トヨタ・M型エンジン

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トヨタ・M型エンジンは、トヨタ自動車が製造していた、同社を代表する直列6気筒クロスフローエンジン。約35年に渡り製造された。
代表的な搭載車はクラウン2000GTマークIIセリカXXスープラソアラ
現在は製造を終了している。ちなみに、2000ccのM型エンジンはトヨタ初のSOHCエンジンであり、それをベースとした3M型はトヨタ初のDOHCエンジンだった。
2000ccのM型は1G型に、3000ccの7M型は2JZ型に代替され、それ以降新規製造はされなくなった。

型式一覧[編集]

エンジン名 基本仕様 備考
M 2000cc SOHC 標準型(1965年のS40系クラウンが初搭載となる)
M-A 2000cc SOHC
M-B 2000cc SOHC SUツインキャブ ハイオク仕様
M-BR 2000cc SOHC SUツインキャブ レギュラー仕様
M-C 2000cc SOHC 低圧縮型
M-D 2000cc SOHC 2バレルツインキャブ -トヨタ博物館所蔵
M-E 2000cc SOHC EFI(シリーズ初の電子制御燃料噴射装置付き)-産業技術記念館 2F 所蔵
M-U 2000cc SOHC 51、53年排ガス対策車、LPG仕様もあり(M-PU)当初は「M-U LPG仕様」と呼ばれていた。
M-EU 2000cc SOHC EFI 53年排ガス対策車 -産業技術記念館 1F所蔵
M-TEU 2000cc SOHC EFI ターボ付き。ソアラセリカXX等に搭載
M-J 2000cc SOHC 54年排ガス対策車 MS87,MS117(クラウンバン)に搭載
M-P 2000cc SOHC LPG 主にMS120/MS130系クラウンに搭載
2M 2300cc SOHC 2バレルシングルキャブレター 輸出用クラウン、コロナマークIIに搭載
2M-B 2300cc SOHC 輸出用2000GTに搭載。製造は9基のみと云われる。
3M 2000cc DOHC 2000GT専用
4M 2600cc SOHC MS75クラウン等に搭載。トヨタのエンジン系列上は2Mの後継に位置付けられている。
4M-U 2600cc SOHC 51年排ガス対策車。クラウン、マークIIセリカXXに搭載
4M-EU 2600cc SOHC EFI 53年排ガス対策車。クラウン、マークII、セリカXXに搭載
5M 2800cc SOHC 2バレルシングルキャブレター 一般国輸出仕様のクラウンに搭載
5M-EU 2800cc SOHC EFI 53年排ガス対策車。クラウン、マークII、セリカXXに搭載
5M-GEU 2800cc DOHC EFI 初代ソアラが初搭載
6M-GEU 3000cc DOHC EFI MS120系クラウン後期型に初搭載
7M-GEU 3000cc DOHC EFI 1気筒あたり4バルブ化
7M-GTEU 3000cc DOHC EFI ターボ付き M型エンジンの最終進化型

ボア×ストローク[編集]

M・3M[編集]

  • 75.0mm×75.0mm

2M[編集]

  • 75.0mm×85.0mm

4M[編集]

  • 80.0mm×85.0mm

5M[編集]

  • 83.0mm×85.0mm

6M・7M[編集]

  • 83.0mm×91.0mm

搭載車種詳細[編集]

M - 2000cc[編集]

M
登場年月 1965年11月
エンジン種別 ガソリンエンジン
冷却方式 水冷
シリンダー配置・数 直列 6気筒
弁形式 OHC
ボア×ストローク 75mm×75mm
排気量 1988cc
圧縮比 8.8:1
馬力 105PS/5200rpm
トルク 16kg・m/3600rpm
重量 180kg
この表は自動車のスペック表テンプレートを使用しています

トヨタ初のSOHCエンジン


M-A - 2000cc[編集]

M-B - 2000cc[編集]

  • 1.988cc 圧縮比 8.8
  • 92kW(125PS)/5,800rpm 162Nm(16.5kg-m)/3,800rpm
  • (初)2代目クラウンS(MS41S)
  • 3代目クラウンS(MS50S)・ハードトップSL(MS51)

M-BR - 2000cc[編集]

M-C - 2000cc[編集]

  • 1.988cc 圧縮比 8.0 - 8.7
  • 74kW(100PS)/5,200rpm 152Nm(15.5kg-m)/3,600rpm
  • 85kW(115PS)/5,600rpm 162Nm(16.5kg-m)/3,800rpm
  • 3代目クラウンオーナーデラックス(MS50B)・スタンダード(MS50)・ハードトップ(MS51)
  • 5代目クラウン (MS80)

M-D - 2000cc[編集]

  • 1.988cc 圧縮比 8.8 - 9.0
  • 81kW(110PS)/5,600rpm 157Nm(16.0kg-m)/3,600rpm
  • 85kW(115PS)/5,800rpm 157Nm(16.0kg-m)/3,600rpm

M-Cのツインキャブレター仕様。

  • 3代目クラウンスーパーデラックス(MS50F)
  • 4代目クラウン (MS60G)

M-E - 2000cc[編集]

  • 1.988cc 圧縮比 8.7
  • 99kW(135PS)/6,000rpm 172Nm(17.5kg-m)/4,400rpm

電子燃料噴射装置(EFI)仕様

  • 2代目マークII(MX10/20)
  • 5代目クラウン (MS80)

M-U - 2000cc[編集]

  • 1.988cc 圧縮比 8.6
  • 81kW(110PS)/5,600rpm 157Nm(16.0kg-m)/3,800rpm

昭和50年度排出ガス規制に対応するため触媒が組み合わされる。
M-Eまでの形式から大幅なモデルチェンジが行なわれている。
昭和51年排ガス規制対応用と昭和53年排ガス規制対応で形式名は変更されていないが
キャブレター、カム、電気制御方式が異なり、内容的には別のエンジンである。

  • 5代目クラウン(MS100系)
  • 3代目マークII/初代チェイサー(MX30-昭和51年排ガス規制対応/MX40-昭和53年排ガス規制対応)

M-EU - 2000cc[編集]

電子燃料噴射装置(EFI)仕様かつ昭和53年度排出ガス規制に対応するため触媒が組み合わされたもの。

M-EU
登場年月 -
エンジン種別 ガソリンエンジン
冷却方式 水冷
シリンダー配置・数 直列 6気筒
弁形式 OHC
ボア×ストローク 75mm×75mm
排気量 1988cc
圧縮比 8.6:1
馬力 125PS(91.8kW)/6000rpm
トルク 17kg・m(166.6N・m)/4400rpm
重量 -kg
この表は自動車のスペック表テンプレートを使用しています

53年排ガス対策車に採用

  • 3代目マークII L/LG/LGツーリング/2000グランデ、初代チェイサー SXL/SGS/SGツーリング (MX40/41)
  • 初代セリカXX 2000G 2000S 2000L(MA45)


M-TEU(M-TE) - 2000cc[編集]

トヨタ初のターボエンジン

  • (初)6代目クラウン 2000スーパーサルーンターボ (MS110)
  • 初代ソアラ 2000VIIターボ 2000VRターボ 2.0ターボ (MZ10)
  • 2代目セリカXX 2000Gターボ 2000Sターボ (MA60)
  • 初代クレスタ 2000スーパールーセントターボ (MX51)
  • 4代目マークII 2000グランデターボ 2000SGツーリングターボ (MX61)
  • 2代目チェイサー 2000ターボ・アバンテ 2000ターボ・SGツーリング (MX61)
  • 7代目クラウン 2000ターボ・スーパーエディション 2000ターボ・スーパーサルーンエクストラ(MS120)
  • 2代目クレスタ 2000スーパールーセントターボ (MX71)
  • 5代目マークII 2000グランデターボ (MX71)
  • 3代目チェイサー 2000ターボ・アバンテ (MX71)

M-PU(M-P) - 2000cc[編集]

  • 1988cc
  • 70kW(95PS)/5,200rpm 147N・m(15.0kg・m)/3,000rpm <グロス値>
  • 60kW(82PS)/4,800rpm 135N・m(13.8kg・m)/3,000rpm <ネット値>

LPGエンジン

M-J - 2000cc[編集]

  • 1.988cc 圧縮比 8.6
  • 81kW(110PS)/5,600rpm 157Nm(16.0kg-m)/3,800rpm
  • クラウンバン (MS117V)

2M-B - 2300cc[編集]

  • 2.253cc 圧縮比9.0
  • 103kW(140PS)/5,800rpm 201Nm(20.5kg-m)/3,800rpm
  • (初)トヨタ・2300GT(MF12-L)

3M - 2000cc[編集]

  • 1.988cc 圧縮比 8.4
  • 111kW(150PS)/6,600rpm 177Nm(18.0kg-m)/5,000rpm

トヨタ初のDOHCエンジン

4M-U - 2600cc[編集]

  • 2.563cc 圧縮比 8.5
  • 99kW(135PS)/5,400rpm 201Nm(20.5kg-m)/3,000rpm
  • 3代目マークII 2600グランデ (MX33)

4M-EU - 2600cc[編集]

  • 2.563cc 圧縮比 8.5
  • 103kW(140PS)/5,400rpm 211Nm(21.5kg-m)/3,000rpm
  • 3代目マークII2600グランデ (MX43)
  • 初代セリカXX 2600G (MA46)
  • 初代スープラ

5M - 2800cc[編集]

  • 2,759cc
  • 89.5kW(122PS)/5,000rpm 197Nm(20.0kg-m)/3,200rpm
  • クラウン輸出仕様車(MS112、MS122、MS132)

5M-EU - 2800cc[編集]

  • 2,759cc 圧縮比 8.8
  • 107kW(145PS)/5,000rpm 231Nm(23.5kg・m)/4,000rpm
  • (初)クラウン 2800スーパーサルーン 2800ロイヤルサルーン (MS112)
  • 初代セリカXX 2800G (MA56)
  • 4代目マークII 2800グランデ (MX63)
  • クラウンパトロールカー(MS122Z)

5M-GEU - 2800cc[編集]

  • 2.759cc 圧縮比 8.8-9.2
  • 125kW(170PS)/5,600rpm 236Nm(24.0kg・m)/4,400rpm
  • 129kW(175PS)/5,600rpm 240Nm(24.5kg・m)/4,400rpm

日本初の2000ccオーバー、大排気量DOHCエンジン

  • (初)初代ソアラ 2800GT 2800GTエクストラ 2800GTリミテッド(MZ11)
  • 2代目スープラ・セリカXX 2800GT(MA61)
  • 6代目クラウン 2800ロイヤルサルーン (MS112)
  • 7代目クラウン 2800ロイヤルサルーン 2800ロイヤルサルーンG (MS123)
  • 2,3代目 クレシダ

6M-GEU - 3000cc[編集]

  • 2.954cc 圧縮比 9.2
  • 140kW(190PS)/5,600rpm 259Nm(26.5kg・m)/4,400rpm
  • 7代目クラウン 3000ロイヤルサルーン ロイヤルサルーンG (MS125)
  • 初代ソアラ 3.0GT 3.0GTリミテッド (MZ12)

僅かだが2代目セリカXXにも搭載された(MA61)

7M-GE - 3000cc[編集]

  • 2954cc 圧縮比 9.2-9.8
  • 140kW(190PS)/5,600rpm 255Nm(26.0kg・m)/3,600rpm(レギュラーガソリン
  • 147kW(200PS)/5,600rpm 265Nm(27.0kg・m)/3,600rpm(プレミアムガソリン)
  • 8代目クラウン 3.0アスリートL 3.0ロイヤルサルーン 3.0ロイヤルサルーンG (MS135/137)
  • 6代目マークII 3.0グランデG(MX83-A)
  • 4代目チェイサー 3.0アバンテG (MX83-B)
  • 3代目クレスタ 3.0スーパールーセントG (MX83-C)

7M-GTEU(7M-GTE) - 3000cc[編集]

  • 2.954cc 圧縮比 8.4
  • 169kW(230PS)/5,600rpm 323Nm(33.0kg・m)/4,000rpm (レギュラーガソリン仕様)
  • 177kW(240PS)/5,600rpm 343Nm(35.0kg・m)/3,200rpm (ハイオク仕様)
  • 199kW(270PS)/5,600rpm 358Nm(36.5kg・m)/4,400rpm (スープラGTターボAのみ)
  • 2代目ソアラ 3.0GT、3.0GTリミテッド、3.0GTエアロキャビン (MZ20/21)
  • 3代目スープラ 3.0GT、3.0GTリミテッド、3.0GTターボA(MA70)

参考文献[編集]

  • CAR GRAPHIC別冊 1980年の乗用車』
  • 『トヨタのエンジンテクノロジー(トヨタ広報資料)』1989年3月発行 トヨタ自動車(株)広報部第2広報課

関連項目[編集]