数 | 全39話 |
テンプレート - ノート |
『ふしぎの海のナディア』(ふしぎのうみのナディア、英語:Nadia, The Secret of Blue Water)は、NHK総合で1990年4月13日から1991年4月12日にかけて、金曜日 19:30-20:00に放送されたテレビアニメ。全39話。
ジュール・ヴェルヌによるSF小説『海底二万里』及び『神秘の島』を原案とし、総監督は庵野秀明、キャラクターデザインを貞本義行が務めた。画面のタイトル題字の「海」は篆書体で書かれている。
概要
企画の原案は海底世界一周という宮崎駿がNHKでのTVシリーズとして用意したもの[1]。だがこの企画は当初実現せず、宮崎は後に本企画をスタジオジブリのアニメ映画『天空の城ラピュタ』として作品化した。一方、元の企画そのものはNHKと東宝に残され、後にNHKのプロデューサーが、この企画をガイナックスに持ち込み、それに次々アイデアを継ぎ足して作った、大体の企画にOKが出てしまい本作となった[2]。謎の青い石や超古代文明の設定、第1話のナディアが追われるシーンなど本作が『ラピュタ』に類似したストーリー展開を持つのはこのためである[3]。製作はNHKと東宝、アニメの制作元請けはグループ・タック。実質的なアニメ制作を行ったガイナックスは孫請けである。後に、テレビ放送のダイジェストに新作部分を加えたアニメーション映画も製作された。劇場用アニメ映画、小説、CD・LD・DVD(おまけ劇場)、ゲームなどにメディア展開した。
作品の中では、旧約聖書の創世記などの神話、アトランティスなどの伝説、古代宇宙飛行士説、過去の歴史やSF、マンガ、特撮・映画、アニメのパロディを多数取り入れている[4]。また声優陣に関しては、声の質以外にも、キャラクターと風貌が似ていることも選ばれた理由という。
次回予告では、ナディアらがBGMと視聴者から送られてきたイラストをバックに解説するという変わった手法を採っているが、住所氏名が写っているため、個人情報配慮の都合上再放送やメディア商品によってはカットされる事がある。
LD-BOX制作時には、総監督の庵野が監修し、いくつかの場面では修正したものが使われており、TV本放送時の映像と完全に同一ではない。DVD-BOX制作時に再マスターを起こすことが検討されたが、アニメスタッフ側の強い要望で「LD-BOX用マスターこそがオリジナル原版である」と確認されたため、DVD-BOX版もLD-BOX版と同一のマスターが使用されている[5]。
Blu-ray BOX版では、オリジナルの35ミリフィルムからテレシネ化を行い、HD素材のマスターを新たに起こしている。ただし、オリジナルフィルムが現存しなかった部分はDVD版で使用したSD解像度のマスターをアップコンバートしているため、画質がやや劣っている。
あらすじ
西暦1889年世界中の海で謎の怪獣による船舶遭難事故が相次いで起こった。 その怪獣によって父親が行方不明になった発明好きの少年ジャンは、飛行機コンテストに参加するため、パリ万国博覧会にやってきた。セーヌ川の岸辺で叔父と共にコンテストに向けて機体を整備していた時、上の道を自転車で走り去る少女・ナディアを見かけ一目惚れする。ジャンは後を追って行きエッフェル塔の展望台で友達になろうとするが、そこにナディアの持つ宝石・ブルーウォーターを狙うグランディス一味が現れる。 その場から逃げ去ったナディアだが、その身のこなしとライオンのキングの存在で行き場所はサーカスと察したグランディス一味によって連れ去られかける。だがサーカスを見に来ていたジャンによって助けられジャンの家で夜を明かす。そこに再びグラタンに乗ったグランディス一味が現れジャンが発明した飛行機に乗って逃げることにする。
そのままナディアの生まれ故郷と思われるアフリカまで行こうとするが途中で故障し漂流することになり、アメリカの戦艦に助けられるが謎の怪獣に襲われ再び漂流することに。 再び漂流したジャンとナディアは万能潜水艦ノーチラス号に救助され、飛行機を直してもらいフランスに帰ることにするが、途中で攻撃され島に不時着する。
その島はガーゴイルを首領とするネオ・アトランティスに占領されており、グランディス一味も漂流していた。
グラタンで島を脱出したナディアたちはネモ船長の判断で再びノーチラス号に救出され見習いの乗組員となり、しだいにネモとガーゴイルの戦いに巻き込まれていく。
登場人物
- ナディア・ラ・アルウォール
- 声 - 鷹森淑乃
- 本作の主人公。褐色の肌と藍色の髪の少女。髪型はショートボブ。1875年5月31日生まれの14歳。一人称は「あたし」。自分の出自を知らないままサーカスで育ったため、アクロバティックな身体能力を発揮する。サーカスの看板スターであり、舞台では「ジャングルの舞姫、ナディア」と芸名が紹介されていた。親と生き別れた時に預けられた宝石“ブルーウォーター”によって数奇な運命にジャンと共に巻き込まれていく。A型。身長155cm。体重43kg。B/W/H:79/58/83。足のサイズ22.5cm。指輪のサイズ7号。特技は一輪車、玉乗り、水泳[6]。他に猛獣使いや、空中ブランコといった高所での演技も披露している。
- 感情の起伏が激しくわがままで意地っ張りな性格。正義感が強く、精神的にも強い。ジャンに少しずつ惹かれ最終的には両想いになる。人間に対する猜疑心が強い。自分の生まれ故郷を見つけるのが夢。
- メインコスチュームは白いチューブブラに橙色の短いチョッキ。下半身は白い縁取りを施した橙の腰布と白のショーツ(アンダースコート)。腰には赤茶色のサッシュ(飾り帯)を巻く、半裸に近いヘソ出しスタイル。頭には髪留めと金のイヤリング。手首と首元にもそれぞれ、金のブレスレットとスレイブチョーカーを幾重にも付けている。靴は赤茶のバレエシューズ。これはサーカスの舞台衣装だが(加えて舞台ではティアラとバトンも所持)、本人自身もヘソ出しルック以外は嫌いで、TVシリーズでは与えられたノーチラス号の艦内服を裂き、わざわざお腹が出るように改造するほど。だが齢を重ねた後は、さすがにヘソ出しには拘らなくなった[7]。
- サーカスにいた頃に様々な動物と仲良くなり、老いたサーカスの牛が売られていくときに声が聞こえた。それゆえに以降は肉料理を味見することすら極端に嫌うベジタリアンとなった。生物の命を奪う者は全て悪人と信じきり、生存のための狩猟に対しても強い敵意を向ける。好きな食べ物はプレーンの卵焼き、豆腐、ヒヨコマメ。嫌いな食べ物はたまねぎ、しいたけ、ピーマン[6]。ちなみに、野菜がいいのと言いながら肉の味がするポテトチップを食べるシーンは、庵野が「肉が嫌いだ」と言いながらポテトチップスのバーベキュー味が大好きなことが元になっている[8]。
- 実は古代アトランティス人の血を受け継ぐタルテソス王国の王女。最終的には22歳でジャンと結婚、子供を儲けている。その時もまだベジタリアンのままだったが、家族のために肉や魚の料理を作れる程度にまでは変化した様子。作る料理は見た目が悪いものの、味の方は不明である。
- 動物たちと話ができると自称していたが[9]、彼女自身にはそのような能力はなく動物と話せると思い込んでいただけであり[10]、ブルーウォーターによるものだった[11][2]。
- かなり嫉妬深い一面があり、ジャンが他の女性と親しくしていると[12]、途端に不機嫌になり辛く当たることも多い。ジャン役の日高のり子曰く「自分がジャンの立場だったら“お前なんか勝手にしろ!”と思うシーンが沢山あった」とのこと。ちなみにナディアが冷たい性格だったりワガママだったりするのは、恋して振られた庵野の女性観を元にしたためであり、スタッフの間でも「オレ、このオンナ嫌い」と、描きながら嫌いな人は嫌っていたが、庵野の女性観や恋愛観を知ってるメインスタッフは「じゃあ、ちょっと俺に貸せ。ナディアだけは俺が描く」とナディアの良さを理解していたとのこと[2]。
- 劇場版では17歳に成長、ロンドンで見習い新聞記者(実際は雑用係)として働いている。性格はTVシリーズよりもかなり丸くなりわがままも控えめになっているが、ファジィに嫉妬してジャンに詰め寄るなど、嫉妬深さは変わっていない。
- 彼女の性格は庵野の当時の性格を反映させており、南の島編(南の島編・アフリカ編における作画の外注を参照)での暴走ぶりは「周りから見た庵野監督」をモチーフにしていた。
- ジャン・ロック・ラルティーグ
- 声 - 日高のり子
- もう1人の主人公。発明好きなフランス人の少年。14歳、しし座のO型。一人称「僕」。ル・アーヴルに叔母夫婦と住んでいた。トンボ眼鏡と蝶ネクタイがトレードマーク。海で行方不明になった父で商船エリーゼ・ル・アーブル号の船長(ラウル・ロック・ラルティーグ)を、自分が作った飛行機で探したいと思っている。叔父と万国博覧会に賑わうパリの都に行き、ナディアと出会ったことで物語は始まる。
- いつかナディアを自作の飛行機に乗せ、彼女の故郷であるアフリカまで連れて行くことを目標にする。自力でプロペラ式航空機を発明し、後に更にそれを改良。最後は、パルスジェット機の模型まで開発した。性格は純粋で素直で人に好かれ易く、温厚で呑気だが、思い込んだら一直線となる猪突猛進型で、ガーゴイルも賞賛するほど勇敢。女性に対しても積極的で、一目惚れしたナディアに対し積極的にアプローチしている。グランディスによると、母親を早くに亡くしたからかマザコンかシスコンの気がある。エレクトラに懐いている。短所はメカにのめりこみすぎる点や、女心に鈍い点、音痴など。猛スピードで暴走するメカキングに生身の足で追いつくなど、頭脳だけでなく身体能力の方も決して低くはない。
- 結局、彼の父親はネオアトランティスに襲撃されて死亡していた。彼自身も最終話でガーゴイルによって滑落死させられたが、ナディアとブルーウォーターの力によって蘇生する。
- ゲーム『〜Inherit the Bluewater〜』では彼の視点で物語が進むため、本編同様に死んだ彼の魂をナディアの母親(の魂)が呼び戻すシーンがあるほか、シナリオの進め方によっては死なず、代わりにゲームオリジナルキャラのソフィアを生き返らせることもある。
- エピローグによれば、1902年の時点で5年前(1897年)にナディアと結婚、眼鏡まで自分に酷似した男児(CDドラマ「A.D.1901」ではナディアは「ジュニア」と呼んでいる)を、1907年時点ではさらに第2児を儲けている。
- ノーチラス号乗船中に本人が語ったところによると料理は作ったことがないらしいが、コメディ色が強い「島編」では餃子などを作る場面が描かれている。放映当時、女の子から「ジャンの様な彼氏が欲しい」という手紙がたくさん来ていたらしい(声優談)。ゲームではプレイヤーキャラクターになることが多い。
- 劇場版ではナディアと同じく17歳。相変わらずの発明三昧の日々で性格もあまり変わっていないが、TVシリーズよりもワイルド。ナディアとの関係は、ファジイに嫉妬するナディアをからかったりと、TVシリーズより余裕があるように見える。
- マリー・エン・カールスバーグ
- 声 - 水谷優子
- 第5話から登場する、そばかすが目立つ4歳の少女。1885年4月10日、フランス、マルセイユ生まれ。一人称は「マリー」。
- 物心つく前に大西洋にあるベルデ諸島マハルに移住してきた。父はネオアトランティスに占領されたマハルの火力発電所の技師。ネオアトランティスのやり方に反対していた両親らが殺害され、1人だけ生き残ったところをナディアたちと出会い、行動を共にする。ナディアら周りの人物のいがみあいから気苦労が絶えず、精神年齢はかなり高い。グランディスやサンソンからの入れ知恵によってませた発言をすることも。
- 無人島でのネオアトランティスとの偶発的な戦闘時にカラッパ3号から2人で逃避行をし、サンソンと急速に親しくなる。最終的には16歳にして彼と結婚。CD『Good Luck Nadia 〜Bye Bye Blue Water PART2〜』収録の「シリーズ恨歌・おさな妻」ならびにミニドラマにおいては15歳にして妊娠、それをサンソンに告げた際に正式なプロポーズを受けている。しかし実際は、アニメ最終話 (A.D.1902) の時点で妊娠をしており、ドラマCDでは「A.D.1901」なので、この時はマリーの勘違いで、16歳で妊娠したと思われる。
- 結婚後の名前は、マリー・エン・レーヴェンブロイ。
- キング
- 声 - 桜井敏治
- ナディアが連れているオスの白ライオン(実際は白っぽい灰色)の子ども。マリーの登場後は彼女とコンビで行動することが多い。
- 人語をある程度解し、簡単な算数もできる。コメディパートでは2足歩行を披露し、島編に入ると釣り竿を持って魚釣りもするなど、徐々にライオン離れした、人間に近い行動を取るようになった。周囲からは頻繁にネコと間違えられており、実際に鳴き声もネコのようである。希少種らしく、ゴンザレスに拉致された。
- 最終話 (A.D.1902) で成長した姿を見せ、立派なたてがみと2匹の子供を披露した[13]。
- なお、監督の樋口によると当初は「実は宇宙人」との設定が庵野の構想にあり、最終回にはキングの着ぐるみを脱いで正体を現す予定だったが、周囲の反対で没になったとの経緯がある[14]。南の島編以降の人間じみた振る舞いも、その伏線だった可能性が高い。
グランディス一味
一味のキャラクター造形は、庵野のアイデアで、タイムボカンシリーズにおける三悪パターンの変形版。その例として、女性をリーダーにして男2人という構成は三悪と同じだが、オリジナルでは痩せたメカ担当と太った怪力担当だったのに対し、本作では逆となっている。序盤はナディアとジャンの前に現れいつも失敗する三悪と同じような悪人だったが、後半は彼らに協力する仲間になった。
- グランディス・グランバァ
- 声 - 滝沢久美子
- 28歳。一人称「私」。赤い髪が印象的な女性で、ネオアトランティスによる懸賞金目当てにナディアの持つブルーウォーターを狙っていたが、後に彼女らとともにノーチラス号の一員となる。悪ぶってはいるが基本的には善良で、結果的にはナディアに協力してガーゴイルに立ち向かう。ナディアにとって良き母親的存在。エレクトラとは仲が悪い。意外にも家事が得意で、見た目は悪いが料理の腕は確か(ジャンと結婚後にナディアが作る料理は、彼女直伝である)。しかし彼女自身が辛党なので、作る料理全てが辛くなってしまう。
- 元はイタリアの資産家の娘だったが、ゴンザレスによる結婚詐欺により全財産を失った。その後の自分の生活を支えたのが母が残した宝石だったことから、宝石に執着する。また、ワインにも目がない。人生経験からナディア達を度々はげます大人の女性でもある。要所でドロンジョの決め台詞「やっておしまい」を使う。ネモに一目惚れするが、ハンソンとサンソンによれば、元々渋い中年好みで、一目惚れしてはその都度失恋していたらしく、グランディスの恋愛設定にはTVでは描けなかった裏設定も存在する[8]。
- サンソン
- 声 - 堀内賢雄
- 27歳。一見長身の優男。その実、ネオアトランティス製の人型タンクと素手で格闘して破壊したこともある怪力の持ち主。射撃の名手でもあり、スピード狂。ジャンにとっては良き兄貴分。
- 気障な態度で綺麗な女性には必ずアプローチをかけるが、あくまでも社交儀礼としてであって、のめりこむことはない。また相手から感謝されたりすると、気恥ずかしさからクールに振舞う。かつてはグランバァ家に仕える運転手で、グランバァ家が没落して他の使用人が逃げた後も、グランディスを姐さんと呼び付いてきた。過去にグランディスに恋心がなかった訳ではないようだが、作中ではほぼ主従関係の様子。
- 後にマリーと結婚。マリーの結婚後の姓からファミリーネームは「レーヴェンブロイ」と推測される。
- ダンディを気取っているが毎回服が同じなのは『オバケのQ太郎』のパロディ(毎回常に同じ形の服に着替えている)とのこと。
- ハンソン
- 声 - 桜井敏治
- 27歳。小太りの小柄な男で、機械工学の天才であり、ジャンと機械について語り合える数少ない人物。万能戦車グランディスタンク(通称:グラタン。ノーチラス関連を参照)を作る。
- サンソンと同様、グランディスが全財産を失う前からグランバァ家に仕え、修理技師を務めていた。根は純朴な青年。ジャンとは気が合う。
- 口癖は「そ、そ、そ、そ」[15]でもある。
- 最終話では自分の技能を活かして自動車会社を興し、ノーチラス号の仲間の中では一番の出世を果たしている。
ノーチラス号の乗組員
アトランティス人の宇宙船を改造した潜水艦に乗り、人知れずネオアトランティスと戦う。乗組員の声は兼役が多く、操舵長や水準操作員、登場当初のイコリーナなど、準レギュラーですら担当声優が明確には決まっていない者もいる。
- ネモ / エルシス・ラ・アルウォール
- 声 - 大塚明夫
- ノーチラス号の船長。46歳。海洋生物学者。ネオアトランティス打倒とガーゴイルへの復讐に非情なまでに心血を注ぐが、偶然にもノーチラス号にナディアが乗船して来たことで、その姿勢に変化を見せる。ノーチラス号は軍艦ではないから、自らを船長と呼ばせていた(フランス語には、艦長と船長の区別はない)。
- ナディアの父親であり、アトランティス人の末裔。かつてアフリカにあったタルテソス王国の国王である。宰相・ガーゴイルの世界征服の野望を阻止するため、自らの手で国を滅ぼした[16]。その後本名を捨て、ラテン語で「誰でもない」という意味のネモを名乗る。ノーチラス号が失われた後、旧タルテソス王国の地下にあった発掘戦艦・Ν-ノーチラス号でガーゴイルとの最終決戦に臨む。最後には大気圏突入するレッドノアから自分の命を犠牲に娘の身を案じつつ、Ν-ノーチラス号に残り、その主砲で彼女らの脱出路を切り開いた。
- 名前は「ノーチラス号」と同じくヴェルヌ作の小説に登場するネモ船長から。パイプオルガンを演奏する点もこれに由来。当初は冷静なキャラクターの予定だったが、声優の雰囲気の影響を受け、勢いでいくタイプになった。『超時空要塞マクロス』のブルーノ・J・グローバル艦長が造形のモデル。
- 一度作品の表舞台から退場し、再び登場するまでの間に通常ありえないほど髪の毛が伸びている。その期間は作品内部の時間で1年に満たないが、腰まで届くほどの長髪にまでなっていた。再登場時の髪型に関しては、当時長髪であった声優のヘアスタイルを参考にしたものである[17]。
- メガドライブ版ではガーゴイルとの最終決戦でナディアを庇って死亡する。
- メディナ・ラ・ルゲンシウス・エレクトラ
- 声 - 井上喜久子
- 金髪碧眼で褐色の肌を持つ女性。ノーチラス号の副長。24歳。周囲を惹きつける美貌を持ち、ジャンやハンソンを魅了した。ジャンには死んだ弟の面影を見出し、姉のように接していた。
- タルテソス王国滅亡の際に孤児となったところをネモらに救われ、以後行動を共にしている。国を滅ぼし、家族を死なせたネモに対しては、愛憎入り混じった複雑な感情を抱いている。ネモの気持ちが娘に移り、ネオアトランティスに対する非情な姿勢が変わったことに反発し、沈みゆくノーチラス号の艦内でネモに対する激情を爆発させる(第22話)。
- 名前はギリシア神話のエーレクトラー(ならびに神話に由来するエレクトラコンプレックス)に由来し、養父とも言えるネモに対する彼女の心情を示している。最終的にはネモの子を身篭り、産んだらしく、ネモとの間の恋愛設定にはTVでは描けなかった裏設定も存している[8]。
- 低血圧で朝が弱い(第20話)。ノーチラス号艦内の自室の壁には日本の浮世絵(葛飾北斎『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』や東洲斎写楽『三世市川高麗蔵』)が掛けられている。
- 元々は黒人キャラクター[18]。
- メガドライブ版ではガーゴイルとの最終決戦でネモを庇って死亡する。
- エーコー・ウィラン
- 声 - 松本保典
- 金髪碧眼のフランス人。レーダーとソナーを担当する測的長。
- 以前乗っていた船がガーフィッシュに沈められたところを、唯一の生き残りとしてノーチラス号に助けられ、彼らの仲間になる。その船こそジャンの父・ラウルが船長を務めていたエリーゼ・ル・アーブル号であった。ジャン達にとっては良き兄貴分。
- 測的手になったのは、CDドラマ「第-(マイナス)1話」によれば、1888年にガーフィッシュの魚雷がメイン・ブリッジに直撃したことで、前任の測的長が戦死した場に立ち会ったことがきっかけ。
- 看護婦・イコリーナのファンクラブ会員番号1番。ネオアトランティスとの戦いの後、彼女と結婚した。
- 機関長
- 声 - 島香裕
- 褐色の肌に白髪、人生経験豊かな老人。第22話のエレクトラの回想シーンから、タルテソス王国崩壊時直後に既にネモらと行動を共にしていたようである。子供と孫がいたようだが、死に別れている。徳川彦左衛門に似たキャラクター。
- 操舵長
- 声 - 田原アルノ 他
- 筋骨逞しい。エーコーとは駄洒落を飛ばしあうなど気が合う様子。
- 航海長
- 声 - 清川元夢 他
- インド風の風貌で、よくヨガを組んでいる。丸眼鏡と頭に巻いたスカーフが特徴。
- 水準操作員
- 声 - 桜井敏治 他
- バラスト、ネガティブ、トリムの各タンクへの注排水の担当者。長髪で無口な副操舵長。ベレー帽を愛用。
- イコリーナ・エッチーノ
- 声 - 井上喜久子、水谷優子
- ノーチラス号のクルーを優しく手当てする看護婦で、艦内にはファンクラブまである。会員番号1番は測的長のエーコー。
- 初登場時まで設定されておらず、作品中では単に「看護婦さん」と呼ばれていた。もともと彼女は1話限りの登場予定だったが、人気が出たために急遽レギュラーキャラクターとなり、名前が付いたという。
- 最終決戦ではΝ-ノーチラス号を退艦し、地上でクルーたちの帰還を待つ。戦いが終わり、ジャンやナディアたちが帰ってくるその時、彼女はマリーとともに流れ星を見上げて「もうこんな想いをしなくて済みますように」と、祈りをささげる。このシーンは『サイボーグ009』のオマージュといわれている。
- 戦いの後、エーコーと結婚する。
- デンギル・エッチーノ
- 声 - 藤本譲
- 医者。イコリーナの祖父。「でんぎる」、「いこる」は共に方言でほぼ同じ意味を持つ。また、古代バビロニア(シュメール)語のディンギルが語源の可能性もある。
- 科学技術部長
- 声 - 清川元夢
- 機関長同様にタルテソス王国滅亡時からネモと行動を共にしていたようである。第37話ではハンソンと共にグラタンを改造するも、Ν-ノーチラス号が静岡付近に寄った際に退艦。庵野曰く「本編でもっと活躍するはずだったが、毎回内容過多のために真っ先にエピソードがカットされた、もったいないキャラクター」。
- フェイト
- 声 - 関俊彦
- 機関員。アメリカ艦隊によるノーチラス号に対する攻撃の際、被弾により発生した有毒ガスから艦を守るため発せられたネモの命令により、他の2人の乗組員と共に補助機関室に閉じ込められ、命を落とす。その最期の様子は、ジャンやナディアにノーチラス号が行っているのは何であるか(ガーゴイルへの復讐であること)を思い知らせる。
- ゲーム『〜Inherit the Bluewater〜』では、大幅に出番が追加されているが、同様に命を落とした。
- その生々しい最期については、死を美化することへのアンチテーゼと、ジャンに科学は万能でなく物事に二面性があることを知って欲しかったと庵野はコメントしている。
ネオアトランティス
アトランティス人の遺産である超科学をもって世界征服を目指す秘密組織。ネオ皇帝を除くガーゴイル以下、全メンバーが仮面によりその素顔を隠している。幹部級の仮面は額に「第三の眼(ネオアトランティスのシンボルマーク)」が付いたものであり、仮面の意匠は役職などで各々異なる。劇中では世界中の全通貨の80分の1を操作できるほどの規模であることが明らかになっている。なおネオアトランティス兵が皆仮面を付けているのは、庵野によると「人間として描きたくなかったから。昔の悪の組織の戦闘員みたいに、キャラクターを持ってないものは顔を付けたくなかった」とのこと。
- ガーゴイル / ネメシス・ラ・アルゴール
- 声 - 清川元夢
- ネオアトランティスの首領。尊大にして傲岸不遜、野望達成のためには、自分の部下でさえ平然と殺す非情さと、卑劣な手段すら合理的に事を進めているだけと言い切る冷酷さを持つ男。
- かつてアフリカにあったタルテソス王国の宰相。自らを「アトランティス人の末裔=神」と称し、人間を愚かな下等生物と見下してアトランティス人の下僕(本来の位置)に戻そうとしていた。
- 最終話において、最後の光を放つブルーウォーターを止めようと「アトランティス人以外その中で生きられない」光に触れたとき、自らの体が塩に変わっていったことで自分が人間だったことを知り、驚愕と失意の中、ネモに別れを告げながら塩の柱と化していった。「人道主義極右」として知られていたジュール・ヴェルヌ[19]の分身と見る説も有る。[要出典]
- 派手な赤いダブルの背広がトレードマークであるが、終盤になると別の服(赤いボディスーツ状の服に赤黒いマントを羽織る)に着替える。
- メガドライブ版ゲームでは、最初は外の世界に憧れており、外の世界へ旅をしていたネモの話を聞いて居ても立ってもいられなくなり、家族で世界旅行を決意したが、旅行中不運にも盗賊団に襲われ、妻子を殺害された挙句自分も顔に深い傷を負ったため、悲しみと絶望のあまり人間に復讐すると決意するという設定になった。
- ネオ皇帝 / ビナシス・ラ・アルウォール
- 声 - 塩沢兼人
- ネオアトランティスの皇帝。皇帝としての全名は、ネオ・イコン・エピファネス。実はネモの息子で、ナディアの兄。
- タルテソス王国滅亡の際に重傷を負い、ガーゴイルにより身体のほとんどを機械化された上に洗脳され、コンセント付のケーブルで供給される電力で動く、文字どおりの“傀儡(あやつり人形)”となっていた。最終局面で制御装置が破壊されたことにより自我を取り戻し、洗脳された妹を正気に戻そうとした。その際ガーゴイルに機械の体を動かす電力の供給を断たれてもなお活動を続け、科学絶対主義だったガーゴイルに人間の意志の力の起こす奇跡を見せつけた。そしてナディアを正気に戻すことに成功し、事切れる寸前に「私も人と共に生きたかった」と言い残し、爆発して果てる。コンセント付のケーブルは後に庵野が監督を勤める新世紀エヴァンゲリオンでのアンビリカブルケーブルに似ている。
その他
- エアトン・グレナバン
- 声 - 山寺宏一、辻谷耕史
- エアトンという名は原案のヴェルヌによる『神秘の島』の登場人物に、グレナヴァンも同じくヴェルヌの『グラント船長と子供たち』の登場人物に由来する。非常に陽気で気さくな自称「海洋生物学者」(『海底二万里』の主人公・アロナックスと同じ職業)、ケンブリッジ大学名誉教授(言語学)。アメリカの戦艦で保護されたナディア達と出会い、その後無人島で再会する。実はイギリスの伯爵だった。
- ジャンの叔父
- 声 - 増岡弘、ゲーム(FM-TOWNS版)では上田敏也
- ジャンと共に飛行機を開発・設計し、賞金を狙って国際博覧会に出場する。
- アニメでの登場は初期のみだが、小説版ではTVと映画を繋ぐストーリーに登場。ジャンやマリーから聞く大冒険活劇を素直に受け入れ相槌を打っているが、妻は全く信じていなかった。
- ジャンの叔母
- 声 - 藤夏子
- ジャンが世話になっている、ジャンの父の妹。ナディアを黒人と呼び、偏見を覘かせた。初放送時には、イメージソング(#イメージソングと環境ビデオ参照)の部分に人種差別についての解説が入った。
- 小説版ではナディアが野菜しか食べないことに気遣いを見せたりしている。夫とジャンの発明狂ぶりに小言が絶えない模様。
- メイビル
- 声 - 大宮悌二
- アメリカの最新鋭戦艦「エイブラハム号」(『海底二万里』でアロナックスが乗り込んでいたエイブラハム・リンカーン号に由来する)の艦長。
- 各地で通商破壊を繰り返す大海獣を探査していたところ、ガーフィッシュとそれを追うノーチラス号を発見し、攻撃を仕掛けるが、逆にガーフィッシュに大破させられ帰還する。この時にナディアとジャンは海に放り出され、ノーチラス号に救助された(『海底二万里』を元にしたシーン)。後に次の最新鋭戦艦・バラクーダ号の艦長に就任、ネオアトランティス側に騙され、ナディアたちの仇としてノーチラス号に一斉砲撃を行い、危機に追い込むことになる。常に副長のホランド(声:大滝進矢)が付き従っている。
- 小説版では「ジャンとナディアの一番長い日」で行方不明になったナディアを探すジャンの前に姿を現す。髭の形と乗艦・バラクーダ号より『未来少年コナン』のダイスがモデルと推測される。
- ハマハマ
- 声 - 山口勝平
- グラタンが不時着したアフリカのとある村の村長の息子で、村で唯一ジャン達と同じ言語(フランス語?)を話すことができる。不時着当初「村の秘宝を奪いに来たのではないか」と疑われたジャン達を拘束するが、ブルーウォーターに気づくと彼らの拘束を解いた。
- ワイルドで、婚約者・ムラムラ(声:川村万梨阿)がいる。
- タルテソス王国が内乱で滅びたことと、ブルーウォーターが王家の者たちにのみ受け継がれていたことは知っていた。ブルーウォーターを持つものがタルテソス王家の人間である、という程度の認識でしかなかった。
- ゴンザレス
- 声 - 江原正士
- グランディスを騙し、彼女の全財産を巻き上げた張本人。アフリカでハマハマの村の秘宝「銀の柱」(実はただの缶詰で、既にキングが中身を食べ尽くしていた)を横取りしようとしていたところ、偶然グランディスとその村のはずれで再会する。キングを拉致し、秘宝と交換しようと画策するが、ナディアやグランディスらに成敗される。彼の収集品の中には、『ハクション大魔王』の壷がある。
- なおこの缶詰は、滅亡前のタルテソス王国から贈られたものである。
- イリオン
- 声 - 高木均
- 南極点にある地下大空洞の中で、2万年間も生き続けている巨大な白いクジラ。ネモとはお互い親友同士。相手の心を読んだり、逆に自分の考えていることを相手の心に読み取らせたりすることができる。自分の寿命を悟り、ネモと今生の別れをしたあとナディアにメッセージを送った。古代アトランティス人がクジラを元に造った人工知的生命体の最後の末裔。
- 宇宙人
- 声 - 銀河万丈
- レッドノアの自律式制御コンピュータが擬人化したもので、レッドノアの“意思”とでもいうべき存在。ナディアにアトランティス人の歴史(実は惑星オネアミスより飛来した異星人であること)を伝えると共に、アトランティス帝国の再建こそがブルーウォーターの正統な後継者(ナディア)の義務であると説く。
メカニック・アイテムなど
ようやく電気が使われ始めた時代にオーバーテクノロジーなメカが多数登場したことでも人気を博した。ガガーリンよりもはるかに早く宇宙空間に到達したジャンに「(地球が)こんなに青かったなんて」と言わせる。『海底二万里』をフィーチャーした世界観もあり、万能潜水艦・ノーチラス号が登場するが(このデザインモチーフは1969年の東宝特撮映画『緯度0大作戦』に登場する潜水艦・アルファ号である)、本作のノーチラス号は古代アトランティス人によって建造されたものであり、古代アトランティス人はM78星雲から飛来した宇宙人というウルトラマンを意識したバックボーンが存在する[20]。
ストーリー終盤に登場する万能戦艦・Ν-ノーチラス号のデザインは、のちにエヴァンゲリオンをデザインすることになる山下いくとの手によるもので、デザインモチーフは1968年の東宝怪獣映画『怪獣総進撃』に登場する宇宙船・ムーンライトSY-3に『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』に出てくる宇宙戦艦「アンドロメダ」を加えてある。ムーンライトSY-3は完全に総監督、庵野の趣味である(さらに遡ると、ムーンライトSY-3はサンダーバード1号をモデルにしている)。リボルバー式艦載機射出機構には『惑星大戦争』の轟天号のモチーフも取り入れられている。なお、主砲の効果音は『ヤマト』のそれと全く同じ音である。
ノーチラス号の正式名称は「第2世代型惑星間航行用亜光速宇宙船エルトリウム」、Ν-ノーチラス号は正式名称を「第4世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦エクセリオン(ヱクセリヲン)」。1988年のガイナックス作品『トップをねらえ!』にも「第4世代型巨大宇宙戦艦ヱクセリヲン」、「第5世代型超巨大宇宙戦艦ヱルトリウム」が登場する。また、計器やインパネなどに、『トップをねらえ!』で使用した絵をそのまま流用したものもある。
ノーチラス関連
- ブルーウォーター
- 正式名:トリス・メギストス(賢者の石)
- 開発者:M78星雲人
- ナディアとネモがそれぞれ所持している青色の宝石(?)。持ち主が危機におちいると赤く点滅する。2つのブルーウォーターは合体、分離、変形できる。ビデオの「おまけ劇場」によると金属位相体オリハルコンでできた3次元基盤の光コンピューター。光のエネルギーを固体状態にしており、死んだアトランティス人の魂が帰る場所と推測される。
- 最終話において、ガーゴイルに殺害されたジャンを蘇生させるため、その力を失いレッドノアと共に失われた。だが、『Good Luck Nadia 〜Bye Bye Blue Water PART2〜』内のCDドラマ「A.D.1991-2005シリーズ」において、ナディアの直系の子孫である伊藤ナディアがブルーウォーターらしき宝石を所持している描写が存在する。この宝石とブルーウォーターの関連は不明。
- ノーチラス号
- 正式名:第二世代型惑星間航行用亜光速宇宙船ヱルトリウム
- 開発者:M78星雲人
- 潜水艦改造:タルテソス王国生存者
- 進水日:1888年6月21日
- 動力主機関:常温対消滅エンジン
- 推進機関:水流ジェット推進
- 全長:152m
- 水中排水量:12,000t
- 最大船速:108ノット
- 兵装
- 飛行爆雷/誘導弾:全8門
- 対雷撃防御システム(ホム・ガード)
- 縮退弾(ゲームのみ登場)
- 上記のように、本来宇宙船だったものをネモら有志が復元し(初期設定では、リンカーン島の地下で十数年の歳月をかけて建造されたとされている。南の島編でナディアらが漂着したリンカーン島とは別のようである)、潜水艦に改造した。船体や機関部などの大部分は建造当時のままであるが、ブリッジやその周辺は破損していたので、当時の科学力(19世紀時点)で復元している。ネオアトランティスの空中戦艦に搭載された原子振動砲と殲滅爆弾により大破、沈没した。
- レッドノア内にもヱルトリウムの同型船が多数搭載されており、Ν-ノーチラス号を放棄したナディアたちはその1隻に乗って脱出した。
- 脱出に使用した同型船は脱出成功後、日本海溝に沈められた。
- Ν-ノーチラス号(ニューノーチラスごう)
- 正式名:第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ヱクセリヲン
- 開発者:M78星雲人
- 詳細はΝ-ノーチラス号の記事を参照。
- Ν-ノーチラス号艦載艇
- 開発者:M78星雲人
- リボルバー式の射出カタパルトで打ち出される葉巻型の小型宇宙艇。エレクトラが用いてタルテソスに辿り着いたジャン達一行を迎えた他、レッドノア艦内侵入にも使われた。おまけ劇場の解説から察するに戦闘用の攻撃機や戦闘機ではなく、連絡艇か雑役艇の類であった模様。
- 一輪バイク
- 正式名:フイルディナント・シュレンカー1889年型(カバードタイプ)
- 開発者:19世紀人
- ギャラクターの鉄獣キャタローラーかアインラッド風な、シートを中心にタイヤが一周している形の二人乗りバイク。125cc、単気筒。グランディス一味に追撃されるナディアを助けるためにジャンが使用。ジャンの物ではなく、他人の所有物を勝手に借用したメカである。
- 飛行機
- 正式名:エトワール・ド・ラ・セーヌ(日本語に直すとセーヌ川の星、つまり『ラ・セーヌの星』)I世-VIII世
- 開発者:ジャン
- I世-VI世までは失敗作、VII世はパリ万博のコンテストに出場するためのグライダーであるが、ナディアを救助するために使われる。
- VIII世はプロペラ機。グランディス一味から逃げるものの、エンジンが故障し海上に墜落する。ノーチラス号に保護された際に水上機に改造されるが、マリーの島の上空でネオアトランティスの攻撃を受け、撃墜された。
- ジャンの機帆船
- 正式名:エメロードII
- 開発者:ジャン(と、ジャンの叔父?)
- パリ万博飛行コンテストに出場用の飛行機を輸送した小型船。ル・アーブル帰還時にもジャンとナディアが使用。グラタンに追われるが、前半部が水中翼船になっており、マジックハンドに捉えられた後半部を切り離して高速逃走した。
- ヘリコプター
- 正式名:エトワール・ド・ラセーヌIX
- 開発者:ジャン
- ノーチラス号の艦内で完成させたもの。複座でナディアを同乗させて飛行。機上でジャンはナディアへ「いつかアフリカへ連れて行く」と約束する。
- パルスジェット機
- 開発者:ジャン
- 無線操縦で飛ぶ大型の飛行模型。1号機は実験に失敗して爆発。2号機はミサイルとして、ナディアを吸引する空中戦艦のトラクタービーム発振機に体当たり攻撃して失われた。
- 外輪船
- 正式名:エメロードIII
- 開発者:ジャン
- 無人島(リンカーン島)で制作。スワンボート式に足漕ぎで後部の外輪を回して進む人力推進艇。急造したためか船首が無く、箱に波よけシールドを突き出しているだけの不細工な作りだが、ひょうたん島(レッドノア)への移住や、ナディア救出に活躍した。
- なお、気球とプロペラを取り付けた改造飛行船型は「エメロードIII改」と呼ばれる(名称はいずれも設定書より。本編では名前は呼称されずに終わる)。
- グラタン
- 正式名:グランディスタンク
- 開発者:ハンソン
- グランディス一味が使用する、6つの変形モードを持つ装輪式六輪万能戦車。モードの切り替えはパンチカードを差し込んでから、鍵盤で一定の操作をすることにより行う。
- 外見が水槽ぽい所から連想したのか、グランディスタンクと呼ばれる(ちなみにTANK=戦車の単語が作られたのは、ほぼ四半世紀後である)。なお、グランディスは勝手にカトリーヌと名づけており、省略形であるグラタンと呼ぶと激しく怒る。しかしゲーム版では、一度怒っただけであとは怒らなくなり、そのままグラタンで定着してしまった。当初は敵、後に味方となり、ほぼ、物語全編を通じて大活躍する。
- 引き込み式主砲塔を持ち、短砲身の単装6cm榴弾砲を備えている。前後のシリンダー4本は打突武器にもなる。伸縮式マジックハンド(しかし、三本指のマニピュレーター部分は和紙で余り丈夫ではない)を伸ばして物を掴まえられると言った武装を持つ。塗装は赤と橙。
- デザインは監督の庵野曰く「『タイムボカン』のメカブトンがモチーフ」で、車内の効果音もメカブトンそのものである。OPではリモコン式の模型も登場している。
- 6つのモードは以下のとおり(ちなみにモードチェンジの時サンソンが「チェンジ○○モード!スイッチオン!」と叫ぶが、これは『ゲッターロボ』のパロディである)。
- 走行モード(車輪による走行)
- 直立モード(前後のシリンダーを展開しての4本足による歩行、起伏の激しい場所で主に使用)
- 砲撃モード(主砲を使う場合)
- 水上モード(車輪を収納し、後部シリンダーよりスクリューを出して水上を航行する。本来潜水はできないが、後に機雷除去のため改造して潜水作業を可能にしたこともある)
- マジックハンドモード(ハッチ下部に収納している2本の油圧マジックハンドを伸ばして操作するモード)
- 飛行モード(屋根から気球を展開して飛行するモード。後にノーチラス号内で気球に硬化テクタイトの膜を貼る加工を施され、ガーフィッシュの砲撃にもある程度耐える強度を持った)
- 油冷直列6気筒サイドバルブエンジン搭載。ハイドロニューマチックサスペションで車輪を車体に展開・格納できる。
- 機雷除去のため、ノーチラス号内で水中用に急遽改造されて掃海作業に使用された回もあり、この時はバラストタンク、水中用マジックハンドや外部視認カメラを装備した。
- 最終話近くでは、Ν-ノーチラスの科学技術部長から知識と機材の提供を受け主砲を怪力光線砲(設定書名)に換装。更に前部シリンダーにはドリルを仕込み、飛行モードは気球ではなく改造された前後シリンダーからのジェット噴射を用いる方式に変更され、高速飛行が可能になっている。レッドノア侵入時にはその内部を縦横無尽に駆けめぐり、最後はバベルの塔中枢部にて遠隔操作で自爆。バベルの塔を使用不能にした。
- アイアンキング(第29話)
- 名称はアイアンキングから。ひょうたん島での生活で喧嘩が絶えないサンソンとハンソンの決着をつけるために作られた。レッドキングとブラックキングの2体がある。第33話にも登場し、監禁されたキングを救出するためにゴンザレスの装甲車に突入後、自爆した。
- レッドキング(赤)
- 開発者:ハンソン
- 名称は『ウルトラマン』の怪獣レッドキングから。元々外部電源だったが、公平な勝負を願うジャンから贈られた小型電池を搭載。まっすぐにしか走れない。
- ブラックキング(黒)
- 開発者:ジャン
- 名称は『帰ってきたウルトラマン』の怪獣ブラックキングから。キングの調教に失敗したサンソンが、ハンソンの作ったレッドキングの設計図を元にジャンに作ってもらう。サンソンの趣味(「角があった方が格好良い」とのこと。ジャンは「重量が増すよ」と警告していた)で、怪獣のブラックキング同様の角が付いている。ジャンの作った小型電池を搭載。やはりまっすぐにしか走れない。
- グラタン2号
- 開発者:ハンソン
- 実際は野豚(二頭立て)に牽引させるだけの二輪馬(豚)車だが、竿で鼻先へ餌を吊し、前部にあるマッハ号式の回転ノコギリで藪を伐採しながら驀進する。崖から転落したのち、グラタンに激突して砕け散った。ちなみに「これがナディアのメカとは……」と設定書に注釈がある。
- エイブラハム号
- 開発者:アメリカ人技師
- 謎の大海獣退治に出撃したアメリカ海軍の戦艦。メイビル艦長が指揮を執る。背負い式の旋回砲塔を持つなど、20年ほど時代を超えたオーバーテクノロジーな艦である(背負い式の旋回砲塔を持つ世界最初の戦艦は、1910年に就役したアメリカ海軍のサウスカロライナ級戦艦であり、この点は総監督の庵野も「あんなの嘘。1910年頃にならないと出て来ない」と認めている)。漂流中のナディア達を救助してグランディス一味を捕らえるが、ガーフィッシュと交戦して大破。なお、原作の「エイブラハム・リンカーン号」は戦艦ではなく、快速フリゲートだった。
- バラクーダ号
- 開発者:アメリカ人技師
- エイブラハム号の同型艦。大破したエイブラハム号の報復に燃えるメイビル艦長が指揮を執る。アメリカ戦艦部隊を率いる艦隊旗艦でもあった。名前の由来は『未来少年コナン』ではなく、松本零士の戦場マンガ『オーロラの牙』に登場する英国戦艦からである(庵野曰く「潜水艦と対決する戦艦の名は、バラクーダじゃなくてはならないんです!」とのこと)。
ネオアトランティス関連
- ガーフィッシュ
- 開発者:ネオアトラン技師
- 兵装
- 艦首魚雷発射管4基
- 艦尾魚雷発射管4基
- 速射砲(船体上部の大型多連装砲)4基
- 連装対空砲3基
- 爆雷投下口2門(艦底)
- ラム(衝角)
- 動力機関:L動力機関
- 推進機関:水流ジェット推進
- ネオアトランティスが活動資金集めを目的にした通商破壊工作で主に用いた大型潜水艦。全長は不明(画面上では、体当たりして来たノーチラス号とほぼ同サイズ。一説では148m)。敵艦の船底に穴を開けるノコギリ状の衝角、魚雷、爆雷、隠蔽式4連装(3連装のカットもある。砲身が回転しないのでガトリング砲ではない)大口径速射砲多数と、実に多彩な武装が施されている。装甲はエイブラハム号の砲撃にびくともしない。ただし、ノーチラス号には分が悪く、損害を与えられぬまま撃沈されている。
- 乗員数や速力、兵装の正確な装備数や弾数、機関は何を用いているか(おまけ劇場でガーゴイルが解説したL動力機関は、漫画『潜水艦スーパー99』のパロディで、彼が事実を述べているのかも不明故に信憑性は低い)など謎に包まれた部分は多い。船体は暗い赤とネズミ色の縞模様に塗られており、衝角には凶悪な印象を受ける鋭い目が描かれている。推進器は水流ジェット式。
- 魚雷は船体と同様な縞模様で、先端に目玉が1つ描かれている。
- 艦底部にガラス張りの操舵室(ブリッジ?)がある。上下両舷に赤いライトが連なっており、これが「謎の大海獣」と見誤らせる一因ともなった。
- ガーフィッシュII
- 開発者:ネオアトラン技師
- 全長148m以上
- 兵装
- 艦首魚雷発射管4基
- 艦尾魚雷発射管4基
- 消磁爆薬カプセル射出口(艦尾)
- ラム(衝角)
- 動力機関 L動力機関
- 推進機関 水流ジェット推進
- 槍状をした巨大な衝角(ラム)を備えたガーフィッシュ改良型。ガーフィッシュ(無印)に比べて大型で細長い。前面の吸水口が大きく、後下部の舵も大型化して操舵室は艦尾上部へ移設されている。衝角が文字通り、ガーフィッシュ(ダツの一種)を連想させる形状に変わった以外に、画面上ではガーフィッシュとの性能的差違はない(設定上では高速型とされている)。目玉模様やカラーリングはガーフィッシュから変化は無い。作中では「ガーフィッシュII型」と呼ばれていた。
- ノーチラス号にラムによる体当たり攻撃を仕掛けるが、逆に弾かれて爆沈する。また、艦隊規模での雷撃戦を行ったが、反撃でことごとく撃沈された。
- ライフル
- 開発者:ネオアトラン技師
- ネオアトラン兵士の標準装備。一見、何の変哲もない火薬式の連発小銃に見えるが、よく見ると19世紀最新のボルトアクションライフルではなく、引き金を引くだけでセミオート射撃可能な、半世紀以上の時間を先取りした自動小銃である(ボルトアクション式に代わって正規軍歩兵の主力小銃となったセミオートライフルは、第二次世界大戦におけるアメリカ軍の制式小銃・M1ガーランドが最初である)。性能も良いらしく、マハル島でネオアトラン兵から奪った同銃は、第12話での狩猟や対ゴンザレス戦に至るまでサンソンに愛用されていた。
- 人間タンク
- 開発者:ネオアトラン技師
- 「万能工作機械、死なない兵隊」と呼ばれる機械兵器。本体と操縦用車輌とに分けられた構造をしており、本体と操縦用車輌は太いコードで繋がれている。そのため、傍目には先行する本体が操縦用車輌を牽いている様に見える。本体の形状は『鉄人28号』に登場する鉄人28号に似た丸みを帯びたものだが、下半身は車輪のついた台である。頭も単にお椀型のもので、目はアーマードトルーパー式に3つのカメラアイをまとめた回転型。手の形状は湾曲したハサミの様で、精密作業には向かない。操縦用車輌は20世紀初頭の車に半球のガラスドームがつけられた様な形をしており、あまり乗員の保護は考慮されていない様である(防弾ガラスの可能性もある)。操縦はデスラー艦式のチェス型操作盤と2本のレバーで行う。
- バリエーションとして線路上を走行する貨車型の軌道タイプもある。こちらの操縦席は車体と一体で装甲に囲まれた閉鎖型。
- 機関車
- 開発者:ネオアトラン技師
- マハル支部の軌道を走るL字型キャブを持った内燃機関車。多数のトロッコを牽引して様々な物資を輸送しており、ジャンとグランディス一味が一時、これに身を隠した。内装が豪華なガーゴイル専用車両や、軌道型人間タンク(他に戦闘用装甲車も)を推進する場合もあった。
- 大型高速飛行船
- 正式名:カルカロドン(ホホジロザメの学名から)
- 開発者:ネオアトラン技師
- 前後に紡錘形バルーンを備えた双胴型飛行船。気嚢の四方へ双発エンジンポッドを×4ずつ、前後合計16基ものエンジンを付けている。マハル島(マリーの島)にあったネオアトランティスの基地が破壊された際に、ガーゴイルが脱出するために用いた。作戦失敗した部下を空中に放り出すための落とし穴をゴンドラに備えているという、独裁者に便利な設計となっている。
- 武装は単装大型砲塔他、第10話「グラタンの活躍」においては接触や水圧変化などで起爆する複合起爆式機雷を大量投下してノーチラス号を苦しめた。おまけ劇場の宣伝フィルムやレッドノア浮上の際には、ガーフィッシュ艦隊と共に複数の同型艦が目撃されている。
- 支援船
- 開発者:ネオアトラン技師
- 第13話に登場。三本マストの大型帆船で、入り江に停泊するガーフィッシュに接舷して補給を行っていた。
- カラッパ3号
- 開発者:ネオアトラン技師
- 単座式の森林伐採用二足歩行型ロボット。可変型で大型のハサミ型カッターや、ドリルやマジックハンドの付いたマニピュレーターを機体上部に格納している。第13話でガーフィッシュを目撃したマリーとサンソンを追いかけ回した。
- 空中戦艦
- 開発者:ネオアトラン技師
- 発掘した反重力エンジンにより飛行。動力は艦内に設置された石炭火力発電により供給されている。サイズは不明だが、画面対比からノーチラス号の約10倍もの全長を誇る。塗装は赤茶と黄の縞模様。戦闘力も強大だが、全世界に命令を発せる司令部機能も併設された、ネオアトランティスの空飛ぶ一大拠点である。
- 円形ドームとオベリスク状の三角錐が三つ建つ中央艦体から、突き出す形で三方へブーム(支柱)を伸ばした手裏剣型の構造。ブーム上部に火力発電の煙突が多数並び、先端にはスフィンクス像のフィギアヘッドが飾られている。
- 形状は『宇宙戦艦ヤマト』のガミラス帝国軍高速空母のオマージュである。
- 空中戦艦2番艦
- 正式名:「デウス・ウキス・マキナ」(機械仕掛けの神)
- 開発者:ネオアトラン技師
- 同型艦。外見や塗装は1番艦と同じで、装備その他も差違はない物と思われる。タルテソス上空でΝ-ノーチラス号の主砲を浴びて撃沈された。
- 兵装
-
- スーパーキャッチ光線
- 開発者:オリジナルは古代アトランティス人、作中のものはネオアトラン技師(ネモの台詞による)。
- 名称は『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』から。
- セットされた位相と同一の位相を持つ物質を引き寄せる光線。ノーチラス号を海中から引きずり出す。光線発射機の形状はU字磁石で、赤色と灰色で塗られた上に「N」「S」の文字まで書かれている。
- 原子振動砲
- 開発者:古代アトランティス人(ネモの台詞による)
- 古代ジェリコの壁を破壊したという設定。セットされた位相と同一の位相を持つ物質の原子を振動させ破壊する。ガーフィッシュIIの衝角ですら傷を付けられなかったノーチラス号の装甲板をいとも簡単に破壊した。
- 殲滅爆弾ならびに大型殲滅爆弾
- 開発者:不明
- 殲滅爆弾は空中戦艦の中央部に装備されたシリンダ内部に収められている。ガーフィッシュの魚雷を大きくしたような形状をしており、ガーフィッシュと同様暗い赤と灰色で縞模様に塗られ、先端には不気味な目が描かれている。スーパーキャッチ光線で空中に吊り下げられたノーチラス号にとどめを刺すべく投下されたが、その際1発目は至近距離で爆発した。近接信管の様な物が取り付けられている可能性があるが、単に原子振動砲で剥離した装甲板の破片で起爆した可能性もある。
- 大型殲滅爆弾は殲滅爆弾を収めていたシリンダそのもので、巨大だが予備弾薬も用意されており、投下後に再装填可能。ケルマディック海戦時、ノーチラスからの反撃により発射中の状態で誘爆したが何故か空中戦艦本体は無傷だった(船内で火災は起きていたようであり、ガーゴイルが部下に消火を命じている)。
- 爆発の仕方や威力を見る限り、単なる巨大な爆弾の様である。連続発射しているところからネオアトラン技師でも作れるのではないかと思われる。
- 重力子爆弾
- 開発者:古代アトランティス人
- タルテソス王国跡地から撤退する際に、同地に撃ち込まれた爆弾。核兵器並みの威力を誇り、タルテソス王国跡地を消滅させた。反応兵器であるらしく、放射能の影響は無いらしい。発射方法は不明。
- カノン砲
- 開発者:(おそらく)ネオアトラン技師
- ブーム下部から突き出る半球状の砲塔に収められた大型連装砲。特にこれと言った特徴は無いが大威力。タルテソス王国跡地でジャン達を狙撃した。
- 電磁バリア
- 開発者:古代アトランティス人
- ノーチラス号の攻撃をことごとく防ぐ防御障壁。本体下部に展開されているようだが、殲滅爆弾発射時には解除されるため、その隙を突いてサンソンが殲滅爆弾を狙撃した。なお、出力の関係からか実体弾は防げてもビームは防げないらしく、タルテソスでは電子砲の直撃を受けて二番艦が轟沈している。
- トラクタービーム
- 開発者:古代アトランティス人
- ナディアを捉えた牽引光線。パラボラアンテナ型発振機から、リング状のエフェクトと共に放たれる。
- バベルの塔(第7話)
- 開発者:ネオアトラン技師
- 恒星間レーザー通信装置を反射衛星砲に転用したもので、旧約聖書にあるバベルの塔を再現したレプリカ。発掘した(設定書では「ソロモン王の墓所から、我々が発掘したのだ!」とガーゴイルが説明している)射撃制御盤と、その制御に人造オリハルコンと呼ばれるブルーウォーターを復元したもの(ただし大きさは巨大になった)を使用している。その威力は大きく、小島を一つ消し飛ばした。ナディア達を奪還され、更にノーチラス号の侵入を許した際に再度発射を試みたものの、1回目の発射で亀裂が入った人造オリハルコンが再使用に耐えられずに砕け、爆発してマハル島の基地ごと消滅した。
- タルテソス王国(ブルーノア)やアトランティス・レッドノアにはオリジナルのバベルの塔がある。また派生兵器としてPCゲーム版ではバベルの森と呼ばれる兵器も登場している。
- バベルの塔第2号(おまけ劇場)
- 開発者:ネオアトラン技師
- ネオアトランティスの野望を成し遂げるべく、技術上の問題で壊れた初代バベルの塔に続いて造られたが、ネオアトランティスの見学に来たマリーが誤って自爆装置のスイッチを押したがために爆発して終わった。その際ガーゴイルは"渋カジが 山へ行ったら 山火事だ"という俳句を残している。
- レッドノア
- 正式名:衛星都市レッドノア
- 開発者:M78星雲人(絵コンテではメシエ13球状星雲団ブラックホール第三惑星人)
- 直径12.2kmの真っ赤なアダムスキー型円盤。ガーゴイルは「神聖大要塞」と呼んでいる。惑星オネアミスから地球に来た3機のうちの1機という設定。旧約聖書の創世記のノアの方舟でもある。
- バベルの塔のほかレーザーなどの武装が充実し、火力はΝ-ノーチラス号の50倍以上。1億ボルトの電磁バリアも持ち、Ν-ノーチラス号の外部からの攻撃はほとんど通じなかった。Ν-ノーチラス号と同じく、縮退炉で動く。制御には2つのブルーウォーターが必要で、島編では自動で移動、潜行するなどネオアトランティスから身を隠していたが、ガーゴイルによりナディアとネモのブルーウォーターが奪取された後はネオ皇帝によって支配された。後に洗脳が解けたネオ皇帝によってナディアとネモにブルーウォーターが返された際に支配を解除される。これによって制御を失ったことで地球に落下、最後は大気圏で燃え尽きた。
- マリーとイコリーナが帰還に際し、地球に大気圏突入するヱルトリウム級宇宙船を見上げる場面は、『サイボーグ009』のオマージュである。
- しもべの星(人工衛星)
- 正式名:ルシファー、ミカエル等、全12基という設定。
- 開発者:古代アトランティス人
- バベルの塔から発射されたレーザーを屈折させる反射板を備えた古(いにしえ)の衛星。銅鐸を思わせるフォルムをしている。これが無いとバベルの塔の高出力レーザーも対象に命中させることができない。1万2000年間、衛星軌道上を飛び続けていた。ミカエルは電子砲で撃墜される。
- マハル島支部
- 開発者:ネオアトラン技師他
- 巨大な露天掘り鉱山を利用して創り上げた秘密基地。底部の人工湖中心にバベルの塔。周囲は工場群や発電施設が建ち並び、山頂には支部の本拠たる空中庭園が建設されている。貨物輸送用の軌道が縦横無尽に敷かれており、外洋へ通じる人造湖はガーフィツシュが停泊可能な根拠地になっていた。バベルの塔の崩壊で壊滅。
- ガンフィッシュ(劇場版)
- 開発者:(おそらく)ギーガー
- ギーガーたちの乗る潜水艦。ガーフィッシュとはかけ離れたデザインであるが、色違いながら縞模様に塗られている。詳細は不明であるが、魚雷(色を除いてガーフィッシュ搭載のものと同一)やマジックハンドを搭載している。
その他
- アトランティス
- 開発者:M78星雲人
- 大西洋海底の巨大遺跡。いわゆる伝説の大陸アトランティス。前身は旧約聖書の創世記にある3機のノアの方舟(地球に逃れて来た宇宙船)のうち、最大の1機だったという設定。
- 南極基地
- 開発者:古代アトランティス人
- 資源の宝庫であるとされる南極大陸地下に建設された補給基地。恐竜から進化した爬虫人類など、かつての生物を保存する氷の博物館でもある。ちなみに爬虫人類は太陽の黒点の変化による放射線で絶滅と、『ゲッターロボ』の設定に近い。
- ブルーノア
- 正式名:「衛星都市ブルーノア/タルテソス王国」
- 開発者:M78星雲人
- 名称は『宇宙空母ブルーノア』から。3機のノアの方舟のうちの1機という設定。太古のアフリカへ到着後、タルテソス王国の首都となる。ナディア達の訪問時にはバベルの塔などその機能は停止していた。ネオアトランティスの重力子爆弾の被爆により消滅したものと推測される。
- 弾丸トンネル
- 開発者:古代アトランティス人
- 海底に張り巡らされている世界中の海やアトランティス人の古代遺跡を繋ぐ海底トンネル。ネオアトランティスの攻撃により浮力を失い大部分を切り離しクルーを乗せたまま海底へ沈むノーチラス号が偶然海流によりこのトンネルへ流れ込み、旧タルテソス王国地下へ流れ着き生還した。
- 『緯度0大作戦』に登場した海底トンネルと、松本の漫画『潜水艦スーパー99』でヘルメット党が建設した海底高速水道がモチーフである。
- 鯨
- 正式名:イリオン
- 開発者:古代アトランティス人
- ニンゲン創造途中の試作品。生物の中で比較的知能が高いと言うことで採用されたが、うまくいかなかったようだ。
- 小説『ジャンとナディアのいちばん長い日』によると、この設定は『ムーの白鯨』のオマージュであるらしい。
- ニンゲン
- 正式名:アダム
- 開発者:古代アトランティス人
- 創世記の最初の人間アダム。古代アトランティス人によりそのしもべとして使用すべく開発されたが、小型化に失敗したため実用化は不可能となり、他の人間の試作品とともにレッドノアに保存されていた。結果としてアトランティス人はゼロからの開発を断念し、既に地球上に存在した類人猿を改造して人間を作ることとなる。
- マハル島
- ベルデ諸島にあると設定された小島。マリーが住んでいた。ネオアトランティスの秘密基地としてバベルの塔が建設されたが壊滅する。なお、『機動戦士ガンダム』でソーラ・レイに改造された密閉型スペースコロニーの名も「マハル」である。前述の「マハル島支部」も参照のこと。
- リーフ64
- 海底洞窟。ブリッジのコンソールでは"REEF 64"(reef=暗礁)と表記されていた。灼熱病に効果のある薬草が生えている。外界から隔絶し、太古の生物(ディニクチス等)が生息している。
- ナディアとマリーが灼熱病に感染したとき、ノーチラス号が向かった場所。
- 名称は『トップをねらえ!』に登場した同名の恒星から。日本の九九「8×8(ハッパ=葉っぱ=リーフ=薬草)=64(ロクジュウシ)」をもじったものとも考えられる。
- リンカーン島
- 「南の島編」前半の舞台。ナディアらが乗ったノーチラス号の船長室が辿り着いた島で、珊瑚礁に囲まれた無人の孤島である。撃破されたガーフィッシュの残骸が浜辺に打ち上げられていた。名称は『神秘の島』から。物語上では奴隷解放宣言を行ったアメリカ合衆国大統領リンカーンにあやかり、ナディアが命名したことになっている。
- ひょうたん島
- 「南の島編」後半の舞台で、名称は『ひょっこりひょうたん島』より。リンカーン島の前に突如現れたひょうたん型の移動島。嵐でリンカーン島の住居その他を失ったナディアらが移住する。その正体は巨大円盤に土砂が堆積した物で、第31話で内部へナディアを保護すると同時に、上部の堆積物を剥離させて潜行モードへ移行した。「レッドノア」も参照のこと。
- スカラブ号
- 開発者:19世紀人
- ゴンザレスの使用する四輪装甲車。単装の砲塔を一基持っており、後部にキャンピングカーを牽引している。
- エッフェル塔
- 設計:ギュスターヴ・エッフェル
- 第1話でナディアとジャンが初めて会話した場所。パリ上空でのΝ-ノーチラス号とレッドノアの戦闘(「パリ円盤事件」)中にレッドノアが放ったアクティブレーザーにより破壊されたが、後日談によると1895年に「第2エッフェル塔」という名称で全く同じに再建された。
スタッフ
- 原案:ジュール・ヴェルヌ作『海底二万マイル』(海底二万里)
- 総監督:庵野秀明
- 監督:樋口真嗣
- キャラクターデザイン:貞本義行
- 設定:前田真宏
- 美術監督:菊池正典、佐々木洋(第1 - 33話)、小倉宏昌(第34 - 39話)
- 色彩設定:高星晴美
- メカ作監:増尾昭一
- 編集:古川雅士→尾形治敏→薩川昭夫
- 音楽:鷺巣詩郎
- 音響監督:清水勝則
- 効果:野口透(アニメサウンドプロダクション)
- 録音調整:成清量、西澤規夫(第5 - 39話)
- 録音助手:武藤雅人
- 録音スタジオ:整音スタジオ
- 録音制作:ザックプロモーション
- エピローグ作画:本田雄(第39話)
- 制作:久保田弘、丸山健一(第1 - 22話)、吉田圭一郎(第23 - 39話)
- アニメーション:東宝、KORAD
- アニメーション協力:グループ・タック、GAINAX、世映動画
- 共同制作:NHKエンタープライズ、総合ビジョン
- 企画制作:NHK
主題歌
- エンディングテーマ
-
- 「Yes, I will...」
- 歌・作詞 - 森川美穂 / 作曲・編曲 - ジョー・リノイエ
放映リスト
話数 | サブタイトル | 放送日 | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1回 | エッフェル塔の少女 | 1990年4月13日 | 大川久男 | 森川滋 庵野秀明 |
森川滋 | 鈴木俊二 |
第2回 | 小さな逃亡者 | 1990年4月20日 | 増尾昭一 | 窪岡俊之 | ||
第3回 | 謎の大海獣 | 1990年4月27日 | 摩砂雪 | 鈴木俊二 | ||
第4回 | 万能潜水艦ノーチラス号 | 1990年5月4日 | 米谷良和 | 竹内啓 | ||
第5回 | マリーの島 | 1990年5月11日 | もりたけし | ますなりこうじ | 松原秀典 | |
第6回 | 孤島の要塞 | 1990年5月18日 | もりたけし | 阿部司 | ||
第7回 | バベルの塔 | 1990年5月25日 | 垂永士 | 佐々木裕之 | 川名久美子 | |
第8回 | ナディア救出作戦 | 1990年6月1日 | もりたけし | 鈴木俊二 貞本義行 | ||
第9回 | ネモの秘密 | 1990年6月8日 | 庵野秀明 根本清 |
鈴木幸雄 | 釘宮洋 | |
第10回 | グラタンの活躍 | 1990年6月15日 | 池上誉優 前田真宏 |
神谷純 | 川名久美子 | |
第11回 | ノーチラス号の新入生 | 1990年6月22日 | もりたけし | 佐々木裕之 | 加瀬政広 平松禎史 | |
第12回 | グランディスの初恋 | 1990年7月6日 | 窪岡俊之 | 鈴木俊二 | ||
第13回 | 走れ!マリー | 1990年7月13日 | 摩砂雪 | もりたけし | 柳田義明 | |
第14回 | ディニクチスの谷 | 1990年7月20日 | 鈴木幸雄 根本清 |
鈴木幸雄 | 釘宮洋 | |
第15回 | ノーチラス最大の危機 | 1990年7月27日 | 増尾昭一 | 加瀬政広 平松禎史 | ||
第16回 | 消えた大陸の秘密 | 1990年8月24日 | 大川久男 梅野かおる |
前田真宏 | 根本清 | 川名久美子 |
第17回 | ジャンの新発明 | 1990年8月31日 | もりたけし | 円瀬克英 | ||
第18回 | ノーチラス対ノーチラス号 | 1990年9月7日 | 孩菜来子 | 牧野滋人 | 釘宮洋 | |
第19回 | ネモの親友 | 1990年9月14日 | もりたけし | 川端蓮司 | 高田耕一 | |
第20回 | ジャンの失敗 | 1990年9月21日 | 摩砂雪 | 根本清 | 窪岡俊之 | |
第21回 | さよなら…ノーチラス号 | 1990年10月26日 | 樋口真嗣 | 高山文彦 | 貞本義行 | |
第22回 | 裏切りのエレクトラ | 1990年11月2日 | 前田真宏 | 森川滋 | 鈴木俊二 | |
第23回 | 小さな漂流者 | 1990年11月9日 | 浦野寛徳 | 川名久美子 | ||
第24回 | リンカーン島 | 1990年11月16日 | 根本清 | 牧野滋人 | 小泉昇 | |
第25回 | はじめてのキス | 1990年11月30日 | 樋口真嗣 | 粟井重紀 | 中沢一登 | |
第26回 | ひとりぼっちのキング | 1990年12月7日 | 川端蓮司 | 高田耕一 | ||
第27回 | 魔女のいる島 | 1990年12月14日 | 浦野寛徳 | 宇田忠順 | 金世昌 | |
第28回 | 流され島 | 1990年12月21日 | 摩砂雪 樋口真嗣 |
川端蓮司 | 白南烈 | |
第29回 | キング対キング | 1991年1月11日 | 根本清 摩砂雪 |
牧野滋人 | 小泉昇 | |
第30回 | 地底の迷路 | 1991年1月25日 | 樋口真嗣 | 根本清 | 本田雄 | |
第31回 | さらば、レッドノア | 1991年2月1日 | 窪岡俊之 | 浦野寛徳 | 鶴巻和哉 | |
第32回 | ナディアの初恋…? | 1991年2月8日 | 浦野寛徳 | 星野寛満 | 野口啓生 | |
第33回 | キング救助作戦 | 1991年2月15日 | 摩砂雪 | 川端蓮司 | 高田耕一 | |
第34回 | いとしのナディア♥ | 1991年2月22日 | いぬまくら | 宇田忠順 岡本悲八 |
金世昌 空母そ・そ・そ・そ | |
第35回 | ブルー・ウォーターの秘密 | 1991年3月1日 | 前田真宏 | 星野寛満 まえだまひろ |
本田雄 | |
第36回 | 万能戦艦Ν-ノーチラス号 | 1991年3月8日 | 摩砂雪 | 青野昌 | 窪岡俊之 | |
第37回 | ネオ皇帝 | 1991年3月29日 | 浦野寛徳 | 牧野滋人 犬枕王 |
小泉昇 あんのひであき | |
第38回 | 宇宙(そら)へ… | 1991年4月5日 | 樋口真嗣 | 摩砂雪 | 鈴木俊二 | |
第39回 | 星を継ぐ者… | 1991年4月12日 | 窪岡俊之 | もりたけし | 鈴木俊二 貞本義行 鶴巻和哉 |
- ふしぎの海のナディア徹底研究!見どころ大公開スペシャル
- 2012年4月7日よりNHK Eテレにてデジタルリマスター版を放送するにあたり、同年3月31日に放送された特別番組。デジタルリマスター作業による修復前と修復後の映像の違い・キャラクター・スタッフ・メカニックなどが紹介された。
- 出演者は、SDN48の佐藤由香理(進行役)・ガイナックス元社長の岡田斗司夫(コメンテーター)・ナディア役の鷹森淑乃(ゲスト)・ジャン役の日高のり子(ゲスト)・サンソン役の堀内賢雄(ゲスト)・エレクトラ役の井上喜久子(ナレーター)・アニメ評論家の氷川竜介(コメンテーター)。
関連作品
劇場用オリジナル版
1991年6月29日に東宝系にて劇場公開作品。
TV版のラストから3年後のストーリー。テレビ版から続投するのはナディアとジャン、グランディス、サンソン、ハンソンの5人だけであり、マリーやキング、エアトン、エレクトラを始めとするノーチラス号乗組員はナディアの回想シーン以外では登場しない。この回想シーンは映画序盤で断続的に30分ほど続き、作画はテレビ版の流用である。TV版最終回で存在が明らかになった、エレクトラとネモ船長の子供も登場しない。
当初はガイナックスが制作する予定だったが、監督の庵野はテレビ版で燃え尽きたとして担当せず、プロットとキャラクターデザインを作った段階でガイナックスは予算を使い果たしてなお完成させることができず、残りをグループ・タックが制作した。ガイナックスはプロットとデザインの他、劇中のテレビ版のダイジェストの編集のみを担当。そういったドタバタが災いしてか、映画自体は高い評価は得られなかった。武田康廣の回想録によれば、このときグループ・タックに踏み倒した格好の5000万円が返済されるのは『新世紀エヴァンゲリオン』のヒット以降になる[21]。
スタッフ
- 製作:大橋雄吉、一村眞司、樋口英樹
- 企画:久保田弘
- 監督:青野昌
- 脚本:梅野かおる
- 構成:森川滋
- キャラクターデザイン:貞本義行、高田耕一
- 絵コンテ:河原祐二
- 作画監督:高田耕一
- 作画監督補佐:太田雅彦、長野伸明
- 色彩設定:七星おとめ
- 色彩設定助手:舟塚美智子
- 動画:世映動画、季載旭
- 背景:世映動画、朴在玄
- 背景助手:本間薫、渡辺由美
- 美術監督:菊地正典
- 音楽:鷺巣詩郎
- 音響監督:清水勝則
- 音響効果:野口透
- 録音:成清量、西澤規夫
- スタジオ:整音スタジオ
- 音響制作:ザック・プロモーション
- 音楽製作:東宝音楽出版、総合音楽出版
- 音楽制作:ユーメックス
- 音楽プロデューサー:大石稀哉、藤田純二
- サウンドトラック盤:東芝EMI
- 撮影:世映動画、崔東樊
- タイトル撮影:フレームポット
- 編集:古川雅士
- 編集助手:松尾浩
- タイトル:片山悟
- 現像:世邦現像、IMAGICA
- 制作デスク:兼坂ねぶり
- 制作進行:土屋研
- 宣伝プロデューサー:服部街宇
- 制作:グループ・タック
- 制作協力:GAINAX、世映動画
- アニメーション協力:NHK
- 制作:東宝、イチムラコレクション、総合ビジョン
主題歌
- エンディングテーマ
-
- 「My Precious Trick Star〜優しさをくれたあなたへ〜」
- 作詞 - KINUKO / 作曲 - 鷺巣詩郎 / 編曲 - 葉山剛 / 歌 - SILK
- 挿入歌
-
- 「愛はどこへゆくの」
- 作詞 - 戸沢暢美 / 作曲 - 上田知華 / 編曲 - 鮓谷喜也 / 歌 - 松下里美
あらすじ
ナディアはロンドンのプラネット・タイムズ紙に見習い記者として勤務していたが、未だに編集長からはお茶汲みを仰せつかるだけの雑用係と見られていた。この頃、軍部や政財界の要人が衆人環視の中、突然体中から煙を噴きだし、着衣を残して肉体が蒸発するという怪事件が世界各国で頻発していた。
主要登場人物
- ファジィ
- 声:伊藤つかさ
- 本作の準ヒロイン兼キーパーソン。大人しい性格。ル・アーヴルの海岸に打ち上げられていたのを、偶然見つけたジャンに保護される。実は、父(アルベルト)が死んだ娘の仮初めとして、自らが発見した生命エネルギーの技術を使って創り出した人造人間。名前の意味は、彼女の人間と造られた存在という微妙な立場を表したものと思われる。ジャンに懐いている。
- アルベルト・ウーラー博士
- 声:大木民夫
- ファジィの父。生命エネルギーの研究の結果、人造生命を産み出すことに成功するが、神の教えに背くという理由で教会などから排撃され、学会などの表舞台から姿を消す。その後、貧困の生活の中、夜の仕事に出ていた娘のファジィ(本物)がホワイトチャペルの殺人鬼によって殺され、娘の身代わりとしてファジィ(人造人間)を創り出す。その後、人類に絶望して、ギーガーの世界征服計画に参加する。
- ギーガー
- 声:大塚周夫
- ネオアトランティス残党の一組織のボス。ガーゴイルを超科学に溺れた負け犬と蔑む。冷酷で狡猾な男であり、作戦に失敗した部下や人造人間の管理に不手際が生じた部下を容赦なく射殺するなど、ガーゴイルに負けず劣らずの性格。ウーラー博士の協力で創りだした列強各国の要人そっくりで自分の命令どおりに動く人造人間と本物とをすり替え、人造人間に列強間の軍事的緊張を高めさせて世界大戦を引き起こし、世界人口の「間引き」を行うと共に列強を疲弊させその間隙を突く形で世界征服を企むも、アルベルトが基地の自爆装置を発動させ、人造人間たちが消滅。最後はグラタンで脱出しようとしていたナディアたちを潜水艦で雷撃しようとしたが、折れた生命の塔に押し潰され、狂乱しながら死亡。
- フライ
- 声:池田秀一(ナレーターも兼任)
- ネオアトランティス残党で、ギーガーの部下。ガーゴイルの失敗に懲りたようで、「いつ成功するか分からない世界征服よりも目先の金」のためにギーガーを裏切り、ギーガーの作戦計画とその証拠の書類を、ロンドンのプラネット・タイムズ紙に高く売り込もうとする。作戦計画の書類をナディアに託した直後、ギーガーの放った追っ手に射殺される。ファジィをタンゴタンゴ島から連れ出した。
書籍
- 小説 ふしぎの海のナディア 上・中・下
- TVアニメ版のノベライズ。ただし主要ストーリーをなぞるのみで、除外されている各種エピソードも多い。ちなみに、Ν-ノーチラス号の装備で、アニメ版では「ホーミングレーザー」だったのが「ホーミングミサイル」になっている。
- 上「青い光を抱いたプリンセス」1990年、徳間書店、ISBN 4196696406
- 中「未来を夢みる大海戦」1991年、徳間書店、ISBN 4196696414
- 下「はるかなる高い空」1991年、徳間書店、ISBN 4196696449
- 小説 NADIA THE MOVIE ふしぎの海のナディア 海から来た妖精
- 1991年、徳間書店、ISBN 4196696457
- 映画版のノベライズ。
- ナディアストーリーズ
- 書き下ろしストーリーによる番外編。徳間アニメージュ文庫より発刊。全巻ともに小林弘利著。
- ジャンとナディアのいちばん長い日
- ISBN 4196696589
- ジャンとナディアの結婚式を執り行う通知が、あの激戦を生き残った仲間たちの元に届けられた。喜び合う仲間たちだったが、その矢先にナディアが失踪。ジャンは探偵社を開いていたグランディスたちの元に出向き、ナディアの捜索に乗り出す。
- ところが、この事件の裏にはアトランティス復活を恐れる、もう一つの古代文明の生き残り「超自然文明・ムウ」の存在があった。かつてアトランティス以前に地球に降り立って超能力による超自然文明を築きながらアトランティスによって滅ぼされた彼らは、ジャンの科学者としての才能とナディアのアトランティスの血が結びつくことを怖れ、2人を引き離すことを画策。催眠術でナディアの記憶を消し、はるか遠くへと連れ去った。2人の間に沸き起こる最後の試練と、「アトランティス」と「地球」にまつわる古代文明の最後の因縁を描く。
- 新メカとして自動車会社社長になったハンソンが開発した「グラスパ」こと、空飛ぶ万能自動車「グランディス・スーパーカー」が登場する。
- ふしぎの森のマリー
- ISBN 4196696627
- マリーは学校を退学した後、看護婦資格を得てとある村の療養所に勤務することとなった。そこでマリーは優しいながらもどこか陰のある盲目の不思議な男性・シュミッツに惹かれる。同時期、グランディス探偵社では仕事上のトラブルが原因でサンソンが重傷を負う。リハビリのために彼らが医者に紹介されて向かったのはマリーの勤務する療養所だった。
- 見違えるように美しく成長したマリーの初恋と、そんな彼女に惹かれるサンソンの苦しみを描く物語。新婚時代のジャンとナディアも登場。
- ふしぎの海のナディア 絵コンテ全集 THE SECRET OF BLUE WATER COMPLETE CONTINUITY BOOK 全9巻 ガイナックス責任編集 1992年3月
- 1 - 8巻は放映作品。9巻は全巻セット購入者特典で、おまけ劇場とラストNGコンテなど。9巻は庵野の直筆サイン入りだった。
- 徳間アニメ絵本 ふしぎの海のナディア 上・下
- アニメ本編の絵を使った絵本。ストーリーも一部簡略化され、低年齢層向きの文章表現になっている。(ISBN 4197044453 / ISBN 4193645843)
プラモデル
- 1990 バンダイ Secret OF BLUE WATER
- 1/700潜水艦ノーチラス号と1/20ナディアフィギュアのセット。
- スナップ式カラーモデル。潜水艦もフィギュアもバンダイらしい高い彫刻技術で作られている。フィギュアは顔も小さく塗装で「再現」するのはかなり高度なテクニックがいる。日本製。発売当時のものは組み立て説明書がナディアとネモ、ノーチラスの描かれた大型ポスターになっていた。
CD
- Bye Bye Blue Water
-
- 第0.5話「おめでとう!」(エーコーが歌う「愛の花園」を含む)
- 第22.5話「記念写真」
- 第26.5話「御期待下さい!」
- 第35.5話「復活の日」
- A.D.1900
- A.D.1901
- A.D.1991・東京
- Good Luck Nadia 〜Bye Bye Blue Water PART2〜
-
- 第-(マイナス)1話「決意」
- A.D.1901
- A.D.1907
- A.D.1991・吉祥寺
- A.D.1993・吉祥寺
- A.D.1993・渋谷
- A.D.1996・新宿
- A.D.2005・新東京
ナディア関連のCDのうち上記2作品は原作を庵野が担当し、第X話シリーズは本編のすき間を埋めるエピソード、A.D.190Xシリーズは本編の後日談、A.D.1991-2005シリーズはナディアとジャンの4代目の子孫にあたる伊藤ナディアについての物語である。
- NADIA COMPLETE SOUND COLLECTION
- 東芝EMI:TYCY5280 - 90
- Disc5-8に本編のために作曲されたBGMが未使用分を含めて全部収録されている。
- なお数多くあるキャラクター・ソングで作詞を担当している「HIDE&シンディー♡」は庵野と樋口のコンビの作詞ペンネームである。また「空母そ・そ・そ・そ」も庵野の作詞ペンネーム。
CD『Music IN Blue Water』収録の「さすらいのエーコー・ウィラン」にはエーコーがノーチラス号に助けられた時の様子が若干描かれており、また同CD収録のキャラクター・ソングの前には、登場人物たちによるコントも収録されている。
ゲーム
- ふしぎの海のナディア(ファミコン版)
- 1991年3月15日発売。登場キャラクター・メカをユニットとしたシミュレーションRPG。全50面+隠し面あり。
- ふしぎの海のナディア(メガドライブ版)
- 1991年3月19日発売。ジャンが主役のナディアとの出会いからネオアトラン壊滅までを描いたアドベンチャーゲーム。前半のストーリーの流れはほぼ原作のままだが、ノーチラス号沈没後にΝ-ノーチラス号は登場せず、ノーチラスII世号が登場したり、ジャン、ナディア、グランディス、サンソン、ハンソン、マリー以外のノーチラスクルーは全員死亡するなど、原作シナリオの初期プロットを再現している。
- ふしぎの海のナディア(PC-9801版)
- 1992年3月27日発売。TVシリーズの11-14話の間にあたるオリジナルストーリー。ネオアトランティスに捕らえられたナディアと毒に倒れたノーチラスクルーを救うため、ジャンを主人公とし、サンソン・ハンソン・エーコーと共にガーフィッシュとの戦いに挑む。
- ふしぎの海のナディア(X68000版)
- 1992年10月23日発売。5"2HD 9枚組
- ふしぎの海のナディア(FM TOWNS版)
- 1993年2月発売。CD-ROM 3枚組。PC-9801版と内容は同じであるが、CD-ROMの大容量を活かし、台詞はフルボイスとなっている[22]。
- またエンディングの一部画像が新規のものに差し替えられている。
- ふしぎの海のナディア(PCエンジンSUPER CD-ROM²版)
- 1993年1月29日発売。沈むノーチラス号から脱出し動く島で生活するジャン達が、突然現れた「神秘の島」を冒険するという内容の、いわゆる島編のアナザーエピソードとなるデジタルコミック。漂流を続ける流され島の前に突如現れた謎の島。そこではガーゴイル配下のゴブリン(声:掛川裕彦)が島の住人達を強制労働させ、大規模な発掘作業を行っていた。島で出会った少女、フィシス(声:冬馬由美)とともに冒険を続ける中、明かされた驚愕の真実。この島は旧タルテソス王国を追放された人々の流刑島であること。そしてこの島は「神聖戦士グリーンノア」こと宇宙怪獣ギドドンガスそのものであること。ギドドンガス完全復活をもくろむゴブリンと、それを阻むべくジャン達の戦いが始まる。
- なお本編とは別にクイズゲームも収録されており、ナディアとジャン、エレクトラとネモ船長、グランディスとサンソン&ハンソン、さらにはガーゴイルとマリー&キングが進行役としてボケツッコミを交えつつ、物語本編にまつわるクイズを進行していく。
- また劇中には本編には登場しないネオアトランティスの空中戦艦三番艦(名称不明)と四番艦(クォ・ヴァディス)も登場する。
- ふしぎの海のナディア〜Inherit the Bluewater〜(プレイステーション2版)
- 2005年9月22日発売。TVアニメのストーリーに、ソフィアとラズという新キャラクターを中心とするエピソードを加えた「もうひとつのナディア」。声優と大まかなストーリーはほぼアニメと同様。ただし、エアトンが登場しない、アフリカ編のカットなどの違いもある。プレイヤーはジャンとなりストーリーを進めていく。また、主要女性キャラには親密度があり、それによって最後にジャンと結ばれる女性が変わる。
- 新キャラクターは以下のとおり。
- ソフィア・ロックヘルド
- 声:門脇舞
- 金髪碧眼の少女で、アメリカの「技術王」アンドリュー・ロックヘルドの令嬢。本作品のサブヒロイン。かなり行動的な性格で、世界を騒がせている大海獣退治のためにロックヘルド家が組織した私設艦隊に同行していて、万国博覧会を見るためにパリに向かう途中の列車でジャンと出合った(本編ではジャンは船でパリへ向かった)。
- 口調はいわゆるお嬢様言葉を基本としているが、それは本人曰く「よそ行きの言葉」であり、ジャンをはじめ親しい相手とはくだけた口調で話す。その場合でも相手の名前には、年下のマリーも含めて必ず「さん」をつけて呼ぶ。
- 幼少より帝王学を仕込まれており、政治などにも詳しい。料理の腕は同じお嬢様育ちのグランディスと肩を並べるほどで、サンソンほどではないが射撃も得意。我がままぶりもナディアに匹敵し、パリで再会した時もジャンを我侭で振り回した上にナディアと出会った当初は互いにそりが合わず常にいがみ合いっていた。
- 実は彼女は、古代アトランティスでブルーウォーターを保管するために生み出された古代アトランティス王家のクローンであり、心臓の部分にブルーウォーター(大きさと形状はナディアのそれとほぼ同じ)が保管されている。このため、ナディアのブルーウォーターが赤く点滅するシーンで、それと同調して胸の痛みを訴える(2度ともゲームのオリジナル)。本来の姿は銀髪赤眼だった。アンドリューがトレジャーハンターをしていたころに偶然隆起していた古代アトランティスの遺跡に保管されていたため、アンドリューに養女として引き取られた(アンドリューが世に送り出した新技術自体、このときに手に入れたアトランティスの技術である)。
- 古代アトランティスの遺跡で自らの出自を思い出した上に、アンドリューがブルーウォーター目当てで自分を引き取ったことを知り、一時は完全に塞ぎこんでいたが、ジャンやナディアの優しさに触れ、元気を取り戻す。ノーチラス号沈没後、(クローンとはいえ)アトランティス王家の血を引きブルーウォーターを持つソフィアが、ブルーウォーターをガーゴイルに奪われたナディアの代わりにレッドノアの主として迎え入れられる。このときソフィアは、本来の姿である銀髪赤眼に戻っている。
- そのレッドノアがΝ-ノーチラス号に攻撃を仕掛けたため、レッドノアの暴走を止めるために自分の体からブルーウォーターをえぐりとり、レッドノアを機能停止に追い込む。その後、自分を迎えに来たナディア達にΝ-ノーチラス号はブルーウォーターがなければ主エンジンが動かないことを伝える(ソフィアは、ネモ船長がブルーウォーターを持っていることを知らなかった)と共に、自分のブルーウォーターを託して息を引き取る。
- ソフィアがヒロインとなる場合、クライマックスにおいて本編のジャンと同様、ナディアが3つのブルーウォーターの力によってソフィアを普通の人間として生き返らせる。その後ソフィアは、婿養子にとる形でジャンと結婚。ジャン・ロックヘルドとなったジャンは、アンドリューの跡を継いで技術王と呼ばれるようになる。いわゆる逆玉END。
- ラズ
- 声:小林恵美
- 眼鏡をかけた黒髪の少女で、ソフィアに仕えるメイド兼ボディーガード。常にソフィアと行動を共にし、銃と刀を自在に使いこなす。性格は寡黙にして冷徹で、感情の起伏が乏しく考えが全く読めない。ソフィアに「無礼を働いた」ジャンに銃や刀を突きつけることもしばしば。
- 実は彼女は、ネオアトランティスがアンドリューの情報を集めるために放った工作員であり、アンドリュー陣営やノーチラス号の情報を逐次ネオアトランティスに通報していた。ソフィア曰く、かつてアンドリューのライバル企業の社長令嬢だったが、会社が倒産したのち同情したアンドリューがソフィア付きのメイドとして雇ったとのことであるが、上記の理由からこの出自がどこまで本当なのかは不明。ソフィアに対しても終始感情を表に出さない冷静な態度をとり続けていたが、レッドノアで再会した際に「手のかかる妹のように思っていた」と発言している点から、悪感情は抱いていなかったもよう。
- ケルマディック海溝の戦いのどさくさにまぎれてソフィアとナディアをガーゴイルの空中戦艦に移乗させようとするが、2人の抵抗にあって失敗し(収穫はナディアのブルーウォーターのみ)、ラズは爆発の衝撃で海へ転落する。その後、Ν-ノーチラス号がレッドノアに突入した際にネオアトランティスを裏切ってソフィアを守るが、多勢に無勢で追い詰められ、ネオアトランティス兵士を巻き添えにして自爆する。
- PC版のみ攻略対象に含まれる。
- アンドリュー・ロックヘルド
- 声:木内秀信
- アメリカの「技術王」と呼ばれる大富豪にして、ソフィアの父親。元々はトレジャーハンターだったが、ある時期から一転して様々な新技術を世に送り出し一代にして巨万の富を得る。その規模は当時騒がれていた大海獣退治を目的とした私設艦隊を編制可能なほど。急速な成り上がり故に何かと黒い噂が絶えない。
- かつてトレジャーハンターをしていたころ、偶然隆起していたアトランティスの遺跡から数々の各種技術を手に入れてそれを基に巨万の富を得るとともに、保存されていたソフィアを見つけ出して養女とした。その後、独自にアトランティスについて調査を進めた結果、ブルーウォーターの存在とソフィアの体内にブルーウォーターが埋め込まれていることを知り(複数個存在することまでは知らなかった)、ブルーウォーターの持つ力を手に入れることを望み、ネオアトランティスとの対決姿勢を打ち出すようになる。
- アトランティスの遺跡にてソフィアと再会した際に、ソフィアを道具のように見なす発言をし、ソフィアの心を深く傷つける。その後、ネオアトランティスのノーチラス号撃沈作戦に私設艦隊の総力をもって介入してノーチラス号を攻撃してブルーウォーターを奪おうとするが、空中戦艦及びガーフィッシュ艦隊の集中砲火を浴びて艦隊は壊滅し、アンドリューも旗艦と命運を共にした。死ぬ間際、ソフィアに対する上記の態度を後悔するようなセリフがあり、完全に本心から物扱いしきれていなかった模様。
- なお、彼の容姿は片眼鏡をかけている点を除けば新世紀エヴァンゲリオンの碇ゲンドウによく似ている。
- 変更のあった声優は以下のとおり。
- ふしぎの海のナディア〜Inherit the Bluewater〜(Windows版)
- 2006年6月2日発売。PS2版に特典をつけての移植。攻略対象としてラズとイコリーナが追加されている。
- ふしぎの海のナディア 電脳バトル ミス・ノーチラス・コンテスト
- 『〜Inherit the Bluewater〜』PS2版コレクターズエディション及びWindows版に特典として付属しているクイズゲーム(単体販売はされず)。クイズは一般教養的内容からガイナックスアニメに関するディープな内容までいろいろある。
- ノーチラス号でエーコー主催で開かれるミスコンにおいて、ナディアは自分の優勝を確実にするためにジャンに「お願い(というより命令)」して、他の出場者(マリー、エレクトラ、イコリーナ、ソフィア、ラズ)の衣装を探ることになる。プレイヤーはジャンとなって彼女たちが出題するクイズを解いてどのような衣装でミスコンに出場するかを探るが、その衣装は『新世紀エヴァンゲリオン』や『トップをねらえ!』など、ガイナックスアニメのものである。
- 新世紀エヴァンゲリオン エヴァと愉快な仲間たち(Windows、SS、PS)
- 『新世紀エヴァンゲリオン』、『トップをねらえ!』と『ナディア』の登場キャラクターによる麻雀ゲーム。ストーリーモードではプレイヤーはジャンとなり、ナディアの願い(わがまま)を叶えるために麻雀大会に出場する。フリー対戦モードではナディア、ジャン、マリーが使える。
- エヴァと愉快な仲間たち 脱衣補完計画! (Windows)
- 当初ナディアも脱ぐことになっていたが、NHKから許可が下りず、彼女だけ負けても脱がない。
ミニゲーム
2004年よりモバイルサイトにてケータイ向けに配信された有料ダウンロード・アプリケーション。提供・ティンマシン。
- 第1話「ふしぎの海のナディア 〜ナディア編〜」
- 第2話「ふしぎの海のナディア 〜北極編〜」
- 第3話「ふたりのナディア 〜メギドの雷編〜」
モバイルドラマ
2006年よりモバイルサイトにてケータイ向けに配信された有料ダウンロード・アプリケーション。現在は配信を終了している。提供・スペースアウト。
- ふしぎの海のナディア モバイルドラマ
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- KDDI au WIN端末機種対応
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- 第1話「小さな訪問者」(2006年4月28日 開始)
- 第2話「ミスノーチラス大作戦」(2006年6月22日 開始)
- 第3話「ふたりのナディア」(2006年8月31日 開始)
- Vodafone live! 3GC (QVGA) 端末専用メガアプリ
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- 第1話「小さな訪問者」(2006年6月14日 開始)
- 第2話「ミスノーチラス大作戦」(2006年8月1日 開始)
- 第3話「ふたりのナディア」(2006年10月18日 開始)
その他
- ナディアおまけ劇場 その1 - その10
- LD-BOX、DVD-BOXに収録。本作の細かい設定を解説している。監督は庵野、オープニングは前田、佐々木洋が担当。
タイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出・作画監督 | 原画 | 美術 |
---|---|---|---|---|---|
その1「1989 ナディアの世界―の巻」 | 山口宏 鶴巻和哉 庵野秀明 |
増尾昭一 | 鶴巻和哉 | 菊地康仁 | 菊地正典 |
その2「これが、ネオ・アトランティスだ!―の巻」 | 薩川昭夫 | 都留稔幸 | |||
その3「万能潜水艦ノーチラス号26の秘密―の巻」 | もりたけし | 黒田和也 | |||
その4「ブルー・ウォーターのだいひみつ―の巻」 | 樋口真嗣 | 合田浩章 | 佐々木洋 | ||
その5「第17.5回 ナディア、ミスコンに出場する―の巻 | 鶴巻和哉 | 黒田和也 | 菊地正典 | ||
その6「ネオ・アトランティスにようこそ―の巻」 | 前田真宏 | 岸田隆宏 | |||
その7「ナディア超百科―の巻」 | 摩砂雪 | 今掛勇 | |||
その8「夕やけジャンジャン(第52回)―の巻」 | 樋口真嗣 | 本田雄 | |||
その9「失われた時を求めて…―の巻」 | 鈴木俊二 | 今掛勇 | 小倉宏昌 | ||
その10「強さくらべ!! Ν-ノーチラス対レッドノア―の巻」 | もりたけし | 黒田和也 | 菊地正典 |
関連商品
DVD
Blu-ray
- ふしぎの海のナディア Blu-ray BOX【完全生産限定版】(2011年11月23日発売)
- 「ナディアおまけ劇場」等の映像特典は収録されているが、本編の次回予告は収録されていない。
その他
テレホンカード(この62種類の中には、『エヴァと愉快な仲間たち』や他作品とのコラボレーション6種類も含む)
- 01(2種類) NHK(番組宣伝用、販売用)
- 02(24種類) NHK VOOK(販売促進用)
- 03(7種類) ニュータイプ(読者プレゼント用) ※GAINAX20thは、コラボレーション。
- 04(5種類) ブロッコリー(販売促進用、限定販売用)
- 05(3種類) ソフマップ(販売促進用) ※エヴァと愉快な仲間たち1種類を含む。
- 06(1種類) ドルフィン山本(販売促進用) ※『エヴァと愉快な仲間たち』
- 07(3種類) メッセサンオー(販売促進用) ※『エヴァと愉快な仲間たち』、綾波レイとのコラボレーション各1種含む。
- 08(2種類) GAINAX (販売促進用) ※GAINAX Festival1999は、コラボレーション。
- 09(2種類) ユーメックス TOSHIBA EMI(販売促進用)
- 10(5種類) ムービック(販売用)
- 11(4種類) 劇場版(限定販売用)
- 12(4種類) 089-092 ARTTELE COLLECTION(販売用)
エピソード
この節は内容が雑多になっており、構成を見直す必要があります。 |
脚本
本編のエンドクレジットの脚本の部分には大川久男と梅野かおるがクレジットされているが、実際に使われたのは2割程度のアイディア部分で、大半は総監督の庵野秀明以下ガイナックスのスタッフにより大幅に内容が書き換えられており、元の脚本では宇宙船(レッドノアやΝ-ノーチラス号等)は出て来る予定は無かった。[24]
エンディング
エンディングのアニメはセピア調の世界名作劇場風な絵柄だが、そのテーマは「飛行機をジャン達が追いかけて、もう少しで届きそうなのに、ついに飛行機は飛んでいってしまい、カメラフレームからも外れてしまう。それによって夢というのは、そんなに簡単に実現できるものではない」という辛辣なものであることを庵野は語っている。
制作費
ガイナックスに下りて来た制作予算は1話につき約1000万円程度で『トップをねらえ!』とほぼ同じであると当時ガイナックス社長だった岡田が後に語っている[1]。「制作費の多くを最初の数話で使ってしまい、その後は資金で非常に苦労した」と後に報道番組で作者らが語っている。また、各話の制作時間がシリーズで一定しておらず、ナディアの作品の質に、著しいばらつきがあるのはこのためである。
NHKサイドとのやりとり
あまりにも自由な製作方針に、依頼したNHKのプロデューサーも「何やってもいいよとは言ったけど、ここまでやれと言ったつもりはない!」と、怒りのあまり本当に口から泡を出して入院した[8]。ちなみに、当初の約束どおり39話、打ち切りもなく最後まで製作されている。
南の島編・アフリカ編における作画の外注
第23話から第30話までの、ジャンとナディアが南の島に漂着してドタバタを繰り返す回、および第32話から第34話までの、島を脱出した一行がナディアの生まれ故郷に辿り着くまでの回は、作画の質が極めて低く、ストーリー展開も前後の脈絡が不自然であった[25]。特にナディアがハマハマに、ジャンそっちのけで初恋するシーンは、全体のストーリーから意味もなく大きく脱線していた。
これはスケジュールが遅延したため、全体に作品の質を低くするよりも、あえて捨てる回を作って、重要なエピソードに人的資源を集中してその回の質を高めることを意図したものだった。島編の監督は庵野でなく、樋口が務めている[26][27]。これらの回における低調な作画は外注によるもので、「島編」などと呼ばれて『ロスト・ユニバース』の第4話「ヤシガニ屠る」などと同様に語り草となった[25]。外注先が韓国のアニメ製作会社であったことから、「三文字作画(韓国人名の多くが漢字三文字からなることから、スタッフクレジットを揶揄した言葉)」とも呼ばれた[要出典]。特に第34話はほぼ全編が挿入歌のプロモーションビデオ的様相を呈しているが、これはあまりの作画のひどさに庵野が自腹を切って作り直したためで、新しく絵を描き直す余裕も無く、これまでの絵をひたすら繋ぎ合せて編集を行った結果である。そのためか、第34話の原画担当者の名前は全てペンネームで記されている。ただし第34話は絵を流用してはいるが、編集に大変な手間がかかっている。編集を担当した薩川によれば編集だけで1曲に12時間、合計で約60時間がかっているという。また薩川自身がオペラが好きなことからロッシーニの『ランスへの旅』を意識した手法がとられている[28]。
後のテレビアニメでも、ストーリーの本筋から離れた寄り道のエピソード全般のことを「島編」と総称することがあるが、これは『機動戦士ガンダム』の第15話「ククルス・ドアンの島」が由来であるとも、本作の南の島編が由来であるとも言われている[29]。
- 34話スタッフ(抜粋)
- 演出:宇田忠順、岡本悲八(薩川昭夫)
- 絵コンテ:いぬまくら(もりたけし)
- 作画監督:金世昌、空母そ・そ・そ・そ(庵野秀明)
- 原画:KAC、マッキィ・F・スタインベック、木木木人建(もりたけし)、マスオさん(増尾昭一)、キング、紫美望、魔砂一(摩砂雪)他
- 色彩設定:高星晴美
- 編集:薩川昭夫
- 音響監督:清水勝則
- ミキサー:成清量、西澤規夫
- 効果:野口透
- アニメーション制作担当:頼経康史、村田康人
湾岸危機による製作スケジュールの余裕の発生
1990年の本放送では中盤以降イラクのクウェート侵攻に関連してニュースの延長による放送休止が相次ぎ、3クールの放送にほぼ1年を要した。中でも第20話と第21話の間は4週間連続で放送が延期となった。一方で、そのために制作スケジュールに余裕が生じた。
アニメ雑誌との連動
もともと湾岸危機関連のニュースによる放送休止で放送期間がかなり押していたとはいえ、当初の予定では1991年3月29日に最終話が放映されるはずだった。だが、突然2週に渡り特番が割り込んでしまい、最終話の放映は4月12日に延びてしまう。最終話に向けて『ナディア』の特集を組むことが予定されていた各アニメ雑誌は、この影響を大きく受けた。当時の月刊主要アニメ誌である『アニメージュ』『アニメディア』『月刊ニュータイプ』はいずれも首都圏では10日に書店に並ぶ。「3月29日最終回放映」を前提に、4月10日発売の誌面には揃って『ナディア』最終話特集を組んでいた。しかし雑誌発売後に最終回が放送されることになり、表紙が「最終回特集」から「最終回直前特集」に切り替えられることになった。特に『アニメージュ』に至っては毎年5月号で発表されていた「アニメグランプリ」で当時前人未到だった4冠を達成していたことで大々的に特集が組まれていたため、未放映の内容に関する記述が多数見られた。
再放送時における新潟県中越地震への配慮
本作が2004年4月7日よりNHK教育で再放送された際、同年10月23日に発生した新潟県中越地震に配慮して、災害直後に放送された第30話では、地震によって地割れが発生する場面がカットされた。翌週は特番により放送休止となり、その後31話を飛ばして第32話から放送が再開された。32話冒頭の「これまでのあらすじ」は、第31話から地震に関係ない場面のみを編集し、井上による新録のナレーションを付けたものに差し替えられた。ちなみにこの第30話と第31話には1973年に公開された映画『日本沈没』のオマージュ的なシーンが盛り込まれていたが、後に本作の監督だった樋口は『日本沈没(2006年版)』の監督を務めることになる。
スタートレックへの影響
『新スタートレック』の美術設定を担当したマイケル・オクダは本作の大ファンであり、フェイザー銃に関する設定に際して「『fushigi-no-umi』なる超伝導結晶体から発せられるナディオン放射を応用したビーム」と定義づけた。つまり、不思議の海という超伝導結晶体とはブルーウォーターのことで、ナディオン放射はナディアをさす。
イメージソングと環境ビデオ
NHKの番組のタイムスケジュールにはCM枠がなく、民放感覚で30分アニメを制作すると30分では時間が余るため、本編と次回予告終了後に「イメージソングをバックに自然を扱った環境ビデオ的な映像」が第1話から第37話まで放送されていた(NHKはその後、アニメ枠は30分から25分程度に短縮して調節している)。用いられた曲は「Real Heart(松下里美)」「FAMILIES 家庭の構造(桐島かれん)」「どうしてそうなの?(水谷優子)」「海よりも優しく(鷹森淑乃)」「レッツ・ゴー・ジャンくん(日高のり子)」「マーメイド メモリー(早見優)」であり、曲は全てメディアに収録されて発売されているが、映像部分のメディア化は未だなされていない。なお、こうした環境イメージビデオは、本作だけではなく同時間に放映されていた他のNHKアニメでも存在しており、原作・原題となった物語の舞台の歴史や史跡の紹介を行っている。
『新世紀エヴァンゲリオン』との関連
庵野の頭の中では、後年発表する作品『新世紀エヴァンゲリオン』は『ふしぎの海のナディア』に準じた世界観上にある続編的物語であったらしい[30]。『エヴァ』の初期の企画書でも『ナディア』の敵役「ガーゴイル」が閃光に触れて塩になってしまったことと「セカンドインパクト」は同種の現象であり、「セカンドインパクト」は「死海蒸発事件」という名になっていた。また、レッドノア内部にはエヴァンゲリオンの素体を思わせる巨人(アダム)や、それらの骨格、部品などが随所に多く見られる。『ナディア』最終回では、16個の白い球体が衛星軌道上から地球各地に飛び散っていくシーンがある(使徒は全部で18種であるが、第二使徒のリリスは月が出来た時から地中に埋没、そのリリスを起源とする第壱拾八使徒のリリンは人間の事)。
『サブマリン707』に対するオマージュ
小沢さとるの潜水艦マンガ『サブマリン707』からは、目のマーキングが入ったストライプ柄の潜水艦「ガーフィッシュ」や対魚雷兵装「ホムガード」等、様々な小道具が名前も変えずに引用されている。特に海戦シーンでの「最後の魚雷は相当遅れて接近してくる」という演出は、同作の「謎のムウ潜団編」をそのまま再現したオマージュである。
脚注
- ^ a b 「岡田斗司夫の海賊生放送3月31日『ふしぎの海のナディア』徹底研究!』大百科」
- ^ a b c 「ふしぎの海のナディア」徹底研究!インタビューノーカット版 その(1)」 岡田斗司夫公式ブログ、2012年3月31日。
- ^ 『ふしぎの海のナディア絵コンテ全集』第1巻「ナディア懴悔話〜第1回「ナディア誕生秘話」」
- ^ 本作の前々作である『アニメ三銃士』の名言や予告編のパロディも登場している。
- ^ DVD-BOX解説書、p99.
- ^ a b ナディアおまけ劇場その7
- ^ 小説版『ジャンとナディアの一番長い日』では記憶喪失になった大人のナディア(21か22歳)が、再びあのヘソ出しメインコスを着てサーカスに出る描写がある。
- ^ a b c d 「「ふしぎの海のナディア」徹底研究!インタビューノーカット版 その(3)」 岡田斗司夫公式ブログ、2012年4月4日。
- ^ NHK側が指定した主人公の初期設定に従ったもの。
- ^ 「「ふしぎの海のナディア」徹底研究!インタビューノーカット版 その(2)」 岡田斗司夫公式ブログ、2012年4月2日。
- ^ 後に放映された『BSアニメ夜話』より。
- ^ 本編中では年上のエレクトラだけであったが、ゲームではPCエンジン版のフィシスや『〜Inherit the Bluewater〜』のソフィアなど、ナディアやジャンと同年代の少女も登場する。
- ^ 子供と孫の可能性もある。なお2匹のうちのどちらか定かではないが、CDドラマ「A.D.1901」ではキングの子供である赤ちゃんライオンの名がキングザウルス三世であることが確認できる
- ^ ロマンアルバム『ふしぎの海のナディア』P53より。
- ^ 監督の口癖。
- ^ その際、息子「ビナシス・ラ・アルウォール」は瀕死の傷を負い、ナディアはその兄に窮地を救われた。
- ^ 『ロマンアルバム ふしぎの海のナディア』(徳間書店、1991年) 庵野によるコメント。
- ^ 徳間書店のロマンアルバムで初期設定が確認できる。
- ^ 『文明の帝国 ジュール・ヴェルヌとフランス帝国主義文化』(杉本淑彦、山川出版)、『ジュール・ヴェルヌと日本』(富田仁、花林書房)、「集英社文庫ジュール・ヴェルヌ・コレクション」等より
- ^ 第31話「さらば、レッドノア」でレッドノア内にあらわれる白い巨人(サハラ砂漠古代壁画の内の「セファールの白い巨人」Tassili n'Ajjerと同じシルエットになっている。なおこの像は研究者アンリー・ロートが円頭人時代としたところに描かれ「火星の神」と名づけたもので、後に宇宙人ではないかという俗説が広まったものである)は『ふしぎの海のナディア絵コンテ全集』の絵コンテではウルトラマンのシルエットであり、そこにはウルトラサインまで登場していた。
- ^ 武田康廣『のーてんき通信 エヴァンゲリオンを創った男たち』(ワニブックス、2002年、p135-p136. p175)
- ^ CD-ROM 3枚組とはいえ、ステレオ音声ではすべての台詞が入りきらないことから、左右チャンネルに別々のシーンの台詞を録音するという技法がとられている
- ^ オリジナルキャストであった塩沢が既に故人であったため。
- ^ http://live.nicovideo.jp/watch/lv86958277
- ^ a b オタク文化研究会(編) 編『オタク用語の基礎知識』(初版)マガジンファイブ、2006年6月9日、25頁頁。ISBN 4-434-07396-6。
- ^ 武田康廣『のーてんき通信 エヴァンゲリオンを創った男たち』(ワニブックス、2002年、p174)
- ^ 『BSアニメ夜話』における岡田の発言。
- ^ ロマンアルバム ふしぎの海のナディア、56p、薩川へのスタッフ・インタヴュー。
- ^ 氷川竜介. “ネイティブガンダム[リマスター版]第15回 第15話「ククルス・ドアンの島」”. GUNDOM.INFO. サンライズ. 2011年5月10日閲覧。
- ^ 『庵野秀明スキゾ・エヴァンゲリオン』(太田出版、1997)P.170で、貞本、鶴巻、佐藤ら主要制作スタッフが語るところによる。
参考文献
- アニメージュ編集部編『ふしぎの海のナディア 公式ガイドブック』(徳間書店、1990年、ISBN 4193642534)
- アニメージュ編集部編『ロマンアルバム ふしぎの海のナディア』(徳間書店、1991年、ISBN 4197210701)
- 兜木励悟『ディズニー批判序説―盗むディズニー訴えるディズニー』(データハウス、2001年、ISBN 4887186428)
- 武田康廣『のーてんき通信 エヴァンゲリオンを創った男たち』(ワニブックス、2002年、ISBN 4847014073)
関連項目
外部リンク
- NHKアニメワールド:ふしぎの海のナディア
- GAINAX NET|ふしぎの海のナディア(ガイナックス)
- StarChild:ふしぎの海のナディア(スターチャイルド)
- [http://traintrain.jp/blog/detail/mid/30409/date/2012-04-14 ノーチラス号プリンターモデル(無料)
NHK総合 金曜19:30枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ふしぎの海のナディア
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NHK Eテレ 土曜17時55分枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
ふしぎの海のナディア
(デジタルリマスター版) (2012.4.7 - ) |
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