KID (ゲームブランド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

KID(キッド)は、2007年2月よりサイバーフロントにより運営されているコンシューマーゲームのブランド。2006年11月末までは株式会社キッドが運営していたが、同社の自己破産、倒産によりサイバーフロントへと継承されることとなった。KIDとは「Kindle Imagine Develop」の略。

目次

[編集] 概要

シューティングゲームアクションゲームを制作していた時期もあったが、近年制作しているゲームの大半は恋愛アドベンチャーゲームをはじめとするギャルゲー乙女ゲームで、アダルトゲームコンシューマー機への移植にも積極的に取り組んでいる。また、『Memories Off』や『infinity』などの自社の人気シリーズをWindowsに移植し、旧キッドの手により自社通販などで販売していた。サイバーフロントへのブランド継承により通販が再開されるかどうかはまだ不明である。

旧キッドの本社所在地は東京都品川区東大井の京急本線の線路沿いにあり、音楽館のゲーム『Train Simulator Real THE 京浜急行』および『Train Simulator 京成・都営浅草・京急線』にも登場する。

(旧)株式会社キッド
KID corp
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
140-0011
東京都品川区東大井二丁目13番8号 ケイヒン東大井ビル6F
設立 1988年5月12日
業種 情報・通信
事業内容 コンシューマゲームソフトの企画、開発、販売、輸出入
代表者 市川久祥(代表取締役)
資本金 16,090万円
売上高 92,900万円(2006年3月)
従業員数 41名
決算期 3月
外部リンク www.kid-game.jp/
テンプレートを表示

[編集] 歴史

株式会社キッドの創業は1987年。当初は大手ゲームソフトメーカーの下請けで開発を行っており『サマーカーニバル'92 烈火』などを開発、1991年発売のFM TOWNS用『雷電伝説』(販売は電波新聞社)と翌1992年発売の『デスブレイド』で自社のブランド名を出した。

その後、次世代ゲーム機市場で、1996年4月に発売されたセガサターン用ゲームソフト『きゃんきゃんバニー プルミエール』(カクテル・ソフトの同名タイトルの移植)を皮切りに、アダルトゲームコンシューマー移植を中心とした自社ブランドのゲームソフトを発売するようになった。当初は後のものと比べてゲームの品質が低く、「エロゲーの劣化移植メーカー」と呼ばれることもしばしばあったが、移植ではないオリジナルタイトルである『Memories Off』や『infinity』などが好評を博してブランドを支える柱とまでなるころには、そのように呼ばれることはあまりなくなった。[要出典]

また、双六のようなボードゲームのシステム作りも行っており、タカラのPSソフトの「人生ゲーム」シリーズの初期の作品などのEDテロップ内にも同ブランド名が見られる。同社がこの時の技術を元にPS用に開発・販売した「テナントウォーズ」などは後に「SuperLite1500シリーズ」として復刻されている(ゲームタイトルが変更になったものもある)。

2001年から2003年にかけて、都営バスの各路線にてラッピングバスが登場し、知名度を上げる。

2005年、フジテレビ系ドラマ『電車男』の制作にスポンサーとして協力、KIDの制作したゲームソフトのポスターが同ドラマ内にも登場した。

[編集] 自己破産

2006年11月30日付で営業を停止し、翌12月1日付で東京地方裁判所自己破産を申請したという報道が12月1日に『毎日新聞』によってなされる。後にKIDは公式サイトのトップページにおいてこの事実を公表し、破産手続の開始が決定されたことを発表した。近年はプレイステーション2向けを中心にソフトの供給を行っていたため、ニンテンドーDSなどの携帯型ゲーム機のブームの煽りを受けた、据置型ゲーム機用ソフトの売り上げの低迷も倒産の要因の一つと説明している。このことから当初は同月末のコミックマーケット71の企業スペースへの出展をキャンセルしていた。しかし、破産管財人から許可が下りたこと、予約していたスペースが埋まっていないままだったことによりコミックマーケット準備会からの協力があったことから急遽出展のキャンセルを撤回した。そして旧キッド社員の有志や準備会スタッフらにより、通販サイトで販売されていたゲームソフト・サウンドトラックテレホンカードなどの在庫処分が行われた。

[編集] ブランド活動再開

2007年2月2日サイバーフロントが破産管財人から旧キッドが保有していたゲーム関連の一切の権利およびソースコードなどの資産を取得し、KIDのブランドを継承することを発表した。同日にサイバーフロント、KIDの両公式サイトのトップページでも同じ発表がなされている。旧キッド倒産後、ゲーム開発の主要スタッフはほぼそのまま5pb.に移籍した。倒産発表前に新作として発売が予定されながら中止となっていた『Memories Off #5 encore』は、同社がサイバーフロントからの委託を受けて開発、サイバーフロントが発売することとなった。同じく倒産発表前に新作として発売が予定されながら中止となっていた『12RIVEN -the Ψcliminal of integral-』は、サイバーフロントが開発を行い発売されることとなった。

2007年11月30日5pb.がサイバーフロントよりMemories Offシリーズを独占的・排他的に利用する権利を取得した事が発表された[1]。これにより、今後の同シリーズに関する企画・開発・販売に係わる全ての業務は5pb.が請負うこととなった。以後、サイバーフロントからはプレイステーション・ポータブル用に『My Merry May with be』『Monochrome』などの旧キッド作品が発売されている。また、『家族計画』『魂響〜御霊送りの詩〜』のように株式会社時代のキッドがかかわらなかった作品や、『code_18』のような完全新作にもKIDロゴが施されており、サイバーフロントのギャルゲー用総合ブランドとして活用されている。ただし美少女キャラクターが中心となるゲームでも工画堂スタジオの作品は含まれていない。

[編集] スクリプトエンジン

KID作品のスクリプトエンジンドリームキャストプレイステーション2へと主要プラットフォームが移行する過程で発展を遂げ、素晴らしい操作性を持つに至った。いわゆるギャルゲーとしては珍しく、「定評あるキッドシステム」の言葉でシステム面の完成度を売りとするPRも多く見られた。2002年ごろのゲーム誌での新作紹介記事では「早送りやショートカットなどが完備されていて、プレイ環境が快適[2]」「定評あるシステムの快適さ[3]」のように述べられており、当時すでに操作性への評価が確立していることがわかる。

[編集] 主な作品一覧

廉価版は除く。斜字表記があるものはアダルトゲームからの移植で、カッコ内は移植元のブランド・原題。

[編集] 1996年

[編集] 1997年

[編集] 1998年

[編集] 1999年

[編集] 2000年

[編集] 2001年

[編集] 2002年

[編集] 2003年

[編集] 2004年

[編集] 2005年

[編集] 2006年

[編集] サイバーフロントにおけるKIDブランド使用作品

[編集] SDR project

KIDの一部タイトルには、起動時にKIDのロゴが表示された後、「SDR project」というロゴが続けて表示されるものがある。これはいわゆる「ブランド内ブランド」と言えるもので、KIDのオリジナルタイトルの中でも、『Memories Off』シリーズや『infinity』シリーズといったKIDブランドの中核に位置するとされるタイトルを中心に付与されている。

このブランドが最初に付与されたタイトルは『Ever17』で、同作の発売に合わせて「『Never7』や『Memories Off』のスタッフが新ブランドを立ち上げた」との発表がなされた[4]が、実際にはプロデューサーである市川和弘の個人ブランドである。

なお、「SDR」が何を意味し、また何の省略形であるのかは明らかにされていない。

株式会社KIDの倒産後は、5pb.ブランドから SDR project を冠したゲーム作品が出ている。

[編集] SDR project 作品一覧

  • Ever17 -the out of infinity-(Premium Edition および Xbox 360版を含む)
  • 想い出にかわる君 〜Memories Off〜
  • Memories Off Duet
  • Never7 -the end of infinity-(PS2版)
  • 想いのかけら -Close to-(『Close to 〜祈りの丘〜』のPS2版)
  • Remember11 -the age of infinity-
  • Memories Off 〜それから〜
  • Memories Off After Rain Vol.1〜3
  • Memories Off #5 とぎれたフィルム
  • Separate Hearts
  • 12RIVEN -the Ψcliminal of integral-
  • ユア・メモリーズオフ 〜Girl's Style〜
  • DUNAMIS15

[編集] 廉価版

プレイステーションプレイステーション2においては、『Memories Off』シリーズや『infinity』シリーズは自社発売ではなく、サクセスからSuperLite1500(PS)/2000(PS2)シリーズとして発売され、ユーザーサポート先もサクセスとなっている。後期になるとリバーシブルジャケット仕様の商品も登場し、ジャケット絵をオリジナル版と同じものに変更することもできるようになった(ただし、裏面右下にはSuperLite2000版であることは明記されている)。SuperLite版制作に当たって、オリジナル版発売後に発表された新作イラストや販促イラストなどが特典としてギャラリーモードに追加収録されることがよくある。それゆえにオリジナル版とは完全に別のセーブデータとして扱われており、同一タイトルであってもデータの互換性はなく、コンバートする機能もない。

また、これら以外にも2006年に自社発売によるプレイステーション2向けの廉価版が発売されたタイトルも存在した。このほかにも、ドリームキャストでもドリコレとして再発売されているタイトルも存在する。

  • サクセス
    • プレイステーション(SuperLite1500シリーズ)
      • Memories Off
    • プレイステーション2(SuperLite2000シリーズ)
      • 『Memories Off』シリーズ
        • メモオフみっくす
        • 想い出にかわる君 〜Memories Off〜
        • Memories Off Duet
        • Memories Off After Rain Vol.1 - 3
        • Memories Off 〜それから〜(リバーシブルジャケット仕様)
        • Memories Off #5 とぎれたフィルム(リバーシブルジャケット仕様)
        • Memories Off 〜それから again〜(リバーシブルジャケット仕様)
      • 『infinity』シリーズ
        • Never7 -the end of infinity-
        • Ever17 - the out of infinity- Premium Edition
        • Remember11 -the age of infinity-(リバーシブルジャケット仕様)
      • Monochrome(リバーシブルジャケット仕様)
      • 藍より青し
  • KID
    • ドリームキャスト(ドリコレ)
      • Never7 -the end of infinity-
      • 夢のつばさ Fate Of Heart
      • てんたま -1st Sunny Side-
    • プレイステーション2(2800セレクション: すべて2006年発売)
      • Iris 〜イリス〜
      • 想いのかけら -Cross to-
      • 夏夢夜話
      • CROSS†CHANNEL 〜To all people〜
      • カラフルBOX 〜to Love〜
      • PIZZICATO POLKA 〜縁鎖現夜〜
      • マビノ×スタイル
      • My Merry May with be
      • てんたま -1st Sunny Side-
      • てんたま2wins
      • 水の旋律
      • 水月 -迷心-
      • White Princess the second 〜やっぱり一途にいってもそうじゃなくてもOKなご都合主義学園恋愛アドベンチャー〜
      • カルタグラ 〜魂ノ苦悩〜

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 脚注・出典

  1. ^ 5pb.ニュースリリース
  2. ^ ユーゲーDX STAGE 2』p.209、『Ever17』の記事。
  3. ^ 電撃PlayStation』Vol.238 p.86、『Never7』の記事。
  4. ^ 電撃G's magazine』2002年6月号、メディアワークス
個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語