新海誠

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しんかい まこと
新海 誠
新海 誠
2013年・モスクワにて
本名 新津 誠
生年月日 1973年2月9日(42歳)
出生地 日本の旗 日本 長野県小海町
職業 アニメーター
映画監督
イラストレーター
ジャンル アニメーション映画
公式サイト Other voices -遠い声-
主な作品
映画監督
ほしのこえ
雲のむこう、約束の場所
秒速5センチメートル
言の葉の庭

新海 誠(しんかい まこと、1973年[1]2月9日[要出典] - )は、日本のアニメーション作家・映画監督。本名は新津 誠[2](にいつ まこと[3])。

オリジナル映像作品すべてに英語のサブタイトルを付しており、少年と少女の恋愛をテーマにした作品が多い。代表作とされる『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』の3作は、いずれも主人公の2人の心の距離と、その近づく・遠ざかる速さをテーマとしたものである[4]

全作品を通して、風景描写の緻密さ・美しさが特筆される。これについて本人は、「思春期の困難な時期に、風景の美しさに自分自身を救われ、励まされてきたので、そういう感覚を映画に込められたら、という気持ちはずっと一貫して持っている」といった旨の発言をしている[5]

来歴[編集]

長野県南佐久郡小海町に出生。長野県野沢北高等学校を経て、中央大学文学部在籍中にアルバイトとして日本ファルコムに従事し、大学卒業後の1995年に正式に入社。同社のパソコンゲーム『英雄伝説 ガガーブトリロジー』『イースIIエターナル』などのオープニングムービーを制作する傍らで自主制作アニメーションを制作し、1998年に『遠い世界』でeAT'98にて特別賞を、2000年に『彼女と彼女の猫』でプロジェクトチームDoGA主催の第12回CGアニメコンテストでグランプリを獲得した。2000年頃に日本ファルコムを退社し、フリーランサーになる。

『ほしのこえ』[編集]

2002年に公開した『ほしのこえ』は、監督脚本演出・作画・美術編集などほとんどの作業を一人で行った約25分のフルデジタルアニメーション。同作品は第1回新世紀東京国際アニメフェア21公募部門で優秀賞を受賞。他にも、第7回アニメーション神戸・第6回文化庁メディア芸術祭 デジタルアート部門特別賞・第34回星雲賞 メディア部門・第8回AMD AWARD BestDirector賞など多数の賞を受賞。

『雲のむこう、約束の場所』[編集]

2004年、初の劇場長編作品となる『雲のむこう、約束の場所』を発表。前作以上の作画のクオリティーと巧みな演出、音楽とのマッチングが大いに評価され、この作品で第59回毎日映画コンクールアニメーション映画賞を、宮崎駿監督の『ハウルの動く城』などを抑え受賞。 また2005年12月26日には、エンターブレインから加納新太による小説版が刊行された。さらに月刊アフタヌーンにて、佐原ミズによるマンガ版が連載。

『秒速5センチメートル』[編集]

2007年、連続短編アニメーション『秒速5センチメートル』を発表。7月にはDVDも発売。単館上映でありながら半年に及ぶロングランを記録。国際映画製作者連盟ユネスコ、およびCNNインターナショナルの共同運営によるアジア太平洋映画祭にて「アニメーション映画賞」受賞。さらにイタリアのフューチャーフィルム映画祭にて、最高賞にあたる「ランチア・プラチナグランプリ」受賞。2008年1月中旬から2月中旬にかけて、ヨルダンアンマン)、カタールドーハ)、シリアダマスカス)にて、現地のクリエイターを対象としたデジタルアニメーション制作のワークショップを行った。ワークショップ終了後は1年ほどロンドンに滞在、2009年4月日本に帰国した[6]。2012年にはこの中東でのワークショップ開催により、世界で活躍し『日本』を発信する日本人プロジェクトで選出され、内閣府国家戦略室の担当大臣古川元久から感謝状が贈られた。

『星を追う子ども』[編集]

2011年、『星を追う子ども』を発表。2011年5月7日公開。 これまでの作品とはかなり異なる作風であり、ファンタジー要素が強くアクションシーンも増えている。また、随所に宮崎駿作品へのオマージュが散りばめられており、新海曰く、今作では「日本のアニメの伝統的な作り方で完成させてみる」ことを個人的な目標にしていたという。 第八回中国国際動漫節「金猴賞」優秀賞受賞。第34回アヌシー国際アニメーション映画祭にて、長編コンペティション部門ラインナップに選出。

『言の葉の庭』[編集]

2013年、『言の葉の庭』を発表。同時にDVDとブルーレイを先行発売。一般発売は6月21日。 全国23館で料金は1000円均一ながら、公開3日間で興収3000万円というヒットを記録。CCOOの調査によると公開週のTwitterつぶやき数ランキングでは2位と大差をつけて1位になった。以降、評判が広まり2007年の『秒速5センチメートル』の観客動員数を10日間で突破し、2011年の『星を追う子ども』の動員数も14日間で更新したことで、新海作品としては最大のヒットを記録している。6月27日付けで動員10万人を突破。 劇場上映は3週間の期間限定の予定だったが、多くの劇場で上映延長が決定。7月の中旬から全国16館でセカンド興行も行われた。9月30日をもって劇場公開が終了し、トータル12万人以上を動員した。最終興収は推定1億5000万円。 カナダのモントリオールにて開催されたファンタジア映画祭にて、アニメーション作品における業績に対して贈られる今敏賞を受賞。劇場アニメーション部門の観客賞受賞。第18回アニメーション神戸賞にて作品賞・劇場部門受賞。iTunes Storeにより「iTunes Best of 2013“今年のベストアニメーション”」に選出。 ドイツのシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭「ITFS」長編映画部門にて、最優秀賞受賞。

人物[編集]

  • 猫が好き。自身も猫を飼っているが、その猫は『雲のむこう、約束の場所』の制作中に拾われたことから当該作品のヒロインである沢渡佐由理の名前をとって「サユリ」と名付けられている。
  • 好きなアニメに『とらドラ!』を挙げていて、釘宮理恵を好きな声優の1人に挙げている他、『Cut (雑誌)』2013年7月号で長井龍雪(監督)と対談したことがある。また、Z会のCM「クロスロード」では田中将賀(作画監督)とタッグを組んで制作した。
  • 水野理紗井上和彦も好きな声優だと語っていて、監督作に頻繁に起用している。
  • 村上春樹に影響を受けていると公言している。
  • 背景を描くため自らロケハンを行う。1作品につき1万枚以上の写真を撮影するという。

作品[編集]

映像(オリジナル)
映像(CM等)
小説
  • 小説 秒速5センチメートル
  • 小説 言の葉の庭
小説挿絵
  • ほしのこえ(著:大場惑
  • きみを守るためにぼくは夢をみる(著:白倉由美
  • 雲のむこう、約束の場所(著:加納新太
  • 秒速5センチメートル(著:新海誠)
  • 彼女と彼女の猫(著:永川成基
漫画
  • 塔のむこう(『新現実』Vol.1 / 角川書店 2002年)
映像作品のコミカライズ版
音楽CD
  • イメージアルバム『Promise』
単行本
  • 新海誠美術作品集 空の記憶 ~The sky of thet longing for memories~

出典[編集]

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  1. ^ アニメーション監督 新海誠、中国で初展覧会を開催 北京から開始、3年間中国各地を巡回』 2015年1月28日 国際交流基金
  2. ^ 小海町 (2006年6月23日), アイラブ小海 私のひとりごと(104), 小海町公民館報, 410, 小海町公民館, p. 4, http://www.koumi-town.jp/office/files/sonohoka/410.pdf 2015年6月2日閲覧。 
  3. ^ The Anime Encyclopedia, 3rd Revised Edition: A Century of Japanese Animation』 : “SHINKAI, MAKOTOジョナサン・クレメンツ/ヘレン・マッカーシー2015年 ストーン・ブリッジ・プレス ISBN 9781611729092 (英語) ― “...1973-. Pseudonym for Makoto Niitsu, a writer and animator who arrived in the industry via Gaming Digital Animation and whose Voices of a Distant Star is one of the landmark works of modern anime.
  4. ^ 『秒速5センチメートル』に特典映像として収録されている、新海誠へのインタビュー
  5. ^ 『雲のむこう、約束の場所』に特典映像として収録されている、新海誠へのインタビュー
  6. ^ 公式サイトの近況報告:2009/03/28および2009/04/28

関連項目[編集]

外部リンク[編集]