王立宇宙軍 オネアミスの翼

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王立宇宙軍 オネアミスの翼
監督 山賀博之
脚本 山賀博之
製作 山科誠
出演者 森本レオ弥生みつき村田彩曽我部和恭平野正人鈴置洋孝伊沢弘戸谷公次安原義人島田敏安西正弘大塚周夫内田稔飯塚昭三徳光和夫
音楽 坂本龍一上野耕路野見祐二窪田晴男
配給 東宝東和
公開 日本の旗 1987年3月14日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
製作費 8億円
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王立宇宙軍 オネアミスの翼』(おうりつうちゅうぐん オネアミスのつばさ)は、ガイナックス制作のSFアニメ映画。1987年(昭和62年)3月14日に劇場公開された。ハリウッドでのプレミア上映などプロモーションにかかった宣伝費などを含む総製作費は約8億円。配給収入は3億4700万円[1]。製作費の回収には15年かかっており[2]、ガイナックスは本作で生まれた赤字の補填の為に『トップをねらえ!』を制作する事となった。

概要[編集]

1950年代の地球に似ている「もうひとつの地球」にある「オネアミス王国」正式国名「オネ・アマノ・ジケイン・ミナダン王国連邦」が舞台。

当初は4000万円のオリジナルビデオとして企画されていたものだったが[3]、当時バンダイ山科誠社長が映像事業進出を模索していたことから映画化が実現し[4]本作を制作するため1984年(昭和59年)にGAINAXが設立された。当時、映画製作の進行状況などは月刊モデルグラフィックス誌上において毎月リアルタイムに連載された。

監督は当時24歳の山賀博之。スタッフの平均年齢も24歳である。のちに『新世紀エヴァンゲリオン』などで有名となった貞本義行庵野秀明も参加し、音楽監督として坂本龍一を起用している。大衆向け娯楽作とは異なり、興行的には成功とは言えなかったが、一部でロングラン上映をする館もあった[5]。また、ビデオ・レーザーディスクは長く好調な販売を記録した。1997年(平成9年)に「サウンドリニューアル版」(ドルビーデジタル版)が制作、同年11月2日に公開された。

制作スタッフの多くが商業作品の制作経験をほとんど持たない20代の若者であったことでも知られる。その主要スタッフはNASAにロケハンに行っている。

公開当時、上映時間の都合からカットされた場面(約1分)があり、「メモリアルボックス」において登場キャラクターの声優である森本レオ・曽我部和恭による追加アフレコを行った上で本編に組み込まれた。その後1997年発売の「サウンドリニューアル版」ではこの場面は特典映像扱いとなり、本編は公開版に戻されている。[6]

緻密でリアリティある作画を実現するため、シロツグの初めて体験する飛行訓練シーンでのプロペラ回転始動のカットなど一部にはコンピュータグラフィックス技術も導入されている。しかし、テクスチャマッピングされた動画にも莫大な時間と費用を要する時代であり、その節約のため、ワイヤーフレームで描かれた線をなぞって手書きの動画に起こす手法が採られた。

1992年平成4年)頃には続編の『蒼きウル』が山賀監督自身によって構想されたが、企画は諸事情から凍結となり実現していなかった。2013年(平成25年)3月21日、『蒼きウル』の製作再開が明らかになった[7][8]

評価[編集]

日本に先駆けロサンゼルスでプレミア上映も行われたが、これは配給サイドによる箔付け的な要素が強く、内容は米スタッフにより大幅に編集されほぼ別物となっていた。作品を見たシド・ミードマイケル・ビーンらは「素晴らしい映像美」を高く評価した。

本作品に対し宮崎駿は、金のない無名の若者たちが集団作業で作る姿勢に好感を持って応援し[9][10]バンダイを説得するための話などをした。完成した作品にもある程度の評価をしているが、作中でロケット打ち上げの際に将軍が簡単に打ち上げを諦めたこと[11]や主人公以外の、努力してきた年配者を描かないことを批判[12]。『キネマ旬報』1987年3月下旬号で山賀博之監督とほとんど口論に近い形の対談を行っている。

堀江貴文ライブドア元社長)は本作の熱心なファンとして知られ、一時はライブドアが続編製作に出資するという話もあった。堀江は宇宙事業参入を目指し、知人らとロケット開発を行っている[13]

タイトル[編集]

本作の企画構想時にスタッフが喫茶店で打ち合わせをしていた時、隣の客がロイヤルミルクティーを注文した。山賀はとっさに「ロイヤル・スペースフォース」という語を思い浮かべ、これを和訳した「王立宇宙軍」を企画タイトルにすることを閃いた[14]。「王立〜軍」という言葉は、イギリスの軍組織が「王立空軍 (Royal Air Force)」「王立海軍 (Royal Navy)」などと呼称されることを踏まえたものである。

これではイメージが固すぎるとの考えから、1986年の映画製作発表時には副題を付け、「王立宇宙軍 リイクニの翼」という仮タイトルになった[15]。その後"リイクニの翼"では、観客の意識がリイクニに偏り過ぎるという事で"オネアミスの翼"に変更、さらに配給元の東宝東和の意向で主題と副題を入替え、劇場公開時は「オネアミスの翼 王立宇宙軍」のタイトルとなった。

この入替えは制作サイドからは不評であったため、レーザーディスク化の際「王立宇宙軍 オネアミスの翼」に戻され、以後の映像ソフトでもこのタイトルとなっている。

物語[編集]

「失敗ばかり」「なにもしない軍隊」と揶揄され、世間に落第軍隊として見下されているオネアミス王立宇宙軍。宇宙軍士官・シロツグ・ラーダットは、欲望の場所でしかない歓楽街で献身的に布教活動を行う少女・リイクニ・ノンデライコとの出会いをきっかけにそれまでのその日暮らしの自堕落な生活を捨て、宇宙戦艦という名目の人類初の有人人工衛星打ち上げ計画に参加し宇宙を目指すことになる。

厳しい訓練や多額の税金・裏金を使う宇宙開発の意味、開発スタッフの事故死、敵国「共和国」からの刺客、リイクニとの気持ちのすれ違いを乗り越え精神的に成長していくシロツグの姿を描く。

主な登場人物・声優[編集]

(括弧)内はLDメモリアルボックス添付のブックレットに記載されていた名称。

主要人物[編集]

シロツグ・ラーダット
- 森本レオ
宇宙軍中佐(劇中で昇進し大佐)。宇宙飛行士候補第2期生。21歳。身長171cm、体重62kg。
中流家庭で平凡に生まれ育つ。学業の成績に鑑み、水軍(海軍)パイロットへの夢は諦め、仕方なく宇宙軍で漫然と過していた。
繁華街でリイクニに宗教勧誘されたことをきっかけに自身を見直し宇宙戦艦パイロットへ志願し、様々な訓練やトラブルを乗り越えながら史上初の宇宙戦艦(有人人工衛星)パイロットとなる。
リイクニ・ノンデライコ
声 - 弥生みつき
17歳。身長165cm、体重52kg。B78・W61・H88。
不仲な両親にないがしろにされ、熱心な宗教家の祖母に育てられた。祖母が外国系のクォーター。
心の在りようを現実世界ではなく信仰の世界に置いており、劇中でも数度祈りのシーンがある。肉体関係を求めて暴行しようとしたシロツグを殴って気絶させた後に「シロツグさんが私を許してくれるのは分かっている」「神の前では私は許されざる存在」と語るなど、浮世離れした性格の持ち主である。
シロツグとの別れのシーンでは、「行ってきます」と笑顔を見せるシロツグを同じように笑顔で見送った。
マナ
声 - 村田彩
5歳。身長108cm、体重22kg。
不仲な夫婦の娘。夫婦の経営する飲み屋の洗い場で働いていたリイクニが、喧嘩の絶えない家庭環境を見かねて強引に引き取り同居させている。人見知りが激しく、人と付き合う術を知らない。
女の子だがシロツグは最初この子を男の子と思った。
極端に無口で、作中でも台詞は「お星さま!」と「あっち?」のみ。シロツグとリイクニの言い争いに驚き泣くことも。
徐々にシロツグに懐いてゆき、宇宙へ赴くシロツグを笑顔で見送った。

宇宙軍[編集]

マティ
声 - 曽我部和恭
宇宙軍中佐。第2期生。21歳。身長176cm、体重68kg。
シロツグの親友。非常に要領が良く女にももてる。バイク、カーマニア。繁華街に顔が広いらしく、なじみの酒場女もけっこういるらしく、その女性からは「とんちゃん」と呼ばれている。

  (その愛称の由来は初期設定の名前が「トンデン」である事から)

ロケット打ち上げでは発射管制を担当。
カロック
声 - 平野正人
宇宙軍中佐。第3期生。23歳。身長183cm、体重70kg。
ロケット推進機関の専門家。冷静だが怒ると手が付けられず「瞬間湯沸かし器」のあだ名を持つ。
ドムロット
声 - 鈴置洋孝
宇宙軍中佐。第1期生。21歳。身長170cm、体重58kg。
実家が地方豪族の名家で、プライドが高い。唯一人残った第1期生。
ダリガン
声 - 伊沢弘
宇宙軍中佐。第3期生。25歳。身長167cm、体重60kg。
宇宙軍一の秀才で、眼鏡をかけている。趣味でSF小説を執筆し投稿するが、掲載誌が必ず廃刊になるジンクスがある。
チャリチャンミ
声 - 戸谷公次
宇宙軍少佐。第3期生。20歳。身長160cm、体重65kg。
周囲との交友も少なく愛猫と戯れている。風呂に入らず不潔、口が悪い。
ロケット発射時は、グリア天文台で観測を行った。
ネッカラウト
声 - 安原義人
宇宙軍少佐。第3期生。20歳。身長173cm、体重65kg。
変わり者で異常に新しい物好きなため、周囲からは特異視されている。軍の公用車を乗り回している。
ヤナラン
声 - 島田敏
宇宙軍少佐。第3期生。20歳。身長190cm、体重105kg。
中小企業の会社社長子息として育ったため大柄な体格に似合わぬお坊ちゃまな性格。手先が器用で、発射基地では電気関係を担当。
マジャホ
声 - 安西正弘
宇宙軍少佐。第3期生。19歳。身長152cm、体重52kg。
見かけが老けているため子供がいるとの噂がある。実家はパン屋。
ロケット発射時は、グリア天文台で観測を行った。
カイデン・ル・マシーレ
声 - 内田稔
王立宇宙軍将軍(司令官)。53歳。身長166cm、体重59kg。
宇宙軍の創設者にして最高責任者。王室にも通じる手腕を生かし有人衛星打上げに情熱を注ぐ。
もともとは歴史家を目指していたが、戦争が起き、祖国を救おうと軍隊に入った過去を持つ。
指導官
声 - 飯塚昭三
王立宇宙軍訓練指導官。41歳。身長185cm、体重70kg。
学位や資格もない叩き上げ軍人の典型。あだ名は「脳味噌筋肉」。「給料分の〜」が口癖。

宇宙旅行協会[編集]

グノォム博士
声 - 大塚周夫
宇宙旅行協会リーダー。51歳。
他の協会員とは違い話の分かる頼れる存在。希代のプレイボーイ、冒険家でもある。ロケットの部品について、シロツグ以外獰猛な生物からとって「責任をもって命名」している。
ロケット燃焼実験の時に爆発事故が発生し死亡、同時にシロツグも負傷している。美貌の婦人がいた。
デクロ
声 - 及川ヒロオ
宇宙旅行協会に所属する7人の博士の内の1人。目が大きい。打ち上げ地変更を「(国防)総省の命令(だから逆らえない)」と語った。
ロンタ
声 - 槐柳二
宇宙旅行協会博士。車椅子を使用している。まだ完成していない水素エンジンをロケットに組み込もうとした。
老人D(ドンカン)
ポケットに手を入れてふわふわさせている仕草が可愛い。ロケット打ち上げの際に一段目切り離し成功を確認した。
老人E(エエガー)
突っ立っているだけで生きているか死んでるのかよくわからない。ロケットの発射場所がカネアに移ったのを知ったマティが声をかけるが無反応。
老人F(フォンマ)
いつもニコニコしていて、いつも何か食べている。
老人G(ハンパ)
松葉杖をついている。水素エンジンに反対したカロックを「後から来たくせに、ごちゃごちゃ抜かすな!」と怒鳴り散らした。
老人H(ゴイル)
度の強い眼鏡をしている。ロケット打ち上げの際に上昇高度の読み上げを担当した。

王国貴族[編集]

将軍の提唱する宇宙戦艦計画の説明を受けた3名。うち1名は国防総相。すでに宇宙軍そのものを見限っており(真剣に説明する将軍に向かって、「(宇宙軍設立について)我々は10年も前に後悔を済ませた。あとはどうやって忘れるか、だ」と価値を認めなかった)、完成直前のロケットをあえて国境の「緩衝地帯(恐らく地球での非武装地帯)」ギリギリに置き、それを奪わせて外交交渉の材料とするつもりだった。

王立空軍[編集]

飛行訓練に来たシロツグを同乗させ、複座戦闘機を操縦する。
宇宙軍士官達を挑発し、乱闘になってしまう。
  • スピーカーの声:声 - 八代駿
  • デンタ:声 - 山崎哲也

共和国[編集]

ネレッドン
声 - ウィリー・ドーシー
共和国の政治局次官。宇宙戦艦計画の阻止を図り、ロケット発射場への侵攻の指揮を執る。
書記官(デッサラ・ザーリ)
声 - フェイザンキー・べロット
ネレッドン付の書記。
殺し屋
打ち上げ計画阻止の時間稼ぎで、シロツグを暗殺するのに王国に送り込まれた。市場に潜入しやすいよう老婆に化けていたが、実は男。

なお、映像としては登場していないが、共和国の最高指導者のカン大統領は公開当時の書籍に設定画が記載されている

その他[編集]

出演者の概要[編集]

主人公のシロツグ・ラーダット役を俳優の森本レオが担当したほか、声優陣はベテラン・中堅の実力派を多数起用している。当時現役日本テレビ・アナウンサーであった徳光和夫がTVアナウンサー役で、アントン・ウィッキーとオスマン・サンコンはコメディアン(漫才師)役として声をあてている。徳光和夫は映画公開前に日本テレビで放映された今作の特集番組にも出演している。

また、敵対勢力である共和国側の人物の会話は全て架空の外国語によって進行し話内容は字幕で表現するが、その声優には全て外国人が充てられた。これは、日本人が発音するとどうしても嘘くさくなるため、より外国としての現実感を出すための演出方法として採り入れられたもの。

登場メカニック[編集]

<王国>
宇宙軍・第4号ロケット
王国史上4個目のロケット。クラスター型3段式。それまで失敗続きだったため、軍本部としては実質的な成果よりも政治の道具として用いようとする動きが強かった。
  • 第1号ロケット 植木皿の打ち上げに成功。
  • 第2号ロケット 発射台で爆発。
  • 第3号ロケット 推力が不足し弾道軌道に終わる。
  • 第4号ロケット 有人宇宙飛行に挑む。全長35.3m、重量385t。
宇宙軍・宇宙戦艦(軌道宇宙船)
対外的な示威として付与された勇ましい呼称と裏腹に、人ひとりを宇宙に飛ばしてまた戻ってくる機能しか持たない生命維持装置。あえて武装を挙げるとすれば斧を1本備えており、これは着水後にハッチが開かなかった時などの非常脱出用である。
宇宙軍・公用車
前2輪後1輪の3輪式。自動車は一般にまだ手の届かない乗り物で、王室と癒着があるといわれるミグレン社が提供してこそ宇宙軍メンバーはこれに乗ることができる。もとは地味な色だったが、女性に受けがいいようにとネッカラウトが勝手に黄色に塗った。
全長3285mm 排気量1548cc
空軍・プロペラ戦闘機「第3スチラドゥ」
前翼型推進式の配置で、エンジンにはターボチャージャーを装備。単座型と複座型を基本に夜間戦闘機などのバリエーションもある。空軍にはこれよりも新しいジェット戦闘機も存在するが信頼性に乏しく、一方で本機は下手なジェット機を凌ぐ高性能機であり、まだまだ最前線の迎撃戦闘機としての配備が継続している。
全長14.4m 最高速度800km/h
水軍・航空母艦
この「地球」では陸地と海の面積比が1対1で、その反面で陸地には広大な内水があり王国は大陸の内陸国で、国境線が走る巨大な湖「ピッポウ湖」に面している。 このため、王国の戦闘艦は海軍ではなく水軍と呼ばれる。水軍は、湖の上に滑走路を作ることができる空母の運用に熱心で、砲撃による艦隊戦はあまり想定していない[18]。作中の空母は発艦と着艦を効率的に行うための二段式の飛行甲板を持ち[19]、離艦用にはスチームカタパルトを備えており、カタパルトのシャトルと航空機の主翼基部を締結する「ブライドル・ワイヤー」、そしてそれが離艦後に水中に落下するところも描かれている。レーザーディスク同封のブックレット等によると「ミナダンの王子様号」という名称とされる[20]
水軍・ジェット戦闘機
主人公シロツグの少年時代に配備が始まった前翼型のジェット戦闘機。ジェット機に乗るには水軍に入るしかないという事で、シロツグの憧れであった。外国からの輸入品。ジェット技術が生まれたばかりの時代の産物で、総合性能ではプロペラ機に劣る。しかしこの世界では推進式プロペラ機が主流のため急角度の離着艦でもプロペラを甲板に摺る心配がないことと、スクランブル発進に必要な加速度があることにより、あえて艦載機として採用された[21]。第4号ロケット時代における配備の状況は不明。
全長12.8m 最高速度650km/h
陸軍・戦車
無限軌道式の戦車。機動的な共和国の装甲車とは好対照な鈍重なスタイルを持つ。作中では主に待ち伏せ用の砲台として用いられた。また、敵兵站をできるだけ消費させるため、この戦車に似せたデコイが多数配置された。
水軍・情報収集艦
外観は漁船に偽装しているが、通信アンテナを多数備えている。ロケット奪取を狙う共和国側の動向を探っていた。
蒸気機関車
進行方向に対して、先頭に運転台がある。現実世界の蒸気機関車でいえば「逆機」の姿勢にあたる。
<共和国>
空軍・ジェット戦闘機
前翼型ジェット機。亜音速性能を持つ。翼下にロケット弾24発を搭載可能なパイロンを備え、増槽は翼の上に追いやられている。空中給油装備を持ち、もともと航続距離の長くない本機の作戦行動力を大きく高めている。
全長15.25mm 最高速度880km/h(アフターバーナー使用時980km/h)
空軍・空中給油機
この世界には珍しい翼の前にプロペラを持つトラクター方式の機体。これは給油時にプロペラが邪魔にならないよう配慮されているためである。作中のブリーフィングの場面では「空中要塞」と呼ばれていた。
陸軍・装甲車
高い渡河能力と軽快な機動力で電撃戦の中心を担う。タイヤはソリッドゴムであるためパンクしない。1個分隊の兵士を同乗させることができる。
陸軍・ホバークラフト
不整地・沼地での作戦に用いられる兵員輸送装備。現実世界における同種の兵器の配備は1980年代になってからということもあり、この作中で表現されるところの「最新兵器」のひとつであると思われる。
陸軍・ロケットランチャー
兵士が一人で携行できるロケット弾発射筒。現実世界のRPG-2に類似したデザイン。
静音拳銃
シロツグを襲う暗殺者が使用。連発式だが、静音効果を高めるために、排莢・次弾装填は手動で行う。

音楽[編集]

2014年現在、「戦場のメリークリスマス」で映画音楽を手がけた坂本龍一がアニメーションの音楽監督を担当した唯一の作品である。坂本龍一が全体を統括し、上野耕路野見祐二窪田晴男に楽曲を割り振っている。坂本が4種類の基本的なテーマ(プロトタイプ)を提示、それをもとに、坂本を含めた各作曲家がかなり自由なアレンジ(バリエーション)を行っている。また各作曲家オリジナルの楽曲も含まれる。坂本と共に作編曲を担当した上野耕路、野見祐二は『子猫物語』『ラストエンペラー』でも共作している。

2010年(平成22年)11月6日付におけるTwitterでの岡田斗司夫の記述によれば、「手を抜かれた。「リイクニのテーマ」以外は作曲してもらえなかった」「どこまでを「本人の作曲」と定義して良いかわからないけど、少なくともメインテーマは坂本さんの作曲ではない」等といった発言をしており、各曲に於いてどこまで坂本が関与したかは不明である。

サウンドトラック盤には未収録曲があったが、そのほとんどは、LDのコレクターズボックスに音声特典で収録された。

作品イメージソングとして統乃さゆみオネアミスの翼〜Remember Me Again〜』(CBSソニー。作詞・森生紗都子、作曲・長戸大幸)がビーイングによって制作され宣伝映像に用いられたが、アニメ本編で使用されることはなかった。

小説版[編集]

オネアミスの翼-王立宇宙軍 I・II
ソノラマ文庫より1986年(昭和61年)、1987年(昭和62年)に発売。内容の大筋は同じながら映画では描ききれなかった多くのエピソードが加筆されている。著者は飯野文彦
オネアミスの翼 王立宇宙軍
ソノラマ文庫版の合本版。2010年(平成22年)に朝日新聞出版の朝日ノベルスレーベルで刊行。

スタッフ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『映画プロデューサーが面白い』、キネマ旬報、1998年、p222。
  2. ^ アニメ作りは少しでもいいものを届けたいという気持ちと経営とのせめぎ合い、社長3人が語る「アニメ制作会社代表放談」 - GIGAZINE バンダイビジュアル史上最も辛かったという「オネアミスの翼」でも15年ぐらいかかって回収しているんです。
  3. ^ 武田康廣『のーてんき通信 エヴァンゲリオンを創った男たち』ワニブックス、2002年(平成14年)、p91
  4. ^ 竹熊健太郎編『庵野秀明パラノ・エヴァンゲリオン』太田出版、1997年(平成9年)、p76
  5. ^ 『のーてんき通信』p96
  6. ^ これとは別に東宝東和側から、一日の上映回数を増やすため40分程度尺をカットするよう求められた際、企画の岡田斗司夫が「フィルムを切るのなら俺の腕を切れ!」と啖呵を切り、阻止したとのこと「オタクアミーゴス!」より、岡田斗司夫自身の証言。
  7. ^ 蒼きウル : ガイナックスの凍結アニメが20年ぶりに再始動(MANTANWEB2013年3月21日)
  8. ^ [1](アニメ!アニメ!0213年3月21日)
  9. ^ 『パラノ・エヴァンゲリオン』p73
  10. ^ 「対談 宮崎駿・高畑勲 ぼくたちの30年東映動画からスタジオジブリへ」『キネマ旬報臨時増刊 宮崎駿・高畑勲とスタジオジブリのアニメーションたち』キネマ旬報社、1995年(平成7年)、p18
  11. ^ 『パラノ・エヴァンゲリオン』p74
  12. ^ 大塚英志、ササキバラ・ゴウ『教養としての<まんが・アニメ>』講談社現代新書、2001年(平成13年)、p234
  13. ^ 現代ビジネス 経済の死角 “丸裸”ホリエモン「それでも続ける宇宙ロケット開発」への情熱
  14. ^ 『B-CLUB SPECIAL オネアミスの翼 〜王立宇宙軍コンプリーテッドファイル』 バンダイ 1987年 46頁
  15. ^ TORNADO BASE エモーション魂〜渡辺繁を支えた縁人〜 第16回
  16. ^ 他にも、男性記者、を演じる。
  17. ^ 他にも、女性記者、女性オペレーター、を演じる。
  18. ^ 実際の地球の歴史においても、ボストークが初の有人宇宙飛行に成功する1960年代には海軍の主力は空母とミサイル巡洋艦となっており、戦艦はすでに時代遅れであった
  19. ^ 多段式空母は空母の黎明期に建造例が多いが、実際には実用性が乏しく一段式に改装されている
  20. ^ この名称はイギリス戦艦プリンス・オブ・ウェールズと同趣向の命名である
  21. ^ ただし現実の黎明期のジェット機は、作中の設定とは逆に同速度域での加速性能はプロペラ機に劣り、急角度の離着艦ではジェットエンジンの高温の噴流で甲板を損傷させてしまうため、離着艦性能に劣り艦載機としては適さなかった

外部リンク[編集]