ラストエンペラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ラストエンペラー
The Last Emperor
監督 ベルナルド・ベルトルッチ
製作 ジェレミー・トーマス
脚本 ベルナルド・ベルトルッチ
マーク・ペプロー
出演者 ジョン・ローン
ジョアン・チェン
ピーター・オトゥール
坂本龍一
音楽 坂本龍一
デイヴィッド・バーン
コン・スー
撮影 ヴィットリオ・ストラーロ
編集 ガブリエラ・クリスティアーニ
配給 アメリカ合衆国の旗コロムビア映画
日本の旗松竹富士
公開 アメリカ合衆国の旗1987年11月20日
日本の旗1988年1月
上映時間 163分(劇場公開版)
219分(オリジナル全長版)
製作国 イタリア
中華人民共和国
イギリス
言語 英語
中国語
日本語
興行収入 アメリカ合衆国の旗4400万$
allcinema
Variety Japan
allmovie
IMDb
 表示 
満洲国皇帝時代の溥儀
満洲国皇帝時代の溥儀
作中、溥儀が自転車で走った場所
作中、溥儀が自転車で走った場所

ラストエンペラー』(The Last Emperor )は、1987年公開のイタリア中華人民共和国イギリス合作による映画。第60回アカデミー賞 作品賞ならびに第45回ゴールデン・グローブ賞 ドラマ部門作品賞受賞作品。

目次

[編集] 概要

[編集] 歴史映画

朝最後の皇帝で後に満州国皇帝となった愛新覚羅溥儀の生涯を描いた歴史映画。溥儀の自伝である『わが半生』を原作としてベルナルド・ベルトルッチ監督脚本を兼任した。メインキャストである溥儀役は、中国系アメリカ人俳優のジョン・ローンが演じた。

西太后による溥儀に対する皇帝指名と崩御を描く1908年からスタートし、所々に第二次世界大戦後の中華人民共和国での戦犯収容所での尋問場面を挟みつつ、満州国の皇帝になり、満州国の崩壊後に一市民として死去する1967年までの出来事をメインに溥儀の人生を描く。

中国大陸を舞台にした映画であるが、中国系アメリカ人俳優が主なキャストを占めており、主な台詞は英語であったり(ついでに言えば日本人も中国人に対し英語を話しているという不自然さが目立つ)、独自の脚色も多い。また、他にも中華人民共和国で何本か同じテーマの作品が作られた上、当時はまだ外国映画が広く観られていなかったこともあり、映画の舞台となった中華人民共和国での知名度は低い。

[編集] 紫禁城ロケ

紫禁城で世界初のロケーションを行われたことが公開前から大きな話題を呼んだ。観光名所として一日5万人が訪れる紫禁城を、中華人民共和国政府の全面協力により数週間貸し切って撮影が行われた。色彩感覚豊かなベルトルッチの映像美は圧巻の一語に尽きると高い評価を受けた。特に紫禁城太和殿での即位式の荘厳、華麗なシーンは映画史に残る有名なシーンとなった。

[編集] アカデミー賞9部門受賞

1987年度のアカデミー賞では『恋の手ほどき』以来となる、ノミネートされた9部門(作品賞監督賞撮影賞脚色賞編集賞録音賞衣裳デザイン賞美術賞作曲賞)全てでの受賞を達成した。

特に日本においては、溥儀や満州国という日本人にとって非常に近い題材を描いた内容であったことで幅広い年齢層を引きつけたことと、甘粕正彦役兼音楽プロデューサーとして参加した坂本龍一が、日本人として初めてアカデミー賞作曲賞を受賞したことなど、様々な要因が大ヒットに繋がった。

なお、日本での劇場公開に際しては、溥儀が南京大虐殺の映像を見せられるシーンを、配給元がベルトルッチ監督に無断でカットした。そのため、ベルトルッチ監督から抗議され、後にそのシーンを復活させている。

[編集] あらすじ

1950年第二次世界大戦の終結による満州国の崩壊と国共内戦の終結により、共産主義国である中華人民共和国の一都市となったハルピン駅。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ送還された中国人戦犯達がごった返す中で、列から外れた一人の男が洗面所で自殺を試みる。男は危うく一命を取り留めるものの、薄れ行く意識の中で幼い日々の頃を思い出していた。この男こそ清朝最後の皇帝、ラスト・エンペラー宣統帝・愛新覚羅溥儀その人であった。

[編集] スタッフ

[編集] キャスト

  • この他、映画監督の陳凱歌が紫禁城の近衛隊長役(ただしセリフは全て吹き替え)、溥儀が収監されていた当時の戦犯収容所長だった金源が、溥儀に特赦通知を渡す共産党幹部役で出演している。

[編集] 関連事項