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若松節朗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
わかまつ せつろう
若松 節朗
生年月日 (1949-05-05) 1949年5月5日(76歳)
出身地 秋田県河辺郡河辺町(現・秋田市
職業 ドラマ演出家映画監督
事務所 テレパック共同テレビ
主な作品
ドラマ
振り返れば奴がいる
お金がない!
それが答えだ!
映画
ホワイトアウト
沈まぬ太陽
柘榴坂の仇討
Fukushima 50
受賞
日本アカデミー賞
最優秀監督賞
2021年Fukushima 50
優秀監督賞
2001年ホワイトアウト
2010年沈まぬ太陽
その他の賞
報知映画賞
作品賞 邦画部門
2010年沈まぬ太陽
備考
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若松 節朗(わかまつ せつろう、1949年(昭和24年)5月5日 - )は、日本テレビドラマ演出家映画監督

来歴・人物

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秋田県河辺郡河辺町(現・秋田市)生まれ。秋田市立秋田商業高等学校日本大学藝術学部放送学科卒業後、TBS系のテレパックに入社[1]。ADを経て『思春期の妻たち』(1984年、フジテレビ)などのテレビドラマを演出[1]

共同テレビに移籍

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1986年にフジテレビ系の共同テレビジョンに移籍。局制作が少なかったフジの中でテレパック時代のノウハウを活かし、『あまえないでヨ!』『ラジオびんびん物語』『しゃぼん玉』などのヒットドラマを数々手がけた[1]

90年代は『振り返れば奴がいる』『お金がない!』『正義は勝つ』など織田裕二の主演ドラマを多数演出し、その縁で2000年、織田主演のアクション大作『ホワイトアウト』で映画監督デビューを果たす[1]。もともと映像化不可能と言われた原作であり、雪山を舞台にしながら暖冬にも苦しめられた末に完成。日本映画には珍しい本格的なエンタテイメントとして大ヒットを記録した[1]

80年代から90年代にかけて日本のTVドラマ界を牽引したディレクターのひとり。2000年代に急増したテレビ出身監督にも数えられるが、テレビドラマの映画版によるデビューではなく、『ホワイトアウト』は映画プロデューサーからの抜擢を受けての登板[1]、何度も映画化が企画されながらいずれも頓挫していた山崎豊子のベストセラー小説を映像化した『沈まぬ太陽』では[1]、自主的に監督立候補した結果で、むしろ異業種監督の系譜で捉えるのが妥当であるといわれる[2]

役員待遇エグゼグティブディレクターなどを歴任し、現在はフリーランス

監督としての活動のほか、鈴木雅之河野圭太木下高男高丸雅隆村谷嘉則などを育てた。男優ではかつては古尾谷雅人石橋凌山田辰夫、最近では織田裕二渡哲也、女優では松嶋菜々子と組んで仕事をする機会が非常に多い。また西村まさ彦との付き合いも深く、2012年10月からは西村主演の『地球の王様』にて初の舞台演出を務めた。

主な代表作品

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テレビドラマ

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テレパック時代

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共同テレビ時代

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映画

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舞台

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受賞歴

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g 知っておきたい21世紀の映画監督100 2010, p. 12.
  2. ^ 知っておきたい21世紀の映画監督100 2010, p. 13.
  3. ^ “玉木宏、『あさが来た』後の初民放ドラマで特捜検事「非常にチャレンジングな作品」”. ORICON STYLE. (2016年7月20日). https://www.oricon.co.jp/news/2075352/full/ 2016年7月20日閲覧。 
  4. ^ “笑福亭鶴瓶が吉田茂、生田斗真が白洲次郎に テレ東SPドラマ『アメリカに負けなかった男』2020年放送決定”. Real Sound (株式会社blueprint). (2019年11月25日). https://realsound.jp/movie/2019/11/post-450661.html 2019年12月10日閲覧。 
  5. ^ ドラマアカデミー賞 - 過去の受賞作品一覧”. KADOKAWA. 2006年12月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月7日閲覧。
  6. ^ 第35回ドラマアカデミー賞発”. KADOKAWA. 2006年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月29日閲覧。
  7. ^ 第44回ドラマアカデミー賞発表(2006年12月31日時点のアーカイブ)”. KADOKAWA. 2025年4月19日閲覧。
  8. ^ 第33回日本アカデミー賞 優秀賞”. 日本アカデミー賞公式サイト. 日本アカデミー賞協会 (2010年3月5日). 2025年6月22日閲覧。
  9. ^ 第44回 日本アカデミー賞 優秀賞決定!、日本アカデミー賞公式サイト、2021年2月10日閲覧。

参考文献

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  • キネマ旬報社 編『知っておきたい21世紀の映画監督100』キネマ旬報社、2010年。ISBN 978-4873763354