ガメラ対宇宙怪獣バイラス

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ガメラ対宇宙怪獣バイラス』(ガメラたいうちゅうかいじゅうバイラス)は、1968年に公開された日本の特撮映画作品。ガメラシリーズの第四作。大映製作、1968年3月20日公開。同時上映は『妖怪百物語』。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] あらすじ

地球の植民地化を企むバイラス星人は、侵略のために宇宙船を送り込んだ。しかし、ガメラと遭遇した宇宙船一号は交戦の末、爆発炎上してしまった。しかし間を置かずに現れた宇宙船二号は、地球侵略の最大の障害であるガメラの排除を目標にしていた。

その頃、茅ヶ崎市海岸では日米のボーイスカウトキャンプを行っていた。いたずら好きのボーイスカウト・正夫とジムの2人は、小型潜水艇で潜行中に海底のガメラと遭遇する。「子供の味方」であるガメラと遊ぶうちに突然2人はガメラもろともオレンジ色の光のドームに包まれてしまった。バイラス星人の宇宙船が発射したスーパーキャッチ光線に捕えられてしまったのである。ガメラは光線の把握力に抵抗して2人の潜水艇を脱出させた。

しかし、その間にガメラの記憶を分析したバイラス星人は、ガメラの最大の弱点が「子供」であることを知り、正夫とジムの2人を再び拉致する。2人を盾にされて手を出せないガメラに脳波コントロール装置がセットされ、バイラス星人に操られたガメラは黒部ダム東京を破壊し始める。人類は、バイラス星人に降伏するか、人質の子供達を犠牲にして戦うか、という二者択一を迫られ、ついに国連は2人の生命を尊重してバイラス星人に降伏するという決定を下した。

そんな中、人質に取られた正夫とジムは、脳波コントロール装置とスーパーキャッチ光線のコイルをあべこべにつけ替えることでガメラを解放し、自分たちも脱出に成功する。自由をとり戻したガメラはバイラス星人の宇宙船への攻撃を開始する。ガメラの猛攻で爆発炎上する宇宙船。追い詰められたバイラス星人の司令官は、部下たちを合体吸収して巨大化する。見るまに2倍、4倍、32倍となり、遂に、ガメラと宇宙怪獣バイラスの死闘が始まった。

[編集] 概要

前作『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』よりさらに進んで、当作以降「ガメラシリーズ」は子供を主役に置いた、完全に子供向けの作風となった。

監督の湯浅憲明は、「『バルゴン』で大人のドラマをやってみたが、劇場の子供達は走り回って全く見ていない。『ギャオス』では子供がガメラに乗る場面は大歓声だった。子供が冒険し、怪獣が出ずっぱりの『バイラス』が、シリーズ当初から本来やりたかった形だ」と述懐しており、プロデューサーの永田秀雅も同じコメントをしている。

また、本作以降、ガメラ映画には主人公の少年と対にして、必ず白人の子役が起用されているが、これは湯浅監督によると、アメリカのバイヤーからの条件だったそうで、これら外人子役は、調布市にあったアメリカン・スクールの生徒から選んだ。日本語が話せることが採用基準だったが、話せるはずで採用したのに全然駄目だったりと、苦労が多かったという。

予算削減のため、ガメラがバイラス星人に操られて暴れまわるシーンは『大怪獣ガメラ』『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』のバンク映像が使われている。バイラス星人がガメラのデータを探るシーンでも、過去3作のライブフィルムが使用されているが、海外版では尺の都合でライブフィルムの部分を長めにしてある。一時期、国内版のフィルムが行方不明になった為に、海外版を使用して映像ソフト等が発売されていたが、現行のDVDや、一部のLDソフトでは、湯浅憲明の協力により国内版が復元再編集されて収録してある。

茅ヶ崎での戦闘シーンでバックにそびえる白いビルは、当時上原謙加山雄三親子が経営していたパシフィックパークホテルである。 湯浅監督によると、劇中に登場する小型潜水艇は、葉山のヨットハーバーにあったものを、撮影のために借りて使用したものである。Uボートを製作したドイツのメーカーの製品だったそうだが、あまり良い動きは出来なかったそうである。

「医者らしい男」たちはシルエットに目だけが点灯する不気味な姿で登場するが、このシーンは、俳優の瞼に豆球を貼り付け、直接光らせて撮影した。このため夏木章ら俳優は、豆球の熱で瞼を火傷したそうである。

「バイラス」の名称は公募による。(以後、ジグラまで同様に公募された)アメリカではバイラスは「イカのような怪物」という名になっている。

[編集] 登場怪獣

[編集] ガメラ

詳細は「ガメラ」を参照

前作『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』と同じもの。この作品から、足だけを引っ込めてジェット飛行するミニチュアが使われ、以後の定番となる人気を集めた。

[編集] 水中怪獣バイラス

  • 身長:96メートル
  • 体重:120トン

造型はエキスプロ。頭が一体化した操演用のミニチュアと、頭の触手が分離した人間が入るタイプのものとが造られた。ボスの声は若山弦蔵。(前作ではナレーションを務めている)。

より正確にはバイラス星人という宇宙人である。生命維持には窒素が必要で、そのため大気に窒素が豊富に含まれる地球に目をつけた。自らを宇宙で最も優秀な生物と豪語し、他の生物は不要とさえ言い切る程の自信家である。

イカに似た姿をしているが足は6本で、イカのような吸盤を持ち、先端はの鼻の様に把握力を持っている。眼は人間に似ており一対、まぶたは下から上に閉まる。口部は嘴状。頭は三つの花弁状に分かれているが、一つにあわせると硬化し状になる。水中および空中を、イカの様に水平に滑空して槍状の頭部で攻撃する。槍状の頭部は非常に硬く、ガメラの甲羅を(腹部から背中まで)貫通したほどの威力を持つ。当初はボスだけが3m程度のバイラス星人の姿でいたため、子供たちに「宇宙動物園に送られる生物」と誤認された。

人間などの他の知的生命体に「ユニフォームのように」寄生し、行動を支配することが出来る。寄生された人間は暗闇で目が光り、腕がちぎれてもすぐに元に戻る。バイラス星人として活動している際にはほぼ等身大だが、複数の個体が合体して巨大化することが出来る。

ガメラの腹部を突き刺し勝利したかに見えたが、絶大な生命力を持つガメラは(バイラスが刺さったまま)回転飛行で大気圏外に上昇。宇宙空間で生存できる能力を持たないバイラスは、成層圏で凍りついて死亡。氷の塊になり、海上に墜落して砕け散った。

タイトルでは「宇宙怪獣」、映画『宇宙怪獣ガメラ』と公式ホームページでは「水中怪獣」、劇場用予告編のテロップでは「分裂怪獣」と表記されている。

宇宙船は、黄色と黒の縞模様の球体5つをドーナツ状に繋いだ形状をしており、球体は一つずつ切り離すこともできる。「スーパーキャッチ光線」を放射して、船外の生物をオレンジ色の半透明のドーム内に捕らえ、対象物が人間サイズなら船内に転送ができ、ガメラのように大きなものは動きを止めることができる。また球体を反転させてガメラのジェット噴射を消火できる黄色いガスを噴出する。船内では脳波イメージ装置により、欲しいと思ったものが自由に手に入るが、宇宙船に危害を与える物(爆弾など)を求めると警報が鳴るようになっている。

ガメラ対大魔獣ジャイガー』、『宇宙怪獣ガメラ』にもライブフィルムで登場。蕪木版ノベライズ本『ともだち 小さき勇者たち ~ガメラ~』には「Gバイラス」が登場する。

[編集] キャスト

[編集] スタッフ

※『ガメラマーチ』は、本作からシリーズ共通の主題歌として登場し、大ヒットした。

[編集] 映像ソフト化

  • 2001年10月11日発売のガメラTHEBOX(1965-68)に収録されており単品版も同時発売。
  • 「ガメラ 生誕40周年記念Z計画 DVD-BOX」に収録されている。
  • 新しく色彩を整えたDVDは2007年10月26日発売。
  • BDは2009年7月24日に発売にされる「昭和ガメラ ブルーレイ BOXI」に収録されており単品版も同時発売。

[編集] 関連事項

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