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{{一次資料|date=2013年4月}}
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|名称 = {{big|幸福の科学}}<br/>''Happy Science''
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|画像説明 = 東京正心館([[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[高輪]])
|画像説明 = 幸福の科学シンボルマーク<ref group="PR">[http://ryuho-okawa.org/ja/#/profile/personalhistory/ 大川隆法パーソナルヒストリー] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20160206105335/http://ryuho-okawa.org/ja/ |date=2016年2月6日 }}</ref>
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{{Infobox YouTube personality| name = 幸福の科学 公式チャンネル| channel_name = HappyScienceChannel| channel_display_name = Happy Science Official Channel<br />幸福の科学 公式チャンネル| genre = 宗教}}
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{{Infobox YouTube personality| name = 幸福の科学 広報チャンネル| channel_name = HappySciencePR| channel_display_name = Happy Science public relations<br />幸福の科学 広報チャンネル| genre = 宗教}}
| name = 幸福の科学 公式チャンネル
[[File:Master Ryuho Okawa, Feb. 15, 2015.jpg|thumb|創始者 兼 総裁:大川隆法(2015年2月15日)]]
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[[File:RO symbol of HS.svg|thumb|幸福の科学シンボルマーク「R・O」は、大川隆法のイニシャル。1989年に制定された<ref name="book-akiya" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://ryuho-okawa.org/ja/#/home |title=大川隆法 公式サイト |publisher = |accessdate=2023-03-16}}</ref>]]
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'''幸福の科学'''(こうふくのかがく、「世界通称」:{{lang|en|Happy Science}})は、1986年に[[大川隆法]]が設立した[[新宗教]]の宗教団体であり、1991年に宗教法人として認証された<ref name="jb20230213" /><ref name="cult-occult" />。創始者・総裁である大川隆法が、著名人の霊や[[守護霊]]を呼び出して「[[霊言 (幸福の科学)|霊言]]」を語ることを特徴とし、これらの「霊言」などをまとめた書籍を、教義の柱として取り扱う<ref name="jb20230213" /><ref name="2chan" /><ref name="sankei-HSU2014" />。大川総裁は自らを「[[仏陀]]の生まれ変わり」と称し、地球系霊団の至高神「[[エル・カンターレ]]」であると宣言している<ref name="book-akiya" /><ref name="jb20230213" /><ref name="shim-gei" /><ref name="egawa1991" /><ref name="gendai107080" />。[[1991年]]ごろから新聞・テレビ等で大規模な広告キャンペーンを行い、[[講談社]]の記事に対して組織的な抗議行動や集団訴訟を行う「[[講談社フライデー事件]]」などでも注目を集めた<ref name="asa-senden">{{cite news|title=1か月半の宣伝費約20億円 宗教法人「幸福の科学」|newspaper=朝日新聞朝刊|publisher=朝日新聞社|date=1991-07-30|page=29}}</ref><ref name="shim-gei" /><ref name="jb20230213" />。国内外に約1200万人の信者がいると公表しているが、この数字は経典「正心法語」の累計発行(授与)部数であり<ref name="book-akiya" /><ref name="bun2009-8" /><ref name="dia24734" />、実態とかけ離れているという指摘もある<ref name=":0" /><ref name="shim-gei" /><ref name="book-gendai2018" /><ref name="shim-shin" />。
| genre = 宗教
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| name = 幸福の科学 広報チャンネル
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'''幸福の科学'''(こうふくのかがく、「世界通称」:{{lang|en|Happy Science}})は、[[日本]]発祥の[[新宗教]]である。世界167カ国以上に会員組織がある。関連団体に日本国外の宗教法人70の他、[[幸福の科学出版]]、[[幸福実現党]]、[[学校法人幸福の科学学園|幸福の科学学園]]、[[ニュースター・プロダクション]]などがある。[[本尊]]は主[[エル・カンターレ]]。根本経典は『仏説・正心法語』。創始者・総裁である[[大川隆法]]の代表作『[[太陽の法]]』をはじめ、歴史上の人物や政治家、著名人などの[[霊言 (幸福の科学)|霊言]]を含む多数の出版物による布教スタイルが特徴である。[[1991年]]ごろから大規模な広告キャンペーンを行った<ref>{{cite news|title=1か月半の宣伝費約20億円 宗教法人「幸福の科学」|newspaper=朝日新聞朝刊|publisher=朝日新聞社|date=1991-07-30|page=29}}</ref>。また写真週刊誌『[[フライデー (雑誌)|フライデー]]』の記事に虚偽の内容があると主張して出版元の[[講談社]]などへ抗議行動を行った。


幸福の科学グループには、出版社「[[幸福の科学出版]]」、政治団体「[[幸福実現党]]」、学校法人「[[学校法人幸福の科学学園|幸福の科学学園]]」、芸能プロダクション「[[ニュースター・プロダクション]]」「[[ARI Production]]」などがある<ref name="with20200909" /><ref name="cult-occult" /><ref name="toyo20230314" />。2009年に立ち上げた[[幸福実現党]]は、「小さな政府」「[[日本国憲法第9条|憲法9条]][[憲法改正論議|改正]]」「[[性的少数者|LGBTQ]]の権利拡大抑止」などの右派・保守的な政策を掲げ、地方選挙で議席を獲得している<ref name="ASR324TMW">{{Cite web |url=https://www.asahi.com/articles/ASR324TMWR32UTIL016.html |title=「幸福の科学」創始者で総裁の大川隆法氏が死去 |publisher =朝日新聞デジタル |date=2023-03-02 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref name="shim-shin" /><ref name="hbol20190425" /><ref name="jb20230213" />。幸福の科学グループは、いくつかのYouTubeの政治ニュースアカウントを運営し、[[中国脅威論|中国]]や[[北朝鮮核問題|北朝鮮]]の脅威を理由に、日本の国防強化・[[日本の核武装論|核武装]]を主張するなど、さまざまな政治活動を積極的に展開している<ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="hbo235650" /><ref name="2chan" />。
== 概要 ==
[[ファイル:Tokyo Shoshinkan 4.jpg|thumb|right|[http://shoja.jp/tokyo/ 東京正心館]<br/>所在地:[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]]<br/>[[総裁]]・[[大川隆法]]の[[法話]]はここで行われることが多く、その際日本各地世界各地に衛星中継,Web中継送信されることがある<ref>[https://happy-science.jp/info/event-class/speech/ 講演会 行事の種類 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref>。]]
[[ファイル:Happy science temple ornamentation1.jpg|thumb|right|シンボルマーク<br/>「幸福の科学」の象徴的デザインのROマーク。<br/>1989年12月に制定された。]]
幸福の科学は、[[大川隆法]]によって[[1986年]][[10月6日]]に設立された。同団体は仏法真理の流布による人類幸福化を掲げている<ref name=":0">{{Cite book |和書 |author=沼田健哉 |authorlink= |coauthors= |year=1995 |title=宗教と科学のネオパラダイム |publisher=創元社 |id= |isbn=4-422-14019-1 }}</ref>。発足以前の[[1985年]]から、[[イエス・キリスト]]や[[孔子]]などの歴史上の偉人・[[宗教家]]などが大川隆法の口を通じて語るとする([[チャネリング]])という内容の書籍(霊言集)を多数出版している。最初の「霊言集」である『日蓮の霊言』<ref>『日蓮聖人の霊言』(後に『日蓮の霊言』に改題、[[潮文社]]、[[1985年]][[8月15日]]初版発行、{{ISBN2|978-4-8063-1145-4}}、1992年に絶版)</ref>のなかで用いられている「幸福科学」という言葉は、1年後の1986年に団体の名称の基となった<ref>『日蓮の霊言』(潮文社、1985年8月15日初版発行、{{ISBN2|978-4-8063-1145-4}})p126</ref><ref>『大川隆法霊言全集 第2巻』第1章 真理を述べ伝えよ p33</ref>。


== 設立、歴史 ==
その後[[1987年]]には『[[太陽の法]]』『[[黄金の法]]』『[[永遠の法]]』が出版された。これらの書籍読者から数多くの信者が集まり<ref name=":0" />、短期間で日本国内の全国組織ができあがった<ref>『幸福の科学』リンダパブリッシャーズ・秋谷航平 著、2015年10月1日発行、{{ISBN2|978-4-8030-0779-4}}</ref>。
[[ファイル:Tokyo Shoshinkan 4.jpg|thumb|right|東京正心館<br/>所在地:[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]]<br/>[[総裁]]・[[大川隆法]]の[[法話]]はここで行われることが多く、その際日本各地世界各地に衛星中継,Web中継送信されることがある<ref group="PR">[https://happy-science.jp/info/event-class/speech/ 講演会 行事の種類 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref>。]]
1956年、徳島県で生まれた大川隆法は、1981年、[[東京大学大学院法学政治学研究科・法学部|東京大学 法学部]]の卒業間際に、「イイシラセ」という内容の霊界からの通信を受信し、霊能力に目覚める<ref name="book-akiya" /><ref name="toyo20230314" />。卒業後、大手商社の[[トーメン]](現:[[豊田通商]])に勤める傍ら、1985年より父の善川三朗(中川忠義)とともに出版活動を始め、29歳で初の著書『日蓮聖人の[[霊言 (幸福の科学)|霊言]]』(父、兄・富山誠との共著)を出版する<ref name=":0" /><ref name="toyo20230314" /><ref name="sound20230303">{{Cite web |url=https://realsound.jp/book/2023/03/post-1271976.html |title=著書はベストセラー含めて3100冊以上 幸福の科学・大川隆法の出版事業を振り返る |publisher =リアルサウンドブック |date=2023-03-03 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref name="shin20110224" />。大川隆法と父の善川は、[[GLA (宗教法人)|GLA]]教祖の[[高橋信次 (宗教家)|高橋信次]]や、[[生長の家]]教祖の[[谷口雅春]]の影響も受けており、幸福の科学の霊言や教義にもその影響がうかがえる<ref name=":0" /><ref name="toyo20230314" /><ref name="book-akiya" /><ref name="pre67148">{{Cite web |url=https://president.jp/articles/-/67148 |title="生きる神様"大川隆法氏が死没…「幸福の科学」が禅譲失敗・空中分解で"50万人信者"にこれから起こること |publisher =PRESIDENT |date=2023-03-06 |accessdate=2023-03-15}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author=[[有田芳生]] |title=「幸福の科学」を科学する |publisher=天山出版 |date=1991-10-1 |page= |isbn=978-4803329063}}</ref><ref name="asahi">[[佐野眞一]]「『幸福の科学』主宰大川隆法 挫折だらけの生いたち」月刊Asahi1991年4月号</ref>。その後、『空海の霊言』『キリストの霊言』など偉人を降霊させて執筆したとされる「霊言」シリーズを次々と刊行する<ref name="sound20230303" /><ref name=":0" />。


[[1986年]]7月15日に退社後、[[10月6日]]に30歳で教団を設立する<ref name=":0">{{Cite book|和書|author=[[沼田健哉]] |title=宗教と科学のネオパラダイム―新新宗教を中心として |publisher=[[創元社]] |date=1995-1-1 |page=180-245 |isbn=978-4422140193}}</ref><ref name="jb20230213" /><ref name="shin20110224" />。当初は宗教団体ではなく、大川を霊能力をもつ「先生」として、霊媒として語られる霊人たちの言葉(霊言)から霊界の仕組みや人生について学ぶ「学習団体」のようなものだった<ref name="toyo20230314" /><ref name="nyt20200416" />。1986年に幸福の科学の根本経典である『正心法語』や、1987年に宗教理論の基本書であり大ベストセラーとなった『[[太陽の法]]』『[[黄金の法]]』『[[永遠の法]]』が出版された<ref name=":0" /><ref name="book-akiya" /><ref name="sound20230303" />。また、1986年に出版された『高橋信次霊言集』や1987年の『谷口雅春霊言集』により、GLAや生長の家の信者の一部が幸福の科学へと流入した<ref name=":0" />。[[1988年]]5月には関西支部が開所し、日本各地に支部展開が始まった<ref name="kyoudan2008" group="PR">「幸福の科学」教団史『法輪、転ずべし』2008 より</ref>。
[[1991年]][[3月7日]]に宗教法人となった。この1991年は、講談社フライデーへの抗議行動と共に[[マスメディア|マスコミ]]で盛り上がったことも相まって、年末には「[[チャネリング]]」が[[新語・流行語大賞|流行語大賞]]にノミネートされ、[[新語・流行語大賞#トップテン選出以前|特別部門特別賞]]を受賞した<ref>[https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00008 新語・流行語大賞 - 過去の受賞データ 第8回 1991年 授賞語]</ref>。[[1994年]]からは日本国外の法人設立と支部展開が行われる。1996年には会員制度の変更や運営方針の転換が行われた<ref>「月刊幸福の科学」1996年12月号</ref>。[[2009年]]には、[[宗教政党]]「[[幸福実現党]]」の設立と、[[学校法人]]の設立が行われた<ref>「月刊幸福の科学」2009年12月号</ref>。


[[1991年]][[3月7日]]に[[宗教法人]]として認証された<ref name="jb20230213" />。この1991年は、7月に東京ドームで行った大川総裁の生誕祭や、講談社の記事に対して組織的な抗議行動や集団訴訟を行う「講談社フライデー事件」などで注目を集めた<ref name="jb20230213" /><ref name="book-shimshin" /><ref name="shin20110224" />。また、認証直後は、大手広告代理店を使い、多額の広告費を使って、新聞、テレビ等あらゆるマスコミでイベントや著作物の宣伝を行い、「時代はいま、幸福の科学」というコピーを広く広めて会員を急増させた<ref name="jb20230213" /><ref name="asa-senden" />。1989年から大川総裁は自らを「仏陀の再誕」と称し、1991年に地球系霊団の至高神「エル・カンターレ」であると宣言した<ref name="jb20230213" /><ref name="book-akiya" />。教祖の存在が高次元化していくのは多くの教団に見られるが、大川総裁の場合は若くしてこれ以上は不可能な高い存在となった<ref name=":0" />。
[[2007年]]のアメリカ・ハワイでの講演から以降、大川隆法の英語説法による海外講演会が世界各地で行われている。その後、[[ブラジル]](2010年11月)<ref group="PR">[https://www.youtube.com/watch?v=wWLlsKiAeWk 大川隆法総裁 ブラジル大講演会] - サンパウロ講演会 『愛と天使の働き』</ref>、[[インド]]・[[ネパール]](2011年3月)<ref name="happy-science1" group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/64/ インド・ネパールにて大川隆法総裁初の講演]</ref>、[[フィリピン]]・[[香港]](2011年5月)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/1087/ 大川隆法総裁によるフィリピン講演・香港講演が行われました]</ref>、[[マレーシア]]・[[シンガポール]](2011年9月)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/896/ 2011年9月15・18日マレーシア・シンガポール大講演会前後の現地レポート]</ref>、[[スリランカ]](2011年11月)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/542/ 2011/11/6 およそ13,000名が参加!スリランカ野外大講演会レポート!]</ref>、[[ウガンダ]](2012年6月)<ref name="happy-science2" group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/2161/ 国営放送を含む3局で同時中継! アフリカ・ウガンダ大講演会レポート!]</ref>、[[オーストラリア]] [[シドニー]](2012年10月14日)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/3652/ 「未来世界への大志」大川隆法総裁オーストラリア講演会レポート!]</ref>、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[ニューヨーク]](2016年10月2日)、[[ドイツ]] [[ベルリン]](2018年10月7日)<ref>[https://ryuho-okawa.org/info/category/overseas/ 海外講演情報 大川隆法 公式サイト]</ref>、[[台湾]]台北市(2019年3月3日)<ref>[https://happy-science.jp/news/dharma-lectures/6900/ 台湾講演「愛は憎しみを超えて」を公開!(3/5~) 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref> などで行われている。幸福の科学の発表では数千人数万人の規模だと報告している。幸福の科学によれば、インド・ネパールの講演では7紙のマスコミに紹介され<ref name="happy-science1" group="PR"/><ref group="注">「アージ新聞」(ヒンディー語紙)、「ヒンドゥスタン・タイムス」(英字紙)、「サンマルグ新聞」(ヒンディー語紙)、「ザ・テレグラフ」(英字紙)、「サハラ」(ヒンディー語紙)、「デニックジャグラン」(ヒンディー語紙)、「プラバットカバル」(ヒンディー語紙)</ref>、アフリカ・ウガンダの講演では、4紙のマスコミに紹介された<ref name="happy-science2" group="PR"/><ref group="注">「Bukedde」紙(ルガンダ語紙)、「Ovserver」紙、「New Vision」紙、「Monitor」紙</ref>、と報告している。


大川総裁は、歴史上の偉人・[[宗教家]]などが彼の口を通じて語るとする「霊言」本でも知られ、1990年代以降の[[スピリチュアル]]ブームを追い風に信者を増やしてきた<ref name="dia318801" />。1991年末には、「[[チャネリング]]」が[[新語・流行語大賞|流行語大賞]]にノミネートされ、[[新語・流行語大賞#トップテン選出以前|特別部門特別賞]]を受賞した<ref name="singo1991">[https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00008 新語・流行語大賞 - 過去の受賞データ 第8回 1991年 授賞語]</ref>{{efn|受賞理由には、「霊界との交信ができるという『チャネリング宗教』が若者の間で流行した。大量の書籍爆弾と、効果的な宣伝で一躍有名になったのが『幸福の科学』の大川隆法」「うさん臭さを指摘する声も多いが、宣伝の効果もあってか、巷に『チャネリング』の声が満ちた1年であった」と書かれている<ref name="singo1991" />}}。
2022年現在のところ、大川の著作は41言語以上に翻訳され、世界各国で出版されている<ref>[[英語]](イギリスVer・USA,Ver、インドVer、オーストラリアVer他)、[[ポルトガル語]]、[[スペイン語]]、[[オランダ語]]、[[ドイツ語]]、[[フランス語]]、[[ハンガリー語]]、[[スウェーデン語]]、[[フィンランド語]]、[[ポーランド語]]、[[ブルガリア語]]、[[リトアニア語]]、[[ロシア語]]、[[アラビア語]]、[[ペルシア語|ペルシャ語]]、[[トルコ語]]、[[中国語]]([[簡体字]]・[[繁体字]] 台湾・香港)、[[朝鮮語|韓国語]]、[[インドネシア語]]、[[タイ語]]、[[ヒンディー語]]、[[タミル語]]、[[テルグ語]]、[[マラーティー語]]、[[グジャラート語|グジュラティ語]]、[[ネパール語]]、[[シンハラ語]]、[[タガログ語]]、[[ベンガル語]]、[[スワヒリ語]]、[[ウルドゥー語]]、[[オリヤー語]]、[[マラヤーラム語]]、[[ルガンダ語]]、[[モンゴル語]]、[[カンナダ語]]、[[ヘブライ語]]、[[ベトナム語]]、[[パルーラ語]]、[[ルオ語]]、など。{{Cite web |author= |url=https://www.irhpress.co.jp/products/list.php?category_id=78 |title=大川隆法 外国語訳シリーズ |website=IRH Press Co.,Ltd. |publisher=幸福の科学出版 |date=2022-07-21 |accessdate=2022-07-30}}</ref>(『[[太陽の法]]』『[[常勝思考]]』『[[アイム・ファイン]]』参照)。
[[ファイル:Kofuku no Kagaku books.JPG|thumb|right|救世の基本三法<br />「[[太陽の法]]」「[[黄金の法]]」「[[永遠の法]]」]]


[[1994年]]からは海外の法人設立と支部展開が行われ、1996年には会員制度の変更や運営方針の転換が行われた<ref group="PR">「月刊幸福の科学」1996年12月号</ref>。同年から、他の宗教への対決姿勢を強め、GLAの教義の批判も行い、よりオリジナルな教義を提起しようとした<ref name=":0" />。また、幸福の科学に批判的な出版社や研究者、ジャーナリストに対する批判も行った<ref name=":0" />。1995年3月、[[オウム真理教]]による[[地下鉄サリン事件]]以降、会場側が宗教団体を警戒して貸し出さなくなったため、1995年を最後に東京ドームでの大規模集会は開かれなくなった<ref name="pre67148" />。
2023年3月2日、総裁の大川隆法が東京の自宅で倒れ、66歳で死去した<ref>[https://www.sankei.com/article/20230302-JTYL7FBMSFNPJMBCTZXD2O65UU/ 幸福の科学 大川隆法総裁が死去] - 産経ニュース 2023年3月2日</ref>。


[[2009年]]に、[[宗教政党]]「[[幸福実現党]]」の設立と、[[学校法人]]の設立が行われた<ref group="PR">「月刊幸福の科学」2009年12月号</ref>。霊言本は、1991年を最後に一般向け書籍の新作発表が止まっていたが、2009年の幸福実現党の結成直前に復活し、積極的に出版された<ref name="toyo20230314" /><ref name="jitsuwa2010" /><ref name="fnn20230302" /><ref name=":2" />。2017年8月、東京ドームでの大規模集会が再開され、同年に出家した女優の[[千眼美子]](清水富美加)も登場した<ref name="pre67148" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://ryuho-okawa.org/info/2017/2376/ |title=8/2「大川隆法 IN 東京ドーム」速報レポート!―特別大講演会「人類の選択」―The Choice of Humankind― |publisher =幸福の科学 |date=2017-08-03 |accessdate=2023-03-19}}</ref>。2019年 - [[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症]]([[COVID-19]])の流行時、新型コロナウイルスは[[武漢ウイルス研究所#コロナウイルス流出疑惑|中国の生物兵器]]で<ref name="circam8111" /><ref name="happy-reisa" group="PR" />、「(ウイルス感染には)[[憑依]]と同じ原理が働く」とし、大川総裁の法話や祈願などの「信仰ワクチン」を提供した<ref name="circam_japan" /><ref name="happy-vaccine" group="PR" />。「幸福実現党」は、北朝鮮と中国が日本の核攻撃を企てているとする動画をYoutubeで公開し、「国防強化と[[日本の核武装論|核武装]]」「[[反共主義|反共産主義]]」「[[南京事件]]や[[日本の慰安婦問題|慰安婦問題]]の否定<ref name="thefact2016" group="PR" /><ref name="hs-reigen" group="PR" />」「[[性的少数者|LGBTQ]](性的少数者)の権利拡大抑止<ref name="hr-party-LGBTQ" group="PR" /><ref name="huff20220903" />」などの政治的見解を推進している<ref name="2chan" /><ref name="japan20090804" /><ref name="nothate2019" />。2022年、幸福実現党は[[2022年ロシアのウクライナ侵攻|ロシアのウクライナ侵攻]]の立場に同調し、[[ウクライナ]]の[[ウォロディミル・ゼレンスキー|ゼレンスキー大統領]]を批判した<ref name="2chan" /><ref name="happy-Ukraine" group="PR" />。政党の得票数は、2009年の総選挙では比例区の合計得票数は約46万票だったが、2022年は約15万票程度であり、得票率も衆参両選挙ともに、1%を割り込んでいる<ref name="pre67148" /><ref name="jb20230213" />。地方選挙では議席があり、2023年2月現在、45人の市町村議会議員がいる<ref name="hbol20190425" />。
== 設立 ==
[[1981年]]、[[東京大学大学院法学政治学研究科・法学部|東京大学 法学部]]を卒業した[[大川隆法]]は、[[商社|総合商社]][[トーメン]](現:[[豊田通商]])に在職の傍ら、上記「霊言集」などを出版しながら教団設立の準備をしていた。[[1986年]]7月15日に退社後、具体的な団体設立の計画に着手。同年[[10月6日]]に任意団体として教団を設立した。その設立直前から、根本経典『正心法語』や基本書という宗教理論書『太陽の法』などを短期間に多数の執筆を行い、これを機に書籍出版活動を活発に行った。これらの書籍が書店を通して日本各地に流通し、また入会する会員が増え、組織の全国展開へとつながった。[[1988年]]5月には関西支部が開所し、日本各地に支部展開が始まる<ref name="kyoudan2008">「幸福の科学」教団史『法輪、転ずべし』2008 より</ref>。[[1991年]][[3月7日]]に[[宗教法人|宗教法人格]]を取得した。


2023年3月2日、総裁の大川隆法が東京の自宅で倒れ、66歳で死去した<ref>[https://www.sankei.com/article/20230302-JTYL7FBMSFNPJMBCTZXD2O65UU/ 幸福の科学 大川隆法総裁が死去] - 産経ニュース 2023年3月2日</ref>。教団内では『復活の祈り』の案内が回り、「新復活」を信じてお布施を出した信者もいるという<ref name="shi-sen20230316">{{Cite book|和書|author= |title=週刊新潮 2023年3月16日号 幸福の科学「大川隆法」急逝 先妻が明かす「家庭崩壊」と長男が語る数千億円「資産の行方」 |publisher=新潮社 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref name="b5401">{{Cite web |url=https://bunshun.jp/denshiban/articles/b5401 |title=大川隆法(66)「遺産と後妻」 急逝直前“後継本命”長女は糾弾され29歳下後妻が… |publisher =週刊文春 |date=2023-03-08 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref name="FRI20230309">{{Cite web |url=https://friday.kodansha.co.jp/article/299281 |title=2000億円とも言われる遺産は誰のものに…大川隆法総裁 急死『幸福の科学』で始まる「骨肉の争い」 |publisher =FRIDAY |date=2023-03-09 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref name="gendai107080" />。3月8日、教団広報は「新聞等で報道されているが、現時点で教団として公式に総裁の死去は発表しておらず、お話しできることはない」としている<ref>{{Cite web |url=https://www.chugainippoh.co.jp/article/contents/obituaries/20230308-001.html |title=おくやみ 大川隆法氏(幸福の科学総裁) |publisher =中外日報 |date=2023-03-08 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。
「幸福の科学」の英語名は 2008年2月までは ''The Institute for Research in Human Happiness'' であり、[[頭字語]]の ''IRH'' である略称を使用していた。[[ローマ字]]表記の Kofuku-no-Kagaku や Kōfuku-no-Kagaku 等も用いられる<ref>[https://happy-science.jp/activity/ 幸福の科学とは | 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref>。2008年2月から、世界通称として[[英語]]による正式名称を ''Happy Science'' とした。これは、世界伝道において、解りやすい名称にした<ref>『月刊 幸福の科学』2008年4月号</ref>とされている。

== 名称 ==
1985年、最初の「霊言集」である『日蓮の霊言』<ref group="PR">『日蓮聖人の霊言』(後に『日蓮の霊言』に改題、[[潮文社]]、[[1985年]][[8月15日]]初版発行、{{ISBN2|978-4-8063-1145-4}}、1992年に絶版)</ref>の中で用いられる「幸福科学」という言葉が、1年後の1986年に団体の名称の基となった<ref group="PR">『日蓮の霊言』(潮文社、1985年8月15日初版発行、{{ISBN2|978-4-8063-1145-4}})p126</ref><ref group="PR">『大川隆法霊言全集 第2巻』第1章 真理を述べ伝えよ p33</ref>。シンボルマークの「R・O」は大川隆法のイニシャルであり、[[レオナルド・ダ・ヴィンチ]]の霊に指導されて図案化した<ref name="book-akiya" />

「幸福の科学」の英語名は 2008年2月までは ''The Institute for Research in Human Happiness'' であり、[[頭字語]]の ''IRH'' である略称を使用していた。[[ローマ字]]表記の Kofuku-no-Kagaku や Kōfuku-no-Kagaku 等も用いられる<ref group="PR">[https://happy-science.jp/activity/ 幸福の科学とは | 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref>。2008年2月から、世界通称として[[英語]]による正式名称を ''Happy Science'' とした。これは、世界伝道において、解りやすい名称にした<ref group="PR">『月刊 幸福の科学』2008年4月号</ref>とされている。


== 教義 ==
== 教義 ==
大川隆法は、古今東西の宗教や思想を統合し、新しい心の教えを広めることで[[ユートピア]]を創り、人々を救済する[[預言者]]として自己の存在を位置づけた<ref name=":0" />。教義には、仏教、キリスト教、[[スピリチュアリズム]]、[[神智学]]、光明思想などの影響が強く、日本人では特に[[生長の家]]教祖の[[谷口雅春]]と、[[GLA (宗教法人)|GLA]]教祖の[[高橋信次 (宗教家)|高橋信次]]の影響を受けていた<ref name=":0" /><ref name=":1" />。高橋信次と大川隆法との違いは、エリートコースを歩んだ大川隆法の方がより現世に肯定的で、現世での成功を重要視し、偏差値の原理を持ち込んでいることがある<ref name=":0" />。谷口雅春からは[[ナショナリズム]]と[[神道|日本神道]]の重視を学んだが、[[天皇制]]重視は学ばなかった<ref name=":0" />。大川隆法の著書は、[[ニューエイジ]]や[[精神世界#精神世界と「新霊性運動」|新霊性運動]]と類似する部分もあり、[[精神世界]]の本の読者が会員になることもあった<ref name=":0" />。
宗教法人「幸福の科学」では、大川隆法が多数の[[法話]]で説いた「'''仏法真理'''」を教義とし、この仏法真理の「探究・学習・伝道」を通じての「この世とあの世を貫く幸福」と地上[[ユートピア]]の建設を目指しているとする<ref name=":0" />。


修行の実践については、'''現代の四正道'''として「'''愛・知・反省・発展'''」を提唱している。人間は神の子・仏の子であることを自覚した上で他者へ'''愛'''を与え、真理を探求し'''知'''恵を獲得し、自分の心を見つめ直し('''反省''')、社会全体を向上させる'''発展'''の心構えを持つことを現世の「魂修行」とする<ref name=":1">{{Cite journal|author = 種田博之|year = 1993|title = 「幸福の科学」の急成長についての一考察 「幸福の科学」の特性とそのアンビバレンス|journal = 年報人間科学|volume = 14|pages = 31-46|issn = 02865149|publisher = 大阪大学|naid = 110004746775}}</ref><ref name=":2">{{Cite book|和書|author= 塚田穂高|authorlink=塚田穂高|title = 宗教と政治の転轍点 保守合同と政教一致の宗教社会学|publisher = [[花伝社]]|ISBN = 978-4763407313|date = 2015-03-25}}</ref>。その反省・発展の応用理論として『[[常勝思考]]』を説いた。また、世界観として次元構造の[[多元宇宙論]]を展開し、三次元世界(この世)は根源神へ近づき進歩・進化してゆくための「魂の修行の場所」として、次元構造の中を向上してゆく「霊的人生観」を提示している<ref name=":1" />。
宗教法人「幸福の科学」では、大川隆法が多数の[[法話]]で説いた「'''仏法真理'''」を教義とし、この仏法真理の「探究・学習・伝道」を通じての「この世とあの世を貫く幸福」と地上[[ユートピア]]の建設を目指しているとする<ref name=":0" />。修行の実践については、'''現代の四正道'''として「'''愛・知・反省・発展'''」を提唱している<ref name="book-akiya" />。人間は神の子・仏の子であることを自覚した上で他者へ'''愛'''を与え、真理を探求し'''知'''恵を獲得し、自分の心を見つめ直し('''反省''')、社会全体を向上させる'''発展'''の心構えを持つことを現世の「魂修行」とする<ref name=":1">{{Cite web|url=https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/10818/ahs14_031.pdf |title=「幸福の科学」の急成長についての一考察 「幸福の科学」の特性とそのアンビバレンス(大阪大学 種田博之) |format=PDF |publisher =年報人間科学 1993年 Vol14、p31-46 |accessdate=2023-03-19}}</ref><ref name=":2">{{Cite book|和書|author= 塚田穂高|authorlink=塚田穂高|title = 宗教と政治の転轍点 保守合同と政教一致の宗教社会学|publisher = [[花伝社]]|ISBN = 978-4763407313|date = 2015-03-25}}</ref>。その反省・発展の応用理論として『[[常勝思考]]』を説いた。また、世界観として次元構造の[[多元宇宙論]]を展開し、三次元世界(この世)は根源神へ近づき進歩・進化してゆくための「魂の修行の場所」として、次元構造の中を向上してゆく「霊的人生観」(宗教的真実基礎におく人生観)を説いており、[[無宗教]]や[[唯物論]]・無神論を批判している<ref name=":1" />。


幸福の科学では、単純な一神教信仰ではなく、またフラットな形の多神教でもない。「多様な価値観を包摂しながらも、融合させ調和させてゆく」という立場をとっている。「霊天上界には、神格、つまり高級神霊としての格を持った大霊が大勢いる」とし、「神は一体だけ、あと他は全部間違いだ」という考えは明らかに事実に反するとしている。またその「格」の高低の違いについても「どれだけ多様な人々を救い・導きうるか」によって格付けが成されるとしている。そして至高神エル・カンターレの教えによって世界の宗教間の対立問題は解決し、お互いの融和をもたらすことになるとしている<ref group="PR">『救世の法』p157</ref>。
=== 本尊 ===

宗教法人「幸福の科学」の[[本尊]]は、霊天上界に存在するとされる、至高神 [[エル・カンターレ]](''El Cantare'')である。
=== 死生観 ===
1985 - 1995年頃のオカルトブーム期、幸福の科学や[[オウム真理教]]などの新[[新宗教]]は、「死後の世界」を明確に説き、神秘的なものへの探求心が強く、向学心旺盛な高学歴の若者を惹きつけた<ref name="circam5077">{{Cite web |url=https://www.circam.jp/reports/02/detail/id=5077 |title=「死後の世界」(1) 現代日本のトレンドと報道 |publisher =宗教情報センター |date=2014-08-09 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author= |title=読売新聞 オウム真理教が起こした新宿駅青酸ガス、都知事あて小包爆弾事件で殺人未遂罪などに問われたオウム真理教「法皇官房」所属・富永昌宏被告の入信動機は、「「死と死後の世界の疑問に解答を得られるのではないか」 |publisher=読売新聞社 |date=1996-6-10 |page= |isbn=}}</ref>。大川総裁は霊からのメッセージを伝え、知的好奇心に応える詳細な「死後の世界」を説いた<ref name="circam5077" />。

幸福の科学では、[[輪廻転生]]、天使、悪魔、天国と地獄、宇宙人の存在を信じており、「死んでなくなるのは肉体だけであり、身体が灰になっても意識は残る」と説いている<ref name="nyt20200416" /><ref group="PR">{{Cite web |title=「天国」「地獄」は100%存在する!あなたは死んだらどこに行く?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/other-world/4139/ |website=「天国」「地獄」は100%存在する!あなたは死んだらどこに行く?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。

'''天国と地獄'''<br>死後は「肉体を離れて魂としてあの世に還る」とされ、心肺停止から死後7日間ぐらいまでは自宅周辺にとどまっているが、49日ほど経つと「導きの霊」が現れ、あの世に旅立つよう促される、としている<ref group="PR">{{Cite web |title=人は死んだらどうなる?驚きの真実 【霊的世界のほんとうの話】《動画あり》 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/afterlife/4186/ |website=人は死んだらどうなる?驚きの真実 【霊的世界のほんとうの話】《動画あり》 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。魂とはその人の「心そのもの」であり、あの世は「心をそのまま取り出した」世界である、とされており、当人の心境や生前の行いによって、死後赴く世界が決まるとされる<ref group="PR">{{Cite web |title=【地獄とは】あなたの知らない地獄の話【地獄の種類まとめ】餓鬼地獄/色情地獄(血の池地獄)/阿修羅地獄/畜生道(畜生地獄)/その他 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/other-world/4151/ |website=【地獄とは】あなたの知らない地獄の話【地獄の種類まとめ】餓鬼地獄/色情地獄(血の池地獄)/阿修羅地獄/畜生道(畜生地獄)/その他 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。

1997年から雑誌「ザ・リバティ」誌上で、[[脳死]]問題や[[臓器移植]]問題が宗教的真実を全く知らないで議論されているとして、宗教的観点から解説している。霊的真実では'''「脳死」とされる段階では、まだ死んでいない'''として、この段階で臓器移植を行うと、本人は生体解剖されているのと同様の痛みと心理的混乱を引き起こし、死後の世界への魂に重大な傷を負わせてしまうとしている。また臓器移植を受けた患者は、死亡した臓器提供者の魂の[[憑依]]を受ける確率が高くなり、人格の豹変などの危険があるとしている<ref group="PR">大川隆法『永遠の生命の世界 - 人は死んだらどうなるか』幸福の科学出版、2004年4月27日、{{ISBN2|978-4-87688-522-0}}</ref>。

'''多次元宇宙論'''<br>「あの世」は人間が生きている世界と同じ場所に存在しており、テレビの各チャンネルが異なる映像を映すように、魂の波長や周波数が異なるために、異なる世界をつくっているとされる<ref group="PR">{{Cite web |title=あの世(天国・地獄)ってどんな世界?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/other-world/4142/ |website=あの世(天国・地獄)ってどんな世界?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。こうした波長の違いによって、宇宙が次元構造を成しているとするのが「多次元宇宙論」である。

===社会的弱者や女性、LGBTQ(性的少数者)に対する教え===
*大川総裁の教えには「自助努力」があり、「貧しい者は、その人が貧しさを愛するからだ」「病気の人は、その人が病気を愛するからだ」と説いている<ref name="egawa1991" />。女性については、「神様はやはり補助者としての役割を女性に期待しておられたようです。そして男性には、神様が創られた世界の歴史のなかで主人公となる使命をお与えになったようです。女性に相応しい生きかたは、結婚をし、子供を育てていくことです」と説いている<ref name="egawa1991" /><ref>{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=女性たちの使命 |publisher=幸福の科学出版 |date=1990-01-01 |page= |isbn=9784876880935}}</ref>。
*大川総裁は、霊言で「LGBTQ(性的少数者)は地獄に堕ちて釜茹でにされる」と述べている<ref name="jb20230213">{{Cite web |url=https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73940 |title=「LGBTQは地獄で釜茹でに」荒井秘書官以上の過激主張、幸福の科学の現在 |publisher =jbpress |date=2023-02-13 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref name="jb20230305">{{Cite web |url=https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/74213 |title=LGBTQへの差別むき出しの大川隆法、その死で幸福の科学はどこに向かうか |publisher =jbpress |date=2023-03-05 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。2019年、映画『[[ボヘミアン・ラプソディ (映画)|ボヘミアン・ラプソディ]]』公開時に行われた、[[フレディー・マーキュリー]]の霊言では、「私が[[後天性免疫不全症候群|エイズ]]に苦しんだのは、[[ゲイ]]であることを神が罰したからか?」と問いかけ、大川総裁は「ゲイは悪である。男は男の使命を、女は女の使命を全うしなければならない」と答えたという<ref name="nothate2019" /><ref group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=公開霊言 QUEENのボーカリスト フレディ・マーキュリーの栄光と代償 |publisher=幸福の科学出版 |date=2019-03-02 |page= |isbn=}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.change.org/p/幸福の科学-霊言と称してフレディーマーキュリーを冒涜するのをやめて下さい |title=霊言と称してフレディーマーキュリーを冒涜するのをやめて下さい! |publisher =change.org |accessdate=2023-03-15}}</ref>。2022年3月30日発売の機関誌『[[ザ・リバティ]]』5月号は、特集記事「[[草津]]の赤鬼が案内する [[地獄]]の制裁」の中で、「LGBTQへは[[釜茹で]]にする」「正常な男女関係では行われないような変態性がまかり通る」「人間として狂っている部分がある」「社会に与える悪影響を与える責任は大きい」と指摘した<ref name="jb20230213" /><ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2022/03/lgbtq-twitter.html |title=“LGBTQは地獄で釜茹で” 幸福の科学のヘイト記事を指摘したTwitterアカが凍結 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2022-03-31 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2774 |title=ザ・リバティ 2022年5月号 【特集】閻魔様は怖いぞ! |publisher =幸福の科学出版 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。これらの内容は、大川総裁の霊言本として『色情地獄論―草津の赤鬼の霊言―』『色情地獄論②―草津の赤鬼 戦慄の警告―』として刊行されており、一般書店やアマゾンでも購入できる<ref name="jb20230213" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2785 |title=色情地獄論 草津の赤鬼の霊言 |publisher =幸福の科学出版 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2825 |title=色情地獄論(2) 草津の赤鬼 戦慄の警告 |publisher =幸福の科学出版 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。2022年12月号の『ザ・リバティ』では、「死んだら驚いた!LGBTQの真相」と題する特集記事を組み、LGBTQを「[[憑依]]現象」とし、「[[ゲイ・タウン|ゲイ・ビレッジ]]が丸ごと地獄の代わりに?」という大川総裁のゲイビレッジ見学記や、「[[ユニセックストイレ|オールジェンダートイレ]]は性犯罪の温床になる」といった記事を掲載した<ref name="happy-LGBTQ" group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/news/book/15908/ |title=「死んだら驚いた!LGBTQの真相」(「ザ・リバティ」2022年12月号)10/28(金) 発刊 |publisher =幸福の科学 |date=2022-10-28 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://the-liberty.com/article/19990/ |title=死んだら驚いた! LGBTQの真相 - Part 2 LGBTQの霊的真相とは |publisher =幸福の科学 |date=2022-10-27 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。
===従軍慰安婦や、南京大虐殺について===
従軍慰安婦や、南京大虐殺については、日本の国益を著しく傷つけ、日本人の誇りを失わせるとして、当時の軍人や当事者、政治家、マスコミなどの霊言を行い、その虚構が明らかとなったとしている<ref name="hs-reigen" group="PR" /><ref name="DA3S15570903" /><ref group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=従軍慰安婦問題と南京大虐殺は本当か? |publisher=幸福の科学出版 |date=2012-10-09 |page= |isbn=}}</ref><ref name="thefact2016" group="PR" /><ref name="book-akiya" />。大川総裁が創立者 兼 総裁である政治団体「幸福実現党」も、慰安婦問題、河野談話への抗議活動を行っている<ref name="2chan" /><ref name="hs-10316" group="PR" /><ref name="yaya20140527" /><ref name="thefact2016" group="PR" />。
{{see also|#慰安婦問題}}

== 本尊、信仰の対象 ==
{{main|エル・カンターレ}}
{{main|エル・カンターレ}}
[[本尊]]とは、信仰・祈祷の対象として安置される仏や画像などの具体的な対象のことであり、信仰生活の中心に位置づけられている<ref name="daily20201014">{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2020/10141131/?all |title=メルカリに「創価」「幸福」の本尊が続々と出品の怪 なぜ売るのか? 誰が買っているのか? |publisher =デイリー新潮 |date=2020-10-14 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。

幸福の科学の信者が、日常的な祈りの対象とする本尊は、地球至高神 [[エル・カンターレ]](''El Cantare'')の中核(本体意識)である大川隆法であり、大川総裁は仏陀の生まれ変わりとされている<ref name="shim-gei" /><ref name="2chan" /><ref>{{Cite book|和書|author= |title=SAPIO 2013年3月号 「日本の宗教」カネとパワー大解剖 |publisher=小学館 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref name="sapio20110309" /><ref name="arita-egawa1991" />。エル・カンターレは、約55億年前にエル・ミオールという名で、金星を統治する神だったが、約4億年前に金星人の1部を地球に移住させて、人類を創造した<ref name="cult-occult" />。他の惑星の魂を人類の指導者として地球に招いたのが、イエス・キリストや[[アイザック・ニュートン|ニュートン]]などである<ref name="cult-occult" />。エル・カンターレ自身も[[ムー大陸]]の国王やギリシャ神話の[[ヘルメース|ヘルメス]]など、様々な分身の姿で人類に関わった<ref name="cult-occult" /><ref name="hs-faith" group="PR">{Cite web |url=https://happy-science.jp/whats-happy-science/faith/ |title=信仰(主エル・カンターレ) |publisher =幸福の科学 |date=2023-03-03 |accessdate=2023-03-19}}</ref>。その中で、エル・カンターレの本体意識が地上に肉体を持って現れたのが大川隆法であり、1億5千万ぶりに人間界に現れた本体であるとする<ref name=":0" /><ref name="cult-occult" />。初めて本体が肉体を持って現れたのは3億年前であり、再び本体が人間の形で現れることはないとされている<ref name=":0" />。

1992年12月に、会員でも代理本尊の一つである「家庭御本尊」を安置することが可能となった。家庭用の本尊は、目安となる金額を教団に納めることで受け取ることができ、本尊を授与することを「下賜(かし)」といい、信者が受け取ることを「拝受(はいじゅ)」という<ref name="daily20201014" /><ref name="facta200908" />。本尊の金額は、独特な図柄と祭壇が特徴の「世界伝道型本尊」は100万円、祭壇がついてないA4サイズの「普及型 世界伝道型本尊」は5万円、大川総裁の銅像で「降魔型(ごうまがた)エル・カンターレ像」という本尊は300万円が目安とされる<ref name="daily20201014" /><ref name="facta200908" /><ref name="yaya201401" />。1500万円の「降魔型エル・カンターレ像」は一般家庭では拝受できず、教団に納めることで、支部や精舎(礼拝施設)などの施設に設置することができる<ref name="daily20201014" />。「写真型(50万・100万円)」の本尊は、2004年から下賜されなくなっている<ref name="daily20201014" /><ref name="sapio20110309" /><ref name="yaya201401">{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2014/01/blog-post_3839.html |title=本紙主筆、超かっこいいフィギュアなど入手 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2014-01-17 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。

; エル・カンターレ信仰の確立
: 1989年に『仏陀再誕』を出版し、1990年第12回大講演会において、自身は「仏陀の魂の再誕」であると明示した<ref name=":2" />。幸福の科学の信者は、主エル・カンターレを体現しているところの「現成の仏陀(悟りたる者)」としての創始者大川の崇拝を始める。1991年、創始者大川の「御生誕祭」において、大川は自身が「エル・カンターレ」であると宣言した<ref name=":0" /><ref name="shin20110224" />。これ以降、幸福の科学の信者は、主エル・カンターレの本体部分が地上に下生した者として、創始者大川の崇拝を始める。
; 代理本尊と信仰
; 代理本尊と信仰
* 上記のエル・カンターレを象徴するものとして「'''代理本尊'''」を使用する。 - [[法輪]]を模った「'''家庭用本尊'''」や、「'''エル・カンターレ像'''」、「'''布教所エル・カンターレ像'''」等を祀る。
* エル・カンターレを象徴するものとして「'''代理本尊'''」を使用する。 - [[法輪]]を模った「'''家庭用本尊'''」や、「'''エル・カンターレ像'''」、「'''布教所エル・カンターレ像'''」等を祀る。
* 「'''大エル・カンターレ像'''」 - 総本山の礼拝堂に置かれていて崇拝されている。
* 「'''大エル・カンターレ像'''」 - 総本山の礼拝堂に置かれていて崇拝されている。


==霊言==
; エル・カンターレ信仰の確立
[[File:幸福の科学が説明する霊言のしくみ.png|thumb|330px|幸福の科学が説明する霊言のしくみ]]
: 1989年に『仏陀再誕』を出版し、1990年第12回大講演会において、自身は「仏陀の魂の再誕」であると明示した{{sfn|塚田穂高|2015|p=303}}。幸福の科学の信者は、主エル・カンターレを体現しているところの「現成の仏陀(悟りたる者)」としての創始者大川の崇拝を始める。1991年、創始者大川の「御生誕祭」において、大川は自身が「エル・カンターレ」であると宣言した{{sfn|沼田健哉|1995|p=196}}。これ以降、幸福の科学の信者は、主エル・カンターレの本体部分が地上に下生した者として、創始者大川の崇拝を始める。
[[File:幸福の科学が説明する 守護霊霊言のメカニズム.png|thumb|250px|幸福の科学が説明する 守護霊霊言のメカニズム]]
{{main|霊言 (幸福の科学)}}
幸福の科学の最大の特徴は、「[[霊言 (幸福の科学)|霊言]](霊の言葉)」であり、大川総裁が過去の偉人の霊や存命中の著名人の[[守護霊]]を招霊してその言葉を語り、これらをまとめて[[幸福の科学出版]]が書籍を出版し、教義の柱として取り扱っている<ref name="jb20230213" />。総合月刊誌『[[ザ・リバティ]]』でも、今の話題に触れた大川総裁の霊言を掲載し、一般の布教宣伝活動に使用している<ref name="jb20230213" />。


一般向け書籍としての霊言本は、1991年を最後に新作発表が止まっていたが、2009年の幸福実現党結成の直前に復活し、霊言本の出版が積極的に行われた<ref name="toyo20230314" /><ref name="jitsuwa2010" /><ref name="fnn20230302" /><ref name=":2" />。大川総裁が職員の前で霊言を語る場面を映像化し、全国の教団施設で上映して書籍化する「公開霊言」も行われるようになった<ref name="jitsuwa2010" /><ref name="book-akiya" /><ref name="fnn20230302" /><ref name="gendai107080">{{Cite web |url=https://gendai.media/articles/-/107080 |title=「生きている神」幸福の科学・大川隆法総裁死す。「復活」して霊言を与えなければ教団は生き残れないのだが…… |publisher =現代ビジネス |date=2023-03-09 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref name="hs-reigen" group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/ryuho-okawa/reigen/ |title=霊言・リーディングについて |publisher =幸福の科学 |date=2023-03-14 |accessdate=2023-03-19}}</ref>。また、神や死者の霊だけでなく、生きている著名人の守護霊を呼び出して、「本音」を語らせるようになった<ref name="biz20140205">{{Cite web |url=https://biz-journal.jp/2014/02/post_4001.html |title=【宗教学者/島田裕巳】タブーなしの宗教誌では幸福の科学を批判してもOK!? |publisher =biz-journal |date=2014-02-05 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref name="play20100913" /><ref name="2chan" />。2009年以降に呼び出された霊の職種・属性で一番多いのは政治家25.8%で、 宇宙人9.2%、宗教家7.9%、 芸能人7.7%、 神7.4%と比べて圧倒的であり、教団の政治活動と連動していることが推測された<ref name="toyo20230314" />。動画は、ネットでも公開されたが、[[MADムービー|MAD動画]]や[[面白画像#面白画像の種類|コラージュ画像]]の素材に使用され、主に[[ニコニコ動画]]にあげられた<ref>{{Cite web |url=https://www.nicovideo.jp/tag/例のアレ%20大川隆法 |title=例のアレ 大川隆法 |publisher =ニコニコ動画 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://w.atwiki.jp/onseimad/pages/377.html |title=幸福の科学 |publisher =音声MADwiki |date=2013-07-19 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref name="2chan" />。教団は、著作権侵害で削除申し立てを行い、ネットメディアに抗議するなどして対抗した<ref name="2chan" />。
=== 死生観 ===
死後は「肉体を離れて魂としてあの世に還る」とされ、心肺停止から死後7日間ぐらいまでは自宅周辺にとどまっているが、49日ほど経つと「導きの霊」が現れ、あの世に旅立つよう促される、としている<ref>{{Cite web |title=人は死んだらどうなる?驚きの真実 【霊的世界のほんとうの話】《動画あり》 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/afterlife/4186/ |website=人は死んだらどうなる?驚きの真実 【霊的世界のほんとうの話】《動画あり》 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。


宗教学者の[[島田裕巳]]は、「守護霊が語ることは建前ではなく、本音だと信者は考えている。ある政治家の守護霊は『本当は幸福実現党に期待している』と言っているが、要は、信者が『こうあってほしい』と思うことを守護霊が語る」「新興宗教を信仰する人の多くは人生の目的や正しい方向性を示してほしいと思っているが、それの手段がお経か、守護霊へのインタビューなのかの違いで、それを糧にして生きている信者が多い」「強いエンターテイメント性に惹きつけられて信者になった人も結構な数いる」「最近は人気タレントの守護霊が多く登場し、若者を取り込もうとしている」「守護霊インタビューの本に書かれている内容は、大川総裁の霊言を一字一句そのまま掲載している」と述べている<ref name="kk5042">{{Cite web |url=https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/5042/ |title=ビートたけし、池上彰、安倍首相……著名人が続々登場する幸福の科学の「守護霊インタビュー」とは? |publisher =BEST TiMES |date=2017-03-26 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref name="kk5043">{{Cite web |url=https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/5043/ |title=新宗教にとっては厳しい時代。千眼美子は幸福の科学の新しい“顔”になれるか? |publisher =BEST TiMES |date=2017-03-26 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。
'''天国と地獄'''


大川総裁が呼び出した霊(守護霊)は、[[イエス・キリスト|キリスト]]、[[モーツァルト]]、[[ドナルド・トランプ|トランプ大統領]]、[[金正恩]]、[[ガンジー]]、[[スティーヴン・ホーキング|ホーキング博士]]、[[ピカソ]]、[[ナタリー・ポートマン]]、[[昭和天皇]]、[[司馬遼太郎]]、[[木村拓哉]]、[[綾瀬はるか]]、[[吉高由里子]]、[[柴咲コウ]]、[[白石麻衣]]など幅が広い<ref>*{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2018/07090601/?all |title=幸福の科学「大川隆法」総裁 死刑執行後に「麻原彰晃」の霊を呼び出す |publisher =デイリー新潮 |date=2018-07-09 |accessdate=2023-03-09}}*{{Cite web |url=https://www.digitaljournal.com/world/japan-happy-science-cult-leader-okawa-dies-media/article |title=Japan ‘Happy Science’ cult leader Okawa dies: media |publisher =AFP |date=2023-03-02 |accessdate=2023-03-03}}*{{Cite web |url=https://unseenjapan.com/happy-science/ |title=Inside “Happy Science”, Japan’s Far-Right Religious Movement |publisher =unseenjapan |date=2019-08-12 |accessdate=2023-03-03}}*{{Cite book|和書|author= |title=週刊プレイボーイ2010年9月13日 坂本龍馬からヒトラー、金正日、ドラッカーに鳩山由紀夫、管直人まで‥‥次々と 幸福の科学 大川隆法の「ご霊言」がスゴすぎるっ! |publisher=集英社 |date= |page= |isbn=}}*{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2023/03/blog-post_10.html |title=大川隆法総裁、死去直前に高熱や呼吸困難 白石麻衣・柴咲コウ(霊)の介抱の甲斐なく |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2023-03-10 |accessdate=2023-03-13}}*{{Cite book|和書|author= |title=文藝春秋1991年8月号 大川隆法インタビュー 「宗教界は企業努力が足りない」(江川紹子) |publisher=文藝春秋 |date= |page= |isbn=}}*{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20131107191435/http://www.japantimes.co.jp/community/2009/08/04/community/party-offers-a-third-way-happiness/#.UnvmqH3P200 |title=Party offers a third way: happiness |publisher =japantime |date=2009-08-04 |accessdate=2023-03-06}}*{{Cite book|和書|author= |title=週刊実話2010年8月5日 宗教とカネ「幸福の科学」① 参院選大惨敗! 選挙経費100億円損失もヘッチャラなカネ余り教団 |publisher=日本ジャーナル出版 |date= |page= |isbn=}}*{{Cite web |url=https://www.j-cast.com/2017/02/14290616.html?p=all |title=キムタク版・星野源版もある「霊言本」 幸福の科学の信者?と誤解広がる |publisher =J-CASTニュース |date=2017-02-14 |accessdate=2023-03-10}}*{{Cite web|last=Gilbert|first=David|date=2021-02-25|title=A Japanese Cult That Believes Its Leader Is an Alien From Venus Is Speaking at CPAC|url=https://www.vice.com/en/article/z3v9be/a-japanese-cult-that-believes-its-leader-is-an-alien-from-venus-is-speaking-at-cpac|access-date=2021-09-14|website=www.vice.com|language=en}}*{{Cite web |url=https://toyokeizai.net/articles/-/658869 |title=大川隆法氏の亡き後「幸福の科学」はどこへ? |publisher =東洋経済オンライン |date=2023-03-14 |accessdate=2023-03-14}}*{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=ぎょしゃ座のエイヴ星人とケンタウルス座α星のバナナコング |publisher=幸福の科学 |date=2013-5-27 |page= |isbn=}}</ref>。[[宇宙人]]の霊を呼び出して宇宙語を発し続けた霊言本「宇宙人との対話」は、「[[と学会]]」の「[[日本トンデモ本大賞#受賞リスト|日本トンデモ本大賞]]」(2011年)に選ばれた<ref>{{Cite web |url=http://www.togakkai.com/taisyou_list/index.html |title=日本トンデモ本大賞 |publisher =と学会 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2011/05/blog-post_16.html |title=大川隆法氏、トンデモ本大賞にノミネート |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2011-05-16 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref name="2chan" />。
幸福の科学では、「死んでなくなるのは肉体だけであり、身体が灰になっても意識は残る」と説いている<ref>{{Cite web |title=「天国」「地獄」は100%存在する!あなたは死んだらどこに行く?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/other-world/4139/ |website=「天国」「地獄」は100%存在する!あなたは死んだらどこに行く?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。魂とはその人の「心そのもの」であり、あの世は「心をそのまま取り出した」世界である、とされており、当人の心境や生前の行いによって、死後赴く世界が決まるとされる<ref>{{Cite web |title=【地獄とは】あなたの知らない地獄の話【地獄の種類まとめ】餓鬼地獄/色情地獄(血の池地獄)/阿修羅地獄/畜生道(畜生地獄)/その他 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/other-world/4151/ |website=【地獄とは】あなたの知らない地獄の話【地獄の種類まとめ】餓鬼地獄/色情地獄(血の池地獄)/阿修羅地獄/畜生道(畜生地獄)/その他 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。


霊言は、教団に批判的な人物や敵対する人物への非難にも使われ、大川総裁の前妻・大川きょう子や長男の[[大川宏洋|宏洋]]、離反した元職員、雑誌社やジャーナリスト、大学を不認可とした[[下村博文]]文部科学相や審議会メンバーなども対象になった<ref name="toyo20230314" /><ref name="book-akiya" /><ref name="shin20110224" />。
'''多次元宇宙論'''


霊言本の表紙には顔写真やイラストが大きく掲載され、霊言本が出版された[[星野源]]などの著名人が、信者ではないかと誤解されるケースも起きている<ref name="J-rei20170214" /><ref name="shin20130808" />。[[膳場貴子]]の霊言本が出版された際には、「[[News23]]」のサイトに「当番組ならびに当番組の膳場貴子キャスターとは一切関係ありません。膳場貴子キャスターの肖像を使用することも許諾しておりませんし、内容的にも全く関知しておりません」という注意書きが掲載された<ref name="J-rei20170214">{{Cite web |url=https://www.j-cast.com/2017/02/14290616.html?p=all |title=キムタク版・星野源版もある「霊言本」 幸福の科学の信者?と誤解広がる |publisher =J-CASTニュース |date=2017-02-14 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。[[手塚治虫]]の霊言本の出版時も、遺族の困惑が報じられた<ref name="huf-rei20160406">{{Cite web |url=https://www.huffingtonpost.jp/2016/04/05/ghost-of-osamu-tezuka_n_9621602.html |title=『手塚治虫の霊言』遺族が困惑 「こんな言いぶりするわけないが...」 |publisher =Huffpost |date=2016-04-06 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref name="J-rei20170214" />。[[新海誠]]も映画『[[君の名は。]]』の公開時に本屋の自分の棚に霊言本があるのを見つけ、自身のTwitterアカウントに「近所の本屋さんに棚が。嬉しいけど、なにか混じってる…笑。」とツイートした<ref>{{Cite web |url=https://getnews.jp/archives/1583715 |title=『君の名は。』の新海誠監督「近所の本屋さんに棚が。嬉しいけど、なにか混じってる…笑」 |publisher =ガジェット通信 |date=2017-01-02 |accessdate=2023-03-15}}</ref>。[[池上彰]]も、自分が書いた本に見えることに困っていた<ref name="shin20130808">{{Cite book|和書|author= |title=週刊新潮 2013年8月8日号 候補者50人全員落選でも「大川隆法」(幸福の科学総裁)の有名人病 |publisher=新潮社 |date= |page=46 |isbn=}}</ref><ref group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=池上彰の政界万華鏡 |publisher=幸福の科学出版 |date=2013-7-20 |page= |isbn=978-4863953611}}</ref>。
「あの世」は人間が生きている世界と同じ場所に存在しており、テレビの各チャンネルが異なる映像を映すように、魂の波長や周波数が異なるために、異なる世界をつくっているとされる<ref>{{Cite web |title=あの世(天国・地獄)ってどんな世界?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |url=https://happy-science.jp/feature/spiritual-world/other-world/4142/ |website=あの世(天国・地獄)ってどんな世界?【霊的世界のほんとうの話】 {{!}} 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト |access-date=2022-07-12 |language=ja}}</ref>。こうした波長の違いによって、宇宙が次元構造を成しているとするのが「多次元宇宙論」である。[[Image:Kofuku-no-Kagaku (Suginami branch office).jpg|thumb|right|総合本部、'''写真1'''<br/>「幸福の科学」'''発祥の地'''・東京都杉並区西荻南にある建物。<br/>1989年12月まで'''総合本部'''として使われた。(2006年撮影当時は杉並支部)]]


== 組織・施設 ==
== 施設 ==
=== 総合本部 ===
=== 総合本部 ===
[[Image:Kofuku-no-Kagaku (Suginami branch office).jpg|thumb|right|総合本部、'''写真1'''<br/>「幸福の科学」'''発祥の地'''・東京都杉並区西荻南にある建物。<br/>1989年12月まで'''総合本部'''として使われた。(2006年撮影当時は杉並支部)]]
1986年10月の教団発足当時、事務処理を行う[[寺社]]における寺務や社務所に相当する支部や本部を総括する「総合本部」は、[[東京都]][[杉並区]][[西荻南]]に事務所を設け設立した。1987年6月13日に杉並区松庵へ移転して一時的に「[[東京]]本部」とした後、1988年4月16日に[[西荻窪駅]]前のビル('''写真1''')杉並区西萩南へ移転して再び「総合本部」とした。
1986年10月の教団発足当時、事務処理を行う[[寺社]]における寺務や社務所に相当する支部や本部を総括する「総合本部」は、[[東京都]][[杉並区]][[西荻南]]にある元[[GLA (宗教法人)|GLA]]会員の個人宅の2階に、6畳1間の事務所を設け設立した<ref name=":0" /><ref name="book-akiya" />。1987年6月13日に杉並区松庵へ移転して一時的に「[[東京]]本部」とした後、1988年4月16日に[[西荻窪駅]]前のビル('''写真1''')杉並区西萩南へ移転して再び「総合本部」とした。
[[ファイル:Kioicho building chiyoda 2009.JPG|thumb|right|総合本部、'''写真2'''<br/>[[東京都]][[千代田区]][[紀尾井町]]にある[[紀尾井町ビル]]]]
[[ファイル:Kioicho building chiyoda 2009.JPG|thumb|right|総合本部、'''写真2'''<br/>[[東京都]][[千代田区]][[紀尾井町]]にある[[紀尾井町ビル]]]]
その後、総合本部は、1989年12月20日に[[千代田区]]の紀尾井町ビル('''写真2''')4階に移転後、1996年4月1日には自己[[資産]]ビルとしての[[品川区]][[平塚 (品川区)|平塚]]の総合本部ビル('''写真3''')に移転、1999年10月31日には現状の品川区[[東五反田]]の新総合本部ビルに移転している<ref name="名前なし-1"> 「幸福の科学」教団史2008法輪、転ずべし。</ref>。
その後、総合本部は、1989年12月20日に[[千代田区]]の紀尾井町ビル('''写真2''')4階に移転後、1996年4月1日には自己[[資産]]ビルとしての[[品川区]][[平塚 (品川区)|平塚]]の総合本部ビル('''写真3''')に移転、1999年10月31日には現状の品川区[[東五反田]]の新総合本部ビルに移転している<ref name="名前なし-1" group="PR"> 「幸福の科学」教団史2008法輪、転ずべし。</ref>。紀尾井町ビルの年間家賃は3億円、保証金は5億円であり、当時の教団の年間収入は1億円だったため、オーナーに、幕張メッセで1回1億円の収入がある講演会を5回予定していることを伝えた<ref name="book-akiya" /><ref name=":0" />。
[[ファイル:Daini Keihin 10.jpg|thumb|right|300px|総合本部、'''写真3'''<br/>[[東京都]][[品川区]]の[[首都高速道路]][[戸越出入口]]付近<br/>右側に、幸福の科学、戸越国際精舎があり、左側には旧'''総合本部'''(1996年4月 - 1999年10月)現・戸越精舎がある。]]
[[ファイル:Daini Keihin 10.jpg|thumb|right|300px|総合本部、'''写真3'''<br/>[[東京都]][[品川区]]の[[首都高速道路]][[戸越出入口]]付近<br/>右側に、幸福の科学、戸越国際精舎があり、左側には旧'''総合本部'''(1996年4月 - 1999年10月)現・戸越精舎がある。]]
また、1996年7月10日には、本格的な礼拝施設としての、総本山・宇都宮正心館(後に「総本山・正心館」に改称)が竣工され、同年8月に開山した。('''写真4''')199910までの一時期、総合本部の一部の機能をこの宇都宮に移転したことがあった<ref> 「幸福の科学」教団史2008法輪、転ずべし</ref>。
また、1996年7月10日には、本格的な礼拝施設としての、総本山・宇都宮正心館(後に「総本山・正心館」に改称)が竣工され、同年8月に開山した。('''写真4''')19967から約1年、総合本部の一部の機能をこの宇都宮に移転したことがあった<ref name="名前なし-1" group="PR" /><ref name="shin20110303">{{Cite book|和書|author= |title=週刊新潮 2011年3月3日 大川きょう子総裁夫人」が告解する「幸福の科学」の正体(後編) |publisher=新潮社 |date= |page=54-56 |isbn=}}</ref>。

=== 組織 ===
{{出典の明記|date=2017年8月31日 (木) 02:22 (UTC)|section=1}}
教団組織は、総裁である大川隆法に代表される。

組織の分類では、会内で婦人部の総称として位置づけられている「女性部」のほか、「青年部」「学生部」「中堅部」「親子の会」、壮年部的な位置づけにあたる「百歳まで生きる会」(1997年3月発足)などがある。
[[ファイル:Happy Science Sohonzan Shoshinkan.jpg|thumb|right|300px|総合本部、'''写真4'''<br />幸福の科学総本山・正心館<br />栃木県宇都宮市[[弥生 (宇都宮市)|弥生二丁目]]]]
[[ファイル:Happy Science Sohonzan Shoshinkan.jpg|thumb|right|300px|総合本部、'''写真4'''<br />幸福の科学総本山・正心館<br />栃木県宇都宮市[[弥生 (宇都宮市)|弥生二丁目]]]]
2000年に、港区白金の約1,080坪の土地に、地上4階・地下2階の「大悟館(教祖殿)」を建築した<ref name="b5401" />。
=== 施設 ===
地方本部、支部、拠点、布教所などが日本国内・世界各地にあり、「支部精舎」と呼ばれる施設も数多く建立されている<ref>[http://map.happy-science.jp/ 幸福の科学]</ref>。国内の支部および支部精舎の所在地は、公式ホームページ内の「お近くの幸福の科学」<ref group="PR">[http://map.happy-science.jp/ お近くの幸福の科学]</ref>等で公表されているが、大悟館、宇都宮仏宝館、北軽井沢精舎のような、大川隆法本人と限られた内弟子のみが使用する施設については詳細を公表していないものもある<ref>[https://happy-science.jp/news/public/5255/ 3月10日号(3/3発売)「週刊新潮」記事に対する広報局コメント ] 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト 2011年3月3日(最終更新: 2019年2月20日)</ref>。


=== 礼拝施設、布教所===
信者が参拝や祈願、心の修行をするための施設が世界各国にあり、これらの施設を「[[精舎]](しょうじゃ)」と呼ぶ<ref name="book-akiya" /><ref name="hs-shoja" group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/whats-happy-science/worship/shoja/ |title=精舎参拝 |publisher =幸福の科学 |accessdate=2023-03-19}}</ref>。シンボル的な大型の精舎は「正心館」と呼ばれ、栃木県の「総本山・正心館」「総本山・未来館」「総本山・日光精舎」「総本山・那須精舎」の総合山四精舎など、2015年時点で国内に25ヶ所の精舎がある<ref name="book-akiya" /><ref group="PR">[http://map.happy-science.jp/ 幸福の科学]</ref><ref name="shim-gei" />。各地域にはさらに支部精舎、支店、拠点、布教所(家庭協会)などが数多くある<ref name="hs-branch" group="PR" /><ref name="book-akiya" />。国内の支部および支部精舎の所在地は、公式ホームページ内の「お近くの幸福の科学」<ref group="PR">[http://map.happy-science.jp/ お近くの幸福の科学]</ref>等で公表されているが、大悟館、宇都宮仏宝館、北軽井沢精舎のような、大川隆法本人と限られた内弟子のみが使用する施設については詳細を公表していないものもある<ref group="PR">[https://happy-science.jp/news/public/5255/ 3月10日号(3/3発売)「週刊新潮」記事に対する広報局コメント ] 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト 2011年3月3日(最終更新: 2019年2月20日)</ref>。
* 日本国内の支部数・拠点数:460ヵ所
* 日本国内の支部数・拠点数:460ヵ所
** 内、支部精舎数:250ヵ所
** 内、支部精舎数:250ヵ所
* 布教所数:約8000ヵ所
* 布教所数:約8000ヵ所(2022年1月現在)
:: (2022年1月現在)

[[ファイル:幸福実現党本部.jpg|thumb|right|300px|ユートピア活動推進館<br />(東京都[[港区 (東京都)|港区]][[赤坂 (東京都港区)|赤坂]])<br />幸福実現党本部や幸福の科学出版などがある]]
[[ファイル:Kofukuno Kagaku Osaka.jpg|thumb|right|[http://shoja.jp/osaka/ 大阪正心館]<br/>所在地:大阪府大阪市北区<br/>繁栄の神である[[ヘルメース|ヘルメス]]像を建物頂上に配置している。]]
[[ファイル:Happy science osak temple mural1.jpg|thumb|right|大阪正心館の1階エントランスの天井画]]
[[ファイル:Nagoya-Shoshinkan-003-Kamejima.jpg|thumb|right|名古屋正心館<br/>愛知県名古屋市中村区亀島]]
[[ファイル:Happiness Realization Party - Shibuya May 2010.jpg|thumb|right|渋谷精舎<br/>所在地:東京都[[渋谷区]][[鶯谷町]] ]]
[[ファイル:Chugoku Shoshinkan 3.jpg|thumb|right|中国正心館<br/>所在地:(岡山県玉野市)]]
研修・礼拝施設は「精舎」と呼ばれている。日本国内にある主な精舎は下記の通り。
研修・礼拝施設は「精舎」と呼ばれている。日本国内にある主な精舎は下記の通り。
[[File:Happy Science Sohonzan Nepal Buddha Hall.jpg|thumb|right|ネパール釈尊館<br />栃木県宇都宮市[[弥生 (宇都宮市)|弥生二丁目]]]]
# 総本山・正心館([[栃木県]][[宇都宮市]])1996年8月4日開設
# 総本山・正心館([[栃木県]][[宇都宮市]])1996年8月4日開設。初の精舎<ref name="hs-shoja" group="PR" />。敷地内には、「ネパール釈尊館」があり、[[2005年日本国際博覧会]](愛知万博「愛・地球博」)の[[ネパール]]館で展示された貴重な[[文化遺産]]である(ハラティ・マタ[[寺院]]の復元物)を購入し、移設している<ref name="hs-shoja" group="PR" />。館内には釈尊への信仰に基づいた[[仏教美術]]が展示されており、一般公開されている。
# 総本山・未来館(栃木県宇都宮市)1997年11月2日開設
# 総本山・未来館(栃木県宇都宮市)1997年11月2日開設
# 総本山・日光精舎(栃木県[[日光市]])1998年7月18日開設
# 総本山・日光精舎(栃木県[[日光市]])1998年7月18日開設
# 総本山・那須精舎 (栃木県[[那須郡]][[那須町]])2004年5月30日開設。2006年4月15日、敷地内に、幸福の科学の霊園である「来世幸福園」が開園した<ref name="hs-shoja" group="PR" />。園の中心には「大ストゥーパ」が建立され、幸福の科学の信仰の象徴となっている。「大ストゥーパ」の周辺には、3つの[[納骨堂]](「在家菩薩堂」「三帰誓願堂」「涅槃堂」)が建立されている。総本山・那須精舎の敷地内には、幸福の科学学園那須本校も存在する<ref name="hs-shoja" group="PR" />。
# 総本山・那須精舎 (栃木県[[那須郡]][[那須町]])2004年5月30日開設
# 東京正心館([[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[高輪]])2001年12月8日開設
# 東京正心館([[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[高輪]])2001年12月8日開設
# 聖地・四国正心館([[徳島県]][[鳴門市]])2000年7月7日開設。1990年12月16日、敷地内に、四国研修道場(鳴門市、現・四国正心館の境内地内)を竣工。大川の出身地である[[四国]]・徳島は「[[聖地]]」とされ、生誕地の徳島県[[吉野川市]]川島町には、参拝施設「川島特別支部」と「聖地エル・カンターレ生誕館」がある<ref name="book-akiya" />。[[鳴門市]]の聖地・四国正心館境内には、父で名誉顧問・善川三朗(本名:中川忠義、故人)を偲ぶ「善川三朗記念堂」がある。2011年5月には、聖地・四国正心館の隣接地にも「来世幸福園」が開園した。
# 聖地・四国正心館([[徳島県]][[鳴門市]])2000年7月7日開設
# 聖地・エル・カンターレ生誕館(別格総本山、[[徳島県]][[吉野川市]])2016年11月20日開設
# 聖地・エル・カンターレ生誕館(別格総本山、[[徳島県]][[吉野川市]])2016年11月20日開設。7.77mの大エル・カンターレ仏がある<ref name="hs-shoja" group="PR" />。
# 北海道正心館([[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]])2003年8月7日開設
# 北海道正心館([[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]])2003年8月7日開設
# 東北・田沢湖正心館([[秋田県]][[仙北市]])2003年4月17日開設
# 東北・田沢湖正心館([[秋田県]][[仙北市]])2003年4月17日開設
173行目: 184行目:
# 九州本部研修所([[熊本県]][[葦北郡]])2005年8月7日開設
# 九州本部研修所([[熊本県]][[葦北郡]])2005年8月7日開設
# 沖縄正心館([[沖縄県]][[国頭郡]])2005年4月17日
# 沖縄正心館([[沖縄県]][[国頭郡]])2005年4月17日
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File:幸福実現党本部.jpg|ユートピア活動推進館<br />(東京都[[港区 (東京都)|港区]][[赤坂 (東京都港区)|赤坂]])<br />幸福実現党本部や幸福の科学出版などがある
File:Kofukuno Kagaku Osaka.jpg|thumb|right|大阪正心館<br/>所在地:大阪府大阪市北区<br/>繁栄の神である[[ヘルメース|ヘルメス]]像を建物頂上に配置している。
File:Happy science osak temple mural1.jpg|大阪正心館の1階エントランスの天井画
File:Nagoya-Shoshinkan-003-Kamejima.jpg|名古屋正心館<br/>愛知県名古屋市中村区亀島
File:Happiness Realization Party - Shibuya May 2010.jpg|渋谷精舎<br/>東京都[[渋谷区]][[鶯谷町]]
File:Chugoku Shoshinkan 3.jpg|中国正心館<br/>所在地:(岡山県玉野市)
File:Happy Science Osaka central branch.JPG|大阪中央支部精舎]<br/>大阪府大阪市中央区久太郎町
File:幸福の科学4485.jpg|大阪府・枚方支部精舎
File:Koufuku6961.JPG| 京都中央支部精舎
File:Happy-Science-Nagoya-Kinenkan-Aoi.jpg|名古屋記念館・ 名古屋中央支部精舎
File:Kofuku.JPG|thumb|right| 北海道・旭川南支部精舎<br/>[[ロマンティック街道 (旭川市)]]にある
File:Happy-Science-Okazaki.jpg| 岡崎支部精舎<br />愛知県岡崎市鴨田町広元
File:Happy-Science-Obu.jpg| 大府支部精舎<br />愛知県知多郡東浦町
File:Happy-Science-Nishio.jpg|西尾支部精舎<br />愛知県西尾市鵜ケ池町
File:Happy-Science-Kariya.jpg| 刈谷支部精舎<br />愛知県刈谷市野田町
File:Happy Science Nerima branch 2022-11-06.jpg|練馬支部<br />東京都[[練馬区]][[桜台 (練馬区)|桜台]]3丁目
File:Happy-Science-Mizuho-Nagoya.jpg|名古屋南支部精舎<br />愛知県名古屋市瑞穂区膳棚町
File:Happy-Science-Narumi-Nagoya.jpg|名古屋緑支部精舎<br />愛知県名古屋市緑区鳴海町
File:Happy science chiba temple ceiling.jpg|thumb|right|千葉正心館(千葉県長生郡長生村)の礼拝堂の天井デザイン
File:Chugoku Shoshinkan 3.jpg|thumb|right|中国正心館<br/>岡山県玉野市
File:Okinawa Shoshinkan 2.jpg|thumb|right|沖縄正心館<br/>沖縄県国頭郡
</gallery>
上記以外の研修施設の歴史としては、1988年9月に幸福の科学研修ホール(東京都杉並区西荻南)を開設、1991年8月1日には幸福の科学研修センター(東京都[[中野区]][[弥生町 (中野区)|弥生町]])を開設した。1996年5月8日には、東京道場(旧東京正心館)を品川区[[大崎 (品川区)|大崎]]に開設したが、その後、総合本部ビルと呼ばれていた品川区[[平塚 (品川区)|平塚]]の施設へ移転し、戸越精舎として主に[[首都圏 (日本)|首都圏]]を中心に住む学生の会員が利用する研修施設となった。


=== 海外支部 ===
上記以外の研修施設の歴史としては、1988年9月に幸福の科学研修ホール(東京都杉並区西荻南)を開設、1990年12月16日に四国研修道場(鳴門市、現・四国正心館の境内地内)を竣工、1991年8月1日には幸福の科学研修センター(東京都[[中野区]][[弥生町 (中野区)|弥生町]])を開設した。1996年5月8日には、東京道場(旧東京正心館)を品川区[[大崎 (品川区)|大崎]]に開設したが、その後、総合本部ビルと呼ばれていた品川区[[平塚 (品川区)|平塚]]の施設へ移転し、戸越精舎として主に[[首都圏 (日本)|首都圏]]を中心に住む学生の会員が利用する研修施設となった。
1990年7月『[[太陽の法]]』の英訳版『''[[太陽の法#外国語翻訳版|The Laws of the Sun]]''』の発刊以降、海外在住の会員が増加した。1994年、初の海外支部である「幸福の科学USA (Kofuku-no-kagaku,U.S.A.)」がニューヨークに設立され、韓国、ブラジル、ウガンダ、イギリス、オーストラリア、インド、シンガポールなど数カ国に支部がある<ref name="kyoudan2008" group="PR">「幸福の科学」教団史『法輪、転ずべし』2008 より</ref><ref group="PR">「月刊 幸福の科学」1994年2月号p50</ref><ref name="theage2015" />。また、幸福の科学出版の海外支社も開設し、外国語への翻訳書籍も多数発刊している。

大川の出身地である[[四国]]・徳島は「[[聖地]]」とされ、生誕地の徳島県[[吉野川市]]川島町には、参拝施設「川島特別支部」がある。[[鳴門市]]の聖地・四国正心館境内には、父で名誉顧問・善川三朗(本名:中川忠義、故人)を偲ぶ「善川三朗記念堂」がある。

その他の宗教施設としては、2006年4月15日、総本山・那須精舎(栃木県[[那須郡]][[那須町]])の境内に、「総本山・那須精舎付属 来世幸福園」が開園した。来世幸福園の中心には「大ストゥーパ」が建立され、幸福の科学の信仰の象徴となっている。「大ストゥーパ」の周辺には、3つの[[納骨堂]](「在家菩薩堂」「三帰誓願堂」「涅槃堂」)が建立されている。
2011年5月には、聖地・四国正心館の隣接地にも「来世幸福園」が開園した。

[[File:Happy Science Sohonzan Nepal Buddha Hall.jpg|thumb|right|ネパール釈尊館<br />栃木県宇都宮市[[弥生 (宇都宮市)|弥生二丁目]]]]
2005年9月には、[[2005年日本国際博覧会]](愛知万博「愛・地球博」)の[[ネパール]]館で展示された貴重な[[文化遺産]]である(ハラティ・マタ[[寺院]]の復元物)を購入し、総本山・正心館の[[境内]]に建立された「ネパール釈尊館」の中に移設している。館内には寺院のほかに、釈尊への信仰に基づいた[[仏教美術]]が展示されており、一般公開されている。

2015年に千葉県に「幸福の科学大学(仮称)」を開学することを計画し、準備を進めていた。しかし、2014年10月、文部科学省の大学設置審議会は、同大学の設置を認めないことを文部科学大臣に答申した。さらに文部科学省は、「審査の過程で認可を強要するような不適切な行為があった」として、今後最長5年間にわたって、学校法人幸福の科学学園による大学の設置を認めない方針を決定した<ref>[http://www.sankei.com/life/news/141029/lif1410290036-n1.html 幸福の科学大学は開設「不可」大学など8校を新設認可文科省審議会答申]産経ニュース2014年10月29日</ref><ref>[https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/toushin/attach/__icsFiles/afieldfile/2014/10/29/1357077_4_2.pdf 平成27年度開設予定大学一覧(判定を「不可」とするもの)]</ref>。これに対し、幸福の科学側は引き続き文科省に抗議を行うとともに幸福の科学大学を[[私塾]]として開設し、[[ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ]]との名称で開校した<ref>{{Cite news | last = | first = | coauthors = | title = 幸福の科学、私塾に260人入学へ 俳優・ジャーナリスト養成計画も | newspaper = withnews | location = | pages = | language = | publisher = | date = 2015-03-30 | url = http://withnews.jp/article/f0150330000qq000000000000000W00b0401qq000011737A | accessdate = 2015-04-26}}</ref>。他に、東京都内[[江東区]][[南砂]]にも「未来創造・東京キャンパス」を開設し入学者が増えている。

=== 日本国外 ===
1990年7月『[[太陽の法]]』の英訳版『''[[太陽の法#外国語翻訳版|The Laws of the Sun]]''』の発刊以降、海外在住の会員が増加し、1994年1月1日に海外初の法人として「幸福の科学USA (Kofuku-no-kagaku,U.S.A.)」が設立され<ref group="PR">『「幸福の科学」教団史2008 法輪、転ずべし』p57</ref><ref>「月刊 幸福の科学」1994年2月号p50</ref>、[[ニューヨーク]]支部の開所となる。続いて[[ロサンゼルス]]支部、[[ハワイ]]支部などが開所される。同年さらに[[ブラジル]]には、[[サンパウロ]]支部、[[イギリス]]の[[ロンドン]]には、[[ヨーロッパ]]支部など各地で現地法人が設立される。また、幸福の科学出版の海外支社も開設し、外国語への翻訳書籍も多数発刊している。


'''海外の精舎・支部精舎'''
'''海外の精舎・支部精舎'''
# ハワイ精舎 2006年12月17日開設。海外初の精舎<ref name="hs-shoja" group="PR" />。
[[ファイル:Happy Science - panoramio.jpg|thumb|right|[[ブラジル]]<br/>[[サンパウロ]]にあるブラジル正心館。]]

[[ファイル:(1)Happy Science Sydney-1a.jpg|thumb|right|[[オーストラリア]]<br/>[[シドニー]]にあるオーストラリア正心館。]]

[[ファイル:(1)Happy Science Sydney.jpg|thumb|right|オーストラリア正心館 シドニー支部]]

# ハワイ精舎 2006年12月17日開設
# [[サンフランシスコ]]支部精舎 2007年12月9日開設
# [[サンフランシスコ]]支部精舎 2007年12月9日開設
# ロサンゼルス支部精舎 2008年2月24日開設
# ロサンゼルス支部精舎 2008年2月24日開設
202行目: 219行目:
# [[ソウル特別市|ソウル]]支部精舎 2008年5月25日開設
# [[ソウル特別市|ソウル]]支部精舎 2008年5月25日開設
# ロンドン支部精舎(ヨーロッパ支部所属) 2008年6月7日開設
# ロンドン支部精舎(ヨーロッパ支部所属) 2008年6月7日開設
# ニューヨーク支部精舎 2008年8月24日開設
# ニューヨーク支部精舎 2008年8月24日開設<ref name="nyt20200416" />
# ブラジル正心館 2010年5月16日開設
# ブラジル正心館 2010年5月16日開設
# アフリカ・[[ウガンダ]]支部精舎 2011年8月7日開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/155/ アフリカ大陸初! ウガンダ支部精舎が8月7日に落慶]</ref>
# アフリカ・[[ウガンダ]]支部精舎 2011年8月7日開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/155/ アフリカ大陸初! ウガンダ支部精舎が8月7日に落慶]</ref>
# [[マレーシア]]支部精舎 2011年9月4日開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/1204/ 9月4日 マレーシア支部精舎が落慶しました!]</ref>
# [[マレーシア]]支部精舎 2011年9月4日開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/1204/ 9月4日 マレーシア支部精舎が落慶しました!]</ref>
# [[オーストラリア]]正心館 2011年12月11日開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/351/ オーストラリア正心館が12月11日に落慶しました!ついに五大陸全てに精舎が落慶!]</ref>
# [[オーストラリア]]正心館 2011年12月11日開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/351/ オーストラリア正心館が12月11日に落慶しました!ついに五大陸全てに精舎が落慶!]</ref><ref name="theage2015" />
# [[ブッダガヤ]]精舎建立祈念堂 2011年12月28日竣工<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/1180/ ブッダガヤ精舎建立祈念堂]</ref>
# [[ブッダガヤ]]精舎建立祈念堂 2011年12月28日竣工<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/1180/ ブッダガヤ精舎建立祈念堂]</ref>
# [[ネパール]]支部精舎 2014年8月30日落慶・開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2014/11504/ 祝・ネパール支部精舎が落慶!盛大な式典を開催]</ref>
# [[ネパール]]支部精舎 2014年8月30日落慶・開設<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2014/11504/ 祝・ネパール支部精舎が落慶!盛大な式典を開催]</ref>
212行目: 229行目:
# [[カナダ]] [[トロント]]支部精舎 2017年7月9日落慶<ref group="PR">[http://findus.happy-science.org/21/ Toronto Local Temple | HAPPY SCIENCE Official Website]</ref>
# [[カナダ]] [[トロント]]支部精舎 2017年7月9日落慶<ref group="PR">[http://findus.happy-science.org/21/ Toronto Local Temple | HAPPY SCIENCE Official Website]</ref>
ほか世界167か国に支部・会員組織がある。(2018年4月現在)<ref group="PR">『忍耐の法』より。</ref>
ほか世界167か国に支部・会員組織がある。(2018年4月現在)<ref group="PR">『忍耐の法』より。</ref>
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File:Happy Science - panoramio.jpg|thumb|right|[[ブラジル]]<br/>[[サンパウロ]]にあるブラジル正心館
File:(1)Happy Science Sydney-1a.jpg|thumb|right|[[オーストラリア]]<br/>[[シドニー]]にあるオーストラリア正心館
File:(1)Happy Science Sydney.jpg|thumb|right|オーストラリア正心館 シドニー支部
</gallery>

== 組織 ==
教団組織は、総裁である大川隆法に代表される。組織の分類では、会内で婦人部の総称として位置づけられている「女性部」のほか、「青年部」「学生部」「中堅部」「親子の会」、壮年部的な位置づけにあたる「百歳まで生きる会」などがある<ref name="hs-branch" group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/whats-happy-science/worship/branch/ |title=支部活動 |publisher =幸福の科学 |date=2021-01-12 |accessdate=2023-03-15}}</ref>。


=== 幸福の科学グループ ===
=== 幸福の科学グループ ===
2009年5月、宗教法人 幸福の科学の外部組織として「幸福実現党」の設立により、組織として「幸福の科学グループ」を呼称するようになった<ref group="PR">[http://hs-group.org/ 幸福の科学グループサイト]</ref>。これにより、大川隆法は肩書きを「幸福の科学総裁」から「幸福の科学グループ創始者兼総裁」へと変更している
2009年5月、宗教法人 幸福の科学の外部組織として「幸福実現党」の設立により、組織として「幸福の科学グループ」を呼称するようになった<ref name="hs-group" group="PR">[https://happy-science.jp/whats-happy-science/group/ 幸福の科学グループサイト]</ref>。これにより、大川隆法は肩書きを「幸福の科学総裁」から「幸福の科学グループ創始者兼総裁」へと変更し
; 宗教法人
; 宗教法人
* 日本国内の宗教法人のほか、世界70カ国に法人組織がある。USA、カナダ、メキシコ、ブラジル、ペルー、イギリス、フランス、ドイツ、フィンランド、オーストリア、ブルガリア、韓国、台湾、香港、フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポール、インド、ネパール、スリランカ、ウガンダ、ナイジェリア、ガーナ、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、他
* 日本国内の宗教法人のほか、世界70カ国に法人組織がある。USA、カナダ、メキシコ、ブラジル、ペルー、イギリス、フランス、ドイツ、フィンランド、オーストリア、ブルガリア、韓国、台湾、香港、フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポール、インド、ネパール、スリランカ、ウガンダ、ナイジェリア、ガーナ、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、他
* 来世幸福園(霊園・納骨堂)<ref group="PR">[http://raise-nasu.kofuku-no-kagaku.or.jp/ 来世幸福園]</ref>
* ヘレンの会(視聴覚障害者支援)<ref group="PR">[http://www.helen-hs.net/ ヘレンの会]</ref>
* ネバー・マインド(不登校児支援スクール)<ref group="PR">[http://hs-nevermind.org/ ネバー・マインド(不登校児支援スクール)]</ref>
; 出版・及び各種メディア展開
; 出版・及び各種メディア展開
* 幸福の科学出版株式会社
* 幸福の科学出版株式会社
226行目: 248行目:
* 株式会社ブックスフューチャー <ref group="PR">[http://booksfuture.com/ ブックスフューチャー (Web書店)]</ref>
* 株式会社ブックスフューチャー <ref group="PR">[http://booksfuture.com/ ブックスフューチャー (Web書店)]</ref>
* ブックスフューチャー(一般書店)東京銀座・赤坂・杉並区天沼など
* ブックスフューチャー(一般書店)東京銀座・赤坂・杉並区天沼など
* HAPPY LIBRARY - 心を豊かにする良書の発刊を志し「ユートピア文学賞」の運営を行う<ref group="PR">[http://happy-library.com/ HAPPY LIBRARY]</ref>
* HS PICTURES STUDIO(アニメ映画制作を行う)
* [[HS PICTURES STUDIO]](アニメ映画制作を行う)
* [[ニュースター・プロダクション]] - 映画製作や劇団運営を行う会社。[[芸能プロダクション]]の機能もある。
* [[ニュースター・プロダクション]] - 映画製作や劇団運営を行う会社。[[芸能プロダクション]]の機能もある。
** 劇団「新星(しんせい)」
** 劇団「新星(しんせい)」
* [[ARI Production]](アリ・プロダクション) - [[芸能プロダクション]]<ref group="PR">[http://aripro.co.jp/ ARI Production株式会社]</ref>。[[千眼美子]](清水富美加)や[[希島凛]]などが所属する。ドキュメンタリー映画の製作を行う。
* [[ARI Production]](アリ・プロダクション) - [[芸能プロダクション]]<ref group="PR">[http://aripro.co.jp/ ARI Production株式会社]</ref>。[[千眼美子]](清水富美加)や[[希島凛]]などが所属する。ドキュメンタリー映画の製作を行う。
* HS Productions - アメリカ・ロサンゼルスを拠点として設立された映画配給・プロダクション会社<ref>[https://jp.hs-prod.com/ HS Productions]</ref>。2019年に設立。
* HS Productions - アメリカ・ロサンゼルスを拠点として設立された映画配給・プロダクション会社<ref group="PR">[https://jp.hs-prod.com/ HS Productions]</ref>。2019年に設立。
; 学校法人、教育

; 学校法人など
* [[学校法人幸福の科学学園]]
* [[学校法人幸福の科学学園]]
** [[幸福の科学学園中学校・高等学校]] 那須本校 - (栃木県)
** [[幸福の科学学園中学校・高等学校]] 那須本校 - (栃木県)
** [[幸福の科学学園関西中学校・高等学校]] 関西校 - (滋賀県)
** [[幸福の科学学園関西中学校・高等学校]] 関西校 - (滋賀県)
* [[ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ]] - [[大学]]に準ずる教育を行う[[無認可校]] - (千葉県、運営者は宗教法人の幸福の科学)
* [[ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ]] - [[大学]]に準ずる教育を行う[[無認可校]] - (千葉県、運営者は宗教法人の幸福の科学)
* ネバー・マインド(不登校児支援スクール)<ref group="PR">[http://hs-nevermind.org/ ネバー・マインド(不登校児支援スクール)]</ref><ref name="book-akiya" />
; 政治関連
; 政治関連
* [[幸福実現党]]
* [[幸福実現党]]
* HS政経塾(社会人教育機関)<ref group="PR">[http://hs-seikei.happy-science.jp/ HS政経塾]</ref>
* HS政経塾(社会人教育機関)<ref group="PR">[http://hs-seikei.happy-science.jp/ HS政経塾]</ref>
; 冠婚葬祭
; その他
* 来世幸福セレモニー株式会社 (葬儀社)<ref group="PR">[http://www.raise-kofuku.jp/ 来世幸福セレモニー]</ref>
* 来世幸福セレモニー株式会社 (葬儀社)<ref group="PR">[http://www.raise-kofuku.jp/ 来世幸福セレモニー]</ref>
* 来世幸福園(霊園・納骨堂)<ref group="PR">[http://raise-nasu.kofuku-no-kagaku.or.jp/ 来世幸福園]</ref>
* HAPPY LIBRARY - 心を豊かにする良書の発刊を志し「ユートピア文学賞」の運営を行う<ref>[http://happy-library.com/ HAPPY LIBRARY]</ref>。
*幸福結婚相談所 - 信仰に基づく結婚と家庭ユートピア創りをサポートする<ref name="book-akiya" />
; 社会貢献
* ヘレンの会(視聴覚障害者支援)<ref group="PR">[http://www.helen-hs.net/ ヘレンの会]</ref><ref name="book-akiya" />


== 会員制度と信者数の推移 ==
== 会員制度と信者数の推移 ==
1986年10月に立宗し、11月に東京都の日暮里酒販会館で行った幸福の科学発足記念座談会に集った人数は87名であった<ref name=":0" /><ref name="book-akiya" /><ref name="b5401" />。1987年3月8日の発足記念第1回講演会「幸福の原理」の聴講者は約400名であった<ref group="PR">「月刊幸福の科学」1987年5月号</ref><ref name="名前なし-1" group="PR" /><ref name=":0" /><ref name="book-akiya" />。
2009年の発表では、全世界80か国に1100万人の信者・会員がいるとされる<ref>雑誌『週刊ダイヤモンド』2009年9/12号</ref>。
2010年の発表では、86か国に1200万人とされる<ref>「月刊幸福の科学」2010年7月号</ref><ref name="名前なし-2"> 塚田穂高 『宗教と政治の転轍点 保守合同と政教一致の宗教社会学』</ref>。


創設最初の3年間は、学習団体として、法の基礎づくりと講師の育成、運営方法の確率に専念し、その後に普及に向けての伝道に切り替える方針が取られた<ref name=":0" /><ref name=":1" />。入会するには試験があり、幸福の科学の書籍10冊を読み、入会願書に読書感想等を記入するもので、合格率は4割程度だった<ref name=":0" /><ref name="egawa1991" /><ref name="jitsuwa2010-02" /><ref name="BEST20230308">{{Cite web |url=https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/1878880/ |title=大川隆法総裁急逝「今からでも間に合う!幸福の科学入門」【もっちりーま】 |publisher =BEST TiMES |date=2023-03-08 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。そのため、初期の信者には高学歴な知的エリート層が多かった<ref name=":0" /><ref name="book-akiya" /><ref name="egawa1991" /><ref name="jitsuwa2010-02" />(入会試験は次第に簡略化され1994年頃に廃止された)。教団の階位や組織はシステマティックで、昇格試験で階位を上げるには、研修会や資格セミナーを受け、著書を数多く読んで勉強する必要がある<ref name=":0" /><ref name="book-akiya" /><ref name="egawa1991" /><ref name="jitsuwa2010-02" />。資格セミナーには、初級、中級、上級、指導員、準講師、支部講師、上級支部講師、本部講師補などのランクがあり、通信添削講座もある<ref name="arita-egawa1991" /><ref name=":0" /><ref name="book-akiya" /><ref name="egawa1991" /><ref name="jitsuwa2010-02" />。教団の組織は、入会すると地元の「幸せチーム」に登録され、その上にブロック、地区、支部、地方本部があり、総合本部につながる<ref name=":0" /><ref name=":1" /><ref name="arita-egawa1991" />。
教団の刊行物「月刊幸福の科学」によれば、1986年11月23日に東京都の日暮里酒販会館で開催された幸福の科学発足記念座談会に集った人数は87名であった<ref name="名前なし-3">『宗教と科学のネオパラダイム』沼田健哉 著</ref>。創設初期は入会試験制度があり、幸福の科学の書籍10冊を読み、入会願書に読書感想等を記入するものであり、合格率は4割程度であった<ref name="名前なし-3"/>。(入会試験は次第に簡略化され1994年頃に廃止された<ref name="名前なし-3"/>。)


1989年から制度が変わり、従来の会員は「正会員」となり、機関誌を購読するだけの「誌友会員」という制度ができた<ref name="asahi19910802" /><ref name="名前なし-1" group="PR" />。誌友会員制度は、[[生長の家]]が始めたものであり、教団の形態を、最初の3年は[[GLA (宗教法人)|GLA]]と、生長の家から学んでいたが、拡大を目指すようになってからは、[[創価学会]]の活動形態も参考にしたる<ref name=":1" /><ref name=":0" />。初期の頃と比べて、学習に加えて「伝道、お誘い、財務、献本」が必要とされ、会員の経済的負担が増加する傾向が見られた<ref name=":0" />。1990年には、「正会員推薦入会制度」ができ、正会員が推薦すれば、審査を受けなくても正会員として入会できるようになり、また、講演会に参加して、その場で入会申込書を書けば、審査なしで正会員として入会できるようになった<ref name="book-akiya" /><ref name=":0" />。1990年7月には会員が7万7千人となり、年末には17万人、1991年4月に100万人、7月には150万人(正会員は13%)に達したとされている<ref name=":1" /><ref group="PR">『月刊幸福の科学』1991年8月号</ref><ref name=":0" /><ref name="asahi19910802">{{Cite book|和書|author= |title=朝日ジャーナル 急成長「幸福の科学」にやはり出始めたきしみ |publisher=朝日新聞 |date=1991-08-02 |page= |isbn=}}</ref><ref name="egawa1991" />。1991年4月の機関誌に、「神兵、光の戦士を本年中に100人達成する。引き続き300万人から500万人、さらに今世紀末までの9年間に、4000万人の光の戦士の大兵団を編成することであります。これなくしては日本の[[ユートピア]]建設、ひいては世界の恒久平和、神の国の実現を期すことはできないのであります」と書かれ、さらなる拡大の意向が示された<ref>機関誌1991年4月号、善川三朗「われらの戦い」</ref><ref name="egawa1991" />。1991年は早稲田大学など関東近辺の30大学で、約850人のメンバーがいる「キャンパス・アクティブ・メンバーズ(CAM)」というサークルが勧誘活動を行った<ref name="arita-egawa1991">{{Cite book|和書|author= |title=朝日ジャーナル1991年05月17日 新・新宗教大研究 コンビニエンスな神様たち(有田芳生・江川紹子) |publisher=朝日新聞社 |date= |page= |isbn=}}</ref>。誌友会員制度により、若い人が気軽に入会できるようになったが、承諾を得ず他人を無断で誌友会員に登録するなどの、勧誘を巡るトラブルも起き始めていた<ref name="arita-egawa1991" /><ref name="egawa1991" /><ref name="shin20110224" />。また、幸福の科学の根本経典である「正心法語」を受け取った人は、信者にカウントするという方針転換もあり、経典が方々に配られるようになった<ref name="toyo20230314" />。
1987年3月8日の発足記念第1回講演会「幸福の原理」の聴講者は約400名であった<ref>「月刊幸福の科学」1987年5月号</ref><ref name="名前なし-1"/><ref name="名前なし-3"/>。1989年4月に会の方針として伝道活動が許可されて「誌友会員」制度が発足した。誌友会員は入会試験の無い会員であり、従来の会員は「正会員」とされた<ref name="名前なし-1"/>。


1995年7月、信者数が1000万人を突破したと公表された<ref group="PR">『幸福の科学立宗10周年記念誌』宗教法人幸福の科学、1996年10月</ref>。1996年10月6日に会員制度が変わり、以前の「正会員」「誌友会員」を統合し「会員」とされるようになった<ref name="名前なし-4" group="PR">「幸福の科学」教団史2008法輪、転ずべし。</ref>。
1989年11月26日に全国20会場で実施された「第1回全国統一神理学検定試験」の受験者数は2209人だったが、1990年7月には7万7千人となり、1991年7月には会員数が150万人に達したとされている<ref>『月刊幸福の科学』1991年8月号</ref><ref name="名前なし-3"/>。


2015年、信者数は約1200万人(国内1100万人、海外100万人)と公表されたが、教団が信者数とするのは、経典「正心法語」の累計発行(授与)部数であり、洗礼にあたる「三帰誓願」を行った人数は非公表である<ref name="book-akiya">{{Cite book|和書|author=秋谷航平 |title=幸福の科学 |publisher=泰文堂 |date=2015-9-10 |page= |isbn=978-4803007794}}</ref><ref name="dia318801">{{Cite web |url=https://diamond.jp/articles/-/318801 |title=幸福の科学を「2つの挑戦の大誤算」が直撃、修正迫られる政治・経済戦略 |publisher =ダイヤモンド社 |date=2023-03-03 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref name="bun2009-8" /><ref name="dia24734">{{Cite web |url=https://dw.diamond.ne.jp/articles/-/24734 |title=幸福の科学幹部に聞く、大川隆法総裁の離婚騒動は信者離れを招いたか |publisher =週刊ダイヤモンド |date=2018-10-05 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。また、信仰をやめるという届け出はないため、毎年、信者数が増え続けている<ref name="kk5041" /><ref name="dia24734" />。
信者数が1000万人を突破したと公表されたのは1995年7月である<ref group="PR">『幸福の科学立宗10周年記念誌』宗教法人幸福の科学、1996年10月</ref>。1996年に会員制度が変わり、以前の「正会員」「誌友会員」を統合し「会員」とされるようになった。2007年には新たな入会制度が導入され、入会申し込みの手続きで会員になれるように簡略化された「入会者」会員ができた。


方、大川隆法の長男であり、現在は教団を離脱してYouTuberとして活動し、教団と係争中でもある[[大川宏洋]]によれば、実質信者は1万3千人程度だという<ref>{{Cite book ja-jp |author=[[大川宏洋|宏洋]]|year=2020|title= 幸福の科学との訣別 私の父は大川隆法だった|publisher=[[文藝春秋]]|isbn=978-4163912028}}</ref>。また宗教学者[[島田裕巳]]は、[[大阪商業大学]][[日本版総合的社会調査|JGSS調査]]をもとに、信者数を3万8千人程度と推定している<ref>{{Cite news|和書|title=創価学会や旧統一教会など各宗教の本当の信者数は?|url=https://agora-web.jp/archives/221120211705.html|author=[[八幡和郎]]|newspaper=[[アゴラ (メディア)|アゴラ]]|date=2022-11-21|accessdate=2023-1-25}}</ref>。
『現代用語の基礎知識2018』には、「公称信者数は国内1100万人だが、実態とはかけ離れている」と書かれている<ref name="book-gendai2018">{{Cite book|和書|author= |title=現代用語の基礎知識2018 |publisher=自由国民社 |date=2017-11-9 |page= |isbn=978-4426101466}}</ref>。研究者の種田博之は、1991年7月に発表された150万人は、「飽くまでも『公称』であり、実数は正会員2 - 3万、誌友会員7万、合計10万人とする見もあるようである」と書いている<ref name=":1" />。社会学者の[[沼田健哉]]は1995年出版の本に「実数を水増しした発表である可能性もある」「実数とはみなしがたいと多くの宗教研究者が考えており、その掲げている会員数を獲得するという目標の達成は困難であるとの見解が有力である」と書いている<ref name=":0" />。ジャーナリストの[[山田直樹 (ジャーナリスト)|山田直樹]]は、ピーク時(1990年頃)の信者会員数は13万5000人であり、毎週のように教会へ通う活動会員は3万人だったと述べている<ref>{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2017/02280801/?all=1 |title=清水富美加、“幸福の科学の石原さとみ”に? 教団が抱える総選挙と離婚問題 |publisher =デイリー新潮(週刊新潮 2017年2月23日号) |date=2017-02-28 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref name="japanknowledge" /><ref name="kk5041" />。大川総裁の元妻・大川きょう子は、2011年に退会した際の実際の会員数は3万人と推定している<ref name="shin20110303" /><ref name="nyt20200416" />。大川隆法の長男であり、現在は教団を離脱してYouTuberとして活動し、教団と係争中でもある[[大川宏洋]]によれば、実質信者は1万3千人程度だという<ref>{{Cite book ja-jp |author=[[大川宏洋|宏洋]]|year=2020|title= 幸福の科学との訣別 私の父は大川隆法だった|publisher=[[文藝春秋]]|isbn=978-4163912028}}</ref><ref name="world20221130">{{Cite web |url=https://theworld.org/stories/2022-11-30/japan-s-infamous-happy-cult-sets-sights-united-states |title=Japan’s infamous ‘happy’ cult sets sights on the United States |publisher =The World |date=2022-11-30 |accessdate=2023-03-15}}</ref>。宗教学者[[島田裕巳]]は、[[大阪商業大学]][[日本版総合的社会調査|JGSS調査]]をもとに、信者数を3万8千人程度と推定している<ref name="shim-shin">{{Cite book|和書|author=島田裕巳 |title=新宗教と政治と金 |publisher=宝島社新書 |date=2022-10-7 |page= |isbn=978-4299034922}}</ref><ref name="agora20221121">{{Cite news|和書|title=創価学会や旧統一教会など各宗教の本当の信者数は?|url=https://agora-web.jp/archives/221120211705.html|author=[[八幡和郎]]|newspaper=[[アゴラ (メディア)|アゴラ]]|date=2022-11-21|accessdate=2023-1-25}}</ref>。幸福の科学の信者は、1980年代末から90年代頃の「宗教ブーム」に入信した人が多く、2017年時点では大川総裁と同世代の50 - 60代と、その子どもが中心になっていると推測されている<ref name="shim-shin" /><ref name="kk5041" /><ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="2chan" /><ref name="pre67148" />。


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! 日付 !! 人数 !! 備考
! 日付 !! 人数 !! 備考
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| 1986.11.23 || {{number format|87}}名 || 「幸福の科学発足記念座談会」参加人数<ref name=hourinntennzubesi2008 group="PR">
| 1986.11.23 || {{number format|87}}名 || 「幸福の科学発足記念座談会」参加人数<ref name=hourinntennzubesi2008 group="PR">{{Cite book|和書|author = 宗教法人幸福の科学|year = 2008|chapter = 第2章 真理の太陽が昇る|title = 「幸福の科学」教団史2008,法輪、転ずべし。|publisher = 幸福の科学出版|pages = 34-35|isbn = }}</ref>
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| 1987.3.8 || 約{{number format|400}}名 || 「幸福の科学発足記念講演会」参加人数(出席していた[[生長の家]]および[[GLA総合本部|GLA]]の信者・関係者を含む数)<ref name=numata1995>
| 1987.3.8 || 約{{number format|400}}名 || 「幸福の科学発足記念講演会」参加人数(出席していた[[生長の家]]および[[GLA総合本部|GLA]]の信者・関係者を含む数)<ref name=":0" />
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|author = 沼田健哉
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|chapter = 第六章 幸福の科学の研究
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| 1989.12 || {{number format|13300}}名 || 正会員{{number format|8100}}名、誌友会員{{number format|5200}}名<ref name=":0" />。機関誌を購読するだけの誌友会員という制度ができる<ref name="asahi19910802" />。
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| 1990.7.8 || 7万数千名 || 「第七回大川隆法先生大講演会」における公表数<ref name=numata1995/>
| 1990.7.8 || 7万数千名 || 「第七回大川隆法先生大講演会」における公表数<ref name=":0" />
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| 1990.12 || 17万名 || 正会員2万名、誌友会員15万名
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| 1991.5.22 || 77万名 || 正会員10万名、誌友会員67万名(同上)<ref name=numata1995/>
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| 1991.6.12 || 100万名 || 正会員15万名、誌友会員85万名(同上)<ref name=numata1995/>
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| 1991.7.15 || {{number format|1527278}}名 || 正会員約20万名、誌友会員約133万名<ref name=numata1995/>、[[東京ドーム]]での「御生誕際」での発表
| 1991.7.15 || {{number format|1527278}}名 || 正会員約20万名、誌友会員約133万名<ref name=":0" />、[[東京ドーム]]での「御生誕際」での発表
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| 1991.9 || 約200万名 || 正会員約30万名、誌友会員約170万名<ref name=numata1995/>
| 1991.9 || 約200万名 || 正会員約30万名、誌友会員約170万名<ref name=":0" />
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| 1995.7 || 1000万名以上 ||<ref group="PR">『幸福の科学立宗10周年記念誌』宗教法人幸福の科学、1996年10月</ref>
| 1995.7 || 1000万名以上 ||<ref group="PR">『幸福の科学立宗10周年記念誌』宗教法人幸福の科学、1996年10月</ref>
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| 2009.8 || 約{{number format|1100}}万名 || 根本経典『正心法語』累計発行部数をもって公称値とする<ref>
| 2009.8 || 約{{number format|1100}}万名 || 根本経典『正心法語』累計発行部数をもって公称値とする<ref name="bun2009-8">{{Cite journal ja-jp|author = |coauthors = |year = 2009|title = 大川隆法インタビュー「ウチは創価学会より集票力がある」|journal = 文藝春秋|serial = 2009-8|publisher = 文藝春秋|page = 322}}</ref><ref name="dia24734" />
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[[ファイル:Happy science chiba temple ceiling.jpg|thumb|right|千葉正心館(千葉県長生郡長生村)の礼拝堂の天井デザイン]]
[[ファイル:Chugoku Shoshinkan 3.jpg|thumb|right|中国正心館<br/>所在地:(岡山県玉野市)]]
[[ファイル:Okinawa Shoshinkan 2.jpg|thumb|right|沖縄正心館<br/>所在地:(沖縄県国頭郡)]]


== 活動 ==
== 活動 ==
===海外講演会===
[[2007年]]、アメリカのハワイで初の講演を行って以降、大川隆法の英語説法による海外講演会が世界各地で行われている<ref name="hs-lecture" group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/ryuho-okawa/lecture/ |title=法話・講演会 |publisher =幸福の科学 |date=2023-02-04 |accessdate=2023-03-19}}</ref>。その後、[[ブラジル]](2010年11月)<ref group="PR">[https://www.youtube.com/watch?v=wWLlsKiAeWk 大川隆法総裁 ブラジル大講演会] - サンパウロ講演会 『愛と天使の働き』</ref>、[[インド]]・[[ネパール]](2011年3月)<ref name="happy-science1" group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/news/report/6072/ |title=大川隆法総裁のインド・ネパール講演が多くのメディアで紹介されました! |publisher =幸福の科学 |date=2011-03-23 |accessdate=2023-03-08}}</ref>、[[フィリピン]]・[[香港]](2011年5月)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/1087/ 大川隆法総裁によるフィリピン講演・香港講演が行われました]</ref>、[[マレーシア]]・[[シンガポール]](2011年9月)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/896/ 2011年9月15・18日マレーシア・シンガポール大講演会前後の現地レポート]</ref>、[[スリランカ]](2011年11月)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2011/542/ 2011/11/6 およそ13,000名が参加!スリランカ野外大講演会レポート!]</ref>、[[ウガンダ]](2012年6月)<ref name="happy-science2" group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/2161/ 国営放送を含む3局で同時中継! アフリカ・ウガンダ大講演会レポート!]</ref>、[[オーストラリア]] [[シドニー]](2012年10月14日)<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/3652/ 「未来世界への大志」大川隆法総裁オーストラリア講演会レポート!]</ref>、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[ニューヨーク]](2016年10月2日)、[[ドイツ]] [[ベルリン]](2018年10月7日)<ref group="PR">[https://ryuho-okawa.org/info/category/overseas/ 海外講演情報 大川隆法 公式サイト]</ref>、[[台湾]]台北市(2019年3月3日)<ref group="PR">[https://happy-science.jp/news/dharma-lectures/6900/ 台湾講演「愛は憎しみを超えて」を公開!(3/5~) 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref> などで行われている。幸福の科学の発表では数千人数万人の規模だと報告している。幸福の科学によれば、インド・ネパールの講演では7紙のマスコミに紹介され<ref name="happy-science1" group="PR"/>{{efn|「アージ新聞」(ヒンディー語紙)、「ヒンドゥスタン・タイムス」(英字紙)、「サンマルグ新聞」(ヒンディー語紙)、「ザ・テレグラフ」(英字紙)、「サハラ」(ヒンディー語紙)、「デニックジャグラン」(ヒンディー語紙)、「プラバットカバル」(ヒンディー語紙)}}、アフリカ・ウガンダの講演では、4紙のマスコミに紹介された<ref name="happy-science2" group="PR"/>{{efn|「Bukedde」紙(ルガンダ語紙)、「Ovserver」紙、「New Vision」紙、「Monitor」紙}}、と報告している。

===出版===
[[ファイル:Kofuku no Kagaku books.JPG|thumb|right|救世の基本三法<br />「[[太陽の法]]」「[[黄金の法]]」「[[永遠の法]]」]]
幸福の科学の年間収入は約300億円ともいわれているが、主力事業は出版や祈願、セミナー等とされる<ref name="dia318801" /><ref name="b5401" />。2022年11月時点で、著書の発刊点数は3100冊以上であり、その累計発行部数は9000万部以上とも言われている<ref name="sound20230303" /><ref name="hs-faith" group="PR" />。大川総裁がニュースで話題の人物の守護霊による霊言を行うと、翌日には書店に霊言集が並ぶというスピード出版の仕組みがあり、年間200冊ペースで出版され、各々20 - 30万部の販売部数がある<ref name="dia318801" /><ref name="kk5042" />。

幸福の科学の布教は、出版物や講演会を中心に行われ、教団組織の1部門であるSPM(スペシャルプロモーターメンバー)が、全国の書店に教団に関する本を置くように働きかけ、注文を受け付ける<ref name=":1" />。大川総裁の本は、信者が布教活動として大量に購入して、知人らに配る(献本)こともあり、毎年、ベストセラーの上位になる<ref name="book-akiya" /><ref name="dia318801" /><ref name="sapio20110309">{{Cite book|和書|author= |title=SAPIO 2011年3月9日 [特集] カネと信者を呼び込む 日本の宗教「儀式とタブー」(島田裕巳) |publisher=小学館 |date= |page= |isbn=}}</ref>。『[[太陽の法]]』『[[黄金の法]]』『[[永遠の法]]』などの『法シリーズ』は、累計4000万部の大ベストセラーであり、出版不況の中、書店には数多くの大川総裁の書籍が平積みになっている<ref name="spa20100629" />。
*1991年は、大川総裁の「霊言本」などが2700万部以上売れ、印税収入などで、大川総裁個人の納税額は2億192万円だった<ref name="egawa1991">{{Cite book|和書|author= |title=文藝春秋1991年8月号 「幸福の科学」の幸福な経営 |publisher=文藝春秋 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref name="egawa-bun1991">{{Cite book|和書|author= |title=文藝春秋1991年8月号 大川隆法インタビュー 「宗教界は企業努力が足りない」(江川紹子) |publisher=文藝春秋 |date= |page= |isbn=}}</ref>。当時35歳の大川総裁を、[[江川紹子]]は「宗教団体を経営しているという意識がある」「ベンチャービジネスかなにかの若き経営者と会っているよう」、教団は「信者は『会員』、入信することは『入会』と呼ぶ」「まるで会社」と記している<ref name="egawa1991" /><ref name="arita-egawa1991" />。1995年の[[沼田健哉]]の本でも、「会社経営のノウハウで教団を運営する志向がある」と指摘し、インタビューに大川総裁は「私が今一番多く読んでいる本は経営学の本です」と語っている<ref name=":0" />。その後も、大川総裁は個人名で高額納税者ランキングに10年以上も名を連ね、文化人部門トップ3にたびたび入った<ref name="spo66-17" /><ref name="spo-2000oku">{{Cite web |url=https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/03/03/kiji/20230303s00041000245000c.html |title=資産“2000億円”「幸福の科学」大川隆法氏の遺産の行方、長男・宏洋氏が説明「兄弟5人で…」 |publisher =スポニチ |date=2023-03-03 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。
*2009年11月から2010年11月の書籍発行点数52冊は、年間・最多発刊書籍の[[ギネス世界記録]]として認定された<ref name="book-akiya" /><ref name=":8" group="PR">{{Cite web|url = https://happy-science.jp/news/info/5934/|title = 大川隆法総裁、年間書籍発刊数がギネス世界記録に認定!|accessdate = 2015-12-18|publisher = [[幸福の科学]]|date = 2011-02-09}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.news-postseven.com/archives/20110305_13421.html?DETAIL |title=大川隆法氏 守護霊降臨で年間52冊出版はギネス記録認定 |publisher =NEWSポストセブン |date=2011-03-05 |accessdate=2023-03-17}}</ref>。
*2022年現在のところ、大川総裁の著作は41言語以上に翻訳され、世界各国で出版されている<ref group="PR">[[英語]](イギリスVer・USA,Ver、インドVer、オーストラリアVer他)、[[ポルトガル語]]、[[スペイン語]]、[[オランダ語]]、[[ドイツ語]]、[[フランス語]]、[[ハンガリー語]]、[[スウェーデン語]]、[[フィンランド語]]、[[ポーランド語]]、[[ブルガリア語]]、[[リトアニア語]]、[[ロシア語]]、[[アラビア語]]、[[ペルシア語|ペルシャ語]]、[[トルコ語]]、[[中国語]]([[簡体字]]・[[繁体字]] 台湾・香港)、[[朝鮮語|韓国語]]、[[インドネシア語]]、[[タイ語]]、[[ヒンディー語]]、[[タミル語]]、[[テルグ語]]、[[マラーティー語]]、[[グジャラート語|グジュラティ語]]、[[ネパール語]]、[[シンハラ語]]、[[タガログ語]]、[[ベンガル語]]、[[スワヒリ語]]、[[ウルドゥー語]]、[[オリヤー語]]、[[マラヤーラム語]]、[[ルガンダ語]]、[[モンゴル語]]、[[カンナダ語]]、[[ヘブライ語]]、[[ベトナム語]]、[[パルーラ語]]、[[ルオ語]]、など。{{Cite web |author= |url=https://www.irhpress.co.jp/products/list.php?category_id=78 |title=大川隆法 外国語訳シリーズ |website=IRH Press Co.,Ltd. |publisher=幸福の科学出版 |date=2022-07-21 |accessdate=2022-07-30}}</ref><ref group="PR">書籍『[[太陽の法]]』『[[常勝思考]]』『[[アイム・ファイン]]』</ref>。
* 教義の内容を編纂して、[[本|書籍]]や月刊「[[ザ・リバティ]]」等の[[雑誌]](幸福の科学出版より発行)、[[経典]]、[[コンパクトディスク|CD]]、[[DVD]]、[[磁気テープ|ビデオ]]、[[映画|劇場用映画]]、布教誌「ザ・伝道」(会員の生の声をピックアップ)「ヤング・ブッダ」(中学生~大学生を対象だがコラムがメイン)「ヘルメス・エンゼルズ」等を発刊している。
* 教義の内容を編纂して、[[本|書籍]]や月刊「[[ザ・リバティ]]」等の[[雑誌]](幸福の科学出版より発行)、[[経典]]、[[コンパクトディスク|CD]]、[[DVD]]、[[磁気テープ|ビデオ]]、[[映画|劇場用映画]]、布教誌「ザ・伝道」(会員の生の声をピックアップ)「ヤング・ブッダ」(中学生~大学生を対象だがコラムがメイン)「ヘルメス・エンゼルズ」等を発刊している。
*2012年に東京銀座に初のブックカフェ「HAPPY SCIENCE GINZA」をオープンし、渋谷にも「SHIBUYA BOOK CAFE by HAPPY SCIENCE」がある<ref name="hs-group" group="PR" /><ref>{{Cite web |url=https://tipstour.net/other/11048 |title=大川隆法の本が読み放題というカオスなブックカフェ「HAPPY SCIENCE GINZA」に行ってみた |publisher =tipstour |date=2015-05-27 |accessdate=2023-03-19}}</ref>。


=== 広報===
*2009年、YouTubeに「幸福実現党チャンネル」を開設、2013年に幸福の科学のYoutubeチャンネル「THE FACT」を開設し、Youtubeでの発信に力を入れている<ref name="2chan" /><ref name="rirc45_tsukada" />。
*2012年10月3日、インターネットに、幸福の科学 体験談投稿サイト voicee(ボイシー)を開設した。幸福の科学の信者の体験談や生の声を集めたサイトである<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/3451/ 幸福の科学 体験談投稿サイト voicee(ボイシー)オープン!]</ref>。
*2012年10月3日、インターネットに、幸福の科学 体験談投稿サイト voicee(ボイシー)を開設した。幸福の科学の信者の体験談や生の声を集めたサイトである<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2012/3451/ 幸福の科学 体験談投稿サイト voicee(ボイシー)オープン!]</ref>。
*2015年時点で、テレビ6局、ラジオ7局で大川総裁の講演会が放送され、1991年からラジオ番組「[[天使のモーニングコール]]」が国内38局とハワイ向けに放送されている<ref name="book-akiya" /><ref name="hs-group" group="PR" />。

===映画===
近年は活字離れにより、映画・芸能事業を新たな主力事業とする<ref name="dia318801" />。大川総裁は、映画事業について「宇宙人やUFOの存在について、教団が[[アメリカ航空宇宙局|NASA]]を超える情報力を持ち、その普及のために重要である」と説いている<ref name="dia318801" />。映画製作のための人材育成も行い、出家して2017年に教団の職員となった[[千眼美子]](清水富美加)を看板タレントとする[[ARI Production|芸能事務所]]を設立した<ref name="dia318801" />。また、2016年に私塾の[[ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ]](HSU)に俳優、映画監督、脚本家を育成する学部を新設した<ref name="dia318801" /><ref name="live9946612" />。<br>信者の中には1人で大量のチケットを購入して知人らに配る人もおり、観客動員数を上げるために、同じ映画を何度も鑑賞する人もいる<ref name="dia24734" /><ref name="dia318801" /><ref name="dail20190308">{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2019/03080559/?all |title=幸福の科学「清水富美加」の初主演映画 “満員御礼”背景に信者のノルマ |publisher =デイリー新潮 |date=2019-03-08 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。2020年、新型コロナのパンデミック時の自粛下に、教団の映画が5週連続観客動員数1位になった<ref name="dail20200701">{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2020/07011102/?all=1 |title=「清水富美加」主演映画が連続1位に コロナでも「幸福」の神通力 |publisher =デイリー新潮 |date=2020-07-01 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2020/05301131/?al |title=コロナ禍の怪 映画興行ランキングで2週連続1位になった“あまりに意外な作品” |publisher =デイリー新潮 |date=2020-05-30 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。


* 特に劇場公開映画は広報活動にも力を入れており、過去には[[興行通信社]]調べによる全国の映画興行収入ランキングで複数回1位を記録したこともあった。
* 劇場公開映画は特に広報活動にも力を入れており、過去には[[興行通信社]]調べによる全国の映画興行収入ランキングで複数回1位を記録した。
:* [[ノストラダムス戦慄の啓示 (映画)|映画『ノストラダムス戦慄の啓示』]](1994年・実写・[[東映]]配給)
:* [[ノストラダムス戦慄の啓示 (映画)|映画『ノストラダムス戦慄の啓示』]](1994年・実写・[[東映]]配給)
:: 1995年[[朝日ベストテン映画祭]]・読者賞グランプリ受賞
:: 1995年[[朝日ベストテン映画祭]]・読者賞グランプリ受賞
350行目: 358行目:
:* [[ファイナル・ジャッジメント|映画『ファイナル・ジャッジメント』]](2012年6月・実写・[[日活]]配給)
:* [[ファイナル・ジャッジメント|映画『ファイナル・ジャッジメント』]](2012年6月・実写・[[日活]]配給)
:* [[神秘の法|映画『神秘の法』]](2012年10月・アニメーション・日活配給)
:* [[神秘の法|映画『神秘の法』]](2012年10月・アニメーション・日活配給)
:: [[ワールドフェスト・ヒューストン国際映画祭]] REMI SPECIAL JURY AWARD受賞<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2013/7836/ ヒューストン国際映画祭で「神秘の法」が「スペシャル・ジュリー・アワード」を受賞!]</ref>
:: [[ワールドフェスト・ヒューストン国際映画祭]]「スペシャル・ジュリー・アワード(審査員特別賞)」受賞<ref group="PR">[http://info.happy-science.jp/2013/7836/ ヒューストン国際映画祭で「神秘の法」が「スペシャル・ジュリー・アワード」を受賞!]</ref><ref name="book-akiya" />
:* [[UFO学園の秘密|映画『UFO学園の秘密』]](2015年10月・アニメ・日活配給)
:* [[UFO学園の秘密|映画『UFO学園の秘密』]](2015年10月・アニメ・日活配給)
:* [[天使に“アイム・ファイン”|映画 『天使に“アイム・ファイン”』]](2016年3月・実写・日活配給)
:* [[天使に“アイム・ファイン”|映画 『天使に“アイム・ファイン”』]](2016年3月・実写・日活配給)
371行目: 379行目:
:* [[呪い返し師—塩子誕生|映画『呪い返し師—塩子誕生』]](2022年)
:* [[呪い返し師—塩子誕生|映画『呪い返し師—塩子誕生』]](2022年)
:* [[レット・イット・ビー 〜怖いものは、やはり怖い〜|映画『レット・イット・ビー 〜怖いものは、やはり怖い〜』]](2023年)
:* [[レット・イット・ビー 〜怖いものは、やはり怖い〜|映画『レット・イット・ビー 〜怖いものは、やはり怖い〜』]](2023年)
* 全国の精舎で研修や祈願、各種大祭や式典等の[[行事]]を開催。
* 世界各地の支部や拠点を中心に、「御法話拝聴会」、各種の大祭や式典、研修、祈願、集い等の行事を開催。


=== 主な祭典行事 ===
===祈願、植福===
祈願は、「家内安全祈願」「成功祈願」「結婚祈願」など全国の精舎共通のものや、「社長出世祈願」「英会話ベラベラ祈願」「悪質宇宙人撃退祈願」「[[円形脱毛症]]回復祈願」「[[花粉症]]好転祈願」「ガン細胞消滅祈願」「コロナワクチン[[副反応]]抑止祈願」など約70種類の祈願を、1回3 - 30万円で行っている<ref name="book-akiya" /><ref name="facta200908" /><ref name="dia318801" /><ref name="fnn20230302">{{Cite web |url=https://www.fnn.jp/articles/-/493965 |title=「幸福の科学」創始者の大川隆法氏(66)が死去 “亡くなった人を代弁する”「公開霊言」活動 2日前に自宅で倒れ救急搬送 |publisher =FNNプライムオンライン |date=2023-03-02 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。
<ref group="PR">[https://happy-science.jp/info/event-class/ceremony/ 式典・大祭 | 行事の種類 | 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref><ref name="名前なし-2"/>
支部や精舎において開催される。代表的な祭典は下記のとおり。


教団には、会費がない代わりに献金活動の「[[幸福三説|植福]](しょくふく)の会」があり、毎月1口1000円から申し込め、銀行口座からの引き落としになる<ref name="jitsuwa2010-02" /><ref name="b5401" />。月々1万円の献金で「大黒天信者」、年間1千万円の献金をした者は「植福菩薩」という称号が貰える<ref name="book-akiya" /><ref name="jitsuwa2010-02" /><ref name="b5401" /><ref name="facta200908">{{Cite web |url=https://facta.co.jp/article/200908053.html |title=総選挙を戦う幸福の科学が150億円の集金活動? |publisher =FACTA 2009年8月号 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。教団の植福実績(学校法人・政党連結)によれば、2014年は約302億円、2015年は約291億円、2016年は約274億円であったが、2017年の見込みは255億円と減少し、新たな信者やお布施を増やす方針が掲げられた<ref name="b5401" />。

===グッズ===
ペンダント、エンブレム、額、置物などの各種グッズも、数万 - 100万円で販売されている<ref name="facta200908" />。

=== 行事 ===
* 全国の精舎で研修や祈願、各種大祭や式典等の[[行事]]を開催。
* 世界各地の支部や拠点を中心に、「御法話拝聴会」、各種の大祭や式典、研修、祈願、集い等の行事を開催。
*各地でセミナーも毎日のように開催されている<ref name="money906291">{{Cite web |url=https://www.moneypost.jp/906291 |title=新宗教の資金力 幸福の科学「創業オーナー」の強みと、急速に信者増やす真如苑 |publisher =マネーポスト |date=2022-05-13 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。
==== 主な祭典行事 ====
支部や精舎において開催される。代表的な祭典は下記のとおり<ref group="PR">[https://happy-science.jp/info/event-class/ceremony/ 式典・大祭 | 行事の種類 | 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト]</ref><ref name=":2" />。
* 新年大祭(1月)
* 新年大祭(1月)
* 宗教法人設立記念式典(3月7日)
* 宗教法人設立記念式典(3月7日)
385行目: 401行目:
* [[ヘルメース|ヘルメス]]大祭(5月)
* [[ヘルメース|ヘルメス]]大祭(5月)
* 新復活祭(5月14日)
* 新復活祭(5月14日)
* 御生誕祭(7月上旬の2週間、メインイベントである大川総裁の大講演会は、世界に同時中継される<ref name="book-akiya" />)
* 御生誕祭(7月)
* お盆の幸福供養大祭(8月)
* お盆の幸福供養大祭(8月)
* 先祖供養大祭(9月)
* 先祖供養大祭(9月)
391行目: 407行目:
* 初転法輪祭(11月)
* 初転法輪祭(11月)
* エル・カンターレ祭(12月)
* エル・カンターレ祭(12月)
特に御生誕祭とエル・カンターレ祭は二大祭典とされる。
特に御生誕祭(7月)とエル・カンターレ祭(12月)は二大祭典とされる<ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2016/07/blog-post_8.html |title=大川隆法 御生誕祭大講演会 さいたまスーパーアリーナにて開催 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2016-07-08 |accessdate=2023-03-08}}</ref>


=== 社会運動など===
[[ファイル:Happy Science Osaka central branch.JPG|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=139 大阪中央支部精舎]<br/>所在地:(大阪府大阪市中央区久太郎町)]]
*1994年には、誰でも手に取れる一般週刊誌等にも猥褻なヌード写真等が数多く掲載されていることについて、問題提起し、[[ヘアヌード|ヘア・ヌード]]反対運動として 同年11月に「マスコミ倫理研究会」を発足し、[[東京]]・[[渋谷]](11月26日)や[[大阪]]・[[御堂筋]](12月4日)、[[名古屋市|名古屋]]・[[古出来]](12月23日)でデモ行進を行なうなど、啓蒙活動を行なった<ref group="PR">『ストップ・ザ・ヘア・ヌード―あなたの子供が、危ない!』幸福の科学広報局、1995年1月10日、{{ISBN2|4-87688-232-0}}</ref>。
[[ファイル:幸福の科学4485.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=145 大阪府・枚方支部精舎]。]]
*1995年1月17日の[[阪神・淡路大震災]]では、地震発生当日から21日までに[[阪神地方]]に35ヵ所の救援拠点を設け、1月19日から炊き出しを始めて[[カレー]]など1日あたり3万食を提供し、全国からの救援物資を届け、医師ボランティアによる医療活動のほか、特設浴場を開くなどした<ref group="PR">書籍『阪神大震災神戸を救え!!―救援ボランティア活動全記録』幸福の科学出版、1995年2月、{{ISBN2|4-87688-237-1}}</ref>。
[[ファイル:Koufuku6961.JPG|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=131 京都中央支部精舎]。 ]]
*1995年2月28日に発生した[[オウム真理教]]による[[公証人役場事務長逮捕監禁致死事件]]では、幸福の科学の幹部職員が拉致事件の目撃者だった<ref name="book-akiya" />こともあり、幸福の科学は、オウム真理教による犯行であることを[[行政]]や[[報道機関]]、政治家などに訴え、事件の早期解決を求めた。これが一連のオウム教犯罪の捜査の突破口になったと幸福の科学は主張している<ref group="PR">『新生日本の指針―新時代への国家選択』幸福の科学出版</ref>。同年3月18日に東京都内などでオウム糾弾デモや街宣活動なども展開、[[破壊活動防止法]]適用を支持した。
[[ファイル:Kofuku.JPG|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=1 北海道・旭川南支部精舎]。<br/>[[ロマンティック街道 (旭川市)]]にある。]]
*1998年から、毎年増え続ける自殺者を減らすべく、雑誌「[[ザ・リバティ]]」誌上で「自殺防止キャンペーン」を開始、この運動は現在も継続しており、Web上の「自殺防止サイト」や、全国で会員有志が街頭などでも「自殺者を減らそう」キャンペーンを展開している<ref name="happy-science3" group="PR">{{Cite web |url=https://withyou-hs.net/ |title=自殺防止サイト あなたに贈る真理の言葉 |publisher =幸福の科学 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref group="PR">『永遠の生命の世界』参照、{{ISBN2|4-87688-522-2}}</ref><ref name="happy-science3" group="PR"/>。


=== 信仰形態の変遷 ===
== 政治団体 ==
{{政党
1986年教団設立当初は、霊言集の刊行などによる「霊知識」「霊的人生観」の普及を中心とした啓蒙活動が展開され、[[信仰]]に関することが説かれることはあまりなかった。後に、教団内で組織ができるようになるが、多くの会員は入会する前に持っていた信仰に従い、会を指導(支援)しているとされた「高級霊」(例:[[日蓮宗]]系の人は[[日蓮]]、[[浄土真宗]]系の人は[[親鸞]])などを信仰していた。1989年からは、「三宝帰依」など信仰心について説かれるようになり、1990年「信仰と愛」「信仰と伝道」の法話が説かれ、1990年からは組織的な伝道活動が開始されるようになった。また、宗教法人となった1991年には、東京ドームでの「御生誕祭」7月15日に、大川隆法による「'''エル・カンターレ宣言'''」があり、信仰の中心がエル・カンターレに集約される基準点となった。1992年12月には、会員でも代理本尊の一つである「家庭御本尊」を安置することが可能となった。1994年4月10日には、大川隆法により「方便の時代は終わった」と宣言され、根本経典や基本書の『太陽の法』が改訂され、教団の運営体制の整備が進むとともに、[[エル・カンターレ]]信仰、[[三帰依|三宝帰依]]を中心とする信仰へと移行し、1994年6月からは三帰誓願式が始まっている。1996年10月6日には、会員制度を変更して、「正会員」と「誌友会員」の名称を「会員」とした<ref name="名前なし-4">「幸福の科学」教団史2008法輪、転ずべし。</ref>。1998年「エル・カンターレへの祈り」を制定し、研修施設「正心館・精舎」等で使用していたが、2010年に三帰誓願した信者まで下賜し「エル・カンターレへの祈り」で信仰を深めるようになった<ref name="名前なし-4"/>。
|国名 = {{JPN}}

|党名 = 幸福実現党<br/><div style="font-size:smaller">The Happiness Realization Party</div>
幸福の科学では、単純な一神教信仰ではなく、またフラットな形の多神教でもない。「多様な価値観を包摂しながらも、融合させ調和させてゆく」という立場をとっている。「霊天上界には、神格、つまり高級神霊としての格を持った大霊が大勢いる」とし、「神は一体だけ、あと他は全部間違いだ」という考えは明らかに事実に反するとしている。またその「格」の高低の違いについても「どれだけ多様な人々を救い・導きうるか」によって格付けが成されるとしている。そして至高神エル・カンターレの教えによって世界の宗教間の対立問題は解決し、お互いの融和をもたらすことになるとしている<ref group="PR">『救世の法』p157</ref>。
|公用語名 =

|種類 = 政治団体
現代社会に適応し、かつ、人類の豊かな未来を開いてゆくための宗教として、新しい手法を「発展の原理」として投入し、イノベーション型の組織・信仰となっている<ref group="PR">「幸福の科学」教団史2008法輪、転ずべし。p7</ref>。
|色相 = {{Happiness Realization Party/meta/color}}
[[ファイル:Happy-Science-Nagoya-Kinenkan-Aoi.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=494 名古屋記念館]・[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=104 名古屋中央支部精舎]。]]
|ロゴ = [[ファイル:Happiness Realization Party logo.svg|300px]]

|画像 = 幸福実現党本部.jpg
=== 社会運動、活動、事件等 ===
|画像サイズ = 300px
1991年9月、幸福の科学会員らは[[写真週刊誌]]『フライデー』などに掲載された教団を批判する記事に抗議し、[[講談社]]に対する[[デモンストレーション|デモ]]行進や電話・ファクスによる抗議を実施した。9月6日には「講談社フライデー全国被害者の会」(会長・[[景山民夫]]、副会長・[[小川知子 (女優)|小川知子]])が結成され、以後教団・大川隆法・[[幸福の科学出版]]および会員らは「精神的公害訴訟」と銘打った裁判など数多くの訴訟を提起し講談社と対立した([[講談社フライデー事件]])。教団はこの一連の活動を、9月15日に開催された講演会法話に因んで「希望の革命」と称している。この事件を機に、外国の[[報道機関]]を含め、[[テレビ]]、[[新聞]]、[[雑誌]]などからの取材や対談に応じることとなり、1991年10月27日の[[テレビ朝日]]の番組([[サンデープロジェクト]])内では、教祖・大川隆法への公開インタビューが生放送で放映された。講談社側と争った裁判にて、講談社刊行雑誌の一部の記事内容と抗議行動の双方に違法性が認められた<ref group="PR">[http://www.justice-irh.jp/tokyo_h101116.html 雑誌「フライデー」に対する東京高裁平成10年11月16日判決]、この判決はマスコミ側の上告もなく確定した。</ref><ref group="PR">[http://www.justice-irh.jp/saikousai_h130612.html 雑誌「週刊現代」に対する最高裁平成13年6月12日第三小法廷決定 平成13年(オ)第101号・(受)第80号損害賠償請求上告及び上告受理申立事件]、東京高裁平成12年10月25日判決の確定裁定</ref><ref group="PR">[http://www.justice-irh.jp/saikousai_h110325.html 最高裁平成11年3月25日第一小法廷判決 平成8年(オ)第382号損害賠償請求上告事件]</ref><ref group="PR">[http://www.justice-irh.jp/kibou_no_kakumei/index.html 「講談社フライデー事件」]</ref><ref name="tokyochisaiH081220">東京地裁平成8年12年20日判決(判時1619号104頁)</ref>
|画像説明 =幸福実現党本部のある<br>ユートピア活動推進館
<ref name="Tokyo19990717">
|党首職名 = 総裁
{{cite news
|党首氏名 = [[大川隆法]]
|title=「幸福の科学」敗訴確定
|副党首職名 = 党首
|newspaper=東京新聞朝刊
|副党首氏名 = 釈量子
|publisher=中日新聞社東京本社
|成立年月日 = [[2009年]][[5月23日]]
|page=
|date=1999-07-17
}}</ref><ref name="Yomiuri19981117">
{{cite news
|title=週刊誌フライデー「幸福の科学」報道で講談社側が逆転敗訴
|newspaper=読売新聞東京朝刊
|publisher=読売新聞社
|page=30
|date=1998-11-17
}}
</ref><ref name="Yomiuri20001026">
{{cite news
|title=「幸福の科学」名誉棄損訴訟 講談社に200万円の賠償命令/東京高裁
|newspaper=読売新聞東京朝刊
|publisher=読売新聞社
|page=38
|date=2000-10-26
}}</ref><ref name="Yomiuri20010613">
{{cite news
|title=「幸福の科学」の名誉棄損記事で講談社敗訴/最高裁
|newspaper=読売新聞東京朝刊
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|page=38
|date=2001-06-13
}}</ref><ref name="Mainichi19951031">
{{cite news
|title=「幸福の科学」訴訟、景山民夫さんら勝訴 - 東京高裁
|newspaper=毎日新聞東京朝刊
|publisher=毎日新聞社
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|date=1995-10-31
}}
}}
{{Infobox YouTube personality| name = 幸福実現党 公式チャンネル| channel_name = hrpchannel| channel_display_name = 幸福実現党 公式チャンネル| genre = 政治}}
</ref><ref name="Mainichi19990326">
{{Infobox YouTube personality| name = 幸福の科学「THE FACT」チャンネル| channel_name = ThefactJp| channel_display_name = マスコミが報道しない「事実」を世界に伝える番組<br />幸福の科学「THE FACT」チャンネル| genre = 政治}}
{{cite news
{{main|幸福実現党}}
|title=2審を支持、上告を棄却 - 「幸福の科学」集団訴訟で勝訴、最高裁
2009年5月23日、政界への進出を試み「[[幸福実現党]]」を結成し、これまで多額の政治資金を費やしたが、国会議員は1人も当選しておらず、比例代表の得票数は15 - 30万票前後で推移している<ref name="dia318801" /><ref name="shim-shin" /><ref name="rirc45_tsukada">{{Cite web|url=https://web.archive.org/web/20230307165129/https://www.rirc.or.jp/xoops/modules/xlinks01/images/pdfs/rirc45_tsukada.pdf |title=「幸福実現党」 とは何だったのか(塚田穂高) |format=PDF |publisher =ラーク便り45号2010年2月25日 |date=2010-02-25 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref name="jb20230213" />。1986年の設立当初から、大川総裁は政治への関心が強く、教義には社会的問題意識と日本の繁栄・優秀性の主張があった<ref name=":0" /><ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="2chan" />。1990年代から自民党を支持し、[[三塚博]]<ref group="PR">大川隆法『理想国家日本の条件』幸福の科学出版、1994年4月25日、{{ISBN2|4-87688-202-9}}</ref>や[[丸川珠代]]、[[穴見陽一]]、[[森田健作]]千葉県知事の応援などを行ってきた<ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="2chan" /><ref name="hbol20190425">{{Cite web |url=https://hbol.jp/pc/191032/2/ |title=統一地方選で幸福実現党(幸福の科学)はなぜ19人も当選したのか? |publisher =ハーバー・ビジネス・オンライン |date=2019-04-25 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://facta.co.jp/article/200803045.html |title=「幸福の科学」が政界進出信者が自民から衆院選出馬 |publisher =FACTA 2008年3月号 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。1995年7月10日、東京ドームでの御生誕祭で、幸福の科学政権の樹立を目指すとして三塚を推薦することを発表し、8月には幸福の科学出版から『三塚博総理大臣待望論』が刊行され、8月8日に[[日比谷公園]]の野外音楽堂で出版記念フェスティバルが開催された。政党結成前の2009年4月、大川総裁は説法で「憲法の天皇制や9条、信教の自由の問題点」に触れ、「宗教と政治は補完しあうべき」と述べていた<ref name="rirc45_tsukada" />。
|newspaper=毎日新聞東京朝刊
|publisher=毎日新聞社
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|date=1999-03-26
}}</ref>。裁判の結果、勝訴の件数・賠償金の合計額で幸福の科学側の勝利といえる<ref>『宝島30』1994年10月号特集「幸福の科学」における裁判の研究</ref>。{{Main|講談社フライデー事件}}


2009年8月30日の[[第45回衆議院議員総選挙]]に自民党・民主党を超える計337名(比例区49人、小選挙区288人)の候補者を擁立し、全員が落選した<ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="sankei20090830">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20090901074201/http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090830/elc0908302244145-n1.htm |title=【速報】幸福実現党、議席獲得は… |publisher =産経新聞 |date=2009-08-30 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20090903070916/http://news.livedoor.com/article/detail/4323478/ |title=「議席ゼロ」「会見なし」幸福実現党の静かな夜 |publisher =livedoor |date=2009-08-31 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20090905073316/http://news.livedoor.com/article/detail/4327482/ |title=幸福の科学、信者の投票行動が「政教分離」って本当? |publisher =livedoor |date=2009-09-02 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。大川総裁も、「幸福実現党総裁」に就任して近畿比例区1位で出馬したが、比例区における政党の得票数は約46万票だった<ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="spa20100629" />。候補者337名のうち、75.4%の254名は教団職にあるか経験者であり、その多くは各地方の支部長や教団施設職員であった<ref name="rirc45_tsukada" />。年齢は、40代後半から50代前半が多く、1991年の東京ドームに5万人を集めた「エル・カンターレ宣言(生誕祭)」や「[[講談社フライデー事件]]」で世間の注目を集めた頃に入局した人が、教団の要職として出馬したと推測された<ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="shin20110224">{{Cite book|和書|author= |title=週刊新潮 2011年2月24日号 巨大教団激震!  「大川きょう子総裁夫人」が告解する「幸福の科学」の正体 「フライデー事件」から「離婚劇」まで |publisher=新潮社 |date= |page= |isbn=}}</ref>。候補の中には、発明家の[[ドクター中松]]や<ref>夕刊フジ・東京版2009/7/30</ref><ref>読売・東京版2009/7/30</ref>、「[[ザ・ブルーハーツ]]」のベーシスト[[河口純之助]]、漫画家の[[さとうふみや]](『[[金田一少年の事件簿]]』の作者)<ref>{{Cite web |url=https://natalie.mu/comic/news/16941 |title=「金田一少年」のさとうふみや、幸福実現党から衆院選出馬 |publisher =コミックナタリー |date=2009-05-27 |accessdate=2023-03-17}}</ref>などもいた<ref name="rirc45_tsukada" /><ref name="jitsuwa2010-02" />。候補者全員が法定得票数に達しなかったため、計11億5800万円(比例代表600万円×49名、小選挙区300万円×288人)の供託金が没収された<ref name="rirc45_tsukada" /><ref>週刊実話2009/9/24</ref><ref>産経・東京版2009/8/31</ref><ref name="spa20100629">{{Cite book|和書|author= |title=SPA! 2010.6.29号 [幸福の科学]を丸裸にする! |publisher=扶桑社 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref name="play20100913">{{Cite book|和書|author= |title=週刊プレイボーイ2010年9月13日 坂本龍馬からヒトラー、金正日、ドラッカーに鳩山由紀夫、管直人まで‥‥次々と 幸福の科学 大川隆法の「ご霊言」がスゴすぎるっ! |publisher=集英社 |date= |page= |isbn=}}</ref>。
1995年フランス国民議会「アラン・ジュスト報告書」に「[[セクト]]」として記載されていたが、1999年の認定リストには記載されていない。{{Main|政府の文書によってセクトと分類された団体一覧}}


翌年、2010年の[[第22回参議院議員通常選挙]]の比例区における、政党の得票率は0.39%で約23万票だった<ref name="jitsuwa2010">{{Cite book|和書|author= |title=週刊実話2010年8月5日 宗教とカネ「幸福の科学」① 参院選大惨敗! 選挙経費100億円損失もヘッチャラなカネ余り教団 |publisher=日本ジャーナル出版 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref name="jitsuwa2010-02">{{Cite web |url=宗教とカネ「幸福の科学」② 年間1700億円(推定)の寄附金がガッポリ! エリートを狙った驚異の"蓄財システム" |title=週刊実話2010年8月12日 |publisher =日本ジャーナル出版 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。以降も国政選挙のたびに候補者を擁立し、9度の選挙で延べ約660人を擁立したが、国政では議席を獲得できていない<ref name="shim-shin" /><ref name="hbol20190425" /><ref name="b5401" />。2022年の[[第26回参議院議員通常選挙]]の比例区における政党の得票数は約15万票だった<ref name="jb20230213" /><ref name="pre67148" />。地方選挙では議席があり、2023年2月現在、45人の市町村議会議員がいる<ref name="hbol20190425" /><ref name="go2se2019">{{Cite web |url=https://go2senkyo.com/articles/2019/02/20/40270.html |title=実は地方議員22名。不屈の精神で国政に挑む幸福実現党 釈党首インタビュー |publisher =選挙ドットコム |date=2019-02-20 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref name="jb20230213" />。
1994年には、誰でも手に取れる一般週刊誌等にも猥褻なヌード写真等が数多く掲載されていることにつき、問題を提起し、[[ヘアヌード|ヘア・ヌード]]反対運動として 同年11月に「マスコミ倫理研究会」を発足し、[[東京]]・[[渋谷]](11月26日)や[[大阪]]・[[御堂筋]](12月4日)、[[名古屋市|名古屋]]・[[古出来]](12月23日)でデモ行進を行なうなど、啓蒙活動を行なった<ref group="PR">『ストップ・ザ・ヘア・ヌード―あなたの子供が、危ない!』幸福の科学広報局、1995年1月10日、{{ISBN2|4-87688-232-0}}</ref>。


=== 政治姿勢 ===
1995年1月17日の[[阪神・淡路大震災]]では、地震発生当日から21日までに[[阪神地方]]に35ヵ所の救援拠点を設け、1月19日から炊き出しを始めて[[カレー]]など1日あたり3万食を提供し、全国からの救援物資を届け、医師ボランティアによる医療活動のほか、特設浴場を開くなどした<ref group="PR">書籍『阪神大震災神戸を救え!!―救援ボランティア活動全記録』幸福の科学出版、1995年2月、{{ISBN2|4-87688-237-1}}</ref>。
幸福の科学の教義には、日本は、至高神である大川隆法が肉体を持って現れた国であり、その教えに従って世界のリーダーになるという独特な[[ナショナリズム]]を含んでいる<ref group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=司馬遼太郎 愛国心を語る |publisher=幸福の科学出版 |date=2018-05-08 |page= |isbn=}}</ref><ref name="2chan" /><ref name="toca20200228" /><ref name="spa20100629" />。しかし教団が「[[保守]]」「[[愛国心|愛国]]」を表明し、「[[反共主義|反共産主義]]」「国防強化と核武装」「従軍慰安婦や南京大虐殺の否定<ref name="thefact2016" group="PR" /><ref name="book-akiya" /><ref name="hs-reigen" group="PR" />」などの極端に右派・保守的な発信を本格化させたのは、2009年に幸福実現党を結成し、政界に進出し始めてからだった<ref name="2chan" /><ref name="toca20200228">{{Cite web |url=https://tocana.jp/2020/02/post_146297_entry.html |title=新型コロナの“霊言本”を幸福の科学が緊急発刊!「ウイルスの霊査」は絶好のテーマ!? |publisher =TOCANA |date=2020-02-28 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref name="spa20100629" />。党のマニフェストでは、「核攻撃を仕掛けてくる北朝鮮や中国との対決に備えて、日本を再武装させること」や「海外移民を受け入れて人口を3億人にし、日本経済を世界一にすること」ことなどを掲げ、「[[性的少数者|LGBTQ]]の権利拡大抑止<ref name="hr-party-LGBTQ" group="PR">{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/2022/12491/ |title=【幸福実現党NEWS】男女の区別を無視する風潮は国家を衰退させる |publisher =幸福実現党 |date=2022-03-12 |accessdate=2023-03-11}}</ref>」「[[武漢ウイルス研究所#コロナウイルス流出疑惑|新型コロナウイルスは中国の生物兵器]]<ref name="hr-heiki" group="PR">{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/2021/11882/ |title=【幸福実現党NEWS】コロナ禍は中国の思惑通り!? |publisher =幸福実現党 |date=2021-07-20 |accessdate=2023-03-12}}</ref>」なども主張している<ref name="rirc45_tsukada" /><ref>読売新聞 東京版2009年7月30日</ref><ref name="unseen2019">{{Cite web |url=https://unseenjapan.com/happy-science/ |title=Inside “Happy Science”, Japan’s Far-Right Religious Movement |publisher =unseenjapan |date=2019-08-12 |accessdate=2023-03-03}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://hr-party.jp/policy/class/2022/ |title=2022年 幸福実現党 公約集 |publisher =幸福実現党 |accessdate=2023-03-13}}</ref>。また、「[[霊言 (幸福の科学)|霊言]]」を政策の参考にし、特に外交では大川総裁により公開される、各国首脳の守護霊の「本音」を国際世論に働きかけることもある<ref name="book-akiya" />。
==== YouTubeでの発信 ====
*2009年の衆院選前、YouTubeに「幸福実現党チャンネル」を開設し、SNSを活用する政治メッセージの発信に力をいれた<ref name="2chan">{{Cite book|和書|author=[[藤倉善郎]]|title=2ちゃん化する世界ー匿名掲示板匿名掲示板文化と社会運動 第4章:Jアノンと路上デモ ―日本の宗教団体とQアノン的陰謀論の歪みと交錯 |publisher=新曜社 |date=2023-2-22 |page= |isbn=978-4788517981}}</ref><ref name="rirc45_tsukada" />。7月1日に初めて公開した動画は『北朝鮮、核ミサイル発射!!』『北朝鮮が韓国・日本を侵攻する日』など北朝鮮関連のシミュレーション動画であり、2010年には『中国が尖閣・沖縄を侵攻する日』を公開し、各々50 - 150万再生のヒット作になっている<ref name="2chan" /><ref name="YT-hrpchannel" group="PR">{{Cite web |url=https://www.youtube.com/user/hrpchannel |title=幸福実現党チャンネル |publisher =YouTube |accessdate=2023-03-07}}</ref>。
*2013年、マスコミが伝えない「事実」を報じるために、幸福の科学のYoutubeチャンネル「THE FACT」が開設され、最初に公開されたのは、[[日本の慰安婦|従軍慰安婦]]像の設置を批判する動画の予告編だった<ref name="2chan" /><ref name="YT-ThefactJp" group="PR">{{Cite web |url=https://www.youtube.com/c/ThefactJp/videos |title=「THE FACT」 マスコミが報道しない「事実」を世界に伝える番組 |publisher =YouTube |accessdate=2023-03-11}}</ref>。2016年公開の『沖縄ヘリパッド移設反対派リーダーが逮捕』は、約136万回再生のヒットとなった<ref name="2chan" /><ref name="YT-ThefactJp" group="PR" />。特に[[2020年アメリカ合衆国大統領選挙]]からYoutubeでの発信に力を入れ、信者ではないが政策を支持する人が増えている<ref name="2chan" />。
====中国共産党批判 ====
*2010年、幸福実現党の「国際平和シンポジウム」で、[[イリハム・マハムティ]][[日本ウイグル協会]]代表や評論家の[[石平 (評論家)|石平]]が講演し、機関誌『[[ザ・リバティ]]』やSNS、Youtube等で、中国共産党批判として中国の民族問題や人権問題を発信することを始めた<ref name="2chan" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/2010/167/ |title=11/7沖縄宜野湾・普天間基地周辺 尖閣諸島を守れ!国際平和シンポジウム「沖縄よ、目覚めよ!」デモを開催しました |publisher =幸福実現党 |date=2010-11-10 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://dailycult.blogspot.com/2010/11/blog-post_11.html |title=幸福実現党イベントに多彩なゲスト、あの美人区議も |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2020-11-11 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。また[[釈量子]]党首は、2013年に[[世界ウイグル会議]]議長であった[[ラビア・カーディル]]にインタビューし、2014年に[[トゥール・ムハメット]](2015年に[[日本ウイグル連盟]]会長に就任)と対談した<ref name="2chan" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://shaku-ryoko.net/etc/2670/ |title=これが中国のウイグル弾圧の実態だ!世界ウイグル会議 ラビア・カーディル総裁との対話 Youtube動画「THE FACT」にてご覧いただけます。 |publisher =幸福実現党党首 釈量子 |date=2013-12-30 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/2014/2370/ |title=党首 釈量子が早稲田大学の学園祭にて、トゥール・ムハメット氏と対談 |publisher =幸福実現党 |date=2014-11-03 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。
====アメリカの保守派との関係====
2021年、[[ドナルド・トランプ]]が演説した[[:en:American_Conservative_Union|アメリカの保守]]合同イベント「[[保守政治活動協議会]](CPAC)」に、幸福実現党の初代党首で信者の[[あえば浩明|饗庭直道]]が登壇し、海外のメディアでも幸福の科学と[[Qアノン]]との関係が取り上げられた<ref name="Independent2021" /><ref name="daily12141701" /><ref name="rest2021" />。饗庭は、2011年から10年間、大川総裁に派遣されて共和党の祭典であるCPACに参加し、アメリカの著名な保守派との関係を築いてきた<ref name="Independent2021" /><ref name="vice20210226" /><ref name="theatlantic2012">{{Cite web |url=https://www.theatlantic.com/magazine/archive/2012/05/can-the-tea-party-take-japan/308938/ |title=Can the Tea Party Take Japan? |publisher =The Atlantic(MAY 2012 ISSUE) |accessdate=2023-03-15}}</ref><ref name="nothate2019">{{Cite web |url=https://hopenothate.org.uk/2019/11/14/could-a-xenophobic-and-homophobic-religious-cult-be-behind-cpacs-expansion-in-japan/ |title=Could a Xenophobic and Homophobic Religious ‘Cult’ Be Behind CPAC’s Expansion in Japan? |publisher =HOPE not hate |date=2019-11-14 |accessdate=2023-03-15}}</ref><ref name="dailybeas20210226" />。饗庭は、大川の政治的野心の中心人物であり、右派政治団体の[[あえば浩明|日本保守連合]](JCU)の会長として、[[百田尚樹]]や[[田母神俊雄]]など「日本の保守の大物」が参加する[[J-CPAC]]の開催を主導した<ref name="vice20210226" /><ref name="dailybeas20210226" /><ref name="gendai53900">{{Cite web |url=https://gendai.media/articles/-/53900 |title=「バノン来日公演」4万8600円払って行ってみたら、ズッコケた |publisher =現代ビジネス |date=2017-12-21 |accessdate=2023-03-13}}</ref>。 幸福実現党は、近年、[[スティーブ・バノン]]などアメリカの右派の人物と連携することで、日本においての政治的正当性を高めている<ref name="vice20210226" /><ref name="gendai53900" /><ref name="huff-bannon">{{Cite web |url=https://www.huffingtonpost.jp/entry/who-is-bannon_jp_5c5b7433e4b0faa1cb67ba3b |title=突然ですが、ここで話題のスティーブ・バノン氏がどんな人なのか、振り返ってみよう |publisher =huffingtonpost |date=2017-12-20 |accessdate=2023-03-14}}</ref>。
====慰安婦問題====
*2014年、幸福実現党が後援団体の1つである団体「[[慰安婦問題_(アングレーム国際漫画祭)#論破プロジェクトと幸福実現党|論破プロジェクト]]<ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20131031073554/http://rom-pa.com/aboutus/ |title=論破プロジェクトとは |publisher =論破ドットコム |date=2013-10-25 |accessdate=2023-03-14}}</ref>」が、フランスの[[アングレーム国際漫画祭#慰安婦問題がテーマの展示|アングレーム国際漫画祭]]に、[[日本の慰安婦|従軍慰安婦]]を[[捏造]]だと主張する漫画を出品しようとして、騒ぎになった<ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20131031171820/https://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131031/dms1310311811023-n1.htm |title=韓国、慰安婦問題で暴挙 国際漫画フェスに50作出品へ 日本側“倍返し”の構え (1/3ページ) |publisher =産経新聞 |date=2013-10-31 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20140221081335/http://yanai-hissho.hr-party.jp/info/2089.html |title=「論破プロジェクト」のアングレーム国際漫画祭でのブース展示について |publisher =幸福実現党 総務会長(兼)出版局長 やない筆勝公式サイト |date=2014-02-04 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20131211034359/http://hrp-newsfile.jp/2013/1059/ |title=日本の誇りを取り戻せ!韓国の従軍慰安婦マンガに「倍返し」! |publisher =幸福実現党 |date=2013-10-30 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。この件について、自民党の[[片山さつき]]議員が共鳴し、自身のYoutubeで論破プロジェクト代表の[[藤井実彦]]、[[テキサス親父日本事務局|テキサス親父事務局長]]の[[藤木俊一]]と座談会を行った<ref name="2chan" /><ref>{{Cite web |url=https://twitter.com/katayama_s/status/428921412619755520 |title=片山さつき - Twitter |publisher = |date=2014-01-31 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.youtube.com/watch?v=4-JrVX0wlIA |title=コトの本質はこれだ!!「仏アングレーム漫画祭で何が起きたのか!! 参加者が真実を語る!!50分間の白熱ライブ」!! アングレーム |publisher =片山さつき - YouTube |accessdate=2023-03-10}}</ref>。論破プロジェクトの藤井代表は、幸福の科学の信者であり、プロジェクトの賛同人には、信者で漫画家の[[さとうふみや]]もいる<ref name="2chan" /><ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2014/02/blog-post_5.html |title="論破プロジェクト"代表者、やっぱり幸福の科学信者だった |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2014-02-05 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20131103120920/http://the-liberty.com/article.php?item_id=6820 |title=韓国の慰安婦漫画に日本から「倍返し」 - 「論破プロジェクト」始動! 論破プロジェクト 実行委員長 藤井実彦氏インタビュー |publisher =ザ・リバティWEB |date=2013-10-23 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20140101154954/http://www.are-you-happy.com/article_opinion/2709 |title=韓国の国家プロジェクト 「従軍慰安婦マンガ」に 日本のマンガで倍返し!! |publisher =幸福の科学出版 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。
{{see also|慰安婦問題_(アングレーム国際漫画祭)#論破プロジェクトと幸福実現党}}
*2014年4月12 - 13日、幸福の科学ロンドン支部で、「『従軍』慰安婦の真実」パネル展を開催し、幸福実現党の及川外務局長による講演を行った<ref name="hs-10316" group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20161126223422/https://happy-science.jp/info/2014/10316/ |title=従軍慰安婦問題についてのパネル展をイギリスで開催 |publisher =幸福の科学 |date=2014-05-01 |accessdate=2023-03-14}}</ref>。
*2014年5月、幸福実現党は、1993年の「[[河野談話]]」に抗議するデモを行い、息子の[[河野太郎]]衆議院議員の自宅前でシュプレヒコールを上げ、抗議文を投函したが、別の河野宅であったことをTwitterで河野太郎に指摘された<ref name="2chan" /><ref name="yaya20140527">{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2014/05/blog-post_27.html |title=幸福の科学赤っ恥!! "河野談話撤回を"と別人宅に抗議デモ |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2014-05-27 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://twitter.com/konotarogomame/status/467558825818472448 |title=河野太郎 - Twitter |publisher = |date=2014-05-17 |accessdate=2023-03-12}}</ref>。
*2016年、ジュネーブの国連欧州本部での女子差別撤廃委員会で、釈量子党首は、[[なでしこアクション]]の[[山本優美子]]代表(元[[在日特権を許さない市民の会]]事務局長)、[[杉田水脈]]衆議院議員とスピーチを行い、正しい歴史認識を求めて、従軍慰安婦の強制連行や性奴隷説を否定した<ref name="2chan" /><ref name="DA3S15570903" /><ref name="thefact2016" group="PR">{{Cite web |url=https://thefact.jp/2016/1377/ |title=3人の女性が国連委でスピーチ~「慰安婦の強制連行はない!」 |publisher =ザ・ファクト(幸福の科学) |date=2016-02-20 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。
====原子力政策 ====
2011年5月、[[福島第一原子力発電所事故]]の後、幸福実現党は「[[原子力発電|原発]]推進」「[[菅直人]]首相退陣」を求めるデモを行った<ref name="circam2012">{{Cite web |url=https://www.circam.jp/reports/02/detail/id=2012 |title=原発に対する宗教界の見解 |publisher =宗教情報センター |date=2012-01-30 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author= |title=FORUM21、2011年9月号「原発推進に独り奔走する幸福の科学の異常な姿勢(及川健二)」 |publisher=フォーラム |date= |page= |isbn=}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20110526073723/http://www.happy-science.jp/news/lecture/155A.html |title=大川総裁緊急メッセージ:菅首相は、原発を止める前に辞任せよ |publisher =幸福の科学 |date=2011-05-13 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。また、7月に発表した主要政策では「原子力エネルギーの利用推進」「核抑止力強化(核武装の検討)」を掲げた<ref name="circam2012" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20111011220531/http://www.hr-party.jp/inauguration/agenda01.html |title=主要政策(2011年7月) |publisher =幸福実現党 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。
====ロシアのウクライナ侵攻====
2022年3月、[[2022年ロシアのウクライナ侵攻|ロシアのウクライナ侵攻]]について幸福実現党は声明を発表し、今回の戦火は「ウクライナの[[ウォロディミル・ゼレンスキー|ゼレンスキー大統領]]が招いた失策」であり、ロシアの侵攻に対するウクライナ側の防衛戦を「越権行為」として、ロシアの要求に従うように求めた<ref name="2chan" /><ref name="happy-Ukraine" group="PR">{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/press-release/2022/12477/ |title=日本はウクライナの中立化に向けた外交努力を(党声明) |publisher =幸福実現党 |date=2022-03-11 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://the-liberty.com/article/19313/ |title=幸福実現党が党声明「日本はウクライナの中立化に向けた外交努力を」を発表 |publisher =ザ・リバティWEB |date=2022-03-12 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。大川総裁も、[[ウラジーミル・プーチン|プーチン大統領]]やゼレンスキー大統領の守護霊にインタビューした内容を緊急出版し、プーチン大統領を[[エル・カンターレ]]([[大川隆法]])を称える「光の天使」の陣営と位置づけた<ref name="2chan" /><ref group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=ゼレンスキー大統領の苦悩と中国の野望 |publisher=幸福の科学出版 |date=2022-04-01 |page= |isbn=978-4823303470}}</ref>。
====性的マイノリティー、LGBTQ====
2022年9月、栃木県本部代表の石川信夫[[栃木県]][[下野市]]議は、市議会で「[[パートナーシップ宣誓制度]]」導入に反対の意思を示し、[[性的マイノリティー|LGBTQ]]の人たちについて「できたら静かに隠して生きていただきたい。その方が美しいし、社会に混乱が起きないと思う」と発言した<ref name="shim630335">{{Cite web |url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/630335 |title=「LGBT隠して生きて」下野市議が議会で発言 パートナーシップ制度に反対 |publisher =下野新聞 |date=2022-09-03 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref name="huff20220903">{{Cite web |url=https://www.huffingtonpost.jp/entry/shimotsuke-lgbtq_jp_6312f3b2e4b046aa022a9788 |title=LGBTQ「隠して生きて。そちらの方が美しい」幸福実現党所属の下野市議が発言。「差別するつもりない」と釈明 |publisher =HuffPost |date=2022-09-03 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。また市長の答弁に対して「市長は人権と言いますけれども、人権の上に神権というものがある、神様の権利があることを忘れちゃいけません。差別をしているんじゃない、区別をしたんだと。男女を区別をしたんだということ、これを忘れてはいけない」と主張した<ref>{{Cite web |url=https://www.nippon.com/ja/news/fnn20220905412747/ |title=【直撃取材】LGBTQ「隠して生きて」幸福実現党市議発言に怒りの声 市議「差別する意図はない」 |publisher =FNNプライムオンライン |date=2022-09-05 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref name="huff20220903" />。石川市議は、幸福実現党の栃木県本部代表で、2022年4月の市議選(定数18)で842票を獲得し、11位で2期目の当選をしている<ref name="shim630335" /><ref name="huff20220903" />。
====新型コロナウイルス感染症====
[[接種証明書#新型コロナワクチン接種証明書|ワクチン接種証明書]]について、「感染症対策の効果に疑念がある」「[[基本的人権]]が侵害される」「[[全体主義]]への道となる」などの理由で反対している<ref name="circam_japan" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/2021/12014/ |title=ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)の活用の問題点 幸福実現党政務調査会ニューズレター No.25(2021.9.10) |publisher =幸福実現党 |date=2021-09-10 |accessdate=2023-01-08}}</ref>。
====有志信者による活動の広がり====
*2012年、[[幸福実現党]]党員の歌手[[TOKMA]]が、[[日本人活動家尖閣諸島上陸事件#2012年9月18日の尖閣諸島上陸|尖閣諸島に上陸]]し、党の応援ソングを歌い、その様子を動画で配信した<ref>[http://www.asahi.com/national/update/0918/SEB201209180036.html 尖閣上陸の日本人は地域政党員 石垣島に帰港、思い語る 社会面 2012年9月18日21時7分]朝日新聞 2012年9月18日閲覧</ref><ref>[https://dailycult.blogspot.com/2012/09/blog-post_5024.html 尖閣に上陸した日本人は幸福実現党・党員シンガー|尖閣に上陸した日本人は幸福実現党・党員シンガー 2012年9月19日] - やや日刊カルト新聞 2012年11月8日閲覧</ref>。TOKMAは、軽犯罪法違反で書類送検され、後に不起訴になった<ref name="2chan" />。党は、あくまで個人の行動としつつ「日本の領土主権が脅かされている中、日本国民としての、やむにやまれぬ思いに駆られての行動と推察する」とのコメントを発表した<ref name="j-cast20190919">{{Cite web |url=https://www.j-cast.com/2012/09/19146931.html?p=all |title=尖閣に上陸した日本人2人の正体 1人は幸福実現党員で歌手の男性 |publisher =J-CASTニュース |date=2019-09-19 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。また、教団メディアの『[[ザ・リバティ]]ウェブ』では、この行動について「愛国無罪」とし、「愛国心に基づいて日本の領土を守るという行動は無罪であり、中国人の破壊行為とは全く違うという意味合いであると考えます」と説明した<ref name="j-cast20190919" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://the-liberty.com/article/4875/ |title=尖閣に上陸した幸福実現党員は「愛国無罪」 |publisher =ザ・リバティウェブ |date=2012-09-18 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。2016年、TOKMAは[[第24回参議院議員通常選挙]]に、幸福実現党の比例代表として出馬したが、タレントの[[テレンス・リー]]と関係者2人が、TOKMAの応援演説をする見返りに陣営関係者から現金5万円を受け取るなどしたとして、警視庁に逮捕された<ref name="sankei20160622">[https://www.sankei.com/article/20160622-VTPLBJJYBFJ2BEXDFLBBDQPKHE/ 【参院選・東京】「尖閣上陸ロッカー」幸福実現党新人・トクマ氏「自分の国は自分で守る。当たり前の国にしたい」 - 産経ニュース]</ref><ref>{{Cite web|url=http://news.ameba.jp/20160802-532/|title=幸福実現党本部を捜索=公選法違反容疑で-警視庁||publisher=[[アメーバニュース]]Web|date=2016-08-02|accessdate=2016-08-02}}</ref>。幸福実現党の本部も[[公職選挙法]]違反(買収)容疑で家宅捜索され、党の広報担当部長1人に、懲役1年執行猶予3年の有罪判決が言い渡された<ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20161119103951/http://www.asahi.com/articles/ASJCL3D6WJCLUTIL00R.html |title=幸福実現党の元広報担当部長らに有罪判決 参院選で買収 |publisher =朝日新聞 |date=2016-11-18 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。党や教団は「強い政治的意図を感じる<ref group="PR">{{Cite web |url=https://the-liberty.com/article/11737/ |title=幸福実現党に家宅捜索 同党「強い政治的意図を感じる」 |publisher =ザ・リバティウェブ |date=2016-08-03 |accessdate=2023-03-08}}</ref>」、「(党本部という)宗教の聖域に世俗権力がみだりに立ち入ってはならない<ref name="liberty160805" group="PR">{{Cite web|url=http://the-liberty.com/article.php?item_id=11748|title=幸福実現党への家宅捜索 宗教の聖域に世俗権力がみだりに立ち入ってはならない||publisher=[[ザ・リバティ]]Web|date=2016-08-05|accessdate=2016-08-15}}</ref>」とコメントした<ref>{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2016/08311000/?all=1 |title=大川隆法、「幸福実現」家宅捜索に霊言で反論 “麻生財務相が総理に提言” |publisher =デイリー新潮 |date=2016-08-31 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。{{see also|日本人活動家尖閣諸島上陸事件#2012年9月18日の尖閣諸島上陸}}
*2020年、[[2020年アメリカ合衆国大統領選挙|アメリカ大統領選]]の前後、日本の各地で行われたトランプ応援デモに、「幸福の科学」「[[法輪功]]」「[[統一教会]]分派の[[世界平和統一聖殿|サンクチュアリ教会]]」の有志団体などが参加した<ref name="toyo20221008" /><ref name="jigen20210122">{{Cite web |url=https://jigensha.info/2021/01/22/qanon/ |title=【検証 トランプ応援 デモ】背後に蠢く 新興宗教の怪 |publisher =示現舎 |date=2021-01-22 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref name="hbol239730" /><ref name="hbo235650" /><ref name="2chan" /><ref name="rest2021">{{Cite web |url=https://restofworld.org/2021/down-the-happy-science-rabbit-hole/ |title=How a fringe religious movement in Japan built a pro-Trump social media empire |publisher =restofworld |date=2021-05-06 |accessdate=2023-03-03}}</ref>。日本でアメリカ大統領選の不正などの政治的な陰謀論を信じ込む「[[Qアノン#日本における拡散|Jアノン]]」は、[[反中|反中国共産党]]の傾向が強く、「中国の覇権主義と戦うトランプを支持する」といった内容のシュプレヒコールや演説も行われた<ref name="toyo20221008" /><ref name="hbol239730">{{Cite web |url=https://hbol.jp/pc/239730/ |title=米議事堂突入直前に行われていた日本のトランプ支持者の「最後の戦い」<陰謀論問題だけでは片付かない日本的ナショナリズムの危うさ1> |publisher =ハーバー・ビジネス・オンライン |date=2021-02-22 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref name="hbo235650">{{Cite web |url=https://hbol.jp/pc/235650/ |title=日本で繰り返されるトランプ応援デモの主催者・参加者はどんな人々なのか |publisher =ハーバー・ビジネス・オンライン |date=2020-12-30 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。東京で活動する「トランプ・サポーター・イン・ジャパン」は、教団信者で幸福実現党党員である古山貴朗の団体<ref name="jigen20210122" /><ref>{{Cite web |url=https://mainichi.jp/articles/20201207/k00/00m/040/276000c |title=「民主主義の崩壊だ!」 日本のトランプ氏支持者たちがデモで語ったこと |publisher =毎日新聞 |date=2020-12-08 |accessdate=2023-03-12}}</ref>、「チェンジジャパン」は、幸福実現党の外務局長・及川幸久と、幸福の科学広報局職員・[[与国秀行]]の団体<ref group="PR">{{Cite web |url=https://www.facebook.com/changejapantv/ |title=チェンジジャパン日本を変えよう - Facebook |publisher = |accessdate=2023-03-12}}</ref>、名古屋で活動する「不滅の正義を守る会」は幸福実現党の石田昭の団体である<ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20230312063402/http://www.ailab7.com/Sekaiseiji/Trumpsupportdemo.pdf |title=トランプ大統領応援 WITH SAVIOR デモ |publisher =石田地震科学研究所 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref name="2chan" />。2020年11月25日のデモで、与国は「アメリカでトランプが今、[[ディープステート]](闇の政府)と闘っている。私達日本人もまた闘わなければならないときに来ています」と演説した<ref name="hbo235650" />。2021年1月6日のデモでは、先頭の教団関係者が「ウィズ・セイビア!(救世主=大川隆法とともに)」と拡声器を使って呼びかけ、サンクチュアリ教会関係者などを含むデモ隊も、それに応えてコールした<ref name="2chan" />。
*2021年12月12日、東京都内で「[[2008年北京オリンピック|北京冬季五輪]]ボイコット」の集会とデモが行われた際は、幸福の科学、法輪功、サンクチュアリ教会の有志信者などが参加した<ref name="daily12141701">{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2021/12141701/ |title=北京五輪をボイコットせよ! 「Jアノン」が1年ぶりに大集結を実況中継 |publisher =デイリー新潮 |date=2020-12-14 |accessdate=2023-02-01}}</ref><ref name="toyo614735">{{Cite web |url=https://toyokeizai.net/articles/-/614735 |title=統一教会の過激分派「サンクチュアリ教会」の正体 |publisher =東洋経済オンライン |date=2022-09-05 |accessdate=2023-02-01}}</ref><ref name="daily7121102">{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2022/07121102/ |title=統一教会から分派「サンクチュアリ教会」指導者が来日 文鮮明7男は集会でアブナイ発言を連発 |publisher =デイリー新潮 |date=2022-07-12 |accessdate=2023-02-01}}</ref>。集会では、「人権侵害国家である中国に五輪開催の資格はない」という趣旨の決議文や、自民党の国会議員4人([[杉田水脈]]、[[三ッ林裕巳]]、[[山田宏]]、[[和田政宗]])の応援メッセージが読みあげられた<ref name="2chan" /><ref name="daily12141701" />。教団の信者も登壇し、信仰に基づいて中国共産党と戦う決意を語った<ref name="daily12141701" />。
*2021年8月、幸福の科学広報局職員・[[与国秀行]]が代表を務める団体「武士道」が、「[[在日特権を許さない市民の会]](在特会)」と合同で[[街宣右翼#右翼と街宣活動|街宣活動]]を行い、在特会は「中国人」「北朝鮮人」「殺せ」「出ていけ」「ゴキブリ」などのヘイトスピーチを行った<ref name="2chan" /><ref name="cult202108">{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2021/08/blog-post.html |title=終戦の日、幸福の科学職員が在特会系団体と共同街宣 露骨なヘイトスピーチも |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2021-08-18 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。また、与国は、マスクやワクチンは有害無益であり、コロナの死者は水増しされているとして、目覚めをうながした<ref name="2chan" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://bushido-japan.jp/ |title=武士道 |publisher = |accessdate=2023-03-12}}</ref>。
*与国と幸福実現党の外務局長・及川幸久は、教団とは別の活動としてYoutubeや[[ニコニコ動画]]などでも反ワクチン思想や陰謀論などのメッセージを発信し、与国は陰謀論を発信する[[朝堂院大覚]]の動画にも出演している<ref group="PR">{{Cite web |url=https://www.youtube.com/@oikawa_yukihisa1/videos |title=及川幸久THE WISDOM CHANNEL |publisher =youtube |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://www.youtube.com/@YOKUNIMASUMI/videos |title=与国秀行“10代目アカウント”男塾 |publisher =youtube |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20210420200747/https://www.youtube.com/watch?v=4kO3HKX0leI |title=7月17日チェンジジャパン特別対談 朝堂院大覚氏来たる! |publisher =チェンジジャパン - YouTube |date=2019-07-16 |accessdate=2023-03-12}}</ref><ref name="2chan" />。<br>このような活動は、幸福の科学の教義から大きくはみ出しているが、一部の信者たちは熱心に活動を続けている<ref name="2chan" />。
====その他====
*2016年、東京都知事選で幸福実現党の候補者・七海ひろこが、通行人と[[ハグ]]をする「ハグ作戦」や記念撮影を行い、注目を集めた<ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20160729-FOTKPYUIHVM5FB5BB7DIKVNNAY/ |title=奇抜「ハグ作戦」で話題 幸福実現党・七海ひろこ氏、道行く人と次々に |publisher =産経新聞 |date=2016-07-29 |accessdate=2023-03-17}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20160731-WWBSIE3UKZOVRPXJBZ7MG23RVE/ |title=幸福実現党の七海ひろこ氏、ハグはなく会場去る「支持の広がり感じた」 |publisher =産経新聞 |date=2016-07-31 |accessdate=2023-03-17}}</ref>。


==学校の運営==
1995年2月28日に発生した[[オウム真理教]]による[[公証人役場事務長逮捕監禁致死事件]]では、拉致の現場目撃者が幸福の科学会員だったこともあり、幸福の科学は、オウム真理教による犯行であることを[[行政]]や[[報道機関]]、政治家などに訴え、事件の早期解決を求めた。これが一連のオウム教犯罪の捜査の突破口になったと幸福の科学は主張している<ref group="PR">『新生日本の指針―新時代への国家選択』幸福の科学出版</ref>。
{{main|学校法人幸福の科学学園}}
[[幸福の科学学園中学校・高等学校|幸福の科学学園の那須本校]]は、2010年に開校した全寮制の中高一貫校である<ref name="hbol20200213">{{Cite web |url=https://hbol.jp/pc/212913/ |title=「幸福の科学大学」は開学しても定員を維持できない? 系列中高が軒並み定員割れに突入中 |publisher =ハーバー・ビジネス・オンライン |date=2020-02-13 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref name="cult-occult">{{Cite book|和書 |author=[[左巻健男]]、[[鈴木エイト]]、[[藤倉善郎]](編) |title=カルト・オカルト  忍びよるトンデモの正体 |publisher=あけび書房 |date=2022-12-9 |page=40-49 |isbn=978-4871542241}}</ref>。2013年に滋賀県大津市に開校した[[幸福の科学学園関西中学校・高等学校|関西校]]は、設立の際に反対運動が起きた<ref name="asahi20130419" /><ref>{{Cite web |url=http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0008468 |title=溝埋まらず紛糾した集会 大津市内で建設予定の幸福の科学学園関西校 |publisher =滋賀報知新聞 |date=2011-09-16 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊新潮2011年06月30号 反「幸福の科学学園」の幟350本がはためく琵琶湖のほとり |publisher=新潮社 |date= |page= |isbn=}}</ref>。那須本校は受験教育に力を入れており、難関大学に合格者を複数名だしている<ref name="asahi20130419">{{Cite book|和書|author= |title=週刊朝日2013年4月19日号 |publisher=朝日新聞出版 |date= |page=249-250 |isbn=}}</ref>。卒業後は、2015年に開校した千葉県長生村にある[[ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ]](HSU)に進学する卒業生も多く、他大学への進学や就職を放棄する人もいて、6 - 7割が進学すると見られている<ref name="cult-occult" /><ref name="live9946612" /><ref name="with260n">{{Cite web |url=http://withnews.jp/article/f0150330000qq000000000000000W00b0401qq000011737A |title=幸福の科学、私塾に260人入学へ 俳優・ジャーナリスト養成計画も |publisher =withnews |date=2015-03-30 |accessdate=2023-03-17}}</ref><ref name="hbol20191107">{{Cite web |url=https://hbol.jp/pc/205765/ |title=「身の丈」発言だけじゃない。萩生田文科相と認可再申請中の「幸福の科学大学」の危うい関係 |publisher =ハーバー・ビジネス・オンライン |date=2019-11-07 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。


====大学の不認可====
同年3月18日に東京都内などでオウム糾弾デモや街宣活動なども展開、[[破壊活動防止法]]適用を支持した。
{{main|ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ}}
[[File:Happy-Science-Okazaki.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=100 岡崎支部精舎]。<br />愛知県岡崎市鴨田町広元]]
2015年に千葉県に「幸福の科学大学(仮称)」を開学することを計画し、準備を進めていた<ref name="book-akiya" />。しかし2014年10月、文部科学省の大学設置審議会は、「大川総裁の『[[霊言_(幸福の科学)|霊言(霊言集)]]』は科学的合理性を立証できておらず、『霊言』を大学教育の根底に据えることは、『学術の中心』としての大学の目的を達成できると認められない」ことや、[[下村博文]]文部科学大臣の霊言書を出版し、審議会に渡したことなどを理由に、[[霊言_(幸福の科学)#大学設立の不認可|大学設置を不認可]]とした<ref name="book-akiya" /><ref name="cult-occult" /><ref name="dia318801" /><ref name="sankei-HSU2014" /><ref>[https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/toushin/attach/__icsFiles/afieldfile/2014/10/29/1357077_4_2.pdf 平成27年度開設予定大学一覧(判定を「不可」とするもの)]</ref><ref name="live9946612" />。2015年、[[ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ]](HSU)の名称で、学位の取れない私塾として開校した<ref name="book-akiya" /><ref name="dia318801" /><ref name="sankei-HSU2014">[https://web.archive.org/web/20141030131024/http://www.sankei.com/life/news/141029/lif1410290036-n1.html 幸福の科学大学は開設「不可」大学など8校を新設認可文科省審議会答申]産経ニュース2014年10月29日</ref><ref name="live9946612">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20150402063018/https://news.livedoor.com/article/detail/9946612/ |title=幸福の科学の私塾「HSU」に260人が入学へ 「定員超え」の内情 |publisher =livedoor |date=2015-03-30 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。<br>また、2014年の申請時に、文科省職員に対して脅迫めいた記述や言動などの不正行為があったとして、文科省は5年間申請を受け付けない方針を出した<ref name="book-akiya" /><ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20150428111544/http://www.sankei.com/life/news/150428/lif1504280020-n1.html |title=幸福の科学学園「5年間認可せず」 文科省が通知、学園側は「不当な処分」 |publisher =産経ニュース |date=2015-04-28 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref name="cult-occult" />。幸福の科学学園の理事長が、「宗教法人の連中は過激な奴が多く、それを私が抑えてる」という趣旨の発言をしたことが、「直接的な物理的危害を連想させる」と受け止められた<ref name="book-akiya" />。2019年、教団は再び開校を申請したが、2020年に申請を取り下げた<ref>{{Cite web |url=https://univ-journal.jp/28895/ |title=文科相、公私立大など15校開設を諮問、幸福の科学大学も |publisher =大学ジャーナルオンライン |date=2019-11-18 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref name="sankei-HSU2014" /><ref name="with20200909">{{Cite web |url=https://withnews.jp/article/f0200909005qq000000000000000W00b10101qq000021741A |title=「幸福の科学大学」認可申請を取り下げ 私塾「HSU」の大学化見送り |publisher =withnews |date=2020-09-09 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。取り下げの理由として、「審査の過程で本学が目指す教育の実現が難しくなると考えるに至った」と説明している<ref>{{Cite web |url=https://www.asahi.com/articles/DA3S14616891.html |title=「幸福の科学大学」取り下げ |publisher =朝日新聞 |date=2020-09-10 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref name="cult-occult" />。


== COVID-19流行下での活動 ==
[[File:Happy-Science-Obu.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=492 大府支部精舎]。<br />愛知県知多郡東浦町]]
2019年 - [[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症]]([[COVID-19]])の流行時、[[創価学会]]を始めとし、多くの宗教団体が[[新型コロナウイルス]]との“[[自粛]]の戦い”を迫られている中、幸福の科学は2020年3月時点では教団の公式ホームページを見ても特に「自粛のお知らせ」などは掲載されていないばかりか、式典や[[セミナー]]の案内などが日々更新され、大川隆法も信者に対する[[法話]]などを継続した<ref name="president" />。2020年2月下旬や3月中旬に行われた大川総裁の法話には、1000人を超える会員らが詰めかけた<ref name="president" />。教団関係のニュースサイト「[[ザ・リバティ]]ウェブ」には、「法話を聞いて免疫が上がる」などと書かれ、他教団([[生長の家]])古参会員は「うらやましいとも、うちも真似してほしいとも思わないが、やはり創業オーナー(大川総裁)が健在である教団には、いろいろな意味で勢いがあると思わされる」と述べている<ref name="president">{{Cite web|date=|url=https://president.jp/articles/-/34141?page=3|title=創価学会と幸福の科学の対照的な感染対策「法話で免疫が上がります」|publisher=小川 寛大『宗教問題』編集長 PRESIDENT Online|accessdate=2021-9-4}}</ref>。<br>[[大川隆法|大川総裁]]は、「(ウイルス感染には)[[憑依]]と同じ原理が働く」ため、感染を防ぐために、明るく積極的な心や強い[[信仰]]心をもつことを勧めるほか、大川総裁の法力が込められた[[法話]]、書籍、楽曲CD、[[祈願]]などには[[ウイルス]]を撃墜する力があるとし、「信仰ワクチン」「信仰免疫」として、大川総裁が作曲した「コロナウィルス撃退曲」や「コロナワクチン[[副反応]]抑止祈願<ref group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/news/info/11507/ |title=『中国発・新型コロナウィルス感染撃退祈願』『コロナ変異株感染防止祈願』『コロナ・ワクチン副反応抑止祈願』のご案内〈祈願案内〉 |publisher =幸福の科学 |date=2021-05-27 |accessdate=2023-01-08}}</ref>」「中国発・新型コロナウィルス感染撃退祈願<ref name="circam8111" />」などを提供している<ref name="circam_japan" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/feature/repel-coronavirus/boost-immunity/ |title=新型コロナウィルス撃退!免疫力増強プログラム |publisher =幸福の科学 |date=2021-02-23 |accessdate=2022-09-18}}</ref><ref name="happy-vaccine" group="PR">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20200414065113/https://happy-science.jp/news/info/11680/ |title=新型コロナウィルスから身を護る"信仰ワクチン"とは |publisher =幸福の科学 |date=2020-04-11 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref name="2chan" /><ref name="japan20090804" />。
*2020年4月、ロックダウン中の[[タイムズスクエア]]で、ニューヨーク支部の指導者たちが悪魔を追放する儀式「[[エル・カンターレ_ファイト#タイムズスクエアにおけるエル・カンターレ_ファイト|エル・カンターレ ファイト]]」と、病気を治す儀式「[[エル・カンターレ_ファイト#エル・カンターレ_ヒーリング|エル・カンターレヒーリング]]」を行い、[[ニューヨーク・タイムズ]]誌に批判的に取り上げられた<ref name="nyt20200416"/><ref name="hbo20200507">{{Cite web |url=https://hbol.jp/pc/218478/ |title=幸福の科学学園が2県で休校要請に従わず授業継続中。未成年信者に感染リスク |publisher =ハーバー・ビジネス・オンライン |date=2020-05-07 |accessdate=2023-03-13}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2014/05/blog-post_30.html |title=内部文書入手!幸福の科学の最強秘技の全貌が判明 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2014-05-30 |accessdate=2023-03-13}}</ref>。信仰ワクチンは、フロリダ、ジョージア、ニュージャージーなど、アメリカの8つの州にある教団の拠点でも提供されている<ref name="world20221130" />。
[[File:修法「エル・カンターレ ファイト」.png|thumb|エル・カンターレ ファイト]]
{{see also|エル・カンターレ_ファイト#タイムズスクエアにおけるエル・カンターレ_ファイト}}
*2020年7月、大川総裁は新型コロナウイルスの霊査を行い、「新型コロナウイルスは何らかの形で中国・[[武漢ウイルス研究所#コロナウイルス流出疑惑|武漢の生物兵器研究所から出た生物兵器]]で、[[中国共産党]]の『殺したい』想念によって悪性化したウイルスである。この時期に感染拡大したのは、中国に、香港や台湾への弾圧をやめて内政問題に集中させるためで、中国人が『中国本土に問題があるのではないか」という天意を感じるところまで続く」と説いている<ref name="circam8111" /><ref name="happy-reisa" group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=中国発・新型コロナウィルス感染 霊査 |publisher=幸福の科学出版 |date=2020-2-18 |page= |isbn=978-4823301537}}</ref><ref name="toca20200228" />。教団本部広報局も、新型コロナウイルスは「神を信じない共産主義独裁国家・中国による人権弾圧と覇権主義の魔手が世界に広がる危険性に対する神の警告」であると説明している<ref name="post20200325" /><ref name="circam8111">{{Cite web |url=https://www.circam.jp/reports/02/detail/id=8111 |title=新型コロナに対して宗教界はどう対処せよと説いたか? |publisher =宗教情報センター |date=2020-05-17 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。
*2021年4月号の[[幸福の科学出版]]発行の月刊誌『[[ザ・リバティ]]』は、特集「コロナワクチンの幻想」の中で、「コロナワクチンは当てにならない」「『[[オリゴ糖]]』を摂ればコロナは治る」などの専門家の意見と、大川総裁の書籍や楽曲CDで感染が収まった事例を紹介し、「信仰心を持つことで[[免疫力]]を高め、コロナを乗り越える重要性」を強調している<ref name="circam_japan">{{Cite web |url=https://www.circam.jp/reports/02/detail/id=8770 |title=日本の宗教界は新型コロナウイルスのワクチン接種をどう考えている |publisher =宗教情報センター |date=2021-10-06 |accessdate=2022-09-18}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2535 |title=ザ・リバティ 2021年4月号 |publisher =幸福の科学出版部 |accessdate=2023-01-08}}</ref>。『ザ・リバティ』2023年2月号の特集「もう隠せない原爆級の『ワクチン死』」では、小島勢二[[名古屋大学]][[名誉教授]]と、福島雅典[[京都大学]]名誉教授<ref>{{Cite web |url=https://twitter.com/konotarogomame/status/1609534843297337345 |title=河野太郎@konotarogomame - Twitter |publisher = |date=2023-01-01 |accessdate=2023-01-08}}</ref>のインタビューを掲載した<ref group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/news/book/16111/ |title=「えっ!この人が地獄行き!?」(「ザ・リバティ」2023年2月号)12/23(金) 発刊 |publisher =幸福の科学 |date=2022-12-30 |accessdate=2023-01-08}}</ref>。
*大川総裁が創立し、党総裁を務める[[幸福実現党]]は、新型コロナは「中国の生物兵器であり形を変えた戦争」、ワクチンは「子孫に副作用がでる可能性がある」とし、[[接種証明書#新型コロナワクチン接種証明書|ワクチン接種証明書]]について、「感染症対策の効果に疑念がある」「[[基本的人権]]が侵害される」「[[全体主義]]への道となる」などの理由で反対している<ref name="money906291" /><ref name="circam_japan" /><ref group="PR">{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/2021/12014/ |title=ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)の活用の問題点 幸福実現党政務調査会ニューズレター No.25(2021.9.10) |publisher =幸福実現党 |date=2021-09-10 |accessdate=2023-01-08}}</ref>。
*マスクの着用に関しては、2020年2月に大川総裁が法話で、法力でウイルスを死滅させることができるのでマスクは要らないと語ったが<ref name="post20200325">{{Cite web |url=https://www.news-postseven.com/archives/20200325_1550110.html/4 |title=創価学会と幸福の科学 2大新宗教の対照的すぎる感染対策 |publisher =週刊ポスト |date=2020-03-25 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref name="cult-occult" /><ref name="hbo20200507" />、2020年11月更新の教団サイトでは必要な所でのマスクを勧めている<ref group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/video/hs-ch/hs-pr/13072/ |title=宏洋、また嘘!大川総裁は必要な所ではマスクをした方がいいと仰ってるよ。【宏洋氏に物申すシリーズ97】 |publisher =幸福の科学 |date=2020-11-22 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。


== 裁判、抗議活動、その他の出来事 ==
[[File:Happy-Science-Nishio.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=312 西尾支部精舎]。<br />愛知県西尾市鵜ケ池町]]
===講談社フライデー事件 ===
{{Main|講談社フライデー事件}}
1991年9月、週刊誌『[[フライデー (雑誌)|フライデー]]』などに掲載された教団を批判する記事に抗議し、講談社に対して[[デモンストレーション|デモ]]行進や電話・大量の[[ファクシミリ|FAX]]を送るなど、組織的で激しい抗議活動を行い、業務に支障を与えた<ref name="zu-shu">{{Cite book|和書|author1=米本和広|authorlink1=米本和広|author2=藤倉善郎|authorlink2=藤倉善郎|author3=豊嶋泰國|author4=藤巻一保|author5=麻績文彦|title=図説・宗教と事件|publisher=学習研究社|date=2009|isbn=978-4-05-605447-7}}</ref><ref name="shim-gei" />。信者である直木賞作家の[[景山民夫]]や女優の[[小川知子 (女優)|小川知子]]が中心となり、「講談社フライデー全国被害者の会」が結成された<ref name="shim-gei" />。また、全国7か所の裁判所において、「精神的公害訴訟」として、教団だけでなく信者約3000名が億単位の損害賠償金を求める訴訟を起こした<ref name=":0" /><ref name="takara30">『宝島30』1994年10月号 【特集】「幸福の科学」における裁判の研究</ref><ref name="zu-shu" /><ref name="shim-gei" />。裁判は、記事の内容については違法性が認められて教団が勝訴したものもあるが、信者を原告とした裁判は一部を除いて敗訴した<ref name="toyo20230314" /><ref name="japanknowledge" /><ref name=":0" />。中には判決で「訴権の濫用」とされたものもあった<ref name="toyo20230314" /><ref name="japanknowledge" />。抗議活動については、教団が行ったFAXに昼夜問わず抗議文を送り続けるなどの組織的な抗議活動が、業務妨害と認定された<ref name="book-akiya" /><ref name="jb20230213" /><ref name=Yomiuri19981126>{{cite news|title=「幸福の科学」の賠償減額 講談社の損害賠償訴訟|newspaper=読売新聞東京朝刊|publisher=読売新聞社|page=38|date=1998-11-26}}</ref><ref name="Tokyo19990717">{{cite news|title=「幸福の科学」敗訴確定|newspaper=東京新聞朝刊|publisher=中日新聞社東京本社|page=|date=1999-07-17}}</ref>。


教団はこの一連の活動を、1991年9月15日に開催された講演会法話に因んで「希望の革命」と称している<ref>{{Cite book|和書|author= |title=朝日ジャーナル マスコミは「悪魔の牙城」? 見え始めたこの宗教の素顔 [幸福の科学] |publisher=朝日新聞社 |date=1991-9-27 |page= |isbn=}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=http://justice-irh.jp/kibou_no_kakumei/index.html |title=「希望の革命」と「精神的公害訴訟」 |publisher =幸福の科学 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。この事件を機に、外国の[[報道機関]]を含め、[[テレビ]]、[[新聞]]、[[雑誌]]などからの取材や対談に応じることとなり、10月27日の[[テレビ朝日]]の番組([[サンデープロジェクト]])内では、教祖・大川隆法への公開インタビューが生放送で放映された。
[[File:Happy-Science-Kariya.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=101 刈谷支部精舎]。<br />愛知県刈谷市野田町]]


=== 幸福の科学事件 ===
1995年、幸福の科学が理想とする「哲人政治家」として、[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]の[[三塚博]]代議士を推薦するなど、積極的に政治に提言した。幸福の科学は[[政治]]に関しては「徳治主義的民主主義」を理想としており<ref group="PR">大川隆法『理想国家日本の条件』幸福の科学出版、1994年4月25日、{{ISBN2|4-87688-202-9}}</ref>、思想的には[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[共和党 (アメリカ)|共和党]]や[[イギリス]]の[[保守党 (イギリス)|保守党]]に近い思想を持つとしている<ref group="PR">大川隆法『奇跡の法』幸福の科学出版</ref>。
1995年の御生誕祭(1995年7月10日、東京ドーム)で、幸福の科学政権の樹立を目指すとして三塚を推薦することを発表するなどしたが、8月には『三塚博総理大臣待望論』(小川空城編、幸福の科学出版)が刊行され、8月8日に[[日比谷公園]]の野外音楽堂で出版記念フェスティバルが開催された。

幸福の科学は、一貫して、宗教の立場から「霊的人生観」(宗教的真実を基礎におく人生観)を説いており、[[無宗教]]や[[唯物論]]・無神論を批判している。1997年から雑誌「ザ・リバティ」誌上で、[[脳死]]問題や[[臓器移植]]問題が宗教的真実を全く知らないで議論されているとして、問題点を指摘し、宗教的観点から解説している。霊的真実では'''「脳死」とされる段階では、まだ死んでいない'''として、この段階で臓器移植を行うと、本人は生体解剖されているのと同様の痛みと心理的混乱を引き起こし、死後の世界への魂に重大な傷を負わせてしまうとしている。また臓器移植を受けた患者は、死亡した臓器提供者の魂の[[憑依]]を受ける確率が高くなり、人格の豹変などの危険があるとしている<ref group="PR">大川隆法『永遠の生命の世界 - 人は死んだらどうなるか』幸福の科学出版、2004年4月27日、{{ISBN2|978-4-87688-522-0}}</ref>。

1998年からは、毎年増え続ける自殺者を減らすべく、雑誌「ザ・リバティ」誌上で「自殺防止キャンペーン」を開始、この運動は現在も継続しており、Web上の「自殺防止サイト」<ref name="happy-science3" group="PR">[https://withyou-hs.net/ 幸福の科学 自殺防止サイト]</ref>や、全国で会員有志が街頭などでも「自殺者を減らそう」キャンペーンを展開している<ref group="PR">『永遠の生命の世界』参照、{{ISBN2|4-87688-522-2}}</ref><ref group="PR">[http://withyou-hs.net/ 幸福の科学「自殺者を減らそう」キャンペーン]</ref><ref name="happy-science3" group="PR"/>。

2001年、元信者が献金を強要されたとして提起していた裁判(幸福の科学が「強制献金捏造訴訟」と呼称するもの。強制の事実はないとして元信者側が敗訴)<ref group="PR">[http://www.justice-irh.jp/other/kenkin_netsuzou/index.html 強制献金 捏造訴訟]</ref><ref group="PR">[http://www.justice-irh.jp/tokyo_h120120.html 東京高裁平成12年1月20日判決]</ref>の関連で、虚偽の内容と知りつつ裁判を提起したとして、その弁護士[[山口広]]らを訴えた裁判(悪質な弁護士業務の逸脱行為として提訴)にて、威嚇目的の[[スラップ]]訴訟とされ幸福の科学側が敗訴<ref name="tokyochisai20010629">東京地裁平成13年6月29日判決(判タ1139号184頁)</ref><ref name="Yomiuri20010629">
{{cite news
|title= 「批判的言論威嚇」幸福の科学側が敗訴 100万円賠償命令/東京地裁
|newspaper=読売新聞東京夕刊
|publisher=読売新聞社
|date=2001-06-29|page=27
}}
</ref><ref name="Asahi20020528">
{{cite news
|title=一審判決支持し教団の控訴棄却「幸福の科学」訴訟
|newspaper=朝日新聞朝刊
|publisher=朝日新聞社
|date=2002-05-28|page=34
}}
</ref><ref name="Mainichi20021109">
{{cite news
|title=宗教法人「幸福の科学」の敗訴確定
|newspaper=毎日新聞東京朝刊
|publisher=毎日新聞社
|date=2002-11-09|page=24
}}
</ref>。
{{main|幸福の科学事件}}
{{main|幸福の科学事件}}
1996年、元信者と代理人の[[山口広]]弁護士が教団に献金返還を求め、2億6400万円の損害賠償請求訴訟を提訴したが、1999年5月に東京地裁で請求が棄却された<ref name="hougaku2016">{{Cite book|和書|author= |title=法学セミナー 2016年10月号 特集「スラップ訴訟」(威嚇のための濫訴) |publisher=日本評論社 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref name="justice-kenkin" group="PR">{{Cite web |url=http://justice-irh.jp/other/kenkin_netsuzou/index.html |title=「“強制献金”捏造訴訟」 |publisher =幸福の科学 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref group="PR">{{Cite web |url=http://www.justice-irh.jp/tokyo_h120120.html |title=◇ 東京高裁平成12年1月20日判決 平成11年(ネ)第3589号損害賠償請求控訴事件 |publisher =幸福の科学 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。1997年、教団は、元信者らの訴訟や会見における言動を名誉毀損とし、8億円の損害賠償請求訴訟を提訴したが、敗訴した<ref name="hougaku2016" /><ref name="hanrei100sen">{{Cite book|和書|author = 堀部政男・長谷部恭男(編)|year = 2005|title = メディア判例百選|series = 別冊ジュリスト 179|pages = 156-157|publisher = 有斐閣|isbn = 4-641-11479-X}}</ref><ref name="Mainichi19970108">{{cite news|title=献金強制問題で「幸福の科学」が逆提訴|newspaper=毎日新聞東京朝刊|publisher=毎日新聞社|date=1997-01-08|page=26}}</ref><ref name="Asahi19970108">{{cite news|title=幸福の科学が元信徒を逆提訴 「信用傷つけられた」|newspaper=朝日新聞朝刊|publisher=朝日新聞社|date=1997-01-08|page=29}}</ref>。この裁判について、山口弁護士も威嚇告訴で反訴し、2002年11月に最高裁は、教団は同弁護士に慰謝料100万円を支払うよう命じた<ref name="hougaku2016" /><ref>“宗教法人「幸福の科学」の敗訴確定”. 毎日新聞東京朝刊 (毎日新聞社): p. 24. (2002年11月9日)</ref><ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊現代 幸福の科学「8億円損害賠償請求」無残な敗訴 |publisher=講談社 |date=2001-7-21 |page= |isbn=}}</ref>。教団のこの訴訟提起は、「批判的言論を威嚇する目的」でなされた訴訟として損害賠償が命じられた民事裁判の事例であり、[[スラップ]](批判的言論威嚇目的訴訟)という独自の類型を成立させるものとなった<ref name="hougaku2016" /><ref name="hanrei100sen" /><ref name="Yomiuri20010629">{{cite news|title=「批判的言論威嚇」幸福の科学側が敗訴 100万円賠償命令/[[東京地方裁判所|東京地裁]]|newspaper=[[読売新聞]]東京夕刊|publisher=読売新聞社|date=2001-06-29|page=27}}</ref><ref>{{cite news|title=弁護士「8億円提訴は威嚇」、「幸福の科学」に100万円賠償命令--東京地裁|newspaper=毎日新聞東京夕刊|publisher=[[毎日新聞社]]|date=2001-06-29|page=15}}</ref><ref name="Asahi20010629">{{cite news|title=「幸福の科学」に賠償命令「提訴は言論威嚇目的」 東京地裁|newspaper=[[朝日新聞]]夕刊|publisher=朝日新聞社|date=2001-06-29|page=27}}</ref>。


=== COVID-19流行下での活動 ===
=== 他の裁判、抗議活動 ===
教団は、複数の出版社、学者、ジャーナリストなどを名誉毀損で訴えている<ref name="takara30" />。裁判には膨大な裁判費用がかかるため、報道に対する萎縮効果があり、有罪となった場合は同様のケースで有罪となる可能性が高まるため、さらなる萎縮効果がある<ref>{{Cite web |url=https://motion-gallery.net/projects/koufujikai |title=ジャーナリストが一般公開施設を取材したら建造物侵入罪!? 取材・報道の自由を守るための刑事裁判 |publisher =motion-gallery |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref name="toyo20221008" />。
2019年 - [[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症]]([[COVID-19]])の流行時、[[創価学会]]を始めとし、多くの宗教団体が[[新型コロナウイルス]]との“[[自粛]]の戦い”を迫られている中、幸福の科学は2020年3月時点では教団の公式ホームページを見ても特に「自粛のお知らせ」などは掲載されていないばかりか、式典や[[セミナー]]の案内などが日々更新され、大川隆法も信者に対する[[法話]]などを継続した<ref name="president" />。2020年2月下旬や3月中旬に行われた大川の法話には、1000人を超える会員らが詰めかけた<ref name="president" />。教団関係のニュースサイト「[[ザ・リバティ]]web」には、「法話を聞いて免疫が上がる」などと書かれ、他教団([[生長の家]])古参会員は「うらやましいとも、うちも真似してほしいとも思わないが、やはり創業オーナー(大川総裁)が健在である教団には、いろいろな意味で勢いがあると思わされる」と述べている<ref name="president">{{Cite web|date=|url=https://president.jp/articles/-/34141?page=3|title=創価学会と幸福の科学の対照的な感染対策「法話で免疫が上がります」|publisher=小川 寛大『宗教問題』編集長 PRESIDENT Online|accessdate=2021-9-4}}</ref>。
*1994年は、『宝島30』とその編集長、現代書林と関谷晧元、フォーカス編集長、[[浅見定雄]]<ref name="cult-asa2003" />、[[島田裕巳]]<ref>{{Cite web |url=https://withnews.jp/article/f0170215003qq000000000000000W02h10101qq000014721A |title=「守護霊」使われた宗教学者が斬る 清水富美加さん「出家」の意味 |publisher =withnews |date=2917-02-15 |accessdate=2023-03-07}}</ref>、講談社と[[週刊現代]]編集長、[[米本和広]]などの記事が、名誉毀損であるとして1000万から1億円の損害賠償を求めて起訴された<ref name="takara30" />。
[[File:Happy-Science-Mizuho-Nagoya.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=106 名古屋南支部精舎]。<br />愛知県名古屋市瑞穂区膳棚町]]
**[[浅見定雄]]は、『[[宝石 (雑誌)|宝石]]』1991年12月号に、1991年出版の大川の著作『[[ノストラダムス戦慄の啓示]]<ref name="book-yogen">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=ノストラダムス戦慄の啓示 |publisher=幸福の科学出版 |date=1991-2-1 |page= |isbn=978-4876881147}}</ref>』の中から「アメリカは福祉などをするから精神病者が生まれる(79 - 81p)」「中国の10億の人間は飢えた小魚みたいなもの(34,119p)」「中国人は生まれてくる意味なんてなかった(35p)」「朝鮮はもう一度日本に犯されて子どもを生むしかない(42p)」「大東亜共栄圏以上の時代がくる(39,73,140,176p)」「ユダヤ人は決して幸福になれない(64p)」などの記述を引用し、『[[道元|道元禅師]]霊示集<ref name="book-nishiren">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=日蓮聖人霊示集 |publisher=土屋書店 |date=1987-4-1 |page= |isbn=978-4806904007}}</ref>』の中から「日本の女は男から自立するようになったため、地獄へ行く60人のうち40人は女(164p)」といった内容を述べた記述を取り上げ、佐伯真光と対談を行った記事が名誉毀損で訴えられた<ref name="shin-asami">{{Cite book|和書|author=浅見定雄 |title=新宗教と日本人 |publisher=晩聲社 |date=1994-7-13 |page= |isbn=}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author= |title=朝日ジャーナル 1992年4月10日号 |publisher=朝日新聞 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊金曜日 1995年5月26日号 |publisher=株式会社金曜日 |date= |page= |isbn=}}</ref>。裁判は、教団が訴えを取り下げた<ref>{{Cite book|和書|author=浅見定雄 |title=なぜカルト宗教は生まれるのか |publisher=日本基督教団出版局 |date=1997-3-20 |page= |isbn=978-4818402577}}</ref>。
[[File:Happy-Science-Narumi-Nagoya.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=107 名古屋緑支部精舎]。<br />愛知県名古屋市緑区鳴海町]]
*2012年、ジャーナリストの[[藤倉善郎]]は、「[[週刊新潮]]」に「[[幸福の科学学園]]は、教育基本法で禁じられている政治教育や政治活動を行っている」という記事を掲載し、名誉毀損で1億円の損害賠償を求めて提訴された<ref name="care2018" /><ref>{{Cite web |url=https://www.j-cast.com/2013/11/14188993.html?p=all |title=幸福の科学・佐々木俊尚対談に「えええええええ」! テーマは「宗教とテクノロジーの交差」らしいが… |publisher =J-CASTニュース |date=2013-11-14 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。裁判は藤倉が勝訴した<ref name="cyzo201908" /><ref name="oogino20150125" /><ref>{{Cite web |url=https://dailycult.blogspot.com/2015/02/blog-post_23.html |title=新潮社が幸福の科学学園に完全勝訴=学園が控訴し高裁へ |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2015-02-23 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。2018年、藤倉が取材目的で教団施設に立ち入り、内部を撮影したとして、建造物侵入で提訴された<ref name="huff20210316" /><ref name="care2018">{{Cite web |url=https://news.careerconnection.jp/news/social/60490/ |title=宗教施設を取材したジャーナリストが建造物侵入で起訴 弁護団は無罪主張「一般公開の場所から特定の個人を締め出せるのか」 |publisher =キャリコネニュース |date=2018-10-07 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。2021年、教団が勝訴し、藤倉は報道の自由が損なわれるとして控訴した<ref name="huff20210316">{{Cite web |url=https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_604b0b50c5b636ed33795b87 |title=取材で「幸福の科学」施設に立ち入り ⇒ 罰金10万円の有罪判決。「報道の自由が大きく損なわれる」と控訴へ |publisher =ハフポスト |date=2021-03-16 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。藤倉の弁護団には、宗教やカルトの問題に取り組む[[紀藤正樹]]弁護士や[[山口貴士]]弁護士などが参加している<ref name="care2018" />。
{{see also|藤倉善郎#幸福の科学との対立}}
*2022年2月1日、幸福の科学など非主流派の宗教団体への批判として[[菊池真理子]]が執筆した漫画『[[「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜]]』の第5話が、幸福の科学からの抗議を受けて、出版元の[[集英社]]のサイトから削除された<ref name="flash20220405">{{Cite web |url=https://smart-flash.jp/lifemoney/177641/1 |title=「宗教2世」マンガ連載中止の内幕…「幸福の科学」抗議に折れた集英社に作者は「もっと戦ってほしかった」と憤り |publisher =スマートFLASH |date=2022-04-05 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref name="toyo20221008">{{Cite book|和書|author= |title=週刊東洋経済2022年10月8日号 特集・宗教 カネと政治 |publisher=東洋経済新報社 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2022/03/2_29.html |title=“宗教2世”マンガ集英社問題、原因はやはり幸福の科学からの抗議 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2022-03-29 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref name="itmedia166" />。2月10日、集英社は教団への謝罪文を掲載し、抗議を受けていない1 - 4話も削除したため、ネット上で幸福の科学からの抗議についてと、集英社の自己規制についての批判が起きた<ref name="flash20220405" /><ref name="toyo20221008" /><ref name="kamisama">{{Cite web |url=https://yomitai.jp/series/kamisama/ |title=「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~ |publisher =集英社 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref name="itmedia166">{{Cite web |url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2203/18/news166.html |title=集英社、宗教2世への取材漫画を打ち切り 「特定の宗教や団体の信者を傷つけるものになっていた」 |publisher=[[ITmedia|ねとらぼ]] |date=2022-03-18 |accessdate=2022-03-26}}</ref>。10月6日、これらの漫画を[[文藝春秋]]が単行本化した<ref>{{Cite web |url=https://books.bunshun.jp/articles/-/7364 |title=7人の“宗教2世”の半生を描き、SNSで話題になったノンフィクションコミックが、連載中断を経て文藝春秋から刊行!(著者コメントあり) |publisher =文藝春秋 |date=2022-08-17 |accessdate=2023-03-13}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://news.yahoo.co.jp/byline/kayamaryuji/20221012-00318741 |title=なぜ文藝春秋は「宗教2世マンガ」を出版できたのか? |publisher =Yahoo! |date=2022-10-12 |accessdate=2023-03-13}}</ref>。また2023年3月2日、大川総裁死去のニュースを受けて、文藝春秋のサイトに第5話が掲載された<ref>{{Cite web |url=https://bunshun.jp/articles/-/61099 |title=カリスマ教祖・大川隆法氏の死をきっかけに「宗教2世問題」を考える |publisher =文春オンライン |date=2023-03-02 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。
{{see also|「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜}}


=== 大川総裁の家族との裁判、騒動 ===
[[大川隆法|大川総裁]]は、「(ウイルス感染には)[[憑依]]と同じ原理が働く」ため、感染を防ぐために、明るく積極的な心や強い[[信仰]]心をもつことを勧めるほか、大川総裁の法力が込められた[[法話]]、書籍、楽曲CD、[[祈願]]などには[[ウイルス]]を撃墜する力があるとし、大川総裁が作曲した「コロナウィルス撃退曲」や「コロナワクチン[[副反応]]抑止祈願<ref>{{Cite web |url=https://happy-science.jp/news/info/11507/ |title=『中国発・新型コロナウィルス感染撃退祈願』『コロナ変異株感染防止祈願』『コロナ・ワクチン副反応抑止祈願』のご案内〈祈願案内〉 |publisher =幸福の科学 |date=2021-05-27 |accessdate=2023-01-08}}</ref>」などを紹介している<ref name="circam_japan" /><ref>{{Cite web |url=https://happy-science.jp/feature/repel-coronavirus/boost-immunity/ |title=新型コロナウィルス撃退!免疫力増強プログラム |publisher =幸福の科学 |date=2021-02-23 |accessdate=2022-09-18}}</ref>。
{{see also|大川隆法#家族・親戚}}
*2011年、大川の当時の妻・大川きょう子は、離婚騒動において、自身の霊言を発表されたことや「悪妻封印祈願」が行われたことなどに対し、名誉毀損で1億円の損害賠償を求めて教団と大川総裁を提訴した<ref>{{Cite web |url=https://www.j-cast.com/2011/02/25089041.html?p=all |title=「幸福の科学」大川総裁を妻が提訴 「誹謗中傷で名誉棄損」 |publisher =J-CASTニュース |date=2011-02-25 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref name="2chan" /><ref>{{Cite web |url=https://dailycult.blogspot.com/2011/02/blog-post_25.html |title=ついに大川きょう子氏が、夫と幸福の科学を提訴=東京地裁 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2011-02-25 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊文春 2011年2月24日 「大川隆法総裁夫人が決断 「夫と幸福の科学を来週訴えます」 1億円名誉毀損 |publisher=文藝春秋 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20151202-IJ7P3F3IRBIQBHVKVLMISEDWAU/ |title=文芸春秋の逆転勝訴が確定 幸福の科学の記事めぐり |publisher =産経新聞 |date=2015-12-02 |accessdate=2023-03-12}}</ref>。教団側も、妻とその告白を記事にした[[文藝春秋]]を名誉毀損で提訴し、2015年の高裁判決は、他の女性の存在が離婚に繋がったとする妻側の主張が認められた<ref name="spo-2000oku" />。<br>離婚前、妻は「文殊菩薩」の生まれ代わりとして崇められ、女性信者組織「アフロディーテ会」の会長を務めてきたが、「裏切り者のユダ」と改められ、教団のホームページから、経歴や業績を紹介するページが削除され、幸福の科学出版から出版されていた著作、布教施設にあった文殊像やナイチンゲール像も全て撤去された<ref name="facta200811">{{Cite web |url=https://facta.co.jp/article/200811031.html |title=幸福の科学に「異変」 教祖夫人を一信者に降格 |publisher =FACTA 2008年11月号 |accessdate=2023-03-12}}</ref>。大川総裁の転生の1つにアフロディーテの夫である[[ヘルメース|ヘルメス]]があるため、2人は過去世においても夫婦であったとされ、「愛は風の如く」という物語も作られていた<ref name=":0" /><ref name="book-akiya" />。現在の総裁の妻、大川紫央は[[坂本龍馬]]の生まれ変わりとされている<ref name="dia24734" />。
*2018年、大川総裁の長男である[[大川宏洋|宏洋]]が教団を離脱して[[YouTuber]]となり、教団や大川総裁への批判や内情暴露を始めた<ref name="2chan" /><ref>{{Cite web |url=https://www.circam.jp/reports/02/detail/id=8663 |title=2018年の宗教関係の出来事 |publisher =宗教情報センター |date=2021-08-19 |accessdate=2023-03-10}}</ref>。2019年6月28日、教団は、複数のYouTube動画に対して、2000万円の損害賠償と削除を求める裁判を提起した<ref>{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2019/08070600/?all=1 |title=幸福の科学と訣別、大川総裁「長男」がバーテンに 父親には「仕事を邪魔しないで」 |publisher =デイリー新潮 |date=2019-08-07 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。2020年3月4日、教団は、宏洋を取材した「週刊文春」の記事と宏洋に対し5500万円の損害賠償と謝罪広告掲載を求める訴訟を提起し、宏洋の著書『幸福の科学との訣別』を発行した文藝春秋社と宏洋に対しも、5500万円の損害賠償及び出版の差し止めを求める訴訟を提起した<ref>{{Cite web |url=https://sp.m.jiji.com/article/show/2715766 |title=文芸春秋などに賠償命令=大川隆法氏長男書籍で名誉毀損―東京地裁 |publisher =時事通信社 |date=2022-03-04 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。また、宏洋側も教団に損害賠償を求める裁判を起こすなどし、2023年3月2日時点で6つの裁判が進行中である<ref name="daily-kotsu20230302">{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2023/03021640/?all |title=「幸福の科学」大川隆法総裁が死去 長男の宏洋氏は「遺産をめぐる骨肉の争いが始まる」 |publisher =デイリー新潮 |date=2023-03-02 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。
*2023年2月、大川総裁の長女で後継指名されていた大川咲也加が、「天照大御神」の生まれ代わりから「妖怪おたふく」に改められ、教団のホームページから情報が削除された<ref>{{Cite web |url=https://www.mag2.com/p/news/569030/2 |title=大川隆法の長女まで後妻が「粛清」か?幸福の科学で勃発した泥沼の内紛劇 |publisher =MAG2 NEWS |date=2023-03-07 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.zakzak.co.jp/article/20230310-6VCKAZNXEZNYDJNHN3KKEU3VME/ |title=「幸福の科学」後継者最有力は妻・紫央氏 次期総裁と目されていた長女の前世は“妖怪おたふく”に変更 |publisher =NEWSポストセブン |date=2023-03-10 |accessdate=2023-03-14}}</ref>。大川総裁には、前妻のきょう子との間に5人の子どもがいるが、皆、追放や降格などが行われている<ref name="shi-sen20230316" /><ref name="toyo20230314" />。父の善川三朗も1992年に教団運営から実質的に排除された<ref name="shi-sen20230316" /><ref name="toyo20230314">{{Cite web |url=https://toyokeizai.net/articles/-/658869 |title=大川隆法氏の亡き後「幸福の科学」はどこへ? |publisher =東洋経済オンライン |date=2023-03-14 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref name=":0" />。


===その他の出来事===
[[幸福の科学出版]]発行の月刊誌『[[ザ・リバティ]]』(2021年4月号)の特集「コロナワクチンの幻想」では、「コロナワクチンは当てにならない」「『[[オリゴ糖]]』を摂ればコロナは治る」などの専門家の意見と、大川総裁の書籍や楽曲CDで感染が収まった事例を紹介し、「信仰心を持つことで[[免疫力]]を高め、コロナを乗り越える重要性」を強調している<ref name="circam_japan">{{Cite web |url=https://www.circam.jp/reports/02/detail/id=8770 |title=日本の宗教界は新型コロナウイルスのワクチン接種をどう考えている |publisher =宗教情報センター |date=2021-10-06 |accessdate=2022-09-18}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2535 |title=ザ・リバティ 2021年4月号 |publisher =幸福の科学出版部 |accessdate=2023-01-08}}</ref>。2023年2月号の特集「もう隠せない原爆級の『ワクチン死』」では、小島勢二[[名古屋大学]][[名誉教授]]と、福島雅典[[京都大学]]名誉教授<ref>{{Cite web |url=https://twitter.com/konotarogomame/status/1609534843297337345 |title=河野太郎@konotarogomame - Twitter |publisher = |date=2023-01-01 |accessdate=2023-01-08}}</ref>のインタビューを掲載した<ref>{{Cite web |url=https://happy-science.jp/news/book/16111/ |title=「えっ!この人が地獄行き!?」(「ザ・リバティ」2023年2月号)12/23(金) 発刊 |publisher =幸福の科学 |date=2022-12-30 |accessdate=2023-01-08}}</ref>。
*2015年、[[ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ]](HSU)の[[霊言_(幸福の科学)#大学設立の不認可|大学設置が不認可]]となった当時、[[萩生田光一]][[文部科学大臣]]が、幸福の科学側に対して助言を行ない、文科相側との仲介役を果たしていたことが、2020年2月5日の参議院予算委員会で明らかになった<ref>{{Cite web |url=https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001820120200205007.htm |title=第201回国会 予算委員会 第7号(令和2年2月5日(水曜日)) |publisher =衆議院 |date=2020-02-05 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://lite-ra.com/2019/10/post-5011.html |title=萩生田光一文科相は「幸福の科学」の大学設置再申請でまた動くのか? 5年前の申請時に幸福の科学側に立って文科省に働きかけ |publisher =LITERA |date=2019-10-05 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262799 |title=萩生田文科相の後押しで「幸福の科学大学」ついに開学か |publisher =日刊ゲンダイ |date=2019-10-05 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref name="hbol20200213" /><ref name="hbol20191107" />。萩生田文科相は、学園に助言したことを認めたが、教団からの選挙応援や献金は否定した<ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20200205161558/https://www.jiji.com/jc/article?k=2020020501204&g=pol |title=萩生田文科相、「幸福学園」に助言 14年の大学設置審査時 |publisher =時事通信社 |date=2020-02-05 |accessdate=2023-03-16}}</ref>。

*2017年2月、女優の[[清水富美加]](法名・[[千眼美子]])が、幸福の科学での出家を宣言して、芸能界から事実上引退した<ref name="circam2017">{{Cite web |url=https://www.circam.jp/reports/02/detail/id=8431 |title=2017年の宗教関係の出来事 |publisher =宗教情報センター |date=2021-04-25 |accessdate=2023-03-10}}</ref><ref name="shim-gei">{{Cite book|和書|author=島田裕巳 |title=芸能人と新宗教 |publisher=イースト・プレス |date=2017-04-07 |page= |isbn=9784781650845}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/03/02/kiji/20230301s00041000451000c.html |title=幸福の科学創始者・大川隆法さん死去 17年朝ドラ女優の出家で「守護霊インタビュー」が注目される |publisher =スポニチ |date=2023-03-03 |accessdate=2023-03-08}}</ref>。清水は、幸福の科学の信者である両親の影響で、幼少期から同団体の[[宗教2世|信者]]だった<ref name="shim-gei" /><ref>{{Cite web |url=https://times.abema.tv/articles/-/2018583 |title=「幸福の科学」元信者が告白 清水富美加の出家の背景に「2世信者」の悩みも? |publisher =abema times |date=2019-03-15 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://dot.asahi.com/wa/2017022100057.html |title=幸福の科学2世・清水富美加 守護霊の闇とアイドル戦略 |publisher =週刊朝日 |date=2017-02-22 |accessdate=2023-03-06}}</ref><ref name="kk5041">{{Cite web |url=https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/5041/ |title=清水富美加が出家した、幸福の科学ってどんな宗教なの?  |publisher =BEST TiMES |date=2017-03-24 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref name="japanknowledge">{{Cite web |url=https://japanknowledge.com/articles/kotobajapan/entry.html?entryid=3702 |title=清水富美加 (しみず・ふみか) |publisher =ジャパンナレッジ |date=2017-02-24 |accessdate=2023-03-07}}</ref>。出家後は、「幸福の科学」が開設した[[ARI_Production|芸能事務所]]に所属し、教団が制作する映画に出演している<ref name="circam2017" /><ref name="shim-gei" /><ref>{{Cite web |url=https://tocana.jp/2018/07/post_17533_entry.html |title=「イイシラセ イイシラセ」! 清水富美加出演、幸福の科学映画『さらば青春、されど青春。』の矛盾/やや日刊カルト新聞・藤倉善郎 |publisher =TOCANA |date=2018-07-14 |accessdate=2023-03-07}}</ref><ref name="dail20190308" />。宗教学者の[[島田裕巳]]は、清水などのアイドルを「若者向けの広告塔」とし、「信者を拡大しようと考えているのでは」と指摘した<ref name="shim-gei" /><ref name="kk5041" />。この清水の出家について、教団は、事務所の無理解が原因で、すべて事務所が悪いという姿勢をとっている<ref name="shim-gei" />。{{main|千眼美子#幸福の科学出家と芸能界引退報道}}
大川総裁が創立し、党総裁を務める[[幸福実現党]]は、[[接種証明書#新型コロナワクチン接種証明書|ワクチン接種証明書]]について、「感染症対策の効果に疑念がある」「[[基本的人権]]が侵害される」「[[全体主義]]への道となる」などの理由で反対している<ref name="circam_japan" /><ref>{{Cite web |url=https://info.hr-party.jp/2021/12014/ |title=ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)の活用の問題点 幸福実現党政務調査会ニューズレター No.25(2021.9.10) |publisher =幸福実現党 |date=2021-09-10 |accessdate=2023-01-08}}</ref>。
*2020年、幸福実現党の初代党首で教団信者の[[あえば浩明|饗庭直道]]は、仮想通貨「Liberty(リバティ)<ref name="nothate2019" />」発行を名目に、教団の信者を中心に集めた9億円を使い込み、教団と内紛状態であると報じられて離脱した<ref>{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2020/04200800/?all=1 |title=山口敬之氏、「幸福実現党」初代党首からも顧問料を得ていた |publisher =デイリー新潮 |date=2020-04-20 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.mag2.com/p/money/975769 |title=幸福実現党 初代党首の仮想通貨に詐欺疑惑?7.5億円が上場で消滅=山岡俊介 |publisher =MONEY VOICE |date=2020-10-19 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20210614152315/https://coinmarket.media/coin/liberty_les/ |title=暗号資産のLiberty(LES)とは?その特徴を紹介 |publisher =Coin Market Media |date=2019-03-05 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref name="dailybeas20210226" />。教団は、仮想通貨リバティと教団は、一切関係がないという声明を出している<ref group="PR">{{Cite web |url=https://happy-science.jp/news/public/11725/ |title=「正論」及び「週刊新潮」の記事について |publisher =幸福の科学 |date=2020-04-09 |accessdate=2023-03-14}}</ref>。

==その他の出来事==
*2017年2月、女優の[[清水富美加]]が、幸福の科学の活動に専念するため、複数の撮影がある中、芸能界を突然引退した<ref name="anime2017" />。清水は、幸福の科学の長年の信者である両親の影響で、幼少期から同団体の信者だった<ref name="anime2017">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20190331140424/https://www.animenewsnetwork.com/news/2017-02-13/fumika-shimizu-retires-from-acting-to-join-happy-science-religious-organization/.112162 |title=Fumika Shimizu Retires From Acting to Join Happy Science Religious Organization |publisher =animenewsnetwork |date=2017-02-13 |accessdate=2023-03-06}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://dot.asahi.com/wa/2017022100057.html |title=幸福の科学2世・清水富美加 守護霊の闇とアイドル戦略 |publisher =週刊朝日 |date=2017-02-22 |accessdate=2023-03-06}}</ref>。

*2022年2月10日、[[菊池真理子]]が、幸福の科学など非主流派の宗教団体への批判として執筆した漫画『[[「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜]]』の第5話が、幸福の科学からの抗議を受けて出版元の集英社のサイトから削除された<ref name="anime20220411" />。その他の話も2022年3月17日に削除された<ref name="anime20220411">{{Cite web |url=https://www.animenewsnetwork.com/interest/2022-04-11/shueisha-removes-web-manga-about-children-born-into-religion-following-alleged-backlash-from-happy-/.184438 |title=Shueisha Removes Web Manga About Children Born Into Religion Following Alleged Backlash From Happy Science |publisher =animenewsnetwork |date=2022-04-11 |accessdate=2023-03-06}}</ref>。


== 批評 ==
== 批評 ==
教義は[[伝統宗教]]とのつながりが弱く<ref>{{Cite book|和書|author= 井上順孝|authorlink=井上順孝|title = グローバル化するアジア系宗教 経営とマーケティング|publisher = [[東方出版]]|editor = 中牧弘允ほか|chapter = グローバル化時代の近代新宗教とポスト近代新宗教|ISBN = 978-4-86249-189-3}}</ref>、初期のころは、先行する[[新宗教]]である[[生長の家]]と[[GLA総合本部|GLA]]の影響を強く受けているとする宗教学者もいたが<ref name=":0" /><ref name=":1" />2000年以降はその傾向は無くなっている<ref name=":2" />。
*教義は[[伝統宗教]]とのつながりが弱く<ref>{{Cite book|和書|author= 井上順孝|authorlink=井上順孝|title = グローバル化するアジア系宗教 経営とマーケティング|publisher = [[東方出版]]|editor = 中牧弘允ほか|chapter = グローバル化時代の近代新宗教とポスト近代新宗教|ISBN = 978-4-86249-189-3}}</ref>、初期のころは、先行する[[新宗教]]である[[生長の家]]と[[GLA総合本部|GLA]]の影響を強く受けているとする宗教学者もいたが<ref name=":0" /><ref name=":1" /><ref name="egawa1991" />、2000年以降はその傾向は無くなっている<ref name=":2" />。
*[[島田裕巳]]は、著書『日本の新宗教』(2017年)で、「1980年代の終わりから90年代のはじめにかけて、幸福の科学はオウム真理教とともに話題になった」「とくに1991年には、東京ドームでの『御生誕祭』や、出版社に対しての抗議活動などを行い、大きな話題になった」「2009年に幸福実現党が結成され、8月の第45回衆議院議員総選挙に候補者を337名立てて選挙に臨んだことも、国内に1100万人の会員がいると公称していたため、大いに注目された」「得票率は平均して1%前後にしか至らず、全員が落選する結果となり、以後も国政選挙で惨敗している」「出版社に対して激しい抗議活動を展開していた時代は、巨額な訴訟を提起するなど社会に対する敵対的な姿勢を示していたが、2010年に幸福の科学学園を開校してからは、新宗教としては珍しく外部にオープンになっている」と書いている<ref name="book-shimshin">{{Cite book|和書|author=島田裕巳 |title=日本の新宗教 |publisher=KADOKAWA |date=2017-9-22 |page= |isbn=978-4041052525}}</ref>。島田は、2020年11月15日にハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)の学祭で講演し、非常勤講師に打診された<ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2020/11/hsu.html |title=島田裕巳氏が幸福の科学HSUで講演、来春の非常勤講師就任に向け交渉中 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2020-11-10 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://hitorigurashi.cocolog-nifty.com/kyodo/2020/11/post-cf927b.html |title=11月16日(月)幸福の科学のHSUの学園祭で講演をした |publisher =島田裕巳 |date=2020-11-16 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref group="PR">{{Cite web|url=https://successful-management.happy-science.university/wp-content/uploads/2020/10/第5回HSU祭ご案内.pdf |title=第5回 HSU祭 詳細版ご案内 |format=PDF |publisher =ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ |accessdate=2023-03-08}}</ref>。

*[[町山智浩]]は、教団の過激な保守主義と個人の自助という方針は、アメリカの[[キリスト教原理主義]]に通じるものがある」「自分たちは神に選ばれたエリートであるという考えであり、日本の政治に[[社会進化論|社会ダーウィニズム]]を持ち込もうとしている」と指摘している<ref name="japan20090804" />。町山もまた、教団を批判して訴えられたことがある<ref name="japan20090804" />。
'''島田裕巳の評価(平成29年時点)概要'''
*[[鈴木エイト]]は、「[[宗教2世]]」問題について、「2世信者が教団が設立した学校に強制的に入れられ苦しんでいるケースもある」と指摘している<ref name="spo66-17">{{Cite web |url=https://www.sponichi.co.jp/society/news/2023/03/03/kiji/20230303s00042000082000c.html |title=「幸福の科学」総裁・大川隆法氏が死去 66歳 「霊言」で勢力拡大 17年には清水富美加の出家騒動も |publisher =スポニチ |date=2023-03-03 |accessdate=2023-03-08}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.cyzowoman.com/2019/08/post_243130_1.html |title=【幸福の科学学園1期生が語る1】「私は選ばれた人間」と思った――大川隆法氏登場に涙した入学式(追記アリ) |publisher =サイゾーウーマン |date=2019-08-17 |accessdate=2023-03-14}}</ref>。

*[[藤倉善郎]]は、幸福の科学学園に関して、「歴史などの通常の授業で教員が霊言に基づいた内容を教えている」「幸福実現党を支持する政治教育を行っている」「寮生活のルールを破るなどした生徒に対して『独房懲罰(部屋に鍵はかからない)』を行っている」ことを指摘している<ref name="cult-occult" /><ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊新潮 2012年11月22日号 特別読物 文科省も県もお手上げ! 子供に嘘を刷り込むデタラメ授業! 「坂本龍馬の前世は劉備」と教える「幸福の科学」学園の罪 |publisher=新潮社 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2012/11/blog-post_16.html |title=週刊新潮の“学園報道”=幸福の科学の珍反論を検証する |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2012-11-16 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref name="cyzo201908">{{Cite web |url=https://www.cyzowoman.com/2019/08/post_244249_1.html |title=【幸福の科学学園1期生語る3】異性交遊した生徒は「独房懲罰」!? 鍵のない部屋で息苦しい寮生活(追記アリ) |publisher =サイゾーウーマン |date=2019-08-19 |accessdate=2023-03-14}}</ref><ref name="oogino20150125">{{Cite web|url=http://ooginosato.org/doc/machiren_dayori/machiren_dayori_20150125.pdf |title=まち連だより |format=PDF |publisher =仰木の里まちづくり連絡協議会 |date=2015-01-25 |accessdate=2023-03-14}}</ref>。
1980年代の終わりから90年代のはじめにかけて、幸福の科学は大いに話題になったとされている。1991年の東京ドームでの「御生誕祭」、また、1991年の、出版社に対しての抗議活動、テレビでのオウム真理教との対決などがあり、当時、新しいタイプの教団として注目されたことを記している。
*[[塚田穂高]]は、教団は「右派・保守色の強いさまざまな政治活動を積極的に展開してきた。そのなかでは『[[日本の慰安婦|従軍慰安婦]]』問題や『[[南京大虐殺]]』などの『歴史戦』に関わる活動の重みが大きい」と述べている<ref name="DA3S15570903">{{Cite web |url=https://www.asahi.com/articles/DA3S15570903.html |title=大川隆法さん死去 「幸福の科学」総裁 コメントプラス(塚田穂高) |publisher =朝日新聞デジタル |date=2023-03-03 |accessdate=2023-03-09}}</ref><ref group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=従軍慰安婦問題と南京大虐殺は本当か? |publisher=幸福の科学出版 |date=2012-10-09 |page= |isbn=}}</ref><ref name="hs-reigen" group="PR" />。

*[[青沼陽一郎]]は、教団の[[性的少数者|LGBTQ]]への教えを特に懸念し、「私がもっと恐ろしいと感じるのは、忌避や差別が宗教と結びつき、その相手が地獄に堕ちると説くことだった。そこには[[オウム真理教]]の事件の教訓がある」と述べ、「オウム真理教が、一般人を真理の知らない『[[凡夫]]』と蔑み、悪業を積んで地獄に堕ちる前に、命を絶って転生([[ポア (オウム真理教)|ポア]])をさせてあげようとした」ことについて述べている<ref name="jb20230305" /><ref name="happy-LGBTQ" group="PR" />。
幸福実現党が2009年に結成され、2009年8月の第45回衆議院議員総選挙に候補者を337名立てて選挙に臨んだことも、大いに注目されたとしている。得票率は平均して1%前後にしか至らず、一人も当選しない結果となった<ref>母体である幸福の科学は国内外に1100万人の会員がいると公称していた。</ref>。得票率がのびていない理由として、幸福の科学の活動の中心が、著名人の守護霊が下りてきてメッセージを下す「霊言」にあると思われることを挙げている。公開霊言等のパフォーマンスに関心を抱く信者の多くは、大川の主張に興味を示さなかったのではないかと記している。
=== 2023年3月、大川総裁の訃報後 ===

*島田裕巳は、「霊言が行われなくなれば、信者たちからは大きな『楽しみ』が奪われたことになる。本も出なくなる。果たして、大川総裁に代わって、それができる人間は現れるのだろうか」「幸福の科学の教団は、今最大の試練に直面している」と述べている<ref name="gendai107080" />。
出版社に対して激しい抗議活動を展開していた時代は、社会に対する敵対的ともとれる姿勢が見られたが、2010年の幸福の科学学園の開校からは見られなくなった。現時点において新宗教としては珍しくオープンになっているとしている<ref>『日本の新宗教』島田裕巳著P285</ref>。
*[[鵜飼秀徳]]は、「故大川氏を神格化させつつ、いかに後継者を選んでいくか。禅譲が失敗すれば、教団は空中分解することも十分、考えられる。『教祖急死』の混乱を収める組織力が、いまの幸福の科学にあるか、どうか」と述べている<ref name="pre67148" />。

*雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大は、「隆法氏の個人商店的な色合いが強く、信者も隆法氏のファンが多かったといえます。毎月のように出版される隆法氏の書籍が収入源で、代わりの人が本を出しても、受け入れられないはずです。総裁を失い、教団は存亡の危機になるでしょう」と分析している<ref name="fla224586" />。
[[File:Happy Science Nerima branch 2022-11-06.jpg|thumb|right|[https://map.happy-science.jp/?m=search&t=branch&k=56 練馬支部]。<br />東京都[[練馬区]][[桜台 (練馬区)|桜台]]3丁目]]
*[[鈴木エイト]]は、「教団は今後も『大川氏の霊言』などを出版物に利用して、存続する道をとるのではないか」と推測している<ref name="fla224586">{{Cite web |url=https://smart-flash.jp/sociopolitics/224586/1 |title=大川隆法急死「2000億円教団分裂で後妻と長女の全面戦争も」長男・宏洋は「年収5億円だった父の遺産は、しっかり僕ももらいます」 |publisher =FLASH |date=2023-03-05 |accessdate=2023-03-09}}</ref>。

=== 資産に関する推定 ===
=== 資産に関する推定 ===
幸福の科学の総資産は2000億円と長男・宏洋が発言したことが報じられている<ref>[https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/03/03/kiji/20230303s00041000245000c.html 資産“2000億円”「幸福の科学」大川隆法氏の遺産の行方、長男・宏洋氏が説明「兄弟5人で…」― スポニチ Sponichi Annex 芸能]</ref><ref>[https://smart-flash.jp/sociopolitics/17445/1 「総資産2000億円」を支える「幸福の科学」3本の収入源 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]]</ref>。
幸福の科学の総資産は2000億円と長男・宏洋が発言したことが報じられている<ref name="spo-2000oku" /><ref>[https://smart-flash.jp/sociopolitics/17445/1 「総資産2000億円」を支える「幸福の科学」3本の収入源 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]]</ref><ref name="shi-sen20230316" />。週刊文春2023年3月16日号掲載の教団内部文書によると、2016年の法人全体の総資産は約2457億円で、うち固定資産は約1792億円であるという<ref name="b5401" />。大川総裁は、自身の報酬や不動産などを教団に寄付してきたとされ、教団を引き継ぐ人が、多くの資産を引き継ぐと予想されている<ref name="b5401" /><ref name="spo-2000oku" /><ref name="toyo20230314" /><ref group="PR">{{Cite book|和書|author=大川隆法 |title=人はなぜ堕ちてゆくのか。 ―宏洋問題の真相を語る |publisher=幸福の科学出版 |date=2020-3-31 |page= |isbn=978-4823301582}}</ref>。宗教法人の遺産には[[相続税]]が課されないため、後継者に資産はそのまま引き継がれる<ref name="spo-2000oku" />。

===海外メディア、英語の報道===
*2009年8月4日、[[ジャパンタイムズ]]の記事によると、「多くの人にとって、幸福の科学は[[カルト]]のような怪しいにおいがする」のだという<ref name="japan20090804">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20131107191435/http://www.japantimes.co.jp/community/2009/08/04/community/party-offers-a-third-way-happiness/#.UnvmqH3P200 |title=Party offers a third way: happiness |publisher =japantime |date=2009-08-04 |accessdate=2023-03-06}}</ref>。大川総裁は、ムハンマド、キリスト、仏陀、孔子、モーツァルトなどの霊を[[チャネリング]]したが、彼らは「日本は世界一の大国であり、憲法を捨てて再軍備し、世界をリードするべきだ」という同じ言葉を発している<ref name="japan20090804" />。[[第45回衆議院議員総選挙|2009年の国政選挙]]で、幸福実現党は全国のすべての選挙区で、自民党よりも多い候補者を擁立した<ref name="japan20090804" />。

*2019年、Unseen Japanの記事によると、[[サイエントロジー]]と比較されることもある日本のカルト「幸福の科学」は、営利企業のような組織を持ち、巨額の資金を集めて世界各国に不動産を所有している<ref name="unseen2019">{{Cite web |url=https://unseenjapan.com/happy-science/ |title=Inside “Happy Science”, Japan’s Far-Right Religious Movement |publisher =unseenjapan |date=2019-08-12 |accessdate=2023-03-03}}</ref>。大川総裁は、[[釈迦]]や神話の王たち、ギリシャ神話のヘルメスなどの再来であると主張し、[[バラク・オバマ]]や[[アンゲラ・メルケル|メルケル首相]]など数多くの存命者の魂と直接対話し、その内容を[[幸福の科学出版]]社から書籍として出版している<ref name="unseen2019" />。幸福実現党は、「日本の人口を3億人にして、日本経済を世界一にすること」や「核攻撃を仕掛けてくる北朝鮮や中国との対決に備えて、日本を再武装させること」を掲げている<ref name="unseen2019" />。幸福実現党は[[極右]]政党であり、アメリカの保守系団体と交流し、[[保守政治活動協議会]](CPAC)に参加したり、[[ティーパーティー運動]]とつながりを持っている<ref name="unseen2019" />。

*2020年4月16日、[[ニューヨーク・タイムズ]](NYT)の記事によると、幸福の科学は巨大で強力な企業であり、メディアを敵視し、有料会員制度を中心に構成されているため、東京のサイエントロジーと呼ばれることもある<ref name="nyt20200416" />。幸福の科学には、多くの離反した会員がいて、「[[悪徳商法]]で信奉者から金を巻き上げている」と非難している<ref name="nyt20200416" />。その最も有力な批判者の一人が後継者候補であった息子の[[大川宏洋|宏洋]]であり、宏洋はNYTのインタビューに「父は『神のメッセージ』を受け取ったと主張し、信者に執拗に嘘をついた」「私は父のやっていることは全くのナンセンスだと思っています」と語った<ref name="nyt20200416">{{Cite web |url=https://www.nytimes.com/article/happy-science-japan-coronavirus-cure.html |title=Inside the Fringe Japanese Religion That Claims It Can Cure Covid-19 |publisher =The New York Times |date=2020-04-16 |accessdate=2023-03-06}}</ref>。幸福の科学は、COVID-19のパンデミック時、COVID-19を予防・治療する「霊的ワクチン」の販売や、100 - 400ドル以上の金額で祈願を宣伝し、免疫力を高めるとするDVDやCDを販売している<ref name="nyt20200416" />。パンデミック初期、他の教会が閉鎖する中で、幸福の科学は活動を続けていたが、感染が急増するにつれ、寺院を閉鎖し、霊的ワクチンを遠隔で投与した<ref name="nyt20200416" />。

*2021年、Rest of Worldの記事によると、幸福の科学は、「日本で最も奇妙なカルト」と呼ばれて注目を集めたが、このグループの本当の問題は、[[極右]]の政治的野心とソーシャルメディアの戦術的利用であるという<ref name="rest2021">{{Cite web |url=https://restofworld.org/2021/down-the-happy-science-rabbit-hole/ |title=How a fringe religious movement in Japan built a pro-Trump social media empire |publisher =restofworld |date=2021-05-06 |accessdate=2023-03-03}}</ref>。幸福の科学は、アメリカの保守系指導者との関係を強め、極右が流す有害な偽情報を日本で流通させ、自らの政治に役立てるというソーシャルメディア上の仕掛けを構築している<ref name="rest2021" />。教団は、ソーシャルメディアの活用やニュースサイト「[[The Epoch Times]]」などで成功した親トランプ宗教団体「[[法輪功]]」を習い、いくつかのYouTubeの政治ニュースアカウントを運営し、日本語で米国大統領選挙などに関する誤情報を流している<ref name="rest2021" />。[[2020年アメリカ合衆国大統領選挙]]の時には、幸福の科学信者などがトランプを支持するデモを行った<ref name="rest2021" />。幸福の科学グループは、宗教団体、出版社、大学、映画製作会社、政治団体から構成され、幸福実現党の理念は、他の極右政党と多くの点で共通し、厳しい反中政策と憲法改正による日本の再軍国化、日本の戦時中の残虐行為の否定などである<ref name="rest2021" />。出版は教団の重要な収入源であり、大手書店の自己啓発や宗教のコーナーに幸福の科学の本が並んでいる<ref name="rest2021" />。


教団は、潤沢な財政状況をもとに、新聞・雑誌などに広告を出稿している<ref>{{Cite book|和書|author= |title=SAPIO 2011年08月03日号 創価学会、幸福の科学・・・新興宗教広告は震災後のマスコミにとって”干天の慈雨”だ |publisher=小学館 |date= |page= |isbn=}}</ref>。2013年8月19日発売の「夕刊フジ」は、幸福の科学出版の広告を通常の記事のように掲載し、「[[河野洋平]]の守護霊が、『[[河野談話]]は、証拠のない風評を公式見解としたものである』と語った」と報じた<ref>{{Cite web |url=https://archive.is/8uXuO |title=中国・韓国の“横暴”根拠覆す!! 大川隆法・幸福の科学総裁が指摘 守護霊インタビュー |publisher =zakzak:夕刊フジ |date=2013-08-19 |accessdate=2023-03-13}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://dailycult.blogspot.com/2013/08/blog-post_30.html |title=夕刊フジが“守護霊の言葉”を報道? 実は幸福の科学の偽装広告 |publisher =やや日刊カルト新聞 |date=2013-08-30 |accessdate=2023-03-13}}</ref>。2019年、幸福実現党の選挙においては、「『うち(幸福の科学)は新聞、雑誌に数千万単位の広告をオファーしているので、悪く書けるところはない』と自信満々でした<ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊文春2019/6/18号 |publisher=文藝春秋 |date= |page= |isbn=}}</ref>」「出稿額(推定)は、政党結成後に『朝日』、『読売』、『毎日』、『日経』、『産経』の5紙に出稿した分だけで、「少なくとも1億5千万円」だと言う<ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊金曜日2019/6/19号 |publisher=株式会社金曜日 |date= |page= |isbn=}}</ref>」「一度(幸福実現党の広告を)掲載したある大手紙などは、“毒を食らわば皿まで”とばかりに今後も内容に関係なく掲載を続けるそうだ<ref>{{Cite book|和書|author= |title=選択2019年8月号 幸福実現党の新聞広告攻勢を『干天の慈雨』とする大手紙 |publisher=選択出版 |date= |page= |isbn=}}</ref>」「幸福の科学は多くの広告を徳島新聞に出しており、新聞社の収益を支えているといっても過言ではない<ref>{{Cite book|和書|author= |title=サイゾー2019年9月号 |publisher=サイゾー編集部 |date= |page= |isbn=}}</ref>」「全国紙に全面広告を出稿する場合、…定価は2000 - 4000万円ほど。…宗教や政党関係の広告が増えているよう<ref>{{Cite book|和書|author= |title=週刊現代2019年9/5号 |publisher=講談社 |date= |page= |isbn=}}</ref>」などと報じられた。
*2023年3月2日、[[フランス通信社]](AFP)の大川総裁の訃報記事によると、[[カルト]]教団「幸福の科学」は、大川総裁を中心とした人格崇拝のために、実の息子の[[大川宏洋|宏洋]]を含め、世論の反対に直面していたという<ref name="afp20230302" />。また、大川は、幸福の科学の唯一の指導者で創設者であり、あらゆる人の霊と交信できると主張し、[[ウラジーミル・プーチン|プーチン大統領]]のウクライナ侵攻に関する霊言や、パンデミックに関する[[イエス・キリスト]]の霊言、[[ドナルド・トランプ]]、[[フレディ・マーキュリー]]の霊とも交信し、霊が彼に言ったことに基づいて本を執筆したことで知られる<ref name="afp20230302">{{Cite web |url=https://www.digitaljournal.com/world/japan-happy-science-cult-leader-okawa-dies-media/article |title=Japan ‘Happy Science’ cult leader Okawa dies: media |publisher =AFP |date=2023-03-02 |accessdate=2023-03-03}}</ref>。そして、2009年に立ち上げた政党「[[幸福実現党]]」は、「小さな政府」「中国の台頭の抑制」「[[性的少数者|LGBTQ]]の権利制限」などを提唱して、地方議会では議席を獲得しているが、国政ではまだ議席を獲得していない<ref name="afp20230302" />。そしてこのような非主流の宗教団体は、日本では少ない制限で活動できていたが、[[安倍晋三銃撃事件]]の後、宗教団体と政治家のつながりが明らかになり、政府は[[法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律|新しい法案]]を可決した<ref name="afp20230302" />。
===海外メディアなど===
*2001年に[[反セクト法|セクト規制法]]が成立したフランスでは、1995年に「[[セクト]](仏:secte、英:cult [[カルト]])」と判断するために[[セクト#国民議会「アラン・ジュスト報告書」|報告書]]をまとめ、「法外な金銭要求」「反社会的な言説」「子どもの加入強要」「訴訟を多く抱えている」「公権力への浸透の企て」など10基準に基づき、[[政府の文書によってセクトと分類された団体一覧#フランス|危険視する173団体名]]を挙げ、その中に「幸福の科学」も含まれた<ref name="cult-asa2003">{{Cite book|和書|author= |title=宗教と平和 2003年10月10日 カルトと裁判(浅見定雄) |publisher=庭野平和財団 |date= |page= |isbn=}}</ref><ref>{{Cite journal|和書|journal=中島宏 『フランスのセクト規制法―敵対か?受容か?』 宗教法,(23) 31-52,2004年11月 |title= |volume= |issue=}}</ref><ref name="ASQ8S061N">{{Cite web |url=https://www.asahi.com/articles/ASQ8S061NQ8PUPQJ001.html |title=フランスの厳しいカルト規制 その「過敏さ」が映す日本の「鈍感さ」 |publisher =朝日新聞 |date=2022-08-25 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。「セクト(カルト)」とは、「間違った教義や思想を信じる集団」ではなく、「違法行為や人権侵害を行う集団」を指し、法律はセクト的な行為を規制する<ref name="ASQ8S061N" /><ref>{{Cite web |url=https://ideasforgood.jp/2022/08/25/loi-about-picard/ |title=「反カルト」を掲げるフランス。人権侵害を許さないシステムとは? |publisher =IDEAS FOR GOOD |date=2022-08-25 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://clnn.org/cln/6465 |title=「カルト」とは何か |publisher =消費者法ニュース |accessdate=2023-03-11}}</ref>。2005年にフランス政府は、「違法行為を取り締まるために一部の団体をカルトとして名指しすることは公共の自由を尊重する上で懸念がある」として、173団体のカルトのリストを撤回した<ref>{{Cite web |url=https://digital.asahi.com/articles/ASQ9V31YJQ9JUHBI03K.html |title=「カルト規制」法整備した仏 消極的な米国、中国は「邪教」認定 |publisher =朝日新聞 |date=2022-09-29 |accessdate=2023-03-11}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://digital.asahi.com/articles/ASQB57GL3QB4UDCB01W.html |title=政教分離に必要なのは「ライシテ」? 宗教学者に聞く |publisher =朝日新聞 |date=2022-10-06 |accessdate=2023-03-11}}</ref>。
{{Main|政府の文書によってセクトと分類された団体一覧}}
*[[フランス通信社]](AFP)や[[ジャパンタイムズ]]の記事では、幸福の科学を「[[カルト]](cult)」と表し<ref name="afp20230302">{{Cite web |url=https://www.digitaljournal.com/world/japan-happy-science-cult-leader-okawa-dies-media/article |title=Japan ‘Happy Science’ cult leader Okawa dies: media |publisher =AFP |date=2023-03-02 |accessdate=2023-03-03}}</ref><ref name="japan20090804">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20131107191435/http://www.japantimes.co.jp/community/2009/08/04/community/party-offers-a-third-way-happiness/#.UnvmqH3P200 |title=Party offers a third way: happiness |publisher =japantime |date=2009-08-04 |accessdate=2023-03-06}}</ref>、その他、アメリカ、イギリス、ウガンダ、インドネシア、オーストラリアなどの多くの海外メディアが、「カルト」という言葉を使っている<ref>{{Cite news|title=Trump's 'stop the steal' message finds an international audience among conspiracy theorists and suspected cults|language=en-US|newspaper=Washington Post|url=https://www.washingtonpost.com/world/2021/01/07/trump-qanon-stop-the-steal-japan/|access-date=2021-09-14|issn=0190-8286}}</ref>{{efn|メディアは以下の通り ''[[:en:The Observer (Uganda)|The Observer]]'' (ウガンダ),<ref name="observer2012">{{cite news |url=https://www.observer.ug/component/content/article?id=19408:clerics-call-for-probe-into-happy-science |title=Clerics call for probe into Happy Science |archive-url=https://web.archive.org/web/20151222092033/http://www.observer.ug/component/content/article?id=19408:clerics-call-for-probe-into-happy-science |archive-date=22 December 2015 |last=Musasizi |first=Simon |newspaper=[[:en:The Observer (Uganda)|The Observer]] |date=21 June 2012 |url-status=dead}}</ref> ''The Jakarta Post'' (インドネシア),<ref name="jakartapost2012">{{cite news|url=http://www.thejakartapost.com/news/2012/07/22/happy-science-a-new-cult-offers-celebrity-guide-heaven.html |title=Happy Science, a new cult offers celebrity guide to heaven |archive-url=https://web.archive.org/web/20120825072332/http://www.thejakartapost.com/news/2012/07/22/happy-science-a-new-cult-offers-celebrity-guide-heaven.html |newspaper=The Jakarta Post |date=22 July 2012 |archive-date=25 August 2012}}</ref> ''The Age'' (オーストラリア),<ref name="theage2015">{{cite news |url=http://www.theage.com.au/victoria/blooming--happy-science-cult-channels-disney-ghandi-jesus-and-thatcher-20151028-gkkzow.html |title=Blooming 'Happy Science' religion channels Disney, Gandhi, Jesus and Thatcher |last=Donnelly |first=Beau |newspaper=The Age |date=2 November 2015 |access-date=4 January 2016 |archive-date=5 December 2015 |archive-url=https://web.archive.org/web/20151205191100/http://www.theage.com.au/victoria/blooming--happy-science-cult-channels-disney-ghandi-jesus-and-thatcher-20151028-gkkzow.html |url-status=live }}</ref> ''The Independent'' (イギリス),<ref name="Independent2021"> {{Cite web|date=2021-04-09|title=Japanese cult representative is speaking for the 10th year in a row at CPAC|url=https://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-politics/cpac-japanese-cult-leader-hrioaki-jay-aeb-b1808229.html |archive-url=https://web.archive.org/web/20210226205027/https://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-politics/cpac-japanese-cult-leader-hrioaki-jay-aeb-b1808229.html |archive-date=9 May 2022 |url-access=subscription |url-status=live|access-date=2021-09-14|website=The Independent|language=en}}</ref> [[:en:Vice Media|''Vice'']] (アメリカ・カナダ),<ref name="vice20210226">{{Cite web|last=Gilbert|first=David|date=2021-02-25|title=A Japanese Cult That Believes Its Leader Is an Alien From Venus Is Speaking at CPAC|url=https://www.vice.com/en/article/z3v9be/a-japanese-cult-that-believes-its-leader-is-an-alien-from-venus-is-speaking-at-cpac|access-date=2021-09-14|website=www.vice.com|language=en}}</ref> and ''The Daily Beast'' (アメリカ)<ref name="dailybeas20210226">{{Cite news|last=Adelstein|first=Jake|date=2021-02-26|title=Speaking at CPAC: Former Leader of Magical Cult That Channels Ghost of Trump|language=en|work=The Daily Beast|url=https://www.thedailybeast.com/former-leader-of-magical-cult-that-channels-ghost-of-trump-speaking-at-cpac|access-date=2021-09-14}}</ref>}}。
*2012年6月23日、[[:en:The Observer|The Observer]](イギリス)の記事によると、[[ウガンダ]]の宗教指導者の中には幸福の科学をカルトと呼ぶ人たちもいて、彼らは記者会見で政府に活動を調査するよう求めたという<ref name="observer2012" /><ref name="bbc20120623" />。彼らは、教団が予言や大規模な宣伝で信者を惑わすことを懸念した<ref name="observer2012" />。また、同日のBBCの記事によると、幸福の科学は地域で最も設備の整ったスタジアムを多額の資金で借りて講演会を開催したが、同じ日に開催されたオリンピック出場権をかけた陸上競技大会は設備の悪いスタジアムで行われ、タイムが伸びずに多くの選手が影響を受けたという<ref name="bbc20120623">{{Cite web |url=https://www.bbc.com/news/world-18561825 |title=Uganda athletes anger at Happy Science Olympic mix-up |publisher =BBC |date=2012-06-23 |accessdate=2023-03-15}}</ref>。
*2015年11月2日、[[:en:The Age|The Age]](オーストラリア)の記事によると、大川隆法は300年後には世界の超大国になると信じているオーストラリアでの事業拡大を狙っているという<ref name="theage2015" />。大川の霊言はカルトウォッチャーたちから一蹴されたが、幸福の科学は拡大を続け、信者から多額の寄付を集めている<ref name="theage2015" />。教団はオーストラリアでは慈善団体として登録されており、2年間で150万ドルの寄付を受けたが、どのような慈善活動をしたかは曖昧である<ref name="theage2015" />。カルトコンサルタント(CCA)には、アジアの宗教団体への問い合わせが増えているが、その中には幸福の科学への心配も含まれる<ref name="theage2015" />。
*2020年4月16日、[[ニューヨーク・タイムズ]](NYT)の記事によると、幸福の科学は「巨大で強力な企業」「秘密主義で、メディアを敵視し、段階的な有料会員制度を中心に構成されており、東京の[[サイエントロジー]]と呼ばれることもある」と書かれている<ref name="nyt20200416">{{Cite web |url=https://www.nytimes.com/article/happy-science-japan-coronavirus-cure.html |title=Inside the Fringe Japanese Religion That Claims It Can Cure Covid-19 |publisher =The New York Times |date=2020-04-16 |accessdate=2023-03-06}}</ref>。幸福の科学は、COVID-19のパンデミック時、COVID-19を予防・治療する「信仰ワクチン」として、100 - 400ドル以上の金額で祈願を提供した<ref name="nyt20200416" />。また、COVID-19は中国政府が[[武漢ウイルス研究所#コロナウイルス流出疑惑|武漢で生物兵器として作った]]ものであり、[[共産主義者]]の神に反するやり方を罰するために解き放たれたのだという<ref name="nyt20200416" />。パンデミック初期、他の教会が閉鎖する中で、幸福の科学は活動を続けていたが、マンハッタンでの感染が急増するにつれ、寺院を閉鎖し、信仰ワクチンを遠隔で投与した<ref name="nyt20200416" />。
*2021年2月26日、[[:en:Vice News|VICE news]](アメリカ・カナダ)の記事によると、幸福の科学は、宗教運動を政治的なものに変えるという野心を持っている<ref name="vice20210226" />。幸福実現党は、近年、[[スティーブ・バノン]]などアメリカの右派の人物と連携することで、日本においての政治的正当性を高めている<ref name="vice20210226" /><ref name="gendai53900" /><ref name="huff-bannon" />。
*2021年4月9日、[[インデペンデント]](イギリス)の記事によると、幸福の科学の幹部は10年連続で[[保守政治活動協議会]](CPAC)に登壇している<ref name="Independent2021" /><ref name="vice20210226" />。教団の政治組織である幸福実現党は、これまで国会に候補者が当選したことはないが、アメリカの右派に近づくことで人気を得ている<ref name="Independent2021" /><ref name="rest2021" />。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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==== 一次資料または記事主題の関係者による情報源 ====
==== 一次資料または記事主題の関係者による情報源 ====
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== 参考図書 ==
== 参考図書 ==
*{{Cite book|和書|author=[[藤倉善郎]]|title=2ちゃん化する世界ー匿名掲示板匿名掲示板文化と社会運動 第4章:Jアノンと路上デモ ―日本の宗教団体とQアノン的陰謀論の歪みと交錯 |publisher=新曜社 |date=2023-2-22 |page= |isbn=978-4788517981}}
*{{Cite book|和書|author=[[藤倉善郎]]|title=2ちゃん化する世界ー匿名掲示板匿名掲示板文化と社会運動 第4章:Jアノンと路上デモ ―日本の宗教団体とQアノン的陰謀論の歪みと交錯 |publisher=[[新曜社]] |date=2023-2-22 |page=145-194 |isbn=978-4788517981}}
*{{Cite book|和書 |author=[[左巻健男]]、[[鈴木エイト]]、藤倉善郎(編) |title=カルト・オカルト 忍びよるトンデモの正体 |publisher=あけび書房 |date=2022-12-9 |page=40-49 |isbn=978-4871542241}}
*{{Cite book|和書|author=[[島田裕巳]] |title=新宗教と政治と金 |publisher=[[宝島社]] |date=2022-10-7 |page= |isbn=978-4299034922}}
*{{Cite book|和書|author=島田裕巳 |title=芸能人と新宗教 |publisher=[[イースト・プレス]] |date=2017-04-07 |page= |isbn=9784781650845}}
*{{Cite book|和書|author=秋谷航平 |title=幸福の科学 |publisher=泰文堂 |date=2015-9-10 |page= |isbn=978-4803007794}}
*{{Cite book|和書|author=[[塚田穂高]] |title = 宗教と政治の転轍点 保守合同と政教一致の宗教社会学|publisher = [[花伝社]]|date = 2015-03-25|ISBN = 978-4763407313}}
*{{Cite book|和書|author=[[沼田健哉]] |title=宗教と科学のネオパラダイム―新新宗教を中心として |publisher=[[創元社]] |date=1995-1-1 |page=180-245 |isbn=978-4422140193}}
*[[大川隆法]]『信仰のすすめ』[[幸福の科学出版]]、2005年、{{ISBN2|4-87688-539-7}}(第4章に[[エル・カンターレ]]についての説明)
* 大川隆法『幸福の法』幸福の科学出版、2004年、{{ISBN2|4-87688-521-4}}(第4章に幸福の科学入門)
* 大川隆法『幸福の法』幸福の科学出版、2004年、{{ISBN2|4-87688-521-4}}(第4章に幸福の科学入門)
* 大川隆法『太陽の法』幸福の科学出版、1997年、{{ISBN2|4-87688-321-1}}(第6章(エル・カンターレへの道)にエル・カンターレについての説明)
* 大川隆法『信仰のすすめ』幸福の科学出版、2005年、{{ISBN2|4-87688-539-7}}(第4章にエル・カンターレについての説明)
* 大川隆法『永遠の生命の世界』幸福の科学出版、2004年、{{ISBN2|4-87688-522-2}}(自殺防止、脳死・臓器移植等について)
* 大川隆法『永遠の生命の世界』幸福の科学出版、2004年、{{ISBN2|4-87688-522-2}}(自殺防止、脳死・臓器移植等について)
* 大川隆法『[[太陽の法]]』幸福の科学出版、1997年、{{ISBN2|4-87688-321-1}}(第6章(エル・カンターレへの道)にエル・カンターレについての説明)
* 『宗教と科学のネオパラダイム』沼田健哉 著
* {{Cite book|和書|author = 秋谷航平|title = 幸福の科学|publisher = [https://lindapublishers.com/ リンダパブリッシャーズ]|date = 2015-10-01}}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
{{Commonscat|Kōfuku no Kagaku}}
{{Commons category|Kōfuku no Kagaku}}
* [[宗教多元主義]]
* [[宗教多元主義]]
* [[霊言_(幸福の科学)]]
* [[宗教政党]]
* [[宗教2世]]
* [[ホモフォビア]]
* [[陰謀論の一覧#新型コロナ感染症関連]]
* [[陰謀論の一覧#新型コロナ感染症関連]]
* [[反マスク#日本における反マスク派等の個人及び団体]]
* [[反マスク#日本における反マスク派等の個人及び団体]]
* [[エル・カンターレ_ファイト#タイムズスクエアにおけるエル・カンターレ_ファイト]]
* [[Qアノン#日本における拡散]] - [[法輪功]] - [[世界平和統一聖殿|サンクチュアリ教会]]
* [[保守政治活動協議会]] - [[J-CPAC]] - [[ティーパーティー運動#アメリカ以外への波及]]
* [[2020年アメリカ合衆国大統領選挙における郵便投票不正疑惑#日本]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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* {{Facebook}}
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* {{YouTube|channel = UCWQ-PP0FbSMmwwu1-1GXzAQ|幸福の科学 公式チャンネル}}
* {{YouTube|channel = UCWQ-PP0FbSMmwwu1-1GXzAQ|幸福の科学 公式チャンネル}}
* {{YouTube|channel = ThefactJp|幸福の科学「THE FACT」チャンネル - マスコミが報道しない「事実」を世界に伝える番組}}
* {{YouTube|channel = hrpchannel|幸福実現党 公式チャンネル}}


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2023年3月19日 (日) 11:44時点における版

幸福の科学
Happy Science
東京正心館(東京都港区高輪
地図
総合本部(東京都品川区東五反田)
略称 H S
設立 1986年 10月6日
種類 宗教法人
法人番号 7010705000147 ウィキデータを編集
本部 総合本部:東京都品川区東五反田1丁目2-38
総本山・那須精舎:栃木県那須郡那須町梁瀬493-1
総本山・日光精舎:栃木県日光市丹勢631−24
総本山・未来館:栃木県宇都宮市桜3丁目2-48
総本山・正心館:栃木県宇都宮市弥生2丁目14-3
座標 総合本部:北緯35度37分45.2秒 東経139度43分37.4秒 / 北緯35.629222度 東経139.727056度 / 35.629222; 139.727056座標: 北緯35度37分45.2秒 東経139度43分37.4秒 / 北緯35.629222度 東経139.727056度 / 35.629222; 139.727056
総本山・那須精舎:北緯36度56分7.3秒 東経140度9分8秒 / 北緯36.935361度 東経140.15222度 / 36.935361; 140.15222
総本山・日光精舎:北緯36度44分50.5秒 東経139度34分19.3秒 / 北緯36.747361度 東経139.572028度 / 36.747361; 139.572028
総本山・未来館:北緯36度33分49.2秒 東経139度52分4.1秒 / 北緯36.563667度 東経139.867806度 / 36.563667; 139.867806
総本山・正心館:北緯36度32分31.9秒 東経139度51分58.2秒 / 北緯36.542194度 東経139.866167度 / 36.542194; 139.866167
会員数
「会員制度と信者数の推移」参照
公用語 日本語英語
創始者 兼 総裁 大川隆法
本尊 エル・カンターレ(大川隆法)
根本経典 『仏説・正心法語』
関連組織 幸福実現党
幸福の科学出版
幸福の科学学園
ニュースター・プロダクション
ARI Production
ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ
ウェブサイト 幸福の科学 HAPPY SCIENCE 公式サイト(日本語)
HAPPY SCIENCE Official Website(英語)
特記事項 大川隆法 公式サイト
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創始者 兼 総裁:大川隆法(2015年2月15日)
幸福の科学シンボルマーク「R・O」は、大川隆法のイニシャル。1989年に制定された[1][PR 1]

幸福の科学(こうふくのかがく、「世界通称」:Happy Science)は、1986年に大川隆法が設立した新宗教の宗教団体であり、1991年に宗教法人として認証された[2][3]。創始者・総裁である大川隆法が、著名人の霊や守護霊を呼び出して「霊言」を語ることを特徴とし、これらの「霊言」などをまとめた書籍を、教義の柱として取り扱う[2][4][5]。大川総裁は自らを「仏陀の生まれ変わり」と称し、地球系霊団の至高神「エル・カンターレ」であると宣言している[1][2][6][7][8]1991年ごろから新聞・テレビ等で大規模な広告キャンペーンを行い、講談社の記事に対して組織的な抗議行動や集団訴訟を行う「講談社フライデー事件」などでも注目を集めた[9][6][2]。国内外に約1200万人の信者がいると公表しているが、この数字は経典「正心法語」の累計発行(授与)部数であり[1][10][11]、実態とかけ離れているという指摘もある[12][6][13][14]

幸福の科学グループには、出版社「幸福の科学出版」、政治団体「幸福実現党」、学校法人「幸福の科学学園」、芸能プロダクション「ニュースター・プロダクション」「ARI Production」などがある[15][3][16]。2009年に立ち上げた幸福実現党は、「小さな政府」「憲法9条改正」「LGBTQの権利拡大抑止」などの右派・保守的な政策を掲げ、地方選挙で議席を獲得している[17][14][18][2]。幸福の科学グループは、いくつかのYouTubeの政治ニュースアカウントを運営し、中国北朝鮮の脅威を理由に、日本の国防強化・核武装を主張するなど、さまざまな政治活動を積極的に展開している[19][20][4]

設立、歴史

東京正心館
所在地:東京都港区
総裁大川隆法法話はここで行われることが多く、その際日本各地世界各地に衛星中継,Web中継送信されることがある[PR 2]

1956年、徳島県で生まれた大川隆法は、1981年、東京大学 法学部の卒業間際に、「イイシラセ」という内容の霊界からの通信を受信し、霊能力に目覚める[1][16]。卒業後、大手商社のトーメン(現:豊田通商)に勤める傍ら、1985年より父の善川三朗(中川忠義)とともに出版活動を始め、29歳で初の著書『日蓮聖人の霊言』(父、兄・富山誠との共著)を出版する[12][16][21][22]。大川隆法と父の善川は、GLA教祖の高橋信次や、生長の家教祖の谷口雅春の影響も受けており、幸福の科学の霊言や教義にもその影響がうかがえる[12][16][1][23][24][25]。その後、『空海の霊言』『キリストの霊言』など偉人を降霊させて執筆したとされる「霊言」シリーズを次々と刊行する[21][12]

1986年7月15日に退社後、10月6日に30歳で教団を設立する[12][2][22]。当初は宗教団体ではなく、大川を霊能力をもつ「先生」として、霊媒として語られる霊人たちの言葉(霊言)から霊界の仕組みや人生について学ぶ「学習団体」のようなものだった[16][26]。1986年に幸福の科学の根本経典である『正心法語』や、1987年に宗教理論の基本書であり大ベストセラーとなった『太陽の法』『黄金の法』『永遠の法』が出版された[12][1][21]。また、1986年に出版された『高橋信次霊言集』や1987年の『谷口雅春霊言集』により、GLAや生長の家の信者の一部が幸福の科学へと流入した[12]1988年5月には関西支部が開所し、日本各地に支部展開が始まった[PR 3]

1991年3月7日宗教法人として認証された[2]。この1991年は、7月に東京ドームで行った大川総裁の生誕祭や、講談社の記事に対して組織的な抗議行動や集団訴訟を行う「講談社フライデー事件」などで注目を集めた[2][27][22]。また、認証直後は、大手広告代理店を使い、多額の広告費を使って、新聞、テレビ等あらゆるマスコミでイベントや著作物の宣伝を行い、「時代はいま、幸福の科学」というコピーを広く広めて会員を急増させた[2][9]。1989年から大川総裁は自らを「仏陀の再誕」と称し、1991年に地球系霊団の至高神「エル・カンターレ」であると宣言した[2][1]。教祖の存在が高次元化していくのは多くの教団に見られるが、大川総裁の場合は若くしてこれ以上は不可能な高い存在となった[12]

大川総裁は、歴史上の偉人・宗教家などが彼の口を通じて語るとする「霊言」本でも知られ、1990年代以降のスピリチュアルブームを追い風に信者を増やしてきた[28]。1991年末には、「チャネリング」が流行語大賞にノミネートされ、特別部門特別賞を受賞した[29][注釈 1]

1994年からは海外の法人設立と支部展開が行われ、1996年には会員制度の変更や運営方針の転換が行われた[PR 4]。同年から、他の宗教への対決姿勢を強め、GLAの教義の批判も行い、よりオリジナルな教義を提起しようとした[12]。また、幸福の科学に批判的な出版社や研究者、ジャーナリストに対する批判も行った[12]。1995年3月、オウム真理教による地下鉄サリン事件以降、会場側が宗教団体を警戒して貸し出さなくなったため、1995年を最後に東京ドームでの大規模集会は開かれなくなった[23]

2009年に、宗教政党幸福実現党」の設立と、学校法人の設立が行われた[PR 5]。霊言本は、1991年を最後に一般向け書籍の新作発表が止まっていたが、2009年の幸福実現党の結成直前に復活し、積極的に出版された[16][30][31][32]。2017年8月、東京ドームでの大規模集会が再開され、同年に出家した女優の千眼美子(清水富美加)も登場した[23][PR 6]。2019年 - 新型コロナウイルス感染症COVID-19)の流行時、新型コロナウイルスは中国の生物兵器[33][PR 7]、「(ウイルス感染には)憑依と同じ原理が働く」とし、大川総裁の法話や祈願などの「信仰ワクチン」を提供した[34][PR 8]。「幸福実現党」は、北朝鮮と中国が日本の核攻撃を企てているとする動画をYoutubeで公開し、「国防強化と核武装」「反共産主義」「南京事件慰安婦問題の否定[PR 9][PR 10]」「LGBTQ(性的少数者)の権利拡大抑止[PR 11][35]」などの政治的見解を推進している[4][36][37]。2022年、幸福実現党はロシアのウクライナ侵攻の立場に同調し、ウクライナゼレンスキー大統領を批判した[4][PR 12]。政党の得票数は、2009年の総選挙では比例区の合計得票数は約46万票だったが、2022年は約15万票程度であり、得票率も衆参両選挙ともに、1%を割り込んでいる[23][2]。地方選挙では議席があり、2023年2月現在、45人の市町村議会議員がいる[18]

2023年3月2日、総裁の大川隆法が東京の自宅で倒れ、66歳で死去した[38]。教団内では『復活の祈り』の案内が回り、「新復活」を信じてお布施を出した信者もいるという[39][40][41][8]。3月8日、教団広報は「新聞等で報道されているが、現時点で教団として公式に総裁の死去は発表しておらず、お話しできることはない」としている[42]

名称

1985年、最初の「霊言集」である『日蓮の霊言』[PR 13]の中で用いられる「幸福科学」という言葉が、1年後の1986年に団体の名称の基となった[PR 14][PR 15]。シンボルマークの「R・O」は大川隆法のイニシャルであり、レオナルド・ダ・ヴィンチの霊に指導されて図案化した[1]

「幸福の科学」の英語名は 2008年2月までは The Institute for Research in Human Happiness であり、頭字語IRH である略称を使用していた。ローマ字表記の Kofuku-no-Kagaku や Kōfuku-no-Kagaku 等も用いられる[PR 16]。2008年2月から、世界通称として英語による正式名称を Happy Science とした。これは、世界伝道において、解りやすい名称にした[PR 17]とされている。

教義

大川隆法は、古今東西の宗教や思想を統合し、新しい心の教えを広めることでユートピアを創り、人々を救済する預言者として自己の存在を位置づけた[12]。教義には、仏教、キリスト教、スピリチュアリズム神智学、光明思想などの影響が強く、日本人では特に生長の家教祖の谷口雅春と、GLA教祖の高橋信次の影響を受けていた[12][43]。高橋信次と大川隆法との違いは、エリートコースを歩んだ大川隆法の方がより現世に肯定的で、現世での成功を重要視し、偏差値の原理を持ち込んでいることがある[12]。谷口雅春からはナショナリズム日本神道の重視を学んだが、天皇制重視は学ばなかった[12]。大川隆法の著書は、ニューエイジ新霊性運動と類似する部分もあり、精神世界の本の読者が会員になることもあった[12]

宗教法人「幸福の科学」では、大川隆法が多数の法話で説いた「仏法真理」を教義とし、この仏法真理の「探究・学習・伝道」を通じての「この世とあの世を貫く幸福」と地上ユートピアの建設を目指しているとする[12]。修行の実践については、現代の四正道として「愛・知・反省・発展」を提唱している[1]。人間は神の子・仏の子であることを自覚した上で他者へを与え、真理を探求し恵を獲得し、自分の心を見つめ直し(反省)、社会全体を向上させる発展の心構えを持つことを現世の「魂修行」とする[43][32]。その反省・発展の応用理論として『常勝思考』を説いた。また、世界観として次元構造の多元宇宙論を展開し、三次元世界(この世)は根源神へ近づき進歩・進化してゆくための「魂の修行の場所」として、次元構造の中を向上してゆく「霊的人生観」(宗教的真実を基礎におく人生観)を説いており、無宗教唯物論・無神論を批判している[43]

幸福の科学では、単純な一神教信仰ではなく、またフラットな形の多神教でもない。「多様な価値観を包摂しながらも、融合させ調和させてゆく」という立場をとっている。「霊天上界には、神格、つまり高級神霊としての格を持った大霊が大勢いる」とし、「神は一体だけ、あと他は全部間違いだ」という考えは明らかに事実に反するとしている。またその「格」の高低の違いについても「どれだけ多様な人々を救い・導きうるか」によって格付けが成されるとしている。そして至高神エル・カンターレの教えによって世界の宗教間の対立問題は解決し、お互いの融和をもたらすことになるとしている[PR 18]

死生観

1985 - 1995年頃のオカルトブーム期、幸福の科学やオウム真理教などの新新宗教は、「死後の世界」を明確に説き、神秘的なものへの探求心が強く、向学心旺盛な高学歴の若者を惹きつけた[44][45]。大川総裁は霊からのメッセージを伝え、知的好奇心に応える詳細な「死後の世界」を説いた[44]

幸福の科学では、輪廻転生、天使、悪魔、天国と地獄、宇宙人の存在を信じており、「死んでなくなるのは肉体だけであり、身体が灰になっても意識は残る」と説いている[26][PR 19]

天国と地獄
死後は「肉体を離れて魂としてあの世に還る」とされ、心肺停止から死後7日間ぐらいまでは自宅周辺にとどまっているが、49日ほど経つと「導きの霊」が現れ、あの世に旅立つよう促される、としている[PR 20]。魂とはその人の「心そのもの」であり、あの世は「心をそのまま取り出した」世界である、とされており、当人の心境や生前の行いによって、死後赴く世界が決まるとされる[PR 21]

1997年から雑誌「ザ・リバティ」誌上で、脳死問題や臓器移植問題が宗教的真実を全く知らないで議論されているとして、宗教的観点から解説している。霊的真実では「脳死」とされる段階では、まだ死んでいないとして、この段階で臓器移植を行うと、本人は生体解剖されているのと同様の痛みと心理的混乱を引き起こし、死後の世界への魂に重大な傷を負わせてしまうとしている。また臓器移植を受けた患者は、死亡した臓器提供者の魂の憑依を受ける確率が高くなり、人格の豹変などの危険があるとしている[PR 22]

多次元宇宙論
「あの世」は人間が生きている世界と同じ場所に存在しており、テレビの各チャンネルが異なる映像を映すように、魂の波長や周波数が異なるために、異なる世界をつくっているとされる[PR 23]。こうした波長の違いによって、宇宙が次元構造を成しているとするのが「多次元宇宙論」である。

社会的弱者や女性、LGBTQ(性的少数者)に対する教え

  • 大川総裁の教えには「自助努力」があり、「貧しい者は、その人が貧しさを愛するからだ」「病気の人は、その人が病気を愛するからだ」と説いている[7]。女性については、「神様はやはり補助者としての役割を女性に期待しておられたようです。そして男性には、神様が創られた世界の歴史のなかで主人公となる使命をお与えになったようです。女性に相応しい生きかたは、結婚をし、子供を育てていくことです」と説いている[7][46]
  • 大川総裁は、霊言で「LGBTQ(性的少数者)は地獄に堕ちて釜茹でにされる」と述べている[2][47]。2019年、映画『ボヘミアン・ラプソディ』公開時に行われた、フレディー・マーキュリーの霊言では、「私がエイズに苦しんだのは、ゲイであることを神が罰したからか?」と問いかけ、大川総裁は「ゲイは悪である。男は男の使命を、女は女の使命を全うしなければならない」と答えたという[37][PR 24][48]。2022年3月30日発売の機関誌『ザ・リバティ』5月号は、特集記事「草津の赤鬼が案内する 地獄の制裁」の中で、「LGBTQへは釜茹でにする」「正常な男女関係では行われないような変態性がまかり通る」「人間として狂っている部分がある」「社会に与える悪影響を与える責任は大きい」と指摘した[2][49][PR 25]。これらの内容は、大川総裁の霊言本として『色情地獄論―草津の赤鬼の霊言―』『色情地獄論②―草津の赤鬼 戦慄の警告―』として刊行されており、一般書店やアマゾンでも購入できる[2][PR 26][PR 27]。2022年12月号の『ザ・リバティ』では、「死んだら驚いた!LGBTQの真相」と題する特集記事を組み、LGBTQを「憑依現象」とし、「ゲイ・ビレッジが丸ごと地獄の代わりに?」という大川総裁のゲイビレッジ見学記や、「オールジェンダートイレは性犯罪の温床になる」といった記事を掲載した[PR 28][PR 29]

従軍慰安婦や、南京大虐殺について

従軍慰安婦や、南京大虐殺については、日本の国益を著しく傷つけ、日本人の誇りを失わせるとして、当時の軍人や当事者、政治家、マスコミなどの霊言を行い、その虚構が明らかとなったとしている[PR 10][50][PR 30][PR 9][1]。大川総裁が創立者 兼 総裁である政治団体「幸福実現党」も、慰安婦問題、河野談話への抗議活動を行っている[4][PR 31][51][PR 9]

本尊、信仰の対象

本尊とは、信仰・祈祷の対象として安置される仏や画像などの具体的な対象のことであり、信仰生活の中心に位置づけられている[52]

幸福の科学の信者が、日常的な祈りの対象とする本尊は、地球至高神 エル・カンターレEl Cantare)の中核(本体意識)である大川隆法であり、大川総裁は仏陀の生まれ変わりとされている[6][4][53][54][55]。エル・カンターレは、約55億年前にエル・ミオールという名で、金星を統治する神だったが、約4億年前に金星人の1部を地球に移住させて、人類を創造した[3]。他の惑星の魂を人類の指導者として地球に招いたのが、イエス・キリストやニュートンなどである[3]。エル・カンターレ自身もムー大陸の国王やギリシャ神話のヘルメスなど、様々な分身の姿で人類に関わった[3][PR 32]。その中で、エル・カンターレの本体意識が地上に肉体を持って現れたのが大川隆法であり、1億5千万ぶりに人間界に現れた本体であるとする[12][3]。初めて本体が肉体を持って現れたのは3億年前であり、再び本体が人間の形で現れることはないとされている[12]

1992年12月に、会員でも代理本尊の一つである「家庭御本尊」を安置することが可能となった。家庭用の本尊は、目安となる金額を教団に納めることで受け取ることができ、本尊を授与することを「下賜(かし)」といい、信者が受け取ることを「拝受(はいじゅ)」という[52][56]。本尊の金額は、独特な図柄と祭壇が特徴の「世界伝道型本尊」は100万円、祭壇がついてないA4サイズの「普及型 世界伝道型本尊」は5万円、大川総裁の銅像で「降魔型(ごうまがた)エル・カンターレ像」という本尊は300万円が目安とされる[52][56][57]。1500万円の「降魔型エル・カンターレ像」は一般家庭では拝受できず、教団に納めることで、支部や精舎(礼拝施設)などの施設に設置することができる[52]。「写真型(50万・100万円)」の本尊は、2004年から下賜されなくなっている[52][54][57]

エル・カンターレ信仰の確立
1989年に『仏陀再誕』を出版し、1990年第12回大講演会において、自身は「仏陀の魂の再誕」であると明示した[32]。幸福の科学の信者は、主エル・カンターレを体現しているところの「現成の仏陀(悟りたる者)」としての創始者大川の崇拝を始める。1991年、創始者大川の「御生誕祭」において、大川は自身が「エル・カンターレ」であると宣言した[12][22]。これ以降、幸福の科学の信者は、主エル・カンターレの本体部分が地上に下生した者として、創始者大川の崇拝を始める。
代理本尊と信仰
  • エル・カンターレを象徴するものとして「代理本尊」を使用する。 - 法輪を模った「家庭用本尊」や、「エル・カンターレ像」、「布教所エル・カンターレ像」等を祀る。
  • 大エル・カンターレ像」 - 総本山の礼拝堂に置かれていて崇拝されている。

霊言

幸福の科学が説明する霊言のしくみ
幸福の科学が説明する 守護霊霊言のメカニズム

幸福の科学の最大の特徴は、「霊言(霊の言葉)」であり、大川総裁が過去の偉人の霊や存命中の著名人の守護霊を招霊してその言葉を語り、これらをまとめて幸福の科学出版が書籍を出版し、教義の柱として取り扱っている[2]。総合月刊誌『ザ・リバティ』でも、今の話題に触れた大川総裁の霊言を掲載し、一般の布教宣伝活動に使用している[2]

一般向け書籍としての霊言本は、1991年を最後に新作発表が止まっていたが、2009年の幸福実現党結成の直前に復活し、霊言本の出版が積極的に行われた[16][30][31][32]。大川総裁が職員の前で霊言を語る場面を映像化し、全国の教団施設で上映して書籍化する「公開霊言」も行われるようになった[30][1][31][8][PR 10]。また、神や死者の霊だけでなく、生きている著名人の守護霊を呼び出して、「本音」を語らせるようになった[58][59][4]。2009年以降に呼び出された霊の職種・属性で一番多いのは政治家25.8%で、 宇宙人9.2%、宗教家7.9%、 芸能人7.7%、 神7.4%と比べて圧倒的であり、教団の政治活動と連動していることが推測された[16]。動画は、ネットでも公開されたが、MAD動画コラージュ画像の素材に使用され、主にニコニコ動画にあげられた[60][61][4]。教団は、著作権侵害で削除申し立てを行い、ネットメディアに抗議するなどして対抗した[4]

宗教学者の島田裕巳は、「守護霊が語ることは建前ではなく、本音だと信者は考えている。ある政治家の守護霊は『本当は幸福実現党に期待している』と言っているが、要は、信者が『こうあってほしい』と思うことを守護霊が語る」「新興宗教を信仰する人の多くは人生の目的や正しい方向性を示してほしいと思っているが、それの手段がお経か、守護霊へのインタビューなのかの違いで、それを糧にして生きている信者が多い」「強いエンターテイメント性に惹きつけられて信者になった人も結構な数いる」「最近は人気タレントの守護霊が多く登場し、若者を取り込もうとしている」「守護霊インタビューの本に書かれている内容は、大川総裁の霊言を一字一句そのまま掲載している」と述べている[62][63]

大川総裁が呼び出した霊(守護霊)は、キリストモーツァルトトランプ大統領金正恩ガンジーホーキング博士ピカソナタリー・ポートマン昭和天皇司馬遼太郎木村拓哉綾瀬はるか吉高由里子柴咲コウ白石麻衣など幅が広い[64]宇宙人の霊を呼び出して宇宙語を発し続けた霊言本「宇宙人との対話」は、「と学会」の「日本トンデモ本大賞」(2011年)に選ばれた[65][66][4]

霊言は、教団に批判的な人物や敵対する人物への非難にも使われ、大川総裁の前妻・大川きょう子や長男の宏洋、離反した元職員、雑誌社やジャーナリスト、大学を不認可とした下村博文文部科学相や審議会メンバーなども対象になった[16][1][22]

霊言本の表紙には顔写真やイラストが大きく掲載され、霊言本が出版された星野源などの著名人が、信者ではないかと誤解されるケースも起きている[67][68]膳場貴子の霊言本が出版された際には、「News23」のサイトに「当番組ならびに当番組の膳場貴子キャスターとは一切関係ありません。膳場貴子キャスターの肖像を使用することも許諾しておりませんし、内容的にも全く関知しておりません」という注意書きが掲載された[67]手塚治虫の霊言本の出版時も、遺族の困惑が報じられた[69][67]新海誠も映画『君の名は。』の公開時に本屋の自分の棚に霊言本があるのを見つけ、自身のTwitterアカウントに「近所の本屋さんに棚が。嬉しいけど、なにか混じってる…笑。」とツイートした[70]池上彰も、自分が書いた本に見えることに困っていた[68][PR 33]

施設

総合本部

総合本部、写真1
「幸福の科学」発祥の地・東京都杉並区西荻南にある建物。
1989年12月まで総合本部として使われた。(2006年撮影当時は杉並支部)

1986年10月の教団発足当時、事務処理を行う寺社における寺務や社務所に相当する支部や本部を総括する「総合本部」は、東京都杉並区西荻南にある元GLA会員の個人宅の2階に、6畳1間の事務所を設け設立した[12][1]。1987年6月13日に杉並区松庵へ移転して一時的に「東京本部」とした後、1988年4月16日に西荻窪駅前のビル(写真1)杉並区西萩南へ移転して再び「総合本部」とした。

総合本部、写真2
東京都千代田区紀尾井町にある紀尾井町ビル

その後、総合本部は、1989年12月20日に千代田区の紀尾井町ビル(写真2)4階に移転後、1996年4月1日には自己資産ビルとしての品川区平塚の総合本部ビル(写真3)に移転、1999年10月31日には現状の品川区東五反田の新総合本部ビルに移転している[PR 34]。紀尾井町ビルの年間家賃は3億円、保証金は5億円であり、当時の教団の年間収入は1億円だったため、オーナーに、幕張メッセで1回1億円の収入がある講演会を5回予定していることを伝えた[1][12]

総合本部、写真3
東京都品川区首都高速道路戸越出入口付近
右側に、幸福の科学、戸越国際精舎があり、左側には旧総合本部(1996年4月 - 1999年10月)現・戸越精舎がある。

また、1996年7月10日には、本格的な礼拝施設としての、総本山・宇都宮正心館(後に「総本山・正心館」に改称)が竣工され、同年8月に開山した。(写真4)1996年7月から約1年、総合本部の一部の機能をこの宇都宮に移転したことがあった[PR 34][71]

総合本部、写真4
幸福の科学総本山・正心館
栃木県宇都宮市弥生二丁目

2000年に、港区白金の約1,080坪の土地に、地上4階・地下2階の「大悟館(教祖殿)」を建築した[40]

礼拝施設、布教所

信者が参拝や祈願、心の修行をするための施設が世界各国にあり、これらの施設を「精舎(しょうじゃ)」と呼ぶ[1][PR 35]。シンボル的な大型の精舎は「正心館」と呼ばれ、栃木県の「総本山・正心館」「総本山・未来館」「総本山・日光精舎」「総本山・那須精舎」の総合山四精舎など、2015年時点で国内に25ヶ所の精舎がある[1][PR 36][6]。各地域にはさらに支部精舎、支店、拠点、布教所(家庭協会)などが数多くある[PR 37][1]。国内の支部および支部精舎の所在地は、公式ホームページ内の「お近くの幸福の科学」[PR 38]等で公表されているが、大悟館、宇都宮仏宝館、北軽井沢精舎のような、大川隆法本人と限られた内弟子のみが使用する施設については詳細を公表していないものもある[PR 39]

  • 日本国内の支部数・拠点数:460ヵ所
    • 内、支部精舎数:250ヵ所
  • 布教所数:約8000ヵ所(2022年1月現在)

研修・礼拝施設は「精舎」と呼ばれている。日本国内にある主な精舎は下記の通り。

ネパール釈尊館
栃木県宇都宮市弥生二丁目
  1. 総本山・正心館(栃木県宇都宮市)1996年8月4日開設。初の精舎[PR 35]。敷地内には、「ネパール釈尊館」があり、2005年日本国際博覧会(愛知万博「愛・地球博」)のネパール館で展示された貴重な文化遺産である(ハラティ・マタ寺院の復元物)を購入し、移設している[PR 35]。館内には釈尊への信仰に基づいた仏教美術が展示されており、一般公開されている。
  2. 総本山・未来館(栃木県宇都宮市)1997年11月2日開設
  3. 総本山・日光精舎(栃木県日光市)1998年7月18日開設
  4. 総本山・那須精舎 (栃木県那須郡那須町)2004年5月30日開設。2006年4月15日、敷地内に、幸福の科学の霊園である「来世幸福園」が開園した[PR 35]。園の中心には「大ストゥーパ」が建立され、幸福の科学の信仰の象徴となっている。「大ストゥーパ」の周辺には、3つの納骨堂(「在家菩薩堂」「三帰誓願堂」「涅槃堂」)が建立されている。総本山・那須精舎の敷地内には、幸福の科学学園那須本校も存在する[PR 35]
  5. 東京正心館(東京都港区高輪)2001年12月8日開設
  6. 聖地・四国正心館(徳島県鳴門市)2000年7月7日開設。1990年12月16日、敷地内に、四国研修道場(鳴門市、現・四国正心館の境内地内)を竣工。大川の出身地である四国・徳島は「聖地」とされ、生誕地の徳島県吉野川市川島町には、参拝施設「川島特別支部」と「聖地エル・カンターレ生誕館」がある[1]鳴門市の聖地・四国正心館境内には、父で名誉顧問・善川三朗(本名:中川忠義、故人)を偲ぶ「善川三朗記念堂」がある。2011年5月には、聖地・四国正心館の隣接地にも「来世幸福園」が開園した。
  7. 聖地・エル・カンターレ生誕館(別格総本山、徳島県吉野川市)2016年11月20日開設。7.77mの大エル・カンターレ仏がある[PR 35]
  8. 北海道正心館(北海道札幌市中央区)2003年8月7日開設
  9. 東北・田沢湖正心館(秋田県仙北市)2003年4月17日開設
  10. 秋田信仰館(秋田県由利本荘市)2007年4月8日開設
  11. 日本再建祈念館(宮城県仙台市)2011年10月30日開設
  12. 仙台正心館(宮城県仙台市)2011年10月30日起工、2012年7月開設
  13. 雌伏館(千葉県柏市)2005年3月23日開設
  14. 千葉正心館(千葉県長生郡長生村)2005年7月27日開設
  15. ユートピア活動推進館(東京都港区赤坂)2012年5月13日開設
  16. 戸越精舎(東京都品川区平塚)1996年5月8日開設
  17. 戸越国際精舎(東京都品川区戸越)2008年10月5日開設
  18. 渋谷精舎(東京都渋谷区鶯谷町)2005年12月25日開設
  19. 新宿精舎(東京都新宿区高田馬場)2006年11月1日開設
  20. 初転法輪記念館(東京都荒川区西日暮里
  21. 横浜正心館(神奈川県横浜市)2012年4月29日開設
  22. 箱根精舎(神奈川県足柄下郡箱根町)2002年8月27日開設
  23. 新潟正心館(新潟県新潟市中央区)2008年1月1日開設
  24. 中部正心館(静岡県浜松市)2002年4月17日開設
  25. 名古屋記念館(愛知県名古屋市東区)2003年5月5日開設
  26. 名古屋正心館(愛知県名古屋市中村区亀島)2016年6月5日開設
  27. 北陸正心館(石川県羽咋市)2004年9月7日開設
  28. 琵琶湖正心館(滋賀県滋賀郡志賀町)1998年12月20日開設
  29. 大阪中央精舎(大阪府大阪市中央区)2007年4月28日開設
  30. 大阪正心館(大阪府大阪市北区)2007年12月23日開設
  31. 神戸正心館(兵庫県神戸市)2023年開設予定
  32. 中国正心館(岡山県玉野市)2004年4月17日開設
  33. 聖地・四国本部精舎(徳島県徳島市)2004年10月17日開設
  34. アジア国際精舎 福岡正心館(福岡県福岡市)2010年11月23日開設
  35. 湯布院正心館(大分県由布市)1999年7月20日開設
  36. 九州本部研修所(熊本県葦北郡)2005年8月7日開設
  37. 沖縄正心館(沖縄県国頭郡)2005年4月17日

上記以外の研修施設の歴史としては、1988年9月に幸福の科学研修ホール(東京都杉並区西荻南)を開設、1991年8月1日には幸福の科学研修センター(東京都中野区弥生町)を開設した。1996年5月8日には、東京道場(旧東京正心館)を品川区大崎に開設したが、その後、総合本部ビルと呼ばれていた品川区平塚の施設へ移転し、戸越精舎として主に首都圏を中心に住む学生の会員が利用する研修施設となった。

海外支部

1990年7月『太陽の法』の英訳版『The Laws of the Sun』の発刊以降、海外在住の会員が増加した。1994年、初の海外支部である「幸福の科学USA (Kofuku-no-kagaku,U.S.A.)」がニューヨークに設立され、韓国、ブラジル、ウガンダ、イギリス、オーストラリア、インド、シンガポールなど数カ国に支部がある[PR 3][PR 40][72]。また、幸福の科学出版の海外支社も開設し、外国語への翻訳書籍も多数発刊している。

海外の精舎・支部精舎

  1. ハワイ精舎 2006年12月17日開設。海外初の精舎[PR 35]
  2. サンフランシスコ支部精舎 2007年12月9日開設
  3. ロサンゼルス支部精舎 2008年2月24日開設
  4. 台北支部精舎 2008年3月23日開設
  5. ソウル支部精舎 2008年5月25日開設
  6. ロンドン支部精舎(ヨーロッパ支部所属) 2008年6月7日開設
  7. ニューヨーク支部精舎 2008年8月24日開設[26]
  8. ブラジル正心館 2010年5月16日開設
  9. アフリカ・ウガンダ支部精舎 2011年8月7日開設[PR 41]
  10. マレーシア支部精舎 2011年9月4日開設[PR 42]
  11. オーストラリア正心館 2011年12月11日開設[PR 43][72]
  12. ブッダガヤ精舎建立祈念堂 2011年12月28日竣工[PR 44]
  13. ネパール支部精舎 2014年8月30日落慶・開設[PR 45]
  14. インド、ブッダガヤ精舎
  15. カナダ トロント支部精舎 2017年7月9日落慶[PR 46]

ほか世界167か国に支部・会員組織がある。(2018年4月現在)[PR 47]

組織

教団組織は、総裁である大川隆法に代表される。組織の分類では、会内で婦人部の総称として位置づけられている「女性部」のほか、「青年部」「学生部」「中堅部」「親子の会」、壮年部的な位置づけにあたる「百歳まで生きる会」などがある[PR 37]

幸福の科学グループ

2009年5月、宗教法人 幸福の科学の外部組織として「幸福実現党」の設立により、組織として「幸福の科学グループ」を呼称するようになった[PR 48]。これにより、大川隆法は肩書きを「幸福の科学総裁」から「幸福の科学グループ創始者兼総裁」へと変更した。

宗教法人
  • 日本国内の宗教法人のほか、世界70カ国に法人組織がある。USA、カナダ、メキシコ、ブラジル、ペルー、イギリス、フランス、ドイツ、フィンランド、オーストリア、ブルガリア、韓国、台湾、香港、フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポール、インド、ネパール、スリランカ、ウガンダ、ナイジェリア、ガーナ、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、他
出版・及び各種メディア展開
  • 幸福の科学出版株式会社
    • IRH Press Co., Ltd.USA.(アメリカ合衆国の出版法人)
このほか、ブラジル法人・インド法人など、世界各地に「幸福の科学出版」の事務所が多数ある。
学校法人、教育
政治関連
冠婚葬祭
  • 来世幸福セレモニー株式会社 (葬儀社)[PR 55]
  • 来世幸福園(霊園・納骨堂)[PR 56]
  • 幸福結婚相談所 - 信仰に基づく結婚と家庭ユートピア創りをサポートする[1]
社会貢献
  • ヘレンの会(視聴覚障害者支援)[PR 57][1]

会員制度と信者数の推移

1986年10月に立宗し、11月に東京都の日暮里酒販会館で行った幸福の科学発足記念座談会に集った人数は87名であった[12][1][40]。1987年3月8日の発足記念第1回講演会「幸福の原理」の聴講者は約400名であった[PR 58][PR 34][12][1]

創設最初の3年間は、学習団体として、法の基礎づくりと講師の育成、運営方法の確率に専念し、その後に普及に向けての伝道に切り替える方針が取られた[12][43]。入会するには試験があり、幸福の科学の書籍10冊を読み、入会願書に読書感想等を記入するもので、合格率は4割程度だった[12][7][73][74]。そのため、初期の信者には高学歴な知的エリート層が多かった[12][1][7][73](入会試験は次第に簡略化され1994年頃に廃止された)。教団の階位や組織はシステマティックで、昇格試験で階位を上げるには、研修会や資格セミナーを受け、著書を数多く読んで勉強する必要がある[12][1][7][73]。資格セミナーには、初級、中級、上級、指導員、準講師、支部講師、上級支部講師、本部講師補などのランクがあり、通信添削講座もある[55][12][1][7][73]。教団の組織は、入会すると地元の「幸せチーム」に登録され、その上にブロック、地区、支部、地方本部があり、総合本部につながる[12][43][55]

1989年から制度が変わり、従来の会員は「正会員」となり、機関誌を購読するだけの「誌友会員」という制度ができた[75][PR 34]。誌友会員制度は、生長の家が始めたものであり、教団の形態を、最初の3年はGLAと、生長の家から学んでいたが、拡大を目指すようになってからは、創価学会の活動形態も参考にしたる[43][12]。初期の頃と比べて、学習に加えて「伝道、お誘い、財務、献本」が必要とされ、会員の経済的負担が増加する傾向が見られた[12]。1990年には、「正会員推薦入会制度」ができ、正会員が推薦すれば、審査を受けなくても正会員として入会できるようになり、また、講演会に参加して、その場で入会申込書を書けば、審査なしで正会員として入会できるようになった[1][12]。1990年7月には会員が7万7千人となり、年末には17万人、1991年4月に100万人、7月には150万人(正会員は13%)に達したとされている[43][PR 59][12][75][7]。1991年4月の機関誌に、「神兵、光の戦士を本年中に100人達成する。引き続き300万人から500万人、さらに今世紀末までの9年間に、4000万人の光の戦士の大兵団を編成することであります。これなくしては日本のユートピア建設、ひいては世界の恒久平和、神の国の実現を期すことはできないのであります」と書かれ、さらなる拡大の意向が示された[76][7]。1991年は早稲田大学など関東近辺の30大学で、約850人のメンバーがいる「キャンパス・アクティブ・メンバーズ(CAM)」というサークルが勧誘活動を行った[55]。誌友会員制度により、若い人が気軽に入会できるようになったが、承諾を得ず他人を無断で誌友会員に登録するなどの、勧誘を巡るトラブルも起き始めていた[55][7][22]。また、幸福の科学の根本経典である「正心法語」を受け取った人は、信者にカウントするという方針転換もあり、経典が方々に配られるようになった[16]

1995年7月、信者数が1000万人を突破したと公表された[PR 60]。1996年10月6日に会員制度が変わり、以前の「正会員」「誌友会員」を統合し「会員」とされるようになった[PR 61]

2015年、信者数は約1200万人(国内1100万人、海外100万人)と公表されたが、教団が信者数とするのは、経典「正心法語」の累計発行(授与)部数であり、洗礼にあたる「三帰誓願」を行った人数は非公表である[1][28][10][11]。また、信仰をやめるという届け出はないため、毎年、信者数が増え続けている[77][11]

『現代用語の基礎知識2018』には、「公称信者数は国内1100万人だが、実態とはかけ離れている」と書かれている[13]。研究者の種田博之は、1991年7月に発表された150万人は、「飽くまでも『公称』であり、実数は正会員2 - 3万、誌友会員7万、合計10万人とする見方もあるようである」と書いている[43]。社会学者の沼田健哉は、1995年出版の本に「実数を水増しした発表である可能性もある」「実数とはみなしがたいと多くの宗教研究者が考えており、その掲げている会員数を獲得するという目標の達成は困難であるとの見解が有力である」と書いている[12]。ジャーナリストの山田直樹は、ピーク時(1990年頃)の信者会員数は13万5000人であり、毎週のように教会へ通う活動会員は3万人だったと述べている[78][79][77]。大川総裁の元妻・大川きょう子は、2011年に退会した際の実際の会員数は3万人と推定している[71][26]。大川隆法の長男であり、現在は教団を離脱してYouTuberとして活動し、教団と係争中でもある大川宏洋によれば、実質信者は1万3千人程度だという[80][81]。宗教学者島田裕巳は、大阪商業大学JGSS調査をもとに、信者数を3万8千人程度と推定している[14][82]。幸福の科学の信者は、1980年代末から90年代頃の「宗教ブーム」に入信した人が多く、2017年時点では大川総裁と同世代の50 - 60代と、その子どもが中心になっていると推測されている[14][77][19][4][23]

公称信者数の変遷
日付 人数 備考
1986.11.23 87名 「幸福の科学発足記念座談会」参加人数[PR 62]
1987.3.8 約400名 「幸福の科学発足記念講演会」参加人数(出席していた生長の家およびGLAの信者・関係者を含む数)[12]
1987.12 1,700名 [12]
1988.12 4,000名 [12]
1989.12 13,300名 正会員8,100名、誌友会員5,200名[12]。機関誌を購読するだけの誌友会員という制度ができる[75]
1990.7.8 7万数千名 「第七回大川隆法先生大講演会」における公表数[12]
1990.12 17万名 正会員2万名、誌友会員15万名[12]
1991.3 30万名 正会員5万名、誌友会員25万名[12]
1991.5.22 77万名 正会員10万名、誌友会員67万名(同上)[12]
1991.6.12 100万名 正会員15万名、誌友会員85万名(同上)[12]
1991.7.15 1,527,278名 正会員約20万名、誌友会員約133万名[12]東京ドームでの「御生誕際」での発表
1991.9 約200万名 正会員約30万名、誌友会員約170万名[12]
1994.7.12 825万名 [12]
1995.7 1000万名以上 [PR 63]
2009.8 約1,100万名 根本経典『正心法語』累計発行部数をもって公称値とする[10][11]

活動

海外講演会

2007年、アメリカのハワイで初の講演を行って以降、大川隆法の英語説法による海外講演会が世界各地で行われている[PR 64]。その後、ブラジル(2010年11月)[PR 65]インドネパール(2011年3月)[PR 66]フィリピン香港(2011年5月)[PR 67]マレーシアシンガポール(2011年9月)[PR 68]スリランカ(2011年11月)[PR 69]ウガンダ(2012年6月)[PR 70]オーストラリア シドニー(2012年10月14日)[PR 71]アメリカニューヨーク(2016年10月2日)、ドイツ ベルリン(2018年10月7日)[PR 72]台湾台北市(2019年3月3日)[PR 73] などで行われている。幸福の科学の発表では数千人数万人の規模だと報告している。幸福の科学によれば、インド・ネパールの講演では7紙のマスコミに紹介され[PR 66][注釈 2]、アフリカ・ウガンダの講演では、4紙のマスコミに紹介された[PR 70][注釈 3]、と報告している。

出版

救世の基本三法
太陽の法」「黄金の法」「永遠の法

幸福の科学の年間収入は約300億円ともいわれているが、主力事業は出版や祈願、セミナー等とされる[28][40]。2022年11月時点で、著書の発刊点数は3100冊以上であり、その累計発行部数は9000万部以上とも言われている[21][PR 32]。大川総裁がニュースで話題の人物の守護霊による霊言を行うと、翌日には書店に霊言集が並ぶというスピード出版の仕組みがあり、年間200冊ペースで出版され、各々20 - 30万部の販売部数がある[28][62]

幸福の科学の布教は、出版物や講演会を中心に行われ、教団組織の1部門であるSPM(スペシャルプロモーターメンバー)が、全国の書店に教団に関する本を置くように働きかけ、注文を受け付ける[43]。大川総裁の本は、信者が布教活動として大量に購入して、知人らに配る(献本)こともあり、毎年、ベストセラーの上位になる[1][28][54]。『太陽の法』『黄金の法』『永遠の法』などの『法シリーズ』は、累計4000万部の大ベストセラーであり、出版不況の中、書店には数多くの大川総裁の書籍が平積みになっている[83]

  • 1991年は、大川総裁の「霊言本」などが2700万部以上売れ、印税収入などで、大川総裁個人の納税額は2億192万円だった[7][84]。当時35歳の大川総裁を、江川紹子は「宗教団体を経営しているという意識がある」「ベンチャービジネスかなにかの若き経営者と会っているよう」、教団は「信者は『会員』、入信することは『入会』と呼ぶ」「まるで会社」と記している[7][55]。1995年の沼田健哉の本でも、「会社経営のノウハウで教団を運営する志向がある」と指摘し、インタビューに大川総裁は「私が今一番多く読んでいる本は経営学の本です」と語っている[12]。その後も、大川総裁は個人名で高額納税者ランキングに10年以上も名を連ね、文化人部門トップ3にたびたび入った[85][86]
  • 2009年11月から2010年11月の書籍発行点数52冊は、年間・最多発刊書籍のギネス世界記録として認定された[1][PR 74][87]
  • 2022年現在のところ、大川総裁の著作は41言語以上に翻訳され、世界各国で出版されている[PR 75][PR 76]
  • 教義の内容を編纂して、書籍や月刊「ザ・リバティ」等の雑誌(幸福の科学出版より発行)、経典CDDVDビデオ劇場用映画、布教誌「ザ・伝道」(会員の生の声をピックアップ)「ヤング・ブッダ」(中学生~大学生を対象だがコラムがメイン)「ヘルメス・エンゼルズ」等を発刊している。
  • 2012年に東京銀座に初のブックカフェ「HAPPY SCIENCE GINZA」をオープンし、渋谷にも「SHIBUYA BOOK CAFE by HAPPY SCIENCE」がある[PR 48][88]

広報

  • 2009年、YouTubeに「幸福実現党チャンネル」を開設、2013年に幸福の科学のYoutubeチャンネル「THE FACT」を開設し、Youtubeでの発信に力を入れている[4][19]
  • 2012年10月3日、インターネットに、幸福の科学 体験談投稿サイト voicee(ボイシー)を開設した。幸福の科学の信者の体験談や生の声を集めたサイトである[PR 77]
  • 2015年時点で、テレビ6局、ラジオ7局で大川総裁の講演会が放送され、1991年からラジオ番組「天使のモーニングコール」が国内38局とハワイ向けに放送されている[1][PR 48]

映画

近年は活字離れにより、映画・芸能事業を新たな主力事業とする[28]。大川総裁は、映画事業について「宇宙人やUFOの存在について、教団がNASAを超える情報力を持ち、その普及のために重要である」と説いている[28]。映画製作のための人材育成も行い、出家して2017年に教団の職員となった千眼美子(清水富美加)を看板タレントとする芸能事務所を設立した[28]。また、2016年に私塾のハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)に俳優、映画監督、脚本家を育成する学部を新設した[28][89]
信者の中には1人で大量のチケットを購入して知人らに配る人もおり、観客動員数を上げるために、同じ映画を何度も鑑賞する人もいる[11][28][90]。2020年、新型コロナのパンデミック時の自粛下に、教団の映画が5週連続観客動員数1位になった[91][92]

  • 劇場公開映画は特に広報活動にも力を入れており、過去には興行通信社調べによる全国の映画興行収入ランキングで複数回1位を記録した。
1995年朝日ベストテン映画祭・読者賞グランプリ受賞
1997年毎日映画コンクール・日本映画ファン大賞2位、中央青少年団体連絡協議会推薦、優秀映画鑑賞会推薦
2000年日本週末興行成績1位の映画の一覧 2000年10月28日-29日、11月4日-5日(2週連続)を参照
2001年朝日ベストテン映画祭・読者賞第1位、第25回報知映画賞・読者投票邦画部門第1位
ぴあ映画満足度ランキング第1位、中央青少年団体連絡協議会推薦
2003年日本週末興行成績1位の映画の一覧 2003年10月11日-12日、10月28日-19日(2週連続)を参照
ぴあ映画満足度ランキング第1位
ぴあ映画満足度ランキング第2位
ワールドフェスト・ヒューストン国際映画祭「スペシャル・ジュリー・アワード(審査員特別賞)」受賞[PR 78][1]
2018年週末動員1位の映画 2週連続第1位
2020年週末動員1位の映画 5週連続第1位
2021年週末動員1位の映画 1週第1位

祈願、植福

祈願は、「家内安全祈願」「成功祈願」「結婚祈願」など全国の精舎共通のものや、「社長出世祈願」「英会話ベラベラ祈願」「悪質宇宙人撃退祈願」「円形脱毛症回復祈願」「花粉症好転祈願」「ガン細胞消滅祈願」「コロナワクチン副反応抑止祈願」など約70種類の祈願を、1回3 - 30万円で行っている[1][56][28][31]

教団には、会費がない代わりに献金活動の「植福(しょくふく)の会」があり、毎月1口1000円から申し込め、銀行口座からの引き落としになる[73][40]。月々1万円の献金で「大黒天信者」、年間1千万円の献金をした者は「植福菩薩」という称号が貰える[1][73][40][56]。教団の植福実績(学校法人・政党連結)によれば、2014年は約302億円、2015年は約291億円、2016年は約274億円であったが、2017年の見込みは255億円と減少し、新たな信者やお布施を増やす方針が掲げられた[40]

グッズ

ペンダント、エンブレム、額、置物などの各種グッズも、数万 - 100万円で販売されている[56]

行事

  • 全国の精舎で研修や祈願、各種大祭や式典等の行事を開催。
  • 世界各地の支部や拠点を中心に、「御法話拝聴会」、各種の大祭や式典、研修、祈願、集い等の行事を開催。
  • 各地でセミナーも毎日のように開催されている[93]

主な祭典行事

支部や精舎において開催される。代表的な祭典は下記のとおり[PR 80][32]

  • 新年大祭(1月)
  • 宗教法人設立記念式典(3月7日)
  • 大悟祭(3月23日)
  • 春の幸福供養大祭(3月)
  • 家庭ユートピア祈願大祭(4月・11月)
  • ヘルメス大祭(5月)
  • 新復活祭(5月14日)
  • 御生誕祭(7月上旬の2週間、メインイベントである大川総裁の大講演会は、世界に同時中継される[1]
  • お盆の幸福供養大祭(8月)
  • 先祖供養大祭(9月)
  • 立宗記念式典(10月)
  • 初転法輪祭(11月)
  • エル・カンターレ祭(12月)

特に御生誕祭(7月)とエル・カンターレ祭(12月)は二大祭典とされる[94]

社会運動など

  • 1994年には、誰でも手に取れる一般週刊誌等にも猥褻なヌード写真等が数多く掲載されていることについて、問題提起し、ヘア・ヌード反対運動として 同年11月に「マスコミ倫理研究会」を発足し、東京渋谷(11月26日)や大阪御堂筋(12月4日)、名古屋古出来(12月23日)でデモ行進を行なうなど、啓蒙活動を行なった[PR 81]
  • 1995年1月17日の阪神・淡路大震災では、地震発生当日から21日までに阪神地方に35ヵ所の救援拠点を設け、1月19日から炊き出しを始めてカレーなど1日あたり3万食を提供し、全国からの救援物資を届け、医師ボランティアによる医療活動のほか、特設浴場を開くなどした[PR 82]
  • 1995年2月28日に発生したオウム真理教による公証人役場事務長逮捕監禁致死事件では、幸福の科学の幹部職員が拉致事件の目撃者だった[1]こともあり、幸福の科学は、オウム真理教による犯行であることを行政報道機関、政治家などに訴え、事件の早期解決を求めた。これが一連のオウム教犯罪の捜査の突破口になったと幸福の科学は主張している[PR 83]。同年3月18日に東京都内などでオウム糾弾デモや街宣活動なども展開、破壊活動防止法適用を支持した。
  • 1998年から、毎年増え続ける自殺者を減らすべく、雑誌「ザ・リバティ」誌上で「自殺防止キャンペーン」を開始、この運動は現在も継続しており、Web上の「自殺防止サイト」や、全国で会員有志が街頭などでも「自殺者を減らそう」キャンペーンを展開している[PR 84][PR 85][PR 84]

政治団体

日本の旗 日本の政治団体
幸福実現党
The Happiness Realization Party
幸福実現党本部のある
ユートピア活動推進館
総裁 大川隆法
党首 釈量子
成立年月日 2009年5月23日
法人番号 7010705000147 ウィキデータを編集
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幸福実現党 公式チャンネル
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チャンネル
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幸福の科学「THE FACT」チャンネル
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2009年5月23日、政界への進出を試み「幸福実現党」を結成し、これまで多額の政治資金を費やしたが、国会議員は1人も当選しておらず、比例代表の得票数は15 - 30万票前後で推移している[28][14][19][2]。1986年の設立当初から、大川総裁は政治への関心が強く、教義には社会的問題意識と日本の繁栄・優秀性の主張があった[12][19][4]。1990年代から自民党を支持し、三塚博[PR 86]丸川珠代穴見陽一森田健作千葉県知事の応援などを行ってきた[19][4][18][95]。1995年7月10日、東京ドームでの御生誕祭で、幸福の科学政権の樹立を目指すとして三塚を推薦することを発表し、8月には幸福の科学出版から『三塚博総理大臣待望論』が刊行され、8月8日に日比谷公園の野外音楽堂で出版記念フェスティバルが開催された。政党結成前の2009年4月、大川総裁は説法で「憲法の天皇制や9条、信教の自由の問題点」に触れ、「宗教と政治は補完しあうべき」と述べていた[19]

2009年8月30日の第45回衆議院議員総選挙に自民党・民主党を超える計337名(比例区49人、小選挙区288人)の候補者を擁立し、全員が落選した[19][96][97][98]。大川総裁も、「幸福実現党総裁」に就任して近畿比例区1位で出馬したが、比例区における政党の得票数は約46万票だった[19][83]。候補者337名のうち、75.4%の254名は教団職にあるか経験者であり、その多くは各地方の支部長や教団施設職員であった[19]。年齢は、40代後半から50代前半が多く、1991年の東京ドームに5万人を集めた「エル・カンターレ宣言(生誕祭)」や「講談社フライデー事件」で世間の注目を集めた頃に入局した人が、教団の要職として出馬したと推測された[19][22]。候補の中には、発明家のドクター中松[99][100]、「ザ・ブルーハーツ」のベーシスト河口純之助、漫画家のさとうふみや(『金田一少年の事件簿』の作者)[101]などもいた[19][73]。候補者全員が法定得票数に達しなかったため、計11億5800万円(比例代表600万円×49名、小選挙区300万円×288人)の供託金が没収された[19][102][103][83][59]

翌年、2010年の第22回参議院議員通常選挙の比例区における、政党の得票率は0.39%で約23万票だった[30][73]。以降も国政選挙のたびに候補者を擁立し、9度の選挙で延べ約660人を擁立したが、国政では議席を獲得できていない[14][18][40]。2022年の第26回参議院議員通常選挙の比例区における政党の得票数は約15万票だった[2][23]。地方選挙では議席があり、2023年2月現在、45人の市町村議会議員がいる[18][104][2]

政治姿勢

幸福の科学の教義には、日本は、至高神である大川隆法が肉体を持って現れた国であり、その教えに従って世界のリーダーになるという独特なナショナリズムを含んでいる[PR 87][4][105][83]。しかし教団が「保守」「愛国」を表明し、「反共産主義」「国防強化と核武装」「従軍慰安婦や南京大虐殺の否定[PR 9][1][PR 10]」などの極端に右派・保守的な発信を本格化させたのは、2009年に幸福実現党を結成し、政界に進出し始めてからだった[4][105][83]。党のマニフェストでは、「核攻撃を仕掛けてくる北朝鮮や中国との対決に備えて、日本を再武装させること」や「海外移民を受け入れて人口を3億人にし、日本経済を世界一にすること」ことなどを掲げ、「LGBTQの権利拡大抑止[PR 11]」「新型コロナウイルスは中国の生物兵器[PR 88]」なども主張している[19][106][107][PR 89]。また、「霊言」を政策の参考にし、特に外交では大川総裁により公開される、各国首脳の守護霊の「本音」を国際世論に働きかけることもある[1]

YouTubeでの発信

  • 2009年の衆院選前、YouTubeに「幸福実現党チャンネル」を開設し、SNSを活用する政治メッセージの発信に力をいれた[4][19]。7月1日に初めて公開した動画は『北朝鮮、核ミサイル発射!!』『北朝鮮が韓国・日本を侵攻する日』など北朝鮮関連のシミュレーション動画であり、2010年には『中国が尖閣・沖縄を侵攻する日』を公開し、各々50 - 150万再生のヒット作になっている[4][PR 90]
  • 2013年、マスコミが伝えない「事実」を報じるために、幸福の科学のYoutubeチャンネル「THE FACT」が開設され、最初に公開されたのは、従軍慰安婦像の設置を批判する動画の予告編だった[4][PR 91]。2016年公開の『沖縄ヘリパッド移設反対派リーダーが逮捕』は、約136万回再生のヒットとなった[4][PR 91]。特に2020年アメリカ合衆国大統領選挙からYoutubeでの発信に力を入れ、信者ではないが政策を支持する人が増えている[4]

中国共産党批判

アメリカの保守派との関係

2021年、ドナルド・トランプが演説したアメリカの保守合同イベント「保守政治活動協議会(CPAC)」に、幸福実現党の初代党首で信者の饗庭直道が登壇し、海外のメディアでも幸福の科学とQアノンとの関係が取り上げられた[109][110][111]。饗庭は、2011年から10年間、大川総裁に派遣されて共和党の祭典であるCPACに参加し、アメリカの著名な保守派との関係を築いてきた[109][112][113][37][114]。饗庭は、大川の政治的野心の中心人物であり、右派政治団体の日本保守連合(JCU)の会長として、百田尚樹田母神俊雄など「日本の保守の大物」が参加するJ-CPACの開催を主導した[112][114][115]。 幸福実現党は、近年、スティーブ・バノンなどアメリカの右派の人物と連携することで、日本においての政治的正当性を高めている[112][115][116]

慰安婦問題

  • 2014年4月12 - 13日、幸福の科学ロンドン支部で、「『従軍』慰安婦の真実」パネル展を開催し、幸福実現党の及川外務局長による講演を行った[PR 31]
  • 2014年5月、幸福実現党は、1993年の「河野談話」に抗議するデモを行い、息子の河野太郎衆議院議員の自宅前でシュプレヒコールを上げ、抗議文を投函したが、別の河野宅であったことをTwitterで河野太郎に指摘された[4][51][122]
  • 2016年、ジュネーブの国連欧州本部での女子差別撤廃委員会で、釈量子党首は、なでしこアクション山本優美子代表(元在日特権を許さない市民の会事務局長)、杉田水脈衆議院議員とスピーチを行い、正しい歴史認識を求めて、従軍慰安婦の強制連行や性奴隷説を否定した[4][50][PR 9]

原子力政策

2011年5月、福島第一原子力発電所事故の後、幸福実現党は「原発推進」「菅直人首相退陣」を求めるデモを行った[123][124][PR 99]。また、7月に発表した主要政策では「原子力エネルギーの利用推進」「核抑止力強化(核武装の検討)」を掲げた[123][PR 100]

ロシアのウクライナ侵攻

2022年3月、ロシアのウクライナ侵攻について幸福実現党は声明を発表し、今回の戦火は「ウクライナのゼレンスキー大統領が招いた失策」であり、ロシアの侵攻に対するウクライナ側の防衛戦を「越権行為」として、ロシアの要求に従うように求めた[4][PR 12][PR 101]。大川総裁も、プーチン大統領やゼレンスキー大統領の守護霊にインタビューした内容を緊急出版し、プーチン大統領をエル・カンターレ大川隆法)を称える「光の天使」の陣営と位置づけた[4][PR 102]

性的マイノリティー、LGBTQ

2022年9月、栃木県本部代表の石川信夫栃木県下野市議は、市議会で「パートナーシップ宣誓制度」導入に反対の意思を示し、LGBTQの人たちについて「できたら静かに隠して生きていただきたい。その方が美しいし、社会に混乱が起きないと思う」と発言した[125][35]。また市長の答弁に対して「市長は人権と言いますけれども、人権の上に神権というものがある、神様の権利があることを忘れちゃいけません。差別をしているんじゃない、区別をしたんだと。男女を区別をしたんだということ、これを忘れてはいけない」と主張した[126][35]。石川市議は、幸福実現党の栃木県本部代表で、2022年4月の市議選(定数18)で842票を獲得し、11位で2期目の当選をしている[125][35]

新型コロナウイルス感染症

ワクチン接種証明書について、「感染症対策の効果に疑念がある」「基本的人権が侵害される」「全体主義への道となる」などの理由で反対している[34][PR 103]

有志信者による活動の広がり

  • 2012年、幸福実現党党員の歌手TOKMAが、尖閣諸島に上陸し、党の応援ソングを歌い、その様子を動画で配信した[127][128]。TOKMAは、軽犯罪法違反で書類送検され、後に不起訴になった[4]。党は、あくまで個人の行動としつつ「日本の領土主権が脅かされている中、日本国民としての、やむにやまれぬ思いに駆られての行動と推察する」とのコメントを発表した[129]。また、教団メディアの『ザ・リバティウェブ』では、この行動について「愛国無罪」とし、「愛国心に基づいて日本の領土を守るという行動は無罪であり、中国人の破壊行為とは全く違うという意味合いであると考えます」と説明した[129][PR 104]。2016年、TOKMAは第24回参議院議員通常選挙に、幸福実現党の比例代表として出馬したが、タレントのテレンス・リーと関係者2人が、TOKMAの応援演説をする見返りに陣営関係者から現金5万円を受け取るなどしたとして、警視庁に逮捕された[130][131]。幸福実現党の本部も公職選挙法違反(買収)容疑で家宅捜索され、党の広報担当部長1人に、懲役1年執行猶予3年の有罪判決が言い渡された[132]。党や教団は「強い政治的意図を感じる[PR 105]」、「(党本部という)宗教の聖域に世俗権力がみだりに立ち入ってはならない[PR 106]」とコメントした[133]
  • 2020年、アメリカ大統領選の前後、日本の各地で行われたトランプ応援デモに、「幸福の科学」「法輪功」「統一教会分派のサンクチュアリ教会」の有志団体などが参加した[134][135][136][20][4][111]。日本でアメリカ大統領選の不正などの政治的な陰謀論を信じ込む「Jアノン」は、反中国共産党の傾向が強く、「中国の覇権主義と戦うトランプを支持する」といった内容のシュプレヒコールや演説も行われた[134][136][20]。東京で活動する「トランプ・サポーター・イン・ジャパン」は、教団信者で幸福実現党党員である古山貴朗の団体[135][137]、「チェンジジャパン」は、幸福実現党の外務局長・及川幸久と、幸福の科学広報局職員・与国秀行の団体[PR 107]、名古屋で活動する「不滅の正義を守る会」は幸福実現党の石田昭の団体である[PR 108][4]。2020年11月25日のデモで、与国は「アメリカでトランプが今、ディープステート(闇の政府)と闘っている。私達日本人もまた闘わなければならないときに来ています」と演説した[20]。2021年1月6日のデモでは、先頭の教団関係者が「ウィズ・セイビア!(救世主=大川隆法とともに)」と拡声器を使って呼びかけ、サンクチュアリ教会関係者などを含むデモ隊も、それに応えてコールした[4]
  • 2021年12月12日、東京都内で「北京冬季五輪ボイコット」の集会とデモが行われた際は、幸福の科学、法輪功、サンクチュアリ教会の有志信者などが参加した[110][138][139]。集会では、「人権侵害国家である中国に五輪開催の資格はない」という趣旨の決議文や、自民党の国会議員4人(杉田水脈三ッ林裕巳山田宏和田政宗)の応援メッセージが読みあげられた[4][110]。教団の信者も登壇し、信仰に基づいて中国共産党と戦う決意を語った[110]
  • 2021年8月、幸福の科学広報局職員・与国秀行が代表を務める団体「武士道」が、「在日特権を許さない市民の会(在特会)」と合同で街宣活動を行い、在特会は「中国人」「北朝鮮人」「殺せ」「出ていけ」「ゴキブリ」などのヘイトスピーチを行った[4][140]。また、与国は、マスクやワクチンは有害無益であり、コロナの死者は水増しされているとして、目覚めをうながした[4][PR 109]
  • 与国と幸福実現党の外務局長・及川幸久は、教団とは別の活動としてYoutubeやニコニコ動画などでも反ワクチン思想や陰謀論などのメッセージを発信し、与国は陰謀論を発信する朝堂院大覚の動画にも出演している[PR 110][PR 111][PR 112][4]
    このような活動は、幸福の科学の教義から大きくはみ出しているが、一部の信者たちは熱心に活動を続けている[4]

その他

  • 2016年、東京都知事選で幸福実現党の候補者・七海ひろこが、通行人とハグをする「ハグ作戦」や記念撮影を行い、注目を集めた[141][142]

学校の運営

幸福の科学学園の那須本校は、2010年に開校した全寮制の中高一貫校である[143][3]。2013年に滋賀県大津市に開校した関西校は、設立の際に反対運動が起きた[144][145][146]。那須本校は受験教育に力を入れており、難関大学に合格者を複数名だしている[144]。卒業後は、2015年に開校した千葉県長生村にあるハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)に進学する卒業生も多く、他大学への進学や就職を放棄する人もいて、6 - 7割が進学すると見られている[3][89][147][148]

大学の不認可

2015年に千葉県に「幸福の科学大学(仮称)」を開学することを計画し、準備を進めていた[1]。しかし2014年10月、文部科学省の大学設置審議会は、「大川総裁の『霊言(霊言集)』は科学的合理性を立証できておらず、『霊言』を大学教育の根底に据えることは、『学術の中心』としての大学の目的を達成できると認められない」ことや、下村博文文部科学大臣の霊言書を出版し、審議会に渡したことなどを理由に、大学設置を不認可とした[1][3][28][5][149][89]。2015年、ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)の名称で、学位の取れない私塾として開校した[1][28][5][89]
また、2014年の申請時に、文科省職員に対して脅迫めいた記述や言動などの不正行為があったとして、文科省は5年間申請を受け付けない方針を出した[1][150][3]。幸福の科学学園の理事長が、「宗教法人の連中は過激な奴が多く、それを私が抑えてる」という趣旨の発言をしたことが、「直接的な物理的危害を連想させる」と受け止められた[1]。2019年、教団は再び開校を申請したが、2020年に申請を取り下げた[151][5][15]。取り下げの理由として、「審査の過程で本学が目指す教育の実現が難しくなると考えるに至った」と説明している[152][3]

COVID-19流行下での活動

2019年 - 新型コロナウイルス感染症COVID-19)の流行時、創価学会を始めとし、多くの宗教団体が新型コロナウイルスとの“自粛の戦い”を迫られている中、幸福の科学は2020年3月時点では教団の公式ホームページを見ても特に「自粛のお知らせ」などは掲載されていないばかりか、式典やセミナーの案内などが日々更新され、大川隆法も信者に対する法話などを継続した[153]。2020年2月下旬や3月中旬に行われた大川総裁の法話には、1000人を超える会員らが詰めかけた[153]。教団関係のニュースサイト「ザ・リバティウェブ」には、「法話を聞いて免疫が上がる」などと書かれ、他教団(生長の家)古参会員は「うらやましいとも、うちも真似してほしいとも思わないが、やはり創業オーナー(大川総裁)が健在である教団には、いろいろな意味で勢いがあると思わされる」と述べている[153]
大川総裁は、「(ウイルス感染には)憑依と同じ原理が働く」ため、感染を防ぐために、明るく積極的な心や強い信仰心をもつことを勧めるほか、大川総裁の法力が込められた法話、書籍、楽曲CD、祈願などにはウイルスを撃墜する力があるとし、「信仰ワクチン」「信仰免疫」として、大川総裁が作曲した「コロナウィルス撃退曲」や「コロナワクチン副反応抑止祈願[PR 113]」「中国発・新型コロナウィルス感染撃退祈願[33]」などを提供している[34][PR 114][PR 8][4][36]

エル・カンターレ ファイト
  • 2020年7月、大川総裁は新型コロナウイルスの霊査を行い、「新型コロナウイルスは何らかの形で中国・武漢の生物兵器研究所から出た生物兵器で、中国共産党の『殺したい』想念によって悪性化したウイルスである。この時期に感染拡大したのは、中国に、香港や台湾への弾圧をやめて内政問題に集中させるためで、中国人が『中国本土に問題があるのではないか」という天意を感じるところまで続く」と説いている[33][PR 7][105]。教団本部広報局も、新型コロナウイルスは「神を信じない共産主義独裁国家・中国による人権弾圧と覇権主義の魔手が世界に広がる危険性に対する神の警告」であると説明している[156][33]
  • 2021年4月号の幸福の科学出版発行の月刊誌『ザ・リバティ』は、特集「コロナワクチンの幻想」の中で、「コロナワクチンは当てにならない」「『オリゴ糖』を摂ればコロナは治る」などの専門家の意見と、大川総裁の書籍や楽曲CDで感染が収まった事例を紹介し、「信仰心を持つことで免疫力を高め、コロナを乗り越える重要性」を強調している[34][PR 115]。『ザ・リバティ』2023年2月号の特集「もう隠せない原爆級の『ワクチン死』」では、小島勢二名古屋大学名誉教授と、福島雅典京都大学名誉教授[157]のインタビューを掲載した[PR 116]
  • 大川総裁が創立し、党総裁を務める幸福実現党は、新型コロナは「中国の生物兵器であり形を変えた戦争」、ワクチンは「子孫に副作用がでる可能性がある」とし、ワクチン接種証明書について、「感染症対策の効果に疑念がある」「基本的人権が侵害される」「全体主義への道となる」などの理由で反対している[93][34][PR 117]
  • マスクの着用に関しては、2020年2月に大川総裁が法話で、法力でウイルスを死滅させることができるのでマスクは要らないと語ったが[156][3][154]、2020年11月更新の教団サイトでは必要な所でのマスクを勧めている[PR 118]

裁判、抗議活動、その他の出来事

講談社フライデー事件

1991年9月、週刊誌『フライデー』などに掲載された教団を批判する記事に抗議し、講談社に対してデモ行進や電話・大量のFAXを送るなど、組織的で激しい抗議活動を行い、業務に支障を与えた[158][6]。信者である直木賞作家の景山民夫や女優の小川知子が中心となり、「講談社フライデー全国被害者の会」が結成された[6]。また、全国7か所の裁判所において、「精神的公害訴訟」として、教団だけでなく信者約3000名が億単位の損害賠償金を求める訴訟を起こした[12][159][158][6]。裁判は、記事の内容については違法性が認められて教団が勝訴したものもあるが、信者を原告とした裁判は一部を除いて敗訴した[16][79][12]。中には判決で「訴権の濫用」とされたものもあった[16][79]。抗議活動については、教団が行ったFAXに昼夜問わず抗議文を送り続けるなどの組織的な抗議活動が、業務妨害と認定された[1][2][160][161]

教団はこの一連の活動を、1991年9月15日に開催された講演会法話に因んで「希望の革命」と称している[162][PR 119]。この事件を機に、外国の報道機関を含め、テレビ新聞雑誌などからの取材や対談に応じることとなり、10月27日のテレビ朝日の番組(サンデープロジェクト)内では、教祖・大川隆法への公開インタビューが生放送で放映された。

幸福の科学事件

1996年、元信者と代理人の山口広弁護士が教団に献金返還を求め、2億6400万円の損害賠償請求訴訟を提訴したが、1999年5月に東京地裁で請求が棄却された[163][PR 120][PR 121]。1997年、教団は、元信者らの訴訟や会見における言動を名誉毀損とし、8億円の損害賠償請求訴訟を提訴したが、敗訴した[163][164][165][166]。この裁判について、山口弁護士も威嚇告訴で反訴し、2002年11月に最高裁は、教団は同弁護士に慰謝料100万円を支払うよう命じた[163][167][168]。教団のこの訴訟提起は、「批判的言論を威嚇する目的」でなされた訴訟として損害賠償が命じられた民事裁判の事例であり、スラップ(批判的言論威嚇目的訴訟)という独自の類型を成立させるものとなった[163][164][169][170][171]

その他の裁判、抗議活動

教団は、複数の出版社、学者、ジャーナリストなどを名誉毀損で訴えている[159]。裁判には膨大な裁判費用がかかるため、報道に対する萎縮効果があり、有罪となった場合は同様のケースで有罪となる可能性が高まるため、さらなる萎縮効果がある[172][134]

  • 1994年は、『宝島30』とその編集長、現代書林と関谷晧元、フォーカス編集長、浅見定雄[173]島田裕巳[174]、講談社と週刊現代編集長、米本和広などの記事が、名誉毀損であるとして1000万から1億円の損害賠償を求めて起訴された[159]
    • 浅見定雄は、『宝石』1991年12月号に、1991年出版の大川の著作『ノストラダムス戦慄の啓示[175]』の中から「アメリカは福祉などをするから精神病者が生まれる(79 - 81p)」「中国の10億の人間は飢えた小魚みたいなもの(34,119p)」「中国人は生まれてくる意味なんてなかった(35p)」「朝鮮はもう一度日本に犯されて子どもを生むしかない(42p)」「大東亜共栄圏以上の時代がくる(39,73,140,176p)」「ユダヤ人は決して幸福になれない(64p)」などの記述を引用し、『道元禅師霊示集[176]』の中から「日本の女は男から自立するようになったため、地獄へ行く60人のうち40人は女(164p)」といった内容を述べた記述を取り上げ、佐伯真光と対談を行った記事が名誉毀損で訴えられた[177][178][179]。裁判は、教団が訴えを取り下げた[180]
  • 2012年、ジャーナリストの藤倉善郎は、「週刊新潮」に「幸福の科学学園は、教育基本法で禁じられている政治教育や政治活動を行っている」という記事を掲載し、名誉毀損で1億円の損害賠償を求めて提訴された[181][182]。裁判は藤倉が勝訴した[183][184][185]。2018年、藤倉が取材目的で教団施設に立ち入り、内部を撮影したとして、建造物侵入で提訴された[186][181]。2021年、教団が勝訴し、藤倉は報道の自由が損なわれるとして控訴した[186]。藤倉の弁護団には、宗教やカルトの問題に取り組む紀藤正樹弁護士や山口貴士弁護士などが参加している[181]
  • 2022年2月1日、幸福の科学など非主流派の宗教団体への批判として菊池真理子が執筆した漫画『「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜』の第5話が、幸福の科学からの抗議を受けて、出版元の集英社のサイトから削除された[187][134][188][189]。2月10日、集英社は教団への謝罪文を掲載し、抗議を受けていない1 - 4話も削除したため、ネット上で幸福の科学からの抗議についてと、集英社の自己規制についての批判が起きた[187][134][190][189]。10月6日、これらの漫画を文藝春秋が単行本化した[191][192]。また2023年3月2日、大川総裁死去のニュースを受けて、文藝春秋のサイトに第5話が掲載された[193]

大川総裁の家族との裁判、騒動

  • 2011年、大川の当時の妻・大川きょう子は、離婚騒動において、自身の霊言を発表されたことや「悪妻封印祈願」が行われたことなどに対し、名誉毀損で1億円の損害賠償を求めて教団と大川総裁を提訴した[194][4][195][196][197]。教団側も、妻とその告白を記事にした文藝春秋を名誉毀損で提訴し、2015年の高裁判決は、他の女性の存在が離婚に繋がったとする妻側の主張が認められた[86]
    離婚前、妻は「文殊菩薩」の生まれ代わりとして崇められ、女性信者組織「アフロディーテ会」の会長を務めてきたが、「裏切り者のユダ」と改められ、教団のホームページから、経歴や業績を紹介するページが削除され、幸福の科学出版から出版されていた著作、布教施設にあった文殊像やナイチンゲール像も全て撤去された[198]。大川総裁の転生の1つにアフロディーテの夫であるヘルメスがあるため、2人は過去世においても夫婦であったとされ、「愛は風の如く」という物語も作られていた[12][1]。現在の総裁の妻、大川紫央は坂本龍馬の生まれ変わりとされている[11]
  • 2018年、大川総裁の長男である宏洋が教団を離脱してYouTuberとなり、教団や大川総裁への批判や内情暴露を始めた[4][199]。2019年6月28日、教団は、複数のYouTube動画に対して、2000万円の損害賠償と削除を求める裁判を提起した[200]。2020年3月4日、教団は、宏洋を取材した「週刊文春」の記事と宏洋に対し5500万円の損害賠償と謝罪広告掲載を求める訴訟を提起し、宏洋の著書『幸福の科学との訣別』を発行した文藝春秋社と宏洋に対しも、5500万円の損害賠償及び出版の差し止めを求める訴訟を提起した[201]。また、宏洋側も教団に損害賠償を求める裁判を起こすなどし、2023年3月2日時点で6つの裁判が進行中である[202]
  • 2023年2月、大川総裁の長女で後継指名されていた大川咲也加が、「天照大御神」の生まれ代わりから「妖怪おたふく」に改められ、教団のホームページから情報が削除された[203][204]。大川総裁には、前妻のきょう子との間に5人の子どもがいるが、皆、追放や降格などが行われている[39][16]。父の善川三朗も1992年に教団運営から実質的に排除された[39][16][12]

その他の出来事

批評

  • 教義は、伝統宗教とのつながりが弱く[217]、初期のころは、先行する新宗教である生長の家GLAの影響を強く受けているとする宗教学者もいたが[12][43][7]、2000年以降はその傾向は無くなっている[32]
  • 島田裕巳は、著書『日本の新宗教』(2017年)で、「1980年代の終わりから90年代のはじめにかけて、幸福の科学はオウム真理教とともに話題になった」「とくに1991年には、東京ドームでの『御生誕祭』や、出版社に対しての抗議活動などを行い、大きな話題になった」「2009年に幸福実現党が結成され、8月の第45回衆議院議員総選挙に候補者を337名立てて選挙に臨んだことも、国内に1100万人の会員がいると公称していたため、大いに注目された」「得票率は平均して1%前後にしか至らず、全員が落選する結果となり、以後も国政選挙で惨敗している」「出版社に対して激しい抗議活動を展開していた時代は、巨額な訴訟を提起するなど社会に対する敵対的な姿勢を示していたが、2010年に幸福の科学学園を開校してからは、新宗教としては珍しく外部にオープンになっている」と書いている[27]。島田は、2020年11月15日にハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)の学祭で講演し、非常勤講師に打診された[218][219][PR 123]
  • 町山智浩は、教団の過激な保守主義と個人の自助という方針は、アメリカのキリスト教原理主義に通じるものがある」「自分たちは神に選ばれたエリートであるという考えであり、日本の政治に社会ダーウィニズムを持ち込もうとしている」と指摘している[36]。町山もまた、教団を批判して訴えられたことがある[36]
  • 鈴木エイトは、「宗教2世」問題について、「2世信者が教団が設立した学校に強制的に入れられ苦しんでいるケースもある」と指摘している[85][220]
  • 藤倉善郎は、幸福の科学学園に関して、「歴史などの通常の授業で教員が霊言に基づいた内容を教えている」「幸福実現党を支持する政治教育を行っている」「寮生活のルールを破るなどした生徒に対して『独房懲罰(部屋に鍵はかからない)』を行っている」ことを指摘している[3][221][222][183][184]
  • 塚田穂高は、教団は「右派・保守色の強いさまざまな政治活動を積極的に展開してきた。そのなかでは『従軍慰安婦』問題や『南京大虐殺』などの『歴史戦』に関わる活動の重みが大きい」と述べている[50][PR 124][PR 10]
  • 青沼陽一郎は、教団のLGBTQへの教えを特に懸念し、「私がもっと恐ろしいと感じるのは、忌避や差別が宗教と結びつき、その相手が地獄に堕ちると説くことだった。そこにはオウム真理教の事件の教訓がある」と述べ、「オウム真理教が、一般人を真理の知らない『凡夫』と蔑み、悪業を積んで地獄に堕ちる前に、命を絶って転生(ポア)をさせてあげようとした」ことについて述べている[47][PR 28]

2023年3月、大川総裁の訃報後

  • 島田裕巳は、「霊言が行われなくなれば、信者たちからは大きな『楽しみ』が奪われたことになる。本も出なくなる。果たして、大川総裁に代わって、それができる人間は現れるのだろうか」「幸福の科学の教団は、今最大の試練に直面している」と述べている[8]
  • 鵜飼秀徳は、「故大川氏を神格化させつつ、いかに後継者を選んでいくか。禅譲が失敗すれば、教団は空中分解することも十分、考えられる。『教祖急死』の混乱を収める組織力が、いまの幸福の科学にあるか、どうか」と述べている[23]
  • 雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大は、「隆法氏の個人商店的な色合いが強く、信者も隆法氏のファンが多かったといえます。毎月のように出版される隆法氏の書籍が収入源で、代わりの人が本を出しても、受け入れられないはずです。総裁を失い、教団は存亡の危機になるでしょう」と分析している[223]
  • 鈴木エイトは、「教団は今後も『大川氏の霊言』などを出版物に利用して、存続する道をとるのではないか」と推測している[223]

資産に関する推定

幸福の科学の総資産は2000億円と長男・宏洋が発言したことが報じられている[86][224][39]。週刊文春2023年3月16日号掲載の教団内部文書によると、2016年の法人全体の総資産は約2457億円で、うち固定資産は約1792億円であるという[40]。大川総裁は、自身の報酬や不動産などを教団に寄付してきたとされ、教団を引き継ぐ人が、多くの資産を引き継ぐと予想されている[40][86][16][PR 125]。宗教法人の遺産には相続税が課されないため、後継者に資産はそのまま引き継がれる[86]

教団は、潤沢な財政状況をもとに、新聞・雑誌などに広告を出稿している[225]。2013年8月19日発売の「夕刊フジ」は、幸福の科学出版の広告を通常の記事のように掲載し、「河野洋平の守護霊が、『河野談話は、証拠のない風評を公式見解としたものである』と語った」と報じた[226][227]。2019年、幸福実現党の選挙においては、「『うち(幸福の科学)は新聞、雑誌に数千万単位の広告をオファーしているので、悪く書けるところはない』と自信満々でした[228]」「出稿額(推定)は、政党結成後に『朝日』、『読売』、『毎日』、『日経』、『産経』の5紙に出稿した分だけで、「少なくとも1億5千万円」だと言う[229]」「一度(幸福実現党の広告を)掲載したある大手紙などは、“毒を食らわば皿まで”とばかりに今後も内容に関係なく掲載を続けるそうだ[230]」「幸福の科学は多くの広告を徳島新聞に出しており、新聞社の収益を支えているといっても過言ではない[231]」「全国紙に全面広告を出稿する場合、…定価は2000 - 4000万円ほど。…宗教や政党関係の広告が増えているよう[232]」などと報じられた。

海外メディアなど

  • 2001年にセクト規制法が成立したフランスでは、1995年に「セクト(仏:secte、英:cult カルト)」と判断するために報告書をまとめ、「法外な金銭要求」「反社会的な言説」「子どもの加入強要」「訴訟を多く抱えている」「公権力への浸透の企て」など10基準に基づき、危険視する173団体名を挙げ、その中に「幸福の科学」も含まれた[173][233][234]。「セクト(カルト)」とは、「間違った教義や思想を信じる集団」ではなく、「違法行為や人権侵害を行う集団」を指し、法律はセクト的な行為を規制する[234][235][236]。2005年にフランス政府は、「違法行為を取り締まるために一部の団体をカルトとして名指しすることは公共の自由を尊重する上で懸念がある」として、173団体のカルトのリストを撤回した[237][238]
  • フランス通信社(AFP)やジャパンタイムズの記事では、幸福の科学を「カルト(cult)」と表し[239][36]、その他、アメリカ、イギリス、ウガンダ、インドネシア、オーストラリアなどの多くの海外メディアが、「カルト」という言葉を使っている[240][注釈 4]
  • 2012年6月23日、The Observer(イギリス)の記事によると、ウガンダの宗教指導者の中には幸福の科学をカルトと呼ぶ人たちもいて、彼らは記者会見で政府に活動を調査するよう求めたという[241][243]。彼らは、教団が予言や大規模な宣伝で信者を惑わすことを懸念した[241]。また、同日のBBCの記事によると、幸福の科学は地域で最も設備の整ったスタジアムを多額の資金で借りて講演会を開催したが、同じ日に開催されたオリンピック出場権をかけた陸上競技大会は設備の悪いスタジアムで行われ、タイムが伸びずに多くの選手が影響を受けたという[243]
  • 2015年11月2日、The Age(オーストラリア)の記事によると、大川隆法は300年後には世界の超大国になると信じているオーストラリアでの事業拡大を狙っているという[72]。大川の霊言はカルトウォッチャーたちから一蹴されたが、幸福の科学は拡大を続け、信者から多額の寄付を集めている[72]。教団はオーストラリアでは慈善団体として登録されており、2年間で150万ドルの寄付を受けたが、どのような慈善活動をしたかは曖昧である[72]。カルトコンサルタント(CCA)には、アジアの宗教団体への問い合わせが増えているが、その中には幸福の科学への心配も含まれる[72]
  • 2020年4月16日、ニューヨーク・タイムズ(NYT)の記事によると、幸福の科学は「巨大で強力な企業」「秘密主義で、メディアを敵視し、段階的な有料会員制度を中心に構成されており、東京のサイエントロジーと呼ばれることもある」と書かれている[26]。幸福の科学は、COVID-19のパンデミック時、COVID-19を予防・治療する「信仰ワクチン」として、100 - 400ドル以上の金額で祈願を提供した[26]。また、COVID-19は中国政府が武漢で生物兵器として作ったものであり、共産主義者の神に反するやり方を罰するために解き放たれたのだという[26]。パンデミック初期、他の教会が閉鎖する中で、幸福の科学は活動を続けていたが、マンハッタンでの感染が急増するにつれ、寺院を閉鎖し、信仰ワクチンを遠隔で投与した[26]
  • 2021年2月26日、VICE news(アメリカ・カナダ)の記事によると、幸福の科学は、宗教運動を政治的なものに変えるという野心を持っている[112]。幸福実現党は、近年、スティーブ・バノンなどアメリカの右派の人物と連携することで、日本においての政治的正当性を高めている[112][115][116]
  • 2021年4月9日、インデペンデント(イギリス)の記事によると、幸福の科学の幹部は10年連続で保守政治活動協議会(CPAC)に登壇している[109][112]。教団の政治組織である幸福実現党は、これまで国会に候補者が当選したことはないが、アメリカの右派に近づくことで人気を得ている[109][111]

脚注

注釈

  1. ^ 受賞理由には、「霊界との交信ができるという『チャネリング宗教』が若者の間で流行した。大量の書籍爆弾と、効果的な宣伝で一躍有名になったのが『幸福の科学』の大川隆法」「うさん臭さを指摘する声も多いが、宣伝の効果もあってか、巷に『チャネリング』の声が満ちた1年であった」と書かれている[29]
  2. ^ 「アージ新聞」(ヒンディー語紙)、「ヒンドゥスタン・タイムス」(英字紙)、「サンマルグ新聞」(ヒンディー語紙)、「ザ・テレグラフ」(英字紙)、「サハラ」(ヒンディー語紙)、「デニックジャグラン」(ヒンディー語紙)、「プラバットカバル」(ヒンディー語紙)
  3. ^ 「Bukedde」紙(ルガンダ語紙)、「Ovserver」紙、「New Vision」紙、「Monitor」紙
  4. ^ メディアは以下の通り The Observer (ウガンダ),[241] The Jakarta Post (インドネシア),[242] The Age (オーストラリア),[72] The Independent (イギリス),[109] Vice (アメリカ・カナダ),[112] and The Daily Beast (アメリカ)[114]

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参考図書

関連項目

外部リンク