居酒屋兆治

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

居酒屋兆治』(いざかやちょうじ)は、山口瞳の小説[1]、またそれを原作にした1983年公開の日本映画、また1992年放送の三村晴彦監督のテレビドラマである。

あらすじ[編集]

函館居酒屋「兆治」を営む藤野英治。輝くような青春を送り、挫折と再生を経て現在に至っている。かつての恋人で、今は資産家と一緒になった「さよ」の転落を耳にするが、現在の妻茂子との生活の中で何もできない自分と、振り払えない思いに挟まれていく。周囲の人間はそんな彼に同情し苛立ち、さざなみのような波紋が周囲に広がる。「煮えきらねえ野郎だな。てめえんとこの煮込みと同じだ」と学校の先輩の河原に挑発されても、頭を下げるだけの男。そんな夫を見ながら茂子は、人が人を思うことは誰にも止められないと呟いていた。

映画[編集]

居酒屋兆治
監督 降旗康男
脚本 大野靖子
製作 田中プロモーション
東宝
出演者 高倉健
大原麗子
加藤登紀子
池部良
音楽 井上堯之
撮影 木村大作
配給 東宝
公開 日本の旗 1983年11月12日
上映時間 125分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

出演[編集]

藤野英治[2]
演 - 高倉健
主人公。函館で居酒屋「兆治」を営む無口な男。
藤野茂子
演 - 加藤登紀子
英治の妻。夫とともに「兆治」を切り盛りする。
河原
演 - 伊丹十三
兆治でくだを巻き、英治になにかとケチをつける客。三光タクシー副社長。
佐野
演 - 細野晴臣
「兆治」の常連客。市役所職員。
神谷さよ
演 - 大原麗子
英治の元恋人。
岩下義治
演 - 田中邦衛
英治の親友。「兆治」の常連客。精肉店経営。
峰子
演 - ちあきなおみ
「兆治」の向かいにある小料理屋「若草」を営む陽気な女性。
有田
演 - 山谷初男
英治の元同僚。「兆治」の常連客。
小寺
演 - 河原さぶ
英治の元同僚。「兆治」の常連客。
越智
演 - 平田満
英治の元同僚。「兆治」の常連客。
堀江
演 - 池部良
「兆治」の常連客。生命保険会社社員。
秋本
演 - 小松政夫
「兆治」の常連客。タクシー運転手。
神谷久太郎
演 - 左とん平
さよの夫。牧場経営。
河原洋子
演 - 中島唱子
河原の妹。
秋本鈴子
演 - 立石凉子
秋本の妻。
岩下靖子
演 - 片山満由美
岩下の妻。
吉野耕造
演 - 佐藤慶
北洋ドック専務。
井上
演 - 美里英二
「若草」の常連客。井上造船所勤務。
相場先生
演 - 大滝秀治
小学校校長。
相場多佳
演 - 石野真子
相場の妻で、30歳年下。
小関警部
演 - 小林稔侍
中村巡査部長
演 - 三谷昇
沢井
演 - 石山雄大
市役所職員
松川
演 - 細野晴臣
市役所職員
松川の部下
演 - 東野英治郎
英治の師匠。焼き鳥屋経営。
ミーコ
演 - 好井ひとみ
「若草」のホステス。
勝子
演 - 大沢ゆかり
キャバレーのホステス。
エミリー
演 - 水木薫
キャバレーのホステス。
桐山少年
演 - 佐野秀太郎
モツ屋
演 - あき竹城
アベックの男
演 - 武田鉄矢
アベックの女
演 - 伊佐山ひろ子
酒場の客
演 - 板東英二
土産を持ってきた客
演 - 山口瞳、山藤章二

主題歌[編集]

スタッフ[編集]

DVD[編集]

  • 「居酒屋兆治」
  • 「高倉健 DVD-BOX」

テレビドラマ[編集]

1992年7月10日フジテレビ系の「金曜ドラマシアター」枠で放送された。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ モデルになった「文蔵」という店は南武線谷保駅の近くにあり、山口は「家の近くに、赤提灯の店がある。毎晩、そこへ飲みに行って客の言葉を記録し、日記ふうの小説が書けないだろうかと、考えたことがある」と書いていて、もともと物置だったところを借り受け「滑稽なくらいにちいさい」店だった(川本三郎『それぞれの東京』「山口瞳ー『居酒屋兆治』の国立淡交社 2011年pp.136-145)。
  2. ^ 本編では英治だが、東宝のデータベースでは伝吉になっている。東宝 MOVIE DATABASE