直列6気筒

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BMW M20B25エンジン

直列6気筒(ちょくれつ6きとう)とは、レシプロエンジンシリンダー(気筒)配列形式のひとつ。シリンダーが6つ直列に並んでいる。略して「直6」「I6」「L6」とも記載することもある。

目次

[編集] 特徴

6つのシリンダー内で燃料を同時に燃焼させるとクランクシャフトに同時に負荷が掛かり、エンジン全体が反作用を受けて激しく上下に震動するため、通常は6つのシリンダーが1つずつ均等のタイミングで燃焼行程に入る。6つのシリンダーの燃焼行程の順番はクランクシャフトに掛かる負荷が均等化するように決まっており、多くは1→5→3→6→2→4の順番である。ほとんどの自動車で使われている4ストローク機関のエンジンでは吸入、圧縮、燃焼、排気の4つの工程でクランクシャフトが2回転する。つまり、2回転(=720°)÷6(気筒数)=120°であるので、クランクシャフトが120°回転するたびに1つのシリンダーが燃焼行程に入ると最もタイミングよく力を取り出すことができる。

エンジンの振動の面から見ても一次振動および二次振動を完全に打ち消すことができる構成であり、直6のバランスの良さがもたらす滑らかさは、「シルキースムーズ」とも例えられている。クロスプレーンのクランクシャフトを持つ90°バンクのV型16気筒V型8気筒や、同じく90°バンクのV型4気筒V型2気筒も一次振動が無く、その次にバランスが良いのは水平対向6気筒。[要出典]

しかし、近年ではV35型日産・スカイラインや12代目(S180系)トヨタ・クラウンなどのように、V型6気筒エンジンによって直列6気筒エンジンが淘汰されている。これは、

  • 衝突安全性の観点から、直6エンジンを縦置きした場合に比べ、全長が短く、クラッシャブルゾーンの確保が有利になること
  • 縦横比が小さく、縦置き、横置きが兼用でき、FF車にも搭載しやすく、コストの面で有利であること
  • シャフト類が短く、剛性とフリクションの面で有利であること

などの理由による。

前輪駆動方式に横置き直6エンジンを組合わせた例がかつてのBMCに存在したが、現在のボルボでは同様のレイアウトでクラッシャブルゾーンを確保している。また、ミニバンでは、ボンネットが長くなり居住空間が狭くなることから採用しない。VWヴァナゴンでは直5を横置きとしていた。また極めて直6に近い、狭角V型6気筒エンジンも採用された。

直列6気筒を2つ並べて配置した形状のV型12気筒エンジンもバランスが良く、静粛性と高出力の両立が求められる高級車に搭載されてきたが、フォルクスワーゲングループフォルクスワーゲンアウディベントレーなどのメーカーはW型12気筒エンジンを採用し始めている。

一方、日本では1960年代から高速道路網の整備で大型商用車の高出力化が進んだが、山坂が多く、渋滞も少なくない背景から、大排気量・マルチシリンダーの自然吸気エンジンが好まれ、1990年代終盤までは特にダンプやミキサーなどの作業車のみならず、大型バスでも路線・観光を問わず、過給エンジンは受け入れられなかった。ところが、欧米では整備性に優れてコンパクトで軽く、燃費や低排出ガス化にも有利なため、インタークーラーターボ付き直列6気筒で発展してきた。また、大排気量化しても振動が少ない利点もあり、排出ガス規制の強化や将来の燃費規制を踏まえ、日本でも2000年代に入って大排気量も無過給も受け入れられなくなるとの予測から新短期排出ガス規制、新長期排出ガス規制を機に、各メーカーともターボ付6気筒に転換したのであった。

[編集] 搭載車種

直列6気筒エンジンを搭載している現行車種は以下の通りである。

[編集] 普通乗用車

[編集] 大型車

[編集] 二輪車での利用

ホンダ・CBX1000に搭載された空冷直列6気筒エンジン

1960年代のレースではホンダが250cc/350ccクラスに直列6気筒エンジンを採用した。また、市販車としても1978年空冷DOHC4バルブのCBX1000として開発。海外専用モデルとして量産・輸出が開始された。また同年にはカワサキから水冷DOHC2バルブのKZ1300が発表され、輸出が開始された。両車とも現在は生産されていない。近年ではコンセプトモデルとしてスズキからストラトスフィアが発表されており、市販化が期待されている。

[編集] 関連項目