ロスト・ユニバース
| ロスト・ユニバース | |
|---|---|
| ジャンル | スペースオペラ |
| 小説 | |
| 著者 | 神坂一 |
| イラスト | 義仲翔子 |
| 出版社 | 富士見書房 |
| レーベル | 富士見ファンタジア文庫 |
| 刊行期間 | 1992年 - 1999年 |
| 巻数 | 全5巻 |
| 漫画 | |
| 原作・原案など | 神坂一 |
| 作画 | 義仲翔子 |
| 出版社 | 角川書店(富士見事業部) |
| 掲載誌 | 月刊ドラゴンジュニア |
| レーベル | 角川コミックス ドラゴンジュニア |
| 発表号 | 1997年12月号[1] - 2002年11月号[2] |
| 巻数 | 全4巻(本編3巻・外伝1巻) |
| アニメ | |
| 原作 | 神坂一 |
| 監督 | 渡部高志 |
| シリーズ構成 | 神坂一、関島眞頼 山田靖智 |
| 脚本 | 山田靖智、高山治郎 植竹須美男、佐藤勝一 玉井豪 |
| キャラクターデザイン | 義仲翔子、宮田奈保美 |
| メカニックデザイン | 鈴木勤 |
| アニメーション制作 | イージー・フイルム |
| 製作 | テレビ東京 テレビ東京メディアネット |
| 放送局 | テレビ東京系列 |
| 放送期間 | 1998年4月3日 - 9月25日 |
| 話数 | 全26話 |
| ■テンプレート使用方法 ■ノート | |
| ウィキプロジェクト | ライトノベル・漫画・アニメ |
| ポータル | 文学・漫画・アニメ |
『ロスト・ユニバース』(LOST UNIVERSE)は、富士見ファンタジア文庫から刊行されている神坂一のライトノベル。また、これを原作とするアニメ、漫画作品である。
目次 |
[編集] 概要
ロストシップ・ソードブレイカーに乗るトラブル・コントラクター(厄介ごと請負人)のケインとミリィが巨大企業ゲイザー・コンツェルンを隠れ蓑にした巨大犯罪組織ナイトメアと戦うスペースオペラ。
原作、アニメ、漫画それぞれで登場人物などの設定や物語の終盤部分が異なっている。
1998年には同タイトルでテレビアニメ化されている。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
[編集] 登場人物
- ケイン・ブルーリバー
- 声 - 保志総一朗
- 主人公。祖母から譲り受けたロスト・シップソードブレイカーを駆る腕利きのトラブルコントラクター。茶髪で女顔の美形。何事にも前向き(?)で、計画よりまず行動するタイプ。口より先に手が出る。自らのポリシーから常に黒いマントを羽織り、目立つことこの上ない。本人はこれをかっこいいと思っているらしく、馬鹿にされると怒り、たいていの場合殴り合いに発展する。これまた自らの美学から、精神力をエネルギーにする剣「サイ・ブレード」を好んで使用する。増幅器なしでも一瞬だけサイ・ブレードの刃を具現化できる。刃物マニアで、切り裂きジャックが心の師匠らしい。サイ・ブレードは不格好な柄の形であり、折り曲げてエネルギーガン的な扱いも可能、増幅器と柄は有線接続(at.原作小説&漫画版)。
- アニメ版では、ライトソードやビームサーベルのような柄の形をしており、ケーブルは無い。
- 家族構成は作中で生存しているかは不明だが、祖母の他に少なくとも両親と兄がおり、出来の良い兄としょっちゅう比べられ、親から疎ましがられていたらしい(アリシアに懐いていたのもそのため)。
- 出身地は惑星ブラウマー、5月30日生まれ(cf.アニメージュ)。
- ミレニアム・フェリア・ノクターン / (ミレニアム・フェリア・スターゲイザー)
- 声 - 柊美冬
- ヒロイン。前者は本名、後者は幼い頃に名乗っていた苗字が変わる前の名(漫画版では前者は偽名、後者が本名)である。通称ミリィ。金髪でショートカットの女性。元探偵→ソード・ブレイカーの乗組員(主砲を除く通常砲の砲手)となる。射撃の名手で、武器は麻痺銃。漫画版ではある目的のために旧式の実弾銃を隠し持っている。料理の腕はプロ級でありながら、なぜか料理をする度キッチンを壊滅状態にする。圧力鍋を爆発させたピザ、計量カップを溶かしたハンバーグステーキ、フライパンに穴を開けたグラタンなど、意味不明の物を壊しながら料理する。好物はチョコレート。「海と言えば磯釣り」というほど釣りが趣味。
- 両親は「ナイトメア」に(離反し逃走したため)殺されている。漫画版ではその現場を目の当たりにし、当時の記憶がトラウマと化しており、両親の仇を討つ事が人生の目標となっている。実は「ナイトメア」総帥・スターゲイザーの実の孫であり、ケインとは又従兄妹同士。
- アニメ版ではなぜか「宇宙一」を連呼し、無断で囮に使った腹いせに厨房を爆破(料理)して報酬をパァにするなど、優しい反面多少自分勝手な性格。
- 漫画版では「男性アレルギー」を自称している。なぜかケインに対して男性アレルギーが出ないらしく、彼の前では平気な顔して着替えている(ケインによれば「俺の妹だってあんな真似はしない」)。
- 出身地は惑星ルゾルデ(犯罪組織「ナイトメア」および、コングロマリッド「ゲイザー・コンツェルン」の本拠であり、アニメ誌等でこの情報が公開された時は雑誌読者に対する出生の伏線として利用された)2月24日生まれ(cf.アニメージュ)。
- キャナル・ヴォルフィード (CANAL VORFEED)
- 声 - 林原めぐみ
- もう1人のヒロイン。銀髪(アニメでは緑色の髪)の美少女姿な立体映像。本体は、ケインの宇宙船(ソード・ブレイカー)の中枢制御システム。実はただの映像で、船外活動も不可(アニメでは、物を触ることができ船外活動も可能)。大昔に失われた技術で造られた遺失宇宙船(ロスト・シップ)であり、その性能は現行の宇宙船をはるかに凌ぐ。おしゃれのために役に立たない武装を買ったり、ネットに流れるトンデモ系の情報収集が趣味だったりと、性格はアリシアの影響もあってかかなり人間的でやたらと凝り性。酸素系などのライフラインを含むソード・ブレイカーの操作の全てを握っているため、こと自船内にいる限りその立場は一番強い。
- 原作小説では、名前は魔王自身の武器「烈光の剣」を用いて魔王を倒した天使から取ったとされ、立体映像のモデルは開発関係者の映像記録データを元にしている。巫女風のデザインで、作品初期頃(1-3巻)と後期(4-5巻、および1-3巻のリメイク版。アニメ版デザインの影響が見て取れる)でも違いあり。
- アニメと漫画ではメイド少女風のデザインであり、巫女風の姿はヴォルフィードとしての「真の姿」かつ通常は封印されている別人格(アリシアをマスターとしていた本来のヴォルフィードの管制プログラム)である。メイド少女風の姿である「キャナル」はケインがマスターとなった際に彼の精神状況と成長具合(要は人間としての幼さ)に合わせてヴォルフィードが作り上げたチュートリアルプログラムを兼ねたサブ人格で「キャナル」も「ヴォルフィード」としての姿や能力は使えるものの、状況によってはその使用は(ヴォルフィードの人格に主導権を奪われてしまうため)著しく制限されてしまう。船体のデザインも初期は双頭ではなかった。漫画版では美少女姿とメイド服はケインの趣味(を、キャナルが曲解した結果として出力されたもの)とされている。
- レイル・フレイマー
- 声 - 緑川光
- ユニバーサルガーディアン(宇宙警察)の若きエリート警部。黒髪の美形。専用の宇宙船「青い聖騎士(ブルー・パラディン)」を指揮する。ケインとは腐れ縁である。女性に弱い。実はナイトメアと通じており、裏で捜査の情報を流してもいる。アニメ版では一度は敵に回り、ラグド・メゼギスをもらうが、ロストシップにかかわる秘密が分かり、ラグド・メゼギスの餌になることから逃れ、脱出している。作者によると「アニメ版がなかったらあっさり死んでたかも」。
- 漫画版では「宇宙警察の警部」という身分も「ナイトメアの(二重)スパイ」という立場も、自らの「本当の立場」を隠すための仮のものとされている。漫画版におけるその正体は「先史文明の遺産を調査・集積し、その正統なる後継者に代わって管理・封印する者たち」の一員(おそらくはスターゲイザー兄妹の両親の仲間であった研究者たちの末裔たち)であり、ケインたちと関わったのもその目的のためであったとされる。
- ニーナ・メルキオーレ
- 声 - 鈴木真仁
- 茶髪をポニーテールにしたそばかすがかわいい女の子。ユニバーサルガーディアンに勤める警官。レイルの助手も兼任。原作小説には登場しないアニメオリジナルキャラクター。漫画版にも登場するがチョイ役。上司(レイル)が大好きでありながら、膝にお茶をかけたりなど空回りするシーンが多い、ドジっ子。
- アニメ版ではケイン達と共にナイトメアと闘った。しかも触った機械はショートを起こす。
- 漫画版では完全に騒動に対して蚊帳の外でありケインたちの活躍もレイルの正体についても全く知らず解ってもいない。
- アニス / R-20(ルートにじゅう)
- 漫画版に登場するオリジナルキャラクター。漫画版における3人目のヒロイン。アニメ版および原作小説には登場しない。ナイトメアによってロスト・シップの運転ユニットR-20として創造・培養された合成人間。「アニス」は実験個体名としてのコードネームだが、後にそのまま本名となる。薬と学習装置により精神エネルギーを極限まで引き上げられているが、その分、不安定で暴走しやすい危うさを持つ。登場当初は感情の無い無表情な少女だったが、ケインたちとの触れ合いを通して情緒豊かな少女へと成長する。漫画版の本作は物語中盤まで本来のトラブル・コントラクターとしてのナイトメアとの戦いに加えて彼女の成長話も物語の軸として描かれている。
- レイルによって「誘拐された少女」としてケインおよびミリィにそれぞれ別口で救出依頼され、漫画版では、この事件が二人が出会うきっかけとなる。ケインたちに救出されてからはソードブレイカーの乗組員になった。ケインに懐き、ミリィと行動を共にし、なぜかキャナルに必要以上に可愛がられる。ミリィの影響によりチョコレートと釣りを好む。
- 実はケインの祖母・アリシアのクローン人間であり、ソードブレイカー(=キャナル)に対する情動的な罠として調整された存在(キャナルはそれを承知でアニスを受け入れていた)だった。本来はソードブレイカーに乗り込み、その精神エネルギーでヴォルフィードを暴走・自爆させるためのユニットだったが、調整が不十分だった事と本人がケインたちに心から懐いていた事からナイトメアの精神支配より脱し、この目論見は失敗に終わる。また、このためだけに創られた命であったために、実は遺伝子的にも物理的な意味で不安定で自身が持つ強大な精神エネルギーを自分で支えきれず、ゆえに寿命が著しく削られていたという欠点を持っていた。
- 最終決戦直前、ナイトメアの猛攻に倒れたケインたちを助けるため、自身の限られた命を知らずして図らずも精神エネルギーを全開にして戦う。結果、身体そのものも精神エネルギーに転換してしまい「ケインたちと一緒にどこまでも行く」という自身の夢を語りながらケインの腕に飛び込もうとして叶わずに消滅する。結果として自覚なくケインにロスト・シップのマスターの末路を示す事となった。
- カーリー
- 声 - 根谷美智子
- アニメオリジナルキャラクター。25歳。黒髪の美人でナイトメア所属の電磁鞭(電流を流した金属製の鞭)を使う凄腕の暗殺者。ケインと一度戦いそれ以来彼を倒すことを目的としている。後にラグド・メゼギスと自ら同化した。
- 紅蓮翁
- 声 - 茶風林
- アニメオリジナルキャラクター。白髪の老人。ケインとソードブレイカーを何度も葬ろうとするがその度に失敗。そのため最終的にネザードの餌にされて命を落とす。
- アルバート=ヴァン=スターゲイザー
- 声 - 中田譲治
- 犯罪結社ナイトメアの総帥。人間離れした存在であり、配下の者から畏敬されている。幼い頃、遺失文明の研究者であった両親が指揮していた惑星ルゾルデの遺跡発掘現場で妹と共に「探検ごっこ」をして遊んでいた時「闇を撒く者・デュグラディグデゥ」と遭遇。その精神を掌握される。(以降の行動は後述)
- 闇を撒く者
- 声 - 松本保典
- サイ・ブレードの名手。増幅器なしでもサイ・ブレードの刃を具現化できる。正体はアルバート=ヴァン=スターゲイザーその人。デュグラディグドゥによって遺伝子を別のものに書き換えられ、遺伝子が最良の肉体を新陳代謝によって再生し若い姿になる。人間の持つ感情がなく、システム・ダークスターの中でさえ在り続けることができるほか、デュグラディグドゥの予備のコア・プログラムでもあり、闇の分身といえる存在。自分を滅ぼそうとする力の流れを一瞬早く見える力を持ち、攻撃回避能力が異常に高い。アニメではアルバート=ヴァン=スターゲイザーのクローン。
- アリシア=ツォン=スターゲイザー / マリア・ブルーリバー
- 声 - さとうあい
- 前者は本名。本名を基にした愛称はアリス。後者は結婚後に名乗っていた戸籍上の名前であり出生名を隠すための偽名。物語開始時点において故人。ケインの祖母でソードブレイカーの先代所有者。家族から爪弾きにされていたケインを自らの後継者とし、彼にのみ自らの本名であるアリシアの名を明かす。スターゲイザーの実の妹。彼女こそがキャナルが最初に接触した人類である。
- 漫画版では彼女が長いショールを風に翻していたのが、ケインのマント趣味の切っ掛け。
- ジェイ=マーキュリー
- ナイトメア№2。表向きはゲイザー・コンツェルン常務。組織のことならスターゲイザー以上に詳しいが、遺失宇宙船のことは知らない。
[編集] 主な登場兵器
原作小説、漫画、アニメで若干描写が異なる。
- 210m級宇宙船ソードブレイカー(195m級戦闘封印艦〈ソードブレイカー〉ヴォルフィード)
- 先史文明によって製造された遺失宇宙船(ロスト・シップ)。伝説の魔王“闇を撒くもの”(ダークスター)と対立する神である、漆黒の竜神(ナイト・ドラゴン)ヴォルフィードにちなんで命名された。人間の「希望」をエネルギー源とするシステムを有し、デュグラディグドゥらのエネルギーを相殺して機能停止に追い込み「封印」することができるが、その際引き替えに自らも機能停止する。暴走したデュグラディグドゥに差し向けるために建造されたが、発進直前に対立陣営の攻撃で基地を破壊され、瓦礫の下敷きとなる。自己進化による試行錯誤を重ねてようやく脱出した時には、すでに人類は滅亡した後だったが、デュグラディグドゥの封印に成功、その後に発生し進化した現在の人類によって発掘されるまで、共に眠りについていた。
- 戦闘艦としての性能は殲滅対象である6隻と比べると、ラグド・メゼギスに劣りネザードに匹敵する運動性、ゴルンノヴァに次ぐ攻防力と各得意分野では最高位の艦に劣るものの、全ての能力が高水準でバランスが取れている。加えて操舵士のケインと砲術士のミリィの腕の高さから、本来以上の運動性と攻撃精度を得ている。
- キャナルが趣味で購入したバルカン砲などの現代技術による通常武装も装備されているが、本来の武装はリープ・レールガン(弾丸が転移装置になっており、命中した箇所の周囲、半径50メートルをえぐり取って虚空へ放逐する)、サイ・ブラスター、追撃攻撃弾、サイ・バリアを利用した高出力プラズマ・ブラスト。リープ・レールガンの弾丸は現在の技術では製造不可能で、ソードブレイカー内の自動修復システムを使用して生産する。1発の生産にフル稼働で約1時間かかる。
- 300m級攻撃艦ガルヴェイラ
- デュグラディグドゥの護衛無人艦の一隻。魔王の武器“颶風弓”にちなんで命名された。特に特徴を与えられていない機体だが、それゆえ火力、防御力、機動性の全てが5機の平均として設定されたバランスの良い機体。
- 300m級機動殲滅艦ネザード
- 声 - 梁田清之
- デュグラディグドゥの護衛無人艦の一隻。魔王の武器“毒牙爪”にちなんで命名された。主な武装はニードルレーザーとリープ・レールガン(原作小説第5巻によるとヴォルフィードのものは「新開発」と明言されているので、それよりは旧式である)。機動性(巡航能力)が高い。
- 410m級重砲撃艦ゴルンノヴァ
- 声 - 曽我部和恭
- デュグラディグドゥの護衛無人艦の一隻。魔王の武器“烈光の剣”(これが「スレイヤーズ」の「光の剣」と同じものだとされている)にちなんで命名された。多数のビーム砲を装備し、空間を歪めての「空間レンズ」で収束して威力を高めたり、拡散させて広範囲を攻撃したりすることが可能。また、弾道が歪曲されてしまうため、リープ・レールガン以外の攻撃手段では有効打を与えることは困難。ただし、艦首の「目」付近だけは外部の様子を「見る」ために歪曲の対象外であり、ここが弱点となっている。
- 170m級機動駆逐艦ラグド・メゼギス
- 声 - 掛川裕彦
- デュグラディグドゥの護衛無人艦の一隻。魔王の武器“瞬撃槍”にちなんで命名された。慣性中和システムの働きでロストシップの常識でもありえないほどの急激な機動が可能。その替わり武装は貧弱で防御性能も劣る。また、慣性中和システムのチップを一つでも失うと、操舵が出来なくなる点も弱点である。ケインによると「二等辺三角形」。アニメでは、プラズマ・ブラスト顔負けの超兵器・グラビトン砲を搭載したことにより火力が大幅に強化され、さらにカーリーの命令に対して「かしこまりました、女王様」と復唱するなど、性格が非常に人間臭いものになっている。
- 550m級超長距離砲撃艦ボーディガー
- デュグラディグドゥの護衛無人艦の一隻。魔王の武器“破神槌”にちなんで命名された。照準チップによる補正によって、超長距離での精密砲撃が可能。本来は一度発射するとエネルギーチャージに時間がかかり、連続発射はできないが、ヘカトンケイルと接続してエネルギー供給を受けることで連射が可能となっている。
- 20km級巨大戦艦ヘカトンケイル
- 犯罪結社「ナイトメア」の本拠地としてスターゲイザーが建造させた軌道ステーション。表向きはゲイザー・コンツェルンの試作実験工場ということになっている。6隻のロスト・シップの基地でもあり、ヘカトンケイル自体もロスト・シップの技術を使用して建造されているため、ゴルンノヴァの空間レンズによる攻撃と防御、ラグド・メゼギスの慣性中和による移動、強靭な外壁など、絶大な戦闘力を誇る。また、デュグラディグドゥらと接続してエネルギーを供給することで、ヴォルフィードの相殺・封印システムを無効化できる。デュグラディグドゥらとはエネルギーが違うため相殺できない。
- 生体殲滅艦(ダークスター)デュグラディグドゥ
- 古の魔王にちなんで命名された。あらゆる生命体の活動を停止させる「システム・ダークスター」を搭載している。これが発動すると乗組員であっても無差別に抹殺してしまうため、無人艦とされた。長期の戦闘行動を可能とするため、人間の意識、それも戦場で収集しやすい怒り、憎しみ、そして何より「恐怖」をエネルギーとするシステムも搭載された。本体の「システム・ダークスター」以外の戦闘力は無きに等しく、そのため5隻の護衛艦が合わせて建造された。実験航海に出た直後に異常が生じ、発進してきた基地を壊滅させたのを手始めに、自らを創造した先史文明の人類を絶滅に追い込んだ。
- アントリュ
- コミックス版「ロスト・ユニバースすぺしゃる」に登場。月に遺されていた遺失文明によるロスト・シップ・プラント、および同プラントに存在していた設計図を基に現文明の科学者によって建造されたヴォルフィードのコピー艦。
- 性能・スペック、さらには中枢制御システムすらもヴォルフィードをコピーするも、唯一「精神」のみコピーされておらず、いついかなる時も機械的に状況を判断しマスターに忠実に行動する。(自らおよびマスターの行動に対して善悪を判じない)そのために人間をシステムの犠牲にする事に対して何の躊躇も見せず、キャナルによってその危険を指摘される。
- 350m級海賊戦艦デスクラウド
- 宇宙海賊が発見した有人型のロスト・シップ。サイ・ブラスターを装備しているが、威力はヴォルフィードのものより劣り、防御力や運動性も敵わないが、それでも人類の同クラスの宇宙船を大幅に上回る性能を有する。
- アニメ版ではレーダーレンジと有効射程の2点ではヴォルフィードを上回っており、原作小説よりは善戦した。
- ファントムシップ
- 犯罪組織「ウィスプ」が有人型ロストシップをコピーして量産した密造戦艦。宇宙軍の艦艇を攻撃・ステルス・スピード・運動性で上回り、2倍の数の宇宙軍艦艇相手に互角以上の戦いを演じたが、ゴルンノヴァとソードブレイカーに殲滅された。
[編集] 既刊一覧
ロスト・ユニバース(全5巻)
- 幻夢 目覚める (1992年12月15日 初版、ISBN 4-8291-2478-4)
- 妖夢 蠢く (1993年8月25日 初版、ISBN 4-8291-2516-0)
- 凶夢 ざわめく (1994年5月10日 初版、ISBN 4-8291-2563-2)
- 悪夢 生まれる (1998年4月25日 初版、ISBN 4-8291-2809-7)
- 闇 終わるとき (1999年4月25日 初版、ISBN 4-8291-2881-X)
[編集] 漫画
月刊ドラゴンジュニア(富士見書房刊)1997年12月号から1999年11月号まで本編連載。2000年1月号に外伝読切(単行本では『すぺしゃる』巻末に収録)が掲載され、2001年12月号より2002年11月号まで番外後日談となる『すぺしゃる』編が連載された。
原作小説からの漫画化作品ではなく、アニメ版を経由したメディアミックス戦略による作品という意味合いが強い。そのためキャラクター原案(原作小説挿絵執筆者)による漫画化でありながら、キャラクターデザインが当時の原作小説(前期デザイン)ではなくアニメ版(後期デザイン)よりになっている。
- ロスト・ユニバース 1 (1998年4月6日初版発行、ISBN 4-04-712157-6)
- ロスト・ユニバース 2 (1999年1月29日初版発行、ISBN 4-04-712185-1)
- ロスト・ユニバース 3 (1999年11月30日初版発行、ISBN 4-04-712206-8)
- ロスト・ユニバースすぺしゃる (2002年11月28日初版発行、ISBN 4-04-712311-0)
[編集] アニメ
1998年4月3日から9月25日までテレビ東京系列で放送された。全26話。
主要スポンサーに角川書店とキングレコード、制作会社がイージー・フイルム、監督に渡部高志、キャラクターデザインが宮田奈保美、主要キャラクターの声優に林原めぐみと、1995年より放送された同じ神坂一原作のテレビアニメ『スレイヤーズ』シリーズと同様の布陣(後述参照)であり、その商業的成功の延長線上に立ち上げられたメディアミックス企画であった。
本編においては従来のセルアニメーションと当時アニメ業界で導入が進められつつあったデジタルアニメをシーンに応じて使い分ける方法が採用された。『スレイヤーズNEXT』、『スレイヤーズTRY』など、オープニング・エンディングのみにCGを使っていたというテレビアニメの例は本作以前にもあるが、作品本編内で使用した例としては最も初期のものでもあり、当時としては画期的なものであった。CGパートはDoGAが手がけた。
その一方で、品質管理の観点でアニメ業界やメディアミックス業界に大きな禍根を残した作品であり、予算・納期で切迫した実製作の現場が引き起こした動画品質の著しい低下、俗に言う「作画崩壊」の典型例として知られる。本作は放送開始当初から、オープニングアニメが未完成状態のまま放送されたり、随所に雑なデッサン・作画などが露呈しており、アニメ業界の内外から問題視・危惧視される状況にあった。果たして、第4話「ヤシガニ屠る」において、セル画パートの全編で破滅的な作画品質の動画をテレビ放送してしまうという破綻を来たし、全話制作終了後に大幅なリテイクが講じられる事態になった。同エピソードのサブタイトルに因み、本作以後に同様の劣悪な作画状態に陥ったアニメを形容する表現として「ヤシガニ」という隠語が用いられることがある[3]。なお、地上波での放送終了後程なく開始されたCS放送のアニメシアターXの初回放送では、応急的に第4話を後送りにして前半の放送話の順番を入れ換える処置が取られている。
当時は原作小説が未完結だったこともあり、敵のボス級艦船を全滅させていないなど、シリーズ化への意識を多分に残した内容で終了しているものの、続編の製作はなかった。
[編集] スタッフ
- 企画 - 今西和人
- 監督 - 渡部高志
- 助監督 - 加藤洋人
- シリーズ構成 - 神坂一、関島眞頼、山田靖智
- キャラクターデザイン - 義仲翔子、宮田奈保美
- メカニックデザイン - 鈴木勤
- サブニックメカデザイン - 大澤政典
- 美術監督 - 中原英統
- 色彩設定 - 金野広幸
- 撮影監督 - 神山茂男
- 編集 - 田熊純
- 音響監督 - 藤野貞義
- 音楽 - 手塚理
- エクゼクティブプロデューサー - 角川歴彦
- アニメーションプロデューサー - 岡田修一
- プロデューサー - 小林教子→森村祥子、矢崎裕美子→山川正樹
- アニメーション制作 - イージー・フイルム
- 製作 - テレビ東京、テレビ東京メディアネット
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ「〜infinity〜∞」
- 作詞 - MEGUMI / 作曲 - 佐藤英敏 / 編曲 - 添田啓二 / 歌 - 林原めぐみ
- エンディングテーマ「Extrication」
- 作詞 - 有森聡美 / 作曲・編曲 - 大森俊之 / 歌 - 林原めぐみ
- イメージソング「Starting again」
- 作詞 - MEGUMI / 作曲 - 佐藤英敏 / 編曲 - たかはしごう / 歌 - 保志総一朗(コーラス:林原めぐみ)
[編集] 各話リスト
| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 絵コンテ | 作画監督 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1話 | 光刃(ひかりのやいば)輝く | 山田靖智 | 渡部高志 | 宮田奈保美 | |
| 第2話 | 女神翔ぶ | 山内富夫 | 遠藤克己 | 石川慎亮、大澤正典 加藤洋人、宮田奈保美 毛利和昭 |
|
| 第3話 | 厨房踊る | 高山治郎 | 則座誠 | 牧野滋人 | 宮田奈保美、矢米泰三 |
| 第4話 | ヤシガニ屠る[注 1] | 植竹須美男 | 高山英樹 | 前島光 | |
| 第5話 | 光炎轟く | 佐藤勝一 | 毛利和昭 | 佐藤孝 | |
| 第6話 | 駄天使疾る | 玉井豪 | 日下部光雄 | 鈴木行 | 永島明子 |
| 第7話 | 棋士まみえる | 山田靖智 | 加藤洋人 | 渡部高志 | 石川慎亮、加藤洋人 小岩雄之、宮田奈保美 |
| 第8話 | ニーナ窮す | 高山治郎 | 佐藤英一 土屋浩幸 |
高山英樹 渡部高志 |
伊東克修、松本卓也 |
| 第9話 | 厠消ゆ | 植竹須美男 | 則座誠 | 開木菜織 | 宮田奈保美 |
| 第10話 | 流浪決する | 山田靖智 | 日下部光雄 | 渡辺純央 | 佐藤多恵子、高田三郎 |
| 第11話 | 朋友散る | 佐藤勝一 | 山崎友正 | 日下部光雄 | 柳瀬雄之 |
| 第12話 | 涙雨果てる | 玉井豪 | 加藤洋人 | 開木菜織 | 伊東克修、加藤洋人 |
| 第13話 | 追憶巡る | 植竹須美男 | 則座誠 | 渡部高志 | 宮田奈保美 |
| 第14話 | 恐怖ささやく | 高山治郎 | 土屋浩幸 | 奥田誠治 | 柳瀬雄之 |
| 第15話 | 悪夢現る | 玉井豪 | 御厨恭輔 | 浅沼昭弘、伊東克修 永島明子 |
|
| 第16話 | ミリィ欲する | 佐藤勝一 | 日下部光雄 | 佐藤多恵子 | |
| 第17話 | 警部ブッ飛ぶ | 山田靖智 | 加藤洋人 | 佐藤英一 | 李鍾玄 |
| 第18話 | 無頼流れる | 佐藤勝一 | 津田義三 | 奥田誠治 | 伊東克彦、永島明子 三宅雄一郎、柳瀬雄之 |
| 第19話 | 闇誘う | 植竹須美男 | 則座誠 | 渡部高志 | 宮田奈保美 大澤政典(メカ作監) |
| 第20話 | 想い届かず | 玉井豪 | 日下部光雄 | 佐藤多恵子 大澤政典(メカ作監) |
|
| 第21話 | 氷原燃える | 山田靖智 | 溝口雅彦 | 奥田誠治 | 菅井嘉浩 加藤洋人(総作画監督) 大澤政典(メカ作監) |
| 第22話 | 宿命紡ぐ | 土屋浩幸 | 開木菜織 | 伊東克彦、宮田奈保美 大澤政典(メカ作監) |
|
| 第23話 | 阿修羅来たる | 高山治郎 | 則座誠 | 奥田誠治 | 松本卓也、宮田奈保美 大澤政典(メカ作監) |
| 第24話 | 乙女還る | 植竹須美男 | 日下部光雄 | 佐藤多恵子 大澤政典(メカ作監) |
|
| 第25話 | 聖魔相撃つ | 玉井豪 | 佐藤英一 | 渡部高志 | 加藤洋人 大澤政典(メカ作監) |
| 第26話 | そして…光刃輝く | 山田靖智 | 渡部高志 | 宮田奈保美 大澤政典(メカ作監) |
|
- ^ LD版・DVD版では「涙雨果てる」の次の話となる。
[編集] 放送局
[編集] CD
- ロスト・ユニバース トラックスコンテンツ(1)
- ロスト・ユニバース トラックスコンテンツ(2)
- ロスト・ユニバース トラックスコンテンツ(3)
- ロスト・ユニバース the BEST of LOST UNIVERSE〔from TV〕
[編集] スレイヤーズとの関連
原作者が同じ『スレイヤーズ』作品中で言及されている、異世界の神や魔王やその腹心と同名の船が本作品中には登場している。それらは伝説にちなんだ命名に過ぎないと作中にて説明されており、原作の両作はあくまで無関係であるということになっている。原作者によると「響きがいいので使ってみただけ」とのこと。
一方、アニメ版はスタッフ・キャスト共に、テレビアニメ版『スレイヤーズ』シリーズから事実上続投しており、同作の主要キャラであるリナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディスの声優は4人とも本作にも出演している。そのため作中で「SLAYERS」という名の、リナ=インバースと思しき、人物の絵のラベルが張られた酒が登場(第12話)している。設定も、原作とは異なり、同一の世界観の延長線上にあるものとされている。ちなみに、『スレイヤーズTRY』にはこれをにおわす描写が見られる。
原作ではケインが「『悪党に人権は無い』と二十世紀の文献に書かれている」と発言しているが、これは「スレイヤーズ」シリーズの主人公リナの代表的な決めゼリフの一つである(アニメでは「海賊に人権はねぇ!」と似たようなセリフを言っていた)。
[編集] 脚注
- ^ 前号(11月号)に4Pの予告漫画が掲載
- ^ 番外編『すぺしゃる』を含む
- ^ 『オタク用語の基礎知識』 オタク文化研究会(編)、マガジンファイブ、2006年6月9日、初版、25頁。ISBN 4-434-07396-6。
[編集] 外部リンク
- ヤシガニ問題関連
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- 『ロスト・ユニバース』第4話は何故破綻したのか?(TVアニメ資料館)
- 「ヤシガニ屠る」リテイクチェック(hetaredo) ※オリジナルはリンク切れのためバックアップサイトから
- 分かっております ヤシガニ(ロスト・ユニバース)裏事情[リンク切れ]
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