ジョージ・アダムスキー

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ジョージ・アダムスキー
George Adamski
生誕 イェジ・アダムスキ
1891年4月17日
ポーランド立憲王国
死没 1965年4月23日(満74歳没)
アメリカ合衆国メリーランド州
国籍 アメリカ合衆国
職業 騎兵隊員・公園管理人・製粉所労働者・作業請負人・作家・コンタクティー[1]
著名な実績 宇宙人空飛ぶ円盤との遭遇体験記の出版

ジョージ・アダムスキー: George Adamski1891年4月17日 - 1965年4月23日)は、コンタクティー[2]の元祖として知られるポーランド系アメリカ人。彼が撮影した空飛ぶ円盤は、いわゆる「空飛ぶ円盤」の典型的なイメージとなった[3]。宇宙人と空飛ぶ円盤との遭遇体験を書いた本はベストセラーになった(後述の著作を参照。)。

略歴[編集]

アダムスキーは、世界中の空飛ぶ円盤支持者から非常に支持されていたが、一方では冷笑の対象にもなっていた。TIME誌は彼のことを「カリフォルニアの変人 (a crackpot from California) 」とまで言っている。[7]

チベット留学[編集]

アダムスキーは1899年から1903年まで(年齢では、8歳から12歳にかけて)単身でチベットに留学し、ダライ・ラマから教えを受けたと主張している[8]

と学会運営委員の皆神龍太郎は、当時のチベットは鎖国政策をとっていて、外国人のアダムスキーが入国することは困難だったと指摘している[8]。さらに1900年にチベット入国を果たした日本人の河口慧海は『チベット旅行記』を記しているが、そこには白人の少年が留学したという記録は掲載されていないとも指摘している[8]。また、河口慧海はチベット入国の前にインドでチベット語を習得しチベット僧になりすましてチベット入国を果たしたが、冒険家でもある河口でも何度も遭難して死にかけながらようやく入国できたのであり、8歳の白人の少年が単身でチベットに入国することは考えられないと指摘している[8]

さらにアダムスキーは1936年Wisdom of the masters of the Far East(直訳すると『極東の賢者の知恵』。日本語訳は『ロイヤル・オーダー』たま出版)という本を出版した。皆神は「『極東の賢者の知恵』という書名からは、東洋哲学チベット仏教に関する本だとしか思えないが、Q&Aの中には、チベット仏教固有の神の名などは一つも出てこない」[9]と指摘し、さらに「「イエスの教えで最も重要なポイントは何か」といった質問が中に入っていたりして、どう見ても『極東の賢者の知恵』には見えない」[9]とも指摘している。

空飛ぶ円盤との遭遇体験[編集]

1950年代初期に、アダムスキーは空飛ぶ円盤に遭遇したと主張しはじめた。中でも有名なのは、1952年11月20日の出来事である。その日、アダムスキーが友人やジョージ・H・ウィリアムスン英語版[10]夫妻と共にモハーヴェ砂漠にいると、巨大な円筒形状の飛行体が出現した。それが自分を探していると感じたアダムスキーは車で人気のない場所へ移動した。そしてその飛行体から発進した銀色の円盤が着陸したという。その後アダムスキーは皆と別れ一人で歩くと、一人の人間に遭遇した。身振りとテレパシーとで彼が宇宙人だと理解した。その宇宙人は金星人で、核実験への懸念をアダムスキーに伝えた。このとき仲間のジョージ・H・ウィリアムスンは金星人の足型を石膏でとった。(「なぜに偶然にしても、足形をとる石膏の一式を所持していたのか?」など、疑問が多数ある)

翌月の1952年12月13日には、アダムスキーは円盤の写真を撮影することに成功した。このとき撮影された空飛ぶ円盤は、「アダムスキー型」と呼ばれ、これ以降世界各地で目撃され写真が撮影された。アダムスキーが撮影した写真は、反射望遠鏡のレンズで直接撮影(カメラを取り付けて)されたものであるので、カメラの望遠レンズで撮影されたものとは異なり、中央部にピントが合い、周辺はボケている。なお、当時の英国版と日本版の書籍に掲載された写真は、米国版のオリジナル写真に(円盤の輪郭などの)修正(補正)を加えたとみられる形跡があり、同じ写真であるのに異なったものに見えるという問題を生んでいるが、現在発行されている書籍の写真はオリジナルと見られる。1965年メリーランド州でアダムスキーによって撮影された宇宙船の8ミリ映像はコダック社の光学物理学者ウイリアム・シャーウッドによって、8メートルほどの物体を実際に撮影した映像であると鑑定されている[11]

また彼が宇宙人と会見した際に、他の目撃者たちは遠く離れていたために、双眼鏡で見ていた一人を除いて他の者たちは宇宙人を確認しておらず、円盤も光としてしか見えていなかった。その上に、全員が上空の円盤すら目撃していない。ジェロルド・ベイカーという青年が後日アダムスキーのところで撮影したとされている円盤写真については、ベイカー自身は「勝手に名前を使われてしまった。円盤なんか撮影していない」と証言している[12] 。これに対して、アダムスキーは1953年11月2日付けでベイカーに出した手紙で以下のようにベイカーを説得している。

「君は、自分の名前が付けられた写真が、本に載っていることを知っているよね。あのブローニーで撮ったもののことだよ。みんなは、今までと同じ様に、君が空飛ぶ円盤に興味を持っているということを知っているし、変わらず本も買ってくれている。君は、色々いいことができるんだよ。だって、君は、円盤についてたくさんのことを知っているじゃないか。だから、毎晩のようにどこででも講演ができる。そういう需要があるんだよ! 君は自分の名が付けられている、あの本の写真のおかげで、喰ってもいけるんだ。君は、あの写真との関係を保ってさえいれば、私みたいに有名になれる、ということを忘れないように。円盤に関する知識さえあれば、チャンスは君のものだ」

カーティス・ピーブルズ、『人類はなぜUFOと遭遇するのか』[13]

しかし、ベイカーはそれを拒否している。これについてアダムスキーおよび当時現場にいた秘書のルーシー・マクギニスは、このような会話は全く無かったと否定している。またベイカーはアダムスキーが砂漠で宇宙人とコンタクトする前に、その計画を語る声を録音したテープをアダムスキーの家で偶然に聞いたと後になって語っているが、アダムスキーはベイカーがアダムスキーの元へ初めてやってきたのはコンタクトの後(翌年)のことであると述べている。このベイカー発言に対して、現場にいたルーシー・マクギニスは、イギリスのUFO研究家のティモシー・グッドの取材を受けて、「写真は間違いなくベイカーが撮影しました。彼は私の面前ではそのような嘘は決して言えないでしょう」とベイカー発言を強く否定している。

その後もアダムスキーは、他の宇宙人に会ったと主張している。会った宇宙人は、ほとんどが金星人だが火星人や土星人もいたという。また、巨大な円筒形状の宇宙船(母船)に乗り月を一周したときには、月の裏側で谷や都市、草原を走る動物を見たとの主張をした。また金星を訪問したときには自分のかつての妻の転生した少女にあったと主張した。

しかし、アメリカ航空宇宙局(NASA)のアポロ計画、それにソ連やヨーロッパなどの月探査では月の裏側には都市を発見できなかった。金星の文明の存在も否定されている。また「太陽の表面は熱くない」「宇宙空間で流星が飛び回っているのを見た」「宇宙から地球は白く光って見えた」などの発言はNASA等の発表や現代科学の観測結果とは異なるため、現在ではアダムスキーの主張はほぼ問題にされない状況となっている。

著作[編集]

著作者名が「ジョージ・アダムスキー」の場合は著作者名の記載を省略する。それ以外の場合は著作者名を明記する。

単著[編集]

  • Adamski, George (1949), Pioneers of space: A trip to the moon, Mars and Venus, Leonard-Freefield Co. 
    • 『地球人よ、ひとつになって宇宙へ目を向けなさい! UFO基本教書』 益子祐司 訳、徳間書店〈「超知」ライブラリー 069〉、2011年8月。ISBN 978-4-19-863233-5 - 原タイトル:Pioneers of space
  • Adamski, George (September 1955), Inside the space ships (Hardcover ed.), New York: Abelard-Schuman 
  • ジョージ・アダムスキ 『精神感応――宇宙語の理論と応用』 久保田八郎 訳、宇宙友好協会〈宇宙シリーズ 第1期 第1巻〉、1960年
  • Adamski, George (1961), Flying Saucer Farewell (Hardcover ed.), New York: Abelard-Schumann 
    • G.アダムスキ 『空飛ぶ円盤の真相』 久保田八郎 訳、高文社、1962年
  • ジョージ・アダムスキ 『精神感応 無言の会話術』 久保田八郎 訳、文久書林、1963年
  • アダムスキ 『空飛ぶ円盤とアダムスキ 死と空間を越えて』 久保田八郎 編、高文社、1969年
  • G.アダムスキー 『生命の科学』 久保田八郎 訳、文久書林、1970年
  • 『宇宙からの訪問者 偉大な惑星人との会見記』 久保田八郎 訳、ユニバース出版社〈ユニバースUFOシリーズ〉、1976年
    • 『宇宙からの訪問者 偉大な惑星人との会見記』 久保田八郎 訳、ユニバース出版社、1981年5月、限定保存版。ISBN 4-89665-003-4
  • 『宇宙哲学』 久保田八郎 訳、たま出版、1976年
    • 『アダムスキーの宇宙哲学 空飛ぶ円盤の惑星文明とは』 久保田八郎 訳、たま出版、1984年11月、新装版。ISBN 4-88481-003-1
  • 『アダムスキーの宇宙維新』 藤原忍 編訳、たま出版、1991年2月。ISBN 4-88481-239-5 - 背・表紙の書名:Universal jewels of life、奥付の書名:『宇宙維新』。
  • アダムスキーほか 『UFOコンタクティー ジョージ・アダムスキー遠藤昭則 編、久保田八郎 訳、中央アート出版社、2010年12月。ISBN 978-4-8136-0618-5

旧アダムスキー全集[編集]

新アダムスキー全集と区別するため、旧アダムスキー全集と表記する。

新アダムスキー全集[編集]

旧アダムスキー全集と区別するため、新アダムスキー全集と表記する。

共著[編集]

  • Leslie, Desmond; Adamski, George (January 1, 1953), Flying Saucers Have Landed (Third Impression ed.), Werner Laurie 
    • D.Leslie、G.Adamski 『空飛ぶ円盤実見記』 高橋豊 訳、高文社〈ベストセラーズ双書〉、1954年
    • デスモンド・レスリー、ジョージ・アダムスキ 『空飛ぶ円盤実見記』 高橋豊 訳、高文社〈ベストセラーズ双書〉、1956年
  • アダムスキー、伊藤耕造 『地球人へのメッセージ アダムスキー講演録・宗教と円盤』 ストーク(出版) 星雲社(発売)、1999年5月。ISBN 4-7952-2692-X

編著[編集]

  • Royal Order of Tibet (1936), Questions and Answers, Wisdom of the Masters of the Far East, 1, "Compiled by Professor G. Adamski", Laguna Beach, CA: G. Adamski, LCCN 36025826, OCLC 38260588 
    • ジョージ・アダムスキー 編著 『ロイヤル・オーダー』 藤原忍 訳、たま出版、1984年3月。ISBN 4-88481-104-6 - 書名は奥付による標題紙等の書名:Wisdom of the masters of the fareast、英文併記。
    • 『宇宙宝典 ロイヤル・オーダー』 藤原忍 訳、たま出版、1984年11月、新装版。 - 書名は奥付による標題紙等の書名:Wisdom of the masters of the Far East. 英文併記。原タイトル:Questions and answers by the royal order of Tibet.

脚注[編集]

  1. ^ a b c 一九一三年から一六年にかけて、アダムスキーは、メキシコ国境に配備された騎兵隊に所属していた。一九一六年から二六年にかけて、彼はイエローストーン国立公園の管理人をやったり、ポートアイランドで製粉所の労働者として働いたり、またロサンゼルスでコンクリート作業の請負人などをして暮らしていた。ピーブルズ & 皆神 1999, p. 128
  2. ^ 宇宙人と会見した」と自称する者の総称。
  3. ^ 後の未確認飛行物体UFOにおいても「アダムスキー型」と呼ばれる形状の報告がある。
  4. ^ 皆神 1996, p. 113
  5. ^ a b と学会 1997, p. 47
  6. ^ 「SF小説」の内容は原書 Adamski 1949 および邦訳書 アダムスキー & 益子 2011 を参照。
  7. ^ 英語版wikipediaより
  8. ^ a b c d 皆神 1996, pp. 116-118
  9. ^ a b 皆神 1996, p. 114
  10. ^ 後に『宇宙語、宇宙人』を書くことになるコンタクティー。
  11. ^ Zinsstag & Good 1983
  12. ^ ピーブルズ & 皆神 1999, p. 134
  13. ^ ピーブルズ & 皆神 1999, pp. 134f

参考文献[編集]

関連文献[編集]

  • 藤原忍 『宇宙からの使者 アダムスキー秘話と世界政治』 韮沢潤一郎 監修、たま出版、1988年5月。ISBN 4-88481-186-0 - 注記 アダムスキー年譜:281-292頁、参考文献:295-302頁。
  • ゲラード・アートセン 『ジョージ・アダムスキー 不朽の叡智に照らして』 大堤直人 訳、アルテ(出版) 星雲社(発売)、2012年10月。ISBN 978-4-434-17232-8 - 原タイトル:George Adamski
  • 益子祐司 『アダムスキーの謎とUFOコンタクティ スペースブラザーたちが語った宇宙の真実!!』 学研パブリッシング(出版) 学研マーケティング(発売)〈MU SUPER MYSTERY BOOKS〉、2013年10月。ISBN 978-4-05-405805-7

関連項目[編集]

外部リンク[編集]