降旗 康男(ふるはた やすお、1934年8月19日 - )は、日本の映画監督である。長野県松本市出身。
長野県松本深志高等学校、東京大学文学部フランス文学科卒業後、1957年東映入社。1978年に東映を退社しフリーとなり、1999年、『鉄道員』で日本アカデミー賞監督賞・脚本賞を受賞。 2008年旭日小綬章受章。80歳を越えた現在もなお、映画界の第一線で活動を続けている。
高倉健は「夜叉」など、降旗作品に出演が多いが、寡黙で撮影現場ではほとんど声を張り上げて指示を出さない降旗に対し、コンビを組むことの多いカメラマンの木村大作が大変なおしゃべりで現場を仕切るため、初めて呼ばれる役者は木村が監督だと勘違いすることもしばしばあると、自身のエッセイ「あなたに褒められたくて」でユーモラスに紹介している。一見すると頼りないようにも思えるが、木村のような個性の強いカメラマンに撮影された作品でも、必ず降旗の個性の出た降旗作品に仕上がる。と語っている。
1978年には、東映の吉川進プロデューサーから「『スパイダーマン』の監督をやってみないか?」と声をかけられたことがあり、しばらく後になって「いつになったら俺に『スパイダーマン』を監督させてくれるんだ」と意外な返答をしたこともあったという[1]。
日本共産党の支持者としても知られる。
監督作品[編集]
劇場作品[編集]
- 1963年 陸軍残虐物語(東映東京、助監督)
- 1965年 昭和残侠伝(東映東京、助監督)
- 1966年
- 非行少女ヨーコ(東映東京)
- 地獄の掟に明日はない(東映東京)
- 1967年
- ギャングの帝王(東映東京)
- 懲役十八年 仮出獄(東映東京)
- 1968年
- 獄中の顔役(東映東京)
- 裏切りの暗黒街(東映東京)
- 1969年
- 現代やくざ 与太者の掟(東映東京)
- 現代やくざ 与太者仁義(東映東京)
- 新網走番外地 流人岬の血斗(東映東京)
- 1970年
- 日本女侠伝 真赤な度胸花(東映京都)
- 任侠興亡史 組長と代貸(東映東京)
- 捨て身のならず者(東映東京)
- 新網走番外地 大森林の決斗(東映東京)
- 新網走番外地 吹雪のはぐれ狼(東映東京)
- 1971年
- ごろつき無宿(東映東京)
- 新網走番外地 嵐を呼ぶ知床岬(東映東京)
- 新網走番外地 吹雪の大脱走(東映東京)
- 1972年
- 日本暴力団 殺しの盃(東映京都)
- 新網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義(東映東京)
- 1973年 色魔狼(東映東京)
- 1974年 夜の演歌 しのび恋(東映東京)
- 1978年 冬の華(東映京都)
- 1979年
- 本日ただいま誕生(新世映画新社)
- わが青春のイレブン(家城プロ)
- 日本の黒幕(東映京都)
- 1981年
- 1983年 居酒屋兆治(田中プロ)
- 1985年
- 1987年 別れぬ理由(東映東京)
- 1989年
- 1990年
- 1991年 首領になった男(松プロ)
- 1992年 寒椿(東映京都)
- 1994年 新極道の妻たち 惚れたら地獄(東映京都撮影所)
- 1995年 藏(東映=松プロ )
- 1997年 現代仁侠伝(東映京都撮影所)
- 1999年 鉄道員(東映・「鉄道員」製作委員会 )
- 2001年 ホタル(東映・「ホタル」製作委員会)
- 2004年 赤い月(「赤い月」製作委員会)
- 2006年 単騎、千里を走る。(日本編監督)
- 2007年 憑神(東映・「憑神」製作委員会)
- 2012年 あなたへ(東宝・「あなたへ」製作委員会)
- 2013年 少年H(東宝・「少年H」製作委員会)
- 2017年 追憶(東宝・「追憶」製作委員会)
テレビドラマ[編集]
- 1967年 懲役十八年 仮出獄 (東映東京)
- 1971年 新網走番外地 吹雪の大脱走(東映東京)
- 1999年 鉄道員(「鉄道員」製作委員会)
- 2001年 ホタル(「ホタル」製作委員会)
- 2004年 赤い月(「赤い月」製作委員会)
- 2007年 憑神
- ^ スパイダーマン 東映TVシリーズDVD-BOX付録冊子「スパイダーマン大検証」
外部リンク[編集]
降旗康男監督作品 |
1960年代 |
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1970年代 |
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2000年代 |
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日本アカデミー賞・最優秀脚本賞 |
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1980年代 |
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2000年代 |
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2010年代 |
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