濱口竜介

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
はまぐち りゅうすけ
濱口 竜介
濱口 竜介
生年月日 (1978-12-16) 1978年12月16日(42歳)
出生地 日本の旗 日本 神奈川県
職業 映画監督脚本家
ジャンル 映画
主な作品
ハッピーアワー
寝ても覚めても
偶然と想像
テンプレートを表示

濱口 竜介(はまぐち りゅうすけ、1978年12月16日 - )は、日本映画監督脚本家である。東京芸術大学大学院映像研究科修了[1]

経歴[編集]

1978年12月16日、神奈川県に生まれる[2]東京大学文学部在学中は映画研究会に所属[1]。卒業後、映画の助監督やテレビ番組のアシスタントディレクターを経て、2006年に東京芸術大学大学院映像研究科に入学する[3]。2008年、監督作品『PASSION』が東京芸術大学大学院映像研究科の第二期生修了制作展で上映されたほか[4]、第9回東京フィルメックスのコンペティション部門に選出された[5]

2011年から2013年にかけて、酒井耕との共同監督で東日本大震災以後の東北地方の人々を映した「東北記録映画三部作」の『なみのおと』『なみのこえ』『うたうひと』を制作する[6]。2012年、講義を受け持ったENBUゼミナールの映像俳優コースの卒業制作として[7]、二部構成の大作『親密さ』を監督した[8]

2015年8月、『ハッピーアワー』が第68回ロカルノ国際映画祭で国際コンペ部門の最優秀女優賞を受賞(田中幸恵、菊池葉月、三原麻衣子、川村りら)[9]。同作では2016年3月、芸術選奨新人賞受賞。同5月には第25回日本映画批評家大賞選考委員特別賞を受賞した[10]

2018年、柴崎友香の小説を映画化した『寝ても覚めても』で商業映画デビューする[11]。同作は第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された[12]

2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営危機に陥るミニシアターが続出したのを受けて、濱口は同じく映画監督の深田晃司とともに全国の小規模映画館支援のためのクラウドファンディング『ミニシアター・エイド基金』を立ち上げた[13]。基金は目標の1億円を大きく上回り、総額3億3102万5487円を集めた[14]。同活動は2020年度の日本映画ペンクラブ賞を受賞した[15]

2020年公開の『スパイの妻〈劇場版〉』の脚本執筆に野原位、黒沢清と共に関わり、第94回キネマ旬報ベストテンの脚本賞を受賞した[16]

2021年、『偶然と想像』が第71回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品され[17]、最高賞次点にあたる審査員グランプリを受賞した[18]。本作はオムニバス作品であるが、7本のストーリーにシリーズ化される予定である。

影響[編集]

ジョン・カサヴェテスの『ハズバンズ』から大きな影響を受けたことを公言している[19]。東京大学文学部の卒業論文も「ジョン・カサヴェテスの時間と空間」であった[20]

2018年に映画サイト「Le Cinéma Club」から好きな映画5本を尋ねられた際には、『決闘高田の馬場』、『曳き船英語版』、『赤い河』、『よみがえるブルース英語版』、『CURE』を挙げている[21]

フィルモグラフィー[編集]

長編映画[編集]

短編映画[編集]

  • 映画を見に行く(2001年)
  • はじまり(2005年)
  • Friend of the Night(2005年)
  • 遊撃(2006年)
  • 記憶の香り(2006年)
  • 永遠に君を愛す(2009年)
  • 不気味なものの肌に触れる(2013年)
  • 天国はまだ遠い (2016年)
  • 偶然と想像(2021年)※短編オムニバス

テレビドラマ[編集]

関連書籍[編集]

受賞歴[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 平澤, 竹識 (2008年5月2日). “『PASSION』 濱口竜介(監督)インタビュー”. 映画芸術. 2013年6月15日閲覧。
  2. ^ 作者紹介”. すばる. 集英社 (2014年). 2015年5月2日閲覧。
  3. ^ なみのこえ(YIDFF特別版)”. 山形国際ドキュメンタリー映画祭 (2013年). 2015年5月2日閲覧。
  4. ^ 結城, 秀勇 (2008年5月26日). “『PASSION』濱口竜介”. Nobody. 2013年6月15日閲覧。
  5. ^ 石橋, 今日美 (2009年2月18日). “映画に寄せるたおやかなパッション──濱口竜介監督インタヴュー”. Flowerwild. 2013年6月15日閲覧。
  6. ^ 酒井耕・濱口竜介監督 東北記録映画三部作『なみのおと』『なみのこえ 気仙沼』『なみのこえ 新地町』『うたうひと』”. UPLINK (2013年). 2015年5月2日閲覧。
  7. ^ 平澤, 竹識 (2012年8月2日). “『親密さ』 濱口竜介(監督)インタビュー”. 映画芸術. 2013年6月15日閲覧。
  8. ^ 結城, 秀勇 (2012年8月10日). “『親密さ』濱口竜介”. Nobody. 2013年6月15日閲覧。
  9. ^ 演技経験ゼロ&映画初出演で快挙 日本人女性4人に最優秀女優賞”. Sponichi Annex (2015年8月16日). 2015年8月16日閲覧。
  10. ^ 日本映画批評家大賞 2016公式サイト”. 日本映画批評家大賞. 2016年5月26日閲覧。
  11. ^ 柴崎友香「この小説を書いてよかった」と歓喜!『寝ても覚めても』公開記念!原作者柴崎友香さん×濱口竜介監督トークショー!”. CINEMATOPICS (2018年8月27日). 2018年8月29日閲覧。
  12. ^ 特集『寝ても覚めても』第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品”. シネマクエスト. 2018年8月29日閲覧。
  13. ^ 全国の劇場支配人が危機訴える 深田晃司、濱口竜介、斎藤工ら無観客配信で会見”. シネマトゥデイ (2020年4月13日). 2020年4月26日閲覧。
  14. ^ ミニシアター・エイド基金は総額3億3000万円に、深田晃司と濱口竜介が感謝”. 映画ナタリー (2020年5月16日). 2021年2月21日閲覧。
  15. ^ 「ミニシアター・エイド」が日本映画ペンクラブ賞受賞”. 朝日新聞 (2021年2月19日). 2021年2月21日閲覧。
  16. ^ キネマ旬報 ベスト・テン、KINENOTE、2021年2月25日閲覧。
  17. ^ 濱口竜介の新作短編集「偶然と想像」がベルリン国際映画祭コンペ部門に出品決定”. 映画ナタリー (2021年2月11日). 2021年2月21日閲覧。
  18. ^ 濱口竜介監督の「偶然と想像」が銀熊賞 ベルリン映画祭”. 朝日新聞 (2021年3月5日). 2021年3月5日閲覧。
  19. ^ 今こそ日本の映画文化の価値を考えるとき〜濱口竜介監督”. シネマトゥデイ (2020年5月14日). 2021年2月21日閲覧。
  20. ^ 文学部卒業生インタビュー #010”. 東京大学. 2021年2月21日閲覧。
  21. ^ In the Cinéma Club of… Ryusuke Hamaguchi”. Le Cinéma Club (2018年5月24日). 2021年2月21日閲覧。
  22. ^ 村上春樹原作「ドライブ・マイ・カー」に西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいか”. 映画ナタリー (2021年1月25日). 2021年2月21日閲覧。
  23. ^ 黒沢清×蒼井優『スパイの妻』制作決定!”. NHK (2019年10月23日). 2020年1月31日閲覧。

外部リンク[編集]