魔の刻

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魔の刻
監督 降旗康男
脚本 田中陽造
製作 黒澤満
出演者 岩下志麻
坂上忍
音楽 甲斐正人
撮影 木村大作
編集 鈴木晄
製作会社 東映セントラルフィルム
配給 東映
公開 日本の旗 1985年1月26日
上映時間 110分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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魔の刻』(まのとき)は、北泉優子1982年小説および、それを原作とする1985年公開の日本映画R-15指定

禁断の関係に陥った母子の葛藤を描く作品である。岩下志麻と坂上忍の濡れ場シーンが話題になった。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

製作[編集]

北泉優子の小説はその内容から出版当初から反響を呼んだ[1][2]東映は原作出版と同時に映画化権を取ったが[2]、製作は何度か頓挫し[2]1984年になって岡田茂東映社長から「元さえ取れればいい」との社長保証が出たため[2]東映セントラルフィルム七周年記念作品として1984年秋製作が決定した[2][3]。製作会見で岡田社長は「この原作は東映セントラルフィルム(TCF)の中西(宏常務)くんがどうしてもやりたいと企画を出していたが、出ては消える幻の企画だった。今回黒澤くんも加わり、こういうスタッフ・キャストで映画化が決まったが、大ヒットしなくても損しない作品になればと思っているので是非この作品が成功するよう中西くんを応援してやってほしい。TCFは発足して7年目、東映の枠内で全力を傾けるのも面白い仕組みだと思っている」と話した[4]

母親役には出版後すぐに本を読み、「映画化されるならぜひ私に」と希望していた岩下志麻[2]。岩下は「私はいたって平凡な女ですから、異常な役や、異常なテーマに憧れます」と話した[5]。母親に犯される息子役には、当時名子役と評された[2]17歳時の坂上忍がキャスティングされた[1][2]。坂上は「脚本を一度読んでもよく分からず、もう一度読んだら顔が赤くなって眠れなかった」と話した[2]

1984年10月下旬クランクアップ[4]。製作費2億円[4]

興行[編集]

ヌードやハードなセックスシーンがそれほどあるわけではなかったが[6]映倫が「母子相姦異常性欲だから一般映画なんてとんでもない」とクレームを付け[6]R指定を受けた[6]。母子相姦を扱った映像作品は、メジャー映画会社ではそれまであまり作られたことがなかったため[7]、東映もR指定にならないよう降旗監督にも頼んでいたが[7]、この程度の性描写でR指定を受けるとは想定していなかった[7]。坂上は当時女子中学生に人気があり、R指定は中学生以下は、成人同伴でないと観てはならないというお達しで[7]、子どもがこの映画を親と同伴で観に行く可能性は低く、東映としては坂上人気で若い観客層の開拓を目論んでいたため大きな打撃を被った[6]

作品の評価[編集]

白井佳夫は「おそろしくパターン通りの部分と、妙にリアルな部分の入り混じった、ヘンな出来上がりの日本映画」[8]、藤枝勉は「映像自体に暗さはないが、母子相姦というネクラな話を映画にして見せようなんて発想そのものが大きな間違い」[8]、渡辺祥子は「なまめかしいシーンになったら右に出る者のない岩下志麻だけど、あまり上手すぎるのもイヤミです」などと評した[8]

脚注[編集]

  1. ^ a b 「映画 『魔の刻』 母と子ー出口のない愛に彷徨する二人、岩下志麻の女の情念が燃える!!」『週刊平凡』、平凡出版、195年2月15日号、 120頁。
  2. ^ a b c d e f g h i 「NEWSCOMPO 母子相姦を演じる岩下志麻、問題のあのシーン」『週刊読売』、読売新聞社、1984年10月7日号、 32頁。
  3. ^ 「CINE・RANDOM」『プレイガイドジャーナル』1984年11月号、プレイガイドジャーナル社、 25頁。
  4. ^ a b c 「製作ニュース 母子相姦のタブーを描く文芸衝撃作 東映セントラルF『魔の刻』」『映画時報』1984年10月号、映画時報社、 37頁。
  5. ^ 藤田恵子「芸能界裏ウラないしょ話」『週刊読売』、読売新聞社、1985年3月3日号、 75頁。
  6. ^ a b c d 「NEWSCOMPO 母子相姦が災いした映画『魔の刻』を演じる岩下志麻、問題のあのシーン」『週刊読売』、読売新聞社、1985年2月3日号、 32頁。
  7. ^ a b c d 「THISWEEK 『R指定』映画を母子で一緒に観たらどうなる?」『週刊文春』、文藝春秋、1984年12月13日号、 23頁。
  8. ^ a b c 「五ツ星採点表 『魔の刻』」『週刊平凡』、平凡出版、195年2月15日号、 121頁。

外部リンク[編集]